JPH11293416A - 残留磁束密度の低い高珪素鋼板およびその製造方法 - Google Patents

残留磁束密度の低い高珪素鋼板およびその製造方法

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JPH11293416A
JPH11293416A JP11436298A JP11436298A JPH11293416A JP H11293416 A JPH11293416 A JP H11293416A JP 11436298 A JP11436298 A JP 11436298A JP 11436298 A JP11436298 A JP 11436298A JP H11293416 A JPH11293416 A JP H11293416A
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concentration
steel sheet
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magnetic flux
flux density
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JP11436298A
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English (en)
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Tsunehiro Yamaji
常弘 山路
Katsuji Kasai
勝司 笠井
Kazuhisa Okada
和久 岡田
Yoshiichi Takada
芳一 高田
Hironori Ninomiya
弘憲 二宮
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板厚方向にSi濃度勾配を形成することによ
って、従来の利点を維持しつつ残留磁束密度の低い珪素
鋼板およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 板厚方向にSiの濃度勾配を有し、表面
のSi濃度が板厚中心部のSi濃度より高く、板厚方向
のSi濃度の最大と最小の差を0.3wt.%以上、平
均Si濃度を7wt.%以下とし、表裏面のSi濃度の
差を1wt.%とすることにより残留磁束密度の低い高
珪素鋼板を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスやモータ
ーの鉄心材料として使用される残留磁束密度の低い高珪
素鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高珪素鋼板は、トランスやモーターの鉄
心材料に使用され、Siの含有量が増すほど鉄損が低減
し、Si:6.5wt.%では磁歪が0となり、最大透
磁率のピークとなる等、優れた磁気特性を示すことが知
られている。
【0003】従来、高珪素鋼板の製造方法として、低珪
素鋼を圧延により薄板とした後、鋼板表面からSiを浸
透拡散させる、いわゆる浸珪法が知られている。しか
し、拡散により均一Si濃度の高珪素鋼板を製造しよう
とすると極めて時間がかかる。また、このような高珪素
鋼板は脆性材料であり、処理後鋼板を巻き取る場合に破
断が生じるといった問題を有している。
【0004】そこで、特開昭62−227033号ない
し特開昭62−227036号公報、特公平5−497
44号公報には、表層のSi濃度が6.5wt.%とな
って、板厚方向にSiの濃度勾配が存在する時点で拡散
処理を打ち切ることが提案されている。このように拡散
処理を途中で打ち切ることにより、全体の処理時間を短
くすることができるとともに、内部のSi濃度が低いの
で良好な加工性が得られる。さらに、このようにSi濃
度分布を有している珪素鋼板は鉄損が低いことが開示さ
れている。
【0005】ところで、トランス、モータ等の鉄心に使
用される珪素鋼板は、磁束密度を高め、鉄損を低下させ
る方向で研究が行われ、角形比の大きい材料が開発され
てきた。しかし、その結果、残留磁束密度が大きくな
り、トランス等の機器とした場合、偏磁によりさまざま
な問題が発生している。
【0006】しかしながら、上記従来技術では、化学気
相蒸着法を用いた浸珪法によって板厚方向のSi濃度勾
配を形成することにより、あくまでも処理時間の短縮、
加工性の改善、および鉄損の低減を実現することを目的
としており、残留磁束密度には着目していない。したが
って、上記のようにSi濃度勾配を形成しても、必ずし
も満足な残留磁束密度特性を有していないという問題が
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、板厚方向にSi濃度勾配
を形成することによって、従来の利点を維持しつつ残留
磁束密度の低い珪素鋼板およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
