JP2004020349A - 導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法 - Google Patents
導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】より高効率にその光導入・取り出し部に光を導入し、取り出すことが可能となる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を提供する。
【解決手段】導波路層によって導かれてきた光を取り出して該導波路層上に設けられた先端に微小開口を有する探針内に入射させ、または該探針の微小開口から取り入れられた光を該導波路層に導入する光取り出し・取り入れ部を有する中空または透明媒質で構成された導波路層構造であって、前記光取り出し・取り入れ部が、前記導波路層の内部に配された該導波路層の光の導波方向と45度をなす反射面構造を有する構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】導波路層によって導かれてきた光を取り出して該導波路層上に設けられた先端に微小開口を有する探針内に入射させ、または該探針の微小開口から取り入れられた光を該導波路層に導入する光取り出し・取り入れ部を有する中空または透明媒質で構成された導波路層構造であって、前記光取り出し・取り入れ部が、前記導波路層の内部に配された該導波路層の光の導波方向と45度をなす反射面構造を有する構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法に関するものである。特に、近接場光において高効率な検知または照射をすることができる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、導体の表面原子の電子構造を直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と呼ぶ)が開発されて(G.Binnig et al.Phys.Rev.Lett.、49、57(1983))単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定できるようになって以来、走査型プローブ顕微鏡(以下、「SPM」と呼ぶ)が材料の微細構造評価の分野で盛んに研究されるようになってきた。SPMとしては、微小探針を有するプローブを評価する試料に近接させることにより得られるトンネル電流、原子間力、磁気力、光等を用いて表面の構造を検出する走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)、近接場光学顕微鏡(SNOM)等がある。
【0003】
これらのSPMの中でSNOMは、従来の光学顕微鏡では不可能とされたλ/2以下の分解能を、微小開口から発生される近接場光を利用して計測し、試料表面の微細パターン形状等を高い分解能で非破壊にて計測するものである。また、SNOMでは、生態や細胞等の従来観察が困難であった材料を試料として用いることが可能であり、観察可能な対象が多く、その応用範囲も広い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、特開平10−293134号公報等においては、近接場光を発生するためのプローブが提案されている。ところで、この公報に記載されたものにおいては、導波路層上に設けられた探針内に、導波光を入射させるに際して、その導波光をグレーティングにより探針内に導いているが、探針内に導波光をより高効率に入射させるためには、更なる改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明では上記課題を解決し、より高効率にその光導入・取り出し部に光を導入し、取り出すことが可能となる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、つぎの(1)〜(10)のように構成した導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を提供するものである。
(1)導波路層によって導かれてきた光を取り出して該導波路層上に設けられた先端に微小開口を有する探針内に入射させ、または該探針の微小開口から取り入れられた光を該導波路層に導入する光取り出し・取り入れ部を有する中空または透明媒質で構成された導波路層構造であって、
前記光取り出し・取り入れ部が、前記導波路層の内部に配された該導波路層の光の導波方向と45度をなす反射面構造を有することを特徴とする導波路層構造。
(2)前記反射面構造は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における断面形状が45度をなす斜辺部によって構成されていることを特徴とする上記(1)に記載の導波路層構造。
(3)前記導波路層は、前記光取り出し・取り入れ部に導くための光を該導波路層に対し垂直な方向から導入し、または該光取り出し・取り入れ部を介して取り入れられた光を該導波路層に対し垂直な方向に導出する光導入・導出部を有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の導波路層構造。
(4)前記光導入・導出部は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における斜辺が45度の等脚台形をなす断面形状の一方の斜辺部によって構成された反射面構造を有すると共に、前記光取り出し・取り入れ部の反射面構造が該等脚台形の他方の斜辺部によって構成されていることを特徴とする上記(3)に記載の導波路層構造。
(5)導波路層を介して探針内に導波光を入射させる導波路層構造を有するプローブの製造方法であって、
面方位(100)のSi基板の表面に、面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように導波路層の形状にパターニングする工程と、
前記パターニングしたSi基板を、界面活性剤を含むエッチャントを用いて結晶軸異方性エッチングし、前記(100)面と45度をなす(110)面による端面部をミラー部とする底面が平らな導波路層を形成する工程と、
前記導波路層の端面部に形成されたミラー部の上部に位置する導波路層表面に、微小開口を有する探針を圧着する工程と、
を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方法。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導波路層構造を有するプローブ。
(7)上記(6)に記載のプローブを有するストレージ装置。
(8)上記(6)に記載のプローブを有する表面観察装置。
(9)上記(6)に記載のプローブを有する露光装置。
(10)上記(9)に記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記構成を適用し、特に近接場光を検知または照射するため導波路層の光取り出し部(または光取り入れ部)、あるいは光導入部(または光導出部)に45度ミラー構造を構成することにより、より高効率に光を取り出し(または取り入れ)、あるいは導入(または導出)することが可能となる導波路層構造を提供することができる。
これを上記のグレーティングを用いて導波光を取り出すものと比較すると、導波路層の光取り出し部に45度ミラー構造を設けることで、導波路層内を導波してきた光を高効率に導波路層外に反射させ、取り出すことができる。また、上記特開平10−293134号公報等のように、近接場光を発生させるための微小開口を有する探針が導波路層表面上に作製されている場合、導波路層から導波光を45度ミラー構造によって直角に取り出し探針内に垂直に導波光が入射することにより、探針先端の微小開口近傍に導波光が高効率に導かれ、高い近接場光発生効率を得ることが出来る(図4(a)参照)。
