JPH11291651A - 赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物 - Google Patents
赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物Info
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- JPH11291651A JPH11291651A JP8110698A JP8110698A JPH11291651A JP H11291651 A JPH11291651 A JP H11291651A JP 8110698 A JP8110698 A JP 8110698A JP 8110698 A JP8110698 A JP 8110698A JP H11291651 A JPH11291651 A JP H11291651A
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Abstract
ードの良好なダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型
感光性組成物を提供すること。 【解決手段】 以下の官能基(a−1)〜(a−3) (a−1)フェノール性水酸基、(a−2)スルホンア
ミド基、(a−3)活性イミド基、のうち少なくとも1
つを有するアルカリ水可溶性高分子化合物の1種以上
と、下記一般式[1]または[2]で表される化合物と
を含有する赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物。 【化1】 【化2】
Description
ターとして使用できる画像記録材料に関するものであ
り、特にコンピュータ等のディジタル信号から直接製版
できるいわゆるダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ
型感光性組成物に関する。
から直接製版するシステムとしては、電子写真法によ
るもの、Arレーザによる露光と後加熱の組み合わせ
による光重合系、感光性樹脂上に銀塩感材を積層した
もの、シルバーマスタータイプのもの、放電破壊や
レーザ光によりシリコーンゴム層を破壊することによる
もの等が知られている。
は、帯電、露光、現像等処理が煩雑であり、装置が複雑
で大がかりなものになる。の方法では後加熱工程を要
するほか、高感度な版材を要し、明室での取扱いが難し
くなる。、の方法では銀塩を使用するため処理が煩
雑になり、コストが高くなる欠点がある。またの方法
は比較的完成度の高い方法であるが、版面に残るシリコ
ーン滓の除去に問題点を残している。一方、近年におけ
るレーザの発展は目ざましく、特に近赤外から赤外に発
光領域を持つ固体レーザ・半導体レーザは高出力かつ小
型の物が容易に入手できる様になっている。コンピュー
タ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源
として、これらのレーザは非常に有用である。
平板印刷版材料としては、特開平7−285275号公
報に開示されている。当該公報に記載の発明は、アルカ
リ水溶液可溶性樹脂に、光を吸収し熱を発生する物質
と、キノンジアジド化合物類等のようなポジ型感光性化
合物を添加した画像記録材料であり、画像部ではポジ型
感光性化合物が、アルカリ水溶液可溶性樹脂の溶解性を
実質的に低下させる溶解阻止剤として働き、非画像部で
は熱により分解して溶解阻止能を発現しなくなり、現像
により除去され得るようになって、画像を形成する。
ジド化合物類等のポジ型感光性化合物が、可視領域に光
吸収域(350〜500nm)を有するため白色灯では
反応してしまい、取扱い場所は黄色燈下に制限されると
いう不便がある。本発明者らの検討の結果、キノンジア
ジド化合物類を画像記録材料に添加しなくても、ポジ画
像が得られることを見出したが、単にキノンジアジド化
合物類を除した画像記録材料においては、現像液の濃度
に対する感度の安定性、即ち現像のラチチュードが悪く
なってしまうという欠点がある。
は、取扱い場所に制限がなく、かつ現像ラチチュードの
良好なダイレクト製版用の赤外線レーザ用ポジ型感光性
組成物を提供することである。
を重ねた結果、特定の染料およびアルカリ水可溶性高分
子化合物を用いることにより、白色灯の下においても感
光することなく、かつ、現像ラチチュードが向上するこ
とを見出し、本発明を完成するに到った。即ち、本発明
は、以下の官能基(a−1)〜(a−3) (a−1)フェノール性水酸基、(a−2)スルホンア
ミド基、(a−3)活性イミド基、のうち少なくとも1
つを有するアルカリ水可溶性高分子化合物の1種以上
と、下記一般式[1]または[2]で表される化合物と
を含有する赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物である。
水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もし
くは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアル
キニル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置
換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の
アラルキル基または置換もしくは未置換のヘテロ環基を
示し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の組み合わ
せでNとともに置換もしくは未置換の5員環、6員環、
または7員環を形成してもよい。R7 ないしR 9 はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置
換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、
置換もしくは未置換のアリーロキシ基、シアノ基、また
は水酸基を示す。X- は1価のアニオンを示す。
脂と上記一般式[1]または[2]で表される化合物と
の相互作用により、画像部では、アルカリ水溶液可溶性
樹脂の溶解性を大きく低下させることができる。また、
非画像部では、上記一般式[1]または[2]で表され
る化合物自身の分解、および/または、アルカリ水溶液
可溶性樹脂との相互作用の解除により、アルカリ水溶液
可溶性樹脂がアルカリ可溶性を回復するため、画像形成
における良好なディスクリミネーションが発現し、現像
ラチチュードの広い、良好な画像形成が可能となる。こ
れにより、キノンジアジド化合物類等の、可視領域に光
吸収域(350〜500nm)を有する化合物の添加を
必須としないため、白色灯下でも使用でき、取扱い場所
は黄色燈下に制限されるという不便がない。
カリ水溶液可溶性高分子化合物は、(a−1)フェノー
ル性水酸基、(a−2)スルホンアミド基、(a−3)
活性イミド基のいずれかの官能基を分子内に有する高分
子化合物であり、例えば以下のものが例示されるが、こ
れらに限定されるものではない。
分子化合物としては、例えばフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−ク
レゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾ
ールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール
(m−,p−,またはm−/p−混合のいずれでもよ
い)混合ホルムアルデヒド樹脂などのノボラック樹脂や
ピロガロールアセトン樹脂を挙げることができる。フェ
ノール性水酸基を有する高分子化合物としてはこの他
に、側鎖にフェノール性水酸基を有する高分子化合物を
用いることができる。側鎖にフェノール性水酸基を有す
る高分子化合物としては、フェノール性水酸基と重合可
能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物
からなる重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマー
に他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化
合物を挙げることができる。フェノール性水酸基を有す
る重合性モノマーとしてはフェノール性水酸基を有する
アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステルまたはヒドロキシスチレン等
が挙げられ、具体的には、N−(2−ヒドロキシフェニ
ル)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)
アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アク
リルアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリ
ルアミド、N−(3−ヒドロキシフェニル)メタクリル
アミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルア
ミド、o−ヒドロキシフェニルアクリレート、m−ヒド
ロキシフェニルアクリレート、p−ヒドロキシフェニル
アクリレート、o−ヒドロキシフェニルメタクリレー
ト、m−ヒドロキシフェニルメタクリレート、p−ヒド
ロキシフェニルメタクリレート、o−ヒドロキシスチレ
ン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレ
ン、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレー
ト、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレー
ト、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレー
ト、2−(2−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレ
ート、2−(3−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリ
レート、2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルメタク
リレート、等を好適に使用することができる。かかるフ
ェノール性水酸基を有する樹脂は、1種類あるいは2種
類以上を組み合わせて使用してもよい。更に、米国特許
第4123279号明細書に記載されているように、t
−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂、オクチルフ
ェノールホルムアルデヒド樹脂のような、炭素数3〜8
のアルキル基を置換基として有するフェノールとホルム
