JPH11297257A - 試料冷却装置 - Google Patents

試料冷却装置

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JPH11297257A
JPH11297257A JP10097447A JP9744798A JPH11297257A JP H11297257 A JPH11297257 A JP H11297257A JP 10097447 A JP10097447 A JP 10097447A JP 9744798 A JP9744798 A JP 9744798A JP H11297257 A JPH11297257 A JP H11297257A
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refrigerant
sample
tank
pressure
storage part
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JP10097447A
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Inventor
Yoshinori Aoki
好則 青木
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料を冷却する冷媒が貯溜する冷媒貯溜部に
間断なく供給すること。 【解決手段】 試料室12内に配置されて、試料を保持
する試料保持部27bが中央部分に設けられ、前記試料
保持部27bの外周に前記試料を冷却する冷媒が貯溜す
る冷媒貯溜部27aが設けられた試料保持部材27と、
前記冷媒貯溜部27aに冷媒供給部材21を介して接続
されて、前記冷媒貯溜部27aに供給する冷媒を内部に
貯溜する冷媒タンク18と、前記冷媒タンク18からの
前記冷媒貯溜部27a内への冷媒供給時に前記冷媒貯溜
部27a内を大気と連通させる貯溜部用排気管28と、
前記冷媒タンク18内を大気と連通させるタンク用排気
管19と、前記冷媒貯溜部27a内への冷媒供給時に
は、前記冷媒タンク18内の気圧を大気圧より高い所定
の気圧に保持するタンク内気圧調節装置V1+V2+S+
C+SNpとから構成される試料冷却装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線装置
(電子顕微鏡装置、電子ビーム、イオンビーム等を用い
た分析装置、等)を使用して観察、分析する試料を冷却
する試料冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記荷電粒子線装置により試料を観察す
る場合、電子ビーム等を試料に照射すると試料の構造が
壊され、正常な状態の試料を観察することができない場
合がある。この場合、試料を極低温に冷却しておくと、
前記電子ビーム等を前記試料に照射しても壊れ難くくな
り、正常な状態の試料を観察することが可能となる。前
記正常な状態の試料を観察するため試料を冷却する装置
である試料冷却装置としては、従来、下記(J01)に示
す技術が知られている。
【0003】(J01)図2に示す技術 図2は透過型電子顕微鏡内に備えられた従来の試料冷却
装置の概略説明図である。図2において、透過型電子顕
微鏡Dの対物レンズ01は、ヨーク02を有しており、
前記ヨーク02の内側には励磁コイル03が配置されて
いる。また、前記ヨーク02の上側の部分で中心部には
ポールピース固定孔02aが形成されており、前記ポー
ルピース固定孔02aにはポールピース04の上部が固
定されている。前記ポールピース04は、下側ポールピ
ース06および上側ポールピース07を有しており、前
記下側ポールピース06の中心にはビーム通過孔06a
が形成されている。前記上側ポールピース07の中心部
には試料保持部材挿入孔07aが形成されている。
【0004】前記ヨーク02の上面には円筒状の外壁0
8が連結されており、前記円筒状の外壁08の上端部に
は仕切壁09が連結されている。前記仕切壁09の上側
で中心部にはビーム通過孔09aが形成されている。前
記外壁08および仕切壁09の内側には真空に保持され
た試料室Aが形成されている。前記試料室Aには、試料
冷却装置Rの円筒状の熱シールド部材011が配置され
ている。前記熱シールド部材011の上端部には、円板
状のシールド部材冷却部材012が連結されており、そ