また、上記プローブの製造方法によれば、半導体プロセス技術を用い、用途に応じた適切な形状にすることにより高効率に導波光を探針に導き近接場光を発生させる構造を再現性良く製造することができる。さらにプロセスの改善により歩留まりが向上し、短時間で探針を作製できる。
また、導波路層断面形状は導波路層底部側と比較して、探針圧着面側が広い台形状なため、底部が導波路層内のミラー部よりも大きな面積を持つ探針を導波路層の探針圧着面側に圧着形成でき、その結果、導波路層内部のミラー部から反射してきた光を全て探針内部に導くことが可能となり、高効率に近接場光を発生させることができる。
また、上記導波路層構造を有するプローブによって、導波路層内に形成されたミラー部から探針内に光が垂直に入射することにより、探針先端近傍の光学的開口に導かれる光量が増大し、近接場光発生効率を向上させることで、表面観察の速度が増大した表面観察装置や、あるいは記録の際の記録時間を短くすることの可能な情報処理装置を実現することができる。
また、上記微小開口を有する探針で構成したプローブを用いることによって微細なパターンを高速で形成できる露光装置を提供することが可能となる。また、このプローブでマルチプローブを構成することにより、小型化・大容量の光メモリーを実現することが可能となる。
【0008】
つぎに、上記導波路層の製造方法の一例につき、その概略を説明する(図2および図3参照)。
まず(110)面が出ているシリコン基板の表面にマスク層を形成し、導波路層の形にパターニングする。そして界面活性剤を用いて結晶軸異方性エッチングをすることで、過渡的に(110)面が露出する。エッチング時間が長すぎると(110)面は消失し(111)面が露出してしまうが短すぎると露出する(110)面の面積が小さいため、適切なエッチング時間が要求される。このとき導波路層は底部が平らなV溝として基板上に形成される。(110)面は導波路層となるV溝の端面部分及び側面部分に形成され(100)面と45度をなすため、この面をミラー面として用いる。
【0009】
結晶軸異方性エッチングにより底部が平らなV溝が出来たら、これに金属膜を成膜する。これによりミラー部の反射率が向上する。また導波路層の金属クラッド、遮光膜としての効果も兼ね備える。さらにV溝に導波路層を構成する部材となる透明樹脂を流し込む。そして遮光層を形成した後、導波路層の上に来る探針部分を圧着する。この後レバー化処理を施すことで45度ミラーを持つ導波路層構造、およびミラーを有するプローブが完成する。
【0010】
【実施例】
[実施例1]
本発明の実施例1は、頂部が平面で構成される錐状の貫通孔を有する部材からなる探針及び該探針を有するプローブの製造方法に係るものである。
本実施例による探針の使用方法は、たとえば図1に示すように、探針を支持する導波路層の端面から直接またはファイバー等の光学素子を介して光を導入し、微小開口から出るエバネッセント光が及ぶ距離までフォトレジストを接近させることにより微細なパターンの露光を行うために用いる。
【0011】
図2および図3は本実施例による微小光照射用探針の製造工程を示す断面図であり、以下これを用いて製造方法を説明する。
まず、第一基板2として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、保護層1としてシリコン熱酸化膜を100nm形成した。
次に、表面の保護層1の所望の箇所を、フォトリソグラフィとフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液によるエッチングによりパターニングし、2辺がそれぞれ5μm、5.2μmの長方形のシリコンを露出した。
【0012】
次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングによりパターニング部のシリコンを濃度30%、液温90℃の水酸化カリウム水溶液を用いて10分間エッチングした。この工程により(111)面と等価な4つの面で囲まれ、底面が(100)面で構成される深さ約3μmの、底部が平らな逆ピラミッド状の凹部3が形成された(図2(b)参照))。この際凹部3の4つの面それぞれと第1基板2の表面とのなす角度は結晶方位によって決まり、ほぼ55°であった。
【0013】
次に、保護層1をフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液により除去した後、水素と酸素の混合ガスを用いて1000℃にて熱酸化し、剥離層4として二酸化シリコンを200nm堆積した。次に、第一基板2上に金Auと白金Ptを真空蒸着法により同時に堆積させ、その厚さは100nmとした。さらに白金Ptを真空蒸着法により50nm堆積した。最後に金Auを300nm真空蒸着法により堆積した。これら3層を遮光層A5とした。次に遮光層A5をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(c)参照)。
【0014】
次に、第二基板(10)として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、第二基板6の両面にマスク層7として窒化シリコンを250nm成膜した(図2(d)参照)。次に表面のマスク層7をフォトリソグラフィーにより幅5μm、長さ1mmの長方形のシリコンを露出した。ただしこの際、長方形は面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように作製する。次に、TMAH(22%)溶液と界面活性剤NCW601(0.5%)の混合溶液を90度に熱して基板を結晶軸異方性エッチングを10分間行なった。その結果、幅約5μm、深さ約2μmの、底部が平らで斜面が(110)で構成されるV溝8が形成された。次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより、V溝8の上にせり出しているシリコン窒化膜を除去した。次に真空蒸着法によりチタンTiを5nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。最後に真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。これら3層をまとめて遮光層B9とした(図2(e)参照)。
【0015】
次に、導波路層10としてSU8を塗布しパターニングした。そして真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。これら2層を遮光層C11とした。次に遮光層B9と遮光層C11をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(f)参照)。そして処理が終わった第一基板2に成膜してある遮光層A5と第二基板6の遮光層C11を、第一基板2の凹部3の中心と第二基板6の遮光層C11上にパターニングされた開口部12の中心が同軸上にくるようにして圧着した(図3(g)参照)。圧着により第一基板2上に形成されていた遮光層A5が第二基板上6の遮光層C11(12)上に転写された(図3(g)参照)。
【0016】
次に、遮光層A5の頂点部に微小開口13を、集束イオンビーム装置で形成した。このようにして先端に微小開口を有する探針を作製した。そしてレバー化処理を施した(図3(h)参照)。
使用時には光が第二基板中の導波路層を伝播し、探針下部まで到達したときに、導波路層の端面の(110)面で構成される45度ミラー部により探針内に跳ね上げられた。
【0017】
本実施例に示したプロセスにより従来形成方法と比較して、探針内部に入射する光の光量が増大したため探針先端から発生する近接場光強度が増大することが確認された。また、本実施例による探針を用いたプローブを用いた表面観察装置において、高スループットに高分解能のSNOM像を得ることができた。またこのプローブは1本でなくマルチプローブとして使用しても良い。
