JP6102499B2 - クラッチ操作状態判定装置 - Google Patents

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本発明は、マニュアル式のクラッチの係合又は切断を判定する技術に関する。
マニュアルトランスミッション及びマニュアルクラッチを備えた自動車においては、発進時に運転者は、クラッチペダルを踏込んでクラッチを切断し、マニュアルトランスミッションを1速へシフトする。そして、運転者は、アクセルペダルを踏込んでエンジン回転速度を上昇させつつ、クラッチペダルを徐々に戻してクラッチを係合させ、エンジントルクを車輪に伝達させる。このように、運転者は、アクセルペダルの踏込み、すなわちエンジン出力(エンジン回転速度)と、クラッチペダルの戻し、すなわちクラッチの係合(エンジン負荷)とを調和させる操作を行うことにより、円滑な発進を行なっている。
特許文献1には、マニュアルトランスミッション及びマニュアルクラッチを備えた自動車において、エンジンストールを防止する技術が開示されている。この技術は、クラッチペダルが踏まれてクラッチペダルの戻し量が大きくなるに従って、燃焼室への吸入量が大きくなるよう制御され、エンジン回転速度が上昇されることにより、エンジンストールが防止される技術である。
特開平3−160130号公報
特許文献1に示される技術では、クラッチペダルが踏まれている場合、つまり、クラッチが切断されている場合に、上述したエンジンストールを防止する制御が介入する。特許文献1では、クラッチの切断を判定する方法について開示されていない。
もし、クラッチストロークセンサにより検出されたクラッチペダルのストローク(以下、適宜「クラッチストローク」と略す)が、規定値以上である場合に、クラッチが切断状態であると判定する方法であれば、クラッチストロークが規定値付近で増減した場合には、クラッチの切断及び係合の判定が頻繁に切り替わってしまう。すると、上述のエンジンストール防止の制御に負担がかかってしまう。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、クラッチの切断又は係合の判定を適切に行うことができるクラッチ操作状態判定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するためになされた、請求項1に係る発明は、駆動軸にエンジントルクを出力して駆動輪を駆動するエンジンと、前記駆動軸と前記駆動輪との間に設けられ、前記エンジンからのエンジントルクが入力される入力軸と、前記駆動輪に回転連結された出力軸とを有し、前記入力軸の回転速度を前記出力軸の回転速度で除した変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を有するマニュアルトランスミッションと、前記駆動軸と前記入力軸との間に設けられ、前記駆動軸と前記入力軸間におけるクラッチトルクを可変とするクラッチと、前記クラッチを操作するクラッチ操作部と、を有する車両に搭載され、前記クラッチのストロークを検出するクラッチストロークセンサと、前記クラッチストロークセンサが検出した前記クラッチのストロークに基づいて、前記クラッチが係合状態であるか切断状態であるかを判定するクラッチ係合切断判定部と、を有し、前記クラッチ係合切断判定部は、前記クラッチのストロークが第一規定値より小さいと判断した場合に、前記クラッチが係合状態であると判定し、前記クラッチのストロークが前記第一規定値より大きく設定されている第二規定値より大きいと判断した場合に、前記クラッチが切断状態であると判定し、前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、0より大きな第三規定量より大きいと判断した場合に、前記クラッチが切断状態であると判定し、前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、0より小さい第四規定量より小さいと判断した場合に、前記クラッチが係合状態であると判定する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記クラッチ係合切断判定部は、前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、前記第三規定量以下且つ前記第四規定量以上である場合には、前回の判定結果を維持する。
請求項1に係る発明によれば、クラッチ係合切断判定部は、クラッチのストロークが第一規定値より小さいと判断した場合に、クラッチが係合状態であると判定する。そして、クラッチ係合切断判定部は、クラッチのストロークが第一規定値より大きく設定されている第二規定値より大きいと判断した場合に、クラッチが切断状態であると判定する。このように、クラッチの係合及び切断の判定に、2つの異なる規定値を用いているので、クラッチの切断及び係合の判定が頻繁に切り替わってしまうことが防止される。
