JPH11295993A

JPH11295993A - 画像形成装置

Info

Publication number: JPH11295993A
Application number: JP12188498A
Authority: JP
Inventors: Tadashi Furuya; 正古屋; Shuzo Kaneko; 修三金子
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1998-04-15
Filing date: 1998-04-15
Publication date: 1999-10-29

Abstract

(57)【要約】【課題】インクをミスト状にして現像を行うミスト現
像法を用いたが像形成装置において、ミストの帯電安定
性及び現像部へのミスト供給量安定性を向上し、長期に
安定して現像を行い、高精細な、高品質の画像を得るこ
とのできる画像形成装置を提供する。【解決手段】現像装置１は、液体インク４３を微細ミ
スト状に霧化するミスト発生部Ａと、霧化したインクを
静電潜像と対向する現像部Ｃへ搬送するミスト搬送部Ｂ
と、現像部Ｃにて現像に使用されなかった霧化したイン
クを現像部Ｃからミスト発生部Ａに戻すミスト回収部Ｄ
と、を有する。ミスト回収部Ｄには、回収したミストを
捕捉し、再液化するための再液化部材４８を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ、複写機などの画像形成装置に関するものであ
り、特に、電子写真、静電記録、イオンフロー法などに
より感光体、絶縁体又は強誘電体などの静電潜像担持体
に形成される静電潜像を、液体インクを用いこれを微細
化することにより、非接触で現像し可視像とするための
画像形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、オフィスや家庭で使用される複写
機、プリンタなどに採用されている電子写真方式や静電
記録方式による現像手段としては、現像剤として着色顔
料を粒子中に含有させたトナーを用いる乾式現像方法が
主流である。この理由として、乾式現像方法は、従来古
くは用いられていた湿式現像方法に比べて、現像剤の扱
い及び現像装置の小型化に有利であったことや、更に
は、トナーを担持し搬送する現像スリーブへのトナーの
保持を磁力や、静電気力、又はファンデルワールス力を
利用して調整することができ、カブリなどの画像性の向
上に対して制御がし易いなどといった利点があったから
である。

【０００３】一方、最近、特に解像度を高め、より画質
を向上させるためにはトナーの粒径を更に細かく、例え
ば直径５μｍ以下とする必要性が生じてきた。しかしな
がら、このようにすることによって、画像性を向上する
ことはできるが、トナー飛散の問題が生じ、トナーの画
像形成装置本体内部のみならず装置外への飛散を抑制す
ることは技術的に困難であり、装置コストを引上げるこ
とが考えられる。

【０００４】そこで、このような観点から、液体インク
を微細化し、これを帯電させ、静電潜像を現像する試み
が幾つか検討されている。これらの方式は、記録材とし
ての例えば紙への直接記録を行なう従来のインクジェッ
ト法に対して、高精細な静電潜像を利用する点で高画質
化が達成される。又、このような方式は、信号供与のた
めの大掛りな微細加工が不要で、広い画像形成幅の現像
装置を容易に形成できる点で高速記録化にとって有利で
ある。

【０００５】このような方式の例としては、例えば、特
開昭５８−２１５６７１号公報、特開平３−１２５１７
１号公報、特開平５−３３３７０３号公報、更には、電
子写真１６巻２号（昭和５２年）ｐ２１−ｐ２６などに
記載のミスト現像法が挙げられる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ミスト現像法を利用したミスト現像装置は、ミストの帯
電安定性及び現像部へのミスト供給量安定性が乏しいこ
とが挙げられる。従って、従来のミスト現像装置におい
ては、現像部へのミスト供給量を十分に確保するため、
ファンでミストを搬送している。又、現像部で使用され
なかったミストをミスト発生部に戻す回収部を設けてイ
ンクの無駄を無くす工夫がされている。このために、現
像に使用されなかったミストは現像装置内を循環する。

【０００７】この現像装置内を循環したミストは、ミス
ト発生部で発生した新しいミストと合わせて現像部へと
運ばれるため、形成した画像の印字率の違いにより回収
するミスト量が変化してしまい、次回の現像時に現像部
へと搬送されるミスト供給量が違ってきて、画像濃度が
不安定になるといった問題が起こっていた。

