JPH11291526A - プリント装置 - Google Patents

プリント装置

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JPH11291526A
JPH11291526A JP9783498A JP9783498A JPH11291526A JP H11291526 A JPH11291526 A JP H11291526A JP 9783498 A JP9783498 A JP 9783498A JP 9783498 A JP9783498 A JP 9783498A JP H11291526 A JPH11291526 A JP H11291526A
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JP
Japan
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electronic cooling
cooling element
printing
data
control means
Prior art date
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Application number
JP9783498A
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English (en)
Inventor
Takashi Komata
隆 小俣
Koji Horikawa
康治 堀川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】サーマルプリントヘッドの冷却の過不足を防止
して、高画質プリントを可能にする。 【解決手段】サーマルプリントヘッドに制御可能な電子
冷却素子を設け、この電子冷却素子への印加エネルギー
を制御することにより、発熱に整合した冷却を実現す
る。電子冷却素子の冷却力は、プリントライン数やプリ
ントデータ量に応じて制御する。また、前記電子冷却素
子は、サーマルプリントヘッドの発熱素子の並びの方向
に複数に分割して個別に制御可能とすることにより、プ
リントライン上のプリントデータの偏りに対応した冷却
を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字や図形や絵等
の画像データを記録媒体にプリントするプリンタ装置に
係り、特に高速且つ高画質にプリントして出力すること
ができる感熱記録方式のプリント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録方式のプリント装置には、イン
ク紙に塗布したインクをサーマルプリントヘッドによっ
て加熱して普通記録紙に転写するものと、感熱記録紙を
サーマルプリントヘッドによって加熱して発色させるも
のがある。サーマルプリントヘッドは、画素に対応する
発熱素子を一列あるいは複数列に並べて設置し、この発
熱素子列と交差する方向に記録紙とサーマルプリントヘ
ッドを相対的に移動させながらプリントデータ(画像デ
ータ)に従って発熱素子を発熱させることによって画素
(画像)をプリントする。
【0003】このようなサーマルプリントヘッドを使用
したプリント装置は、高速プリントを行うと、サーマル
プリントヘッドの蓄熱量によって、プリント濃度が変化
して画質が劣化する。この蓄熱による画質の劣化を防止
するために、一般的には、冷却フィンや冷却ファンによ
って蓄熱量を低減するようにしている。
【0004】また、特公平8−2662号公報に記載さ
れたプリント装置は、このようなサーマルプリントヘッ
ドの蓄熱による画質の劣化を防止するために、プリント
データを積分することによってサーマルプリントヘッド
の蓄熱量を推測し、その結果に基づいて各画素に対応す
るプリントデータを補正してサーマルプリントヘッドの
発熱素子の発熱量を変えることにより、所定の濃度の画
素をプリントするようにしている。しかしながら、この
プリント装置においてもサーマルプリントヘッドの冷却
は必要である。
【0005】図16は、このような従来のラインプリン
トタイプのサーマルプリントヘッドと冷却ファンの側面
図である。このサーマルプリントヘッド100は、放熱
フィン101と、ヘッドアセンブリ基板102と、発熱
素子基板103と、発熱素子104と、回路基板105
と、ドライバ回路106を備える。
【0006】200は冷却ファンである。
【0007】冷却ファン200は電気的に制御すること