また、クラッチ係合切断判定部は、クラッチのストロークが第一規定値以上且つ第二規定値以下であり、クラッチのストロークの変化量が、0より大きな第三規定量より大きいと判断した場合に、クラッチが切断状態であると判定する。そして、クラッチ係合切断判定部は、クラッチのストロークが第一規定値以上且つ第二規定値以下であり、クラッチのストロークの変化量が、0より小さい第四規定量より小さいと判断した場合に、クラッチが係合状態であると判定する。このように、クラッチのストロークが第一規定値以上且つ第二規定値以下である場合に、クラッチのストロークの変化量に基づいて、クラッチの切断及び係合の判定を行うので、確実にクラッチの切断及び係合の判定を行うことができる。
また、運転者のなかには、クラッチ操作時にクラッチを切断しているつもりでも、実際にはクラッチ操作部となるクラッチペダルをストッパ位置まで十分に踏み込むことなく、クラッチ操作中にクラッチストロークを第一規定値以上且つ第二規定値以下となる状態を維持してしまう運転者もいるが、この様な運転者によりクラッチ操作が行われた場合であっても、クラッチのストロークの変化量に基づいて、クラッチの切断及び係合の判定を行うので、クラッチの切断又は係合の判定を適切に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、クラッチ係合切断判定部は、クラッチのストロークが第一規定値以上且つ第二規定値以下であり、クラッチのストロークの変化量が、第三規定量以下且つ第四規定量以上である場合には、前回の判定結果を維持する。これにより、クラッチのストロークが第一規定値以上且つ第二規定値以下である場合において、クラッチのストロークの変化量が僅かに変化した場合に、クラッチの切断及び係合の判定が頻繁に切り替わってしまうことが防止される。
本実施形態の車両用駆動装置の構成図である。 クラッチストロークとクラッチトルクとの関係を表した「クラッチトルクマッピングデータ」である。 本実施形態の概要を示すグラフであり、横軸を経過時間、縦軸をクラッチストローク、クラッチストロークの変化量、判定結果を表したグラフである。 「クラッチ係合切断判定処理」のフローチャートである。
(車両の説明)
図1に基づき、車両用駆動装置1について説明する。図1において、太線は各装置間の機械的な接続を示し、破線による矢印は制御用の信号線を示している。図1に示すように、車両100には、エンジン2、クラッチ3、マニュアルトランスミッション4、デファレンシャル装置17が、この順番に、直列に配設されている。また、デファレンシャル装置17には、車両100の駆動輪18R、18Lが接続されている。なお、駆動輪18R、18Lは、車両100の前輪又は後輪、或いは、前後輪である。
車両100は、アクセルペダル51、クラッチペダル53(クラッチ操作部)を有している。アクセルペダル51は、エンジン2が出力するエンジントルクを可変に操作するものである。アクセルペダル51には、アクセルペダル51の操作量であるアクセル開度Acを検出するアクセルセンサ52が設けられている。
クラッチペダル53は、クラッチ3を切断状態又は接続状態とし、後述するクラッチトルクTcを可変に操作するものである。車両100は、クラッチペダル53の操作量に応じた液圧を発生させるマスタシリンダ55を有している。
車両100には、クラッチストロークセンサ54が設けられている。クラッチストロークセンサ54は、クラッチ3のストローク(クラッチストロークCl)を検出するものであり、その検出信号を制御部10に出力する。本実施形態では、クラッチストロークセンサ54は、マスタシリンダ55のストロークを検出するセンサである。クラッチストロークセンサ54には、電圧式のリニアスケール、ロータリーエンコーダ等が含まれる。
エンジン2は、ガソリンや軽油等の炭化水素系燃料を使用するガソリンエンジンやディーゼルエンジン等である。エンジン2は、駆動軸21、スロットルバルブ22、燃料噴射装置28を有している。駆動軸21は、ピストンにより回転駆動されるクランクシャフトと一体的に回転する。エンジン2は、駆動軸21にエンジントルクを出力し、駆動輪18R、18Lを駆動する。なお、エンジン2がガソリンエンジンである場合には、エンジン2のシリンダヘッドには、シリンダ内の混合気を点火するための点火装置(不図示)が設けられている。
スロットルバルブ22は、エンジン2のシリンダに空気を取り込む経路の途中に設けられている。スロットルバルブ22は、エンジン2のシリンダに取り込まれる空気量を調整するものである。燃料噴射装置28は、エンジン2の内部に空気を取り込む経路の途中やエンジン2のシリンダヘッドに設けられている。燃料噴射装置28は、ガソリンや軽油等の燃料を噴射する装置である。エンジン2の駆動軸21は、後述するクラッチ3の入力部材であるフライホイール31に連結している。