の上端側には液体チッソNLを貯溜するタンク012aが
設けられている。前記シールド部材冷却部材012のタ
ンク012aに貯溜された液体チッソNLにより前記熱シ
ールド部材011が冷却されている。前記シールド部材
冷却部材012の中心にはビーム通過孔012bが形成
されている。
【0005】前記熱シールド部材011の内側には、前
記熱シールド部材011に固定された熱絶縁部材01
3,013を介してリング状の試料冷却用冷媒タンク0
14が支持されている。前記試料冷却用冷媒タンク01
4内には液体ヘリウムHLが貯溜されている。前記試料
冷却用冷媒タンク014内に貯溜している液体ヘリウム
HLは前記試料室A外部の液体He供給源Bから供給され
るようになっている。また、前記試料冷却用冷媒タンク
014内で気化したヘリウムは排気管Tにより大気に排
出されるようになっている。前記試料冷却用冷媒タンク
014にはキャピラリー016が接続されている。前記
熱シールド部材011の下端側である前記ヨーク02の
上面には、試料保持部材移動装置017が移動可能に支
持されている。前記試料保持部材移動装置017には、
熱絶縁部材018を介して試料保持部材019が支持さ
れている。前記試料保持部材019の下部は、前記上側
ポールピース07の試料保持部材挿入孔07aに挿入さ
れている。
【0006】前記試料保持部材019は、冷媒貯溜部0
19aを有し、その内側には略円筒状の試料ホルダ保持
部019bが設けられている。前記略円筒状の試料ホル
ダ保持部019bの内側には試料を保持する試料ホルダ
(図示せず)が保持される。前記冷媒貯溜部019aに
は、前記試料冷却用冷媒タンク014に接続されたキャ
ピラリー016から液体ヘリウムHLが供給されるよう
になっている。また、前記冷媒貯溜部019aには貯溜
部用排気管021が接続されている。前記貯溜部用排気
管021の他端は前記試料室A外に配置された図示しな
いロータリポンプ(排気ポンプ)に接続されている。
【0007】図2において、前記試料保持部材019の
試料ホルダ保持部019bに図示しない試料ホルダを装
着する。前記ロータリポンプ(図示せず)により前記試
料保持部材019の冷媒貯溜部019a内を排気して大
気圧以下に減圧する。前記冷媒貯溜部019a内とキャ
ピラリー016を介して連通している前記試料冷却用冷
媒タンク014内は大気と連通しているので、前記冷媒
貯溜部019a内を大気圧以下に減圧することにより前
記試料冷却用冷媒タンク014内の液体ヘリウムHLが
前記冷媒貯溜部019a内に流入する。前記冷媒貯溜部
019a内は、大気圧以下に減圧されて液体ヘリウムHL
の蒸発温度が下がるので、大気圧での液体ヘリウムHL
の蒸発温度である4.2K(ケルビン温度)以下に保持
されるが、前記冷媒貯溜部019a内への液体ヘリウム
HLの流入に伴うキャピラリー016などの振動により
観察像の分解能に悪影響を与える。したがって、試料の
観察の際には、前記冷媒貯溜部019a内の排気を停止
して減圧動作を停止する。次に、前記冷媒貯溜部019
a内を大気圧まで戻し、前記試料冷却用冷媒タンク01
4内から液体ヘリウムHLが流入しないようにする。そ
して、前記冷媒貯溜部019a内が4.2K(ケルビン
温度)に保持されている間(約10分間)、観察を行
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】(前記(J01)の問題
点)前記従来技術(J01)では、前記冷媒貯溜部019
a内が4.2K(ケルビン温度)に保持されている時間
が短く、観察可能な時間が短い。また、前記試料保持部
材019の冷媒貯溜部019a内の液体ヘリウムHLが気
化して無くなると、観察を中止して再び前記冷媒貯溜部
019a内を排気して減圧し、前記試料冷却用冷媒タン
ク014内から液体ヘリウムHLを補給する必要があ
る。このため、観察作業の効率が悪いという問題があっ
た。
【0009】本発明は、前述の事情に鑑み下記(O01)
の記載内容を課題とする。 (O01)試料保持部の冷媒貯溜部へ、冷媒タンクの冷媒
を間断なく供給すること。
【0010】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の説明において本発明の
構成要素の後に付記したカッコ内の符号は、本発明の構
成要素に対応する後述の実施例の構成要素の符号であ
る。なお、本発明を後述の実施例の構成要素の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0011】(本発明)前記課題を解決するために、本