【０００８】又、このミスト現像装置内を循環したミス
トは帯電チャージャなどのミスト帯電装置を複数回通る
ために帯電量が増加する。一方、新たに発生したミスト
はミスト帯電装置を１回通過するだけなので、循環して
いるミストの帯電量との間に差が生じ、これが現像の安
定性を損なう原因となる。即ち、印字率の低い画像形成
が続いた場合には、循環するミストの量が増え、現像部
でのミストの帯電量が増えるために同じ画像を形成して
も初期に比べ現像量が低下し、濃度が薄くなってしま
う。

【０００９】従って、本発明の目的は、上述のような従
来技術の問題点に鑑み、インクをミスト状にして現像を
行うミスト現像法を用いた画像形成装置において、ミス
トの帯電安定性及び現像部へのミスト供給量安定性を向
上し、長期に安定して現像を行い、高精細な、高品質の
画像を得ることのできる画像形成装置を提供することで
ある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
静電潜像担持体に形成された静電潜像を液体インクを使
用する現像装置にて可視像とする画像形成装置であっ
て、前記現像装置は、液体インクを微細ミスト状に霧化
するミスト発生部と、前記霧化したインクを前記静電潜
像と対向する現像部へ搬送するミスト搬送部と、前記現
像部にて現像に使用されなかった前記霧化したインクを
前記現像部から前記ミスト発生部に戻すミスト回収部
と、を有し、前記ミスト回収部には、回収したミストを
捕捉し、再液化するための再液化部材を設けたことを特
徴とする画像形成装置である。

【００１１】本発明の一実施態様によれば、前記再液化
部材は、フィン形状部材或いはメッシュ形状部材とされ
る。

【００１２】又、本発明の他の実施態様によれば、前記
ミスト回収部に、ミストに接触するバイアス印加可能な
電極を設けることができ、所望に応じて、前記再液化部
材は、前記電極を兼ねることができる。

【００１３】本発明の更に他の実施態様によれば、前記
ミスト発生部に、インクに接触するバイアス印加可能な
電極を設けることができ、又、前記ミスト回収部に、イ
ンクを搬送、回収するためのファンを設置することがで
きる。

【００１４】本発明の他の実施態様によれば、前記ミス
ト発生部は、ミスト搬送部を兼ねることができる。

【００１５】本発明の更に他の実施態様によれば、前記
静電潜像担持体は一つ配置され、その回りにそれぞれ異
なる色の液体インクを使用する複数の前記現像装置が固
定配置される。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。

【００１７】実施例１図７に、本発明の画像形成装置の一実施例の全体概略構
成を示す。本実施例の画像形成装置では、静電潜像担持
体としての例えば円筒形状、即ち、ドラム状の電子写真
感光体１が設けられ、矢印Ｘ方向に回転自在とされる。
感光体ドラム１は、静電潜像記録手段によって、その表
面に静電潜像が形成される。つまり、本実施例では、先
ず、感光体ドラム１の表面は、帯電バイアス印加電源Ｓ
１が接続された帯電手段としての帯電ローラ２により所
定の電位に帯電され、次いで、画像情報に応じてレーザ
光Ｌ或はＬＥＤアレイなどとされる露光（光走査）手段
３により画像露光され、それによって、感光体ドラム１
上に静電潜像が形成される。

【００１８】この感光体ドラム１上の潜像は、本発明の
特徴をなすミスト現像装置４からのインクミストにて現
像され、可視像とされる。現像装置４については、後で
更に詳しく説明する。

【００１９】感光体ドラム１上の可視像は、次いで、転
写ローラ５などが配置された転写手段により、通常、紙
などとされる記録材Ｐに押圧転写される。感光体ドラム
１上の転写残りインクはクリーニング装置６により払拭
され、その後、感光体ドラム１は次の画像形成に供され
る。

