JPH11298738A - 画像処理方法および装置 - Google Patents
画像処理方法および装置Info
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Abstract
度強調とを効果的に両立し、しかも、本来は粒状抑制さ
れるべきではない画像部分が、誤って粒状抑制されるの
を防止する。 【解決手段】 カラー画像信号に対してそれぞれ、粒状
抑制処理手段11による粒状抑制処理と、鮮鋭度強調処理
手段12による鮮鋭度強調処理とを各別に施し、得られた
粒状処理画像信号と原画像信号との差を閾値処理し、信
号処理手段20により、この差の方が大きい画素について
は粒状抑制処理を施さない処理済画像信号を得、この差
の方が小さい画素については、粒状処理画像信号および
鮮鋭度強調処理画像信号に基づく演算処理gにより処理
済画像信号を得る。
Description
画像処理装置に関し、詳細には、画像の粒状(高周波ノ
イズ)を抑制しつつ、画像の鮮鋭度を強調する処理方法
および装置に関するものである。
録された画像(カラー画像を含む)をCCD等のセンサ
ーにより光電的に読み取って画像信号を得、これに種々
の画像処理を施して、処理済画像をプリントやCRT等
に再生することが行われている。このような画像処理と
しては、画像に含まれる所定の空間周波数成分に作用さ
せる周波数処理や、画像の濃度などに作用させる階調処
理等がある。
ぼけを抑制する鮮鋭度強調処理や、感材の粒状度等に起
因するノイズ(粒状)を抑制する平滑化処理等の粒状抑
制処理などがある。
スキング処理、高域強調フィルター処理、特開平 9-224
60号に開示された、画像の高周波数成分を強調しつつ中
間周波数成分を抑制する処理等が知られており、また粒
状抑制処理としては、メディアンフィルター処理、ヒス
テリシススムージング処理、反復による雑音除去処理、
モルフォロジー演算を利用した粒状抑制処理等が知られ
ている。
のシャープネスは向上する反面、画像の粒状も強調され
てざらつき感が残り、一方、粒状抑制処理によれば、画
像の粒状は抑制されてざらつき感を低減できる反面、画
像の鮮鋭度が低下する、という問題がある。
つつ鮮鋭度を強調する画像処理方法が望まれており、従
来より粒状抑制と鮮鋭度強調とを同時に実現することを
目的とした種々の画像処理方法が提案されている(米国
特許第4,812,903 号、特開昭63-26783号、特開平9-2246
0号等)ものの、それらのいずれにおいても、効果的に
粒状抑制と鮮鋭度強調とを同時に実現することはできて
いないのが現状である。
た技術は、画像の鮮鋭度に影響を及ぼす高周波数成分を
強調しつつ、ざらつき感となる粒状に影響を及ぼす中間
周波数成分を抑制する処理により、粒状を抑制しつつ鮮
鋭度を強調することとしているが、これは、色の相関情
報において粒状部は色の相関度が低く、映像信号(エッ
ジ)部は色の相関度が高いという性質を利用したもので
ある。そしてこの処理は、画像を周波数領域に展開し、
中高周波数成分の強度を制御して色相関の低いところは
程度を低くすることで粒状抑制を行っている。すなわち
この処理方法では、実画像での隣接画素間のつながりの
因子が考慮されないため、画像の場所によっては突然に
制御程度が変化し、粒状が抑制されたと捉えにくい面が
ある。したがって、鮮鋭度強調の効果に比して粒状抑制
の効果が小さく、効果面からは粒状抑制鮮鋭度強調処理
というよりも、鮮鋭度強調処理に止まるのが実状であ
る。
強調を効果的に両立することを可能にした画像処理方
法、画像処理装置が求められており、しかも、例えばポ
ートレートなどでは必須とされる人物の瞳に写るキャッ
チライトなどの、本来は抑制されるべきではない画像部
分が、粒状抑制処理により抑制されるのを精度よく防止
する必要もある。
って、画像に対する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両
立しつつ、しかも、抑制すべきでない一定の画像部分に
ついては粒状抑制処理を施さないようにした画像処理方
法および画像処理装置を提供することを目的とするもの
である。
は、原画像信号に対して鮮鋭度を強調する処理と粒状を
抑制する処理とを各別に施し、原画像信号と粒状抑制後
の画像信号との差による閾値処理によってその後の処理
内容を変えるものであり、粒状抑制度合いが高過ぎる場
合(上記差が閾値より大きい場合)は粒状抑制処理を施
さず、一方、粒状抑制度合いが低い場合(上記差が閾値
より小さい場合)は少なくとも粒状抑制処理を含む処理
を施すものである。
を構成する画素の値を規定する原画像信号(カラー画像
に基づく画像信号も含む)finに所定の処理を施して処
理済画像信号を得る画像処理方法において、前記原画像
信号に、粒状を抑制する画像処理および鮮鋭度を強調す
る画像処理を各別に施し、前記画素ごとに、前記原画像
信号finと前記粒状を抑制する画像処理により取得され
た粒状抑制処理画像信号f1 との差|f1 −fin|と、
所定の閾値Tとを比較し、前記比較の結果、前記所定の
閾値の方が大きい(|f1 −fin|<T)画素について
は、前記粒状抑制処理画像信号f1 および前記鮮鋭度を
強調する画像処理により取得された鮮鋭度強調処理画像
信号f2 の画素を対応させた演算処理により前記処理済
画像信号fout を得、前記比較の結果、前記所定の閾値
の方が小さい(|f1 −fin|>T)画素については、
前記原画像信号fin、前記原画像信号finを強調処理し
た強調処理信号fin′、または前記鮮鋭度強調処理信号
f2 を前記処理済画像信号fout とすることを特徴とす
るものである。
が等しい(|f1 −fin|=T)画素については、閾値
Tの方が大きい画素について適用される演算処理を施し