【0018】
[実施例2]
実施例2は、実施例1と同様に本発明による頂部が平面で構成される錐状の貫通孔を有する部材からなる探針及び該探針を有するプローブの製造方法に係るものであるが、実施例1においては、例えば図4(a)に示されるように導波路層端面から光を導入するように構成したのに対して、本実施例では図4(b)に示されるように導波路層に垂直な方向から光を入射(または出射)させるようにした点で相違している。
【0019】
実施例1のような構成のもとで、例えば導波路層端面から光を導入する場合、導入端面での乱反射等によるロスを防ぐため導波路層端面が光学的平面になっている必要がある。導入端面をダイシング等で作製する場合、光学的平面を構成してもロスが大きくなってしまうことがあった。ところが本実施例のように光取り出し部(または光取り入れ部)に45度ミラー構造を有する場合、光を導波路層に導入するためには導波路層に垂直な方向から光をミラー部に入射させればよい(図4(b)参照)。したがって、導波路層の光導入部(または光導出部)及び光取り出し部(または光取り入れ部)に45度ミラー構造を設けることで高効率に光を導入、導波しさらに探針内に効率よく導波光を取り出し微小開口近傍に導くことで高効率な近接場光発生が可能になる。またこれらの技術により、高効率な近接場光プローブをバッチプロセスにより作製することが可能となる。
【0020】
本実施例による探針の使用方法も実施例1の場合と同様であり、たとえば図1に示すように、探針を支持する導波路層の端面から直接またはファイバー等の光学素子を介して光を導入し、微小開口から出るエバネッセント光が及ぶ距離までフォトレジストを接近させることにより微細なパターンの露光を行うために用いる。
【0021】
本実施例によるローブの製造方法は、レバー化処理の工程で垂直な方向から光をミラー部に入射させるようにする点を除き(図4(b)参照)、基本的には実施例1と同様であるので、実施例1で説明した図2及び図3を用いて、その微小光照射用探針の製造工程を説明する。
まず、第一基板2として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、保護層1としてシリコン熱酸化膜を100nm形成した。次に表面の保護層1の所望の箇所を、フォトリソグラフィとフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液によるエッチングによりパターニングし、2辺がそれぞれ5μm、5.2μmの長方形のシリコンを露出した。
【0022】
次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングによりパターニング部のシリコンを濃度30%、液温90℃の水酸化カリウム水溶液を用いて10分間エッチングした。この工程により(111)面と等価な4つの面で囲まれ、底面が(100)面で構成される深さ約3μmの、底部が平らな逆ピラミッド状の凹部3が形成された(図2(b)参照))。この際凹部3の4つの面それぞれと第一基板2の表面とのなす角度は結晶方位によって決まり、ほぼ55°であった。
【0023】
次に保護層1をフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液により除去した後、水素と酸素の混合ガスを用いて1000℃にて熱酸化し、剥離層4として二酸化シリコンを200nm堆積した。次に、第一基板2上に金Auと白金Ptを真空蒸着法により同時に堆積させ、その厚さは100nmとした。さらに白金Ptを真空蒸着法により50nm堆積した。最後に金Auを300nm真空蒸着法により堆積した。これら3層を遮光層A5とした。次に遮光層A5をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(c)参照)。
【0024】
次に、第二基板(10)として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、第二基板6の両面にマスク層7として窒化シリコンを250nm成膜した(図2(d)参照)。次に表面のマスク層7をフォトリソグラフィーにより幅5μm、長さ1mmの長方形のシリコンを露出した。ただしこの際、長方形は面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように作製する。次に、TMAH(22%)溶液と界面活性剤NCW601(0.5%)の混合溶液を90度に熱して基板を結晶軸異方性エッチングを10分間行なった。その結果、幅約5μm、深さ約2μmの、底部が平らで斜面が(110)面で構成されるV溝8が形成された。次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより、V溝8の上にせり出しているシリコン窒化膜を除去した。次に真空蒸着法によりチタンTiを5nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。最後に真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。これら3層をまとめて遮光層B9とした(図2(e)参照)。
【0025】
次に、導波路層10としてSU8を塗布しパターニングした。そして真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。これら2層を遮光層C11とした。次に遮光層B9と遮光層C11をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(f)参照)。そして処理が終わった第一基板2に成膜してある遮光層A5と第二基板6の遮光層C11を、第一基板2の凹部3の中心と第二基板6の遮光層C11上にパターニングされた開口部12の中心が同軸上にくるようにして圧着した(図3(g)参照)。圧着により第一基板2上に形成されていた遮光層A5が第二基板6上の遮光層C11(12)上に転写された(図3(g)参照)。
【0026】
次に遮光層A5の頂点部に微小開口13を、集束イオンビーム装置で形成した。このようにして先端に微小開口を有する探針を作製した。そしてレバー化処理を施し、垂直な方向から光をミラー部に入射させるようにした(図4(b))。使用時には光が第二基板中の導波路層を伝播し、探針下部まで到達したときに、導波路層の端面の(110)面で構成される45度ミラー部により探針内に跳ね上げられた。
【0027】
本実施例に示したプロセスにより従来形成方法と比較して、探針内部に入射する光の光量が増大したため探針先端から発生する近接場光強度が増大することが確認された。また、本実施例による探針を用いたプローブを用いた表面観察装置において、高スループットに高分解能のSNOM像を得ることができた。また本実施例による探針を用いたプローブを搭載する露光装置により作製した回折格子は100nm以下のグレーティングピッチで作製されていることが確認された。またこのプローブは1本でなくマルチプローブとして使用しても良い。
【0028】
[実施例3]
図5は本発明の実施例3における近接場光プローブをストレージ装置に応用した構成を示す図である。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に近接場光プローブ501先端の微小開口から発生させた近接場光を基板502上の記録媒体503に照射し、記録再生を行う。レーザ光の強度を増大させることにより強度の大きい近接場光を用いて記録を行い、レーザ光の強度を弱めることにより、強度の小さい近接場光を記録媒体503に照射してその散乱透過光を集光レンズ504で集光してアバランシェフォトダイオード505で強度を検出して再生信号とし、記録再生制御コンピュータ506に入力する。
【0029】
