JPH1129802A - 合金粉末とその製造方法ならびに該合金粉末を用いた導電ペーストと電子機器 - Google Patents

合金粉末とその製造方法ならびに該合金粉末を用いた導電ペーストと電子機器

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JPH1129802A
JPH1129802A JP9185572A JP18557297A JPH1129802A JP H1129802 A JPH1129802 A JP H1129802A JP 9185572 A JP9185572 A JP 9185572A JP 18557297 A JP18557297 A JP 18557297A JP H1129802 A JPH1129802 A JP H1129802A
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JP
Japan
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alloy powder
alloy
powder
conductive paste
silver
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Withdrawn
Application number
JP9185572A
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English (en)
Inventor
Takashi Nikaido
隆示 二階堂
Nobuyuki Nishiyama
信行 西山
Akihisa Inoue
明久 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teikoku Piston Ring Co Ltd
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Teikoku Piston Ring Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1129802A publication Critical patent/JPH1129802A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電気抵抗で表面の酸化およびエレクトロマ
イグレーションが起こり難い合金粉末、およびこの合金
粉末を使用した有用な導電性ペーストを提供する。 【解決手段】 合金粉末が、重量百分率でCuxAg
100-x(但し、80≦x≦95)で示される組成を有す
るとともに、銀が銅に過飽和に固溶した組織を有し、表
面酸化膜の厚さが5nm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高導電性、耐酸化
性および耐マイグレーション性に優れた特性を有する合
金粉末およびこの合金粉末の製造方法ならびにこの合金
粉末を用いた導電ペーストと電子機器に関するものであ
り、この導電ペーストは、導電性接着剤、プリント回路
形成導電体、電磁シールド塗膜、接点材料などに利用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性粉末としてはカーボンブラ
ック粉、金・銀・パラジウムなどの貴金属粉末、銅・ニ
ッケルなどの卑金属粉末、あるいはこれらの金属からな
る合金が知られている。また、導電ペーストとしては上
記導電性粉末を有機または無機バインダー中に分散させ
た分散型導電ペーストが知られている。この分散型導電
ペーストは、導電性粉末と種々のバインダーを、必要に
応じて溶剤や添加剤とともに混練することにより調製さ
れる。一般的には、このペーストをスクリーン印刷など
の公知の方法により基板上などに塗布した後、塗膜を熱
処埋により固化させ、導電体皮膜を形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】分散型導電ペーストに
用いることのできる導電性粉末の中で、カーボンブラッ
ク粉はそれ自体の導電性が低いので、低電気抵抗の導電
ペーストの調製には不向きである。銅・ニッケルなどの
卑金属分散導電体は、金属粉末調製時のみならず導電ペ
ーストとして使用している間にも、金属粉末表面の酸化
が徐々に進行する。このため、長期にわたる使用におい
ては、導電体の電気抵抗が漸増していくので信頼性に乏
しい。また、金・銀・パラジウムなどの貴金属、あるい
はそれらの合金からなる粉末は、長期にわたり安定で金
属粉末表面の酸化が少なく、良好な導電性を保つことが
できるが、金属自体が高価であるために導電ペーストも
高価になるという欠点がある。このため、貴金属として
は比較的安価な銀が、導電ペースト用粉末として一般的
に使用されてきている。
【0004】ところが、銀を導電性粉末として用いた分
