JPH11299307A - 故紙を利用した植生用シート - Google Patents

故紙を利用した植生用シート

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JPH11299307A
JPH11299307A JP13132398A JP13132398A JPH11299307A JP H11299307 A JPH11299307 A JP H11299307A JP 13132398 A JP13132398 A JP 13132398A JP 13132398 A JP13132398 A JP 13132398A JP H11299307 A JPH11299307 A JP H11299307A
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waste paper
seed
sheet
vegetation
seeds
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JP13132398A
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Masaaki Okabe
昌明 岡部
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Okabe Engineering KK
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Okabe Engineering KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 故紙の再生活用を図りつつ、植物の種子16
の成育における芽30と根34の成育の促進を図る故紙
を利用した植生用シ−ト10を提供する。 【解決手段】 テ−プ状の故紙による細片12群の中に
種子16や肥料などの植生基材18が充填され、テ−プ
状の故紙による細片12群が圧搾成形されたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、農産物の種子や植林
用の種子を耕作土壌、山腹、河川の法面などに播種する
ことにより植物を育成する植生用シ−トに関する。とり
わけ、故紙の再生活用を図った植生用シ−トに関する。
【0002】
【従来の技術】故紙を利用したこの種の従来例としてた
とえば特開平10−66408号公報に記載された発明
が知られている。
【0003】従来例は、故紙の分散懸濁液を乾燥させた
漉き延べ基板と漉き延べ包被板基板との間に種子や胞子
が設けられたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の故紙を利用した
植生用シ−トは、故紙の再生活用による有利性があるも
のの、種子や胞子を保護する漉き延べ基板と漉き延べ包
被板を得るため、予め故紙の分散懸濁液を乾燥させる生
産工程を必要としている。
【0005】したがって、漉き延べ基板と漉き延べ包被
板の生産は、故紙の水中での拡散工程やその後の乾燥工
程を必要とするから、生産工程の煩雑化、そして相当な
生産設備を必要とする問題点のあることを回避できなか
った。
【0006】その上、従来例の漉き延べ基板と漉き延べ
包被板は、一切空隙が存在しないものであるから、種子
の成育時に発芽や根の成育が漉き延べ基板と漉き延べ包
被板に干渉されることを回避できないので、この従来例
をそのまま利用することはできなかった。
【0007】従来例は、発芽を図るため種子を除く耕作
土壌面に前記した漉き延べ基板と漉き延べ包被板からな
る敷き延べ板を敷くことにより種子の成育を図ろうとす
るものであるから、種子の成育に面倒な手間がかかるこ
とを回避できなかった。
【0008】この発明は、故紙の再生活用を行うことに
より、植生用シ−トを得るに際して生産工程の簡素化を
図ることを目的としており、さらに、種子の成育におけ
る発芽と根の成育の促進を図ることを目的としている。
そして、さらに故紙の再生活用の有利性の向上化を図る
ことも目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の故紙を利用した植生用シ−トのの
発明は、故紙の細片群中に少なくとも植物用の種子が介
