JPH1129163A - 袋体の無菌充填口の構造 - Google Patents

袋体の無菌充填口の構造

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JPH1129163A
JPH1129163A JP9220600A JP22060097A JPH1129163A JP H1129163 A JPH1129163 A JP H1129163A JP 9220600 A JP9220600 A JP 9220600A JP 22060097 A JP22060097 A JP 22060097A JP H1129163 A JPH1129163 A JP H1129163A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 箱体に収納されるプラスチック製の袋体に取
り付けその密封を可能とした無菌充填口において、無菌
状態を確保したままで小径のコックが取り付けられるよ
うにすること。 【解決手段】 袋体と接着一体化した内筒の中央部に配
置した内ノズル、内ノズルと内筒壁との間に形成した連
結壁、内ノズルの側壁又は連結壁に形成した液体充填用
透孔、内筒の外側に気密状態で嵌合させた外筒、外筒の
中央部に配置し内ノズルの外側への嵌合を可能とした外
ノズル、外ノズルと外筒壁との間に形成した連結壁、内
ノズルの先端部に設けた裂開可能な膜体とからなり、外
筒を内筒に嵌合させた状態で外ノズル又は外筒連結壁が
液体充填用透孔を開閉させる位置に切り換えられるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、バックインボックスと称せられ
る、箱体に収納されるプラスチック製の袋体に取り付け
てその密封を可能とした無菌充填口に関するもので、飲
料水やジュース類、調味料、ワイン、薬剤等を無菌状態
にして袋体へ充填する場合に使用される。
【0002】
【従来技術とその間題点】この種の無菌充填口として
は、実用新案登録第2512714号公報に開示された
ものが知られている。この公知の充填口は図1に示した
ように、有底円筒状の充填口1の底面周縁部に液体流通
用の透孔2、2を形成し、この充填口1の内側に内接し
て挿入した内筒4を充填口の外側との嵌合部3で固着さ
せると共に内筒4を進退させて透孔2の開閉を行い、内
筒4に蓋体5を内接嵌合させた構成となっている。この
無菌充填口1を備えた袋体に液体を充填するに際して
は、蓋体5を外した状態で充填口の内側を蒸気等によっ
て殺菌し、図示しない液体充填用ノズルを充填口1に連
結させた状態で内筒4を外側へ後退させて底面の液体流
通用の透孔2を開口させて液体を充填し、充填完了後に
内筒4を前進させて透孔2を閉鎖し、ノズルを外して蓋
体5を嵌合させて充填口1の内側を無菌状態のままにし
て密閉するようにしている。
【0003】この無菌充填口を備えた袋体では、袋に充
填された液体を無菌状態のままにしてユーザーへ搬送す
ることができるが、ユーザーが充填された液体を使用す
る場合には、蓋を取り外した後内筒を外側へ引き出して
透孔を開口させるため、その時に充填口が外気と接触し
て落下菌に汚染されるおそれがある。また、充填口に形
成される流通用の透孔は底面の周縁部に形成されている
ため、液体の充填を円滑に行うためには充填口の口径自
体が大きく形成されており、しかも、挿入されている内
筒を進退させる構成が採用されているため、そのままで
は排出用の小径コックの取り付けができなくなる不都合
がある。
【0004】
【技術的課題】本発明は、箱体に収納されるプラスチッ
ク製の袋体に取り付けその密封を可能とした無菌充填口
において、無菌状態を確保したままで小径のコックの取
り付けを可能にすることを課題とする。
【0005】
【技術的手段】この技術的課題を解決するための技術的
手段は、(イ)袋体と接着一体化した内筒の中央部に配
置した内ノズル、(ロ)内ノズルと内筒壁との間に形成
した連結壁、(ハ)内ノズルの側壁又は連結壁に形成し
た液体充填用透孔、(ニ)内筒の外側に気密状態で嵌合
させた外筒、(ホ)外筒の中央部に配置し内ノズルの外
側への嵌合を可能とした外ノズル、(ヘ)外ノズルと外
筒壁との間に形成した連結壁、及び(ト)内ノズルの先
端部に設けた裂開可能な膜体とからなり、(チ)外筒を