散型導電ペーストには、以下のような欠点がある。すな
わち、一対の導電体の間に水分が存在する状態で電圧を
印加した場合、電気化学反応により正電位の導電体側で
銀がイオン化し、負電位の導電体側に移動して析出す
る、いわゆるエレクトロマイグレーションを起こしやす
い。近年、電気回路の微細化が進み、導電体間の間隔は
狭くなってきており、上記エレクトロマイグレーション
により導電体間が短絡するという間題が発生していた。
【0005】そこで、上記導電性粉末の欠点を解消する
ことを目的として、既に高圧アトマイズ法を用いて得ら
れる銀および銅系合金粉末とこれらの合金粉末を使用し
た導電体が提案されている。その例として、特開平3−
245404号、特開平3−245405号および特開
平4−345701号の各公報を挙げることができる。
これらの提案の目的は、導電性、耐酸化性および耐マイ
グレーション性に優れた合金粉末およびこの合金粉末を
用いた導電ペーストを提供することである。これらの公
報の主旨は、貴金属である銀と卑金属とを合金とするこ
とで、それぞれの長所を活かし短所を補うという、従来
からある発想に基づいており、高圧アトマイズ法を用い
て合金化することにより顕著な効果を得ることを特徴と
している。
【0006】この高圧アトマイズ法とは、所望の組成の
合金を加熱溶解した合金溶湯を滴下し、これに向かって
ガスまたは水などの高速高圧流を噴出することにより合
金溶湯を分断し、粉末状に急冷凝固させるという方法で
ある。この高圧アトマイズ法を用いることにより合金内
部にどのような特徴が生じるかについての説明は詳しく
記載されていないが、例えば特開平3−245404号
公報においては、得られる合金粉末の銀の濃度が、合金
粉末の表面近くで合金粉末の表面に向かって次第に増加
していく領域があると記載されている。その理由とし
て、この公報においては、合金溶湯が急冷凝固する過程
で低融点である銀成分に富んだ液相が合金粉末の表面に
濃縮されるためと説明している。
【0007】上記高圧アトマイズ法により調製される粉
末は、それ以前の導電性粉末に比較して良好な性質を有
するが、工業的にはまだ十分満足できるものではない。
本発明は、このような従来技術における実状に鑑みてな
されたもので、その目的は、低電気抵抗で表面の酸化お
よびエレクトロマイグレーションが起こり難い合金粉末
を提供すること、およびこの合金粉末を使用した有用な
導電ペーストを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、重量百分
率でCuxAg100-x(但し、80≦x≦95)で示され
る組成を有するとともに、銀が銅に過飽和に固溶した組
織を有し、表面酸化膜の厚さが5nm以下である合金粉
末によって解決することができる。本発明の合金粉末
は、銀が銅に過飽和に固溶した組織を有しているので、
合金中の銅の含有率が比較的高いにも関わらず、長期使
用における合金粉末の表面酸化が進行し難い。
【0009】係る合金粉末においては、銅と銀の比率
は、重量比で80:20ないし95:5である。銅の割
合が80より低いと、合金粉末は、銀が銅に過飽和に固
溶した組織と、銅が銀に過飽和に固溶した組織の2相組
織となってしまう。この、銅が銀に過飽和に固溶した組
織は、銀単独の性質を反映するため、エレクトロマイグ
レーションを起こしやすくなっている。逆に、銅の割合
が95より高いと、合金粉末は、銅単独の性質を反映す
るため、表面酸化に対する長期安定性に乏しくなる。
【0010】合金表面の酸化膜厚さについては、これを
5nm以下とした。酸化防止処埋を行わず調製された合
金粉末は、初期体積抵抗が30×10-4Ωcm以上とな
り、導電ペースト用分散導電体として十分な性能を有し
ていない。オージェ電子分析装置(AES)による酸化
膜厚測定により、この酸化防止処埋を行わず調製された
合金粉末表面の酸化膜厚さは7.5nm以上であること
が判明した。分散導電体として良好な初期体積抵抗は、
約10×10-4Ωcm以下であり、これを実現するため
の合金粉末表面の酸化膜厚さは、AESの酸化膜厚測定
により5nm以下であることが判明したため、本発明に
おいては合金粉末表面の酸化膜厚さを5nm以下とし
た。
【0011】この合金粉末は、偏平状またはフレーク状
の形態を持ち、その粒径は特に限定されないが、5ない
し100μmの範囲にあることが望ましい。粒径が10
0μmを超える合金粉末は、液滴の状態において表面積
と体積の比(比表面積)がかなり小さく、高速ガスでの
一次冷却の効果が小さくなってしまう。このため冷却速
度が遅くなり、合金粉末となった際、その組織が、銀が
銅に過飽和に固溶した組織と、銅が銀に過飽和に固溶し
た組織の2相に分離する恐れがある。逆に、粒径が5μ
mより小さい合金粉末は、十分な冷却速度は得られるも
のの、比表面積が非常に大きくなるため、表面酸化が急
激に進行し、導電性を損なう恐れがある。
【0012】前記合金粉末は、溶湯ノズルから銅と銀と
からなる合金溶湯を流出させ、前記溶湯ノズル下方に設
