JPH11294484A - 自動クラッチの制御装置 - Google Patents

自動クラッチの制御装置

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JPH11294484A
JPH11294484A JP10099621A JP9962198A JPH11294484A JP H11294484 A JPH11294484 A JP H11294484A JP 10099621 A JP10099621 A JP 10099621A JP 9962198 A JP9962198 A JP 9962198A JP H11294484 A JPH11294484 A JP H11294484A
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Shinichi Takeuchi
伸一 竹内
Yasuhiro Maeda
泰広 前田
Masaya Yano
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  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動クラッチの解放時にはトルクの伝達を確
実に遮断でき、かつ、係合時の応答性を良好に維持する
ことの可能な制御装置を提供する。 【解決手段】 クランクシャフトに取り付けられたフラ
イホイールのトルクが伝達されるプレッシャープレート
と、インプットシャフトに取り付けられたクラッチフェ
ーシングとを係合・解放可能に配置した自動クラッチが
設けられ、解放指令に基づいて自動クラッチを解放させ
る制御がおこなわれる自動クラッチの制御装置におい
て、エンジン回転数を検出する振動量検出手段(ステッ
プ2)と、振動量検出手段(ステップ2)により検出さ
れるエンジン回転数に基づいて、自動クラッチの係合を
制御するクラッチレリーズシリンダのプッシュロッドの
ストロークを調整する解放量設定手段(ステップ3ない
し8)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、動力源と変速機
構との間に配置されてトルクの伝達および遮断をおこな
う自動クラッチの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、手動式変速機が搭載された車両
においては、車両を発進させる場合、または変速機の変
速段を切り換える場合には、運転者がクラッチペダルを
操作してクラッチの係合・解放をおこない、動力源と変
速機構との間のトルクの伝達を制御している。このよう
なクラッチの係合・解放動作を自動化したクラッチ制御
装置が特開昭63−184531号公報に記載されてい
る。
【0003】この公報に記載されたクラッチ制御装置
は、クラッチを駆動するクラッチ駆動手段と、クラッチ
の可動側のクラッチ板の位置を検出するクラッチ位置検
出手段と、変速機の入力軸回転数を検出する入力軸回転
数検出手段と、エンジンの回転数を検出するエンジン回
転数検出手段と、アクセルペダルの踏み込み量を検出す
る踏込量検出手段と、変速機の変速段を選択するセレク
タレバーの位置を検出するセレクタレバー位置検出手段
とを備えている。これらの手段は制御回路に接続されて
いる。
【0004】そして、セレクタレバーが中立位置(ニュ
ートラルレンジ)にある時にクラッチの動力伝達点(半
クラッチ点)を学習し、セレクタレバーが走行位置にあ
るときは、エンジン回転数とアクセルペダル踏み込み量
とに基づいて半クラッチ点を補正し、この補正値に基づ
いてクラッチを制御することにより、運転者の操作負担
を軽減することができるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
クラッチ制御装置においては、セレクタレバーがニュー
トラルレンジに操作された場合は、クラッチの解放指令
が制御回路に入力されるとともに、クラッチ駆動手段に
よりクラッチが解放される。
【0006】ところで、エンジンが回転している場合は
クラッチを構成している複数の摩擦部材のうち、エンジ
ン側に連結されている摩擦部材は、エンジンの回転に伴
って摩擦部材の係合・解放方向に振動している。このた
め、エンジンが高速回転した場合は、セレクタレバーが
ニュートラルレンジに操作されているにも関わらず、駆
動側摩擦部材と従動側摩擦部材とが接触し、エンジンの
トルクが変速機構に伝達されてしまう可能性があった。
また、これらの摩擦部材同士が接触して滑りが生じ、摩
擦部材同士が摩耗して耐久性が低下する可能性があっ
た。
【0007】これらの問題を解消するために、複数の摩
擦部材同士の解放量(隙間)を予め大きく設定しておく
