JPH11298853A

JPH11298853A - 運転状況記録装置

Info

Publication number: JPH11298853A
Application number: JP10115870A
Authority: JP
Inventors: Mitsusada Sugimoto; 光禎杉本; Satoru Masuda; 悟増田; Toshihiko Suda; 敏彦須田; Takashi Kusakari; 高草刈; Yasunori Kito; 安則紀藤
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1998-04-13
Filing date: 1998-04-13
Publication date: 1999-10-29

Abstract

(57)【要約】【課題】事故状況や事故原因を正確に把握することが
できる情報を記録する運転状況記録装置を提供する。【解決手段】車内または車外撮影用の監視カメラ11〜
17を搭載した自動車の運転状況記録装置において、監視
カメラ11〜17の映像をサイクリックに記録する記録手段
18と、事故発生時に記録手段の記録動作を停止させる制
御手段26とを設けている。記録手段に記録された映像情
報を事故原因の解明に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、事故の解明などに
資するために自動車の運転状況を記録する運転状況記録
装置に関し、特に、車両に搭載されたカメラの映像を記
録するようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、急速に進歩しているエレクトロニ
クス技術を車に応用して、自動車の高知能化を図るため
の開発が盛んに行なわれている。高知能化した車は、ド
ライバーの認知、判断、操作のミスをバックアップし
て、走行時の安全性を高め、事故の回避を実現する。

【０００３】例えば、先行する車両との距離をカメラや
レーダーで計測して、衝突の危険性が生じた場合に減速
制御を実行したり、後側方の車両との接近度合いをレー
ダーやドアミラー部に設置したカメラで検知して、車線
変更するドライバーに警報を発したり、後方監視カメラ
の映像を解析して後続車両との衝突の危険を知らせたり
する車が考えられている。

【０００４】また、事故前後の車速、操舵角、ブレーキ
による制動などのデータを記録して、事故原因の解明に
役立てようとする考えもある。

【０００５】また、飛行機などでは、ボイスレコーダな
ど飛行状態や交信を記録するものもあるが、それに類似
したものは車両にはない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】事故が発生した場合に
は、ケガ人の救助や事故処理を最優先すべきであり、そ
のために、事故の状況を警察や消防署に通報して、救急
車や事故処理車の出動を要請するなどの措置が必要にな
る。

【０００７】しかし、事故でケガを負っている場合に
は、通報することが困難であり、また、通報できたとし
ても、事故の状況を的確に説明することは極めて難し
い。そのため、警察や消防署では、どのような緊急車両
を出動させるべきか判断に迷い、それが緊急車両の現場
到着を遅らせる原因になることもある。

【０００８】また、事故原因を解明する場合でも、車
速、操舵角、制動などのデータだけでは、事故の直接原
因を把握することが難しく、自動車が急ハンドルを切っ
て崖から転落した場合に、急ハンドルの原因が、前方を
横切る動物を避けるためだったのか、対向車との衝突を
回避しようとしたのか、あるいは、路面に転がる岩に乗
り上げたのか、などについて、正確なことが分からな
い。

【０００９】本発明は、こうした問題点を解決するもの
であり、事故状況や事故原因、あるいは車内状況を正確
に把握することができる情報を記録する運転状況記録装
置を提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明の運転状
況記録装置では、車内または車外撮影用に搭載された監
視カメラの映像をサイクリックに記録し、事故発生時
に、この記録動作を停止するようにしている。

【００１１】そのため、記録された映像情報から事故原
因を解明することができる。

【００１２】また、車内撮影用に搭載された監視カメラ
の映像を、自動車のドアが開閉されるごとに一定時間だ
け記録するようにしている。

【００１３】そのため、自動車に乗り込む乗客の顔や、
座席に残された忘れ物の映像を記録することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、車内または車外撮影用の監視カメラを搭載した自動
車の運転状況記録装置において、監視カメラの映像をサ
イクリックに記録する記録手段と、事故発生時に記録手
段の記録動作を停止させる制御手段とを設けたものであ
り、記録手段に記録された映像情報を事故原因の解明に
用いることができる。