発明の試料冷却装置は下記の要件を備えたことを特徴と
する、(A01)周囲を取り囲む壁材(9,11)内部に
形成された空間である試料室(12)内に配置されて、
試料を保持する試料保持部(27b)が中央部分に設け
られ、前記試料保持部(27b)の外周に前記試料冷却
用の冷媒貯溜部(27a)が設けられた試料保持部材
(27)、(A02)前記冷媒貯溜部(27a)に冷媒を
供給する冷媒タンク(18)、(A03)前記冷媒タンク
(18)内の冷媒を前記冷媒を貯溜部(27a)に供給
する冷媒供給部材(21)、(A04)前記冷媒タンク
(18)からの前記冷媒貯溜部(27a)内への冷媒供
給時に前記冷媒貯溜部(27a)内を大気と連通させる
貯溜部用排気管(28)、(A05)前記冷媒タンク(1
8)内を大気と連通させるタンク用排気管(19)、
(A06)前記冷媒貯溜部(27a)内への冷媒供給時に
は、前記タンク用排気管(19)から排気される冷媒の
排気量を調節することにより前記冷媒タンク(18)内
の気圧を大気圧より高い所定の気圧に保持するタンク内
気圧調節装置(V1+V2+S+C+SNp)。
【0012】(本発明の作用)前記構成を備えた本発明
の試料冷却装置では、周囲を取り囲む壁材(9,11)
内部に形成された空間である試料室(12)内に配置さ
れた試料保持部材(27)の中央部には試料保持部(2
7b)が設けられ、前記試料保持部(27b)には試料が
保持される。冷媒タンク(18)内部の冷媒は、冷媒供
給部材(21)を介して前記冷媒貯溜部(27a)に供
給される。冷媒貯溜部(27a)は、前記試料保持部
(27b)の試料を冷却する。
【0013】前記冷媒タンク(18)からの前記冷媒貯
溜部(27a)内への冷媒供給時に貯溜部用排気管(2
8)は前記冷媒貯溜部(27a)内を大気と連通させ
る。このため、前記冷媒貯溜部(27a)内は大気圧の
状態となっている。タンク内気圧調節装置(V1+V2+
S+C+SNp)は、前記タンク用排気管(19)から排
気される冷媒の排気量を調節することにより前記冷媒タ
ンク(18)内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に保
持する。このため、前記冷媒タンク(18)の内部に貯
溜された冷媒が間断なく前記冷媒供給部材(21)から
前記冷媒貯溜部(27a)内に所定の流量で流入するの
で前記冷媒供給部材(21)の振動が発生することな
く、前記冷媒貯溜部(27a)内に流入する。したがっ
て、前記冷媒貯溜部(27a)の内側に設けられた試料
保持部に保持された試料は、前記冷媒タンク(18)内
の冷媒が無くなるまで冷却できるので、従来の試料冷却
装置を使用した場合よりも長い時間観察が可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1の試料冷却装置は、前記本発明において下記の要
件を備えたことを特徴とする、(A07)前記冷媒タンク
(18)を大気に対して連通または遮断する連通遮断部
材(V1+V2)と、前記冷媒タンク(18)の気圧を検
出する圧力センサ(SNp)と、前記圧力センサ(SNp)
の検出信号に応じて前記連通遮断部材(V1+V2)の作
動を制御する連通遮断部材制御装置(C)とを有する前
記タンク内気圧調節装置(V1+V2+S+C+SNp)。 (実施の形態1の作用)前述の構成を備えた本発明の実
施の形態1の試料冷却装置では、タンク内気圧調節装置
(V1+V2+S+C+SNp)の圧力センサ(SNp)は前
記冷媒タンク(18)の気圧を検出する。前記圧力セン
サ(SNp)の検出信号に応じて連通遮断部材制御装置
(C)が連通遮断部材(V1+V2)の作動を制御する。
前記連通遮断部材(V1+V2)は前記冷媒タンク(1
8)を大気に対して連通または遮断する。したがって、
前記連通遮断部材(V1+V2)を手動で操作しなくても
前記冷媒タンク(18)の気圧を大気圧より高い所定の
気圧に自動的に保持することができるので、前記冷媒タ
ンク(18)の気圧を前記大気圧より高い所定の気圧に
保持する作業の手間が省ける。
【0015】(実施の形態2)本発明の実施の形態2
は、前記本発明または前記実施の形態1において下記の
要件を備えたことを特徴とする、(A08)前記タンク用
排気管(19)を連通または遮断する開閉弁(V1)
と、前記開閉弁(V1)の上流側および下流流側を連通