にSi濃度勾配を形成した珪素鋼板において、残留磁束
密度が低くならない場合が生じる原因について検討し
た。その結果、表層Si濃度が高く板厚中心部のSi濃
度が低いSi濃度分布が形成されていても、表裏面のS
i濃度差が大きければ残留磁束密度が必ずしも低下しな
いことを見出した。
【0009】このような表裏面のSi濃度差が生じるの
は、浸珪法によりSi化合物を浸珪させる際に、製造条
件のばらつき等により、表面と裏面とでSi化合物ガス
の供給量が異なること等が考えられる。
【0010】また、このような表裏面でのSi濃度差が
生じると鋼板の幅方向に反り(C反り)が生じ通板性が
悪くなるが、表裏面のSi濃度差に起因する鋼板の反り
を測定し、その反り量が一定の狭い範囲になるように、
表裏面から供給するSi化合物の量を制御することによ
り、表裏面のSi濃度差が抑制され、鋼板の反りも解消
されることを見出した。
【0011】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものであり、板厚方向にSiの濃度勾配を有し、表
面のSi濃度が板厚中心部のSi濃度より高く、板厚方
向のSi濃度の最大と最小の差が0.3wt.%以上、
平均Si濃度が7wt.%以下であり、表裏面のSi濃
度の差が1wt.%以内であることを特徴とする残留磁
束密度の低い高珪素鋼板を提供する。
【0012】また、本発明は、鋼板表面からSiを浸透
させる浸珪処理および浸透させたSiを鋼板内に拡散さ
せる拡散処理をSi化合物を含む無酸化性雰囲気で同時
的に行って浸珪および拡散速度を制御し、表層のSi濃
度が板厚中心部のSi濃度よりも高い状態にあるうちに
打ち切り、板厚方向のSi濃度の最大と最小の差を0.
3wt.%以上、平均Si濃度を7wt.%以下、表裏
面のSi濃度の差を1wt.%以内とすることを特徴と
する残留磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法を提供す
る。
【0013】さらに、鋼板をSi系化合物を含む無酸化
性ガス雰囲気で浸珪処理し、次いで、Si系化合物を含
まない無酸化性ガス雰囲気でSiの拡散処理を行ってS
iの拡散速度を制御し、表層のSi濃度が板厚中心部の
Si濃度よりも高い状態にあるうちに打ち切り、板厚方
向のSi濃度の最大と最小の差を0.3wt.%以上、
平均Si濃度を7wt.%以下、表裏面のSi濃度の差
を1wt.%以内とすることを特徴とする高周波磁気特
性に優れた残留磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法を
提供する。
【0014】さらにまた、本発明は、上記いずれかの方
法において、表裏面のSi濃度差を1wt.%以内とす
るために、炉出側で鋼板の反り高さを計測し、反り高さ
が製品幅に対して1%以下となるように、鋼板の表裏面
から供給するSi化合物の量を制御することを特徴とす
る残留磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法を提供す
る。なお、上記Si系化合物としては、SiCl4を用
いることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明について具体的に説明
する。本発明においては、板厚方向にSiの濃度勾配を
有し、表面のSi濃度が板厚中心部のSi濃度より高
く、板厚方向のSi濃度の最大と最小の差が0.3w
t.%以上、平均Si濃度が7wt.%以下の高珪素鋼
板において、表裏面のSi濃度の差を1wt.%以内と
する。
【0016】残留磁束密度は、板厚方向のSi濃度の最
大と最小の差(ΔSi)に強く依存し、この値が大きく
なるほどその絶対値が小さくなる。これは、Siの添加
とともに格子定数が小さくなることから、Siの濃度勾
配を形成することにより鋼板内に張力が発生するためと
推定される。そのために、本発明では、表層のSi濃度
を高くし、板厚中心部のSi濃度を低くして、板厚方向
にSiの濃度勾配を形成している。
【0017】しかし、表面と裏面とのSi濃度の差が大
きい場合には、必ずしも残留磁束密度が低くならないこ
とが判明した。そこで、本発明では、表裏面のSi濃度
の差を1wt.%以内と規定する。このように表裏面の
Si濃度の差を1wt.%と規定することにより、安定
して低い残留磁束密度を得ることができる。このように
表裏面でのSi濃度の差が大きい場合に残留磁束密度が
低くならない原因は、表層Si濃度の低いほうの面のΔ
Si値の影響によるものと推定される。
【0018】平均Si濃度は7wt.%以下とする。偏
磁による突入電流は飽和磁束密度が高いほど小さくなる
が、飽和磁束密度は添加される平均Si量に逆比例する
ため、平均Si量が高すぎると好ましくない。また、平
均Si濃度が7wt.%を超えると加工性が悪くなる。
これらの理由から平均Si濃度は7wt.%以下として
いる。
【0019】また、上述したように、ΔSiが大きくな
るほど残留磁束密度が低下し、板厚方向のΔSiが0.
