JPH11295327A - 光検出または照射用プローブの製造方法 - Google Patents

光検出または照射用プローブの製造方法

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JPH11295327A
JPH11295327A JP12005998A JP12005998A JPH11295327A JP H11295327 A JPH11295327 A JP H11295327A JP 12005998 A JP12005998 A JP 12005998A JP 12005998 A JP12005998 A JP 12005998A JP H11295327 A JPH11295327 A JP H11295327A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、微小開口の開口径が再現性良く形成
でき、さらに開口径を任意の径に制御して形成すること
ができる光検出または照射用プローブの製造方法を提供
することを目的としている。 【解決手段】本発明は、Si単結晶基板表面にマスク層
を形成する工程と、該マスク層にエッチング口を形成す
る工程と、該エッチング口よりSi単結晶基板に異方性
エッチングによって微小開口を形成する工程と、を有す
る光検出または照射用プローブの製造方法であって、前
記微小開口の形成が、異方性エッチングによる微小開口
の形成を検知した後、さらに該エッチングの時間を制御
することにより行われることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接場光学の手法
を応用した、高分解能の表面観察、微細加工などに用い
る光検出または照射用プローブの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近、導体の表面原子の電子構造を直接
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と
いう)が開発されて(G.Binnig et a
l.,Phys.Rev.Lett,49,57(19
82))、単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解
能で測定ができるようになって以来、走査型プローブ顕
微鏡(以下、「SPM」という)が材料の微細構造評価
の分野でさかんに研究されるようになってきた。SPM
としては、微小探針を有するプローブを評価する試料に
近接させることにより得られるトンネル電流、原子間
力、磁気力、光等を用いて表面の構造を検出する走査型
トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AF
M)、磁気力顕微鏡(MFM)等がある。さらにSTM
を発展させたものとして、プローブ先端に設けた光の波
長以下の開口径の微小開口からしみ出すエバネッセント
光を試料表面から光プローブで検出して試料表面を調べ
る走査型近接場光顕微鏡(以下SNOMと略す)[Du
rig他,J.Appl.Phys.59,3318
(1986)]が開発された。さらに、SNOMの1種
として、試料裏面からプリズムを介して全反射の条件で
光を入射させ、試料表面へしみ出すエバネッセント光を
試料表面から光プローブで検出して試料表面を調べるフ
ォトンSTM(以下PSTMと略す)[Reddick
他,Phys.Rev.B39,767(1989)]
も開発された。
【0003】上記のSNOMにおいては、これまで種々
の光プローブの作製方法が工夫されてきた。例えば、P
STMでは光プローブの先端に微小開口を設けず、光プ
ローブとして用いる光ファイバー端面の化学エッチング
条件を最適化することにより先端を尖鋭化し、分解能を
向上させてきた。初期のSNOMにおいては、透明結晶
の劈開面の交点を金属でコーティングし、これを固い面
に押しつけ交点部分の金属を除去して交点を露出させ微
小開口を作製した(欧州特許第112402号)。その
後、微小開口をリソグラフィーの手法を用いて作製する
方法も用いられている。また、微小開口と光導波路を一
体構成して光プローブを作製する方法も提案されている
(米国特許第5354985号明細書)。また、Si単
結晶基板に対する異方性エッチング技術を応用し、微小
開口を作製することも行われている(特開平7−167