させるバイパス管路(33)に設けられた圧力制御弁
(V2)とを有する前記連通遮断部材(V1+V2)。 (実施の形態2の作用)前述の構成を備えた本発明の実
施の形態2の試料冷却装置では、連通遮断部材(V1+
V2)の開閉弁(V1)は前記タンク用排気管(19)を
連通または遮断する。前記開閉弁(V1)の上流側およ
び下流側を連通させるバイパス管路(33)に圧力制御
弁(V2)が設けられる。したがって、前記連通遮断部
材(V1+V2)を手動で操作して前記冷媒タンク(1
8)の気圧を大気圧より高い所定の気圧に保持する必要
がないので、前記冷媒タンク(18)の気圧を前記大気
圧より高い所定の気圧に保持する作業の手間が省ける。
【0016】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の試料冷却
装置の実施の形態の例(実施例)を説明するが、本発明
は以下の実施例に限定されるものではない。 (実施例)図1は透過型電子顕微鏡に備えられた本発明
の実施例の試料冷却装置の概略説明図である。図1にお
いて、透過型電子顕微鏡Dの対物レンズ1は、ヨーク2
を有しており、前記ヨーク2の内側で中心部には円筒部
2aが形成されている。前記円筒部2aの内側にはビーム
通過孔2a1が形成されている。前記円筒部2aの上端に
はポールピース被嵌合部2a2が設けられている。前記円
筒部2aの外周には励磁コイル3が配置されている。ま
た、前記ヨーク2の上側の部分で前記円筒部2aの上方
にはポールピース固定孔2bが形成されており、前記ポ
ールピース固定孔2bおよび前記円筒部2aの上端のポー
ルピース被嵌合部2a2にはポールピース4が固定されて
いる。前記ポールピース4は、下側ポールピース6およ
び上側ポールピース7と、これらを所定の間隔で連結す
る円筒部材8を有している。前記下側ポールピース6の
中心部分には、前記ビーム通過孔6aが形成されてい
る。前記上側ポールピース7の上側の部分で中心側は断
面擦り鉢状に形成されており、その下部には試料保持部
材挿入孔7aが形成されている。
【0017】前記ヨーク2の上面には円筒状の外壁9が
連結されており、前記円筒状の外壁9の上端部には仕切
壁11が連結されている。前記仕切壁11の上側で中心
部にはビーム通過孔11aが形成されている。前記外壁
9および仕切壁11の内側には真空に保持された試料室
12が設けられている。前記試料室12内には試料冷却
装置Rが配置されている。前記試料室12内で前記ヨー
ク2の上面には、熱絶縁部材で構成された前記試料冷却
装置Rのシールド支持部材13が固定されており、前記
シールド支持部材13の上部は、円筒状の熱シールド部
材14内側の被支持部14aを支持している。前記熱シ
ールド部材14の上端部には、円板状のシールド部材冷
却部材16が連結されており、その上端側に液体チッソ
NLを貯溜するタンク16aが設けられている。前記シー
ルド部材冷却部材16のタンク16aに貯溜された液体
チッソNLにより前記熱シールド部材16が冷却されて
おり、前記熱シールド部材16の内側を熱シールドする
ようになっている。前記シールド部材冷却部材16の中
心にはビーム通過孔16bが形成されている。
【0018】前記熱シールド部材16の内側に設けられ
た前記シールド支持部材13の上端部には、熱絶縁部材
で構成されたタンク支持部材17が連結されており、前
記タンク支持部材17の中心側にはリング状の試料冷却
用冷媒タンク(冷媒タンク)18が支持されている。前
記試料冷却用冷媒タンク18内には液体ヘリウムHLが
貯溜されている。前記試料冷却用冷媒タンク18内に貯
溜している液体ヘリウムHLは前記試料室12外部の液
体He供給源Bから供給されるようになっている。前記
試料冷却用冷媒タンク18にはタンク用排気管19が接
続されている。また、前記試料冷却用冷媒タンク18に
はキャピラリー(冷媒供給部材)21が接続されてい
る。
【0019】前記熱シールド部材14の下方の前記ヨー
ク2の上面には、試料保持部材移動装置22が移動可能
に支持されている。前記試料保持部材移動装置22は、
前記ヨーク2の上面に移動可能に支持される移動部材2
3と、前記移動部材23の上面に支持された試料ステー
ジ24とを有している。前記試料ステージ24の内周に
は、熱絶縁部材26を介して試料ホルダ保持部材(試料
保持部材)27が支持されている。前記試料ホルダ保持
部材27の下部は、前記上側ポールピース7の試料保持
部材挿入孔7aに挿入されるようになっている。