クラッチ3は、エンジン2の駆動軸21と後述のマニュアルトランスミッション4の入力軸41との間に設けられている。クラッチ3は、運転者によるクラッチペダル53の操作により、駆動軸21と入力軸41とを接続又は切断するとともに、駆動軸21と入力軸41間におけるクラッチトルクTc(図2示)を可変とするマニュアル式のクラッチである。クラッチ3は、フライホイール31、クラッチディスク32、クラッチカバー33、ダイヤフラムスプリング34、プレッシャプレート35、クラッチシャフト36、レリーズベアリング37、スレーブシリンダ38を有している。
フライホイール31は、円板状であり、駆動軸21に連結している。クラッチシャフト36は、入力軸41に連結している。クラッチディスク32は、円板状であり、その外周部の両面に摩擦材32aが設けられている。クラッチディスク32は、フライホイール31と対向して、クラッチシャフト36の先端に軸線方向移動可能且つ回転不能にスプライン嵌合している。
クラッチカバー33は、扁平な円筒状の円筒部33aと、この円筒部33aの一端から回転中心方向に延在する板部33bとから構成されている。円筒部33aの他端は、フライホイール31に連結している。このため、クラッチカバー33は、フライホイール31と一体に回転する。プレッシャプレート35は、中心に穴が開いた円板状である。プレッシャプレート35は、フライホイール31の反対側において、クラッチディスク32と対向して軸線方向移動可能に配設されている。プレッシャプレート35の中心には、クラッチシャフト36が挿通している。
ダイヤフラムスプリング34は、リング状のリング部34aと、このリング部34aの内周縁から、内側に向かって延出する複数の板バネ部34bとから構成されている。板バネ部34bは、内側方向に向かって徐々に、板部33b側に位置するように傾斜している。板バネ部34bは、軸線方向に弾性変形可能となっている。ダイヤフラムスプリング34は、板バネ部34bが軸線方向に圧縮された状態で、プレッシャプレート35とクラッチカバー33の板部33bとの間に配設されている。リング部34aは、プレッシャプレート35と当接している。板バネ部34bの中間部分は、板部33bの内周縁と接続している。ダイヤフラムスプリング34の中心には、クラッチシャフト36が挿通している。
レリーズベアリング37は、図示しないクラッチ3のハウジングに取り付けられている。レリーズベアリング37に中心には、クラッチシャフト36が挿通し、軸線方向移動可能に配設されている。レリーズベアリングは、互いに対向し、相対回転可能な第一部材37aと第二部材37bとから構成されている。第一部材37aは、板部33bの先端と当接している。
スレーブシリンダ38には、液圧により進退するプッシュロッド38aを有している。プッシュロッド38aの先端は、レリーズベアリング37の第二部材37bと当接している。スレーブシリンダ38とマスタシリンダ55とは、液圧配管58により接続されている。
クラッチペダル53が踏まれていない状態では、マスタシリンダ55及びスレーブシリンダ38のいずれにも液圧は発生していない。この状態では、クラッチディスク32は、プレッシャプレート35を介して、ダイヤフラムスプリング34によって、フライホイール31に付勢されて押し付けられている。このため、摩擦材32aとフライホイール31との摩擦力、及び摩擦材32aとプレッシャプレート35との摩擦力により、フライホイール31、クラッチディスク32、及びプレッシャプレート35が一体回転し、駆動軸21と入力軸41とが一体回転する接続状態となっている。
一方で、クラッチペダル53が踏まれると、マスタシリンダ55に液圧が発生し、スレーブシリンダ38にも液圧が発生する。すると、スレーブシリンダ38のプッシュロッド38aがレリーズベアリング37をダイヤフラムスプリング34側に押圧する。すると、板バネ部34bが板部33bの内周縁との接続部分を支点として変形し、クラッチディスク32をフライホイール31に付勢する付勢力が小さくなり、遂には0となる。
図2に示すように、マスタシリンダ55のストロークであるクラッチストロークが増大するにつれて、クラッチ3が駆動軸21から入力軸41に伝達するクラッチトルクTcは小さくなり、上記付勢力が0となると、クラッチトルクTcは0となり、クラッチ3は完全切断状態となる。このように、本実施形態のクラッチ3は、クラッチペダル53が踏まれていない状態では、クラッチ3が接続状態となる、ノーマルクローズドクラッチである。
マニュアルトランスミッション4は、クラッチ3(エンジン2の駆動軸21)とデファレンシャル装置17(駆動輪18R、18L)の間に設けられている。マニュアルトランスミッション4は、入力軸41と出力軸42との間において変速比がそれぞれ異なる複数の変速段を選択的に切り替える有段変速機である。