在されてなるものであって、かつ故紙の細片群が圧搾成
形されてなることを特徴とするものである。
【0010】この明細書において、故紙の細片とは、知
られるようにオフィスから発生するいわゆるテ−プ状の
シュレッダ−片が一般的であるが、そのほか、テ−プ状
のシュレッダ−片をさらに短く裁断したもの、そして、
新聞紙等の故紙を積極的に裁断した細片を含む。
【0011】この明細書において、故紙の細片群中に少
なくとも植物用の種子が介在されてなるとは、植物用の
種子のほか、用途に応じて肥料などの植生基材を更に介
在することを予定していることである。また、種子の概
念には胞子も含む。
【0012】 請求項2記載の故紙を利用した植生用シ
−トの発明は、請求項1記載の発明において、故紙の細
片群の少なくとも一側に紙片が当接されて圧搾成形され
てなるものである。
【0013】故紙の細片群の少なくとも一側に紙片が当
接されてなるとは、一側のほか両側に紙片が当接されて
なることを予定していることである。
【0014】この明細書において、紙片とは、好ましく
は、薄い柔軟な故紙が望ましいものの、薄い柔軟な故紙
に制約するものではなく、非故紙による紙片のほか天然
繊維による布地の廃棄物でもよい。
【0015】請求項3記載の故紙を利用した植生用シ−
トの発明は、空隙を多数備えた故紙上に少なくとも植物
用の種子が付着されてなることを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項4記載の故紙を利用した植生用シ−
トの発明は、空隙を多数備えた故紙層が設けられ、故紙
層中に少なくとも植物用の種子が介在されてなるもので
あって、かつ故紙層が植物用の種子とともに固着されて
なることを特徴とするものである。
【0017】請求項5記載の故紙を利用した植生用シ−
トの発明は、請求項1,2,3または4記載の発明にお
いて、一定の間隔毎に多数の種子用のポケット部が設け
られ、種子用のポケット部に少なくとも植物用の種子が
充填されてなることを特徴とするものである。
【0018】請求項6記載の故紙を利用した植生用シ−
トの発明は、請求項1,2,3または4記載の発明にお
いて、植生基材が添加されてなることを特徴とするもの
である。
【0019】この明細書において、植生基材とは、各種
の有機質肥料、無機質肥料、発芽促進剤、微生物繁殖
剤、土壌改良剤、保水剤、保湿剤などで種子の成育に寄
与する一切のもののことであり、これらが用途に応じて
単独にあるいは複合して採用される。さらに、最近、廃
棄処理に問題の多いおからや、おがくずも植生基材とし
て利用してもよい。
【0020】請求項7記載の故紙を利用した植生用シ−
トの発明は、請求項5記載の発明において、多数の種子
用のポケット部に植生基材が添加されてなることを特徴
とするものである。
【0021】
【作用効果】請求項1記載の発明は、上記のように構成
されているから、故紙を利用した植生用シ−トを耕作土
壌中に敷設し、必要な植生基材を散布し、さらに土壌を
盛り、水を散布することにより種子を成育する。もっと
も使用法については、前記した方法は一般的であり、水
中に埋設して使用されるいわゆる水耕栽培に供すること
も予定されている。
【0022】かくして、種子の周囲は、故紙の細片群に
より囲まれることになるから、隣接する細片との間に多
数の空隙が存在することになる。したがって、水を散布
することにより、水が細片群に浸透するので比較的長期
に亘って細片群に保水ができ、その保水を発芽時に種子
に作用させることができる。
【0023】また、植生基材を添加した場合は、植生基
材が土壌中に分散化することが少なく、細片群の保水に
溶け込むから、水と同様に比較的長期に亘って植生基材
が細片群に保全され、保全された植生基材が徐々に種子
に奏する。
【0024】その上、この発明による故紙を利用した植
生用シ−トは、細片群間に多数の空隙が形成されるか
ら、空隙により空気部が得られので、発芽時に種子の子
葉は空気部の酵素と水の働きにより、芽となり空隙を通
じて地上に伸びるし、根は空隙を通じて土壌中に伸び
る。
【0025】他方、残存する非空隙部分が雑草の発生に
干渉することが期待できるから、雑草の発生の抑制に寄
与する。
【0026】また、この植生用シ−トは故紙の細片によ
るものであるから、柔軟性に富んでいるので凹凸のある