869号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のうち、PSTMの場合のように光プローブに微小
開口を用いない場合、試料表面の凹凸による散乱光等エ
バネッセント光以外の迷光を検出してしまい、分解能が
低下してしまうことがあった。また、光ファイバーをエ
ッチングする方法では、先端が先鋭化されるため機械的
強度が低く、試料表面との衝突に対する耐性が低く、高
速走査を行うことが難しかった。また、微小開口を用い
た光プローブの場合は、微小開口の開口径を検出に用い
る光の波長以下とする必要があり、より高分解能の表面
観察、微細加工を行うためには、開口径はより小さいこ
とが好ましく、10nm程度以下とすることが好まし
い。同時に、光プローブの検出感度は微小開口を通過で
きる光量に依存し、開口径が小さくなるほど微小開口を
通過する光量が減少し検出感度は低下する。そのため、
微小開口を作製する際には、用いるSNOM装置におい
て必要な分解能/検出感度を得るために、開口径を任意
に制御できることが必要となる。さらに、光プローブを
交換した際にSNOM装置の分解能/検出感度の再現性
を得るためには、開口径はナノメーターオーダー以下の
ばらつきで再現性よく作製されなくてはならない。とこ
ろが、従来のフォトリソグラフィーを用いた微小開口形
成方法においては、加工装置の精度の限界から、100
nm程度の直径の開口が限界で、10nm程度の直径の
微小開口を作製することが難しかった。したがって、S
NOM装置としての分解能に限界を生じた。また、EB
加工装置や、FIB加工装置を用いれば、100nm以
下の開口形成も原理的に可能であるが、位置合わせ制御
も複雑で、ばらつきが生じ易く歩留まりも低かった。
【0005】また、従来のSi単結晶基板に対する異方
性エッチングを用いた微小開口形成方法においては、エ
ッチングに用いるエッチング口の大きさのばらつきや、
エッチング速度のばらつきなどにより、微小開口の開口
径にばらつきが生じ、10nm程度の直径の微小開口を
再現性良く形成するのは難しかった。また、いずれの方
法においても、100nm以下の径の微小開口を、任意
の径に制御して形成することは困難であった。
【0006】そこで、本発明は、上記従来技術の有する
課題を解決し、微小開口の開口径が再現性良く形成で
き、さらに開口径を任意の径に制御して形成することが
できる光検出または照射用プローブの製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、光検出または照射用プローブの製造方法
を、つぎのように構成したことを特徴とするものであ
る。すなわち、本発明の光検出または照射用プローブの
製造方法は、Si単結晶基板表面にマスク層を形成する
工程と、該マスク層にエッチング口を形成する工程と、
該エッチング口よりSi単結晶基板に異方性エッチング
によって微小開口を形成する工程と、を有する光検出ま
たは照射用プローブの製造方法であって、前記微小開口
の形成が、異方性エッチングによる微小開口の形成を検
知した後、さらに該エッチングの時間を制御することに
より行われることを特徴としている。また、本発明の光
検出または照射用プローブの製造方法は、前記微小開口
の形成の検知が、前記Si単結晶基板のエッチング口形
成面の反対面に開口検知用電極層を設け、該開口検知用
電極層と対向電極との間に流れる電流を検知することに
よって行われることを特徴としている。また、本発明の
光検出または照射用プローブの製造方法は、前記微小開
口の形成の検知が、微小開口を通過する光検出によって
行われることを特徴としている。また、本発明の光検出
または照射用プローブの製造方法は、前記微小開口の形
成の検知が、微小開口を通過するフォトン検出によって
行われることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記した構成により、
微小開口の開口径が再現性良く、さらに開口径を任意の
径に制御して形成することが可能となり、上記した本発
明の課題を達成することができる。その実施の形態につ
いて、以下に説明する。本発明の光検出または照射用プ
ローブの製造方法においては、まず、Si単結晶基板表
面にマスク層を形成する。Si単結晶基板としては(1
00)方位のものが好ましく用いられる。また、マスク
層としては、後述する異方性エッチングに用いるエッチ
ャントに耐性のあるものであれば材料、製法を問わずに
用いることができる。好ましいものの例としては、半導