ことも可能であるが、このように構成した場合は、クラ
ッチを解放状態から係合状態に変更する場合の応答性が
低下するという新たな問題が生じるため、実用的ではな
かった。
【0008】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、解放指令が検出されている場合は自動クラッチ
によるトルクの伝達を確実に遮断でき、かつ、自動クラ
ッチの係合時の応答性を良好に維持することの可能な自
動クラッチの制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するため請求項1の発明は、駆動側部材に取り付
けられた駆動側摩擦部材と、駆動側部材のトルクが伝達
される従動側部材に取り付けられた従動側摩擦部材とを
係合・解放可能に配置した自動クラッチが設けられ、解
放指令に基づいて前記自動クラッチを解放させる制御が
おこなわれる自動クラッチの制御装置において、前記駆
動側摩擦部材における前記係合・解放方向の振動量を検
出する振動量検出手段と、この振動量検出手段により検
出される駆動側摩擦部材の振動量に基づいて、前記自動
クラッチの解放量を設定する解放量設定手段とを備えて
いることを特徴とする。
【0010】請求項1の発明において、自動クラッチの
解放量としては、駆動側摩擦部材と従動側摩擦部材との
隙間と、クラッチレリーズシリンダの油圧室に対して自
動クラッチを解放する方向に作用する油圧と、クラッチ
レリーズシリンダのプッシュロッドの移動量(ストロー
ク)と、クラッチレリーズシリンダの油圧室の油圧に対
応して動作する駆動側摩擦部材の移動量(ストローク)
とが例示される。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記駆動側部材に対してトルクを入力する動力源が
設けられており、前記振動量検出手段はこの動力源の回
転数に基づいて、前記駆動側摩擦部材の振動量を検出す
る機能を備えていることを特徴とする。
【0012】したがって、請求項1または請求項2の発
明によれば、自動クラッチの解放状態において、駆動側
摩擦部材が係合・解放方向に振動した場合でも、駆動側
部材と従動側部材との接触、およびトルクの伝達が抑制
される。また、駆動側摩擦部材の振動量に基づいて自動
クラッチの解放量が設定されるため、振動量が少ない状
態における自動クラッチの解放量を少なく設定すること
により、自動クラッチを係合する場合の応答性を良好に
維持できる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の一実施例を添
付図面に基づいて説明する。図2は変速機1の部分的な
構成を示す断面図である。変速機1のクラッチハウジン
グ2の内部には、後述するエンジンのクランクシャフト
3に固定されたフライホイール4が配置されている。
【0014】クラッチハウジング2の内部にはインプッ
トシャフト5が配置され、インプットシャフト5の外周
には円筒状のハブ6がスプライン嵌合され、ハブ6の外
周には円盤状のクラッチディスク7が取り付けられてい
る。このクラッチディスク7は、ダンパー8とクラッチ
フェーシング9とを備えている。
【0015】また、フライホイール4の一方の側面に
は、複数本の連結ピン4Aを介して環状のクラッチカバ
ー10が取り付けられている。フライホイール4とクラ
ッチカバー10との間には、環状のプレッシャープレー
ト11が配置されている。このプレッシャープレート1
1は、連結ピン4Aにより軸線方向に移動可能に保持さ
れている。さらに、クラッチカバー10とプレッシャー
プレート11との間には、環状のダイヤフラムスプリン
グ12が配置されている。上記のクラッチディスク7と
クラッチフェーシング9とプレッシャープレート11と
により、この発明の自動クラッチJが構成されている。
【0016】プレッシャプレート11にはリトラクティ
ングスプリング(図示せず)が固定されており、ダイヤ
フラムスプリング12の外周端がリトラクティングスプ
リングにより支持されている。さらに、クラッチカバー
10には2本のピボットリング13が取り付けられ、ピ
ボットリング13によりダイヤフラムスプリング12が
挟持されている。なお、インプットシャフト5の外周側
には、その軸線方向に移動可能なレリーズベアリング1
4が取り付けられている。このレリーズベアリング14
におけるクランクシャフト3側の側面に、ダイヤフラム
スプリング12の内周端が当接している。
【0017】また、クラッチハウジング2にはその厚さ
方向に貫通する挿入孔15が形成されており、挿入孔1
5にはレリーズフォーク16が挿入されている。クラッ
チハウジング2の内部には支持ピン17が設けられてお
り、レリーズフォーク16が支持ピン17を支点として