土壌の表面や法面に対して馴染み易く敷設することもで
きる。
【0027】さらに、この発明による植生用シ−トは、
故紙の細片群を利用したものであるから、土壌中におい
て比較的短時間に土壌中に存在する微生物の作用を受け
て分解し、そして腐朽が進行し、その後、パルプ繊維を
主成分とする有機質に変化し、有機肥料化する有利性を
有する。
【0028】とりわけ、故紙が細片されたものであるか
ら、細片の内部に水や微生物が浸入し易いので比較的短
時間に有機肥料化することを期待でき、微生物繁殖剤、
保水剤、保湿剤などの植生基材を添加することにより、
一層、有機肥料化の促進を期待できる。
【0029】この発明による故紙を利用した植生用シ−
トは、社会的に大きな問題となっている故紙廃棄物の再
生処理について、面倒な再生パルプ化することなく、二
次加工を少なくして再生利用できるから、故紙廃棄物の
再生活用を経済的にかつ合理的にできる。
【0030】因みに、従来、焼却するか、埋め立てるよ
り廃棄方法のなかったいわゆるシュレッダ−片を廃棄す
ることなく、植生用シ−トに採用することを可能とし、
かつシュレッダ−片の有機肥料化に寄与することも可能
にしたから、技術的のみならず、社会的意義も極めて大
きい。
【0031】請求項2記載の発明は上記の通り構成され
ているから、請求項1記載の発明が奏する作用効果のほ
か、少なくとも一側に紙片が存在しているから、この植
生用シ−トの紙片側を下方に向けて運搬することによ
り、種子が脱落しないし、取り扱いが楽である。また、
両側に紙片を設けることにより、一層、種子を脱落させ
ないようにできるし、取り扱いが楽である。
【0032】請求項3記載の発明は上記の通り構成され
ているから、新聞紙などの故紙に単に空隙を多数設け、
微生物分解性の接着剤や水分解性の接着剤により、種子
を故紙に付着させることにより、再生活用に問題のあっ
た故紙の有効活用を図りつつ、植生用シ−トを手軽に得
ることができる。
【0033】種子の下層は、空隙を備えた故紙によって
支持されているから、水を散布することにより、水が故
紙に浸透するので比較的長期に亘って故紙に保水がで
き、その保水を発芽時に種子に作用させることができ
る。
【0034】また、植生基材を添加した場合は、植生基
材が土壌中に分散化することが少なく、故紙の保水に溶
け込むから、水と同様に比較的長期に亘って植生基材が
故紙に保全され、保全された植生基材が徐々に種子に奏
する。
【0035】その上、この発明による故紙を利用した植
生用シ−トは、故紙中に多数の空隙が形成されているか
ら、発芽時に種子の子葉は空気の酵素と水の働きによ
り、芽となって土壌を通じて地上に伸びるし、根は空隙
を通じて土壌中に伸びる。他方、残存する非空隙部分が
雑草の発生に干渉することが期待できるから、雑草の発
生の抑制に寄与する。
【0036】さらに、この発明による植生用シ−トは、
故紙を利用したものであるから、土壌中において比較的
短時間に土壌中に存在する微生物の作用を受けて分解
し、そして腐朽が進行し、その後、パルプ繊維を主成分
とする有機質に変化し、有機肥料化する有利性を有す
る。
【0037】とりわけ、空隙を多数設けた故紙であるか
ら、故紙の内部に水や微生物が浸入し易いので比較的短
時間に有機肥料化することを期待でき、微生物繁殖剤、
保水剤、保湿剤などの植生基材を添加すことにより、一
層、有機肥料化の促進を期待できる。
【0038】この発明による故紙を利用した植生用シ−
トは、現在社会的に大きな問題となっている故紙廃棄物
の処理について、再生パルプ化することなく、二次加工
を少なくして再生利用できるから、故紙廃棄物の再生活
用を経済的にかつ合理的にできる。
【0039】因みに、従来、焼却するか、埋め立てるよ
り廃棄方法のなかったいわゆるシュレッダ−片を廃棄す
ることなく、植生用シ−トに採用することを可能とし、
かつシュレッダ−片の有機肥料化に寄与することも可能
にしたから、技術的のみならず、社会的意義も極めて大
きい。
【0040】請求項4記載の発明は上記の通り構成され
ているから、請求項3記載の発明が奏する作用効果を一
層効果的に生ずる。
【0041】請求項5記載の発明は、上記の通り構成さ
れているから、請求項1、2、3または4記載の発明の
奏する作用効果のほかに、種子用のポケット部が一定の
間隔毎に設けられているから、種子の育成を耕作土壌に