置したガスノズルから噴出するガスによって前記流出合
金溶湯を分断するとともに一次冷却し、さらに生成した
合金液滴を、前記ガスノズルの下方に設置した回転冷却
体に衝突させて、銀が銅に過飽和に固溶した組織を有す
る合金粉末を生成し、ついで前記回転冷却体上に生成し
た前記合金粉末に添加剤を吹き付けて、この合金粉末表
面の酸化を防止し、合金粉末表面の酸化膜を除去するこ
とで、この合金粉末表面の酸化膜厚さを5nm以下とす
ることにより製造することができる。
【0013】この製造過程において用いられる添加剤
は、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸の金属塩、
不飽和脂肪酸の金属塩、高級脂肪族アミン、有機チタネ
ート化合物、有機リン化合物、ヒドロキノン誘導体、オ
キシカルボン酸、オキシジカルボン酸、金属キレート形
成剤、フェノール化合物、L−アスコルビン酸誘導体、
アントラセンおよびその誘導体、ロジンより選ばれた1
種または2種以上の混合物であることが好ましい。添加
剤で処理されることで、合金粉末表面の酸化膜厚さは5
nm以下となる。
【0014】こうして得られた合金粉末と、この合金粉
末同士を結合させるバインダーとを主成分として導電ペ
ーストを調製することができる。この導電ペーストは、
合金粉末100重量部に対し、バインダーが5ないし1
00重量部添加されることが好ましい。バインダーの量
が少ないと、合金粉末を結合させておくには十分ではな
く機械的強度が著しく低下する。またバインダーの量が
多すぎると、粉末同士の接触が十分に起こらないので、
十分な導電性が得られない。
【0015】前記バインダーは、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル、ウレタン樹
脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート、鉛
ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラスよ
り選ばれた1種または2種以上の混合物であることが好
ましい。このようなバインダーを使用することで、合金
粉末同士を強固に結合させることができる。こうして得
られた導電ペーストは、例えば導電性接着剤、プリント
回路形成導電体、電磁シールド塗膜、接点材料など、電
子機器の導体部などに適用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の合金粉末は、銀が銅に過飽和に固溶して
いる組織を有していることを特徴としている。このよう
な組織を持つ合金粉末は、原料の合金溶湯を分断すると
ともに、これを105℃/秒以上の冷却速度で急冷凝固
させることにより得ることができる。このような冷却速
度を達成するための方法の一例として、二段液体急冷法
が挙げられる。ここで、二段液体急冷法について図1を
用いて説明する。 図1は、二段液体急冷法に用いられ
る装置の概略構成図であり、図中符号1は二段液体急冷
装置、符号2はるつぼ、符号3は熱電対、符号4はスト
ッパー、符号5は溶湯ノズル、符号6はガス噴射器、符
号7はガス噴射口、符号8は回転冷却体、符号9は添加
剤導入管、符号10は合金溶湯である。
【0017】るつぼ2中には、熱電対3を内部に収納し
た筒状のストッパー4が設けられている。また、るつぼ
2には、図示しない加熱源が設けられている。さらに、
るつぼ2の底面の開口部には、溶湯ノズル5が取り付け
られていて、溶湯ノズル5は筒状のストッパー4の下端
壁4aで塞がれている。この溶湯ノズル5の下端部を囲
むようにガス噴射器6が設けられている。このガス噴射
器6には、図示しないガス供給源から窒素、アルゴンな
どの高圧ガスが供給されるようになっている。このガス
噴射器6は箱状の構造体であり、中央部は円筒状の挿入
部6aで仕切られ、この挿入部6aの下端部に、ガス噴
射器6の内部空間に開口するガスノズル7が形成されて
いて、この挿入部6aの中に溶湯ノズル5が挿入され、
溶湯ノズル先端部周囲にガスノズル7が位置されてい
る。また、溶湯ノズル5の下方には、円錐駒状の回転冷
却体8が設けられ、この回転冷却体8の上部には、添加
剤を散布するための添加剤導入管9が設けられている。
【0018】次に、二段液体急冷装置の使用方法につい
て説明する。最初に、所望の混合比の金属原料をるつぼ
2に入れ、高周波誘導加熱などの加熱手段により加熱し
て溶解し、合金溶湯10とする。次に、るつぼ2の開口
部を開き、合金溶湯10を溶湯ノズル5から滴下する。
同時に、高圧の不活性なガスを断熱膨張させて発生した
高速ガスをガス噴射器6に供給し、滴下された合金溶湯
に向かって、ガスノズル7から噴出することにより、合
金溶湯10を分断、冷却するとともに高速で下方に吹き
付ける(一次冷却)。分断された合金溶湯10は、回転
冷却体8に衝突して急冷凝固し、合金粉末となる(二次
冷却)。すなわち、合金溶湯10は、ガスノズル7から