アルデヒドとの縮合物を併用してもよい。
カリ水可溶性高分子化合物としては、スルホンアミド基
を有する重合性モノマーを単独重合、或いは該モノマー
に他の重合性モノマーを共重合させて得られる高分子化
合物を挙げることができる。スルホンアミド基を有する
重合性モノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少
なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基−
NH−SO2 −と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1
つ以上有する低分子化合物からなる重合性モノマーが挙
げられる。その中でもアクリロイル基、アリル基、また
はビニロキシ基と、置換あるいはモノ置換アミノスルホ
ニル基または置換スルホニルイミノ基とを有する低分子
化合物が好ましい。このような化合物としては、例え
ば、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物が挙げ
られる。
NR7 −を示す。R1 、R4 はそれぞれ水素原子又は−
CH3 を表す。R2 、R5 、R9 、R12、R16はそれぞ
れ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレ
ン基、シクロアルキレン基、アリーレン基又はアラルキ
レン基を表す。R3 、R7 、R13は水素原子、それぞれ
置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を
示す。また、R6 、R17は、それぞれ置換基を有してい
てもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基を示す。R8 、R10、R
14は水素原子又は−CH3 を表す。R11、R15はそれぞ
れ単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12
のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基又
はアラルキレン基を表す。Y1 、Y 2 はそれぞれ単結合
または−CO−を表す。
ルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド等を好適に使用することができ
る。
水可溶性高分子化合物は、下記式で表される活性イミド
基を分子内に有するものであり、この高分子化合物とし
ては、1分子中に、下記の式で表される活性イミノ基
と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ一つ以上有する低
分子化合物からなる重合性モノマーを単独重合、或いは
該モノマーに他の重合性モノマーを共重合させて得られ
る高分子化合物を挙げることができる。
N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N
−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適
に使用することができる。
化合物としては、前記フェノール性水酸基を有する重合
性モノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマ
ー、及び活性イミド基を有する重合性モノマーのうちの
2種以上を重合させた高分子化合物、或いはこれら2種
以上の重合性モノマーに他の重合性モノマーを共重合さ
せて得られる高分子化合物を使用することができる。フ
ェノール性水酸基を有する重合性モノマーに、スルホン
アミド基を有する重合性モノマー及び/又は活性イミド
基を有する重合性モノマーを共重合させる場合には、こ
れら成分の配合重量比は50:50から5:95の範囲
にあることが好ましく、40:60から10:90の範
囲にあることがより好ましい。
化合物が前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマ
ー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活
性イミド基を有する重合性モノマーと、他の重合性モノ
マーとの共重合体である場合には、アルカリ水可溶性を
付与するモノマーは10モル%以上含むことが好まし
く、20モル%以上含むものがより好ましい。共重合成
分が10モル%より少ないと、アルカリ可溶性が不十分
となりやすく、現像ラチチュードの向上効果が十分達成
されないことがある。
ノマー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又
は活性イミド基を有する重合性モノマーと共重合させる
他の共重合モノマー成分としては、例えば、下記(1)
〜(12)に挙げるモノマーを用いることができるがこ
れらに限定されるものではない。 (1)例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートまた
は2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸
基を有するアクリル酸エステル類、およびメタクリル酸
エステル類。 (2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベ
ンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルア
クリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等
のアルキルアクリレート。 (3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸
アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘ
キシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−ク
ロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレー
ト。 (4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−
ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリ
ルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−
フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリル
アミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等の
アクリルアミドもしくはメタクリルアミド。 (5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類。
セテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニ
ルエステル類。 (7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。 (8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロ
ピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン類。 (9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類。 (10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等。 (11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミ
ド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニル
メタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタ
クリルアミド等の不飽和イミド。 (12)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸。
合物が、前記フェノール性水酸基を有する重合性モノマ
ー、スルホンアミド基を有する重合性モノマー、又は活
性イミド基を有する重合性モノマーの単独重合体あるい
は共重合体の場合、重量平均分子量が2000以上、数
平均分子量が500以上のものが好ましい。さらに好ま
しくは、重量平均分子量が5000〜300000、数
平均分子量が800〜250000であり、分散度(重
量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のもので
ある。また、本発明においてアルカリ水可溶性高分子化
合物がフェノールホルムアルデヒド樹脂、クレゾールア
ルデヒド樹脂等の樹脂である場合には、重量平均分子量
が500〜20000で数平均分子量が200〜100
00のものが好ましい。
それぞれ1種類あるいは2種類以上を組み合わせて使用
してもよく、全印刷版材料固形分中、30〜99重量
%、好ましくは40〜95重量%、特に好ましくは50
〜90重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性の
高分子化合物の添加量が30重量%未満であると記録層
の耐久性が悪化し、また、99重量%を越えると感度、
耐久性の両面で好ましくない。
合物]本発明においては、下記一般式[1]または
[2]で表される染料(化合物)を使用する。
水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もし
くは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のアル
キニル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、置
換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の
アラルキル基または置換もしくは未置換のヘテロ環基を
示し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の組み合わ
せでNとともに置換もしくは未置換の5員環、6員環、
または7員環を形成してもよい。R7 ないしR 9 はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置
換のアルキル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、
置換もしくは未置換のアリーロキシ基、シアノ基、また
は水酸基を示す。X- は1価のアニオンを示す。