揺動可能に支持されている。
【0018】そして、レリーズフォーク16のクラッチ
ハウジング2の内部側における端部がレリーズベアリン
グ14に接続されている。なお、クラッチハウジング2
の挿入孔15にはブーツ18が装着されて、挿入孔15
とレリーズフォーク14との間の気密性を維持してい
る。また、レリーズフォーク16のクラッチハウジング
2の外部側の端部には凹部19が形成されている。
【0019】一方、クラッチハウジング2の外部には、
クラッチレリーズシリンダ20が取り付けられている。
クラッチレリーズシリンダ20の内部にはピストン21
が移動可能に配置され、クラッチレリーズシリンダ20
の内部に油圧室22を形成している。ピストン21には
プッシュロッド23が連結され、プッシュロッド23の
端部が凹部19に当接している。また、油圧室22の内
部には圧縮ばね22Aが配置され、圧縮ばね22Aの弾
性力によりピストン21が図2の左方向に押圧されてい
る。このピストン21に対する押圧力により、プッシュ
ロッド23がレリーズフォーク16側に押圧されてい
る。
【0020】さらにまた、変速機1は、インプットシャ
フト5と平行なカウンタシャフト(図示せず)を備えて
おり、インプットシャフト5およびカウンタシャフトに
は、前進走行レンジにおける所定の変速段、および後進
段を設定するための歯車変速機構が設けられている。そ
して、各歯車変速機構のトルク伝達経路が、同期噛合機
構(図示せず)の動作により変更されるように構成され
ている。
【0021】図3は、この発明が適用される車両の制御
系統を示すブロック図である。すなわち、前記クラッチ
レリーズシリンダ20には、クラッチチューブ24を介
してクラッチマスターシリンダ25が接続されている。
クラッチマスターシリンダ25は、車体のダッシュパネ
ル側に取り付けられており、クラッチマスターシリンダ
25には、クラッチオイルを貯留したリザーブタンク2
6が設けられている。また、クラッチチューブ24とク
ラッチマスターシリンダ25との間には、クラッチレリ
ーズシリンダ20側の油圧脈動がクラッチマスターシリ
ンダ25に伝達されることを抑制するアキュームレータ
27が設けられている。
【0022】さらに、クラッチマスターシリンダ25の
油圧回路にはソレノイドバルブ25Aが設けられてお
り、ソレノイドバルブ25Aに通電する電流値を制御す
ることにより、クラッチマスターシリンダ25から出力
される油圧が調整される。そして、この油圧がクラッチ
チューブ24を介して油圧室22に供給される。
【0023】一方、クラッチレリーズシリンダ20のプ
ッシュロッド23のストローク(位置)を検出するクラ
ッチストロークセンサ28が設けられている。このクラ
ッチストロークセンサ28の検出信号は、変速機用電子
制御装置を兼ねた自動クラッチ用電子制御装置(ACS
・ECU)29に入力されている。自動クラッチ用電子
制御装置29は、記憶装置(RAM,ROM)および演
算処理装置(CPUまたはMPU)ならびに入出力イン
ターフェースを備えたマイクロコンピュータにより構成
されている。
【0024】この自動クラッチ用電子制御装置29に
は、インプットシャフト5の回転数を検出する入力回転
数センサ30の信号と、変速機1の出力回転数を検出す
る出力回転数センサ31の信号と、手動により操作され
るシフト装置32Aの操作位置を検出するシフト位置セ
ンサ32の信号と、変速機1の変速段を検出するシフト
ポジションスイッチ33の信号と、ブレーキペダル(図
示せず)の踏み込み量を検出するブレーキペダルスイッ
チ34の信号とが入力されている。
【0025】また、変速機1はエンジン35に連結され
ており、このエンジン35のアイドル回転数、燃料噴射
量、点火時期などが、エンジン用電子制御装置(EC
U)36により制御されている。このエンジン用電子制
御装置36は、自動クラッチ用電子制御装置29と同様
のマイクロコンピュータにより構成されている。
【0026】そして、エンジン35の出力回転数を検出
するエンジン回転数センサ37の信号、エアコンスイッ
チのオン・オフを検出するエアコンスイッチ38の信
号、エンジン35の吸気管に設けられたスロットルバル
ブ(図示せず)の開度を検出するスロットルセンサ39
の信号、エンジン35の冷却水の温度を検出する冷却水
温センサ40の信号などが、エンジン用電子制御装置3
6に入力されている。なお、エンジン用電子制御装置3
6と自動クラッチ用電子制御装置29とは相互にデータ
通信可能に接続されている。
【0027】前記自動クラッチ用電子制御装置29は、
エンジン35の回転数に基づいてプッシュロッド23の
位置、言い換えればストロークを設定および補正する機
能を備えている。すなわち、エンジン35のアイドル回