噴出したガスにより分断、冷却され、さらに回転冷却器
8に吹き付けられて急冷されることで、ごく短時間に固
化することになる。また、回転冷却体8に衝突すること
で、合金粉末は偏平状あるいはフレーク状とされるよう
になっている。さらに、回転冷却体8上に付着している
合金粉末に、添加剤導入管9から添加剤を散布すること
で、合金粉末の表面酸化を5nm以下に抑えるようにな
っている。こうして、本発明に好適に用いられる合金粉
末を製造することができる。
【0019】二段液体急冷法の特徴は、一次冷却で合金
溶湯がその融点以下に冷却され、過冷却状態となった合
金溶湯の液滴が高速で移動し、二次冷却を受けることに
より105ないし106℃/秒もの急速冷却が可能になる
点にある。これが従来の高圧アトマイズ法と顕著に異な
る点であり、本方法は高圧アトマイズ法における冷却速
度(102ないし103℃/秒程度)に比較して冷却速度
が極めて大きいといえる。また、一般に高圧アトマイズ
法により得られる合金粉末は球形を呈するが、本方法で
調製される合金粉末は、二次冷却の際、回転冷却体8に
高速で衝突するために扁平状あるいはフレーク状とな
る。球形の合金粉末同士は、点でしか接触することがで
きないが、扁平状あるいはフレーク状の合金粉末同士
は、面で接触することが可能であり、このため合金粉末
を導電ペーストとした場合に、導電性を向上させること
ができる。
【0020】次に、本発明の合金粉末を、二段液体急冷
法を用いて製造する条件について説明する。合金溶湯1
0は、るつぼ2中で1100ないし1400℃に保たれ
ている。効果的に合金溶湯10を微粒液滴化する観点か
ら、断熱膨張させる前のガスの圧力は10kg/cm2
以上必要であり、50kg/cm2以上が好ましい。断
熱膨張させたガスの流速は、合金溶湯10との衝突位置
において100m/秒以上必要であり、400m/秒以
上が好ましい。ここで使用するガスは、例えば窒素、ア
ルゴン、へリウムおよびそれらの混合ガスなどの不活性
なガスである。
【0021】回転冷却体8の素材は、熱伝導が良好かつ
熱容量の大きな銅、鉄などが適しており、合金液滴の衝
突する表面には、高い硬度および耐熱性を得るため各種
メッキ、蒸着膜などの表面処理を施しておくことが好ま
しい。また、回転冷却体8の形状は頂角45度以上、1
80度以下が好ましい。回転冷却体8表面から合金粉末
を効果的に剥離、飛散させる観点から、その回転周速度
は20m/秒以上が好ましく、その表面温度は50℃以
下に保つことが好ましい。
【0022】次に、本発明における合金粉末表面の酸化
防止または酸化物除去方法について説明する。本発明に
おいて、合金粉末の酸化防止または酸化物除去は、粉末
表面の酸化が急激に進行すると考えられる、一次冷却と
二次冷却の間で行われることが好ましい。例えば、上記
二次冷却過程の回転冷却体8上で、添加剤導入管9より
合金粉末表面の酸化物を除去する、あるいは酸化を抑制
する添加剤を合金粉末に吹き付けることで行うことがで
きる。この添加剤導入管9の設置位置は図1に示された
位置に限定されるものではなく、生成した合金粉末全体
を添加剤で処理できる場所であればどこに設置してもよ
い。また、添加剤導入管9を複数本設置しても差し支え
ない。使用する添加剤の好ましい例としては、飽和脂肪
酸、不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸の金属塩、不飽和脂肪酸
の金属塩、高級脂肪族アミン、有機チタネート化合物、
有機リン化合物、ヒドロキノン誘導体、オキシカルボン
酸、オキシジカルボン酸、金属キレート形成剤、フェノ
ール化合物、L−アスコルビン酸誘導体、アントラセン
およびその誘導体、ロジンより選ばれた1種または2種
以上の混合物を挙げることができる。
【0023】本発明の合金粉末の製造方法において、合
金粉末の酸化は、合金溶湯10が溶湯ノズル5から滴下
された直後から、二次冷却を受け凝固するまでの、合金
が高温状態にある間に顕著に進行し、その後合金粉末が
常温まで冷却されたところでその進行がほぼ停止すると
されている。その時間は製造条件にもよるが、10秒程
度とされているため、一般に行われている粉末調製後の
処理では表面酸化物除去が不十分であると考えられる。
本発明においては、添加剤吹き付け処理により酸化が顕
著に進行する粉末調製時の酸化防止が可能となるととも
に、本酸化防止処理によっても避けられない粉末表面の
酸化物は速やかに、かつ効果的に除去される。また、合
金粉末を上記添加剤と共に保存することにより、次工程
において加工するまでの合金粉末の表面酸化を防止する
ことができる。
【0024】次に本発明の合金粉末を使用した導電ペー
ストについて説明する。本発明において、導電ペースト
に使用される合金粉末の粒子径は5ないし100μmの
範囲にあることが好ましい。合金粉末の粒子径が5μm
以下では、合金粉末の比表面積が大きくなり表面酸化が
進行しやすくなるため、ペーストの電気抵抗が高くな
る。また合金粉末の粒子径が100μmを越えると、合
