JPH11293380A - 溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼およびその製造方法

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JPH11293380A
JPH11293380A JP11286098A JP11286098A JPH11293380A JP H11293380 A JPH11293380 A JP H11293380A JP 11286098 A JP11286098 A JP 11286098A JP 11286098 A JP11286098 A JP 11286098A JP H11293380 A JPH11293380 A JP H11293380A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、主として液体アンモニアとLPG
などの他種液化ガスを混載する多目的タンク用鋼材とし
ての溶接性および低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼を
提供する。 【解決手段】 低C−Ni−Nb−Ti系を基本とする
低Pcm鋼で、降伏点が出ないこと、またそのために1
000〜1250℃に加熱し、オーステナイト未再結晶
温度域での累積圧下量を30%以上とし、720℃以上
の温度で熱間圧延を終了後、680℃以上の温度から水
冷を開始し、150〜350℃で水冷を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として液体アン
モニア(LAG)とLPGなどの他種液化ガスを混載す
る多目的タンク用鋼材として、溶接性および低温靭性に
優れた低降伏比高張力鋼及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】液化ガス貯槽用タンクに使用される鋼材
は、液化ガスの種類によって異なるが、ガスの液化温度
は一般に常圧では低温(LPGの場合、−48℃)であ
るため、母材はもちろん溶接継手部においても優れた低
温靭性が要求される。これに対し、特開昭63−290
246号公報には6.5〜12.0%のNiを添加する
方法や、特開昭58−153730号公報には特定組成
の鋼を焼入れ焼戻し処理を行って、焼戻しマルテンサイ
トとベイナイトの強靭性を利用する方法が開示されてい
る。
【0003】また、液体アンモニアは鋼材の応力腐食割
れ(SCC)を引き起こすことが知られ、IGC CO
DE 17.13(International Co
defor the Construction an
d Equipmentof Ships Carry
ing Liquefied Gases inBul
k)では、酸素分圧、温度などの貯槽時の操業条件を規
制するとともに、鋼材のNi含有量を5%以下に制限す
ることや実降伏強さを440N/mm2以下に抑えるこ
となどを規定している。このため、特開平4−1761
3号公報では表層のみ軟化処理した鋼板や、特開昭57
−139493号公報では軟鋼クラッド鋼と軟質溶接最
終層によるタンク製造方法などが開示されている。
【0004】しかし、上記LPGと液体アンモニアを混
載するタンクでは、当然のことながら両者に要求される
仕様を満足する必要がある。一方、タンクの大容量化や
船舶に搭載されることの多いこの種のタンクにおいては
高張力化が求められており、LPGからの優れた低温靭
性と液体アンモニアからの降伏強さの上限規制に伴う低
降伏比化の同時達成が大きな課題となっていた。
【0005】高張力化と低降伏比化を同時に達成する手
段としては、圧延後、フェライトとオーステナイトの二
相温度域に再加熱後空冷以上の冷速で冷却(、さらにそ
の後焼き戻し処理)する方法が特開平2−266378
号公報などに開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多目的タン
ク用鋼材について、鋼成分と製造条件を限定し組織制御
を十分に行うことにより優れた溶接性、低温靭性と同時
に高強度で低降伏比を図ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、多目的タンク
用鋼材としての鋼成分と製造条件について検討し、優れ
た溶接性、低温靭性と同時に高強度で低降伏比を達成す
ることができた。
【0008】本発明の要旨は、以下の通りである。
【0009】(1) 鋼成分が重量%で、C:0.05
〜0.15%、Si:0.40%以下、Mn:1.0〜
2.0%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、
Ni:0.05〜1.0%、Nb:0.005〜0.0
2%、Ti:0.005〜0.025%、Al:0.0
6%以下、N:0.001〜0.005%、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
0.25%以下残部が鉄および不可避的不純物からな
り、引張試験において、荷重−伸び曲線がラウンドなカ
ーブを描き、降伏点が出ないことを特徴とする溶接性と
低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼。
【0010】(2) 鋼成分として、さらに重量%で、
Cu:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.5
%、Mo:0.05〜0.5%、V:0.01〜0.0