化合物は、公知の化合物であり、例えば特開平6−25
6754号公報や特開平7−133437号公報に記載
され、極大吸収波長が800nm以上にあり、モル吸光
係数が数万から数十万程度と大きな吸収ピークをもち、
これらの高い赤外吸収能を利用して光ディスクにレーザ
記録するための材料や断熱フィルム、或いはサングラス
等に使用することが可能であることが知られている。
化合物は、上記アルカリ水溶液可溶性樹脂との相互作用
により、画像部では、アルカリ水溶液可溶性樹脂の溶解
性を大きく低下させることができる。また、非画像部で
は、上記一般式[1]または[2]で表される化合物自
身の分解によるカチオンの発生、および/または、近赤
外線の吸収による発熱に起因するアルカリ水溶液可溶性
樹脂との相互作用の解除により、アルカリ水溶液可溶性
樹脂がアルカリ可溶性を回復するため、画像形成におけ
る良好なディスクリミネーションが発現する。
化合物をさらに詳細に説明する。前記一般式[1]また
は[2]において、 R1 ないしR6 は、それぞれ独立
に水素原子、置換もしくは未置換のアルキル基、置換も
しくは未置換のアルケニル基、置換もしくは未置換のア
ルキニル基、置換もしくは未置換のシクロアルキル基、
置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換
のアラルキル基、または置換もしくは未置換のヘテロ環
基を示し、R1 とR2 、R3 とR4 、R5とR6 の組み
合わせでNと共にに置換もしくは未置換の5員環、6員
環、または7員環を形成してもよい。このN含有ヘテロ
環の中に窒素の他酸素、硫黄等のヘテロ原子を更に含ん
でもよい。
基としては、炭素数1ないし15の直鎖または分枝状の
ものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ア
ミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル
基、t−オクチル基等、n−デシル基、n−ドデシル
基、等が挙げられる。また、アルキル基に対する置換基
としてはハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アルコ
キシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ジアルキルア
ミノ基等が挙げられ、置換アルキル基としては例えば、
トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルエチル基、
クロロエチル基、パーフルオロプロピル基、2−クロロ
エチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプ
ロピル基、4−ヒドロキシブチル基、メトキシメチル
基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプ
ロピル基、プロポキシプロピル基、メトキシカルボニル
エチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、基等を
挙げることができる。
は、炭素数2ないし15の直鎖または分枝状のものが好
ましく、例えばビニル基、2−プロペニル基、3−ブテ
ニル基、4−ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル
基、オクテニル基等を挙げることができる。置換または
未置換のアルキニル基としては、炭素数2ないし8の直
鎖または分枝状のものが好ましく、例えばプロパギル
基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基等を挙げ
ることができる。置換または未置換のシクロアルキル基
としては、炭素数3ないし15のものが好ましく、例え
ばシクロヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロオクチル基、2,3−ジ
メチルシクロヘキシル基等が挙げられる。置換または未
置換のアリール基としては、炭素数6ないし20のもの
が好ましく、例えばフェニル基、トルイル基、キシリル
基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニ
ル基、メトキシフェニル基等が挙げられる。置換または
未置換のアラルキル基としては、炭素数7ないし20の
ものが好ましく、例えば、ベンジル基、p−クロロベン
ジル基、p−メチルベンジル基、2−フェニルエチル
基、2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル
基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルエチル等を挙
げることができる。置換または未置換のヘテロ環基とし
ては、フラン、チオフェン、ピロール、アゾール、ピラ
ン、チオピラン、ピリジン、アジン類、プリン等の多環
式ヘテロ環、チアゾール、環式エーテル、ラクトン、環
式イミン、ラクタム等が挙げられる。また、アルケニル
基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、およびヘテロ環基に対する置換基として
は、アルキル基に対する置換基が同様に用いられる。ま
た、R1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 或いはR7 と
R8 の組み合わせでNとともに形成し得る置換もしくは
未置換の5員環としては、例えば、ピロリジン環、3−
ピロリン環、ピロリジンジオン環等が挙げられ、置換も
しくは未置換の6員環としては、例えば、ピペリジン
環、モルホリン環、テトラヒドロピリジン環、1,4−
チアザン環等が挙げられ、置換もしくは未置換の7員環
としては、例えば、ヘキサメチレンイミン環(パーヒド
ロアゼピン環)等を挙げることができる。
X- は陰イオンを表し、例えば、式MQn - (MはB、
P、As、Sb、Fe、Al、Sn、Zn、Ti、C
d、Mo、W、Zrから選択される原子であり、好まし
くはB、P、As、Sbである。Qはハロゲン原子を表
し、nは1〜6の整数である。)、或いは、式MQ
n-1(OH) - (式中、M、Qおよびnは上記と同じであ
る。)で表されるものの他、Br- 、Cl- 、I- 、N
O3 - 等を挙げることができる。式MQn - で表される
好ましい陰イオンとしては、BF4 - 、PF6 - 、As
F6 - 、SbF6 - 等を挙げることができる。このうち
で特に好ましいものは、SbF6 - である。また、式M
Qn-1(OH) - で表される好ましい陰イオンとしては、
SbF5 (OH)- 等を挙げることができる。
オン、 21)ペンタフルオロベンゼンスルホン酸イオン、 22)4−ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、 23)メシチレンスルホン酸イオン、 24)2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン
酸イオン、 25)2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−
5−スルホン酸イオン、 26)イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸イオン、 27)ジフェニルアミン−4−スルホン酸イオン、 28)1−ナフタレンスルホン酸イオン、 29)2−ナフタレンスルホン酸イオン、 30)2−ナフトール−6−スルホン酸イオン、 31)2−ナフトール−7−スルホン酸イオン、 32)アントラキノン−1−スルホン酸イオン、 33)アントラキノン−2−スルホン酸イオン、 34)9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホ
ン酸イオン、 35)9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホ
ン酸イオン、 36)キノリン−8−スルホン酸イオン、 37)8−ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸イオ
ン、 38)8−アニリノ−ナフタレン−1−スルホン酸イオ
ン、等が挙げられる。
で表される化合物の製造方法としては、例えば、Chemis
ch Berichte 92巻、245頁(1959年)に記載さ
れている様な方法を用い、該当するトリアリールアミン
を過塩素酸銀、ヘキサフルオロアンチモン銀等で酸化処
理することによって容易に得ることができる。例えば、
次の過程により製造することができる。
置換化によりアルキル化、アルケニル化、アルキニル
化、アリール化、アラルキル化、環化などにより置換し
て最終生成物を得ることができる。R1 からR6 が非対
称となる場合には、このアルキル化を多段階的に行う必
要があり、コスト的にはR1 からR6 が同一の場合が好
ましい。
[2]の化合物の具体例を挙げるが、これらに限定され
るものではない。なお、表記の簡略化のため、一般式
[1]および一般式[2]の化合物を、X、(R1 R
2 )、(R3 R4 )、(R5 R6 )、(R7 R8 R9 )
の順で表記する場合がある。例えば、X- がClO4 -
であり、R1 とR2 、R3 とR4 、及びR5 とR6 の組
み合わせでNと共にピロリジン環(5員環)を形成し、
さらにR7 ないしR9 が水素原子である場合、
おいては、レーザー光のごとき光を吸収し熱を発生する
物質例えば赤外線吸収剤を画像形成材料中に含ませるこ
とが望ましい。かかる赤外線吸収剤を添加することによ
り、レーザー照射部を発熱させ、本発明の一般式[1]
または[2]の化合物(光熱分解物質)の分解を促進
し、画像形成材料の感度を向上させることができる。こ
のような物質としては、種々の顔料もしくは染料が用い
られる。
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料
が利用できる。
料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、
青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、
ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性ア
ゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ
顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、
ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、
キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインド
リノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔
料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔
料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用で
きる。
く、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方
法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性
剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカッ
プリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)
を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表
面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、
「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)およ
び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)
に記載されている。
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μm
の範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μ
m未満のときは分散物の感光層塗布液中での安定性の点
で好ましくなく、また、10μmを越えると感光層の均
一性の点で好ましくない。顔料を分散する方法として
は、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散
技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サ
ンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、
ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コ
ロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニー
ダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」
(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料などの染料が挙げられる。本発明において、これら
の顔料、もしくは染料のうち赤外光、もしくは近赤外光
を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光する
レーザでの利用に適する点で特に好ましい。
収する顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられ
る。また、赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料と
しては例えば特開昭58−125246号、特開昭59
−84356号、特開昭59−202829号、特開昭
60−78787号等に記載されているシアニン染料、
特開昭58−173696号、特開昭58−18169
0号、特開昭58−194595号等に記載されている
メチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58
−224793号、特開昭59−48187号、特開昭
59−73996号、特開昭60−52940号、特開
昭60−63744号等に記載されているナフトキノン
染料、 特開昭58−112792号等に記載されてい
るスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載
のシアニン染料、米国特許5,380,635号に記載
のジヒドロペリミジンスクアリリウム染料等を挙げるこ
とができる。
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号(米国特許第4,327,169号)記載
のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−1810
51号、同58−220143号、同59−41363
号、同59−84248号、同59−84249号、同
59−146063号、同59−146061号に記載
されているピリリウム系化合物、特開昭59−2161
46号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,4
75号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公
平5−13514号、同5−19702号公報に開示さ
れているピリリウム化合物、Epolight III−1
78、Epolight III−130、Epoligh
t III−125、Epolight IV −62A等は特
に好ましく用いられる。
て米国特許第4,756,993号明細書中に式
(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を
挙げることができる。これらの顔料もしくは染料は、印
刷版材料全固形分に対し0.01〜50重量%、好まし
くは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは
0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1
〜10重量%の割合で印刷版材料中に添加することがで
きる。顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満
であると感度が低くなり、また50重量%を越えると感
光層の均一性が失われ、記録層の耐久性が悪くなる。こ
れらの染料もしくは顔料は他の成分と同一の層に添加し
てもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。別の
層とする場合、本発明の熱分解性でありかつ分解しない
状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を
含む層に隣接する層へ添加するのが望ましい。また、染
料もしくは顔料と結着樹脂は同一の層が好ましいが、別
の層でも構わない。
成物には、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加する
ことができる。例えばオニウム塩、芳香族スルホン化合
物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であ
り、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物
の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することは、
画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図る点では、好
ましい。オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニ
ウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウ
ム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げる事が
できる。
て、好適なものとしては、例えば S. I. Schlesinger,
Photogr. Sci. Eng., 18, 387(1974) 、T. S. Bal et a
l, Polymer, 21, 423(1980) 、特開平5−158230
号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,06
9,055号、同4,069,056号、特開平3−1
40140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D. C.
Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C.
S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p
478 Tokyo, Oct (1988)、米国特許第4,069,05
5号、同4,069,056号に記載のホスホニウム
塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules,10(6), 13
07 (1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31 (198
8)、欧州特許第104,143号、米国特許第339,
049号、同第410,201号、特開平2−1508
48号、特開平2−296514号に記載のヨードニウ
ム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73 (198
5)、J. V. Crivello et al. J. Org. Chem., 43, 3055
(1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer
Chem. Ed., 22, 1789 (1984) 、J. V. Crivello et a
l, Polymer Bull., 14, 279 (1985) 、J. V. Crivello
et al, Macromorecules, 14(5) ,1141(1981)、J. V.Cr
ivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed.,
17, 2877 (1979) 、欧州特許第370,693号、同2
33,567号、同297,443号、同297,44
2号、米国特許第4,933,377号、同3,90
2,114号、同410,201号、同339,049
号、同4,760,013号、同4,734,444
号、同2,833,827号、独国特許第2,904,
626号、同3,604,580号、同3,604,5
81号に記載のスルホニウム塩、J.V. Crivello et al,
Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、J. V. Crivell
o et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1