金粉末の凝固時の冷却速度が低下し、所望の組織が得ら
れないおそれがある。合金粉末の粒子径が5ないし10
0μmの範囲にあれば、これに有機バインダーなどを加
えてインク、塗料、ペーストなどに問題なく加工でき
る。また、スクリーン印刷用ペーストでは、合金粉末の
粒子径は5ないし10μmの範囲にあることが好まし
い。
【0025】本発明の導電ペーストは、合金粉末100
重量部に対してバインダーの量が5ないし100重量部
の範囲にあることが好ましい。バインダーの量が少ない
と、合金粉末を結合させておくには十分ではなく機械的
強度が著しく低下する。またバインダーの量が多すぎる
と、粉末同士の接触が十分に起こらないので、十分な導
電性が得られない。
【0026】本発明において、好ましく用いられるバイ
ンダーの例としては、有機バインダーあるいは無機バイ
ンダーが挙げられる。有機バインダーとしては熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂やそれらの混合物が挙げられる。こ
の混合物は、例えば複数の成分が完全に混じり合ってい
る状態であっても、ある成分が他の成分中に分散してい
る状態であってもよい。有機バインダーを使用する場
合、一般的には導電ペーストを接着させたい基板の材質
によって使用する有機バインダーを選定する。例えばフ
ェノール基板に導電ペーストを接着させたい場合、有機
バインダーとしては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
メラミン樹脂などやそれらの混合物を選定することが好
ましい。基板がポリエステルフィルムの場合は、ポリエ
ステル、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などやそれらの混
合物を選定することが好ましい。
【0027】導電ペーストに射出成形性や粉体成形性を
付与させたい場合、有機バインダーとしてアクリル樹
脂、ポリカーボネートなどやそれらの混合物を選定する
ことが好ましい。無機バインダーの例としては、鉛ガラ
ス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラスなどが
挙げられ、これらの2種類以上の併用も可能である。ま
た、ペースト状に加工する段階で、有機バインダーを添
加することも可能である。
【0028】本発明において、前記合金粉末は、前記バ
インダーおよび必要に応じて種々の材料を加えて、ペー
スト、塗料、インクなどの状態に加工される。例えば、
あらかじめ有機バインダーを溶媒に溶かし調製したビヒ
クルに前記合金粉末を投入し、ボールミル、三本ロール
ミルなどにより分散、混練させて前記ペーストを調製す
ることができる。前記ペースト調製工程のいずれかにお
いて、ペーストの諸特性を改善する公知のレベリング
剤、消泡剤、チキソトロピック剤、沈降防止剤などのう
ち、1種類もしくは2種類以上を添加、混合することが
できる。このようにして得られた導電ペーストは、導電
性接着剤、プリント回路形成導電体、電磁シールド塗
膜、接点材料などとして、電子機器の導体部を構成する
ことができる。例えば、導電ペーストを、スクリーン印
刷などの公知の方法により絶縁基板に塗布し、バインダ
ーの種類に応じた乾燥、例えば有機バインダーの場合は
自然乾燥、加熱硬化などにより固化させることで分散型
導電体を得ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。 (実施例1)銅に銀を5重量%混入した合金を原料とす
る金属粉末を、二段液体急冷法により調製した。このと
き、粉末粒径が5ないし100μmの範囲になるように
条件を調整した。また、添加剤はエタノール・5重量%
オレイン酸を用いた。得られた金属粉末100重量部に
対して、フェノール樹脂溶液(住友ベークライト製、P
C25)を25重量部、カルビトールを20重量部加
え、これらを三本ロールで混練し、導電ペーストを製造
した。 (実施例2)銅に銀を10重量%混入した合金を原料と
する金属粉末を、実施例1と同様に調製した。得られた
金属粉末、フェノール樹脂溶液、カルビトールを用い
て、実施例1と同様に導電ペーストを製造した。
【0030】(実施例3)銅に銀を15重量%混入した
合金を原料とする金属粉末を、実施例1と同様に調製し
た。得られた金属粉末、フェノール樹脂溶液、カルビト
ールを用いて、実施例1と同様に導電ペーストを製造し
た。 (実施例4)銅に銀を20重量%混入した合金を原料と
する金属粉末を、実施例1と同様に調製した。得られた
金属粉末、フェノール樹脂溶液、カルビトールを用い
て、実施例1と同様に導電ペーストを製造した。
【0031】(比較例1)銅に銀を3重量%混入した合
金を原料とする金属粉末を、実施例1と同様に調製し
た。得られた金属粉末、フェノール樹脂溶液、カルビト
ールを用いて、実施例1と同様に導電ペーストを製造し
た。 (比較例2)銅に銀を23重量%混入した合金を原料と