5%、Mg:0.0002〜0.005%の一種以上を
含有し、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
0.25%以下を満足することを特徴とする前記(1)
記載の溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼。
【0011】(3) 鋼成分が重量%で、C:0.05
〜0.15%、Si:0.4%以下、Mn:1.0〜
2.0%、P:0.02%以下、S:0.01%以下、
Ni:0.05〜1.0%、Nb:0.005〜0.0
2%、Ti:0.005〜0.025%、Al:0.0
6%以下、N:0.001〜0.005%、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
0.25%以下残部が鉄および不可避的不純物からなる
鋳片または鋼片を、1000〜1250℃の温度に加熱
し、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下量を3
0%以上として720点以上の温度で熱間圧延を終了し
た後、680℃以上の温度から水冷を開始し、150〜
350℃の温度で水冷を停止した後放冷することで、引
張試験において、荷重−伸び曲線がラウンドなカーブを
描き、降伏点が出ないことを特徴とする溶接性と低温靭
性に優れた低降伏比高張力鋼の製造方法。
【0012】(4) 鋼成分として、さらに重量%で、
Cu:0.05〜0.5%、Cr:0.05〜0.5
%、Mo:0.05〜0.5%、V:0.01〜0.0
5%、Mg:0.0002〜0.005%の一種以上を
含有し、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
0.25%以下を満足することを特徴とする前記(3)
記載の溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼の製
造方法。
【0013】本発明によれば、液体アンモニアとLPG
などとの混載タンク用として溶接性の優れた鋼材を大量
かつ安価に供給でき、特に高強度化も可能としたため、
該タンクの船舶への搭載も容易となった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に述べ
る。
【0015】本発明が、請求項の通りに鋼組成、製造方
法を限定した理由について説明する。
【0016】Cは鋼材の特性に最も顕著に効くもので、
下限0.05%は強度確保や溶接などの熱影響部が必要
以上に軟化することのないようにするための最小量であ
る。しかし、C量が多すぎると焼入性が必要以上に上が
り、鋼材が本来有すべき強度、靱性のバランス、溶接性
などに悪影響を及ぼすため、上限を0.15%とした。
【0017】Siは脱酸上鋼に含まれる元素であるが、
多く添加すると溶接性、HAZ靭性が劣化するため、上
限を0.4%に限定した。鋼の脱酸はTi、Alのみで
も十分可能であり、HAZ靱性、焼入性などの観点から
低いほど好ましく、必ずしも添加する必要はない。
【0018】Mnは強度、靭性を確保する上で不可欠な
元素であり、その下限は1.0%である。しかし、Mn
量が多すぎると焼入性が上昇して溶接性、HAZ靭性を
劣化させるだけでなく、連続鋳造スラブの中心偏析を助
長するので上限を2.0%とした。
【0019】Pは本発明鋼においては不純物であり、P
量の低減はHAZにおける粒界破壊を減少させる傾向が
あるため、少ないほど好ましい。含有量が多いと母材、
溶接部の低温靭性を劣化させるため上限を0.02%と
した。
【0020】SはPと同様本発明鋼においては不純物で
あり、母材の低温靭性の観点からは少ないほど好まし
い。含有量が多いと母材、溶接部の低温靭性を劣化させ
るため上限を0.01%とした。
【0021】Niは過剰に添加しなければ、溶接性、H
AZ靭性に悪影響を及ぼすことなく母材の強度、靭性を
向上させる。これら効果を発揮させるためには、少なく
とも0.05%以上の添加が必須である。一方、過剰な
添加は高価なだけでなく、溶接性に好ましくない。ま
た、Niを多く添加すると液体アンモニア中で応力腐食
割れ(SCC)を誘起する可能性が指摘されている。発
明者らの実験によれば、1%までの添加は溶接性や液体
アンモニア中でのSCCを大きく劣化させず、強度、靭
性向上効果の方が大きいため、上限を1.0%とした。
【0022】Nbはオーステナイトの未再結晶温度を上
昇させ、熱間圧延時の制御圧延の効果を最大限に発揮す
る上で必須元素で、最低0.005%の添加が必要であ
る。また、焼入れの際の加熱オーステナイトの細粒化に
も寄与する。しかし、過剰な添加は、溶接部の靭性劣化
を招くため上限を0.02%とした。
【0023】Tiは母材およびHAZ靭性向上のために
必須である。なぜならばTiは、Al量が少ないとき
(例えば0.003%以下)、Oと結合してTi23
主成分とする析出物を形成、粒内変態フェライト生成の
核となりHAZ靭性を向上させる。また、TiはNと結
合してTiNとしてスラブ中に微細析出し、加熱時のγ
粒の粗大化を抑え圧延組織の細粒化に有効であり、また
鋼板中に存在する微細TiNは、溶接時にHAZ組織を
細粒化するためである。これらの効果を得るためには、
Tiは最低0.005%必要である。しかし多過ぎると
TiCを形成し、低温靭性や溶接性を劣化させるので、
その上限は0.025%である。
【0024】Alは、一般に脱酸上鋼に含まれる元素で
あるが、脱酸はSiまたはTiだけでも十分であり、本
発明鋼においては、その下限は限定しない。しかし、A