【００２０】本発明によれば、静電潜像担持体１として
は、上述の電子写真感光体のように、例えばアルミニウ
ムなどの導電基板上に、セレン、アモルファスシリコ
ン、有機感光体などの感光性材料のような静電荷保持体
を設けた構成とすることもできるが、更には、静電荷保
持体としては、ポリエチレンテレフタレート、酸化タン
タルなどの絶縁性材料、或はポリフッ化ビニリデンなど
の強誘電体若しくは焦電体材料などを使用することも可
能である。従って、静電潜像記録手段としては、一様帯
電された感光体に対する上述のレーザ、ＬＥＤアレイな
どによる光情報書き込みによるほか、絶縁体、強誘電体
などに対する静電スタイラス、イオンフローヘッドによ
る静電記録、又は、サーマルヘッドなどによる熱書き込
みなどの公知の方法により静電潜像を形成することがで
きる。この場合には、それぞれに応じて転写などの現像
装置以外の装置構成も変更したものが使用可能である。

【００２１】次に、図１及び図２を参照してミスト現像
装置について説明する。本実施例にてミスト現像装置４
は、感光体ドラム１に対向した位置に開口を有するハウ
ジング４１を備えている。開口には、バイアス印加電源
Ｓ４に接続されたグリッド４７が設けられている。ハウ
ジング４１の内部は、ほぼ水平に配置された仕切板４１
ａにより４つの部分、即ち、図１及び図２にて、右側に
位置するミスト発生部Ａと、仕切板４１ａの上方に位置
するミスト搬送部Ｂと、仕切板４１ａの下方に位置する
ミスト回収部Ｄと、更に、仕切板４１ａの左側に位置
し、ハウジング４１の開口位置にてミスト搬送部Ｂとミ
スト回収部Ｄとを連通する領域の現像部Ｃと、に区分さ
れる。

【００２２】更に説明すると、ミスト発生部Ａは、本実
施例では、上述のように、現像部Ｃより離間した図１及
び図２にて右側領域に形成され、ミスト発生部Ａを形成
するハウジング４１の底壁部分４１ｂは、凹状に形成さ
れ、所定量のインク４３が貯留可能とされる。この底壁
部分４１ｂには、本実施例では、その外側に超音波振動
子４２が固定部材４２ａにより固定して設けられ、底壁
４１ｂに形成した長穴４１ｃを介してインク４３と超音
波振動子４２とが接触するように構成されている。超音
波振動子４２は超音波振動子駆動電源Ｓ３により駆動さ
れ、超音波振動子４２の上部に接触して溜められている
インク４３をミスト化し、ミスト４４を発生させる。

【００２３】ミスト発生部Ａで発生したミスト４４は、
上方へと移動し、仕切板４１ａの上方に形成されたミス
ト搬送部Ｂへと搬送される。このようなミスト４４の移
動は、好ましくは、仕切板４１ａの下方に形成されたミ
スト回収部Ｄに配置されたファン手段としてのファン４
６を駆動することにより、図２に示すように、ミスト発
生部Ａからミスト搬送部Ｂ、そして現像部Ｃを通りミス
ト回収部Ｄへと流動する気流ａ、ｂ、ｃ、ｄが発生する
ことにより起こる。

【００２４】本実施例によると、ミスト搬送部Ｂにはワ
イヤー４５ａとシールド４５ｂを有するミスト帯電用の
コロナチャージャ４５が配設されており、ワイヤー４５
ａにミスト帯電バイアス印加電源Ｓ２より所定のバイア
スが印加される。ワイヤー４５ａとシールド４５ｂ間に
発生したイオンにより、ミスト搬送部Ｂを流動するミス
ト４４を帯電する。

【００２５】ミスト搬送部Ｂにて帯電されたミスト４４
は現像部Ｃへと搬送され（矢印ｂ）、感光体ドラム１上
の潜像は、グリッド４７に所定のバイアスを印加するこ
とにより、現像部Ｃに搬送されたミストにより現像され
る。グリッド４７へのバイアス印加電源Ｓ４を調整する
ことにより、画像濃度の変更や非画像部へのミストの付
着を防止することが可能である。グリッド４７は、平行
電極、メッシュ電極など任意の形状の電極とすることが
できるが、本実施例では、メッシュ電極とした。