3wt.%以上あれば十分に低い残留磁束密度を得るこ
とができる。
【0020】本発明に係るSiの濃度勾配を有する珪素
鋼板は、例えば、化学気相蒸着(CVD、浸珪処理)
法、物理気相蒸着(PVD)法、クラツド技術、めっき
技術等によって製造することが可能であるが、これらの
中ではCVD法によって製造することが好ましい。
【0021】CVD法においては、鋼板をSi系化合物
を含む無酸化性ガス雰囲気で浸珪処理し、次いで、Si
系化合物を含まない無酸化性ガス雰囲気でSiの拡散処
理を行ってSiの拡散速度を制御し、表層のSi濃度が
板厚中心部のSi濃度よりも高い状態にあるうちに打ち
切ることにより、上述のようなSi濃度分布を形成する
ことができる。
【0022】また、鋼板表面からSiを浸透させる浸珪
処理および浸透させたSiを鋼板内に拡散させる拡散処
理をSi化合物を含む無酸化性雰囲気で同時的に行って
浸珪および拡散速度を制御し、表層のSi濃度が板厚中
心部のSi濃度よりも高い状態にあるうちに打ち切り、
上述のようなSi濃度分布を形成することもできる。
【0023】後者の方法によれば、浸珪処理および拡散
処理を同一雰囲気で同時的に行うことにより、炉の構造
を簡略化することができるとともに、従来拡散炉で問題
となっていた鋼板酸化も抑制することができ、また、浸
珪・拡散処理炉における雰囲気調整、SiCl4ガスの
導入箇所およびその流量、ならびに鋼板Sの移動速度等
を調節することにより、Si濃度分布を制御しやすく、
極めて自由度の高い処理を行うことができる。
【0024】ここで、浸珪処理は、Si化合物ガスを用
いて行う。処理に用いるSi化合物ガスは、特に限定さ
れるものではなく、SiH4、Si25、SiCl4等を
用いることができるが、中でもSiCl4が好ましい。
処理ガスとしてSiCl4を用いる場合には、処理温度
を1023〜1250℃の範囲にすることが好ましい。
また、浸珪処理および拡散処理の際のSiCl4の濃度
は0.02〜35mol%とすることが好ましい。
【0025】Si化合物ガスは、通常、鋼板の表面側お
よび裏面側から供給されるが、このガスの供給量を制御
することにより、表裏面のSi濃度差を1wt.%以内
にすることができる。
【0026】ただし、実操業においては、リアルタイム
で表裏面のSi濃度差を測定することが困難であるた
め、炉出側で鋼板の幅方向の反り(C反り)の高さを計
測し、反り高さが製品幅に対して1%以下となるよう
に、鋼板の表裏面から供給するSi化合物の量を制御す
ることが好ましい。つまり、表裏面のSi濃度差が大き
いほど鋼板の反りが大きくなるという関係があり、この
ような反りが存在すると連続ラインの通板性が悪くな
り、その点からも好ましくないが、この反り高さが1%
以下であれば、通板性も良好になり、表裏面のSi濃度
差が1wt.%以下となるので、炉の出側で鋼板の反り
高さを計測し、これが製品幅に対して1%以下となるよ
うに鋼板の表裏面から供給するSi化合物の量をフィー
ドバック制御することにより、表裏面のSi濃度差を1
wt.%以内にすることができ、鋼板の反りも防止する
ことができる。
【0027】本発明において、Si以外の成分は特に限
定されるものではなく、通常この種の鋼板として用いら
れる範囲であればよい。すなわち、C≦0.02wt.