手間をかけることなく所定の間隔毎に行うことができ
る。
【0042】ポケット部に種子や植生基材を添加しさえ
すればよいから、種子や植生基材rの使用に無駄を生じ
ることがない。
【0043】請求項6記載の発明は、上記の通り構成さ
れているから、請求項1、2、3または4記載の発明の
奏する作用効果を奏することのほか、予め植生基材が添
加されているから、種子の成育時に植生基材を散布する
手間を省略できる。
【0044】請求項7記載の発明は、上記の通り構成さ
れているから、請求項5記載の発明の奏する作用効果を
奏することのほか、予め植生基材が添加されているか
ら、種子の成育時に植生基材を種子用のポケット部に散
布する手間を省略できる。
【0045】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を説明す
る。この発明は、現在社会的に大きな問題となっている
故紙廃棄物の有効活用に着目されたものである。 植生
用シ−ト10の素材としてこの発明の実施の形態では、
故紙廃棄物の例であるオフイスから大量に発生している
いわゆるシュレッダ−片が採用されている。
【0046】この発明の植生用シ−ト10の素材とし
て、図1に示されるようにオフィスなどから発生するい
わゆるシュレッダ−機によって裁断されたシュレッダ−
片と称されているテ−プ状の故紙の細片12を採用する
ことが有利である。とりわけ、最近では、前記したシュ
レッダ−片の廃棄物の増加が顕著であるから、この廃棄
物の再生活用が希望される。
【0047】テ−プ状の故紙の細片12の供給源は前記
したシュレッダ−片の廃棄物のほか、新聞紙などの故紙
に求め、多少の加工コストの負担を必要とするものの、
故紙を積極的にシュレッダ−片化ないしチップ化するこ
とによりテ−プ状の故紙の細片12を得るようにしても
よい。
【0048】また、廃棄処分されているシュレッダ−片
は、一般的に幅2〜4mm、長さ20〜40mm程度の
ものであるが、さらに裁断しチップ化することも予定さ
れている。廃棄物であるシュレッダ−片をさらに裁断す
ることにより、植生用シ−ト10の素材として利用する
場合、発芽に必要な空隙14を増加できるし、有機肥料
化の促進に寄与できる。
【0049】新聞紙、雑誌類の故紙には印刷インクが付
着しているが、一般的な組成は、植物油10%、鉱物油
30%、顔料、カ−ボンなどが60%であるから、土壌
32中で弊害にならないし、肥料化を期待できる。
【0050】そこで、さらにこの発明の構成を引き続き
説明すると、故紙の細片12群の中に植物用の種子16
が介在されている(図2を参照)。図2は説明の便宜の
ため略示的な断面図として表してあるが、細片12群に
おいて隣接する細片12の間には空隙14が多数形成さ
れる。
【0051】この多数の空隙14が存在することによ
り、種子16の発芽時に芽30は上方の空隙14から土
壌32を通じて地上へ、根34は下方に位置する空隙1
4を通じて土壌32中へ伸びるように図られている(図
3を参照)。もっとも、非空隙部は土壌32中で水や微
生物の作用を受けて崩壊するから、芽30や根34は、
空隙14から発芽し、根34が伸びる場合に比較して遅
くなることがあるとしての発芽などは期待できる。
【0052】この場合、故紙の細片12群は、圧搾成形
されているものの、嵩密度の低いものであるから、細片
12群中には空気部が残存している。したがって、その
空気部中の酵素と水の働きが種子16の種皮内に存する
子細に作用し、芽30として発芽する。
【0053】故紙の細片12はそのままでは、散乱し保
形性を維持できないから、保形性を図るため、この発明
では、細片12中に種子16を介在させた後、種子16
が圧潰されない程度に圧搾成形する。
【0054】圧搾成形する場合、用途によって異なるも
のの、綿状に柔らかくすることも、また、板状に比較的
硬くすることも予定される。比較的硬く圧搾成形して
も、土壌中の水分により劣化されるから、何らの問題は
ない。
【0055】シ−ト状に成形することが一般的である
が、用途により塊とすることも考えられる。
【0056】故紙の細片12群の保形手段は、圧搾成形
することがこの素材の有する固有の特徴を活用すること
になる。つまり嵩密度の低いものであるから、その特徴
を活かしつつ圧搾成形することが好ましい。
【0057】肥料などの植生基材18は、必要に応じて