入力軸41には、クラッチ3を介して、エンジン2からのエンジントルクが入力される。出力軸42は、デファレンシャル装置17を介して、駆動輪18R、18Lに回転連結されている。入力軸41と出力軸42のいずれか一方には、軸に対して遊転可能な複数遊転ギヤと、遊転ギヤと噛合し軸に対して遊転不能な複数固定ギヤ(いずれも不図示)が取り付けられている。
また、マニュアルトランスミッション4は、複数遊転ギヤのうち1の遊転ギヤを選択して、取り付けられている軸に遊転不能に嵌合する選択機構を備えている。このような構成により、入力軸41は、駆動輪18R、18Lと連動して回転する。更に、マニュアルトランスミッション4は、運転者のシフトレバー45の操作を、選択機構を作動させる力に変換するシフト操作機構(不図示)を備えている。
制御部10は、車両100を統括制御するものである。制御部10は、CPU、RAM、ROMや不揮発性メモリー等で構成された記憶部(いずれも不図示)を有している。CPUは、図4に示すフローチャート対応したプログラムを実行する。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものである。記憶部は上記プログラムや図2に示す「クラッチトルクマッピングデータ」を記憶している。
制御部10は、ドライバのアクセルペダル51の操作に基づくアクセルセンサ52のアクセル開度Acに基づいて、運転者が要求しているエンジン2のトルクである要求エンジントルクrを演算する。そして、制御部10は、要求エンジントルクrに基づいて、スロットルバルブ22の開度Sを調整し、吸気量を調整するとともに、燃料噴射装置28の燃料噴射量を調整し、点火装置を制御する。
これにより、燃料を含んだ混合気の供給量が調整され、エンジン2が出力するエンジントルクが要求エンジントルクrに調整されるとともに、エンジン回転速度Neが調整される。なお、アクセルペダル51が踏まれていない場合には(アクセル開度Ac=0)、エンジン回転速度Neはアイドリング回転速度(例えば、700r.p.m.)に維持される。
制御部10は、クラッチストロークセンサ54によって検出されたクラッチストロークClを、図2に示すクラッチストロークClとクラッチトルクTcとの関係を表した「クラッチトルクマッピングデータ」に参照させることにより、クラッチ3が駆動軸21から入力軸41に伝達可能なトルクであるクラッチトルクTcを演算する。
エンジン2、クラッチ3、マニュアルトランスミッション4、制御部10、クラッチペダル53、クラッチストロークセンサ54、マスタシリンダ55、アクセルペダル51、アクセルセンサ52、液圧配管58を含めた構成が、本実施形態の車両用駆動装置1である。また、クラッチストロークセンサ54及び制御部10を含めた構成が、「クラッチ操作状態判定装置」に該当する。
(クラッチ係合切断判定処理)
以下に、図3のタイムチャート及び図4のフローチャートを用いて、本実施形態のクラッチ係合切断判定方法ついて説明する。なお、図2や図3において、「ストッパ位置」とは、クラッチペダル53が最大に踏み込まれた(操作された)位置である。クラッチペダル53が「ストッパ位置」にある場合には、クラッチストロークClが最大となる。
車両100のイグニッションがONとされ、車両100が走行可能な状態となると、「クラッチ係合切断判定処理」が開始し、プログラムはS11に進む。
制御部10(クラッチ係合状態判定部)が、S11において、クラッチストロークClが、「第一規定値」より小さいと判断した場合には(S11:YES、図3の(1)、(5))、S12において、クラッチ3が係合状態にあると判定し、プログラムをS11に戻す。S11において、制御部10が、クラッチストロークClが、「第一規定値」以上であると判断した場合には(S11:NO)、プログラムをS21に進める。なお、「第一規定値」は、図2に示すように、クラッチ3が係合開始する付近のクラッチストロークClに設定されている。なお、クラッチ3が係合開始する状態とは、摩擦材32aがフライホイール31やプレッシャプレート35と接触する状態を指す。
制御部10が、S21において、クラッチストロークClが、「第二規定値」より大きいと判断した場合には(S21:YES)、S22において、クラッチ3が切断状態にあると判定し、プログラムをS11に戻す。なお、「第二規定値」は「第一規定値」より大きな値に設定されている。S21において、制御部10が、クラッチストロークClが、「第二規定値」以下であると判断した場合には(S21:NO)、プログラムをS31に進める。