%、0.05wt.%≦Mn≦0.5wt.%、P≦
0.01wt.%、S≦0.02wt.%、0.001
wt.%≦sol.Al≦0.06wt.%、N≦0.
01wt.%の範囲が好ましい。
【0028】Cは多量に含有されると磁気時効を引き起
こすため、0.02wt.%以下とすることが好まし
い。特性上、その下限は特に存在しないが、経済的に除
去する観点からは0.001wt.%とすることが好ま
しい。
【0029】Mnは多量に含有されると鋼板が脆くなる
ため、0.5wt.%以下とすることが好ましい。ま
た、その含有量が低く過ぎると、熱延工程で破断や表面
キズを誘発するため、0.05wt.%以上であること
が好ましい。
【0030】Pは磁気特性から見ると好ましい元素であ
るが、多量に含有されると鋼板の加工性を劣化させるた
め、0.01wt.%以下であることが好ましい。特性
上、その下限は特に存在しないが、経済的に除去する観
点からは0.001wt.%とすることが好ましい。
【0031】Sは加工性を劣化させるため、0.02w
t.%以下とすることが好ましい。特性上、その下限は
特に存在しないが、経済的に除去する観点からは0.0
01wt.%とすることが好ましい。
【0032】sol.Alは同じく加工性を害するた
め、0.06wt.%以下とすることが好ましい。一
方、脱酸剤としての必要性からその0.001wt.%
以上が好ましい。
【0033】Nは多量に含有されると窒化物を形成して
磁気特性を劣化させるため、0.01wt.%以下であ
ることが好ましい。特性上、その下限は特に存在しない
が、現在の製鋼技術では0.0001wt.%が事実上
の下限となる。
【0034】なお、表裏面のSi濃度およびSi濃度の
最大と最小との差は、全板厚をEPMA分析して得られ
るSi濃度プロファイルから決定することができる。ま
た、平均Si濃度は化学分析により得られる値である。
さらに、残留磁束密度は、直流で1.2T励磁後の値で
ある。さらにまた、本発明の効果は鋼板の板厚によらず
得ることができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。板
厚0.3mm、幅640mmの3wt.%珪素鋼板に種
々の条件で浸珪処理し、板厚方向に0.3wt.%以上
のSi濃度差を有する高珪素鋼板を試作し、表裏Si濃
度と残留磁束密度との相関を調査した。一般に、残留磁
束密度が飽和磁束密度の1/5以下であれば、15%程
度鉄心の小型化が可能であるから、ここでは、平均Si
量が同程度で、平均ΔSi、表裏面でのSi濃度の差の
異なる材料を試作し、残留磁束密度Brと飽和磁束密度
Bsとの比がBr/Bs<1/5となる条件という観点
から残留磁束密度を比較評価した。
【0036】浸珪処理炉の温度は1200℃、均熱温度
条件、ライン速度、表裏面それぞれに供給するSiCl
4の流量を変化させて、鋼板表裏のSi値をおよびΔS
iを変化させ、残留磁束密度を測定した。また、磁気特
性として他に飽和磁束密度を測定し、さらに鋼板のC反
りの値を測定し、通板性を評価した。表1に、表裏面の
Si濃度、表裏のSi濃度差、平均ΔSi、平均Si濃
度、飽和磁束密度、残留磁束密度、C反り高さ、通板性
を示す。
【0037】なお、ライン通板性は、◎:通板に問題な
し、○:形状は好ましくないが通板は問題なし、×:連
続通板不可(数m試料を作成したのみ)という評価基準
で評価した。また、平均ΔSiは以下の式で計算した値
である。 平均ΔSi=(表面Si+裏面Si)/2−板中心部S
【0038】
【表1】
【0039】飽和磁束密度Brは一般にΔSiに強く依
存し、この値が大きくなるほど絶対値が下がる傾向にあ
り、表1に示すように、本発明を満たすものは、確かに
低い残留磁束密度が得られたが、表裏面のSi濃度の差
が1%を超えるものは、平均ΔSiが大きいにもかかわ
らず残留磁束密度が小さくならず、上記Br/Bs<1
/5を満たさないことが確認された。また、表裏面のS
i濃度差が1%を超えるものは、C反りが大きく、通板
性も悪いことが確認された。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
板厚方向にSiの濃度勾配を有し、表面のSi濃度を板
厚中心部のSi濃度より高くし、板厚方向のSi濃度の
最大と最小の差を0.3wt.%以上、平均Si濃度を
7wt.%以下とし、さらに表裏面のSi濃度の差を1
wt%以内とすることにより、安定して残留磁束密度の