播種後に散布することが予定されているが、種子16と
ともに予め細片12群内に介在させてもよい。
【0058】ここに植生基材18とは、種子18の成育
に寄与すものであって、各種の有機質肥料、無機質肥
料、発芽促進剤、微生物繁殖剤、土壌改良剤、保水剤、
保湿剤などである。これらは、種子16の種類の相違、
植生季節の相違、土壌現場の相違などにより変化するこ
とはいうまでもない。
【0059】また、肥料、土壌改良剤や保水剤などの植
生基材18を予め故紙の細片12中に含浸させることや
付着させることも発明者は予定している。
【0060】種子16を細片12群中に介在させるに際
して脱落を抑制するためには、種子16を細片12群に
接着剤を介して行うこよが好ましい。この場合、発明の
目的から、土壌32中の微生物によって分解するたとえ
ば、澱粉を原料とする接着剤や、水分により崩壊するタ
ルク、カオリン、クレ−、セピオライト、酸化チタンな
どの微粉末の接着剤が適当であり、アルカリ性接着剤を
採用すれば、土壌の酸性化の抑制にも寄与できる。
【0061】先に説明した実施の形態のほかに、故紙の
細片12群中に少なくとも植物用の種子16が介在され
てなるものであって、かつ故紙の細片12群の一側や両
側に紙片20当接されて圧搾成形されてなるものである
(図4および図5を参照)。
【0062】紙片20を当接させることにより、種子1
6を細片12群から脱落しないように抑制でき、両側に
紙片20を設けることにより、一層、種子16の脱落を
抑制できるし、取り扱いが楽である。
【0063】別の実施の形態は、多数の空隙22を備え
た故紙24を植生用シ−ト40の素材とするものである
(図6を参照)。新聞紙、雑誌類の故紙に制約されるも
のではなく、一般書籍類でもよく、新聞の折り込み広告
紙でもよく、従前では廃棄せざるを得なかった廃棄物で
もよく、故紙の種類を問わないし、さらに、一般的では
ないが、経済性や故紙廃棄物の有効活用の課題を無視す
るならば、市販品の非故紙を利用することを否定する趣
旨ではない。
【0064】この例は、植生用シ−ト40の素材が先の
例と相違するものの、発明の本質について相違する点は
少ないから、共通する点については、先の説明を援用
し、省略してある。
【0065】新聞紙、雑誌などの故紙を素材として利用
するが、先に説明したように故紙の種類を問わない。ス
リットなどの多数の空隙22を備えた故紙24を設け
る。空隙22の形状については、問わない。この空隙2
2を設ける目的は、先の実施の形態の植生用シ−ト10
の空隙14と変化しない。
【0066】空隙22を多数備えた一層からなる故紙2
4上に少なくとも種子16が付着されてなるものであ
る。
【0067】種子16のほか、前記した植生基材18を
添加することは自由である。また、種子16を故紙24
上に付着させる手段は、前記した土壌32中の微生物に
よって分解する澱粉を原料とする接着剤や、水分により
崩壊するタルクなどの微粉末の接着剤が適当である。
【0068】さらに別の形態について説明すると、空隙
22を多数備えた故紙24をさらに故紙層として少なく
とも一層の故紙24を積層し、故紙24層中に少なくと
も種子16が介在されているものであり、故紙24層が
種子16とともに分離しない程度に固着されている。固
着手段は、圧搾成形のほか、前記した接着剤を採用して
種子16とともに故紙24を接着してもよく、さらに
は、土壌32中の微生物によって分解するたとえば、綿
糸によりミシン縫合することにより、故紙24層を種子
16とともに固着させてもよい。固着する目的は、取り
扱いや運搬時の便のためであり、土壌32中で固着され
ていることを意図するものではないから、いわば仮止め
程度に軽く固着されておればよい。
【0069】また、先の形態と同様に一側あるいは両側
に紙片20を当接させることも予定されている。
【0070】さらに、別の形態について図10ないし図
17を参照して説明する。なお、図10ないし図17で
は、便宜上、先に図示した空隙14、22の記載が省略
されていること明らかにする。この形態を簡単にいえ
ば、先に説明した一切の植生用シ−ト10,40に種子
16を一定間隔毎に収納できるポケット部36が設けら
れ、種子用のポケット部36に少なくとも植物用の種子
16が充填されてなるものである。
【0071】これらのポケット部付植生用シ−ト10