が可能であり、冷却の必要がないときには運転を停止し
て強制冷却を停止することができるが、放熱フィン10
1はヘッドアセンブリ基板102から切り離すことは困
難であるために、冷却の必要が無い状態においても放熱
フィン101は冷却機能を発揮している。
【0008】ここで、このような従来のサーマルプリン
トヘッドを使用したプリントにおける画質劣化について
説明する。
【0009】図17は、記録紙300のプリント領域の
全面に黒の画像310をプリントしたプリントサンプル
の模式図である。サーマルプリントヘッド100は、こ
の記録紙300の移動方法(プリント方向とは逆の方
向)に対して直角の方向に発熱素子104が並ぶように
設置される。記録紙300は、記録紙移動手段に搬送さ
れてサーマルプリントヘッド100における発熱素子1
04の並びと直角方向に移動し、X1からX2までサー
マルプリントヘッド100に接触しながら移動する。
【0010】プリント画像310は、プリント開始直後
の数ライン分の領域311のプリント濃度が比較的低
い。その原因は、サーマルプリントヘッド100の発熱
素子基板103が低温であるために、発熱素子104の
発熱が発熱素子基板103に放散して十分に高温になれ
ないことにある。そして、プリント終了直後に低濃度の
プリント(尾引き)領域320が発生する。この尾引き
の原因は、プリントを続けたことによりサーマルプリン
トヘッド100の発熱素子基板103が蓄熱して高温に
なっているために、発熱素子104の冷却が遅れて温度
が十分に低下しないことにある。このような現象は、プ
リントの途中においても発生してプリント画像の画質を
低下させる。
【0011】次に、サーマルプリントヘッド100の発
熱素子基板103の温度とプリント濃度の関係について
説明する。図18は、1色をプリントするときの時間経
過に対する基板温度とプリント濃度の関係を示してい
る。
【0012】発熱素子基板103の温度は、プリントを
開始すると急激に上昇を開始し、その後は、徐々に上昇
して飽和(安定)する。この発熱素子基板103の温度
の上昇に伴ってプリント濃度も上昇し、その後、飽和
(安定)する。このときの時間的遅れがプリント開始時
のプナント濃度不足となっつ現れる。この時間遅れ現象
の原因は、発熱素子基板103を取り付けているヘッド
アセンブリ基板102の熱容量が大きいこと、ヘッドア
センブリ基板102には放熱フィン101が設けられて
いること、冷却ファン200が動作して強制冷却機能が
働いていることなどにある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のプリ
ント装置は、プリントヘッドアセンブリ全体を一様に冷
却するようにしているために、冷却に関して細かな制御
を行なうことが困難であり、従って、積極的な冷却制御
は行っておらず、高速でプリントすると、サーマルプリ
ントヘッドの蓄熱により所望のプリント濃度が得られな
くなり、画質の劣化が発生する。
【0014】本発明の1つの目的は、高速で高画質のプ
リントが可能なプリント装置を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、サーマルプリントヘ
ッドの蓄熱の影響を極力減少させたプリントを実現する
ことができるプリント装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーマルプリ
ントヘッドの基板を電子冷却素子によって冷却するよう
にすることにより該基板の蓄熱量を安定させ、プリント
画像の画質の低下を防止するものである。
【0017】電子冷却素子の冷却力は、プリントライン
数やプリントデータ量に応じて制御する。
【0018】また、前記電子冷却素子は、サーマルプリ
ントヘッドの発熱素子の並びの方向に複数に分割して個
別に制御可能とすることにより、プリントライン上のプ
リントデータの偏りに対応した冷却を可能にする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施形態に係るプ
リント装置を使用したプリンタシステムのブロック図で
ある。図1において、1はプリント装置、2はデータ入
力手段である。
【0021】プリント装置1は、インターフェース手段
(以下、I/F手段という)3と、メモリ手段4と、メ
モリ制御手段5と、ヘッド制御手段6と、サーマルプリ
ントヘッド7と、冷却素子制御手段8と、電子冷却素子
9と、記録紙移動手段10と、システム制御手段11を
備える。