転数に応じてプッシュロッド23の基準ストロークが設
定されており、自動クラッチJの解放指令が検出された
場合は、エンジン回転数に基づいて基準ストローク量を
補正する制御がおこなわれる。具体的には、ソレノイド
バルブ25Aの電流値を制御することにより、プッシュ
ロッド23のストロークが制御され、結果的に自動クラ
ッチJの解放量が調整される。
【0028】そして、自動クラッチ用電子制御装置29
は、補正ストロークによりプッシュロッド23のストロ
ークを補正した後に、実際のストロークを検出して補正
ストロークとを比較し、その偏差に基づいて再度プッシ
ュロッド23のストロークを補正する、公知のPID制
御を行うコントローラとしての機能をも備えている。つ
まり、この実施例においては、クラッチレリーズシリン
ダ20、油圧室22、ソレノイドバルブ25A、自動ク
ラッチ用電子制御装置29などの構成が、自動クラッチ
Jの係合・解放を油圧により制御する油圧制御機構とし
ての機能を果たしている。
【0029】ここで、実施例の構成とこの発明の構成と
の対応関係を説明する。すなわち、クランクシャフト3
がこの発明の駆動側部材に相当し、フライホイール4お
よびプレッシャープレート11がこの発明の駆動側摩擦
部材に相当し、インプットシャフト5がこの発明の従動
側部材に相当し、クラッチフェーシング9がこの発明の
従動側摩擦部材に相当する。また、エンジン35がこの
発明の動力源に相当する。
【0030】つぎに、図2および図3のハード構成を有
する車両の動作を説明する。まず、シフト装置32Aが
非走行レンジ(ニュートラルレンジ)にある場合は、ク
ラッチレリーズシリンダ20の油圧室22の油圧が所定
値以上に制御されている。このため、レリーズフォーク
16が支持ピン17を支点として図2の反時計方向に所
定角度回転し、レリーズフォーク16の先端により、レ
リーズベアリング145がクランクシャフト3側に押圧
される。
【0031】すると、ダイアフラムスプトリング12の
外周側が、ピポットリング13を支点としてクラッチフ
ェーシング9から離れる方向に動作し、プレッシャープ
レート11が図2の左方向に移動する。その結果、プレ
ッシャープレート11とフライホイール3との隙間(距
離)が所定の値に制御される。つまり、自動クラッチJ
が解放状態に制御され、フライホイール3のトルクはイ
ンプットシャフト5に伝達されない。
【0032】一方、シフト装置32Aが走行レンジにあ
る場合は、クラッチレリーズシリンダ20の油圧室22
の油圧が所定値未満に制御されている。このため、レリ
ーズフォーク16からレリーズベアリング14に作用す
る押圧力が、前述の場合に比べて低下する。すると、ダ
イアフラムスプトリング12の外周側が、ピポットリン
グ13を支点としてクラッチフェーシング9に近づく方
向に動作し、プレッシャープレート11が図2の右方向
に移動する。その結果、プレッシャープレート11とフ
ライホイール3との隙間が狭められて、クラッチフェー
シング9がプレッシャープレート11およびフライホイ
ール3により挟持される。つまり、自動クラッチJが係
合状態になり、フライホイール3のトルクがインプット
シャフト5に伝達される。
【0033】ここで、自動クラッチJの解放量を制御す
る内容を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
まず、シフト位置センサ32の操作状態に基づいて、自
動クラッチJの解放指令が検出される(ステップ1)。
すなわち、車両の停車中にシフト装置32Aがニュート
ラルレンジにある場合、または車両の走行中に所定の変
速段から他の変速段に切り換える操作が行われる途中
で、シフト装置32Aが一時的にニュートラルレンジに
設定された場合が、自動クラッチJの解放指令に相当す
る。
【0034】自動クラッチJの解放指令が検出される
と、解放指令が検出された時点のエンジン回転数が検出
される(ステップ2)とともに、このエンジン回転数に
対応するプッシュロッド23の位置、言い換えればスト
ロークが演算される(ステップ3)。すなわち、エンジ
ン35のクランクシャフト3の回転数の増大に伴ってプ
レッシャープレート11の軸線方向(厚さ方向)の振動
が増大した場合は、自動クラッチJが解放されるべき状
態であるにもかかわらず、クラッチフェーシング9とフ
ライホイール4およびプレッシャープレート11とが当
接する可能性がある。そこで、ステップ3においてはエ
ンジン35が高速回転してプレッシャープレート11が
軸線方向に所定量振動した場合においても、自動クラッ
チJを確実に解放してトルクの伝達を遮断することが可
能になるようなプッシュロッド23の必要ストローク量
を演算している。
【0035】一方、この実施例では、予めエンジン35
