JPH1129579A - 有機ケイ素化合物およびその製造方法 - Google Patents

有機ケイ素化合物およびその製造方法

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JPH1129579A
JPH1129579A JP17991197A JP17991197A JPH1129579A JP H1129579 A JPH1129579 A JP H1129579A JP 17991197 A JP17991197 A JP 17991197A JP 17991197 A JP17991197 A JP 17991197A JP H1129579 A JPH1129579 A JP H1129579A
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hydrogen
phenoxy
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JP17991197A
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Inventor
Koji Inoue
浩二 井上
Kenji Iwata
健二 岩田
Junichi Ishikawa
石川  淳一
Masayoshi Ito
正義 伊藤
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分子内にC≡C結合とSi−H結合を有す
る、高度に耐熱性および耐燃焼性に優れた軽量材料を提
供する。 【解決手段】 一般式(1) (式中、Ar1はフェニレン基、Ar2はフェニル基であ
り、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ
基、アルケニル基、アルキニル基、芳香族基、二置換ア
ミノ基またはシリル基などの置換基を含んでいてもよ
い。Rは水素、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基または芳香族基である。)で表される、分子内にC≡
C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性および耐燃
焼性材料として、また導電性材料として有用な、新規な
有機ケイ素化合物または有機ケイ素高分子化合物とその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性のポリマーに関する研究は
盛んでポリイミドに代表されるような種々の炭素系ポリ
マー、あるいはシリコーン、ポリカルボシランなどのケ
イ素系ポリマーが研究されてきた。Si−OやSi−C
のように結合エネルギーが大きい、Si−ClやSi−
Hのように反応性にすぐれた結合が多く分子設計が容易
である、というようなケイ素の特性があるにもかかわら
ず、シリコーンを除くと耐熱性の含ケイ素ポリマーに関
する研究例は少ない。本発明者らは、主鎖にC≡C結合
およびSi−H結合をもつポリマーが、C≡C結合とS
i−H結合の間に架橋反応が進行するなどにより、高い
耐熱性や耐燃焼性を発現することをすでに見出している
(特開平5−345825、特開平7−10206
9)。最近シリレン基とエチニレン基を有する化合物が
熱硬化により高い耐熱性を示すことが報告された(Dani
el Bucca and Teddy M. Keller, Journal of Polymer S
cience Part A: Polymer Chemistry, Vol.35, 1033-103
8(1997))。しかしこの化合物の製造方法では溶媒にア
ミンを使用しているため、生成物とアミンの分離が困難
であり、Si−H結合を有する化合物の製造が困難であ
るという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ケイ素
のもつ特性を活かし、新規な化合物およびその製造法の
開発に鋭意努力し、分子内にC≡C結合とSi−H結合
を有する、高度に耐熱性および耐燃焼性に優れた軽量材
料を開発にするに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
(化9)
【0005】
【化9】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
を含んでいてもよい。Rは水素、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜2
0のアルキニル基または炭素数6〜20の芳香族基であ
り、Rの炭素に結合している水素はその一部または全部
がハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミ
ノ基またはシリル基と置換していてもよい。)で表され
る、分子内にC≡C結合とSi−H結合を有する有機ケ
イ素化合物を提供するものである。
【0006】また本発明は一般式(2)(化10)
【0007】
【化10】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
を含んでいてもよい。XはCl、BrまたはIのいずれ