【0022】データ入力手段2は、プリント装置1でプ
リントするプリントデータを作成してプリント装置1の
I/F手段3に送出する。
【0023】I/F手段3は、データ入力手段2から受
け取ったプリントデータをメモリ制御手段5に転送す
る。
【0024】メモリ制御手段5は、I/F手段3から受
け取ったプリントデータを、順次、メモの手段4に記憶
させる。メモリ手段4へのプリントデータの記憶は、ラ
イン単位または1色単位で記憶させても良いが、この実
施形態では、1画面分のプリントデータを記憶させるよ
うにした。
【0025】データ入力手段2は、1画面分のプリント
データを供給すると、続いて、プリントコマンドを送出
する。
【0026】I/F手段3は、データ入力手段2から受
け取ったプリントコマンドをシステム制御手段11に転
送する。
【0027】システム制御手段11は、I/F手段3か
らプリントコマンドを受け取ると、メモリ制御手段5に
プリントデータ読み出し命令を送出する。
【0028】メモリ制御手段5は、システム制御手段5
からプリントデータ読み出し命令を受け取ると、メモリ
手段4からプリントデータを1ライン分ずつ読み出して
ヘッド制御手段6に送出する。
【0029】ヘッド制御手段6は、メモリ制御手段5か
らプリントデータを受け取ると、サーマルプリントヘッ
ド7の各発熱素子の発熱を制御するためのヘッドデータ
に変換して該サーマルプリントヘッド7に供給する。
【0030】サーマルプリンヘッド7は、プリント期間
中は、インク紙の背面を押して該インク紙のインク面を
記録紙(図示せず)に押接し、ヘッドデータに従った発
熱素子の発熱によってインクを溶解または昇華して記録
紙に転写(プリント)する。
【0031】システム制御手段11は、1ライン分のプ
リントデータのプリントを完了すると、記録紙移動手段
10に記録紙移動命令を送出する。
【0032】記録紙移動手段10は、プリントラインに
対して直角方向に記録紙を移動する手段であり、システ
ム制御手段11から記録紙移動命令を受け取ると、サー
マルプリントヘッド7との相対位置を1ライン分進める
ように記録紙を移動する。
【0033】このようなプリントを複数ライン繰り返す
ことにより1色のプリントを完了する。カラープリント
の場合には、このようなプリントを3色または4色分繰
り返すことにより1枚のプリントを完了する。
【0034】このようなプリントを行うことによってサ
ーマルプリントヘッド7は発熱量と放熱量の差により蓄
熱し、温度が上昇する。この蓄熱によるサーマルプリン
トヘッド7の温度上昇を抑制するために、システム制御
手段11は、プリント中に冷却素子制御手段8に冷却命
令を送出する。電子冷却素子9は、ペルチェ素子を使用
した電子冷却機能手段であり、サーマルプリントヘッド
7の発熱素子を設置した基板を冷却するように取り付け
られる。システム制御手段11から冷却命令を受け取っ
た冷却素子制御手段8は、電子冷却素子9を機能させる
電流を該電子冷却素子9に供給してサーマルプリントヘ
ッド7の冷却制御を実行する。
【0035】図2は、電子冷却素子9を搭載したサーマ
ルプリントヘッド7の側面図である。このサーマルプリ
ントヘッド7は、従来のサーマルプリントヘッドと同様
に、発熱素子104を並べて設置した発熱素子基板10
3とドライバ回路106を設置した回路基板105をヘ
ッドアセンブリ基板102の表面に取り付けた構成であ
り、電子冷却素子9を内蔵した電子冷却素子アセンブリ
12を熱伝導率の高い接着剤によりこのヘッドアセンブ
リ基板102の背面に接着している。
【0036】図3は、電子冷却素子制御手段8のブロッ
ク図である。この電子冷却素子制御手段8は、ライン数
カウント手段30と、データ変換手段31と、データ/
印加エネルギー変換手段32とを備える。
【0037】ライン数カウント手段30は、システム制
御手段11から1色スタート信号が入力されると初期化
し、その後に入力される1ラインスタート信号をカウン
トし、そのカウント値をデータ変換手段31に送出す
る。
【0038】データ変換手段31は、ライン数カウント
値をそのラインをプリントするときの電子冷却素子9へ
の印加エネルギー量データに変換してデータ/印加エネ
ルギー変換手段32に送出する。
【0039】データ/印加エネルギー変換手段32は、
印加エネルギー量データを実際に電子冷却素子9が必要
とする印加エネルギーに変換して該電子冷却素子9に供
給する。電子冷却素子9が必要とする印加エネルギーは
電力であり、その供給量は、この電子冷却素子96に印
加する電圧(電流)の大きさまたは印加時間を変えるこ