のアイドル回転数に対応するプッシュロッド23の基準
ストロークが設定されており、ステップ3で演算された
プッシュロッド23の必要ストロークと、プッシュロッ
ド23の基準ストロークとを比較し(ステップ4)、補
正ストロークを演算する(ステップ5)。すなわち、こ
の実施例においては、エンジン回転数に対応するプッシ
ュロッド23のストロークの補正量が、自動クラッチ用
電子制御装置29に予め記憶されており、ステップ4で
の比較結果に基づいて、プッシュロッド23の補正スト
ローク量を演算している。したがって、エンジン回転数
の増大に伴って自動クラッチJの解放量が増大する。
【0036】ついで、プッシュロッド23の現在の位置
が検出され(ステップ6)、プッシュロッド23を、現
在の位置からステップ5で演算された位置に移動させる
ため、ソレノイドバルブAに供給する電流値を演算する
(ステップ7)。そして、ステップ7で演算された電流
値になるように制御信号を出力して自動クラッチJの解
放量を制御し(ステップ8)、この制御ルーチンを終了
する。
【0037】ここで、図1のフローチャートに示された
機能的手段と、請求項との対応関係を説明する。ステッ
プ2がこの発明の振動量(エンジン回転数)検出手段に
相当し、ステップ3ないしステップ8がこの発明の解放
量設定手段に相当する。
【0038】このように、この実施例においては、シフ
ト装置32Aがニュートラルレンジに設定され場合は、
エンジン回転数に基づいてプッシュロッド23の位置を
制御し、クラッチフェーシング9とフライホイール3お
よびプレッシャープレート11との隙間、つまり、自動
クラッチJの解放量が設定される。言い換えれば、エン
ジン回転数に基づいてクラッチフェーシング11の軸線
方向の振動量を間接的に検出し、その検出結果に基づい
て自動クラッチJの解放量を制御している。このため、
エンジン35のクランクシャフト3が所定の高速回転領
域に到達してプレッシャープレート11が軸線方向に振
動した場合でも、フライホイール3およびプレッシャー
プレート11とクラッチフェーシング9との接触を確実
に防止することができる。
【0039】したがって、自動クラッチJによる引きず
りトルクが抑制され、停車中にクランクシャフト3のト
ルクがインプットシャフト5に伝達されることを防止で
きる。また、車両の走行中および停車中において、プレ
ッシャープレート11およびクラッチフェーシング9の
摩耗が抑制されて耐久性が向上する。また、エンジン回
転数が低い場合(つまり、プレッシャープレート11の
軸線方向の振動量が少ない場合)には、自動クラッチJ
の解放量が狭く設定されるため、エンジン回転数が低い
場合における自動クラッチJの係合応答性を良好に維持
できる。
【0040】さらに、車両の走行中に、所定の変速段か
らニュートラルレンジを経て他の変速段に変更する場合
は、自動クラッチJのトルク伝達が確実に遮断されるた
め、シフト装置32Aの操作に必要な操作力を抑制する
ことができる。さらに、自動クラッチJによるトルクの
伝達が確実に遮断されるため、インプットシャフト5の
回転と所定の変速段を達成する歯車変速機構との同期が
円滑に行われ、迅速かつ、短時間で変速を実行すること
が可能になりシフトフィーリングが向上する。すなわ
ち、車両の走行中においては、自動クラッチJのトルク
遮断(トルク抜け)時間が短縮され、車両の動力性能が
向上する。
【0041】なお、図1のフローチャートにおいては、
ステップ8の後にプッシュロッド23の実際の位置を検
出し、ステップ5で演算されたプッシュロッド23の位
置とを比較し、この比較結果に基づいて、再度プッシュ
ロッド23の位置を補正する制御をおこなうことも可能
である。また、この発明においては、駆動側摩擦部材お
よび従動側摩擦部材の経時的な摩耗量を、摩耗量検出セ
ンサー(図示せず)により検出し、自動クラッチの解放
量を補正するにあたり、摩耗量の検出結果を考慮して自
動クラッチの解放量を補正することも可能である。
【0042】また、上記実施例においては、クラッチレ
リーズシリンダ20の油圧室22に作用する油圧、また
はクラッチレリーズシリンダ20のプッシュロッド23
の移動量(ストローク)、またはクラッチレリーズシリ
ンダ20の油圧室22の油圧に対応して動作するプレッ
シャープレート11の移動量(ストローク)のうちのい
ずれか一つを、エンジン回転数に基づいて制御すること
により、自動クラッチJの解放量を調整することも可能
である。
【0043】さらに、この発明においては、駆動側摩耗
部材の軸線方向の振動量を振動検出センサー(図示せ
ず)により直接検出し、この検出結果に基づいて自動ク
ラッチの解放量の補正値を設定することも可能である。
さらにまた、自動クラッチの解放量の補正値は、変速機