047 (1979) に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et a
l, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,
Oct (1988)に記載のアルソニウム塩等が挙げられる。
ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレン
スルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5
−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホ
ン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2
−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスル
ホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロ
カプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスル
ホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキ
シ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホ
ン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることがで
きる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプ
ロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼ
ンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適
である。
は1〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特
に好ましくは10〜30重量%である。本発明において
添加剤と結着剤は、同一層へ含有させることが好まし
い。
酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することも
できる。環状酸無水物としては米国特許第4,115,
128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,
6−エンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フタル酸、
テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無
水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハ
ク酸、無水ピロメリット酸などが使用できる。フェノー
ル類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノー
ル、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒド
ロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,
4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,
4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,
5′−テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられ
る。更に、有機酸類としては、特開昭60−88942
号、特開平2−96755号公報などに記載されてい
る、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、
ホスホン酸類、リン酸エステル類およびカルボン酸類な
どがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、
エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン
酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジ
メトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シク
ロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリ
ン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙げら
れる。上記の環状酸無水物、フェノール類および有機酸
類の印刷版材料中に占める割合は、0.05〜20重量
%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%、特
に好ましくは0.1〜10重量%である。
現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭6
2−251740号公報や特開平3−208514号公
報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭
59−121044号公報、特開平4−13149号公
報に記載されているような両性界面活性剤を添加するこ
とができる。非イオン界面活性剤の具体例としては、ソ
ルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセ
リド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が
挙げられる。両面活性剤の具体例としては、アルキルジ
(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチル
グリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル
−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN
−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名
「アモーゲンK」:第一工業(株)製)等が挙げられ
る。上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の印
刷版材料中に占める割合は、0.05〜15重量%が好
ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
よる加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画
像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。焼
き出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出す
る化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組
合せを代表として挙げることができる。具体的には、特
開昭50−36209号、同53−8128号の各公報
に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開
昭53−36223号、同54−74728号、同60
−3626号、同61−143748号、同61−15
1644号および同63−58440号の各公報に記載
されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の
組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化
合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化
合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き
出し画像を与える。
機染料以外に他の染料を用いることができる。塩形成性
有機染料を含めて、好適な染料として油溶性染料と塩基
性染料を挙げることができる。具体的にはオイルイエロ
ー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#
312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラ
ックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント
化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリス
タルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレ
ット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダ
ミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン
(CI42000)、メチレンブルー(CI5201
5)などを挙げることができる。また、特開昭62−2932
47号公報に記載されている染料は特に好ましい。これら
の染料は、印刷版材料全固形分に対し、0.01〜10
重量%、好ましくは0.1〜3重量%の割合で印刷版材
料中に添加することができる。更に本発明の印刷版材料
中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可
塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチ
レングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸
ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、
リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリ
ル、アクリル酸またはメタクリル酸のオリゴマーおよび
ポリマー等が用いられる。
現像後にバーニング処理を行ってより一層の高耐刷性を
得るために、D.H.SOLOMONの著書「THE CHEM
ISTRY OF ORGANIC FILM FORMERS 」、特公平1−499
32号公報、特開平7−53426号公報、特開平7−
61946号公報等に記載されているようなアクコキシ
メチル基、アシルオキシメチル基を含有するフェノール
化合物、等の架橋剤を添加することができる。これらの
架橋剤は、単独で用いてもよく、二種以上混合して用い
てもよいが、その際の使用量は、感光性組成物中、0.