とによって制御する。
【0040】ここで、電子冷却素子9に対するエネルギ
ー供給量の制御特性について説明する。図4の(a)は
時間経過に対する記録紙移動量を示す特性図、(b)は
時間経過に対する電子冷却素子9への印加エネルギーの
大きさを示す特性図である。
【0041】電子冷却素子9に印加エネルギーを供給し
て電子冷却作用が生じてからその効果が発熱素子104
に及ぶまでには遅れ時間があるので、電子冷却素子9へ
のエネルギー供給は、発熱素子104への通電(プリン
ト)開始以前に開始する。そして、この電子冷却素子9
への印加エネルギーの大きさは、1色のプリント開始時
から終了にかけて次第に増加させる。1色のプリントが
終了して発熱素子104への通電を終了した後も発熱素
子基板103およびヘッドアセンブリ基板102の温度
が上昇するので、通電(プリント)終了後も電子冷却素
子9へのエネルギー供給を一定時間継続する。
【0042】電子冷却素子制御手段8は、ライン数カウ
ント手段30によってプリント時間経過を検出し、デー
タ変換手段31によってライン数カウント値(プリント
継続時間)を各プリントラインにおいて電子冷却素子9
へ印加するエネルギー量データに変換し、前述したよう
な電子冷却素子9への印加エネルギーの制御を実現す
る。
【0043】図5は、1枚の記録紙に3色(イエロー=
Ye,マゼンタ=Mg,シアン=Cy)の画像をプリン
トする場合の動作タイムチャートである。
【0044】プリント装置1は、システム制御手段11
の制御によって、記録紙の先端をサーマルプリントヘッ
ド7との対向位置まで給紙する。次いで、イエローの画
像データのプリントを行うが、予冷却期間だけ前に電子
冷却素子9へのエネルギー供給を開始する。そして、イ
エロー画像プリント終了後も残熱冷却期間は電子冷却素
子9へのエネルギー供給を継続する。
【0045】イエロー画像プリントが終了すると、サー
マルプリントヘッド7を記録紙から離した状態で記録紙
を逆送りして該記録紙の先端をサーマルプリントヘッド
7との対向位置まで引き戻す。そして、マゼンタ画像デ
ータのプリントを開始するが、その予冷却期間だけ前に
電子冷却素子9へのエネルギー供給を開始する。残熱冷
却期間と予冷却期間の間は、冷却休止期間となるが、1
色目と2色目のプリント間隔か短いときには、この冷却
休止期間がなくなって連続した冷却期間となる。
【0046】その後、同様にして、シアン画像データの
プリントを実行して3色画像のプリントを終了する。
【0047】図6は、このような各ラインのプリントデ
ータのプリントと電子冷却のための印加エネルギーを示
している。電子冷却素子9に供給する印加エネルギーの
量は、各1ラインプリント期間における供給時間によっ
て制御している。すなわち、印加電圧を一定にして印加
時間を可変するようにしているが、印加電圧の大きさを
変えるようにしても良い。
【0048】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。
【0049】図7は、本発明の第2の実施形態に係るプ
リント装置1を使用したプリントシステムのブロック図
である。電子冷却素子9の冷却力は、雰囲気の温度によ
って変化する。例えば、雰囲気の温度が高くなると冷却
力が低下する。この実施形態は、サーマルプリントヘッ
ド7の近傍の雰囲気の温度に応じて電子冷却素子9への
エネルギー供給量を変えて所定の冷却力を維持するよう
にしたものである。
【0050】図7において、50はシステム制御手段、
51は電子冷却素子制御手段、52は雰囲気温度検出手
段である。その他の構成手段は、前述した第1の実施形
態と同一であるので、同一の参照符号を付して重複する
説明を省略する。
【0051】雰囲気温度検出手段52は、サーマルプリ
ントヘッド7の近傍に設置することにより該サーマルプ
リントヘッド7の近傍の雰囲気の温度を検出し、その雰
囲気温度検出信号をシステム制御手段50に送出するよ
うにする。
【0052】システム制御手段50は、予め、サーマル
プリントヘッド7の近傍の雰囲気の各温度における電子
冷却素子9への印加エネルギー量の最適値データまたは
その計算式を記憶しておく。そして、前記雰囲気温度検
出手段52から受け取った雰囲気温度検出信号を電子冷
却素子印加エネルギーデータに変換して電子冷却素子制
御手段51に送出する。
【0053】電子冷却素子制御手段51は、システム制
御手段50から受け取った電子冷却素子印加エネルギー
データを冷却素子印加エネルギーに変換し、または電子
