JPH11299914A - Ｏａフロア内部の防火区画処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置と方法により、ＯＡフロアのガ
タツキや「すきま」及び経年変化による汚れや亀裂を防
止できる、ＯＡフロア内部の防火区画処理方法を提供す
る。 【解決手段】開口部建具付近におけるＯＡフロア２内部
の床８上に区画材４を設置し、前記区画材４と床材６の
接合部に、ロックウール１１等断熱・吸音・耐火被覆材
を介在させたことを特徴とする、ＯＡフロア内部の防火
区画処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、間仕切り壁等、開
口部建具付近におけるＯＡフロア内部の防火区画処理方
法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＯＡ機器の発展に伴い、ＯＡ機器を設置
するビル内の床を二重床形式とし、この空間内に輻輳す
る配線類を収納する、いわゆる「ＯＡフロア」がある。
ＯＡフロア内部に収納された配線類は高熱となり、漏電
等により火災が発生する場合が想定される。火災が発生
すると二重床形式であるがために火のまわりは早く、そ
の対応策としてＯＡフロア内部に所定間隔に防火区画を
設置する方法が採用されている。

【０００３】以下、図面を参照して従来の技術を説明す
る。図２（Ａ）、（Ｂ）は従来行われている防火区画の
設置方法の２例を示す側断面図である。 図２（Ａ）は、ドア１等間仕切り壁、開口部建具付近
のＯＡフロア２内部に、沓摺り３を兼ねた区画材４を設
置した場合を示す。沓摺り３は区画材４を覆った構造と
しているため、その表面は仕上床５と同一面となり、仕
上床５及び床材６は、区画材４（または沓摺り３）によ
り分断された構造となる。区画材４の近くに支持金具７
を床８上に設置し、二重床形式としている。 図２（Ｂ）は、前記沓摺り３は設置せず、ＯＡフロア
２内部に区画材４だけを設置した場合を示す。床材６は
区画材４により分断されるが、仕上床５は連続した構造
としている。

【０００４】しかし前記従来の方法では以下の問題があ
る。 図２（Ａ）の場合、ＯＡフロア２の仕上床５及び床材
６は、区画材４（または沓摺り３）により分断された構
造となるためガタツキが多く、沓摺り３と仕上床５に
「すきま」Ｓが生じやすい。 図２（Ｂ）の場合、仕上床５は連続した構造となる
が、タイルカーペット等を使用した時には、連続部分に
経年変化による汚れや亀裂Ｋが生じる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するためになされたもので、簡単な装置と
方法により、ＯＡフロアのガタツキや「すきま」及び経
年変化による汚れや亀裂を防止できるＯＡフロア内部の
防火区画処理方法を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】開口部建具付近における
ＯＡフロア内部の床上に区画材を設置し、前記区画材と
床材の接合部に、ロックウール等断熱・吸音・耐火被覆
材を介在させたことを特徴とする、ＯＡフロア内部の防
火区画処理方法。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、本発明
の実施形態について説明する。尚、従来技術と同じ名称
には同一の符号を付して説明する。

【０００８】＜イ＞全体構成 図１（Ａ）は本発明によるＯＡフロア２内部の防火区画
構造を示す側断面図であり、図１（Ｂ）は区画材４の斜
視図である。構造躯体の床８上に、公知の支持金具７を
設置すると共に、本発明による区画材４を任意の方法に
より設置する。支持金具７と区画材４は、構造躯体の床
８面と一定間隔をあけて床材６を支持し、二重床が形成
される。

【０００９】＜ロ＞支持金具 支持金具７は公知の部材を使用すればよく、詳細な説明
は省略する。

【００１０】＜ハ＞区画材 図１（Ｂ）は区画材４の斜視図であり、たとえばＧＲＣ
（ガラス繊維強化コンクリート）製品、又は加工性のよ
い珪酸カルシウム板等を使用する。形状はたとえば長方
形の立方体とし、床材６に接する上端に配線９を通過さ
せるための切欠き１０が設けられている。切欠き１０に
スリーブ管を固定させ、スリーブ管内に配線９を通過さ
せる方法としてもよい。（図示せず）区画材４上端部の
四辺には、ロックウール１１等断熱・吸音・耐火被覆材
が接着剤等により固定されている。

【００１１】

【作用】以下に、本発明によるＯＡフロア内部の防火区
画処理方法を説明する。

【００１２】＜イ＞支持金具、区画材の設置 構造躯体の床８上に支持金具７、区画材４を任意の方法
で設置・固定する。支持金具７と区画材４の高さは予め
同一高さになるように設定されているが、支持金具７の
調整ネジ７１を上下させて高さ調整する方式を採用して
もよい。

【００１３】＜ロ＞配線 区画材４の切欠き１０にＯＡ機器類の配線９を行う。配
線９は、切欠き１０に設けたスリーブ管内を通過させる
方法としてもよい。

【００１４】＜ハ＞床材の設置 支持金具７及び区画材４上に床材６を設置する。区画材
４と床材６の接合面にはロックウール１１が介在してい
るため、床材６に上載荷重が作用した時クッション効果
が働くと共に、不燃性の区画材４とロックウール１１に
より防火区画が構成されることになる。

【００１５】＜ニ＞仕上床の施工 床材６上にタイルカーペット等の仕上床５を施工する。
仕上床５及び床材６は、ドア１等の開口部建具付近にお
いても分断されることなく連続した構造体であるため、
ガタツキ等が発生せず、経年変化による汚れや亀裂等も
発生することなく、簡便な防火区画処理を行うことがで
きる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから、
次のような効果を得ることができる。 ＜イ＞区画材は、物件ごとに規格化された形状とするこ
とにより、施工性が向上する。 ＜ロ＞間仕切り開口部の沓摺り部分でＯＡフロアーが分
断されずに連結できるので、床の撓み、ガタツキ、経年
変化による汚れや亀裂等を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）は本発明によるＯＡフロア内部の防火区
画構造を示す側断面図、（Ｂ）は区画材の斜視図。

【図２】（Ａ）は従来行われている防火区画の設置方法
を示す側断面図、（Ｂ）は従来行われているその他の防
火区画の設置方法を示す側断面図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】間仕切り壁等、開口部建具付近におけるＯ
   Ａフロア内部に、防火区画を設け、区画処理するための
   方法であって、 開口部建具付近におけるＯＡフロア内部の床上に区画材
   を設置し、 前記区画材と床材の接合部に、ロックウール等断熱・吸
   音・耐火被覆材を介在させたことを特徴とする、 ＯＡフロア内部の防火区画処理方法。