記録再生制御コンピュータ506から回転モータ駆動回路507を介して回転モータ508を駆動し、近接場光プローブ501に対して記録媒体503を回転させる。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に得るΑFM信号は位置合わせ(トラッキング)用の制御信号として記録再生制御コンピュータ506に入力し、近接場光プローブ501に対する記録媒体503の位置合わせを行うために用いられる。
【0030】
本発明の近接場光プローブを用いてストレージ装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため短時間に情報記録、再生をすることが出来た。
【0031】
[実施例4]
図6は、本発明の実施例4における近接場光プローブをイルミネーション(照射)モードの近接場光学顕微鏡(SNOM)に応用した装置構成を示す図である。
図6において、レーザ駆動回路601によって駆動された面発光レーザ602から出射されたレーザ光が近接場光プローブ603中の伝送路を伝送して先端の微小開口から近接場光として出射される。この近接場光を基板604上の試料605表面に対して100nm以下の距離まで近接させて照射した結果生じる散乱光を集光レンズ606で集光し、光電子増倍管607で検出し、これをSNOM信号とし、計測制御コンピュータ608に入力する。
【0032】
一方、ΑFM用レーザ609から出射されるレーザ光を近接場光プローブのカンチレバー部分の裏面に照射し、その反射光の角度変化を二分割センサ610で検出し、カンチレバーの撓み量を検出して試料表面形状を反映した原子間力顕微鏡(ΑFM)信号とし、計測制御コンピュータ608に入力する。
計測制御コンピュータ608からはxyzステージ611を駆動するための駆動信号がステージ駆動回路612を介して出力され、xyzステージ611の三次元位置制御を行う。
【0033】
計測制御コンピュータ608では、xyzステージ611を駆動することにより、試料605に対する近接場光プローブ603先端を走査し、その位置に応じてSNOM信号及びΑFM信号を三次元プロットすることにより、試料表面のSNOM像及びΑFM像を形成し、これをディスプレイ613に表示する。
本発明の近接場光プローブを用いてイルミネーションモードSNOM装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため、高速に試料を観察することが出来た。
【0034】
[実施例5]
図7は、本発明の実施例5における近接場光プローブをコレクション(集光)モードのSNOMに応用した装置構成を示す図である。
SNOM用レーザ701から照射されるレーザ光を直角プリズム702上に取り付けた基板703上の試料704に対して裏面から全反射の角度で入射する。これにより、試料表面に生じる近接場光を近接場光プローブ705の先端の微小開口で検出し、近接場光プローブ中の伝送路を伝送させてフォトダイオード706で検出し、SNOM信号として計測制御コンピュータ707に入力する。
【0035】
上記以外については前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に動作する。本発明の近接場光プローブを用いてコレクションモードSNOM装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため、高速に試料を観察することが出来た。
【0036】
[実施例6]
図8は、本発明の実施例6における近接場光プローブを微細加工装置に応用した構成を示す図である。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に近接場光プローブ801先端の微小開口から発生させた近接場光を基板上のレジスト802に照射し、レジスト802への露光(潜像形成)を行う。ここで、露光用の面発光レーザ803としては、レジスト802を露光する波長の光を発生するものを用いる。
【0037】
前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に得るΑFM信号は位置合わせ(アライメント)用の制御信号として位置合わせ/露光制御コンピュータ804に入力し、近接場光プローブ801に対するレジスト802の位置合わせを行うために用いられる。
【0038】
本発明の近接場光プローブを用いて微細加工装置を構成することにより、また高効率な近接場光発生のため、高速に微細加工することが出来た。
さらに、本実施例による探針を用いたプローブを搭載する露光装置により作製した回折格子は100nm以下のグレーティングピッチで作製されていることが確認された。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、より高効率にその光導入・取り出し部に光を導入し、取り出すことが可能となる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を実現することができる。
また、本発明のプローブの製造方法によれば、高効率に導波光を探針に導き近接場光を発生させる構造を再現性良く製造することができる。
また、本発明のプローブによれば、導波路層構造に導かれる光量が増大し、近接場光発生効率を向上させることで、表面観察の速度が増大した表面観察装置や、記録の際の記録時間を短くすることの可能なストレージ装置、あるいは微細なパターンを高速で形成できる露光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における探針を用いたプローブの使用例を示す図。
【図2】本発明の実施の形態、及び実施例1、実施例2の探針及びそれを用いたプローブの作製方法を示す図。
【図3】図2のプローブの作製方法の工程に引き続く工程を示す図。
【図4】実施例3及び本発明における導波路層構造からの光の取り出し及び導入の概略を説明するための図。
【図5】実施例3の概要を示す図。
【図6】実施例4の概要を示す図。
【図7】実施例5の概要を示す図。
【図8】実施例6の概要を示す図。
【符号の説明】
1:保護層
2:第一基板
3:凹部
4:剥離層
5:遮光層A
6:第二基板
7:マスク層
8:V溝
9:遮光層B
10:導波路層
11:遮光層C
12:開口部
13:微小開口
501:光プローブ
502:基板
503:記録媒体
504:集光レンズ
505:アバランシェフォトダイオード
506:記録再生制御コンピュータ
507:回転モータ駆動回路
508:回転モータ
601:レーザ駆動回路
602:面型発光レーザ
603:光プローブ
604:基板
605:試料
606:集光レンズ
607:光電子増倍管
608:計測制御コンピュータ
609:AFM用レーザ
610:二分割センサ
611:XYZステージ
612:ステージ駆動回路
613:ディスプレイ
701:SNOM用レーザ
702:直角プリズム
703:基板
704:試料
705:光プローブ
706:フォトダイオード
707:計測制御コンピュータ
801:光プローブ
802:レジスト
803:露光用面型発光レーザ
804:位置合わせ/露光制御コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法に関するものである。特に、近接場光において高効率な検知または照射をすることができる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、導体の表面原子の電子構造を直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」と呼ぶ)が開発されて(G.Binnig et al.Phys.Rev.Lett.、49、57(1983))単結晶、非晶質を問わず実空間像を高い分解能で測定できるようになって以来、走査型プローブ顕微鏡(以下、「SPM」と呼ぶ)が材料の微細構造評価の分野で盛んに研究されるようになってきた。SPMとしては、微小探針を有するプローブを評価する試料に近接させることにより得られるトンネル電流、原子間力、磁気力、光等を用いて表面の構造を検出する走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力顕微鏡(MFM)、近接場光学顕微鏡(SNOM)等がある。