てもよいし、閾値Tの方が小さい画素について適用され
る演算処理を施してもよいが、前者(閾値Tの方が大き
い画素について適用される演算処理)を適用するのが望
ましい。
れた複数種類の中から、例えば画像の種類または画素の
位置等に応じて選択されたものであってもよいし、外部
から処理の都度、入力されたものでもよい。
(1)で定義される演算処理を適用することができる。
度強調処理画像信号f2 とを重みづけ加算したものを処
理済画像信号fout とするものである。なおこの演算処
理において、画像の種類、画素の位置または原画像信号
値との関係等により、重みづけ係数w1、w2の値を画素ご
とに変化させてもよいし、共通の重みづけ係数を設定し
てもよい。
0.2から 0.8までの値、より好ましくは 0.3から 0.7ま
での値、最も好ましくは 0.4から 0.6までの値を採用す
るのが望ましい。
義される演算処理を適用してもよい。
としては、メディアンフィルター処理、ヒステリシスス
ムージング処理、反復による雑音除去処理、モルフォロ
ジー(Morphology)演算を利用した粒状抑制処理(平滑
化処理)等、上記鮮鋭度を強調する画像処理としては、
アンシャープマスキング処理、高域強調フィルター処
理、画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
周波数成分に分解し、高周波数成分を強調するとともに
中間周波数成分を抑制する強調抑制処理を行い、強調抑
制処理後の各周波数成分および低周波数成分を合成する
処理(特開平 9-22460号)等をそれぞれ適用することが
できるが、モルフォロジー演算を利用した粒状抑制(平
滑化)処理と画像の高周波数成分を強調しつつ中間周波
数成分を抑制したのち合成することによる鮮鋭度強調処
理(特開平 9-22460号)との組合せが最適である。
ォロジーまたはモーフォロジーとも称し、一般的にはN
次元空間における集合論として展開されるが、2次元空
間である画像へ適用される場合が多い(特開平8-272961
号、同9-248291号、同9-91421 号等)。ここでは、この
モルフォロジー演算処理を、濃淡画像を例にして以下に
簡単に説明する。
(x,y)に相当する高さをもつ空間とみなし、この断
面に相当する1次元の関数f(x)を考える。モルフォ
ロジー演算処理に用いる構造要素gは次式(3)に示す
ように、原点について対称な対称関数
Gが下記式(4)であるとする。
式(5)〜(8)に示すように、非常に簡単な演算とな
る。
理は、注目画素を中心とした、±m(構造要素Bに応じ
て決定される値であって、図4中のマスクサイズに相
当)の幅の範囲内の最大値を探索する処理であり(同図
(A)参照)、一方、イロージョン(erosion )処理
は、注目画素を中心とした、±mの幅の範囲内の最小値
を探索する処理である(同図(B)参照)。また、オー
プニング(opening )処理はイロージョン処理後にダイ
レーション処理を行なう処理、すなわち最小値の探索の
後に最大値を探索する処理であり、クロージング(clos
ing )処理は、ダイレーション処理後にイロージョン処
理を行なう処理、すなわち最大値の探索の後に最小値を
探索する処理に相当する。
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凸状の濃度変動部分(周囲
部分よりも濃度が高い部分)を抑制することに相当する
(同図(C)参照)。
濃度曲線f(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより
空間的に狭い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲
部分よりも濃度が低い部分)を抑制することに相当する
(同図(D)参照)。
高濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f
(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対し
て大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信号
に対するダイレーション処理と高輝度高信号レベルに対
するイロージョン処理(同図(B))とは一致し、高濃
度高信号レベルの信号に対するイロージョン処理と高輝
度高信号レベルに対するダイレーション処理(同図
(A))とは一致し、高濃度高信号レベルの信号に対す
るオープニング処理と高輝度高信号レベルに対するクロ
ージング処理(同図(D))とは一致し、高濃度高信号
レベルの信号に対するクロージング処理と高輝度高信号
レベルに対するオープニング処理(同図(C))とは一
致する。
に対して、モルフォロジー演算処理によるオープニング
処理若しくはクロージング処理を施すことにより、画像
から粒状(画像信号としてのノイズを意味する)を抑制
(または除去)することができる(小畑「モルフォロジ
ー」(コロナ社刊)等)。
像の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制す
ることによる鮮鋭度強調処理について簡単に説明する。
間周波数成分および高周波数成分に分解し、高周波数成
分を強調するとともに、中間周波数成分を抑制する強調
抑制処理を行い、これらの処理後の各周波数成分および
低周波数成分を合成して処理済画像信号を得るものであ
る。
波数成分・高周波数成分とは、図5に示すように分布さ
れる周波数成分のことをいうものであり、中間周波数成
分とは、処理後のデータを可視像として再生する際の出
力のナイキスト周波数の1/3付近にピークを持って分
布する周波数成分をいうものであり、低周波数成分と
は、出力のナイキスト周波数が0となる周波数をピーク