【００２６】現像部Ｃで像形成に使用されなかったミス
ト４４は、本実施例では回収部Ｃに配置されたファン手
段を構成するファン４６により回収され（矢印ｃ）、ミ
スト回収部Ｄを通ってミスト発生部Ａに戻される（矢印
ｄ）。

【００２７】従来においては、ミスト回収部Ｄとミスト
発生部Ａとがそのままつながっていたために、ミスト発
生部Ａに戻ってきたミスト（矢印ｄ）は、新たに発生し
たミストと共にミスト搬送部Ｂへと運ばれる（矢印
ａ）。このために、形成される画像の印字比率により現
像部Ｃに供給されるミスト量が変化してしまい、安定し
た画像濃度が得られなくなるといった問題が起こってい
た。

【００２８】更に、再搬送されたミストはミスト搬送部
Ｂで再帯電され、印字率の低い画像形成が続いた場合に
はこの循環するミスト（矢印ａ→ｂ→ｃ→ｄ→ａ→・・
・・）の量が増え、再帯電を繰り返すうちに現像部Ｃで
のミストの帯電量が増えてしまう。このため、同じ画像
を形成しても初期に比べ現像量が低下し、濃度が薄くな
ってしまうといった問題が起こっていた。

【００２９】そこで、本発明では、ミスト回収部Ｄにフ
ァン４６を設けると共に、ミスト回収部Ｄとミスト発生
部Ａとの間にファン４６の風が直接当たる再液化部材４
８が設けられる。この再液化部材４８を設けることによ
り、回収されたミストは一旦この部材４８に当たり、こ
こで液化されてインクに戻る。こうして液状に戻ったイ
ンクは落下して流れていき、ミスト発生部Ａのインク４
３と混ざる。

【００３０】本発明によれば、上述のように、回収した
ミストを一旦インクに戻すことで、現像装置内のミスト
は常に新しく発生したミストになり、安定したミスト現
像量とミスト帯電性を得ることができる。

【００３１】以上、本発明の特徴をなすミスト現像装置
の一実施例についてその構成及び作用について説明した
が、上記構成において、ミストの発生部が搬送部を兼ね
るものでも良い。

【００３２】また、本実施例では静電潜像担持体１とし
てドラム形状の感光体ドラムとしたが、潜像担持体１と
しては色々な形状を取ることができ、例えば、ベルト感
光体のようなフラットなものでも使用可能である。

【００３３】実施例２次に、実施例１にて説明した本発明の構成で実際に画像
形成を行った実施例を示す。

【００３４】図１に示す実施例１の画像形成装置にて、
ミスト発生部Ａに保持されるインク４３としては、水−
アルコール系インク、或いは油性インクなどが用いら
れ、体積抵抗値としては１０⁴ 〜１０⁹ Ωｃｍ程度のも
のが好ましく用いられる。本実施例では、水−アルコー
ル系混合溶媒に着色顔料を３％〜５％含有し、粘度が約
２ｃＰ（センチポアズ）、体積抵抗測定値が約１０⁷ Ω
ｃｍのものを用いた。

【００３５】インク４３をミスト化する超音波振動子４
２は、３０Ｗで周波数１．７ＭＨｚの正弦波で駆動し
た。感光体ドラム１は表面を−７００Ｖで均一帯電し、
レーザー光を露光することで−１５０Ｖの静電潜像を形
成した。

【００３６】コロナチャージャ４５は−２０μＡの定電
流制御を行い、ミスト４４にマイナス電荷を付与した。
メッシュ状電極とされるグリッド４７には現像電位とし
て−５００Ｖの電圧を印加し、潜像との間に反転現像の
電界を形成した。