低い珪素鋼板を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 芳一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 二宮 弘憲 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚方向にSiの濃度勾配を有し、表面
    のSi濃度が板厚中心部のSi濃度より高く、板厚方向
    のSi濃度の最大と最小の差が0.3wt.%以上、平
    均Si濃度が7wt.%以下であり、表裏面のSi濃度
    の差が1wt.%以内であることを特徴とする残留磁束
    密度の低い高珪素鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板表面からSiを浸透させる浸珪処理
    および浸透させたSiを鋼板内に拡散させる拡散処理を
    Si化合物を含む無酸化性雰囲気で同時的に行って浸珪
    および拡散速度を制御し、表層のSi濃度が板厚中心部
    のSi濃度よりも高い状態にあるうちに打ち切り、板厚
    方向のSi濃度の最大と最小の差を0.3wt.%以
    上、平均Si濃度を7wt.%以下、表裏面のSi濃度
    の差を1wt.%以内とすることを特徴とする残留磁束
    密度の低い高珪素鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 鋼板をSi系化合物を含む無酸化性ガス
    雰囲気で浸珪処理し、次いで、Si系化合物を含まない
    無酸化性ガス雰囲気でSiの拡散処理を行ってSiの拡
    散速度を制御し、表層のSi濃度が板厚中心部のSi濃
    度よりも高い状態にあるうちに打ち切り、板厚方向のS
    i濃度の最大と最小の差を0.3wt.%以上、平均S
    i濃度を7wt.%以下、表裏面のSi濃度の差を1w
    t.%以内とすることを特徴とする高周波磁気特性に優
    れた残留磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3の方法におい
    て、表裏面のSi濃度差を1wt.%以内とするため
    に、炉出側で鋼板の反り高さを計測し、反り高さが製品
    幅に対して1%以下となるように、鋼板の表裏面から供
    給するSi化合物の量を制御することを特徴とする残留
    磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 Si系化合物としてSiCl4を用いる
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1
    項に記載の残留磁束密度の低い高珪素鋼板の製造方法。
JP11436298A 1998-04-10 1998-04-10 残留磁束密度の低い高珪素鋼板およびその製造方法 Pending JPH11293416A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2902778A4 (en) * 2012-09-28 2016-08-17 Jfe Steel Corp STEEL SHEET INSPECTION APPARATUS, STEEL SHEET INSPECTION METHOD, AND STEEL SHEET MANUFACTURING METHOD

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2902778A4 (en) * 2012-09-28 2016-08-17 Jfe Steel Corp STEEL SHEET INSPECTION APPARATUS, STEEL SHEET INSPECTION METHOD, AND STEEL SHEET MANUFACTURING METHOD
US10031068B2 (en) 2012-09-28 2018-07-24 Jfe Steel Corporation Steel sheet inspection device, steel sheet inspection method, and steel sheet manufacturing method

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