する金属粉末を、実施例1と同様に調製した。得られた
金属粉末、フェノール樹脂溶液、カルビトールを用い
て、実施例1と同様に導電ペーストを製造した。
【0032】(比較例3)銅に銀を10重量%混入した
合金を原料とする金属粉末を、二段液体急冷法により調
製した。このとき、粉末粒径が100μmを超えるよう
に条件を調整した。また、添加剤はエタノール・5重量
%オレイン酸を用いた。得られた金属粉末、フェノール
樹脂溶液、カルビトールを用いて、実施例1と同様に導
電ペーストを製造した。 (比較例4)銅に銀を10重量%混入した合金を原料と
する金属粉末を、二段液体急冷法により調製した。この
とき、粉末粒径が5μm未満になるように条件を調整し
た。また、添加剤はエタノール・5重量%オレイン酸を
用いた。得られた金属粉末、フェノール樹脂溶液、カル
ビトールを用いて、実施例1と同様に導電ペーストを製
造した。
【0033】(比較例5)銅に銀を10重量%混入した
合金を原料とする金属粉末を、二段液体急冷法により調
製した。このとき、粉末粒径が5ないし100μmの範
囲になるように条件を調整した。また、添加剤は使用し
なかった。得られた金属粉末、フェノール樹脂溶液、カ
ルビトールを用いて、実施例1と同様に導電ペーストを
製造した。 (比較例6)銀粉末(徳力化学製、TCG7)100重
量部に対して、フェノール樹脂溶液(住友ベークライト
製、PC25)を25重量部、カルビトールを20重量
部加え、これらを三本ロールで混練し、導電ペーストを
製造した。
【0034】実施例1から4および比較例1から5につ
いて、合金粉末の組織、合金粉末圧粉体の初期体積抵抗
値、導電ペーストの体積抵抗増加率、合金粉末の表面酸
化膜の厚さの測定を行った。その結果を表1にまとめ
る。
【0035】
【表1】
【0036】まず、X線回折装置を使用し、実施例1か
ら4および比較例1から4で得られた合金粉末の組織を
同定した。測定は下記の条件で行った。 管球:Cu サンプリング幅:0.020度 管電圧:40kV 走査速度:4.000度/分 管電流:30mA
【0037】表1中において、Cu(Ag)は、銅中に
銀が過飽和に固溶した相の存在を示し、Ag(Cu)
は、銀中に銅が過飽和に固溶した相の存在を示し、Cu
(Ag)+Ag(Cu)は、これら2つの相が、ともに
存在することを示している。実施例1から4および比較
例1、4の合金粉末は、銅中に銀が過飽和に固溶した組
織のみを有していた。ところが、銅に銀を23%混入し
た合金を原料とした比較例2と、粉末粒径が100μm
を越えるように条件を調整した比較例3は、上記組織に
加えて銀中に銅が過飽和に固溶した組織が存在すること
を、X線回折のピークにより確認した。
【0038】次に、実施例1から4および比較例1から
5で得られた合金粉末の、圧粉体の初期体積抵抗測定を
行った。粉体に1kgの荷重を印加した状態で、下記の
条件で直流四端子法により測定した。 試料充填寸法:直径10mm×長さ40mm 印加電流:10mmA 測定標点間:10mm
【0039】実施例1から4は10×10-4Ωcm程度
もしくはそれ以下と、導電ペースト用合金粉末として良
好な初期体積抵抗値を示した。ところが、比較例1では
32×10-4Ωcm、比較例2では40×10-4Ωcm
と、本発明の銅および銀の混合比率を外れた場合は初期
体積抵抗値の悪化が見られた。また、比較例3では70
×10-4Ωcm、比較例4では120×10-4Ωcm
と、初期体積抵抗値がさらに悪化した。これは、比較例
3においては、合金粉末の粒子径が大きすぎ、単位体積
あたりの粉末接触面積が小さくなるため、比較例4にお
いては、粒子径が小さすぎて粉末の比表面積(表面積/
体積)が大きく、合金粉末の表面酸化が著しいためと考
えられる。
【0040】次に、体積抵抗増加率の測定を行った。こ
れは、合金粉末の表面酸化の加速試験である。実施例1
から4および比較例1から5で得られた導電ペーストを
スクリーン印刷によりフェノール基板に塗布加熱硬化さ
せたサンプルを、大気中80℃、1000時間加熱し、
加熱後の体積抵抗値を、初期体積抵抗値を基準として百
分率で示したものを体積抵抗増加率とした。実施例1か
ら4では1000時間後の体積抵抗の増加が31ないし
38%と小さいが、比較例1から4では77ないし18
0%と表面酸化の進行が実施例と比較して著しく、長期
にわたる耐表面酸化性に乏しいことがわかった。
【0041】次に、表面酸化膜厚さの測定を行った。測
定は実施例1から4および比較例1から4の合金粉末の
酸化物除去添加剤を洗浄、乾燥した後、速やかにオージ
ェ電子分析装置(AES)により下記の方法で行った。 装置:アルバック・ファイ製590A 試料の固定:In箔に合金粉末を埋め込み固定 加速電圧:5kV 試料電流:20nA 傾斜:45度 エッチング条件:Arイオンを2kVで加速して試料表
面よりエッチング
【0042】上記条件にてエッチングを行い、それぞれ
の合金粉末の、酸素の原子分率の深さ方向の情報を得