体プロセスにおいて一般的に用いられスパッタリングや
CVD法で容易に形成できる、窒化シリコン、SiO2
等が用いられる。あるいはシリコン熱酸化膜等も用いる
ことができる。このようなマスク層をSi単結晶基板の
両面に形成する。続いて、このようなマスク層にエッチ
ング口を形成する。このエッチング口は正方形とし、S
i単結晶基板の片側の面だけに形成する。この工程は通
常のフォトリソグラフィーによって行うことができる。
【0009】続いて、エッチング口よりSi単結晶基板
を異方性エッチングして微小開口を形成する。本工程で
は、Si単結晶基板の片側の面に形成されたエッチング
口から逆ピラミッド型に異方性エッチングが進行し、そ
の先端がエッチング口のある面と反対側の面に到達した
時に微小開口が形成される。エッチング液としてはKO
H水溶液、あるいはTMAH(テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド)水溶液などを用いる。また、所望のエ
ッチング速度を得るために、異方性エッチングの途中に
おいてエッチング液の濃度や温度を適宜変化させて制御
することもできる。
【0010】本発明の光検出または照射用プローブの製
造方法の作製方法においては、この異方性エッチングに
よる微小開口の形成する工程において、異方性エッチン
グが進行して微小開口が形成したことを検知し、検知よ
り所望の時間後にエッチングを停止する。微小開口の形
成の検知の方法としては、さまざまのものを用いること
ができるが、好ましいものを以下に挙げる。
【0011】(1)微小開口部を流れる電流検出により
行う方法 この方法においては、まず、前記Si単結晶基板表面に
マスク層を形成する工程の前に、あらかじめSi単結晶
基板の片面に導電体の層を形成して、開口検知用電極を
設ける。この開口検知用電極は、Si単結晶基板の前記
エッチング口に対して裏面に設ける。この開口検知用電
極に用いる導電体層の材料としては、異方性エッチング
に用いるエッチング液に対して耐性のあるものが用いら
れ、さらに開口検知を行った後にSiを侵さない方法で
除去できるものが好ましい。一例として、前記のKOH
水溶液あるいはTMAH水溶液に耐性があり、さらにヨ
ウ素ヨウ化カリウム水溶液で容易に溶解除去できる金な
どがあげられる。さらに、この方法によって開口の検知
を行う場合、用いるSi単結晶基板は、開口検知用電極
に用いる導電体に対して十分高抵抗のものを用いる。さ
らに、エッチング口よりSi単結晶基板を異方性エッチ
ングして微小開口を形成する工程を行う際に、エッチン
グ液内に対向電極を設置し、開口検知用電極と対向電極
の間に電源、及び電流計を接続する。また、この際、基
板端部からのエッチング液の浸入、及び基板端部におい
て開口検知用電極のエッチング液への露出に因る漏電を
防止するため、必要に応じて、絶縁性のポリイミド樹脂
等で目張りを形成する。このようにして、異方性エッチ
ングが進行して微小開口が開いた際に、エッチング液を
介して微小開口より開口検知用電極と対向電極の間に流
れる電流を検知して行う。上記のようにして微小開口が
形成されたことを検知した後、検知より所望の時間後に
エッチングを停止する。すなわち、微小開口が形成され
た後エッチングを継続することで、微小開口の径は時間
とともに拡大される。この開口の検知からエッチングの
停止までの時間を制御することにより、開口径を制御す
るものである。開口の検知からエッチングの停止までの
時間は、用いるエッチング液やその温度などの条件より
決定されるエッチング速度において、所望の開口径まで
エッチングが進行する迄の時間とする。
【0012】(2)微小開口部を通過する光検出もしく
はフォトン検出により行う方法 上述の、エッチング口よりSi単結晶基板を異方性エッ
チングして微小開口を形成する工程の際に、エッチング
口側より光を照射し、基板の反対側に光検知器を置くこ
とで、異方性エッチングが進行して微小開口が開いた際
に通過する光を検知して行う。上記のようにして微小開
口が形成されたことを検知した後、検知より所望の時間
後にエッチングを停止する。すなわち、微小開口が形成
された後エッチングを継続することで、微小開口の径は
時間とともに拡大される。この開口の検知からエッチン
グの停止までの時間を制御することにより、開口径を制
御するものである。開口の検知からエッチングの停止ま
での時間は、前記のようなエッチング速度より決定され
る時間としても構わないが、この方法においては、異方