かの元素である。)で表される有機マグネシウム試薬と
一般式(3)(化11)
【0008】
【化11】 (式中、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニ
ル基または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素
に結合している水素はその一部または全部がハロゲン、
アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシ
リル基と置換していてもよい。)で表されるジクロロシ
ラン類を活性水素を有しない溶媒の存在下に反応させる
ことを特徴とする、上記一般式(1)で表される、分子
内にC≡C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素化合
物の製造方法である。
【0009】また本発明は一般式(4)(化12)
【0010】
【化12】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
い。Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2
〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基
または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素に結
合している水素はその一部または全部がハロゲン、アル
コキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシリル
基と置換していてもよい。)で表される、分子内にC≡
C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素高分子化合物
を提供するものである。
【0011】また本発明は一般式(5)(化13)
【0012】
【化13】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
い。XはCl、BrまたはIのいずれかの元素であ
る。)で表される有機マグネシウム試薬と一般式(3)
(化14)
【0013】
【化14】 (式中、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニ
ル基または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素
に結合している水素はその一部または全部がハロゲン、
アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシ
リル基と置換していてもよい。)で表されるジクロロシ
ラン類とを活性水素を有しない溶媒の存在下で反応させ
ることを特徴とする、上記一般式(4)で表される、分
子内にC≡C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素高
分子化合物の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法の特徴は、要約
すると、反応式(6)(化15)
【0015】
【化15】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
を含んでいてもよい。Rは水素、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜2
0のアルキニル基または炭素数6〜20の芳香族基であ
り、Rの炭素に結合している水素はその一部または全部
がハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミ
ノ基またはシリル基と置換していてもよい。)または反
応式(7)(化16)
【0016】
【化16】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
い。Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2
〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基
または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素に結
合している水素はその一部または全部がハロゲン、アル
コキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシリル
基と置換していてもよい。)で表されるように、グリニ
ャール試薬の一種である有機マグネシウム試薬とジクロ
ロシラン類を反応させることによって有機ケイ素化合物
または有機ケイ素高分子化合物が製造できることにあ
る。
【0017】本発明に用いられる有機マグネシウム試薬
はその組成が一般式(2)(化17)
【0018】
【化17】 または一般式(5)(化18)
【0019】
【化18】 で表される、いわゆるグリニャール試薬の一種である。
フェニレン基またはフェニル基の水素はその一部または
全てが、F、Cl、BrまたはIなどのハロゲンや、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキ
シル基などが例として挙げられるアルキル基や、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基などが例として挙げら
れるアルコキシ基や、フェノキシ(−OC65)基、
3,5−ジメチルフェノキシ(−OC63(Me)2
基などが例として挙げられるフェノキシ基や、ビニル
基、アリル基、シクロヘキセニル基などが例として挙げ
られるアルケニル基や、エチニル基、プロパルギル基、
フェニルエチニル基などが例として挙げられるアルキニ
ル基や、フェニル基、トルイル基、メシチル基などが例
として挙げられる芳香族基や、ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルフェニル
アミノ基などが例として挙げられる二置換アミノ基や、
シリル(−SiH3)基、ジメチルシリル(−SiMe2
H)基、トリメチルシリル基、テトラメチルジシリル
(−Si2Me4H)基などが例として挙げられるシリル
基などの、グリニャール試薬との反応に不活性な置換基
で置換していてもよい。また置換基の炭素に結合してい
る水素はその一部または全部がハロゲン、アルコキシ
基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシリル基など
の、グリニャール試薬と反応に不活性な置換基と置換し
ていてもよい。XはCl、BrまたはIのいずれかの元
素である。XがFであるグリニャール試薬は製造が難し
く産業上有用ではない。
【0020】本発明に用いられる有機マグネシウム試薬
の例を挙げれば、構造式(8)(化19)
【0021】
【化19】 、構造式(9)(化20)
【0022】
【化20】 、構造式(10)(化21)
【0023】
【化21】 、構造式(11)(化22)
【0024】
【化22】 、構造式(12)(化23)
【0025】
【化23】 、構造式(13)(化24)
【0026】
【化24】 、構造式(14)(化25)
【0027】
【化25】 、構造式(15)(化26)
【0028】
【化26】 、構造式(16)(化27)
【0029】
【化27】 、構造式(17)(化28)
【0030】
【化28】 、構造式(18)(化29)
【0031】
【化29】 、構造式(19)(化30)
【0032】
【化30】 、構造式(20)(化31)
【0033】
【化31】 、構造式(21)(化32)
【0034】
【化32】 、構造式(22)(化33)
【0035】
【化33】 、構造式(23)(化34)
【0036】
【化34】 、構造式(24)(化35)
【0037】
【化35】 、構造式(25)(化36)
【0038】
【化36】 、構造式(26)(化37)
【0039】
【化37】 、構造式(27)(化38)
【0040】
【化38】 、構造式(28)(化39)
【0041】
【化39】 、構造式(29)(化40)
【0042】
【化40】 、構造式(30)(化41)
【0043】
【化41】 、構造式(31)(化42)
【0044】
【化42】 、または構造式(32)(化43)
【0045】
【化43】 などで表される有機マグネシウム試薬が挙げられる。
【0046】本発明に用いられるジクロロシラン類は一
般式(3)(化44)
【0047】
【化44】 で表されるが、ここでRは水素、アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基または芳香族基である。Rが水素以
外である場合、Rは炭素と結合した水素を有している
が、この炭素と結合した水素の一部または全部は、F、
Cl、BrまたはIなどのハロゲンや、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基などが例として挙げられるアル
コキシ基や、フェノキシ(−OC65)基、3,5−ジ
メチルフェノキシ(−OC63(Me)2)基などが例
として挙げられるフェノキシ基や、ジメチルアミノ基、
ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチルフェ
ニルアミノ基などが例として挙げられる二置換アミノ基
や、シリル(−SiH3)基、ジメチルシリル(−Si
Me2H)基、トリメチルシリル基、テトラメチルジシ
リル(−Si2Me4H)基などが例として挙げられるシ
リル基などの、有機マグネシウム試薬との反応に不活性
な置換基で置換していてもよい。
【0048】ジクロロシラン類の代わりに、対応するジ
フルオロシラン類やジブロモシラン類やジヨードシラン
類を用いることもできるが、経済性の点からジクロロシ
ラン類を用いることが好ましい。
【0049】本発明に用いられるジクロロシラン類を例
を挙げて説明すれば、Rが水素のジクロロシラン類とし
てはジクロロシラン(SiCl22)が挙げられる。ま
たRがアルキル基であるジクロロシラン類の例としては
ジクロロメチルシラン(MeSiCl2H)、ジクロロ
エチルシラン(EtSiCl2H)、ジクロロシクロペ
ンチルシラン(c−C59SiCl2H)、ジクロロシ
クロヘキシルシラン(c−C611SiCl2H)、ジク
ロロヘキシルシラン(n−C611SiCl2H)、ジク