【0020】前記試料ホルダ保持部材27は、冷媒貯溜
部27aを有し、その内側に略円筒状の試料ホルダ保持
部27bが設けられている。前記略円筒状の試料ホルダ
保持部27bの内側で下部には試料を保持する試料ホル
ダ(図示せず)が保持される。前記冷媒貯溜部27aに
は、前記試料冷却用冷媒タンク18に接続されたキャピ
ラリー21から液体ヘリウムHLが前記冷媒貯溜部27a
内に供給されるようになっている。また、前記試料ホル
ダ保持部材27には、図示しない半導体温度計が取り付
けられており、前記冷媒貯溜部27a内の温度が検出で
きるようになっている。また、前記冷媒貯溜部27aに
は貯溜部用排気管28の保持部材側排気管29が接続さ
れており、前記保持部材側排気管29の他端は金属ベロ
ーズ31を介してポンプ側排気管32に接続されてい
る。前記ポンプ側排気管32の他端は前記試料室12外
に配置された図示しないロータリポンプに接続されてい
る。なお、前記保持部材側排気管29と金属ベローズ3
1とポンプ側排気管32とから前記冷媒貯溜部27a内
を大気に連通させる前記貯溜部用排気管28が構成され
る。
【0021】図1において、前記試料冷却用冷媒タンク
18を大気に連通させるタンク用排気管19には、前記
タンク用排気管19を連通または遮断する開閉弁V1が
取り付けられており、前記開閉弁V1の上流側および下
流側は、バイパス管33により連通している。前記バイ
パス管33には圧力制御弁V2が取り付けられており、
前記圧力制御弁V2は、ソレノイドSにより作動する。
前記開閉弁V1と圧力制御弁V2とから連通遮断部材(V
1+V2)が構成される。
【0022】前記開閉弁V1および圧力制御弁V2の上流
側には、前記試料冷却用冷媒タンク18内の気圧を検出
する圧力センサSNpが設置されており、前記圧力センサ
SNpは連通遮断部材制御装置Cに接続されている。前記
圧力センサSNpにより検出された気圧の値は遮断連通部
材制御装置Cの圧力計Pmに表示される。また、前記開
閉弁V1を手動で閉にして前記試料冷却用冷媒タンク1
8内と大気とを遮断した状態で、前記遮断連通部材制御
装置Cは、前記圧力センサSNpの検出信号に応じて前記
ソレノイドSを制御して前記圧力制御弁V2を作動さ
せ、前記タンク用排気管19から排気される気化したヘ
リウムの排気量を調節することにより前記試料冷却用冷
媒タンク18内の気圧が大気圧より高い所定の圧力に保
持するようになっている。なお、前記符号V1,V2,
S,C,SNpで示された要素からタンク内気圧調節装置
(V1+V2+S+C+SNp)が構成される。
【0023】(実施例の作用)図1において、前記試料
ホルダ保持部材27の試料ホルダ保持部27bには、試
料を保持する試料ホルダ(図示せず)を装着する。前記
タンク用排気管19に取り付けられた開閉弁V1を手動
で開の状態にし、前記試料用冷却タンク18内を大気と
連通させる。この状態で前記ロータリポンプ(図示せ
ず)により前記試料ホルダ保持部材27の冷媒貯溜部2
7a内を排気して大気圧以下に減圧する。前記冷媒貯溜
部27a内とキャピラリー21を介して連通している前
記試料冷却用冷媒タンク18内は大気と連通しているの
で、前記試料冷却用冷媒タンク18内の液体ヘリウムH
Lが前記冷媒貯溜部27a内に流入する。前記冷媒貯溜部
27a内は大気圧以下に減圧されて液体ヘリウムHLの蒸
発温度が下がり、大気圧での液体ヘリウムHLの蒸発温
度である4.2K(ケルビン温度)以下になると前記冷
媒貯溜部27a内の排気を停止して、前記冷媒貯溜部2
7a内を大気圧に戻し、前記4.2K以下に保持する。
【0024】この状態のとき前記タンク用排気管19に
取り付けられた開閉弁V1を手動で閉じて、前記試料冷
却用冷媒タンク18内を大気と遮断する。前記試料冷却
用冷媒タンク18内には気化したヘリウムが溜まり前記
試料冷却用冷媒タンク18内の気圧が上昇する。前記試
料冷却用冷媒タンク18内の気圧の上昇により前記大気
圧の冷媒貯溜部27a内に前記液体ヘリウムHLが流入す
る。このため、前記試料冷却用冷媒タンクの内部に貯溜
された液体ヘリウムHLが間断なく前記キャピラリー2
1から前記冷媒貯溜部27a内に所定の流量で流入する
ので前記キャピラリー21の振動が発生することなく、
前記冷媒貯溜部27a内に流入する。
【0025】前記試料冷却用冷媒タンク18内の気圧を
検出する圧力センサSNpの出力信号に応じて、大気圧よ
り高い所定の気圧以上になると前記遮断連通部材制御装