た。通常、合金の表面ほど酸素分率が高く、内部に進む
に従い酸素分率は滅少していくようになっている。本測
定においては、酸素分率が合金粉末内部の酸素溶存量と
一致する深さを表面酸化膜厚さと規定した。Si02
エッチング速度(約7.5nm/分)を用いて、合金粉
末の表面酸化膜厚さを算出した。実施例1から4では、
表面酸化膜厚さは2.3nmないし3.0nmと計算さ
れた。ところが、比較例1から4ではいずれも、表面酸
化膜厚さは7.5nm以上あることがわかった。
【0043】次に、本発明合金粉末を製造する際に用い
られる添加剤の効果について説明する。実施例2と、こ
れと同様の組成、組織、粒径を有しながら、添加剤処理
を施さなかった比較例5とを比較した。表1に示すよう
に、添加剤処埋を施さなかった比較例5は、施した実施
例2に比べて初期の体積抵抗率が高く、また、長期使用
における劣化しやすさを示す体積抵抗増加率も高くなっ
ている。よって、本発明の合金粉末は、その組成、組
織、粉末粒径および凝固時の添加剤処理の相乗効果によ
り、導電ペースト用粉末としての優れた特性が得られる
ことがわかった。
【0044】次に、分散型導電体のエレクトロマイグレ
ーション試験について説明する。実施例2で得られたペ
ーストを200メッシュスクリーンにて印刷し、図2に
示す試験パターンを得た。また、比較例6で得られたペ
ーストも同様に200メッシュスクリーンにて印刷し、
図2に示す試験パターンを得た。これらのパターンの並
行する二線間に、保護回路付直流電源11にて5Vが印
加されるようにした後、二線間に市販の蒸留水を滴下
し、二線間が短絡するまでの時間を測定したところ、実
施例2のペーストを使用したパターンは、短絡までの時
間に60秒を要したのに比べ、比較例6のペーストを使
用したパターンは、銀のマイグレーションにより2秒で
短絡した。
【0045】次に、本発明の導電ペーストを電子機器に
適用した例について述べる。実施例1で製造した合金粉
末とフェノール樹脂を、重量比で90:10の割合で混
合した。この混合物1に対してカルビトールを0.1な
いし0.2の割合で加えて粘度調整することにより、印
刷用ペーストを製造した。この印刷用ペーストを、スク
リーン印刷機を用いてポリエステルフィルム上に印刷、
焼成することにより、図3に示すノートブック型パーソ
ナルコンピューター用のポインティングデバイス用回路
基板を得た。この印刷された回路パターンの抵抗率は8
×10-4Ωcmであり、80℃、500時間の耐熱試験
および60℃、湿度90%、500時間の耐湿試験にお
ける抵抗率の変化はともに30%以下であった。
【0046】得られたポインティングデバイス用回路基
板21上の回路パターン23に、集積回路24、コンデ
ンサ25、抵抗器26、コネクタ27、ダイオードアレ
イ28、電解コンデンサ29をハンダ付けした。図4
は、集積回路24を回路パターン23にハンダ付けした
部分の拡大側面図である。ポリエステルフィルム22上
の回路パターン23のハンダ付け部分に、あらかじめハ
ンダ付け用ペースト30を印刷しておき、この上に集積
回路24のリード端子31を乗せ、ハンダ32で固定し
た。その他の部品においても同様の方法でハンダ付けを
行うことで、ノートブック型パーソナルコンピューター
用のポインティングデバイス用回路が得られた。
【0047】
【発明の効果】上述のごとく、本発明の合金粉末は、C
xAg100-x(但し80≦x≦95)で示される組成
(重量%)を有するとともに、銀が銅に過飽和に固溶し
た組織を有し、表面酸化膜厚さが5nm以下というもの
であって、銅と銀がそれぞれの欠点を補い合うことで、
酸化しにくく、長期安定性に優れた合金粉末を安価に得
ることができる。このような合金粉末は、合金溶湯をガ
スにより分断するとともに一次冷却し、生成した合金液
滴を回転冷却体に衝突させることにより二次冷却すると
ともに偏平固化させる、二段液体急冷法により得ること
ができる。上記二段液体急冷法においては、添加剤を回
転冷却体上の合金粉末に吹き付けて、この合金粉末表面
の酸化防止または表面酸化物の除去を行うことで、前記
合金粉末表面の酸化膜厚さを5nm以下とすることがで
きる。
【0048】上記合金粉末と、バインダーを主成分とす
る導電ペーストの、合金粉末とバインダーの比率は、合
金粉末100重量部に対してバインダーの量が5ないし
100重量部の範囲にあることが好ましい。上記合金粉
末バインダーを主成分として作成した導電ペーストは、
使用初期の段階から長期にわたり導電性が良好である。
また、上記合金粉末を使用した導電ペーストには銀が含
有されているにも関わらず、急速凝固により銀が銅に過
飽和に固溶されているため、銀はイオン化し難く、エレ
クトロマイグレーションが起こりにくくなっている。さ
らに、本発明の導電ペーストを電子機器に適用すると、
抵抗率が低く、耐熱性、耐湿性に優れたファインパター
ンの回路などを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 二段液体急冷法に用いられる装置の概略構成