として分布する成分をいい、高周波数成分とは出力のナ
イキスト周波数をピークとして分布する成分をいうもの
であり、さらに、低・中間・高周波数成分の和が各周波
数において1となっている成分をいうものである。
後、前記高周波数成分および前記中間周波数成分から輝
度成分を抽出し、該輝度成分にのみ基づいて前記強調抑
制処理および前記合成を行うことが好ましい。
定の画像における特定色領域を抽出し、該特定色領域に
対応する前記中間周波数成分をさらに抑制して前記強調
抑制処理を行うことが好ましい。
後、前記中間周波数成分および/または前記高周波数成
分の評価値を求め、該評価値が所定の閾値より小さい画
素に対する前記中間周波数成分を該評価値が該所定の閾
値より大きい画素に対する前記中間周波数成分よりも大
きく抑制して前記強調抑制処理を行うことが好ましい。
さらに、この場合は前記評価値が所定の閾値より小さい
画素に対する前記高周波数成分を該評価値が該所定の閾
値より大きい画素に対する前記高周波数成分よりも小さ
く強調して前記強調抑制処理を行うことが好ましい。
B3色のうちの2色からなる少なくとも1組の色間にお
ける相関値や、画像信号の周波数成分の局所分散などの
値のことをいう。
分および/または前記高周波数成分のRGB3色のうち
の2色からなる少なくとも1組の色間における、相対応
する画素についての相関値であることが好ましい。
よりフィルタリング処理した後、該処理がなされた評価
値に基づいて前記所定の閾値に基づいて前記強調抑制処
理を行ってもよく、前記中間周波数成分および/または
前記高周波数成分と前記評価値とを、RGB3色のうち
のそれぞれ異なる色に基づいて算出するようにしてもよ
い。
制の程度を、前記処理済画像信号を再生する際の再生条
件に基づいて予め定められた複数の強調抑制処理条件か
ら選択することにより定めることが好ましい。
いはリバーサルフイルム等の原稿種、出力されるプリン
トのサイズ、またはオペレータが好みの画像処理となる
ように入力するキー補正等画像が再生される際に影響を
受ける条件のことをいう。
処理における粒状抑制は前述したように、実画像での隣
接画素間のつながりの因子は考慮されず、粒状が抑制さ
れたと捉えにくい面があるが、モルフォロジー演算に基
づく粒状抑制処理は、粒状の孤立性(粒状は隣接画素と
の画像信号(濃度)の連続性が低い)という性質を利用
した実画像面上での処理であるため、隣接画素間のつな
がりがよく、粒状の抑制程度を視覚的に捉えやすく、粒
状抑制効果が高いものとなる。
画像信号f1 との差|f1 −fin|が比較対照とされる
所定の閾値Tは、原画像が記録されている感材の種類
や、ポートレートなどでは必須とされる人物の瞳に写る
キャッチライトなどの、本来は粒状抑制されるべきでは
ない画像部分の内容(空間周波数等)などに応じて変動
するが、本発明者らの実験および経験上、原画像信号f
inが採りうる階調数D(原画像信号が10 bitの階調数を
採りうるときは、D=210=1024の階調数(信号値とし
ては0〜1023)を有する)の1%から20%の範囲の値α
×D(0.01≦α≦0.20)が望ましく、2%から10%の範
囲の値α×D(0.02≦α≦0.10)がより好ましい。これ
らの範囲において、上述したキャッチライト等の粒状抑
制すべきでない画像部分について粒状抑制処理を施すこ
となく、粒状抑制と鮮鋭度強調がより効果的に両立され
た処理済画像を得ることができる。
像処理方法を実施するための装置であって、原画像を構
成する画素の値を規定する原画像信号に所定の処理を施
して処理済画像信号を得る画像処理装置において、前記
原画像信号に、粒状を抑制する画像処理を施す粒状抑制
処理手段と、前記原画像信号に、鮮鋭度を強調する画像
処理を施す鮮鋭度強調処理手段と、前記画素ごとに、前
記原画像信号と前記粒状抑制処理手段による前記粒状を
抑制する画像処理により取得された粒状抑制処理画像信
号との差と、所定の閾値とを比較する比較手段と、前記
比較手段による前記比較の結果、前記所定の閾値の方が
大きい画素については、前記粒状抑制処理画像信号およ
び前記鮮鋭度強調処理手段による前記鮮鋭度を強調する
画像処理により取得された鮮鋭度強調処理画像信号の画
素を対応させた演算処理を施して前記処理済画像信号を
得、前記比較の結果、前記所定の閾値の方が小さい画素
については、前記原画像信号、前記原画像信号を強調処
理した強調処理信号、または前記鮮鋭度強調処理信号を
前記処理済画像信号とする信号処理手段とを備えたこと
を特徴とするものである。
としては下記式(1)または(2)で定義される演算処
理を適用するのが望ましい。
る画像処理としては、メディアンフィルター処理、ヒス
テリシススムージング処理、反復による雑音除去処理、
モルフォロジー演算を利用した粒状抑制(平滑化)処理
等、鮮鋭度強調処理手段による鮮鋭度を強調する画像処
理としては、アンシャープマスキング処理、高域強調フ
ィルター処理、前述した特開平 9-22460号に開示され
た、画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
周波数成分に分解し、高周波数成分を強調するとともに
中間周波数成分を抑制する強調抑制処理を行い、強調抑
制処理後の各周波数成分および低周波数成分を合成する
処理等をそれぞれ適用することができるが、モルフォロ
ジー演算を利用した粒状抑制処理と、画像の高周波数成
分を強調しつつ中間周波数成分を抑制することによる鮮
鋭度強調処理(特開平 9-22460号)とを組み合せた構成
とするのが最適である。
号f1 との差|f1 −fin|が比較対照とされる所定の
閾値Tとしては、原画像信号finが採りうる階調数Dの
1%から20%の範囲の値α×D(0.01≦α≦0.20)が好
ましく、2%から10%の範囲の値α×D(0.02≦α≦0.