【００３７】ファン４６には、回転径４０ｍｍのモータ
（図示せず）を８Ｖで駆動し、流量としては０．４１ｉ
ｔｔｅｒ／ｓｅｃのミスト対流を発生させた。

【００３８】以上の条件で画像形成を行ったところ、濃
度の濃い鮮明な画像が得られた。更に、従来では、白紙
を数十枚連続した後に画像形成を行うと濃度の低下がみ
られたが、本実施例の構成では濃度低下などの現像の変
化は見られず、長期にわたって安定した画像形成を行う
ことができた。

【００３９】実施例３図３に、ミスト回収部Ｄとミスト発生部Ａとの間に入れ
るミスト再液化部材４８の他の実施例を示す。本実施例
の現像装置は、実施例１の現像装置と実質的に同じ構成
とされ、従って、同じ構成及び機能をなす部材には同じ
参照番号を付し、詳しい説明は省略する。

【００４０】本実施例によると、ミスト再液化部材４８
は、感光体長手方向に図面奥側に延びるフィン状部材４
８ａとされる。このフィン状部材４８ａは、その両端部
を現像装置側板に取り付けることによって設置すること
ができる。ファン４６の風（矢印ｄ）は、この部材４８
ａに当たった後、その隙間からミスト発生部Ａに流れ込
む（矢印ｅ）。

【００４１】本実施例のフィン状部材４８ａとされるミ
スト再液化部材４８を用いることにより、回収されたミ
ストは一旦この部材４８ａに当たり、ここで液化されて
インクに戻る。又、フィン状部材４８ａ間を通って矢印
ｅのように風が流れるため、現像装置内の風の流れが妨
げられることがなく、ミストの搬送を効率的に行うこと
ができる。

【００４２】実際に、本実施例のフィン状再液化部材４
８ａを設けたところ、従来のような現像の濃度変化など
は見られず、更に、０．４１ｉｔｔｅｒ／ｓｅｃのミス
ト流量を確保したときのファン４６に印加する駆動電圧
は、８Ｖから５Ｖまで減らすことができた。又、ミスト
も安定して現像部に搬送することができた。

【００４３】実施例４図４に、ミスト回収部Ｄとミスト発生部Ａとの間に入れ
るミスト再液化部材４８の他の実施例を示す。本実施例
の現像装置は、実施例１の現像装置と実質的に同じ構成
とされ、従って、同じ構成及び機能をなす部材には同じ
参照番号を付し、詳しい説明は省略する。

【００４４】本実施例によると、ミスト再液化部材４８
は、ミスト回収部Ｄ内にて感光体長手方向に図面奥側に
延びるメッシュ形状部材とされる。本実施例によると、
ファン４６の上流側に配置される。メッシュ形状部材
は、通常、ウレタン等の連泡スポンジにて形成される。

【００４５】本実施例のメッシュ形状ミスト再液化部材
４８を用いることにより、ミストはメッシュ中を通り抜
ける間にメッシュの繊維に捕捉されて、再液化しインク
に戻る。メッシュの開口径を変更することによって、ほ
ぼ１００％のミストを液化することが可能となる。例え
ば、具体的には、メッシュの開口径は、１０μｍ〜２０
０μｍが使用され、好ましくは２０μｍ〜１００μｍで
ある。

【００４６】実際に、本実施例に従って、ウレタンスポ
ンジにて形成され、開口径が５０μｍのメッシュ形状再
液化部材４８をファン４６の前に設置したところ、従来
のような現像の濃度変化などは見られず、又、長期安定
した現像特性が得られた。

【００４７】実施例５図５に、本発明の他の実施例を示す。本実施例による
と、ミスト回収部とミスト発生部との間にミスト再液化
部材４８が設けられるほかに、更に、帯電量増加を防止
する手段４９が配置される。

【００４８】本実施例によると、ミスト再液化部材４８
は、上記実施例３、４にて説明したようなフィン状或い
はメッシュ状ミスト再液化部材とすることができる。
又、帯電量増加防止手段は、ミスト発生部Ａのインク４
３と接触する位置に配置された電極４９ａとされ、本実
施例では、この電極４９ａは、ミスト発生部Ａの凹状底
壁部分４１ｂの内壁に沿って設置される。