の変速途中とニュートラルレンジ(非走行レンジ)とで
異なる値に設定することも可能である。つまり、車両の
走行中は、ニュートラルレンジに若干のトルクが駆動側
部材から従動側部材に伝達されたとしても支障がないた
め、停車中の自動クラッチの解放量よりも、走行中の自
動クラッチの解放量の方が狭くなるように制御すること
ができる。
【0044】ここで、上記の具体例に基づいて開示した
この発明の特徴的な構成を列挙すれば以下のとおりであ
る。すなわち、動力源の駆動側部材に取り付けられた駆
動側摩擦部材と、駆動側部材のトルクが伝達される従動
側部材に取り付けられた従動側摩擦部材とを係合・解放
可能に配置した自動クラッチと、この自動クラッチの解
放・係合を油圧により制御する油圧制御機構とが設けら
れ、解放指令に基づいて前記自動クラッチを解放させる
制御がおこなわれる自動クラッチの制御装置において、
前記動力源の回転数を検出する回転数検出手段と、この
回転数検出手段により検出される動力源の回転数に基づ
いて、前記自動クラッチを解放する方向に作用する油圧
制御機構の油圧を設定する解放量設定手段とを備えてい
ることを特徴とする自動クラッチの制御装置。
【0045】また、動力源の駆動側部材に取り付けられ
た駆動側摩擦部材と、駆動側部材のトルクが伝達される
従動側部材に取り付けられた従動側摩擦部材とを係合・
解放可能に配置した自動クラッチと、この自動クラッチ
を解放・係合させるための動力を発生するクラッチレリ
ーズシリンダとが設けられ、解放指令に基づいて前記自
動クラッチを解放させる制御がおこなわれる自動クラッ
チの制御装置において、前記動力源の回転数を検出する
回転数検出手段と、この回転数検出手段により検出され
る動力源の回転数に基づいて、前記自動クラッチを解放
する方向に動作するクラッチレリーズシリンダのプッシ
ュロッドの移動量を設定する解放量設定手段とを備えて
いることを特徴とする自動クラッチの制御装置。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1または請求項2
の発明によれば、自動クラッチの解放状態において、駆
動側摩擦部材が係合・解放方向に振動した場合でも、駆
動側部材と従動側部材との間でトルクが不用意に伝達さ
れることを抑制できる。また、駆動側摩擦部材および従
動側摩擦部材の摩耗が抑制され、駆動側摩擦部材および
従動側摩擦部材の耐久性が向上する。さらに、駆動側摩
擦部材の振動量に基づいて自動クラッチの解放量が設定
されるため、振動量が少ない状態における自動クラッチ
の解放量を少なく設定することにより、自動クラッチを
係合する場合の応答性を良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の自動クラッチの制御例を示すフロ
ーチャートである。
【図2】 図1の制御内容か適用される自動クラッチを
備えた変速機の部分的な断面図である。
【図3】 この発明が適用される変速機およびエンジン
の制御系統を示すブロック図である。
【図4】 図1の制御例において、エンジン回転数から
プッシュロッドの動作ストロークを演算する場合に用い
るマップである。
【符号の説明】
3…クランクシャフト、 5…インプットシャフト、
4…フライホイール、9…クラッチフェーシング、 1
1…プレッシャープレート、 J…自動クラッチ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動側部材に取り付けられた駆動側摩擦
    部材と、駆動側部材のトルクが伝達される従動側部材に
    取り付けられた従動側摩擦部材とを係合・解放可能に配
    置した自動クラッチが設けられ、解放指令に基づいて前
    記自動クラッチを解放させる制御がおこなわれる自動ク
    ラッチの制御装置において、 前記駆動側摩擦部材における前記係合・解放方向の振動
    量を検出する振動量検出手段と、この振動量検出手段に
    より検出される駆動側摩擦部材の振動量に基づいて、前
    記自動クラッチの解放量を設定する解放量設定手段とを
    備えていることを特徴とする自動クラッチの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動側部材に対してトルクを入力す
    る動力源が設けられており、前記振動量検出手段はこの
    動力源の回転数に基づいて、前記駆動側摩擦部材の振動
    量を検出する機能を備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の自動クラッチの制御装置。
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