性エッチングに際して、微小開口を通過する光量を直接
測定するため、開口の形成を検知した後エッチングの継
続による開口径の拡大によって増大する通過光の量が所
望の値になった時にエッチングを停止することで、所望
の検出感度となる開口径を持つ光プローブを容易に作製
できる。上記光の照射を行うための光源は任意のものを
用いることができるが、エッチング口の近傍より直接光
を照射することが好ましく、光ファイバーなどを用いて
光を導入しても構わない。また、上記通過する光の検出
を行う光検知器は、形成される開口部が非常に小さく通
過する光はエバネッセント光となるため、微小開口部が
形成される位置のごく近傍に設置することが好ましく、
前記基板に接触する位置としても構わない。また、開口
部近傍で散乱される散乱光を検知することもできる。さ
らに、高感度の光検出器を用いれば、フォトンの通過で
微小開口の形成の検知を行うこともでき、さらに開口の
形成を検知した後エッチングの継続による開口径の拡大
によって増大する通過フォトン数をカウントし、単位時
間当たりの通過フォトン数が所望の値になった時にエッ
チングを停止することができる。このようにすること
で、より高分解能の光プローブも容易に作製できる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]図1に、本実施例の光検出または照射用プ
ローブの製造方法の概略を示す。さらに図2に、本実施
例の光検出または照射用プローブの製造方法の工程図を
示す。図1及び図2において、1はSi単結晶基板、2
は開口検知用電極、3はマスク層、4はエッチング口、
5は配線、6は目張り、7は電源、8は電流計、9は対
向電極、10はエッチング液、11は微小開口である。
まず、図2aに示したように、Si単結晶基板1上に開
口検知用電極2を形成した。この開口検知用電極2は、
イオンビームスパッタリング法によりAuを200nm
積層して形成した。Si単結晶基板1は(100)面で
厚さは300μmのものを用いた。続いて図2bに示し
たように、基板両面にマスク層3を形成した。このマス
ク層3は、プラズマCVD法により窒化シリコンを30
0nm堆積して形成した。続いて図2cに示したよう
に、基板の開口検知用電極2に対して反対面に、フォト
リソグラフィーによりエッチング口4を形成した。この
ような基板に対して、図1に示したように、開口検知用
電極2に配線5を接続し、さらに基板端部からのエッチ
ング液の浸入、及び基板端部において開口検知用電極の
エッチング液への露出に因る漏電を防止するため絶縁性
のポリイミド樹脂で目張り6を形成し、さらに電源7及
び電流計8、対向電極9を接続して、エッチング液10
中に浸し、異方性エッチングを行った。エッチング液1
0としてはKOH水溶液を用い、温度は100℃とし
た。また、この工程においては、電源7を用いて開口検
知用電極2と対向電極9の間に1Vの電圧を印加した。
【0014】図1に示した状態で異方性エッチングを約
1時間30分行ったところ、エッチング口4より、開口
検知用電極2のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピ
ラミッド型の穴が形成された。さらにエッチング液10
の温度を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、
およそ10分後に開口検知用電極2と対向電極9の間に
電流が流れたことを検知し、これによって微小開口11
が形成されたことを検知した。さらに30秒間エッチン
グを続けたあとで基板をエッチング液10より取り出し
て洗浄し、配線5、目張り6、電源7及び電流計8を取
り外した。このようにして、図2dに示したように、微
小開口11を形成した。最後に、フッ酸フッ化アンモニ
ウム水溶液によりマスク層3を除去し、さらにヨウ素ヨ
ウ化カリウム水溶液により開口検知電極2を除去して、
図2eに示したような微小開口11をもつ光検出または
照射用プローブを作製した。このようにして形成した光
検出または照射用プローブにおいて、微小開口11は、
開口径が10nmであった。また、同様の方法で複数個
の光検出または照射用プローブを形成したところ、微小
開口11の開口径のばらつきは±1nm以下であった。
さらに、微小開口11が形成されたことを検知したあと
でエッチングを続ける時間を1分間としたところ、微小
開口11の開口径を20nmとすることもできた。以上