【００１５】請求項２に記載の発明は、記録手段に、Ｇ
ＰＳデータ、自動車の車速データ、操舵角データ、及び
制動データの少なくとも１つを併せて記録するようにし
たものであり、これらのデータと映像情報とを合わせて
解析することにより、事故原因を正確に解明することが
できる。

【００１６】請求項３に記載の発明は、記録手段に記録
された映像を事故発生時に緊急通報先に送信するように
したものであり、緊急通報先では、映像によって事故の
状況を的確に把握することができ、適切な対応措置を取
ることができる。

【００１７】請求項４に記載の発明は、記録手段に記録
された映像を、事故発生後、コネクタやシリアルポート
などから読み出すことができるようにしたものであり、
記録手段に記録された映像と運転データを事故発生後に
回収して分析することにより、事故発生の原因を究明す
ることができる。

【００１８】請求項５に記載の発明は、車内または車外
撮影用の監視カメラを搭載した自動車の運転状況記録装
置において、自動車のドアの開閉を検知するドア開閉検
知手段と、ドア開閉検知手段がドアの開閉を検知したと
き、車内撮影用の監視カメラの映像を一定時間に渡って
記録する車内映像記録手段とを設けたものであり、タク
シー乗客の顔や忘れ物の映像を記録することができる。

【００１９】以下、本発明の実施形態について図面を用
いて説明する。

【００２０】この車両は、図２に示すように、フロント
ガラスの上方に設置された、車両の前方を映す監視カメ
ラ11と、車両の前部両脇に設置された、右または左側前
方を映す監視カメラ12、13と、ドアーミラーの位置に設
置された、車両の右または左側後方を映す監視カメラ1
4、15と、車両の後部に設置された、後方を映す監視カ
メラ17と、運転席及び後部座席を映す車内監視カメラ16
と、映像やデータを記録する記録装置18とを備えてい
る。

【００２１】また、図１は、実施形態の運転状況記録装
置の全体構成をブロック図で示している。この装置は、
前方監視カメラ11、右側前方監視カメラ12、左側前方監
視カメラ13、右側後方監視カメラ14、左側後方監視カメ
ラ15、後方監視カメラ17及び車内監視カメラ16の映像を
記録し、また、車速データ検出部21、操舵角データ検出
部22、制動データ検出部23で検出されたデータやＧＰＳ
受信機20で検出された緯度・経度データや時刻データを
記録する映像／データ記録部18と、映像／データ記録部
18に記録されたデータを事故発生時にオペレーションセ
ンターに送信する送信部27と、ドアが開閉されたときに
車内監視カメラ16に映る映像を記録する車内映像記録部
19と、Ｇセンサの検出出力により車両の事故発生を検知
する事故検知部24と、ドアの開閉を検知するドア開閉検
知部25と、事故検知部24やドア開閉検知部25の検知結果
に基づいて映像／データ記録部18、送信部27及び車内映
像記録部19の動作を制御する制御部26とを備えている。

【００２２】また、映像／データ記録部18には、シリア
ルインタフェース28が接続可能であり、このシリアルイ
ンタフェース28を通じて、映像／データ記録部18に記録
されたデータを外部に読み出すことができる。

【００２３】この内、前方監視カメラ11、右側前方監視
カメラ12、左側前方監視カメラ13、右側後方監視カメラ
14、左側後方監視カメラ15及び後方監視カメラ17は、そ
れぞれの方向の接近車両や障害物、あるいは路面の白線
などを検知して、危険が生じた場合に警報を発したり、
減速制御を実行するシステムのセンサーとして用いられ
ており、また、車内監視カメラ16は、運転席及び後部座
席が映る位置に設置されている。