制御部10が、S31において、クラッチストロークClを時間微分したクラッチストローク変化量Claが、「第三規定値」より大きいと判断した場合には(S31:YES、図3の(2))、S32において、クラッチ3が中間切断状態であると判定する。なお、「第三規定値」は、0より大きい値(プラス値)である。S31において、制御部10が、クラッチストローク変化量Claが、「第三規定値」以下であると判断した場合には(S31:NO)、プログラムをS41に進める。
制御部10が、S41において、クラッチストローク変化量Claが、「第四規定値」より小さいと判断した場合には(S41:YES、図3の(4))、S42において、クラッチ3が中間係合状態であると判定する。なお、「第四規定値」は、0より小さい値(マイナス値)である。S41において、制御部10が、クラッチストローク変化量Claが、「第四規定値」以上であると判断した場合には(S41:NO、図3の(3))、S51において、前回の判定結果を維持する判定を行い、プログラムをS11に戻す。
(クラッチ断接の判定結果利用の例)
上述したクラッチ3の断接の判定結果は、例えば、特開2001−263138号公報に開示されているエンジン制御に利用することができる。このエンジン制御は、車両の発進時に、クラッチが係合している場合に、エンジントルクを増加させることにより、エンジン回転速度の低下を防止し、車両のスムーズな発進を実現する制御である。このようなエンジン制御において、不要にエンジントルクを増加させないこと、及び必要な状態においてエンジン回転速度の低下を防ぐために、クラッチ3の断接に基づき、エンジン制御を実行するか否かを判断することが一般的である。本実施形態のクラッチ3の断接の判定結果を用いることにより、より適確に上述のエンジン制御を行うことができる。
また、上述したクラッチ3の断接の判定結果は、エンジン回転速度の低下に起因するエンジンストールの防止や、車両の発進時におけるエンジン回転速度の不要な上昇防止等のエンジン制御にも利用することもできる。
(本実施形態の効果)
以上の説明から明らかなように、制御部10(クラッチ係合切断判定部)は、クラッチストロークClが「第一規定値」より小さいと判断した場合に(図4のS11でYESと判断)、クラッチ3が係合状態であると判定する。そして、制御部10は、クラッチストロークClが「第二規定値」より大きいと判断した場合に(S21でYESと判断)、クラッチ3が切断状態であると判定する。このように、クラッチ3の係合及び切断の判定に、2つの異なる規定値を用いているので、クラッチ3の切断及び係合の判定が頻繁に切り替わってしまうこと(ハンチング)が防止される。
また、制御部10は、クラッチストロークClが「第一規定値」以上且つ「第二規定値」以下であり、クラッチストローク変化量Claが、「第三規定量」より大きいと判断した場合に(S31でYESと判断)、クラッチ3が中間切断状態であると判定する。そして、制御部10は、クラッチストロークClが第一規定値以上且つ第二規定値以下であり、クラッチストローク変化量Claが、「第四規定量」より小さいと判断した場合に(S41でYESと判断)、クラッチ3が中間係合状態であると判定する。このように、クラッチストロークClが「第一規定値」以上且つ「第二規定値」以下である場合に、クラッチストローク変化量Claに基づいて、クラッチ3の切断及び係合の判定を行うので、確実にクラッチ3の切断及び係合の判定を行うことができる。
運転者のなかには、クラッチ3を切断しているつもりで、実際にはクラッチペダル53を「ストッパ位置」まで踏み込むことなく、クラッチストロークClが「第一規定値」以上且つ「第二規定値」以下である状態を維持してしまう運転者がいる。このようなクラッチペダル53の操作が行われた場合であっても、クラッチストローク変化量Claが、「第三規定量」より大きい場合には、クラッチ3が中間切断状態であると判定される。
また、クラッチストローク変化量Claに基づいて、クラッチ3の切断及び係合の判定を行っているので、運転者の切断意思や係合意思を予め検知することができる。このため、クラッチ3の切断や係合の判定結果に基づいて実行されるエンジン制御を、実際にクラッチ切断又は係合される前に行うことにより、上述のエンジン制御をより好適に行うことができる。つまり、一般的なエンジンでは、エンジンのトルクアップ要求に対して、100ms〜1s以上の応答遅れが発生することがあるが、エンジン制御を実際にクラッチ切断又は係合される前に行うことにより、エンジン制御の応答遅れを相殺することができる。
なお、クラッチ3が中間切断状態又は中間接続状態と判定された場合には、クラッチ3が切断状態又は接続状態と判定されたと比較してエンジンの制御量を小さくすることが好ましい。このようにすると、クラッチ3断接の判定結果と実際のクラッチ3の状態が異なることに起因して実行されるエンジン制御による運転者の違和感を抑制することができる。