2〜60重量%、好ましくは0.5〜20重量%であ
る。
を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することによ
り製造することができる。ここで使用する溶媒として
は、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチル
エチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メト
キシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテー
ト、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキ
シエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラ
メチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、トルエン等
を挙げることができるがこれに限定されるものではな
い。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用される。
溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、
好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾燥後に
得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途によって
異なるが、感光性印刷版についていえば一般的に0.5
〜5.0g/m2 が好ましい。塗布する方法としては、
種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコー
ター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、デ
ィップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール
塗布等を挙げることができる。塗布量が少なくなるにつ
れて、見かけの感度は大になるが、感光膜の皮膜特性は
低下する。
良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−170
950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性
剤を添加することができる。好ましい添加量は、全印刷
版材料の0.01〜1重量%さらに好ましくは0.05
〜0.5重量%である。
的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミ
ニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属が
ラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチ
ックフィルム等が含まれる。
ィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法
安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に
好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板
およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む
合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは
蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウ
ム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、
銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケ
ル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々
10重量%以下である。本発明において特に好適なアル
ミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なア
ルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに
異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適
用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるもの
ではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を
適宜に利用することができる。本発明で用いられるアル
ミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程
度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好まし
くは0.2mm〜0.3mmである。
には、あらかじめ粗面化処理を行うことが望ましい。ま
たこの際アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望に
より、表面の圧延油を除去するための例えば界面活性
剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処
理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理は、
種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化
する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法およ
び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。
機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブ
ラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いるこ
とができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸
または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法が
ある。また、特開昭54−63902号公報に開示され
ているように両者を組み合わせた方法も利用することが
できる。この様に粗面化されたアルミニウム板は、必要
に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された
後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために
陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処
理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成
する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リ
ン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられ
る。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜
決められる。
種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質
の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流
密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間
10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜
の量は1.0g/m2 より少ないと耐刷性が不十分であ
ったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、
印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚
れ」が生じ易くなる。陽極酸化処理を施された後、アル
ミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発
明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,7
14,066号、同第3,181,461号、第3,2
80,734号および第3,902,734号に開示さ
れているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸
ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支
持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか、ま
たは電解処理される。他に特公昭36−22063号公
報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムおよび米
国特許第3,276,868号、同第4,153,46
1号、同第4,689,272号に開示されているよう
なポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられ
る。
型の印刷版材料を設けたものであるが、必要に応じてそ
の間に下塗層を設けることができる。下塗層成分として
は種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメ
チルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−ア
ミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン
酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフ
チルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホ
ン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン
酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニ
ルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリ
セロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフ
ェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキル
ホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホ
スフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸
類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロ
キシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種
以上混合して用いてもよい。
ことができる。即ち、水またはメタノール、エタノー
ル、メチルエチルケトンなどの有機溶剤もしくはそれら
の混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアル
ミニウム板上に塗布、乾燥して設ける方法と、水または
メタノール、エタノール、メチルエチルケトンなどの有
機溶剤もしくはそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を
溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記化合
物を吸着させ、その後水などによって洗浄、乾燥して有
機下塗層を設ける方法である。前者の方法では、上記の
有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種
々の方法で塗布できる。また後者の方法では、溶液の濃
度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重
量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25
〜50℃であり、浸漬時間は0.1秒〜20分、好まし
くは2秒〜1分である。これに用いる溶液は、アンモニ
ア、トリエチルアミン、水酸化カリウムなどの塩基性物
質や、塩酸、リン酸などの酸性物質によりpH1〜12
の範囲に調整することもできる。また、画像記録材料の
調子再現性改良のために黄色染料を添加することもでき
る。有機下塗層の被覆量は、2〜200mg/m2 が適
当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。上
記の被覆量が2mg/m2 よりも少ないと十分な耐刷性
能が得られない。また、200mg/m2 より大きくて
も同様である。
録材料は、通常、像露光、現像処理を施される。像露光
に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、
電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線などがある。ま
たg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービ
ーム(レーザービーム)も使用される。レーザービーム
としてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザ
ー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザ
ー、KrFエキシマレーザー、固体レーザー、半導体レ
ーザー等が挙げられる。本発明においては、近赤外から
赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レー
ザ、半導体レーザが特に好ましい。
液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使用
できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3
リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第2
リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸
ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナ
トリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリ
ウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウ
ム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなど
の無機アルカリ塩が挙げられる。また、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピ
ルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチ
レンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機ア
ルカリ剤も用いられる。
上を組み合わせて用いられる。これらのアルカリ剤の中
で特に好ましい現像液は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カ
リウム等のケイ酸塩水溶液である。その理由はケイ酸塩
の成分である酸化珪素SiO2 とアルカリ金属酸化物
M2 Oの比率と濃度によって現像性の調節が可能となる
ためであり、例えば、特開昭54−62004号公報、
特公昭57−7427号公報に記載されているようなア
ルカリ金属ケイ酸塩が有効に用いられる。
は、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)
を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の
現像液を交換する事なく、多量のPS版を処理できるこ
とが知られている。本発明においてもこの補充方式が好
ましく適用される。現像液および補充液には、現像性の
促進や抑制、現像カスの分散および印刷版画像部の親イ
ンキ性を高める目的で、必要に応じて種々の界面活性剤
や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤として
は、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界
面活性剤が挙げられる。更に現像液および補充液には必
要に応じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、亜
硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩等
の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤を
加えることもできる。上記現像液および補充液を用いて
現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有す
るリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化
液で後処理される。本発明の画像記録材料を印刷版とし
て使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々
組み合わせて用いることができる。
化および標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用
いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処
理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およ
びスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬
送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノ
ズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最
近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロール
などによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知
られている。このような自動処理においては、各処理液
に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処
理することができる。また、実質的に未使用の処理液で
処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
として使用する場合について説明する。画像露光し、現
像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得
られた平版印刷版に不必要な画像部(例えば原画フィル
ムのフィルムエッジ跡など)がある場合には、その不必
要な画像部の消去が行われる。このような消去は、例え
ば特公平2−13293号公報に記載されているような
消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放
置したのちに水洗することにより行う方法が好ましい
が、特開平59−174842号公報に記載されている
ようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不
必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供す
ることができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版と
したい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版
をバーニング処理する場合には、該バーニング処理前
に、特公昭61−2518号、同55−28062号、
特開昭62−31859号、同61−159655号の
各公報に記載されているような整面液で処理することが
好ましい。その方法としては、該整面液を浸み込ませた
スポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整
面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方
法や、自動コーターによる塗布などが適用される。ま
た、塗布した後でスキージ、あるいは、スキージローラ
ーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結
果を与える。