【００２４】また、車速データ検出部21、操舵角データ
検出部22及び制動データ検出部23は、事故原因を解明す
るためのデータを提供する。

【００２５】ＧＰＳ受信機20は、ＧＰＳ衛星からのデー
タを受信して、走行車両の現在位置を示す緯度・経度デ
ータと現在時刻を示す時刻データとを出力する。

【００２６】これらの映像及びデータを記録する映像／
データ記録部18は、入力するデータをサイクリックに記
録するリングバッファを具備している。このリングバッ
ファは、データの書込みが一周すると、新たに入力した
データを、一周前に記録したデータの上に上書きする。
そのため、映像／データ記録部18には、常に、現在時点
から一定期間溯る間のデータだけが記憶されることにな
る。

【００２７】一方、車内映像記録部19は、制御部26から
指示がある毎に、車内監視カメラ16の映像を短時間ずつ
記録し、蓄積する映像の量を増やしていく。

【００２８】車両の走行時には、前方監視カメラ11、右
側前方監視カメラ12、左側前方監視カメラ13、右側後方
監視カメラ14、左側後方監視カメラ15、後方監視カメラ
17及び車内監視カメラ16で撮影された映像が映像／デー
タ記録部18にサイクリックに記録され、また、車速デー
タ検出部21、操舵角データ検出部22及び制動データ検出
部23で検出されたデータや、ＧＰＳ受信機20から出力さ
れた緯度・経度データ及び時刻データが映像／データ記
録部18にサイクリックに記録される。

【００２９】また、制御部26は、ドア開閉検知部25が後
部ドアの開閉を検知すると、車内映像記録部19に映像の
記録を指示し、車内映像記録部19は、車内監視カメラ16
の映像を所定時間に渡って記録する。こうして、車内映
像記録部19には、車内監視カメラ16に映し出された、乗
車する客の顔や降車後のシート上の忘れ物などが順次記
録される。

【００３０】制御部26は、加速度センサーや横転センサ
ーで構成される事故検知部24の出力データから事故が発
生したことを識別すると、直ちに（あるいは一定時間経
過後）映像／データ記録部18に対して、記録動作を停止
し、記録している映像及びＧＰＳデータを送信部27に出
力するように指令する。

【００３１】この指令を受けた映像／データ記録部18
は、記録されているデータの中からＧＰＳデータと各カ
メラで撮影された映像とを読み出して、次の順序で送信
部27に出力する。まず、記録されているＧＰＳデータ、
次に、車内監視カメラ16で撮影された車内の映像、次い
で、前方監視カメラ11の映像、後方監視カメラ17の映
像、右側前方監視カメラ12の映像、右側後方監視カメラ
14の映像、左側前方監視カメラ13の映像、最後に左側後
方監視カメラ15の映像の順で出力する。

【００３２】送信部27は、制御部26の制御の基に、映像
／データ記録部18から出力されたデータをオペレーショ
ンセンターに無線伝送する。

【００３３】オペレーションセンターでは、ＧＰＳデー
タによって事故位置や事故の時刻を確認し、車内監視カ
メラ16の映像によってドライバや同乗者のケガの様子を
予測し、前方監視カメラ11及び後方監視カメラ17の映像
によって事故の種類を推定し、右側前方監視カメラ12及
び右側後方監視カメラ14の映像によって道路上を他の車
両が通行可能かどうかを確認し、左側前方監視カメラ13
及び左側後方監視カメラ15の映像によって歩道側の様子
を確認する。そして、事故の状況に応じて、救急車や事
故処理車など、緊急車両の出動を要請する。

【００３４】電柱への激突事故や崖への転落事故は前方
監視カメラ11の映像で分かり、追突された場合は後方監
視カメラ17の映像で分かる。また、車同士の衝突は、車
両のどの方向でそれが発生するか分からないが、複数の
カメラが撮影した映像のいずれかには衝突車両が映って
いるから、オペレーションセンターでは、各カメラの映
像を観察することにより事故の種類を特定することがで
きる。