【0003】
これらのSPMの中でSNOMは、従来の光学顕微鏡では不可能とされたλ/2以下の分解能を、微小開口から発生される近接場光を利用して計測し、試料表面の微細パターン形状等を高い分解能で非破壊にて計測するものである。また、SNOMでは、生態や細胞等の従来観察が困難であった材料を試料として用いることが可能であり、観察可能な対象が多く、その応用範囲も広い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方、特開平10−293134号公報等においては、近接場光を発生するためのプローブが提案されている。ところで、この公報に記載されたものにおいては、導波路層上に設けられた探針内に、導波光を入射させるに際して、その導波光をグレーティングにより探針内に導いているが、探針内に導波光をより高効率に入射させるためには、更なる改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明では上記課題を解決し、より高効率にその光導入・取り出し部に光を導入し、取り出すことが可能となる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、つぎの(1)〜(10)のように構成した導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を提供するものである。
(1)導波路層によって導かれてきた光を取り出して該導波路層上に設けられた先端に微小開口を有する探針内に入射させ、または該探針の微小開口から取り入れられた光を該導波路層に導入する光取り出し・取り入れ部を有する中空または透明媒質で構成された導波路層構造であって、
前記光取り出し・取り入れ部が、前記導波路層の内部に配された該導波路層の光の導波方向と45度をなす反射面構造を有することを特徴とする導波路層構造。
(2)前記反射面構造は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における断面形状が45度をなす斜辺部によって構成されていることを特徴とする上記(1)に記載の導波路層構造。
(3)前記導波路層は、前記光取り出し・取り入れ部に導くための光を該導波路層に対し垂直な方向から導入し、または該光取り出し・取り入れ部を介して取り入れられた光を該導波路層に対し垂直な方向に導出する光導入・導出部を有することを特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の導波路層構造。
(4)前記光導入・導出部は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における斜辺が45度の等脚台形をなす断面形状の一方の斜辺部によって構成された反射面構造を有すると共に、前記光取り出し・取り入れ部の反射面構造が該等脚台形の他方の斜辺部によって構成されていることを特徴とする上記(3)に記載の導波路層構造。
(5)導波路層を介して探針内に導波光を入射させる導波路層構造を有するプローブの製造方法であって、
面方位(100)のSi基板の表面に、面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように導波路層の形状にパターニングする工程と、
前記パターニングしたSi基板を、界面活性剤を含むエッチャントを用いて結晶軸異方性エッチングし、前記(100)面と45度をなす(110)面による端面部をミラー部とする底面が平らな導波路層を形成する工程と、
前記導波路層の端面部に形成されたミラー部の上部に位置する導波路層表面に、微小開口を有する探針を圧着する工程と、
を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方法。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導波路層構造を有するプローブ。
(7)上記(6)に記載のプローブを有するストレージ装置。
(8)上記(6)に記載のプローブを有する表面観察装置。
(9)上記(6)に記載のプローブを有する露光装置。
(10)上記(9)に記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記構成を適用し、特に近接場光を検知または照射するため導波路層の光取り出し部(または光取り入れ部)、あるいは光導入部(または光導出部)に45度ミラー構造を構成することにより、より高効率に光を取り出し(または取り入れ)、あるいは導入(または導出)することが可能となる導波路層構造を提供することができる。
これを上記のグレーティングを用いて導波光を取り出すものと比較すると、導波路層の光取り出し部に45度ミラー構造を設けることで、導波路層内を導波してきた光を高効率に導波路層外に反射させ、取り出すことができる。また、上記特開平10−293134号公報等のように、近接場光を発生させるための微小開口を有する探針が導波路層表面上に作製されている場合、導波路層から導波光を45度ミラー構造によって直角に取り出し探針内に垂直に導波光が入射することにより、探針先端の微小開口近傍に導波光が高効率に導かれ、高い近接場光発生効率を得ることが出来る(図4(a)参照)。
また、上記プローブの製造方法によれば、半導体プロセス技術を用い、用途に応じた適切な形状にすることにより高効率に導波光を探針に導き近接場光を発生させる構造を再現性良く製造することができる。さらにプロセスの改善により歩留まりが向上し、短時間で探針を作製できる。
また、導波路層断面形状は導波路層底部側と比較して、探針圧着面側が広い台形状なため、底部が導波路層内のミラー部よりも大きな面積を持つ探針を導波路層の探針圧着面側に圧着形成でき、その結果、導波路層内部のミラー部から反射してきた光を全て探針内部に導くことが可能となり、高効率に近接場光を発生させることができる。
また、上記導波路層構造を有するプローブによって、導波路層内に形成されたミラー部から探針内に光が垂直に入射することにより、探針先端近傍の光学的開口に導かれる光量が増大し、近接場光発生効率を向上させることで、表面観察の速度が増大した表面観察装置や、あるいは記録の際の記録時間を短くすることの可能な情報処理装置を実現することができる。
また、上記微小開口を有する探針で構成したプローブを用いることによって微細なパターンを高速で形成できる露光装置を提供することが可能となる。また、このプローブでマルチプローブを構成することにより、小型化・大容量の光メモリーを実現することが可能となる。
【0008】
つぎに、上記導波路層の製造方法の一例につき、その概略を説明する(図2および図3参照)。
まず(110)面が出ているシリコン基板の表面にマスク層を形成し、導波路層の形にパターニングする。そして界面活性剤を用いて結晶軸異方性エッチングをすることで、過渡的に(110)面が露出する。エッチング時間が長すぎると(110)面は消失し(111)面が露出してしまうが短すぎると露出する(110)面の面積が小さいため、適切なエッチング時間が要求される。このとき導波路層は底部が平らなV溝として基板上に形成される。(110)面は導波路層となるV溝の端面部分及び側面部分に形成され(100)面と45度をなすため、この面をミラー面として用いる。
【0009】
結晶軸異方性エッチングにより底部が平らなV溝が出来たら、これに金属膜を成膜する。これによりミラー部の反射率が向上する。また導波路層の金属クラッド、遮光膜としての効果も兼ね備える。さらにV溝に導波路層を構成する部材となる透明樹脂を流し込む。そして遮光層を形成した後、導波路層の上に来る探針部分を圧着する。この後レバー化処理を施すことで45度ミラーを持つ導波路層構造、およびミラーを有するプローブが完成する。