本実施例によれば、微小開口径の再現性良好で、かつ微
小開口径を任意に制御できる、光検出または照射用プロ
ーブの作製を行うことができた。
【0015】[実施例2]図3に、本実施例の光検出ま
たは照射用プローブの製造方法の概略を示す。さらに図
4に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方
法の工程図を示す。図3及び図4において、1はSi単
結晶基板、3はマスク層、4はエッチング口、10はエ
ッチング液、11は微小開口、12は光源、13は照射
光、14は光検知器、15は通過光である。まず、図4
aに示したように、Si単結晶基板1の両面にマスク層
3を形成した。このマスク層3は、熱酸化膜を300n
mの厚さに形成したものとした。続いて図4bに示した
ように、片面に、フォトリソグラフィーによりエッチン
グ口4を形成した。このような基板を、図3に示したよ
うに、エッチング口4側から光源12を用いて照射光1
3を照射しながら、エッチング液10中に浸し、異方性
エッチングを行った。またこの際、基板のエッチング口
4の反対側の微小開口部が形成される位置のごく近傍に
光検知器14を設置した。エッチング液10としてはT
MAH溶液を用い、温度は90℃とした。
【0016】図3に示した状態で異方性エッチングを約
3時間行ったところ、エッチング口4より、基板の反対
側表面のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピラミッ
ド型の穴が形成された。さらにエッチング液10の温度
を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、およそ
20分後に光検知器14によって通過光15を検知し、
これによって微小開口11が形成されたことを検知し
た。さらに1分間エッチングを続けたあとで基板をエッ
チャント10より取り出して洗浄した。このようにし
て、図4cに示したように、微小開口11を形成した。
最後に、フッ酸フッ化アンモニウム水溶液によりマスク
層3を除去して、図2eに示したような微小開口11を
もつ光検出または照射用プローブを作製した。このよう
にして形成した光検出または照射用プローブにおいて、
微小開口11は、開口径が10nmであった。また、同
様の方法で複数個の光検出または照射用プローブを形成
したところ、微小開口11の開口径のばらつきは±1n
m以下であった。さらに、微小開口11が形成されたこ
とを検知したあとでエッチングを続ける時間を2分間と
したところ、微小開口11の開口径を20nmとするこ
とができた。以上本実施例によれば、微小開口径の再現
性良好で、かつ微小開口径を任意に制御できる、光検出
または照射用プローブの作製を行うことができた。
【0017】[実施例3]図5に、本実施例の光検出ま
たは照射用プローブの製造方法の概略を示す。さらに図
4に、本実施例の光検出または照射用プローブの製造方
法の工程図を示す。図5及び図4において、1はSi単
結晶基板、3はマスク層、4はエッチング口、10はエ
ッチング液、11は微小開口、12は光源、13は照射
光、14は光検知器、15は通過光、16は光ファイバ
ー、17はフォトン計数回路である。
【0018】まず、実施例2とまったく同様にして、図
4aに示したように、Si単結晶基板1の両面にマスク
層3を形成し、続いて図4bに示したように、片面に、
フォトリソグラフィーによりエッチング口4を形成し
た。このような基板を、図5に示したように、エッチン
グ口4側のごく近傍から光源12、及び光ファイバー1
6を用いて照射光13を照射しながら、エッチング液1
0中に浸し、異方性エッチングを行った。またこの際、
基板のエッチング口4の反対側の微小開口部が形成され
る位置のごく近傍に光検知器14を設置した。光検知器
14は、フォトン計数回路17に接続した。エッチング
液10としてはTMAH溶液を用い、温度は90℃とし
た。
【0019】図5に示した状態で異方性エッチングを約
3時間行ったところ、エッチング口4より、基板の反対
側表面のごく近傍までエッチングが進行し、逆ピラミッ
ド型の穴が形成された。さらにエッチング液10の温度
を50℃まで下げ、エッチングを進めたところ、およそ
20分後に光検知器14及びフォトン計数回路17によ
って通過光15のフォトンを検知し、これによって微小
開口11が形成されたことを検知した。さらに通過フォ
トン数が約50cpsとなるまでの時間エッチングを続