冷却素子印加エネルギーデータとプリントライン数カウ
ント値に基づいて電子冷却素子印加エネルギーを求め、
電子冷却素子9に給電する。
【0054】図8は、各雰囲気温度における電子冷却素
子9への最適印加エネルギーの大きさを示している。サ
ーマルプリントヘッド7の雰囲気の温度が高いほど冷却
力が低下するために電子冷却素子9への印加エネルギー
を大きくして冷却力の低下を防止するようにする。
【0055】図9は、本発明の第3の実施形態に係るプ
リント装置1を使用したプリントシステムのブロック図
である。サーマルプリントヘッド7における発熱素子の
発熱量は、プリントするプリントデータの量によって変
化し、従って、発熱素子基板およびヘッドアセンブリ基
板の蓄熱量は、プリントするプリントデータの量によっ
て変化する。例えば、プリントするプリントデータの量
が増えると、発熱素子基板およびヘッドアセンブリ基板
の蓄熱量が増えて温度が上昇する。この実施形態は、プ
リントするプリントデータの量に応じて電子冷却素子9
の冷却力を変えることにより、発熱素子基板およびヘッ
ドアセンブリ基板の温度上昇を防止するものである。
【0056】図9において、60はシステム制御手段、
61は電子冷却素子制御手段である。その他の構成手段
は、前述した第1の実施形態と同一であるので、同一の
参照符号を付して重複する説明を省略する。
【0057】システム制御手段60は、メモリ制御手段
5に1ラインスタート信号を送出すると共に電子冷却素
子制御手段61に1ラインスタート信号を送出する。
【0058】メモリ制御手段5は、システム制御手段6
0から1ラインスタート信号を受け取ると、メモリ手段
4からプリントするラインと1ラインのプリントデータ
を読み出し、ヘッド制御手段6と電子冷却素子制御手段
61に送出する。
【0059】電子冷却素子制御手段61は、1ラインの
プリントデータを積算し、積算データ量に基づいて電子
冷却素子9への印加エネルギー量を算出し、相応する印
加エネルギーを電子冷却素子9に供給する。
【0060】電子冷却素子9への印加エネルギーの供給
量は、プリントする1ラインのプリントデータの量(積
算値)が大きいほど多くして冷却力を高めることによ
り、発熱素子基板およびヘッドアセンブリ基板の温度上
昇を防止する。
【0061】図10は、電子冷却素子制御手段61のブ
ロック図である。この電子冷却素子制御手段61は、1
ライン画像データ蓄積手段62とデータ/印加エネルギ
ー変換手段63を備える。
【0062】1ライン画像データ蓄積手段62は、シス
テム制御手段60から入力される1ラインスタート信号
によりリセットされ、その後にメモリ制御手段5から出
力される1ライン分のプリントデータを積算し、その画
像データ積算値をデータ/印加エネルギー変換手段63
に送出する。
【0063】データ/印加エネルギー変換手段63は、
各プリントラインのプリントデータ積算値に基づいて電
子冷却素子9に供給すべき印加エネルギーを求めて該電
子冷却素子9への印加エネルギーを発生する。プリント
データ積算値に対する印加エネルギーの相関関係は、発
熱素子基板の温度を所定の値に保つことができるよう
に、予め実験により求めておく。そして、この相関関係
は、テーブル化して保持し、あるいは近似した変換式の
形態で保持するようにする。
【0064】このように、各プリントライン毎にプリン
トするプリントデータの量に応じて電子冷却素子9の冷
却力を制御することにより、発熱素子基板の温度を安定
させて高画質のプリントを可能にする。電子冷却素子9
から発熱素子基板または発熱素子までの熱伝導時間を考
慮すると、プリントするラインよりも前の先のプリント
ラインのプリントデータを1ライン画像データ蓄積手段
62で積算して電子冷却素子9を制御するようにすれ
ば、この電子冷却素子9の冷却の効果が発熱素子または
その基板に及ぶタイミングと発熱素子の発熱タイミング
を整合させて冷却精度を高めることができる。
【0065】次に、本発明の第4の実施形態について説
明する。これまで説明した各実施形態では、一体的に構
成した1つ(1組)の電子冷却素子9によってサーマル
プリントヘッド7の冷却を行うようにしている。しかし
ながら、このような冷却方式では、プリントするプリン
トデータのプリントライン方向における偏りによって冷
却に部分的な過不足が発生し、プリント画像に濃度むら
や尾引きが発生する恐れがある。
【0066】図11は、記録紙300のプリント領域の
全域に低濃度画像330をプリントすると共にその中央
部に局部的な高濃度画像340を上書きの状態にプリン