内筒に嵌合させた状態で外ノズル又は外筒連結璧が液体
充填用透孔を開閉する位置に切り換えられるようにする
こと、である。
【0006】内外筒は、それぞれ筒壁及びその中央部に
配置したノズル並びに各筒壁とノズルとの間に形成され
る連結壁によって構成されていて、内筒のノズルの先端
部は膜体によってシールされている。外筒を内筒の外側
に嵌合させた状態では、外ノズル又は外筒連結壁が液体
充填用透孔を開閉する位置に切り換えられるようになっ
ている。内筒のノズルの先端部が膜体によってシールさ
れているから、外ノズル又は外筒連結壁が液体充填用透
孔を閉塞する位置に外筒を位置させると、袋体内は外気
と完全に遮断されることになる。この膜体は、ノズルと
一体に成形しても良いし、別体に形成してノズルに接着
させるようにしても良い。その状態でガンマ線を照射す
る等して殺菌を施すと、外気と遮断された袋体内及び充
填口の周囲を殺菌することができる。外ノズルを引き出
す(外側へ移行させる)と外筒が最も外側に突出した状
態となり、外ノズルの下端部が内ノズルから離れて内外
筒の間において最も大きな空間が形成される。この時、
内ノズルの側壁又は連結壁には液体充填用の透孔が開口
して内外筒間の空間と袋体とが連通する。したがって、
前記した殺菌工程に続いて外筒に液体充填口を連通させ
ると、液体を無菌状態のままで袋体内に充填することが
できる。液体の充填が完了すると、外ノズル又は外筒連
結壁が液体充填用透孔を閉塞する位置に外ノズルを位置
させると、袋体内の液体は密封状態におかれることにな
る(請求項1参照)。
【0007】外ノズルの先端部に裂開可能な膜体を設け
た場合には、ガンマ線照射等によって殺菌を施こすこと
によって、充填口から袋体内全体の滅菌状態を保つこと
ができる。したがって、殺菌後時間及び場所を異にした
液体の充填作業をすることができる。この場合は、外ノ
ズルの膜体の外側を蒸気その他の方法によって殺菌した
後、これを裂開し液体充填装置のノズルを連通させて液
体を供給すると、液体は透孔を通過して無菌状態のまま
袋体内に充填されることになる。液体の充填が完了した
段階で外ノズル又は外筒連結壁が液体充填用透孔を閉塞
する位置に外ノズルを位置させると、液体は前記したよ
うに密封状態におかれることになる(請求項2参照)。
【0008】外筒の位置は、前記した二つの位置の他、
外ノズル又は外筒連結壁が液体充填用透孔を閉塞しない
が外ノズルの下端部が内ノズルの先端部に密接する位置
へも切り換えられるようにしておくと、この位置では、
内ノズルの膜体が外気と袋体の内側とを遮断することに
なる。外筒に裂開可能な膜体を設けた場合には、この状
態において外ノズルの膜体を先に裂開させ、その後にこ
の空間を蒸気殺菌して液体充填装置のノズルを連通させ
ると、液体は無菌状態で透孔を通過して袋体内に充填さ
れ、従来の充填手順を変えることなく液体を充填するこ
とが可能となる(請求項3参照)。
【0009】内外のノズルは、内外の筒壁より外側に突
出させて凸状の形態に構成することができるが、この構
成を採用すると充填口が袋体から大きく突出してしまう
ことになる。内外ノズルの下端部を内外筒の先端位置よ
り低く位置させて傾斜面で連結壁を構成すると、充填口
を袋体から極力突出させないようにすることが可能とな
る。この場合、内側の連結壁もノズルの下端部に向かっ
て傾斜しているため、液体の充填をより円滑に行うこと
ができる(請求項4参照)。また、内ノズルの開口周面
は同一高さに構成しても良いし、傾斜した構成を採用し
ても良い。後者の場合には、液体を充填する際に膜体上
から液体が流下するため膜体上に液体が滞留するのを防
止することができる(請求項5参照)。
【0010】このように、透孔は内ノズルの側壁又は連
結壁に形成されて十分な断面積が確保されているから、
液体の充填を円滑に行うことができる。内ノズルは内外
筒の直径より小径であり、内ノズルの先端部の膜体は裂
開可能となっているため、内ノズルにコックを取り付け
ることが可能となる。コックを差し込むだけでノズルの
膜体が裂開させられて液体を充填した袋体とコックとを
連結することができる。請求項5に記載したように内ノ
ズルの先端を傾斜させた場合には、挿入するコックの先
端形状に特別の工夫をしなくても膜体の裂開が容易とな
る。なお、コックは直線状に挿入させる形式のものの