けたあとで、基板をエッチャント10より取り出して洗
浄した。このようにして、図4cに示したように、微小
開口11を形成した。最後に、フッ酸フッ化アンモニウ
ム水溶液によりマスク層3を除去して、図4eに示した
ような微小開口11をもつ光検出または照射用プローブ
を作製した。このようにして形成した光検出または照射
用プローブにおいて、微小開口11は、開口径が5nm
であった。また、同様の方法で複数個の光検出または照
射用プローブを形成したところ、微小開口11の開口径
のばらつきは±1nm以下であった。さらに、微小開口
11が形成されたことを検知したあとでエッチングを続
ける時間を通過フォトン数が約25cpsとなるまでと
したところ、微小開口11の開口径を5nmとすること
ができた。以上本実施例によれば、微小開口径の再現性
良好で、かつ微小開口径を任意に制御できる、光検出ま
たは照射用プローブの作製を行うことができた。また、
本実施例によれば、開口検知からエッチングの停止まで
の時間を所望の通過フォトン数になるまでとすること
で、所望の検出感度となる開口径を持つ光プローブを作
製できた。さらに本実施例の方法によれば、より開口径
の小さな微小開口を形成でき、より高分解能の光検出ま
たは照射用プローブを作製できた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Si単結晶基板に異方性エッチングによって微小開口を
形成する光検出または照射用プローブの作製方法におい
て、異方性エッチングによる微小開口の形成を検知した
後、さらに該エッチングの時間を制御することにより微
小開口を形成するように構成されているから、微小開口
を再現性良く形成することができ、また、開口径を任意
の径に制御して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における光検出または照射用
プローブの製造方法を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における光検出または照射用
プローブの製造方法の工程を示す図である。
【図3】本発明の実施例2における光検出または照射用
プローブの製造方法を示す図である。
【図4】本発明の実施例2における光検出または照射用
プローブの製造方法の工程を示す図である。
【図5】本発明の実施例3における光検出または照射用
プローブの製造方法を示す図である。
【符号の説明】 1:Si単結晶基板 2:開口検知用電極 3:保護膜 4:エッチング口 5:配線 6:目張り 7:電源 8:電流計 9:対向電極 10:エッチング液 11:微小開口 12:光源 13:照射光 14:光検知器 15:通過光 16:光ファイバー 17:フォトン計数回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si単結晶基板表面にマスク層を形成する
    工程と、該マスク層にエッチング口を形成する工程と、
    該エッチング口よりSi単結晶基板に異方性エッチング
    によって微小開口を形成する工程と、を有する光検出ま
    たは照射用プローブの製造方法であって、 前記微小開口の形成が、異方性エッチングによる微小開
    口の形成を検知した後、さらに該エッチングの時間を制
    御することにより行われることを特徴とする光検出また
    は照射用プローブの製造方法。
  2. 【請求項2】前記微小開口の形成の検知が、前記Si単
    結晶基板のエッチング口形成面の反対面に開口検知用電
    極層を設け、該開口検知用電極層と対向電極との間に流
    れる電流を検知することによって行われることを特徴と
    する請求項1に記載の光検出または照射用プローブの製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記微小開口の形成の検知が、微小開口を
    通過する光検出によって行われることを特徴とする請求
    項1に記載の光検出または照射用プローブの製造方法。
  4. 【請求項4】前記微小開口の形成の検知が、微小開口を
    通過するフォトン検出によって行われることを特徴とす
    る請求項1に記載の光検出または照射用プローブの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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