トしたプリントサンプルの模式図と、そのb−b線上の
プリント濃度特性図である。
【0067】(ア)領域では、低濃度画像330のみの
低濃度プリントであるのでサーマルプリントヘッド7に
おける発熱素子の発熱量は少なく、発熱素子基板および
ヘッドアセンブリ基板への蓄熱量も少ない。従って、電
子冷却素子は低い冷却力となるように制御される。
【0068】(イ)領域では、低濃度画像330と中央
部の高濃度画像340のプリントを行う。このとき、高
濃度画像340をプリントする領域の発熱素子の発熱量
を大幅に増加させることにより、高濃度画像340の先
端部分341の濃度不足は軽微になる。このように局部
的な高濃度画像340のプリントでは、サーマルプリン
トヘッド7における1プリントライン全体としてはプリ
ントデータの増加量が少ないので、電子冷却素子の冷却
力の増量は少なくなる。しかしながら、高濃度画像34
0をプリントする領域では発熱素子の発熱量が大きいの
で、冷却不足が発生し、発熱素子基板およびヘッドアセ
ンブリ基板におけるこの領域の温度が上昇する。
【0069】このように高濃度画像340をプリントす
る領域において発熱素子基板およびヘッドアセンブリ基
板の温度が上昇した状態では、高濃度画像データが終了
した(ウ)領域においては、発熱素子の発熱量を低濃度
画像330に相応するレベルまで減少させても高濃度の
プリント(尾引き)350が発生してしまう。
【0070】図12は、図11に示したように全体的な
低濃度画像330と局部的な高濃度画像340をプリン
トするときのa−a線上,b−b線上およびc−c線上
における発熱素子基板の温度特性を示している。
【0071】a−a,c−c線上においては、電子冷却
素子による適正な冷却効果が作用して発熱素子基板の温
度上昇は極めて少ない。
【0072】しかしながら、b−b線上においては、高
濃度画像340をプリントする(イ)領域において温度
が大幅に上昇し、(ウ)領域においても温度の低下は緩
慢である。従って、発熱素子基板が高い温度の状態で
は、発熱素子の発熱量が少なくても高濃度の尾引きプリ
ント350が発生してしまう。
【0073】この第4の実施形態は、このようにプリン
トライン上でのプリントデータの偏りに起因する画質の
低下も防止するものである。
【0074】図13は、この実施形態における電子冷却
素子アセンブリを搭載したサーマルプリントヘッドの正
面図である。電子冷却素子アセンブリ70は、複数個に
分割して個別に制御可能に構成した電子冷却素子71,
72…をヘッドアセンブリ基板102の背面に発熱素子
104の並びと同方向に並ぶように接着したものであ
る。
【0075】図14は、本発明の第4の実施例に係るプ
リント装置1を使用したプリントシステムのブロック図
である。図14において、80は電子冷却素子アセンブ
リ70における各電子冷却素子71,72…に供給する
印加エネルギーをそれぞれ制御する電子冷却素子制御手
段である。その他の構成手段は、前述した第3の実施形
態と同一であるので、同一の参照符号を付して重複する
説明を省略する。
【0076】図15は、電子冷却素子制御手段80のブ
ロック図であり、90〜92は画像データ積算手段、9
3〜95はデータ/印加エネルギー変換手段である。こ
こでは、3系統を図示したが、実際には、例えば発熱素
子の数が512個のサーマルプリントヘッド7におい
て、1つの電子冷却素子71,72…がそれぞれ64個
の発熱素子の冷却を担当するようにすると、画像データ
積算手段90〜92とデータ/印加エネルギー変換手段
93〜95は、8系統になる。
【0077】各画像データ積算手段90〜92は、メモ
リ制御手段5からヘッド制御手段6に送出されるプリン
トデータを入力し、第1系統の画像データ積算手段90
は第1画素目から第64画素目までを積算し、第2系統
の画像データ積算手段91は第65画素目から第128
画素目までを積算し、最後の第8系統の画像データ積算
手段92は第449画素目から第512画素目までを積
算する。
【0078】各画像データ積算手段90〜92は、各積
算データをそれぞれデータ/印加エネルギー変換手段9
3〜95に送出する。そして、各データ/印加エネルギ
ー変換手段93〜95は、受け取った各積算データを、
図10に示した実施形態と同様に、各積算データを電子
冷却素子アセンブリ70における各電子冷却素子71,
72…の印加エネルギーに変換して各電子冷却素子7
1,72…に供給する。
【0079】このような電子冷却素子アセンブリ70と
電子冷却素子制御手段80の組み合わせによれば、電子