【0010】
【実施例】
[実施例1]
本発明の実施例1は、頂部が平面で構成される錐状の貫通孔を有する部材からなる探針及び該探針を有するプローブの製造方法に係るものである。
本実施例による探針の使用方法は、たとえば図1に示すように、探針を支持する導波路層の端面から直接またはファイバー等の光学素子を介して光を導入し、微小開口から出るエバネッセント光が及ぶ距離までフォトレジストを接近させることにより微細なパターンの露光を行うために用いる。
【0011】
図2および図3は本実施例による微小光照射用探針の製造工程を示す断面図であり、以下これを用いて製造方法を説明する。
まず、第一基板2として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、保護層1としてシリコン熱酸化膜を100nm形成した。
次に、表面の保護層1の所望の箇所を、フォトリソグラフィとフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液によるエッチングによりパターニングし、2辺がそれぞれ5μm、5.2μmの長方形のシリコンを露出した。
【0012】
次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングによりパターニング部のシリコンを濃度30%、液温90℃の水酸化カリウム水溶液を用いて10分間エッチングした。この工程により(111)面と等価な4つの面で囲まれ、底面が(100)面で構成される深さ約3μmの、底部が平らな逆ピラミッド状の凹部3が形成された(図2(b)参照))。この際凹部3の4つの面それぞれと第1基板2の表面とのなす角度は結晶方位によって決まり、ほぼ55°であった。
【0013】
次に、保護層1をフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液により除去した後、水素と酸素の混合ガスを用いて1000℃にて熱酸化し、剥離層4として二酸化シリコンを200nm堆積した。次に、第一基板2上に金Auと白金Ptを真空蒸着法により同時に堆積させ、その厚さは100nmとした。さらに白金Ptを真空蒸着法により50nm堆積した。最後に金Auを300nm真空蒸着法により堆積した。これら3層を遮光層A5とした。次に遮光層A5をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(c)参照)。
【0014】
次に、第二基板(10)として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、第二基板6の両面にマスク層7として窒化シリコンを250nm成膜した(図2(d)参照)。次に表面のマスク層7をフォトリソグラフィーにより幅5μm、長さ1mmの長方形のシリコンを露出した。ただしこの際、長方形は面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように作製する。次に、TMAH(22%)溶液と界面活性剤NCW601(0.5%)の混合溶液を90度に熱して基板を結晶軸異方性エッチングを10分間行なった。その結果、幅約5μm、深さ約2μmの、底部が平らで斜面が(110)で構成されるV溝8が形成された。次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより、V溝8の上にせり出しているシリコン窒化膜を除去した。次に真空蒸着法によりチタンTiを5nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。最後に真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。これら3層をまとめて遮光層B9とした(図2(e)参照)。
【0015】
次に、導波路層10としてSU8を塗布しパターニングした。そして真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。これら2層を遮光層C11とした。次に遮光層B9と遮光層C11をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(f)参照)。そして処理が終わった第一基板2に成膜してある遮光層A5と第二基板6の遮光層C11を、第一基板2の凹部3の中心と第二基板6の遮光層C11上にパターニングされた開口部12の中心が同軸上にくるようにして圧着した(図3(g)参照)。圧着により第一基板2上に形成されていた遮光層A5が第二基板上6の遮光層C11(12)上に転写された(図3(g)参照)。
【0016】
次に、遮光層A5の頂点部に微小開口13を、集束イオンビーム装置で形成した。このようにして先端に微小開口を有する探針を作製した。そしてレバー化処理を施した(図3(h)参照)。
使用時には光が第二基板中の導波路層を伝播し、探針下部まで到達したときに、導波路層の端面の(110)面で構成される45度ミラー部により探針内に跳ね上げられた。
【0017】
本実施例に示したプロセスにより従来形成方法と比較して、探針内部に入射する光の光量が増大したため探針先端から発生する近接場光強度が増大することが確認された。また、本実施例による探針を用いたプローブを用いた表面観察装置において、高スループットに高分解能のSNOM像を得ることができた。またこのプローブは1本でなくマルチプローブとして使用しても良い。
【0018】
[実施例2]
実施例2は、実施例1と同様に本発明による頂部が平面で構成される錐状の貫通孔を有する部材からなる探針及び該探針を有するプローブの製造方法に係るものであるが、実施例1においては、例えば図4(a)に示されるように導波路層端面から光を導入するように構成したのに対して、本実施例では図4(b)に示されるように導波路層に垂直な方向から光を入射(または出射)させるようにした点で相違している。
【0019】
実施例1のような構成のもとで、例えば導波路層端面から光を導入する場合、導入端面での乱反射等によるロスを防ぐため導波路層端面が光学的平面になっている必要がある。導入端面をダイシング等で作製する場合、光学的平面を構成してもロスが大きくなってしまうことがあった。ところが本実施例のように光取り出し部(または光取り入れ部)に45度ミラー構造を有する場合、光を導波路層に導入するためには導波路層に垂直な方向から光をミラー部に入射させればよい(図4(b)参照)。したがって、導波路層の光導入部(または光導出部)及び光取り出し部(または光取り入れ部)に45度ミラー構造を設けることで高効率に光を導入、導波しさらに探針内に効率よく導波光を取り出し微小開口近傍に導くことで高効率な近接場光発生が可能になる。またこれらの技術により、高効率な近接場光プローブをバッチプロセスにより作製することが可能となる。
【0020】
本実施例による探針の使用方法も実施例1の場合と同様であり、たとえば図1に示すように、探針を支持する導波路層の端面から直接またはファイバー等の光学素子を介して光を導入し、微小開口から出るエバネッセント光が及ぶ距離までフォトレジストを接近させることにより微細なパターンの露光を行うために用いる。
【0021】
本実施例によるローブの製造方法は、レバー化処理の工程で垂直な方向から光をミラー部に入射させるようにする点を除き(図4(b)参照)、基本的には実施例1と同様であるので、実施例1で説明した図2及び図3を用いて、その微小光照射用探針の製造工程を説明する。
まず、第一基板2として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、保護層1としてシリコン熱酸化膜を100nm形成した。次に表面の保護層1の所望の箇所を、フォトリソグラフィとフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液によるエッチングによりパターニングし、2辺がそれぞれ5μm、5.2μmの長方形のシリコンを露出した。