l量が多くなると鋼の清浄度が悪くなるだけでなく、溶
接金属の靭性が劣化するので上限を0.06%とした。
【0025】Nは、不可避的不純物として鋼中に含まれ
るものであるが、Nbと結合して炭窒化物を形成して強
度を増加させ、また、TiNを形成して前述のように鋼
の性質を高める。このため、N量として最低0.001
%必要である。しかしながら、N量の増加はHAZ靭
性、溶接性にきわめて有害であり、本発明鋼においては
その上限は0.005%である。
【0026】次に必要に応じて含有することができるC
u、Cr、Mo、Vの添加理由について説明する。
【0027】基本となる成分に、さらにこれらの元素を
添加する主たる目的は、本発明鋼の優れた特徴を損なう
ことなく、強度、靭性などの特性を向上させるためであ
る。したがってその添加量は自ずと制限されるべき性質
のものである。
【0028】CuはNiとほぼ同様の効果、現象を示
し、上限の0.5%は溶接性劣化に加え、過剰な添加は
熱間圧延時にCu−クラックが発生し製造困難となるた
め規制される。下限は実質的な効果が得られるための最
小量とすべきで0.05%である。これは次のCr、M
oについても同様である。
【0029】Cr、Moは、0.05%以上の添加で母
材の強度、靭性をともに向上させる。しかし添加量が多
すぎると母材、溶接部の靭性および溶接性を劣化を招
き、また後述する組織制御が困難となって好ましくない
ため上限を0.5%とした。
【0030】VはNbとほぼ同様の作用を有するもので
あるが、Nbに比べてその効果は小さい。また、Vは焼
入れ性にも影響を及ぼし、上記元素と同様組織制御の観
点から添加するものである。Nbと同様の効果は0.0
1%未満では効果が少なく、上限は0.05%まで許容
できる。
【0031】Mgは、溶接熱影響部においてオーステナ
イト粒の成長を抑制し、細粒化する作用があり、溶接部
の強靭化が図れる。このような効果を享受するために
は、Mgは0.0002%必要である。一方、添加量が
増えると添加量に対する効果代が小さくなるため、コス
ト上得策でないので上限を0.005%とした。
【0032】鋼の個々の成分を限定しても、成分系全体
が適切でないと優れた特性は得られない。このため、P
cmの値を0.25%以下に限定する。Pcmは溶接性
を表す指標で、低いほど溶接性は良好である。本発明鋼
においては、Pcmが0.25%以下であれば、優れた
溶接性の確保が可能である。
【0033】上記のような限定した成分を有した上で、
なおかつ、引張試験において、荷重−伸び曲線がラウン
ドなカーブを描き、降伏点が出ないことが、高張力化と
低降伏比化を両立するためには必須である。降伏点が出
ない、ラウンドな荷重−伸び曲線においては、降伏強さ
として一般に0.2%耐力が採られ、降伏点が出る同一
の引張強さの鋼と比較した場合、降伏強さは低く、結果
として降伏比も低い。
【0034】優れた溶接性と低温靭性を確保しつつ、上
述したような、引張試験において、荷重−伸び曲線がラ
ウンドなカーブを描き、降伏点を出さないため、本発明
の通り製造条件を限定することがきわめて有効である。
以下、その理由について説明する。
【0035】圧延に先立つ加熱温度を1000〜125
0℃に限定した理由は、加熱時のオーステナイト粒を小
さく保ち、圧延組織の微細化を図るためである。125
0℃は加熱時のオーステナイトが極端に粗大化しない上
限温度であり、加熱温度がこれを超えるとオーステナイ
ト粒が粗大混粒化し、変態後の組織も粗大化するため鋼
の靭性が著しく劣化する。一方、加熱温度が低すぎる
と、後述する圧延終了温度(Ar3点以上)の確保が困
難となる。また、Nb、Vなどの析出硬化元素添加時に
は、これらが十分に固溶せず強度、靭性バランスが劣化
する。このため下限を1000℃に限定した。
【0036】上述のような条件で加熱した鋳片または鋼
片を、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下量を
30%以上とし、720℃以上で熱間圧延を終了した
後、680℃以上の温度から加速冷却する。
【0037】オーステナイト未再結晶温度域での圧延を
行うことによって、オーステナイト粒を顕著に細粒化す
るため、少なくとも30%以上の累積圧下量が必要であ
る。圧延終了温度が720℃を下回ると、フェライトが
変態析出し、フェライトを加工(圧延)する恐れがあ
り、低降伏比化や低温靭性確保の点で好ましくない。こ
のため、圧延終了温度は、720℃以上に限定する。
【0038】720℃以上で熱間圧延を終了した後、6
80℃以上の温度から水冷を開始するのは、変態域の冷
速を早めることで組織を微細化し、強度と靭性を同時に
向上させるためである。680℃を下回ると、粗大なフ
ェライトが析出し始め、強度低下や靭性を劣化させるた
め、680℃以上からの水冷に限定した。この水冷は、
150〜350℃の温度で停止しなければならない。3
50℃を超える温度では、水冷停止後の復熱−放冷が実
質上の焼き戻しとなり、強度低下とともに、降伏点が出
るようになり低降伏比化ができない。一方、水冷停止温
度が150℃を下回ると、溶接やガス切断などの熱影響
による軟化が顕著になるため、使用性能上好ましくな
い。このため、水冷停止温度の下限温度を150℃とし
た。
【0039】
【実施例】転炉−連続鋳造−厚板工程で種々の鋼成分の
鋼板(厚さ15〜50mm)を製造し、その強度、降伏
比(YR)、靭性および溶接性(斜めy形溶接割れ試
験)を調査した。
【0040】表1に比較鋼とともに本発明鋼の鋼成分
を、表2に鋼板の製造条件と諸特性を示す。