g/m2 (乾燥重量)が適当である。整面液が塗布され
た平版印刷版は必要であれば乾燥された後、バーニング
プロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販
売されているバーニングプロセッサー:「BP−130
0」)などで高温に加熱される。この場合の加熱温度及
び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、
180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好まし
い。
に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの従来より行われて
いる処理を施こすことができるが、水溶性高分子化合物
等を含有する整面液が使用された場合には、ガム引きな
どのいわゆる不感脂化処理を省略することができる。こ
の様な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印
刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
1050)をトリクロロエチレンで洗浄して脱脂した
後、ナイロンブラシと400メッシュのパミス−水懸濁
液を用いこの表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。こ
の板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間
浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに20%硝酸
に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面の
エッチング量は約3g/m 2 であった。次にこの板を7
%硫酸を電解液として電流密度15A/dm2 で3g/
m2 の直流陽極酸化被膜を設けた後、水洗し、乾燥し、
さらに、下記下塗り液を塗布し、塗膜を90℃で1分乾
燥した。乾燥後の塗膜の塗布量は10mg/m2 であっ
た。
1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版を得た。
重合体の合成〕 <合成例(共重合体1)>攪拌機、冷却管及び滴下ロー
トを備えた500ml三ツ口フラスコにメタクリル酸3
1.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1
g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入
れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合
物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約
1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、
氷水浴をとり去り、室温下で30分間混合物を攪拌し
た。
ルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴
にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応
終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しな
がら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この
混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500m
lでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られ
た固体を乾燥することによりN−(p−アミノスルホニ
ルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた
(収量46.9g)。
た100ml三ツ口フラスコに、N−(p−アミノスル
ホニルフェニル)メタクリルアミド5.04g(0.0
210モル)、メタクリル酸エチル2.05g(0.0
180モル)、アクリロニトリル1.11g(0.02
1モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入
れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌し
た。この混合物に「V−65」(和光純薬(株)製)
0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間
混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−
アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド5.04
g、メタクリル酸エチル2.05g、アクリロニトリル
1.11g、N,N−ジメチルアセトアミド20g及び
「V−65」0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロ
ートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間
得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノール40
gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リッ
トルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪
拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥すること
により15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーによりこの共重合体1の重量平均分
子量(ポリスチレン標準)を測定したところ53,00
0であった。
以下の感光液2を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗
布し、平版印刷版を得た。 <感光液2の組成> ・上記共重合体1 1.0 g ・一般式[2]−33の化合物 (R1 〜R6 :C2 H5 、R7 〜R9 :H、X:SbF6 ) 0.1 g ・p−トルエンスルホン酸 0.002g ・ビクトリアピュアブルーBOHの対アニオンを1−ナフタレ ンスルホン酸アニオンにした染料 0.02 g ・フッ素系界面活性剤(メガファックF−177、大日本イン キ化学工業(株)製) 0.05 g ・γ−ブチロラクトン 8 g ・メチルエチルケトン 8 g ・1−メトキシ−2−プロパノール 4 g
1 〜R6 :C2 H5 、R7 〜R9 :H、X:ClO4 )
を用いる他は、実施例1と同様にして実験を行った。
1 〜R6 :CH2 CF 3 、R7 〜R9 :H、X:SbF
6 )を用いる他は、実施例1と同様にして実験を行っ
た。
で表される化合物を、下記組成のカーボンブラック分散
液に代えた以外は、実施例1とまったく同様にして平版
印刷版を得た。
施例1〜2、および比較例1の各平版印刷版について、
下記の基準により性能評価を行った。評価結果を表1に
示す。
れた平版印刷版を、出力700mW,波長1064n
m、ビーム径45μm(1/e2 )のYAGレーザを用
いて主走査速度5m/秒にて露光した後、富士写真フイ
ルム(株)製現像液DP−4、リンス液FR−3(1:
7)を仕込んだ自動現像機(富士写真フイルム(株)
製:「PSプロセッサー900VR」)を用いて現像し
た。その際、DP−4は1:8で希釈したもの及び1:
12で希釈したものの二水準を使用し、それぞれの現像
液にて得られた非画像部の線幅を測定し、その線幅に相
当するレーザーの照射エネルギーを求めて、これを感度
とした。そして、標準である1:8で希釈したものと、
1:12で希釈したものとの差を記録した。その差が小
さいほど現像ラチチュードが良好であり、20mJ/c
m2 以下であれば、実用可能なレベルである。
1との対比において、現像ラチチュードに優れているこ
とがわかる。
く、かつ現像液の濃度に対する感度の安定性、即ち現像
ラチチュードが良好なダイレクト製版用の赤外線レーザ
用ポジ型感光性組成物を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 以下の官能基(a−1)〜(a−3) (a−1)フェノール性水酸基、 (a−2)スルホンアミド基、 (a−3)活性イミド基、のうち少なくとも1つを有す
るアルカリ水可溶性高分子化合物の1種以上と、下記一
般式[1]または[2]で表される化合物とを含有する
赤外線レーザ用ポジ型感光性組成物。 【化1】 【化2】 式中、R1 ないしR6 は、それぞれ独立に水素原子、置
換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
アルケニル基、置換もしくは未置換のアルキニル基、置
換もしくは未置換のシクロアルキル基、置換もしくは未
置換のアリール基、置換もしくは未置換のアラルキル
基、または置換もしくは未置換のヘテロ環基を示し、R
1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 の組み合わせでNと
ともに置換もしくは未置換の5員環、6員環、または7
員環を形成してもよい。R7 ないしR9 はそれぞれ独立
に水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換のアル
キル基、置換もしくは未置換のアルコキシ基、置換もし
くは未置換のアリーロキシ基、シアノ基、または水酸基
を示す。X- は1価のアニオンを示す。
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---|---|---|---|
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JP3260898 | 1998-02-16 | ||
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001281853A (ja) * | 2000-04-03 | 2001-10-10 | Fujifilm Arch Co Ltd | ポジ型感光性樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP8110698A patent/JP3662737B2/ja not_active Expired - Fee Related
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