【0022】
次に、水酸化カリウム水溶液を用いた結晶軸異方性エッチングによりパターニング部のシリコンを濃度30%、液温90℃の水酸化カリウム水溶液を用いて10分間エッチングした。この工程により(111)面と等価な4つの面で囲まれ、底面が(100)面で構成される深さ約3μmの、底部が平らな逆ピラミッド状の凹部3が形成された(図2(b)参照))。この際凹部3の4つの面それぞれと第一基板2の表面とのなす角度は結晶方位によって決まり、ほぼ55°であった。
【0023】
次に保護層1をフッ化水素とフッ化アンモニウムの水溶液により除去した後、水素と酸素の混合ガスを用いて1000℃にて熱酸化し、剥離層4として二酸化シリコンを200nm堆積した。次に、第一基板2上に金Auと白金Ptを真空蒸着法により同時に堆積させ、その厚さは100nmとした。さらに白金Ptを真空蒸着法により50nm堆積した。最後に金Auを300nm真空蒸着法により堆積した。これら3層を遮光層A5とした。次に遮光層A5をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(c)参照)。
【0024】
次に、第二基板(10)として面方位(100)の単結晶シリコンウエハを用意し、第二基板6の両面にマスク層7として窒化シリコンを250nm成膜した(図2(d)参照)。次に表面のマスク層7をフォトリソグラフィーにより幅5μm、長さ1mmの長方形のシリコンを露出した。ただしこの際、長方形は面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように作製する。次に、TMAH(22%)溶液と界面活性剤NCW601(0.5%)の混合溶液を90度に熱して基板を結晶軸異方性エッチングを10分間行なった。その結果、幅約5μm、深さ約2μmの、底部が平らで斜面が(110)面で構成されるV溝8が形成された。次にフォトリソグラフィーとドライエッチングにより、V溝8の上にせり出しているシリコン窒化膜を除去した。次に真空蒸着法によりチタンTiを5nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。最後に真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。これら3層をまとめて遮光層B9とした(図2(e)参照)。
【0025】
次に、導波路層10としてSU8を塗布しパターニングした。そして真空蒸着法により白金Ptを50nm堆積した。さらに真空蒸着法により金Auを100nm堆積した。これら2層を遮光層C11とした。次に遮光層B9と遮光層C11をフォトリソグラフィーとエッチングによりパターニングした(図2(f)参照)。そして処理が終わった第一基板2に成膜してある遮光層A5と第二基板6の遮光層C11を、第一基板2の凹部3の中心と第二基板6の遮光層C11上にパターニングされた開口部12の中心が同軸上にくるようにして圧着した(図3(g)参照)。圧着により第一基板2上に形成されていた遮光層A5が第二基板6上の遮光層C11(12)上に転写された(図3(g)参照)。
【0026】
次に遮光層A5の頂点部に微小開口13を、集束イオンビーム装置で形成した。このようにして先端に微小開口を有する探針を作製した。そしてレバー化処理を施し、垂直な方向から光をミラー部に入射させるようにした(図4(b))。使用時には光が第二基板中の導波路層を伝播し、探針下部まで到達したときに、導波路層の端面の(110)面で構成される45度ミラー部により探針内に跳ね上げられた。
【0027】
本実施例に示したプロセスにより従来形成方法と比較して、探針内部に入射する光の光量が増大したため探針先端から発生する近接場光強度が増大することが確認された。また、本実施例による探針を用いたプローブを用いた表面観察装置において、高スループットに高分解能のSNOM像を得ることができた。また本実施例による探針を用いたプローブを搭載する露光装置により作製した回折格子は100nm以下のグレーティングピッチで作製されていることが確認された。またこのプローブは1本でなくマルチプローブとして使用しても良い。
【0028】
[実施例3]
図5は本発明の実施例3における近接場光プローブをストレージ装置に応用した構成を示す図である。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に近接場光プローブ501先端の微小開口から発生させた近接場光を基板502上の記録媒体503に照射し、記録再生を行う。レーザ光の強度を増大させることにより強度の大きい近接場光を用いて記録を行い、レーザ光の強度を弱めることにより、強度の小さい近接場光を記録媒体503に照射してその散乱透過光を集光レンズ504で集光してアバランシェフォトダイオード505で強度を検出して再生信号とし、記録再生制御コンピュータ506に入力する。
【0029】
記録再生制御コンピュータ506から回転モータ駆動回路507を介して回転モータ508を駆動し、近接場光プローブ501に対して記録媒体503を回転させる。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に得るΑFM信号は位置合わせ(トラッキング)用の制御信号として記録再生制御コンピュータ506に入力し、近接場光プローブ501に対する記録媒体503の位置合わせを行うために用いられる。
【0030】
本発明の近接場光プローブを用いてストレージ装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため短時間に情報記録、再生をすることが出来た。
【0031】
[実施例4]
図6は、本発明の実施例4における近接場光プローブをイルミネーション(照射)モードの近接場光学顕微鏡(SNOM)に応用した装置構成を示す図である。
図6において、レーザ駆動回路601によって駆動された面発光レーザ602から出射されたレーザ光が近接場光プローブ603中の伝送路を伝送して先端の微小開口から近接場光として出射される。この近接場光を基板604上の試料605表面に対して100nm以下の距離まで近接させて照射した結果生じる散乱光を集光レンズ606で集光し、光電子増倍管607で検出し、これをSNOM信号とし、計測制御コンピュータ608に入力する。
【0032】
一方、ΑFM用レーザ609から出射されるレーザ光を近接場光プローブのカンチレバー部分の裏面に照射し、その反射光の角度変化を二分割センサ610で検出し、カンチレバーの撓み量を検出して試料表面形状を反映した原子間力顕微鏡(ΑFM)信号とし、計測制御コンピュータ608に入力する。
計測制御コンピュータ608からはxyzステージ611を駆動するための駆動信号がステージ駆動回路612を介して出力され、xyzステージ611の三次元位置制御を行う。
【0033】
計測制御コンピュータ608では、xyzステージ611を駆動することにより、試料605に対する近接場光プローブ603先端を走査し、その位置に応じてSNOM信号及びΑFM信号を三次元プロットすることにより、試料表面のSNOM像及びΑFM像を形成し、これをディスプレイ613に表示する。
本発明の近接場光プローブを用いてイルミネーションモードSNOM装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため、高速に試料を観察することが出来た。
【0034】
[実施例5]
図7は、本発明の実施例5における近接場光プローブをコレクション(集光)モードのSNOMに応用した装置構成を示す図である。
SNOM用レーザ701から照射されるレーザ光を直角プリズム702上に取り付けた基板703上の試料704に対して裏面から全反射の角度で入射する。これにより、試料表面に生じる近接場光を近接場光プローブ705の先端の微小開口で検出し、近接場光プローブ中の伝送路を伝送させてフォトダイオード706で検出し、SNOM信号として計測制御コンピュータ707に入力する。