ロロドデシルシラン(n−C1225SiCl2H)、ジ
クロロ(クロロメチル)シラン(CClH2SiCl
2H)、ジクロロ(ジクロロメチル)シラン(CCl2
SiCl2H)、ジクロロ(トリクロロメチル)シラン
(CCl3SiCl2H)、ジクロロ(トリフルオロメチ
ル)シラン(CF3SiCl2H)、ジクロロ(3,3,
3−トリフルオロプロピル)シラン(CF3(CH22
SiCl2H)、ジクロロメトキシメチルシラン(CH3
OCH2SiCl2H)、ジクロロ(3−メトキシプロピ
ル)シラン(CH3O(CH23SiCl2H)、ジクロ
ロ(3−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル)シラン
(Et2N(CH23SiCl2H)などが挙げられる。
【0050】またRがアルケニル基であるジクロロシラ
ン類の例としてはジクロロビニルシラン(CH2=CH
SiCl2H)、アリルジクロロシラン(CH2=CHC
2SiCl2H)、ジクロロ(2−(3−シクロヘキセ
ニル)エチル)シラン(構造式(33))(化45)
【0051】
【化45】 などが、挙げられる。
【0052】またRがアルキニル基であるジクロロシラ
ン類の例としてはジクロロエチニルシラン(CH≡CS
iCl2H)、ジクロロプロパルギルシラン(CH≡C
CH2SiCl2H)、ジクロロ(フェニルエチニル)シ
ラン(PhC≡CSiCl2H)などが挙げられる。
【0053】またRが芳香族基であるジクロロシラン類
の例としてはジクロロフェニルシラン(PhSiCl2
H)、ジクロロ−p−トルイルシラン(構造式(3
4))(化46)
【0054】
【化46】 、ジクロロメシチルシラン(構造式(35)(化47)
【0055】
【化47】 、ジクロロベンジルシラン(PhCH2SiCl2H)、
ジクロロ(2−フェニルエチル)シラン(Ph(C
22SiCl2H)、ジクロロ(3−フェニルプロピ
ル)シラン(Ph(CH23SiCl2H)、ジクロロ
(p−ビニル)フェニルシラン、ジクロロ(p−シリ
ル)フェニルシラン、ジクロロ(m−ブロモ)フェニル
シラン(構造式(36)(化48)
【0056】
【化48】 、ジクロロ(p−クロロメチル)フェニルシラン(構造
式(37)(化49)
【0057】
【化49】 、ジクロロ(3−(4−メトキシフェニル)プロピル)
シラン(構造式(38)(化50)
【0058】
【化50】 などが挙げられる。
【0059】本発明により製造される有機ケイ素化合物
は、上に挙げたような有機マグネシウム試薬とジクロロ
シラン類からその有機ケイ素化合物の構造に対応する各
々の試薬を選び、反応させることにより製造することが
できる。以下に例を挙げて説明するが、本発明により得
られる化合物はもとより以下の例に限定されるものでは
ない。例えば、構造式(39)(化51)
【0060】
【化51】 、構造式(40)(化52)
【0061】
【化52】 、構造式(41)(化53)
【0062】
【化53】 、構造式(42)(化54)
【0063】
【化54】 、構造式(43)(化55)
【0064】
【化55】 、構造式(44)(化56)
【0065】
【化56】 、構造式(45)(化57)
【0066】
【化57】 、構造式(46)(化58)
【0067】
【化58】 、構造式(47)(化59)
【0068】
【化59】 、構造式(48)(化60)
【0069】
【化60】 、構造式(49)(化61)
【0070】
【化61】 、構造式(50)(化62)
【0071】
【化62】 、構造式(51)(化63)
【0072】
【化63】 、構造式(52)(化64)
【0073】
【化64】 、構造式(53)(化65)
【0074】
【化65】 、構造式(54)(化66)
【0075】
【化66】 、構造式(55)(化67)
【0076】
【化67】 、構造式(56)(化68)
【0077】
【化68】 、構造式(57)(化69)
【0078】
【化69】 、構造式(58)(化70)
【0079】
【化70】 、構造式(59)(化71)
【0080】
【化71】 、構造式(60)(化72)
【0081】
【化72】 、構造式(61)(化73)
【0082】
【化73】 、構造式(62)(化74)
【0083】
【化74】 、構造式(63)(化75)
【0084】
【化75】 、または構造式(64)(化76)
【0085】
【化76】 などが挙げられる。
【0086】本発明により製造される有機ケイ素高分子
化合物とは、繰り返し単位中に少なくとも1個のSi−
H結合と、少なくとも1個のC≡C結合を有するもので
あって、この繰り返し部分が少なくとも全高分子の1/
3以上を占める。本発明により製造される有機ケイ素高
分子化合物は、上に挙げたような有機マグネシウム試薬
とジクロロシラン類からその有機ケイ素高分子化合物の
構造に対応する各々の試薬を選び、反応させることによ
り製造することができる。以下に例を挙げて説明する
が、本発明により得られる化合物はもとより以下の例に
限定されるものではない。例えば、構造式(65)(化
77)
【0087】
【化77】 、構造式(66)(化78)
【0088】
【化78】 、構造式(67)(化79)
【0089】
【化79】 、構造式(68)(化80)
【0090】
【化80】 、構造式(69)(化81)