10)がより望ましい。
置によれば、画像信号に対して、鮮鋭度を強調する処理
と粒状を抑制する処理とを各別に施して、得られた各処
理後の画像信号同士を、画素を対応させて演算処理する
ことにより1つの処理済画像信号を得るため、従来の各
種の方法または装置に比して、画像に対する粒状抑制と
鮮鋭度強調を効果的に両立することができる。しかも、
上記演算処理に先だって、原画像信号と粒状抑制処理画
像信号との差と、所定の閾値とが比較され、この比較の
結果、閾値の方が小さい画素すなわち粒状抑制度合いが
高い画素については、上述した粒状抑制処理を含む処理
を施さずに、原画像信号、原画像信号を強調した信号ま
たは鮮鋭度強調処理画像信号を出力するため、例えば、
ポートレートなどでは必須とされる人物の瞳に写るキャ
ッチライトなどの、本来は粒状抑制されるべきではない
画像部分が、誤って上述した粒状抑制処理を含む処理に
より粒状抑制されることがない。
ば、粒状を抑制する画像処理により粒状が抑制された画
像信号と鮮鋭度を強調する画像処理により鮮鋭度が強調
された画像信号とを加重平均することにより、粒状を抑
制しつつ鮮鋭度を強調することができる。
すれば、粒状抑制処理画像信号と原画像信号との差、お
よび鮮鋭度強調処理画像信号と原画像信号との差によ
り、これらの各差を重みづけ加算した値を処理済画像信
号とするため、シャープネスよりも粒状の存在が比較的
目立つ濃度平坦部(濃度(または輝度)変化の少ない画
像部分)に対応する画素の画像信号は粒状抑制処理の寄
与率が大きくなり、粒状よりもシャープネスが比較的目
立つエッジ部(濃度(または輝度)変化の急峻な画像部
分)に対応する画素の画像信号は鮮鋭度強調処理の寄与
率が大きくなるため、画像のエッジ部を鈍らせることな
く、粒状を抑制することができる。
ロジー演算を利用した粒状抑制処理と、鮮鋭度を強調す
る画像処理としての特開平 9-22460号に開示された画像
の高周波数成分を強調しつつ中間周波数成分を抑制し処
理後の高周波数成分および中間周波数成分並びに低周波
数成分を合成することによる鮮鋭度強調処理とを組み合
せた構成を採用した場合は、以下の効果がある。
示すものを適用した場合において、鮮鋭度強調の部分に
粒状抑制が全く施されていない場合は、極端に鮮鋭度強
調を行うと粒状も強調されて原画像信号との差が、粒状
抑制処理画像信号と原画増信号との差よりも結果的に大
きくなり、粒状抑制がなされないことになる。このこと
から式(2)を適用する場合には、鮮鋭度強調処理によ
ってもある程度の粒状抑制の効果を得られる処理であ
る、特開平 9-22460号に開示された鮮鋭度強調処理を適
用するのが好ましい。
び画像処理装置の具体的な実施の形態について、図面を
用いて説明する。
の処理フローを示すフローチャート、図2は図1に示し
た画像処理方法を実施する画像処理装置を示す図であ
る。
メラにより撮影された、またはカラー写真プリントもし
くはカラーフイルムから光電的にスキャナー等で読み取
られた、カラー画像を表すRGBの原画像信号Rin,G
in,Bin(いずれも階調数は1024)の入力を受けて、こ
れらのRGB画像信号Rin,Gin,Binに対してそれぞ
れ、粒状を抑制する画像処理を施す粒状抑制処理手段11
と、鮮鋭度を強調する画像処理を施す鮮鋭度強調処理手
段12と、粒状抑制処理手段11による粒状抑制処理により
取得された粒状抑制処理画像信号R1 ,G1 ,B1 と原
画像信号Rin,Gin,Binとの各RGB信号ごとの差|
R1 −Rin|,|G1 −Gin|,|B1−Bin|を求
め、これらの各差と各RGB信号ごとに予め設定された
閾値α1・1023,α2・1023,α3・1023とを比較し、
この比較結果を出力する比較手段30と、この比較手段30
による比較結果に基づいて、所定の演算処理を行う信号
処理手段20とを備えた構成である。
されている各閾値α1・1023,α2・1023,α3・1023
は、各原画像信号Rin,Gin,Binの階調数に対応した
ものであり、各係数α1,α2,α3は本実施形態にお
いてはいずれも0.04(階調数の4%)とした。なおこれ
らの係数α1,α2,α3は、同一値を採るものに限る
ものではなく、原画像信号が表す画像の種類等に応じて
RGB間で相異なる値としてもよく、また、その値も上
述した0.04に限るものではないが、一般的にはそれぞれ
0.01から0.20の範囲の値を採用するのが好ましく、0.02
から0.10の範囲の値を採用するのがより望ましい。
の具体的な内容は、以下に示す通りである。すなわち、
比較手段30による比較結果が、RGBのいずれの比較結
果においても、閾値の方が大きいか等しい画素について
は、第1の演算処理である、粒状抑制処理画像信号R1
,G1 ,B1 および鮮鋭度強調処理手段12による鮮鋭
度強調処理により取得された鮮鋭度強調処理画像信号R
2 ,G2 ,B2 に基づいて、両処理画像信号の画素を対
応させた画素ごとの演算処理結果g(R1 ,R2),g
(G1 ,G2 ),g(B1 ,B2 )を処理済画像信号R
out ,Gout ,Bout とする演算処理を施し、一方、R
GBのいずれかの比較結果において、閾値の方が小さい
画素については、第2の演算処理である、鮮鋭度強調処
理画像信号R2 ,G2 ,B2 を処理済画像信号Rout ,