【００４９】この電極４９ａは電気的に接地されてお
り、又、所望により、ミストの帯電極性と逆極性のバイ
アス電圧を印加してもよく、ミスト再液化部材４８によ
り液化し回収されたインクの電荷を逃し、ミストの帯電
量の増加を防止する。

【００５０】図６には、帯電量増加防止手段４９の他の
実施例を示す。この実施例によれば、帯電量増加防止手
段４９はミスト回収部Ｄ内に配置することができる。本
実施例では、帯電量増加防止手段４９を構成する電極４
９ｂ及び４９ｃは、それぞれ、ミスト再液化部材４８及
びミスト回収部の底壁部分に設置される。又、電極４９
ｂ及び４９ｃは、接地してもよく、又、ミストの帯電極
性と逆極性のバイアス電圧を印加電源Ｓ５より印加し
て、回収ミストを引き寄せて再液化するように構成して
もよい。

【００５１】ここで、上記電極電極４９ａ、４９ｂ及び
４９ｃは、各々単独で設けてもよく、任意の電極を組み
合わせて使用してもよい。

【００５２】又、上記実施例３、４にて、ミスト再液化
部材４８を導電性材料で形成し、上記帯電量増加防止手
段４９としての電極として機能させることも可能であ
る。

【００５３】このように、帯電量増加防止手段４９を設
けることにより、更に安定したミスト帯電性を得ること
ができる。

【００５４】実施例６上記実施例３及び４に示す現像装置を、上述した図７に
示す画像形成装置に適用し、実施例２に示す画像形成条
件にて画像を得たが、全面均一な画像も問題なく、濃度
の濃い鮮明な現像を実現し、高精細な、高品質の画像を
得ることができた。

【００５５】実施例７図８は、本発明の画像形成装置をカラーの電子写真プリ
ンタとして適用した実施例を示す概略構成図である。即
ち、この画像形成装置は、静電潜像記録手段として複数
のレーザビームを用いた光走査手段３を有するレーザビ
ームプリンタの一例であって、静電潜像担持体１として
の感光体ドラムを４つ備えている。

【００５６】このプリンタは、電子写真感光体の周囲に
画像形成手段を有して構成される画像形成ステーション
が色に対応して４個設けられ、各画像形成ステーション
にて形成された感光体上のトナー画像が、この感光体に
対向して搬送される記録材Ｐに転写される構成を備えて
いる。

【００５７】つまり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの各画像形成ステーションＰＹ、ＰＭ、ＰＣ、Ｐ
Ｂｋにそれぞれ感光体ドラム１Ｙ、１Ｍ、１Ｃ、１Ｂｋ
が配置され、図中にて矢印方向（時計方向）に回転され
る。また各感光体ドラム１Ｙ、１Ｍ、１Ｃ、１Ｂｋの周
囲には、帯電ローラ２Ｙ、２Ｍ、２Ｃ、２Ｂｋ、また、
光走査手段としての走査光学装置３Ｙ、３Ｍ、３Ｃ、３
Ｂｋ、更に現像装置４Ｙ、４Ｍ、４Ｃ、４Ｂｋ、転写ロ
ーラ５Ｙ、５Ｍ、５Ｃ、５Ｂｋ、そしてクリーニング装
置６Ｙ、６Ｍ、６Ｃ、６Ｂｋを有する画像形成手段が配
設されている。本実施例にて、各現像装置４Ｙ、４Ｍ、
４Ｃ、４Ｂｋにはインクホッパ７Ｙ、７Ｍ、７Ｃ、７Ｂ
ｋがそれぞれ直結して装着されているが、インクホッパ
７Ｙ、７Ｍ、７Ｃ、７Ｂｋは、現像装置とは離隔した位
置に配置し、例えば、連結チューブなどを介して連結す
ることもできる。

【００５８】又、上記走査光学装置３Ｙ、３Ｍ、３Ｃ、
３Ｂｋは、図示しない光源であるレーザ光源と、このレ
ーザ光源からのレーザ光を走査する回転ポリゴンミラー
と、走査ビームを感光ドラム表面の母線上に集光するｆ
θレンズと、光束を偏向する反射ミラーと、上記走査ビ
ームの特定位置を検出するビーム検出装置とから構成さ
れている。