【0091】
【化81】 、構造式(70)(化82)
【0092】
【化82】 、構造式(71)(化83)
【0093】
【化83】 、構造式(72)(化84)
【0094】
【化84】 、または構造式(73)(化85)
【0095】
【化85】 などが挙げられる。
【0096】本発明における有機ケイ素化合物または有
機ケイ素高分子化合物の製造方法をさらに具体的に詳し
く説明する。反応装置は、例えば原料の貯蔵容器、原料
の流量を制御しつつ反応容器に供給する部分、溶媒を反
応容器に供給する部分、反応容器、反応容器の内圧を一
定の圧力に保つ装置、反応容器内から蒸発した溶媒を冷
却し反応容器内へ還流させる装置、反応容器内部の攪拌
装置、反応容器の温度を測定し制御する装置などからな
る。
【0097】操作は、上述の反応容器内に乾燥した溶媒
と、原料である有機マグネシウム試薬かジクロロシラン
類の何れか一方を満たし、反応容器内の温度を反応温度
に制御し、反応容器内部を十分に攪拌しつつ、もう一方
の原料を反応温度が上昇し過ぎない様に流量を制御しつ
つ導入する。もしくは、上述の反応容器内に乾燥した溶
媒を満たし、反応容器内の温度を反応温度に制御し、反
応容器内部を十分に攪拌しつつ、原料である有機マグネ
シウム試薬およびジクロロシラン類の各々を、反応温度
が上昇し過ぎない様に流量を制御しつつ反応容器内に導
入する。原料にジクロロシラン(SiCl22)を用い
る場合には、ジクロロシランは常温常圧では気体なの
で、反応容器内への導入方法は導入管の開口部を溶媒の
液面下に設置し、導入されたジクロロシランが溶媒に充
分に接触しうるようにすることが操作上必須ではないが
好ましい。両原料の混合が終了したら、反応容器の温度
を、後反応温度に制御しつつさらに攪拌を続ける。所定
の反応時間後、反応液に所定の後処理を施た後、反応生
成物と副成物、溶媒等とを分離、精製する。
【0098】原料として用いる有機マグネシウム試薬は
いわゆるグリニャール試薬として一般に広くしられてお
り、その合成方法も通常のグリニャール反応に用いる場
合と同様であり、特に限定するものではない。有機マグ
ネシウム試薬の原料となるハロゲン化合物は、例えばア
セチレン化合物とジハロゲン化合物とをパラジウム触媒
の存在下で反応させることにより得られるが(D. L. Tr
umbo and C. S. Marvel, Journal of Polymer Science
Part A: Polymer Chemistry, Vol.24, 2311-2326(198
6))、これらの製造法に特に限定するものではない。
【0099】一般式(1)で表される有機ケイ素化合物
を製造する場合の、原料として用いる有機マグネシウム
試薬とジクロロシラン類の比率は、有機マグネシウム試
薬1molに対してジクロロシラン類0.1〜3mo
l、より好ましくは0.3〜1.0molが適当であ
る。
【0100】一般式(4)で表される有機ケイ素高分子
化合物を製造する場合の、原料として用いる有機マグネ
シウム試薬とジクロロシラン類の比率は、有機マグネシ
ウム試薬1molに対してジクロロシラン類0.1〜3
mol、より好ましくは0.5〜1.5molが適当で
ある。
【0101】溶媒としては、THF、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロピラン、イソプロピルエ
ーテル、n−ブチルエーテルなどのエーテル系溶媒や、
n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘ
プタンなどの飽和炭化水素系溶媒や、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素系溶媒
など、有機マグネシウム試薬と反応しうる活性水素を有
しない溶媒が有効に用いられる。なかでも反応の操作の
容易さや反応の活性の高さなどからエーテル系溶剤がよ
り好ましい。また溶媒中の水分は反応を阻害するので、
反応に用いる溶媒は予め脱水し、蒸留したものを用いる
ことが好ましい。脱水方法は特に限定するものではない
が、例えば金属水素化物などの乾燥剤を用いるなどの常
用手段により脱水乾燥される。
【0102】溶媒の量は原料のジクロロシラン類1gに
対して1〜500ml、より好ましくは5〜200ml
が適当である。反応温度は、原料の反応容器への導入時
には−80〜120℃、より好ましくは−30〜40℃
が適当である。後反応時には−80〜120℃、より好
ましくは0〜100℃が適当である。反応圧力は、減
圧、常圧、加圧いずれでも良いが、常圧が好ましい。反
応時間は仕込んだ原料や溶媒の量、後反応温度などによ
り異なるが、0.5〜100時間が適当である。
【0103】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。T
GA分析は島津製作所製TGA−50を用いて、アルゴ
ン気流下10℃/分で昇温しながら行った。 実施例1 構造式(41)で表される有機ケイ素化合物の製造例 まず有機マグネシウム試薬の合成について述べる。勿論
本発明において用いられる有機マグネシウム試薬の合成
方法は以下の方法に限定されるものではない。200m
lの四口フラスコにフレーク状のマグネシウム金属1.