図。
【図2】 マイグレーション試験に用いられる試験パタ
ーンの構成図。
【図3】 本発明の導電ペーストを電子機器に適用して
得られた回路図。
【図4】 集積回路24を回路パターン23にハンダ付
けした部分の拡大側面図。
【符号の説明】
1 二段液体急冷装置 2 るつぼ 3 熱電対 4 ストッパー 5 溶湯ノズル 6 ガス噴射器 7 ガスノズル 8 回転冷却体 9 添加剤導入管 10 溶湯合金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二階堂 隆示 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 西山 信行 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内 (72)発明者 井上 明久 宮城県仙台市青葉区川内元支倉35番地 川 内住宅11−806

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量百分率でCuxAg100-x(但し、8
    0≦x≦95)で示される組成を有するとともに、銀が
    銅に過飽和に固溶した組織を有し、表面酸化膜の厚さが
    5nm以下であることを特徴とする合金粉末。
  2. 【請求項2】 溶湯ノズルから銅と銀とからなる合金溶
    湯を流出させ、前記溶湯ノズル下方に設置したガスノズ
    ルから噴出するガスによって前記流出合金溶湯を分断す
    るとともに一次冷却し、さらに生成した合金液滴を、前
    記ガスノズルの下方に設置した回転冷却体に衝突させ
    て、銀が銅に過飽和に固溶した組織を有する合金粉末を
    生成し、ついで前記回転冷却体上に生成した前記合金粉
    末に添加剤を吹き付けて、該合金粉末表面の酸化防止、
    該合金粉末表面の酸化膜除去を行うことで、該合金粉末
    表面の酸化膜厚さを5nm以下としたことを特徴とする
    合金粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記添加剤が、飽和脂肪酸、不飽和脂肪
    酸、飽和脂肪酸の金属塩、不飽和脂肪酸の金属塩、高級
    脂肪族アミン、有機チタネート化合物、有機リン化合
    物、ヒドロキノン誘導体、オキシカルボン酸、オキシジ
    カルボン酸、金属キレート形成剤、フェノール化合物、
    L−アスコルビン酸誘導体、アントラセンおよびその誘
    導体、ロジンより選ばれた1種または2種以上の混合物
    であることを特徴とする請求項2記載の合金粉末の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の合金粉末100重量部に
    対し、バインダーを5ないし100重量部添加したこと
    を特徴とする導電ペースト。
  5. 【請求項5】 前記バインダーが、フェノール樹脂、エ
    ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル、ウレタン樹
    脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ポリカーボネート、鉛
    ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラスよ
    り選ばれた1種または2種以上の混合物であることを特
    徴とする請求項4記載の導電ペースト。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の導電ペーストにより形成
    した導体部を備えたことを特徴とする電子機器。
JP9185572A 1997-07-10 1997-07-10 合金粉末とその製造方法ならびに該合金粉末を用いた導電ペーストと電子機器 Withdrawn JPH1129802A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040067608A (ko) * 2003-01-24 2004-07-30 (주)나노닉스 금속 분말 및 그 제조 방법
CN105869801A (zh) * 2016-05-31 2016-08-17 贵州大学 超高压高强度盘形悬式瓷绝缘子自动胶装机
JP2018119202A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 三菱重工業株式会社 三次元積層造形用金属粉末の製造方法、三次元積層造形方法及び三次元積層造形物
CN111363948A (zh) * 2020-04-24 2020-07-03 浙江大学 一种高强高导铜合金的高效短流程制备方法

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