【0041】本発明法にしたがって製造した鋼板(本発
明鋼)は、すべて良好な特性を有する。これに対し、本
発明によらない比較鋼は、いずれかの特性が劣る。
【0042】比較鋼7は、C量が低く、またNb、Ti
が添加されていないのに加え、γ未再結晶温度域におけ
る累積圧下量も小さいために、溶接性は良好であるが強
度が低めで、かつ靭性に劣る。比較鋼8は、成分的には
本発明範囲内にあるものの、水冷停止温度が高いため、
降伏点が出現し、降伏強さが高くなり、その結果として
降伏比が高い。比較鋼9は、Niが添加されていないた
め低温靭性に劣り、Pcmも高いため溶接性も劣る。比
較鋼10は、Ti量が高く、製造条件も圧延温度が低
く、水冷開始温度も低いため、降伏点が出現し、降伏強
さ、降伏比ともに高くなり、低温靭性にも劣る。Ti量
の高い比較鋼10では、HAZ靭性も劣ることが確認さ
れており、使用性能上好ましくない。比較鋼11は、C
量が高く、Pcmも高いため溶接性に劣り、低温靭性も
劣る。水冷停止温度の低い本比較鋼11は、溶接時のH
AZ軟化が顕著であることが確認されており、使用性能
上好ましくない。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明により、溶接性、低温靭性に優れ
た低降伏比高張力鋼の製造が可能となった。その結果、
液体アンモニアとLPGなどとの混載タンク用として溶
接性の優れた鋼材を大量かつ安価に供給でき、特に高強
度化も可能としたため、該タンクの船舶への搭載も容易
となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 晴雄 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 深水 秀範 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼成分が重量%で、 C:0.05〜0.15%、 Si:0.40%以下、 Mn:1.0〜2.0%、 P:0.02%以下、 S:0.01%以下、 Ni:0.05〜1.0%、 Nb:0.005〜0.02%、 Ti:0.005〜0.025%、 Al:0.06%以下、 N:0.001〜0.005%、 かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
    i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
    0.25%以下残部が鉄および不可避的不純物からな
    り、引張試験において、荷重−伸び曲線がラウンドなカ
    ーブを描き、降伏点が出ないことを特徴とする溶接性と
    低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼。
  2. 【請求項2】 鋼成分として、さらに重量%で、 Cu:0.05〜0.5%、 Cr:0.05〜0.5%、 Mo:0.05〜0.5%、 V:0.01〜0.05%、 Mg:0.0002〜0.005% の一種以上を含有し、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
    i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
    0.25%以下を満足することを特徴とする請求項1記
    載の溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼。
  3. 【請求項3】 鋼成分が重量%で、 C:0.05〜0.15%、 Si:0.4%以下、 Mn:1.0〜2.0%、 P:0.02%以下、 S:0.01%以下、 Ni:0.05〜1.0%、 Nb:0.005〜0.02%、 Ti:0.005〜0.025%、 Al:0.06%以下、 N:0.001〜0.005%、 かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
    i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
    0.25%以下残部が鉄および不可避的不純物からなる
    鋳片または鋼片を、1000〜1250℃の温度に加熱
    し、オーステナイト未再結晶温度域での累積圧下量を3
    0%以上として720点以上の温度で熱間圧延を終了し
    た後、680℃以上の温度から水冷を開始し、150〜
    350℃の温度で水冷を停止した後放冷することで、引
    張試験において、荷重−伸び曲線がラウンドなカーブを
    描き、降伏点が出ないことを特徴とする溶接性と低温靭
    性に優れた低降伏比高張力鋼の製造方法。
  4. 【請求項4】 鋼成分として、さらに重量%で、 Cu:0.05〜0.5%、 Cr:0.05〜0.5%、 Mo:0.05〜0.5%、 V:0.01〜0.05%、 Mg:0.0002〜0.005% の一種以上を含有し、かつ Pcm=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+N
    i/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5Bが
    0.25%以下を満足することを特徴とする請求項3記
    載の溶接性と低温靭性に優れた低降伏比高張力鋼の製造
    方法。
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