22g(50.2mmol)を入れ、乾燥窒素でフラス
コ内を置換した。水素化リチウムアルミニウムで乾燥し
単蒸留したTHFの10mlを同フラスコ内に仕込み、
沃素の小片を一つ加えて攪拌しマグネシウムを活性化し
た。これに4−ブロモトラン10.28g(40.0m
mol)のTHF(100ml)溶液を室温でゆっくり
(約1時間)滴下し、さらに加熱しリフラックス状態で
2時間反応させて構造式(15)で表される有機マグネ
シウム試薬を得た。
【0104】次に有機ケイ素化合物の合成について述べ
る。反応は上述の有機マグネシウム試薬の合成に引き続
き行った。上述の有機マグネシウム試薬の入ったフラス
コに、室温で攪拌しながら、ジクロロシラン2.02g
(20.0mmol)を20分間かけてバブリングし
た。さらに加熱しリフラックス状態で1時間反応させた
後、フラスコを室温に戻した。別の500mlフラスコ
に0.5規定の塩酸水溶液300mlを満たし氷冷し
た。反応液を氷水500ml中に注ぎ攪拌した。油相を
分液ロートを用いて分取し、硫酸ナトリウムを加えて一
晩放置し乾燥させた。ガラスフィルターで溶液を濾過し
乾燥剤を除いた。溶液からエバポレーターを用いて溶媒
を留去すると黄色の粉末を得た。エタノールで再結晶す
ることにより薄黄色の粉末4.31g(収率56%)を
得た。以下に製造された有機ケイ素化合物の分析値を記
す。 (1)元素分析(C28H20Si) C:86.51%(理論値87.46%)、
H:5.20%(理論値5.24%)。 (2)1H-NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.28-7.52(m,18H,ベンゼ
ン環の水素)、4.57(s,2H,Si-H)。 (3)13C-NMR(500MHz,CDCl3)δ 139.0, 132.1, 130.5, 12
2.9, 89.6, 85.2。 139.0, 132.1, 130.5, 122.9ppmはベンゼン環の炭素、8
9.6, 85.2ppmはエチニレン基の炭素である。 (4)29Si-NMR(500MHz,CDCl3)δ -84.0。 TGA分析では1000℃での重量残が80%であっ
た。
【0105】実施例2 構造式(40)で表される有機ケイ素化合物の製造例 4−ブロモトランのかわりに3−ブロモトラン10.2
8g(40.0mmol)を用いた以外は、実施例1と
同様に反応を行った。薄黄色の粉末3.92g(収率5
1%)を得た。以下に製造された有機ケイ素化合物の分
析値を記す。 (1)元素分析(C28H20Si) C:86.40%(理論値87.46%)、
H:5.22%(理論値5.24%)。 (2)1H-NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.20-7.61(m,18H,ベンゼン
環の水素)、4.55(s,2H,Si-H)。 (3)13C-NMR(500MHz,CDCl3)δ 132.3, 130.5, 129.4, 12
8.8, 122.9, 90.4, 85.7。 132.3, 130.5, 129.4, 128.8, 122.9ppmはベンゼン環の
炭素、90.4, 85.7ppmはエチニレン基の炭素である。 (4)29Si-NMR(500MHz,CDCl3)δ -84.3。 TGA分析では1000℃での重量残が86%であっ
た。
【0106】実施例3 構造式(44)で表される有機ケイ素化合物の製造例 有機マグネシウム試薬の合成までは実施例1と同様に行
った。この有機マグネシウム試薬の入ったフラスコに、
室温で攪拌しながら、ジクロロメチルシラン2.30g
(20.0mmol)のTHF(20ml)溶液を20
分間かけて滴下し、さらに加熱しリフラックス状態で1
時間反応させた後、フラスコを室温に戻した。別の50
0mlフラスコに0.5規定の塩酸水溶液300mlを
満たし氷冷した。反応液を氷水500ml中に注ぎ攪拌
した。油相を分液ロートを用いて分取し、硫酸ナトリウ
ムを加えて一晩放置し乾燥させた。ガラスフィルターで
溶液を濾過し乾燥剤を除いた。溶液からエバポレーター
を用いて溶媒を留去すると黄色の粉末を得た。エタノー
ルで再結晶することにより薄黄色の粉末4.94g(収
率62%)を得た。以下に製造された有機ケイ素化合物
の分析値を記す。 (1)元素分析(C29H22Si) C:87.18%(理論値87.39%)、
H:5.50%(理論値5.56%)。 (2)1H-NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.25-7.80(m,18H,ベンゼン
環の水素)、4.62(q,1H,Si-H)、0.54(d,3H,CH3)。 (3)13C-NMR(500MHz,CDCl3)δ 132.0, 128.3, 123.0, 8
9.5, 86.0, -2.7。 132.0, 128.3, 123.0ppmはベンゼン環の炭素、89.5, 8
6.0ppmはエチニレン基の炭素、-2.7ppmはメチル基の炭
素である。 (4)29Si-NMR(500MHz,CDCl3)δ -60.8。 TGA分析では1000℃での重量残が62%であっ
た。
【0107】実施例4 構造式(47)で表される有機ケイ素化合物の製造例 ジクロロメチルシランのかわりにジクロロフェニルシラ
ン3.54g(20.0mmol)を用いた以外は、実
施例3と同様に反応を行った。薄黄色の粉末6.45g
(収率70%)を得た。以下に製造された有機ケイ素化
合物の分析値を記す。 (1)元素分析(C34H24Si) C:88.41%(理論値88.65%)、H:
5.11%(理論値5.25%)。 (2)1H-NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.83-7.35(m,23H,ベンゼン
環の水素)、5.12(s,1H,Si-H)。 (3)13C-NMR(500MHz,CDCl3)δ 134.8, 132.1, 130.7, 12
9.9, 128.3, 123.0, 91.7, 88.0。 134.8, 132.1, 130.7, 129.9, 128.3, 123.0ppmはベン
ゼン環の炭素、91.7, 88.0ppmはエチニレン基の炭素で
ある。 (4)29Si-NMR(500MHz,CDCl3)δ -63.6。 TGA分析では1000℃での重量残が85%であっ
た。
【0108】実施例5 構造式(67)で表される有機ケイ素高分子化合物の製
造例 まず有機マグネシウム試薬の合成について述べる。勿論
本発明において用いられる有機マグネシウム試薬の合成
方法は以下の方法に限定されるものではない。200m
lの四口フラスコにフレーク状のマグネシウム金属0.
61g(25.1mmol)を入れ、乾燥窒素でフラス
コ内を置換した。水素化リチウムアルミニウムで乾燥し