他、ネジ込み式のものを採用することができる。この場
合には、外筒の内側又は外側にネジを形成してコックを
螺合させ、同時にシール効果を果たさせることが望まし
い。
【0011】
【発明の効果】無菌状態を確保したままで充填口に小径
のコックが取り付けられる結果、袋体に無菌充填された
液体のコックによる小分け供給を行える利点がある。ま
た、充填口の口径を小さくすることがないため、透孔の
大きさも確保できるため、袋体に液体を充填する際の作
業性を阻害することもない。なお、本発明にかかる充填
口は、従来通り、コックを取りつけずに外筒の口径に適
合する供給管等を直接連結することもできる。
【0012】
【実施の形態】図2は請求項5に記載した充填口の実施
の形態を示したものであり、内筒11の下端部に突設し
たドーナツ状の座面12を袋体10と溶着させて充填口
を袋体に固定させている。内筒11は高密度ポリエチレ
ン樹脂で形成してあって、その中心部にはノズル13を
配置している。ノズル13の中心軸は内筒11と同軸に
すると共に、その先端部は内筒11から突出しないよう
に構成してあり、内筒11の先端部とノズル13の下端
部との間には傾斜面で構成した連結壁16が形成されて
いる。ノズル13の先端部は斜めに切断したように開口
部14を傾斜させてあり、その開口面は一体に成形した
薄膜15で閉塞させている。この薄膜15は、後述する
コックの挿入時に容易に裂開できるように一部を薄肉に
構成している。連結壁16には適宜の間隔で液体充填用
の透孔17が穿設してあり、ノズル13は透孔17、1
7間の壁によって支持されることになる。なお、内外の
筒とノズルとは必ずしも同軸にして配置する必要はな
く、ノズルを筒壁の内側に密接させるなど、中心軸から
変位させて配置しても良い。
【0013】内筒11の先端部の外側には周方向にリン
グ状の凸条18が突設してあり、内筒11の外側に嵌合
させた外筒21には、その内周壁に沿って上下二段に凹
溝28、29を刻設してあって、気密を保ちながら進退
して係合凹溝を切り換えられるようになっている。外筒
21は内筒11より若干弾性をもたせるために低密度ポ
リエチレン樹脂で形成してあって、その中心部にもノズ
ル23を配置している。ノズル23は、本実施形態では
外筒の先端部から突出しない構成を採用しており、その
中心軸は内筒のそれと同一にさせるている。内筒11と
同様に、外筒21の先端部とノズル23の下端部との間
には傾斜面からなる連結壁26を形成している。外筒2
1の凹溝28を凸条18に係止させた状態では、袋体1
0は透孔17及びノズル23を介して開口された状態と
なり、この状態で図示しない液体充填機のノズルをノズ
ル23に連通させることによって、液体を袋体10内に
充填することができる。なお内筒11と外筒21とは、
他の樹脂を使用することもできるが、液体の種類、両者
間のシール機能、外筒移動時の表面滑性、袋体との溶着
性等を勘案して設計することになる。この場合、外筒を
内筒より若干軟らかい樹脂で形成しておくことが望まし
い。
【0014】ノズル23の内径はノズル13の外径と略
同じ寸法に構成してあって、外筒21を内側(図面では
下側)へ移行させた時にはノズル13、23同志が気密
を保って嵌合できるようにしている。なお、両者或いは
一方の嵌合面をテーパー面で構成しておくと、ノズル1
3、23の嵌合を容易にすることができると共に、外筒
21を内側へ移行させた状態における気密性を、より確
実に確保することができる。外筒21を内側へ移行させ
て凹溝29を凸条18に係止させると、外筒の連結壁2
6は内筒11の連結壁16に密接して透孔17を閉塞す
るため、袋体10は完全に密封状態となる(図3参
照)。液体を袋体10に充填した後凹溝29を凸条18
に係止させ、ノズル23の先端部外側に周方向に形成し
た凸条24に一点鎖線で示したキャップ30を係止させ
ると、袋体10の密封状態を維持できると共に、ノズル
23の内側及び膜体15の表面にホコリ等が進入するの
を防止することができる。したがって、液体を充填した
袋体10の搬送保存に好都合となる。
【0015】液体を供給する場合には、図示しない供給
管のノズルやコックをノズル13の先端から膜体に突き
刺してこれを裂開させ、ノズル13の内側に強制挿入し
て密嵌させたり、コックの挿入壁の外側にノズル23の