Gout ,Bout とする演算処理を施すものである。
演算処理gとしては例えば、下記式(1)に示す重みづ
け加算処理が適用される。
2・f2である。
素ごとに異なるものとして設定され、例えば原画像信号
Rin,Gin,Binに応じて決定される。
在が比較的目立つ濃度平坦部(濃度(または輝度)変化
の少ない画像部分)に対応する画素については、粒状抑
制処理画像信号f1 の重みw1が鮮鋭度強調処理画像信号
f2 の重みw2より大きく設定され、これとは反対に、粒
状よりもシャープネスが比較的目立つエッジ部(濃度
(または輝度)変化の急峻な画像部分)に対応する画素
については、粒状抑制処理画像信号f1 の重みw1よりも
鮮鋭度強調処理画像信号f2 の重みw2の方が大きく設定
される。
抑制処理としてメディアンフィルター処理、鮮鋭度強調
処理手段12による鮮鋭度強調処理としてアンシャープマ
スキング(USM)処理を適用するものとする。
ついて、RGB信号のうちRの画像信号Rinを例にして
説明する。
ー画像を表すRGBの画像信号Rin,Gin,Binが粒状
抑制処理手段11と、鮮鋭度強調処理手段12とにそれぞれ
各別に入力される。画像信号Rinは上述したように図3
(1)に示すような分布を有する信号であり、他の画像
信号Gin,Binも所定の分布を有している(図示せ
ず)。
を有するエッジ部と、濃度変動が少ない濃度平坦部とを
表し、これらの濃度分布に高周波のノイズが重畳してお
り、この高周波ノイズは特に濃度平坦部において、視覚
的に目立つものとなる。また、濃度平坦部(例えば人物
等の瞳)には、この瞳に映るキャッチライトが存在す
る。
信号Rin,Gin,Binに対して各別に、メディアンフィ
ルター処理を施し、粒状抑制処理画像信号R1 ,G1 ,
B1を算出する。図3(2)は、原画像信号Rinに対す
る粒状抑制処理による粒状抑制処理画像信号R1 を示す
図である。
た原画像信号Rin,Gin,Binに対して各別に、USM
処理を施し、鮮鋭度強調処理画像信号R2 ,G2 ,B2
を算出する。図3(3)は、原画像信号Rinに対する鮮
鋭度強調処理による鮮鋭度強調処理画像信号R2 を示す
図である。
像信号R1 は、原画像信号Rinの粒状が抑制されて平滑
化された信号とされ、一方、鮮鋭度強調処理画像信号R
2 は、原画像信号Rinのうち、濃度変動部分が強調され
た信号とされる。
状抑制処理画像信号R1 と同様に、粒状が抑制されて平
滑化された信号とされ、他の鮮鋭度強調処理画像信号G
2 ,B2 も鮮鋭度強調処理画像信号R2 と同様に、濃度
変動部分が強調された信号とされる。
状抑制処理画像信号R1 ,G1 ,B1 は、原画像信号
R,G,Bとともに、比較手段30に入力される。
像信号R1 ,G1 ,B1 と原画像信号Rin,Gin,Bin
とに基づいて、各RGB信号ごとにそれらの差|R1 −
Rin|,|G1 −Gin|,|B1 −Bin|を算出する。
さらに比較手段30は、算出された各差|R1 −Rin|,
|G1 −Gin|,|B1 −Bin|と予め設定された閾値
α1・1023(R信号に対して),α2・1023(G信号に
対して),α3・1023(B信号に対して)とを各RGB
信号ごとに比較し、この比較結果を信号処理手段20に出
力する。なお、図3(1)に示した粒状部分では上記差
の値がこれらの閾値を下回り、キャッチライトの部分で
は、上記差の値が閾値を上回る。
れた比較結果に基づいて、上述した第1の演算処理gま
たは第2の演算処理を施す。
20は、入力された各画像信号について、各色RGBごと
に、画素を対応させて、粒状抑制処理画像信号と鮮鋭度
強調処理画像信号とを上記式(1)に従った重みづけ加
算処理を行い、RGBの各色ごとに処理済画像信号を算
出する。このとき式(1)中の重みづけ係数w1,w2は前
述したように、シャープネスよりも粒状の存在が比較的
目立つ濃度平坦部に対応する画素については、粒状抑制
処理画像信号の重みw1が鮮鋭度強調処理画像信号の重み
w2より大きく設定され、これとは反対に、粒状よりもシ
ャープネスが比較的目立つエッジ部に対応する画素につ
いては、粒状抑制処理画像信号の重みw1よりも鮮鋭度強
調処理画像信号の重みw2の方が大きく設定される。
制処理画像信号R1 と、同図(3)に示した鮮鋭度強調
処理画像信号R2 とを式(1)に従って重みづけ加算処
理して得られた処理済画像信号Rout を示す。
out は、原画像信号Rin(図3(1))に対して、粒状
の存在が比較的目立つ濃度平坦部においては当該粒状が
抑制されるとともに、シャープネスが比較的目立つエッ
ジ部においては当該シャープネスの強調が図られるた
め、効果的に粒状の抑制と鮮鋭度の強調を両立すること
ができる。他の処理済画像信号Gout ,Bout も処理済
画像信号Rout と同様に、粒状の抑制と鮮鋭度の強調と
が効果的に施された信号とされる。
ものは、後述する第2の演算処理により処理される上記
キャッチライト部分が、第1の演算処理gにより処理さ
れた場合の処理後の様子を示すものであり、第2の演算
処理により処理された後の様子との比較のために仮定的
に表示したものである。
手段20は、RGBの各色ごとに鮮鋭度強調処理画像信号
を処理済画像信号として出力するため、上記キャッチラ