【００３５】また、ＧＰＳデータ、車内映像、車両前方
の映像、車両後方の映像、右側前方の映像、右側後方の
映像、左側前方の映像、左側後方の映像の順でデータ伝
送が行なわれるため、諸々の事情で事故車両からオペレ
ーションセンターへの送信が途中で停止した場合でも、
オペレーションセンターは、早めに送られる、事故位置
やケガ人の発生などの情報は入手することができる。従
って、それに基づいて、救急車を現場に急行させるなど
の措置が可能となる。

【００３６】また、各カメラの映像やＧＰＳデータ、車
速データ検出部21、操舵角データ検出部22、制動データ
検出部23の検出データが記録された映像／データ記録部
18は、事故車両から回収されて、あるいは映像／データ
記録部18からデータが読み出されて、事故原因の調査に
用いられる。このとき、映像／データ記録部18からは、
シリアルインタフェース28を通じて記録されたデータが
読み出される。

【００３７】各カメラの映像は、事故に至る状況を多角
的な視点から映しているため、各種センサーのデータと
関連付けて分析することにより、事故原因の正確かつ迅
速な解明が可能となる。

【００３８】なお、実施形態では、７つのカメラの映像
を記録する場合について説明したが、車に搭載するカメ
ラの数は、適宜減らしたり、増やしたりすることが可能
である。また、映像／データ記録部18に記録したデータ
は、オペレーションセンターへの送信は行なわずに、事
故原因の調査だけに利用しても良い。

【００３９】また、このデータを送信する場合でも、ド
ライバの手動操作によってオペレーションセンターに送
信が開始されるように構成してもよい。

【００４０】また、この車がタクシーである場合、車内
映像記録部19に記録された映像は、各日のタクシー利用
客の記録として保存することができる。

【００４１】映像／データ記録部18及び車内映像記録部
19の記録媒体としては、ＤＶＤ、メモリカード、ＨＤ
Ｄ、光磁気ディスクなどを用いることができる。

【００４２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の運転状況記録装置は、車内、車外に搭載されたカメラ
の映像を記録しているため、記録された情報を基に、事
故状況や車内の様子などを正確に把握することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の運転状況記録装置を示すブ
ロック図、

【図２】実施形態の運転状況記録装置を搭載した自動車
を示す図である。

【符号の説明】

11 前方監視カメラ 12 右側前方監視カメラ 13 右側前方監視カメラ 14 右側後方監視カメラ 15 左側後方監視カメラ 16 車内監視カメラ 17 後方監視カメラ 18 映像／データ記録部 19 車内映像記録部 20 ＧＰＳ受信機 21 車速データ検出部 22 操舵角データ検出部 23 制動データ検出部 24 事故検知部 25 ドア開閉検知部 26 制御部 27 送信部 28 シリアルインタフェース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者草刈高神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１号松下通信工業株式会社内 (72)発明者紀藤安則神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目３番１号松下通信工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車内または車外撮影用の監視カメラを搭
載した自動車の運転状況記録装置において、前記監視カメラの映像をサイクリックに記録する記録手
段と、事故発生時に前記記録手段の記録動作を停止させる制御
手段とを備えることを特徴とする運転状況記録装置。
【請求項２】前記記録手段に、ＧＰＳデータ、自動車
の車速データ、操舵角データ、及び制動データの少なく
とも１つを併せて記録することを特徴とする請求項１に
記載の運転状況記録装置。
【請求項３】前記記録手段に記録された映像を事故発
生時に緊急通報先に送信することを特徴とする請求項１
または２に記載の運転状況記録装置。
【請求項４】前記記録手段に記録された映像を、事故
発生後、コネクタやシリアルポートなどから読み出すこ
とを可能にしたことを特徴とする請求項１、２または３
に記載の運転状況記録装置。
【請求項５】車内または車外撮影用の監視カメラを搭
載した自動車の運転状況記録装置において、自動車のドアの開閉を検知するドア開閉検知手段と、前記ドア開閉検知手段がドアの開閉を検知したとき、車
内撮影用の監視カメラの映像を一定時間に渡って記録す
る車内映像記録手段とを備えることを特徴とする運転状
況記録装置。