【００５９】本実施例の画像形成装置にて、各画像ステ
ーションは同じ作動とされるので、ブラックの画像ステ
ーションＰＢｋについてのみ説明すると、帯電ローラ２
Ｂｋにて帯電された感光体ドラム１Ｂｋには走査光学装
置３Ｂｋにて像露光が行われ、その表面に静電潜像が形
成される。この静電潜像は、現像装置４Ｂｋにて可視像
とされる。

【００６０】上述の構成にて、各画像形成ステーション
を通して移動される記録材Ｐ上に、順次上記感光体ドラ
ム１Ｙ、１Ｍ、１Ｃ、１Ｂｋ上に形成された各色のトナ
ー像を、転写ローラ５Ｙ、５Ｍ、５Ｃ、５Ｂｋが配置さ
れた転写部にて転写することによってフルカラー画像が
得られる。転写ローラ５Ｙ、５Ｍ、５Ｃ、５Ｂｋは、望
ましくは弾性体で構成し、感光体ドラム１Ｙ、１Ｍ、１
Ｃ、１Ｂｋとの間で圧力を印加する形式のものが望まし
い。なお、記録材Ｐは給紙カセット８から供給され、各
転写工程を終了した記録材Ｐは分離され、外部トレイ
（図示せず）に排出される。

【００６１】上記構成のカラー画像形成装置に、実施例
１及び実施例３〜５で説明した現像装置を使用したが、
全面均一な画像も問題なく、濃度の濃い鮮明な現像を実
現し、高精細な、高品質のカラー画像を得ることができ
た。

【００６２】実施例８図９は、本発明の画像形成装置を更に他の構成のカラー
の電子写真プリンタとして適用した他の実施例を示す概
略構成図である。即ち、この画像形成装置は、静電潜像
担持体１として一つの感光体を備えている。本実施例で
感光体１はドラム形状とされるが、ベルト状とすること
もできる。又、静電潜像記録手段として、実施例３で説
明したと同様の構成のレーザビームを用いた光走査手段
３を有する。

【００６３】このプリンタは、１つの電子写真感光体１
の周囲に、それぞれ異なる色のインクを使用する複数
の、本実施例では４個のイエロー、マゼンタ、シアン、
ブラックの現像装置４Ｙ、４Ｍ、４Ｃ、４Ｂｋが固定し
て配置され、感光体１上に形成されたトナー画像が、こ
の感光体１に対向して配置された転写ドラムのような記
録材担持体９にて担持搬送される記録材Ｐに転写される
構成とされる。

【００６４】つまり、帯電ローラ２にて帯電された感光
体１は光走査手段３にて像露光が行われ、その表面に静
電潜像が形成される。この静電潜像は、イエロー現像装
置１Ｙにて可視像とされる。本実施例にて、各現像装置
は、別位置に設けられたインクホッパー７Ｙ、７Ｍ、７
Ｃ、７Ｂｋからチューブを介してインクの供給が行なわ
れる。

【００６５】一方、カセット８から矢印ａのように搬送
される記録材Ｐは、静電吸着ローラ１０により転写ドラ
ムのような記録材担持体９に静電的に吸着され、転写ロ
ーラ５が配置された転写部へと搬送される。感光体上の
イエロー画像は、この転写ローラ５の作用により記録材
Ｐに転写される。

【００６６】感光体１上の転写残りインクは、クリーニ
ング装置６により払拭され、感光体１は次の画像形成に
供される。このようにして、感光体１上に順次マゼン
タ、シアン、ブラックの各画像が形成され、記録材Ｐ上
に重畳転写され、カラー画像が得られる。次いで、記録
材Ｐは、分離除電器１１及び分離部材１２により転写ド
ラム９から分離され、矢印ｂ方向に送られ、排紙トレイ
１３上に排紙される。