【0035】
上記以外については前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に動作する。本発明の近接場光プローブを用いてコレクションモードSNOM装置を構成することにより、高効率な近接場光発生のため、高速に試料を観察することが出来た。
【0036】
[実施例6]
図8は、本発明の実施例6における近接場光プローブを微細加工装置に応用した構成を示す図である。前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に近接場光プローブ801先端の微小開口から発生させた近接場光を基板上のレジスト802に照射し、レジスト802への露光(潜像形成)を行う。ここで、露光用の面発光レーザ803としては、レジスト802を露光する波長の光を発生するものを用いる。
【0037】
前述のイルミネーションモードのSNOMと同様に得るΑFM信号は位置合わせ(アライメント)用の制御信号として位置合わせ/露光制御コンピュータ804に入力し、近接場光プローブ801に対するレジスト802の位置合わせを行うために用いられる。
【0038】
本発明の近接場光プローブを用いて微細加工装置を構成することにより、また高効率な近接場光発生のため、高速に微細加工することが出来た。
さらに、本実施例による探針を用いたプローブを搭載する露光装置により作製した回折格子は100nm以下のグレーティングピッチで作製されていることが確認された。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、より高効率にその光導入・取り出し部に光を導入し、取り出すことが可能となる導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法を実現することができる。
また、本発明のプローブの製造方法によれば、高効率に導波光を探針に導き近接場光を発生させる構造を再現性良く製造することができる。
また、本発明のプローブによれば、導波路層構造に導かれる光量が増大し、近接場光発生効率を向上させることで、表面観察の速度が増大した表面観察装置や、記録の際の記録時間を短くすることの可能なストレージ装置、あるいは微細なパターンを高速で形成できる露光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における探針を用いたプローブの使用例を示す図。
【図2】本発明の実施の形態、及び実施例1、実施例2の探針及びそれを用いたプローブの作製方法を示す図。
【図3】図2のプローブの作製方法の工程に引き続く工程を示す図。
【図4】実施例3及び本発明における導波路層構造からの光の取り出し及び導入の概略を説明するための図。
【図5】実施例3の概要を示す図。
【図6】実施例4の概要を示す図。
【図7】実施例5の概要を示す図。
【図8】実施例6の概要を示す図。
【符号の説明】
1:保護層
2:第一基板
3:凹部
4:剥離層
5:遮光層A
6:第二基板
7:マスク層
8:V溝
9:遮光層B
10:導波路層
11:遮光層C
12:開口部
13:微小開口
501:光プローブ
502:基板
503:記録媒体
504:集光レンズ
505:アバランシェフォトダイオード
506:記録再生制御コンピュータ
507:回転モータ駆動回路
508:回転モータ
601:レーザ駆動回路
602:面型発光レーザ
603:光プローブ
604:基板
605:試料
606:集光レンズ
607:光電子増倍管
608:計測制御コンピュータ
609:AFM用レーザ
610:二分割センサ
611:XYZステージ
612:ステージ駆動回路
613:ディスプレイ
701:SNOM用レーザ
702:直角プリズム
703:基板
704:試料
705:光プローブ
706:フォトダイオード
707:計測制御コンピュータ
801:光プローブ
802:レジスト
803:露光用面型発光レーザ
804:位置合わせ/露光制御コンピュータ
Claims (10)
- 導波路層によって導かれてきた光を取り出して該導波路層上に設けられた先端に微小開口を有する探針内に入射させ、または該探針の微小開口から取り入れられた光を該導波路層に導入する光取り出し・取り入れ部を有する中空または透明媒質で構成された導波路層構造であって、
前記光取り出し・取り入れ部が、前記導波路層の内部に配された該導波路層の光の導波方向と45度をなす反射面構造を有することを特徴とする導波路層構造。 - 前記反射面構造は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における断面形状が45度をなす斜辺部によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の導波路層構造。
- 前記導波路層は、前記光取り出し・取り入れ部に導くための光を該導波路層に対し垂直な方向から導入し、または該光取り出し・取り入れ部を介して取り入れられた光を該導波路層に対し垂直な方向に導出する光導入・導出部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導波路層構造。
- 前記光導入・導出部は、(100)面方位のSi基板によって形成された前記導波路層における斜辺が45度の等脚台形をなす断面形状の一方の斜辺部によって構成された反射面構造を有すると共に、前記光取り出し・取り入れ部の反射面構造が該等脚台形の他方の斜辺部によって構成されていることを特徴とする請求項3に記載の導波路層構造。
- 導波路層を介して探針内に導波光を入射させる導波路層構造を有するプローブの製造方法であって、
面方位(100)のSi基板の表面に、面内軸方位<110>に対して45度の角度をなすように導波路層の形状にパターニングする工程と、
前記パターニングしたSi基板を、界面活性剤を含むエッチャントを用いて結晶軸異方性エッチングし、前記(100)面と45度をなす(110)面による端面部をミラー部とする底面が平らな導波路層を形成する工程と、
前記導波路層の端面部に形成されたミラー部の上部に位置する導波路層表面に、微小開口を有する探針を圧着する工程と、
を少なくとも有することを特徴とするプローブの製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の導波路層構造を有するプローブ。
- 請求項6に記載のプローブを有するストレージ装置。
- 請求項6に記載のプローブを有する表面観察装置。
- 請求項6に記載のプローブを有する露光装置。
- 請求項9に記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
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JP2002174995A JP2004020349A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 導波路層構造、導波路層構造を有するプローブの製造方法、該導波路層構造を有するプローブ、該プローブを有するストレージ装置、表面観察装置、露光装置、デバイス製造方法 |
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JP2012084230A (ja) * | 2006-06-14 | 2012-04-26 | Samsung Electronics Co Ltd | ハードディスク用ヘッドジンバルアセンブリ、及びその組立方法 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174995A patent/JP2004020349A/ja active Pending
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