また、制御部10は、クラッチストロークClが「第一規定値」以上且つ「第二規定値」以下であり、クラッチストローク変化量Claが、「第三規定量」以下且つ「第四規定量」以上である場合には(S41でNOと判定)、前回の判定結果を維持する。これにより、クラッチストロークClが「第一規定値」以上且つ「第二規定値」以下である場合において、クラッチストローク変化量Claが僅かに変化した場合に、クラッチ3の切断及び係合の判定が頻繁に切り替わってしまうことが防止される。
(別の実施形態)
以下に、以上説明した実施形態と異なる実施形態について説明する。以上説明した実施形態では、図2に示すように、「第一規定値」は、クラッチ3が係合開始する付近のクラッチストロークClに設定されている。しかし、「第二規定値」が、クラッチ3が係合開始する付近のクラッチストロークClに設定されている実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチペダル53の操作力は、マスタシリンダ55、液圧配管58及びスレーブシリンダ38を介して、レリーズベアリング37に伝達させる。しかし、クラッチペダル53の操作力が、ワイヤ、ロッド、ギヤ等の機械的要素を介して、レリーズベアリング37に伝達される実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチストロークセンサ54は、マスタシリンダ55のストローク量を検出している。しかし、クラッチストロークセンサ54は、クラッチペダル53の操作量やマスタシリンダ55のマスタ圧、スレーブシリンダ38のストロークや液圧、レリーズベアリング37のストローク量を検出するセンサであっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、クラッチ3に運転者の操作力を伝達するクラッチ操作部は、クラッチペダル53である。しかし、クラッチ操作部は、クラッチペダル53に限定されず、例えば、クラッチレバーであっても差し支え無い。同様に、アクセル開度Acを調整するアクセルペダル51の代わりに、例えば、アクセル開度Acを調整するアクセルグリップであっても差し支え無い。そして、本実施形態の車両用駆動装置を、自動二輪車やその他車両に適用しても、本発明の技術的思想が適用可能なことは言うまでもない。
以上説明した実施形態では、単一の制御部10が、エンジン2を制御するとともに、図4に示す「クラッチ係合切断判定処理」を実行する。しかし、エンジン制御部が、エンジン2を制御し、エンジン制御部とCAN(Controller Area Network)等の通信手段で接続された制御部10が「クラッチ係合切断判定処理」実行する実施形態であっても差し支え無い。
1…車両用駆動装置、2…エンジン、3…クラッチ、4…マニュアルトランスミッション、10…制御部(クラッチ係合切断判定部)、21…駆動軸、53…クラッチペダル(クラッチ操作部)、54…クラッチストロークセンサ、100…車両
Cl…クラッチストローク
Cla…クラッチストローク変化量

Claims (2)

  1. エンジンの駆動軸とマニュアルトランスミッションの入力軸との間に設けられ、前記駆動軸と前記入力軸間におけるクラッチトルクを可変とするクラッチと、
    前記クラッチを操作するクラッチ操作部と、を有する車両に搭載され、
    前記クラッチのストロークを検出するクラッチストロークセンサと、
    前記クラッチストロークセンサが検出した前記クラッチのストロークに基づいて、前記クラッチが係合状態であるか切断状態であるかを判定するクラッチ係合切断判定部と、を有し、
    前記クラッチ係合切断判定部は、
    前記クラッチのストロークが第一規定値より小さいと判断した場合に、前記クラッチが係合状態であると判定し、
    前記クラッチのストロークが前記第一規定値より大きく設定されている第二規定値より大きいと判断した場合に、前記クラッチが切断状態であると判定し、
    前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、0より大きな第三規定量より大きいと判断した場合に、前記クラッチが切断状態であると判定し、
    前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、0より小さい第四規定量より小さいと判断した場合に、前記クラッチが係合状態であると判定するクラッチ操作状態判定装置。
  2. 前記クラッチ係合切断判定部は、
    前記クラッチのストロークが前記第一規定値以上且つ前記第二規定値以下であり、前記クラッチのストロークの変化量が、前記第三規定量以下且つ前記第四規定量以上である場合には、前回の判定結果を維持する請求項1に記載のクラッチ操作状態判定装置。
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