先端部に密嵌させるための壁部を形成することによっ
て、ノズルとコックとの間においてシール機能を持たせ
ることが可能となり、液体の小分け供給を行えるように
なる。
【0016】図4は請求項3に対応したもので、外筒の
ノズル23の先端開口部に膜体25を設けると共に、外
筒の凹溝29の下方に凹溝27を形成して外筒21をノ
ズル23の下端部がノズル13の外側に密接した状態で
も位置決めできるようにしたものである。この構成の充
填口は、図4の状態で膜体25を裂開させてノズル23
の内側を蒸気等によって殺菌した後、外筒21を上側へ
移行させて透孔17を開口させ、液体を充填する場合に
好適に使用することができる。なお、膜体25に開口部
の中心部を通る線に沿って薄肉部を設け、その部分で裂
開させるようにしておくと、裂開した膜体が内側に折れ
込む長さを短くすることができるから、それだけノズル
23の長さを短く設計することができる。この実施形態
では、ノズル23の下端部に周方向に膨出部31が形成
してあり、液体充填後に外筒21を下側へ移行させて連
結壁26が透孔17を閉塞する段階で、膨出部31がノ
ズル13の下端部と連結壁16との間を押圧して若干変
形することによって、シール効果を高められるようにし
ている。なお、外筒の連結壁26の裏面に透孔17の形
状に適合する突起を形成し、外筒21を内側へ移行させ
た際にその突起が透孔17を閉塞する構成を採用するこ
とができる。
【0017】上記した実施の形態では、外筒は内筒に対
して上下方向に直線方向に移行するように構成している
が、螺旋方向に回動して透孔を開閉する構成を採用する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の充填口の縦断面図
【図2】本発明にかかる充填口の縦断面図
【図3】内筒の透孔を密閉した状態における充填口の縦
断面図
【図4】他の実施形態における充填口の縦断面図
【符号の説明】
10袋体、 11内筒、 13内筒のノズル、 15内
筒のノズルの膜体、16内筒連結壁、 17透孔、 1
8凸条、 21外筒、 23外筒のノズル、25外筒の
ノズルの膜体、 26外筒連結壁、 27、28、29
凹溝、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱体に収納されるプラスチック製の袋体
    に取り付けその密封を可能とした無菌充填口において、
    袋体と接着一体化した内筒の中央部に配置した内ノズ
    ル、内ノズルと内筒壁との間に形成した連結壁、内ノズ
    ルの側壁又は連結壁に形成した液体充填用透孔、内筒の
    外側に気密状態で嵌合させた外筒、外筒の中央部に配置
    し内ノズルの外側への嵌合を可能とした外ノズル、外ノ
    ズルと外筒壁との間に形成した連結壁、内ノズルの先端
    部に設けた裂開可能な膜体とからなり、外筒を内筒に嵌
    合させた状態で外ノズル又は外筒連結壁が液体充填用透
    孔を開閉させる位置に切り換えられるようにした袋体の
    無菌充填口。
  2. 【請求項2】 外ノズルの先端部に裂開可能な膜体を設
    けた請求項1に記載の無菌充填口。
  3. 【請求項3】 外筒を内筒に嵌合させた状態で外ノズル
    の下端部が内ノズルから離れる位置、外ノズルの下端部
    が内ノズルの外側に密接する位置、外ノズル又は外筒連
    結壁が液体充填用透孔を閉塞する位置の三つの位置に切
    り換えられるようにした請求項1又は2に記載の袋体の
    無菌充填口。
  4. 【請求項4】 内外ノズルの下端部を内外筒の先端位置
    より低く位置させて傾斜面で連結壁を構成した請求項
    1、2又は3に記載の無菌充填口。
  5. 【請求項5】 内ノズルの開口面を傾斜させた請求項
    1、2、3又は4項に記載の無菌充填口。
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US8114061B2 (en) 2002-01-17 2012-02-14 Fresenius Medical Care Deutschland Gmbh Welding shuttle for a bag

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