イトに対応した部分も鮮鋭度強調処理画像信号が処理済
画像信号として出力される(図3(5)参照)。
は第2の演算処理が施された処理済画像信号が信号処理
手段20から出力される(図3(6)参照)。
れば、原画像に存在する粒状を効果的に抑制するととも
にシャープネスを効果的に強調することができ、しか
も、上記キャッチライトのような一定の画像部分につい
ては、比較手段30による閾値処理により、粒状部分と同
様の粒状抑制処理が施される(図3(4)に示す破線部
分)のを防止して処理後の画像においても精度よく残す
ことができる。
信号処理手段20が入力された信号に対して第1の演算処
理を施すかまたは第2の演算処理を施すかの切換えにつ
いては、図1に示すように、カラー画像信号RGBごと
の比較手段30による比較結果に応じて、RGBのうちい
ずれか1つでも閾値の方が小さい画素については、RG
Bのいずれも第2の演算処理を施し、RGBのすべてに
おいて閾値の方が大きい画素については、RGBのいず
れも第1の演算処理を施す、とするRGB一括の切換え
であるが、本発明の画像処理方法および画像処理装置は
このように同一の画素についてRGB間で同一の処理と
なるように切り換えるものに限るものではなく、同一の
画素であっても、R信号については第1の演算処理、G
信号とB信号については第2の演算処理というように、
RGBごとに異なる演算処理に切換え可能とするものも
含むものである。
6に示すように、比較手段30によるRGBごとの比較結
果に応じて、それぞれRGBごとに演算処理を第1の演
算処理と第2の演算処理とを切り換える処理とすればよ
い。このような処理とすることで、同一の画素であって
も、RGB間で異なる演算処理を施すことができる。
ー画像信号を画像処理の対象としたためにRGBごとに
それぞれ粒状抑制処理、鮮鋭度強調処理、閾値処理等す
るものとしたが、濃淡のみで表示される画像信号を対象
とすることもできる。
20による第1の演算処理gとして式(1)に示す重みづ
け加算処理を適用した実施形態であるが、本発明の画像
処理方法および画像処理装置は、式(1)による演算処
理のものに限るものではなく、種々の適切な演算処理を
適用することができる。
用することもできる。
画像信号Rinとの差|R1 −Rin|および鮮鋭度強調処
理画像信号R2 と原画像信号Rinとの差|R2 −Rin|
により、各差|R1 −Rin|、|R2 −Rin|を重みづ
け加算した値を処理済画像信号Rout とする演算処理で
ある。これにより、シャープネスよりも粒状の存在が比
較的目立つ濃度平坦部に対応する画素の画像信号は粒状
抑制処理の寄与率が大きくなり、粒状よりもシャープネ
スが比較的目立つエッジ部に対応する画素の画像信号は
鮮鋭度強調処理の寄与率が大きくなるため、画像のエッ
ジ部を鈍らせることなく、粒状を抑制することができ
る。
る実施形態においては、モルフォロジー演算を利用した
粒状抑制処理と、画像の高周波数成分を強調しつつ中間
周波数成分を抑制することによる鮮鋭度強調処理(特開
平 9-22460号)とを組み合せた構成とするのが最適であ
る。
る処理の対象となる画像信号としては、上述した写真フ
イルムやプリントに記録された画像を光電的に読み取っ
て得られた画像信号の他、デジタルスチルカメラによっ
て撮影された画像信号も適用することができる。
出願人による特願平9-56551 号(または欧州特許出願公
開第800,114A号)に開示された、所定の感光部材を用い
た画像形成方法により形成された画像から得られた画像
信号に対しても適用することができ、この画像信号に特
有の、銀画像に残留する粒状成分に起因する粒状を抑制
するのに特に有効であった。
形成方法とは、感光性ハロゲン化銀粒子を含有し、所定
の処理部材と重ね合わせて加熱されることによって露光
により記録された潜像に対応した画像を形成する感光部
材を使用するものであって、前記感光部材に露光により
潜像を記録し、前記感光部材と前記処理部材とを重ね合
わせ、前記重ね合わせた感光部材と処理部材とを加熱す
ることにより該感光部材に記録された前記潜像に対応し
た画像を該感光部材上に形成し、前記画像が形成された
感光部材を前記処理部材から剥離し、前記形成された感
光部材上の画像をスキャナにより読み取って該画像を表
す画像データを得、該画像データに所定の画像処理を施
すことにより再生可能なデジタル画像データを作成する
方法およびシステムを意味し、上記感光部材は、いわゆ
る非湿式の処理過程(少量の水を用いることを妨げるも
のではない)により、記録されている潜像を現し出すこ
とのできる感光部材であり、例えば、支持体上に、少な
くとも感光性ハロゲン化銀粒子、バインダー、および画
像状に拡散性色素を放出ないし拡散する機能を持つ色材
を含み、その感光波長領域が互いに異なり、前記色材の
現像処理後における色相も互いに異なる少なくとも3種
類の感光層を有する色材含有熱現像感光部材であり、前
記処理部材は、前記色材含有熱現像感光部材と重ね合わ
せて加熱することにより前記色材含有熱現像感光部材上
に画像を形成するものであって、支持体上に少なくとも
媒染剤を含む層を有する媒染剤含有処理部材であり、前
記加熱により前記熱現像感光部材から放出される前記拡
散性色素の少なくとも一部を前記色材含有熱現像感光部