単蒸留したTHFの5mlを同フラスコ内に仕込み、沃
素の小片を一つ加えて攪拌しマグネシウムを活性化し
た。これにビス(4−ブロモフェニル)アセチレン6.
72g(20.0mmol)のTHF(100ml)溶
液を室温でゆっくり(約1時間)滴下し、さらに加熱し
リフラックス状態で2時間反応させて構造式(30)で
表される有機マグネシウム試薬を得た。
【0109】つぎに有機ケイ素化合物の合成について述
べる。反応は上述の有機マグネシウム試薬の合成に引き
続き行った。上述の有機マグネシウム試薬の入ったフラ
スコに、室温で攪拌しながら、ジクロロフェニルシラン
3.54g(20.0mmol)のTHF(20ml)
溶液を25分間かけて滴下し、さらに加熱しリフラック
ス状態で2時間反応させた。続いて後処理を行った。ま
ずフラスコを氷冷し、攪拌しながら反応液を10℃以下
に保つようにゆっくりとメタノール1mlを滴下した。
滴下後反応液を室温まで戻しながらさらに40分間攪拌
した。再びフラスコを氷冷し、飽和塩化アンモニウム水
溶液を約50ml加えて加水分解した。油相を分液ロー
トで分取し、硫酸ナトリウムを加えて一晩放置し乾燥さ
せた。ガラスフィルターで溶液を濾過し乾燥剤を除い
た。溶液からエバポレーターを用いて溶媒を留去すると
粘稠なオイル状の粗生成物を得た。これを40mlのT
HFに溶かし、メタノール中に分散し、沈澱させた。沈
澱を濾過、乾燥して収量4.12g(収率73%)で目
的の有機ケイ素高分子化合物を得た。有機ケイ素高分子
化合物は淡黄色の固体で、GPCによる重量平均分子量
は23,000、数平均分子量は7,400であった。
以下に製造された有機ケイ素高分子化合物の分析値を記
す。 (1)元素分析(C20H14Si) C:84.92%(理論値85.06%)、H:
4.80%(理論値5.00%)。 (2)1H-NMR(500MHz,CDCl3)δ 7.81-7.35(m,13H,ベンゼン
環の水素),5.14(s,1H,Si-H)。 (3)13C-NMR(500MHz,CDCl3)δ 134.5, 132.6, 130.1, 12
9.2, 128.8, 123.0, 94.7, 88.6。 134.5, 132.6, 130.1, 129.2, 128.8, 123.0ppmはベン
ゼン環の炭素、94.7, 88.6ppmはエチニレン基の炭素で
ある。 (4)29Si-NMR(500MHz,CDCl3)δ -63.8。 TGA分析では1000℃での重量残が92%であっ
た。
【0110】
【発明の効果】本発明により分子内にC≡C結合とSi
−H結合を有する、高度に耐熱性および耐燃焼性に優れ
た新規な化合物を提供できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正義 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)(化1) 【化1】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
    るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
    ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
    コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
    20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
    炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
    ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
    を含んでいてもよい。Rは水素、炭素数1〜20のアル
    キル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜2
    0のアルキニル基または炭素数6〜20の芳香族基であ
    り、Rの炭素に結合している水素はその一部または全部
    がハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミ
    ノ基またはシリル基と置換していてもよい。)で表され
    る、分子内にC≡C結合とSi−H結合を有する有機ケ
    イ素化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(2)(化2) 【化2】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
    るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
    ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
    コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
    20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
    炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
    ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
    を含んでいてもよい。XはCl、BrまたはIのいずれ
    かの元素である。)で表される有機マグネシウム試薬と
    一般式(3)(化3) 【化3】 (式中、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
    数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニ
    ル基または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素
    に結合している水素はその一部または全部がハロゲン、
    アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシ
    リル基と置換していてもよい。)で表されるジクロロシ
    ラン類とを活性水素を有しない溶媒の存在下で反応させ
    ることを特徴とする一般式(1)(化4) 【化4】 (式中、Ar1はo体、m体またはp体のいずれかであ
    るフェニレン基、Ar2はフェニル基であり、ハロゲ
    ン、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20アル