b,40bに植生基材18を添加することは自由である。
【0072】ポケット部付植生用シ−ト10bの素材
は、言うまでもなく故紙の細片12であるが、故紙12
群中のポケット部36内に種子16が封止されている場
合と(図11ないし図13を参照)、ポケット部36が
外部に露呈し、そのポケット部36に種子16や植生基
材18が充填されている場合がある。
【0073】もっとも、図10に示す形態の場合、種子
16や植生基材18をポケット部36に固定する手段を
必要とするから、図示を省略したが、ポケット部36に
シ−ル材を接着させてもよい。
【0074】図12および図13の一側または両側に当
接されているものは先の実施の形態と同様に紙片20で
ある。
【0075】他方、図14ないし図17に示されるポケ
ット部付植生用シ−ト4bの素材は、言うまでもなく多
数の空隙22を備えた故紙24である。しかし素材のほ
か、構成上の相違はポケット部付植生用シ−ト10bと
比較してない。
【0076】ポケット部36を一定の間隔毎に設けるこ
とにより、種子を16手軽に一定の間隔毎に成育できる
ことなどは先に説明した通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】植生用シ−トの素材である故紙の細片の斜視図
である。
【図2】実施の形態その1を示す拡大断面図である。
【図3】植生用シ−トにより種子の成育状態を示す拡大
断面図である。
【図4】実施の形態その1の別例を示す拡大断面図であ
る。
【図5】実施の形態その1のさらに別例を示す拡大断面
図である。
【図6】植生用シ−トの素材である空隙を多数備えた故
紙の斜視図である。
【図7】実施の形態その2を示す拡大断面図である。
【図8】実施の形態その2の別例を示す拡大断面図であ
る。
【図9】実施の形態その2のさらに別例を示す拡大断面
図である。
【図10】実施の形態その3を示す拡大断面図である。
【図11】実施の形態その3の別例を示す拡大断面図で
ある。
【図12】実施の形態その3のさらに別例を示す拡大断
面図である。
【図13】実施の形態その3のさらにさらに別例を示す
拡大断面図である。
【図14】実施の形態その4を示す拡大断面図である。
【図15】実施の形態その4の別例を示す拡大断面図で
ある。
【図16】実施の形態その4のさらに別例を示す拡大断
面図である。
【図17】実施の形態その4のさらにさらに別例を示す
拡大断面図である。
【符号の説明】
10 植生用シ−ト 12 故紙の細片 14 空隙 16 種子 18 植生基材 20 紙片 22 空隙 24 空隙を備えた故紙 36 ポケット部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 故紙の細片群中に少なくとも植物用の種
    子が介在されてなるものであって、かつ故紙の細片群が
    圧搾成形されてなることを特徴とする故紙を利用した植
    生用シ−ト。
  2. 【請求項2】 故紙の細片群の少なくとも一側に紙片が
    当接され圧搾成形されてなることを特徴とする請求項1
    記載の故紙を利用した植生用シ−ト。
  3. 【請求項3】 空隙を多数備えた故紙上に少なくとも植
    物用の種子が付着されてなることを特徴とする故紙を利
    用した植生用シ−ト。
  4. 【請求項4】 空隙を多数備えた故紙層が設けられ、故
    紙層中に少なくとも植物用の種子が介在されてなるもの
    であって、かつ故紙層が植物用の種子とともに固着され
    てなることを特徴とする故紙を利用した植生用シ−ト。
  5. 【請求項5】 一定の間隔毎に多数の種子用のポケット
    部が設けられ、種子用のポケット部に少なくとも植物用
    の種子が充填されてなることを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の故紙を利用した植生用シ−ト。
  6. 【請求項6】 植生基材が添加されてなることを特徴と
    する請求項1,2、3または4記載の故紙を利用した植
    生用シ−ト。
  7. 【請求項7】 多数の種子用のポケット部に植生基材が
    添加されてなることを特徴とする請求項5記載の故紙を
    利用した植生用シ−ト。
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