材から除去することにより、該色材含有熱現像感光部材
上に少なくとも3色の色画像を形成することが望まし
い。
少なくとも感光性ハロゲン化銀粒子、バインダー、発色
現像主薬、および色素供与性カプラーを含み、その感光
波長領域が互いに異なり、前記発色現像主薬の酸化体お
よび前記色素供与性カプラーから形成される色素の色相
も互いに異なる少なくとも3種類の感光層を有する熱現
像感光部材であり、前記処理部材が、前記熱現像感光部
材と重ね合わせて加熱することにより前記熱現像感光部
材上に画像を形成する処理部材であり、前記加熱によ
り、前記熱現像感光部材上に少なくとも3色の色画像を
形成するようにしてもよい。
に、少なくとも感光性ハロゲン化銀粒子、発色現像主
薬、カプラーおよびバインダーを含み、その感光波長領
域が互いに異なり、前記発色現像主薬の酸化体および前
記カプラーから形成される色素の吸収波長領域も互いに
異なる少なくとも3種の感光層を有する感光部材であ
り、前記処理部材が、支持体上に少なくとも塩基および
/または塩基プレカーサーを含む処理層を有する処理部
材であり、前記感光部材と前記処理部材を、前記感光部
材と処理部材双方のバック層を除く全塗布膜を最大膨潤
させるに要する量の0.1から1倍に相当する水の存在
下で、前記感光部材の前記感光層と前記処理部材の処理
層が向かい合う形となるように重ね合わせて加熱して、
前記感光部材上に少なくとも3色の非拡散性色素に基づ
く画像を形成するようにしてもよい。
の各フイルムを用いて撮影された人物の瞳の中のキャッ
チライトを例にして、上記閾値Tを規定する係数α(上
記実施形態におけるα1,α2,α3に相当)について
検証した結果を示す。
真フイルム)」の−2アンダーで撮影された、 256階調
(8bit )のG信号Ginにおいて、|G1 −Gin|との
比較対象となる閾値Tを13としたときに、上記キャッチ
ライトが、誤って粒状抑制されるのを防止しつつ、画像
に対する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両立すること
ができた。このとき、G信号の階調数(= 256)に対す
る閾値T(=13)は、略5%であった。
真フイルム)」のノーマルで撮影された、 256階調(8
bit )のG信号Ginにおいて、|G1 −Gin|との比較
対象となる閾値Tを26としたときに、上記キャッチライ
トが、誤って粒状抑制されるのを防止しつつ、画像に対
する粒状抑制と鮮鋭度強調を効果的に両立することがで
きた。このとき、G信号の階調数(= 256)に対する閾
値T(=13)は、略10%であった。
心画素のみをキャッチライトとして処理したものである
が、実際の画像においてはこの中心画素だけではなく、
その隣接画素もキャッチライトとして必要に応じて処理
する必要があるため、上記実験結果を基にして閾値の値
を種々変更して最適な閾値を求め、階調数に対する好ま
しい係数値αを、0.01(1%)から0.20(20%)の範囲
の値、より好ましくは0.02(2%)から0.10(10%)の
範囲の値とした。
ーを示すフローチャート
装置を示す図
信号Rinに基づく粒状抑制処理画像信号R1 を示す図、
(3)原画像信号Rinに基づく鮮鋭度強調処理画像信号
R2 を示す図、(4)第1の演算処理結果を示す図、
(5)第2の演算処理結果を示す図、(6)最終的な処
理済画像信号Rout を示す図
図
ローを示すフローチャート
Claims (10)
- 【請求項1】 原画像を構成する画素の値を規定する原
画像信号に所定の処理を施して処理済画像信号を得る画
像処理方法において、 前記原画像信号に、粒状を抑制する画像処理および鮮鋭
度を強調する画像処理を各別に施し、 前記画素ごとに、前記原画像信号と前記粒状を抑制する
画像処理により取得された粒状抑制処理画像信号との差
と、所定の閾値とを比較し、 前記比較の結果、前記所定の閾値の方が大きい画素につ
いては、前記粒状抑制処理画像信号および前記鮮鋭度を
強調する画像処理により取得された鮮鋭度強調処理画像
信号の画素を対応させた演算処理により前記処理済画像
信号を得、 前記比較の結果、前記所定の閾値の方が小さい画素につ
いては、前記原画像信号、前記原画像信号を強調処理し
た強調処理信号、または前記鮮鋭度強調処理信号を前記
処理済画像信号とすることを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項2】 前記演算処理が、下記式で定義される演
算処理であることを特徴とする請求項1記載の画像処理
方法。 【数1】 - 【請求項3】 前記演算処理が、下記式で定義される演
算処理であることを特徴とする請求項1記載の画像処理
方法。 【数2】 - 【請求項4】 前記鮮鋭度を強調する画像処理が、 前記画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調するとと
もに、前記中間周波数成分を抑制する強調抑制処理を行
い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記低周波
数成分を合成することにより前記鮮鋭度強調処理画像信
号を取得する処理であり、 前記粒状を抑制する画像処理が、モルフォロジー演算に
基づいた平滑化処理であることを特徴とする請求項1か