【００６７】本実施例の画像形成装置においては、従来
必要とされた現像装置の感光体への切換え当接手段など
を必要とせず、装置構造が簡単となり、又小型化を促進
し、更には、付加的に現像装置の位置精度などを安定さ
せることができる。

【００６８】上記構成のカラー画像形成装置に、実施例
１及び実施例３〜５で説明した現像装置を使用したが、
全面均一な画像も問題なく、濃度の濃い鮮明な現像を実
現し、高精細な、高品質のカラー画像を得ることができ
た。

【００６９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置は、静電潜像担持体に形成された静電潜像を液体イ
ンクを使用する現像装置にて可視像とする画像形成装置
であって、現像装置は、液体インクを微細ミスト状に霧
化するミスト発生部と、霧化したインクを静電潜像と対
向する現像部へ搬送するミスト搬送部と、現像部にて現
像に使用されなかった霧化したインクを現像部からミス
ト発生部に戻すミスト回収部と、を有し、ミスト回収部
には、回収したミストを捕捉し、再液化するための再液
化部材を設けた構成とされるので、ミストの帯電安定性
及び現像部へのミスト供給量安定性を向上し、長期に安
定して現像を行い、高精細な、高品質の画像を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に使用されるミスト現像装置の一実施例
の概略構成図である。

【図２】本発明のミスト現像装置の概略構成図で、ミス
トの流れを説明する。

【図３】本発明に使用されるミスト現像装置の他の実施
例の概略構成図である。

【図４】本発明に使用されるミスト現像装置の他の実施
例の概略構成図である。

【図５】本発明に使用されるミスト現像装置の他の実施
例の概略構成図である。

【図６】本発明に使用されるミスト現像装置の他の実施
例の概略構成図である。

【図７】本発明の画像形成装置の一実施例の概略構成図
である。

【図８】本発明の画像形成装置の他の実施例の概略構成
図である。

【図９】本発明の画像形成装置の更に他の実施例の概略
構成図である。

【符号の説明】

１静電潜像担持体２帯電手段３露光手段４ミスト現像装置５転写手段６クリーニング装置４１ハウジング４１ａ仕切板４２超音波振動子４３インク４４ミスト４５コロナチャージャ４６ファン手段４８ミスト再液化部材４９（４９ａ、４９ｂ、４９ｃ）帯電量増加防
止手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】静電潜像担持体に形成された静電潜像を
液体インクを使用する現像装置にて可視像とする画像形
成装置であって、前記現像装置は、液体インクを微細ミ
スト状に霧化するミスト発生部と、前記霧化したインク
を前記静電潜像と対向する現像部へ搬送するミスト搬送
部と、前記現像部にて現像に使用されなかった前記霧化
したインクを前記現像部から前記ミスト発生部に戻すミ
スト回収部と、を有し、前記ミスト回収部には、回収し
たミストを捕捉し、再液化するための再液化部材を設け
たことを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】前記再液化部材は、フィン形状部材であ
ることを特徴とする請求項１の画像形成装置。
【請求項３】前記再液化部材は、メッシュ形状部材で
あることを特徴とする請求項１の画像形成装置。
【請求項４】前記ミスト回収部に、ミストに接触する
バイアス印加可能な電極を設けたことを特徴とする請求
項１〜３のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項５】前記再液化部材は、前記電極を兼ねるこ
とを特徴とする請求項４の画像形成装置。
【請求項６】前記ミスト発生部に、インクに接触する
バイアス印加可能な電極を設けたことを特徴とする請求
項１〜５のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項７】前記ミスト回収部に、インクを搬送、回
収するためのファンを設置したことを特徴とする請求項
１〜６のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項８】前記ミスト発生部が、ミスト搬送部を兼
ねることを特徴とする請求項１〜７のいずれかの項に記
載の画像形成装置。
【請求項９】前記静電潜像担持体は一つ配置され、そ
の回りにそれぞれ異なる色の液体インクを使用する複数
の前記現像装置を固定配置したことを特徴とする請求項
１〜８のいずれかの項に記載の画像形成装置。