    コキシ基、炭素数6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜
    20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、
    炭素数6〜20の芳香族基、炭素数2〜20の二置換ア
    ミノ基またはケイ素数1〜10のシリル基などの置換基
    を含んでいてもよい。Rは水素、炭素数1〜20のアル
    キル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜2
    0のアルキニル基または炭素数6〜20の芳香族基であ
    り、Rの炭素に結合している水素はその一部または全部
    がハロゲン、アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミ
    ノ基またはシリル基と置換していてもよい。)で表され
    る、分子内にC≡C結合とSi−H結合を有する有機ケ
    イ素化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(4)(化5) 【化5】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
    かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
    0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
    6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
    基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
    芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
    素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
    い。Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2
    〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基
    または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素に結
    合している水素はその一部または全部がハロゲン、アル
    コキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシリル
    基と置換していてもよい。)で表される、分子内にC≡
    C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素高分子化合
    物。
  4. 【請求項4】 一般式(5)(化6) 【化6】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
    かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
    0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
    6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
    基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
    芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
    素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
    い。XはCl、BrまたはIのいずれかの元素であ
    る。)で表される有機マグネシウム試薬と一般式(3)
    (化7) 【化7】 (式中、Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素
    数2〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニ
    ル基または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素
    に結合している水素はその一部または全部がハロゲン、
    アルコキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシ
    リル基と置換していてもよい。)で表されるジクロロシ
    ラン類とを活性水素を有しない溶媒の存在下で反応させ
    ることを特徴とする一般式(4)(化8) 【化8】 (式中、Ar3、Ar4はo体、m体またはp体のいずれ
    かであるフェニレン基であり、ハロゲン、炭素数1〜2
    0のアルキル基、炭素数1〜20アルコキシ基、炭素数
    6〜20のフェノキシ基、炭素数2〜20のアルケニル
    基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20の
    芳香族基、炭素数2〜20の二置換アミノ基またはケイ
    素数1〜10のシリル基などの置換基を含んでいてもよ
    い。Rは水素、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2
    〜20のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基
    または炭素数6〜20の芳香族基であり、Rの炭素に結
    合している水素はその一部または全部がハロゲン、アル
    コキシ基、フェノキシ基、二置換アミノ基またはシリル
    基と置換していてもよい。)で表される、分子内にC≡
    C結合とSi−H結合を有する有機ケイ素高分子化合物
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 活性水素を有しない溶媒がエーテル系溶
    媒である請求項2または4記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7297360B2 (en) 2002-12-06 2007-11-20 Jsr Corporation Insulation film

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