ら3のうちいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 【請求項5】 前記所定の閾値が、前記原画像信号の階
調数の1%から20%の範囲の値であることを特徴とする
請求項1から4のうちいずれか1項に記載の画像処理方
法。 - 【請求項6】 原画像を構成する画素の値を規定する原
画像信号に所定の処理を施して処理済画像信号を得る画
像処理装置において、 前記原画像信号に、粒状を抑制する画像処理を施す粒状
抑制処理手段と、 前記原画像信号に、鮮鋭度を強調する画像処理を施す鮮
鋭度強調処理手段と、 前記画素ごとに、前記原画像信号と前記粒状抑制処理手
段による前記粒状を抑制する画像処理により取得された
粒状抑制処理画像信号との差と、所定の閾値とを比較す
る比較手段と、 前記比較手段による前記比較の結果、前記所定の閾値の
方が大きい画素については、前記粒状抑制処理画像信号
および前記鮮鋭度強調処理手段による前記鮮鋭度を強調
する画像処理により取得された鮮鋭度強調処理画像信号
の画素を対応させた演算処理を施して前記処理済画像信
号を得、前記比較の結果、前記所定の閾値の方が小さい
画素については、前記原画像信号、前記原画像信号を強
調処理した強調処理信号、または前記鮮鋭度強調処理信
号を前記処理済画像信号とする信号処理手段とを備えた
ことを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項7】 前記信号処理手段による前記演算処理
が、下記式で定義される演算処理であることを特徴とす
る請求項6記載の画像処理装置。 【数1】 - 【請求項8】 前記信号処理手段による前記演算処理
が、下記式で定義される演算処理であることを特徴とす
る請求項6記載の画像処理装置。 【数2】 - 【請求項9】 前記鮮鋭度強調処理手段による前記鮮鋭
度を強調する画像処理が、 前記画像信号を低周波数成分、中間周波数成分および高
周波数成分に分解し、前記高周波数成分を強調するとと
もに、前記中間周波数成分を抑制する強調抑制処理を行
い、該強調抑制処理後の各周波数成分および前記低周波
数成分を合成することにより前記鮮鋭度強調処理画像信
号を取得する処理であり、 前記粒状抑制処理手段による前記粒状を抑制する画像処
理が、 モルフォロジー演算に基づいた平滑化処理であることを
特徴とする請求項6から8のうちいずれか1項に記載の
画像処理装置。 - 【請求項10】 前記所定の閾値が、前記原画像信号の
階調数の1%から20%の範囲の値であることを特徴とす
る請求項6から9のうちいずれか1項に記載の画像処理
装置。
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---|---|---|---|
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US09/244,950 US6445831B1 (en) | 1998-02-10 | 1999-02-10 | Image processing method and apparatus |
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JP (1) | JP3901837B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003096675A1 (fr) * | 2002-05-14 | 2003-11-20 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Dispositif et procede de creation d'image couleur |
US7187785B2 (en) | 2001-08-28 | 2007-03-06 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Image processing method and apparatus |
US7515764B2 (en) | 2004-04-26 | 2009-04-07 | Mitutoyo Corporation | Image processing apparatus using morphology |
-
1998
- 1998-04-09 JP JP09740398A patent/JP3901837B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2003096675A1 (fr) * | 2002-05-14 | 2003-11-20 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Dispositif et procede de creation d'image couleur |
US7515764B2 (en) | 2004-04-26 | 2009-04-07 | Mitutoyo Corporation | Image processing apparatus using morphology |
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