置CがソレノイドSを制御して圧力制御弁V2を作動さ
せ、前記タンク用排気管19から排気される気化したヘ
リウムの排気量を調節することにより前記前記試料冷却
用冷媒タンク18内の気圧を前記所定の気圧に保持し、
前記冷媒貯溜部27a内に前記液体ヘリウムHLの供給量
が過剰とならないようにする。したがって、前記冷媒貯
溜部27aの内側に設けられた試料ホルダ保持部27aに
保持された試料(図示せず)は、前記試料冷却用冷媒タ
ンク18内の液体ヘリウムHLが無くなるまで冷却でき
るので、従来の試料冷却装置よりも長い時間観察が可能
となり、観察作業の効率も良くなる。
【0026】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)本発明の試料冷却装置は透過型電子顕微鏡以外
の荷電粒子線装置にも使用可能である。 (H02)本発明の試料冷却装置は液体ヘリュウム以外の
冷媒にも使用可能である。 (H03)前記実施例では圧力制御弁V2が圧力センサSN
pの検出信号に応じて前記遮断連通部材制御装置Cによ
り制御される場合を例示したが、前記圧力計Pmに表示
された気圧に応じて手動で圧力制御弁V2を制御するこ
とも可能である。 (H04)前記開閉弁V1を省略して、前記圧力制御弁V2
だけで前記試料冷却用冷媒タンク18内の気圧を保持す
ることも可能である。
【0027】
【発明の効果】前述の本発明の試料冷却装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)試料を冷却する冷媒が貯溜する冷媒貯溜部と、
前記冷媒貯溜部から離れた位置に配置されて、前記冷媒
貯溜部へ供給する冷媒を貯溜する冷媒タンクとを備えた
試料冷却装置において、前記冷媒タンクから間断なく前
記冷媒を前記冷媒貯溜部に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は透過型電子顕微鏡に備えられた本発明
の実施例の試料冷却装置の概略説明図である。
【図2】 図2は透過型電子顕微鏡内に備えられた従来
の試料冷却装置の概略説明図である。
【符号の説明】 SNp…圧力センサ、V1…開閉弁、V2…圧力制御弁、
9,11…壁材、12…試料室、18…冷媒タンク、1
9…タンク用排気管、21…冷媒供給部材、27…試料
保持部材、27a…冷媒貯溜部、27b…試料保持部、2
8…貯溜部用排気管、33…バイパス管路、(V1+V
2)…連通遮断部材、(V1+V2+S+C+SNp)…タ
ンク内気圧調節装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件を備えたことを特徴とする試
    料冷却装置、(A01)周囲を取り囲む壁材内部に形成さ
    れた空間である試料室内に配置されて、試料を保持する
    試料保持部が中央部分に設けられ、前記試料保持部の外
    周に前記試料を冷却する冷媒が貯溜する冷媒貯溜部が設
    けられた試料保持部材、(A02)前記冷媒貯溜部に冷媒
    を供給する冷媒タンク、(A03)前記冷媒タンク内の冷
    媒を前記冷媒を貯溜部に供給する冷媒供給部材、(A0
    4)前記冷媒タンクからの前記冷媒貯溜部内への冷媒供
    給時に前記冷媒貯溜部内を大気と連通させる貯溜部用排
    気管、(A05)前記冷媒タンク内を大気と連通させるタ
    ンク用排気管、(A06)前記冷媒貯溜部内への冷媒供給
    時には、前記タンク用排気管から排気される冷媒の排気
    量を調節することにより前記冷媒タンク内の気圧を大気
    圧より高い所定の気圧に保持するタンク内気圧調節装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009289670A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Hitachi High-Technologies Corp イオンビーム装置

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JP2009289670A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Hitachi High-Technologies Corp イオンビーム装置

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