冷却素子アセンブリ70の各電子冷却素子70,71…
は、比較的狭い領域のプリントデータの量に応じて該領
域に対応するヘッドアセンブリ基板および発熱素子基板
を冷却することになるので、発熱素子による発熱量の分
布と電子冷却素子の冷却力の分布を緻密に整合させるこ
とができ、冷却の局部的な過不足を防止することができ
る。
【0080】
【発明の効果】本発明は、電気的に制御可能な電子冷却
素子によってプリントヘッドを冷却するようにしている
ので、冷却の過不足が無く、一定の基板温度を保持する
ことができ、特に高速でプリントした場合に、所望の濃
度で高画質にプリントすることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプリント装置を
使用したプリントシステムのブロック図である。
【図2】本発明に係るプリント装置における電子冷却素
子を搭載したプリントヘッドの側面図である。
【図3】図1に示したプリント装置における電子冷却素
子制御手段のブロック図である。
【図4】電子冷却素子に供給する印加エネルギーの特性
図である。
【図5】1枚の記録紙に3色画像をプリントするときの
タイミングチャートである。
【図6】1ラインプリント時の各信号のタイミングチャ
ートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るプリント装置を
使用したプリントシステムのブロック図である。
【図8】雰囲気温度に対する電子冷却素子への印加エネ
ルギーの最適値を示す特性図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るプリント装置を
使用したプリントシステムのブロック図である。
【図10】図9に示した電子冷却素子制御手段のブロッ
ク図である。
【図11】本発明の第4の実施形態が解決すべき課題を
示すプリントサンプルの模式図である。
【図12】図11に示したプリントサンプルと発熱素子
基板温度の関係を示す特性図である。
【図13】本発明の第4の実施形態に係るプリント装置
における電子冷却素子アセンブリを搭載したサーマルプ
リントヘッドの正面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態に係るプリント装置
を使用したプリントシステムのブロック図である。
【図15】図14に示したプリント装置における電子冷
却素子制御手段のブロック図である。
【図16】従来のプリント装置におけるラインプリント
タイプのサーマルプリントヘッドと冷却ファンの側面図
である。
【図17】従来のプリント装置によるプリントサンプル
の模式図である。
【図18】従来のプリント装置におけるプリント時間に
対する発熱素子基板温度とプリント濃度の関係を示す特
性図である。
【符号の説明】
1…プリント装置、6…ヘッド制御手段、7…サーマル
プリントヘッド、8…電子冷却素子制御手段、9…電子
冷却素子、11…システム制御手段、12…冷却素子ア
センブリ、30…ライン数カウント手段、31…データ
変換手段、32…データ/印加エネルギー変換手段、5
2…雰囲気温度検出手段、62…1ライン画像データ積
算手段、102…ヘッドアセンブリ基板、103…発熱
素子基板、104…発熱素子、105…回路基板、10
6…ドライバ回路。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーマルプリントヘッドと、ヘッド制御手
    段と、記録紙移動手段と、これらを制御するシステム制
    御手段とを備え、記録紙に画像をプリントするプリント
    装置において、 冷却力を電気的に制御可能な電子冷却素子を前記サーマ
    ルプリントヘッドに取り付け、この電子冷却素子の冷却
    力を電子冷却素子制御手段で制御するようにしたことを
    特徴とするプリント装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記電子冷却素子制御
    手段は、プリント中のライン数をカウントするライン数
    カウント手段と、ライン数カウント値から前記冷却素子
    への印加エネルギー量データを算出するデータ変換手段
    と、印加エネルギー量データから前記電子冷却素子への
    印加エネルギーを発生するデータ/印加エネルギー変換
    手段を備えたことを特徴とするプリント装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記電子冷却素子制御
    手段は、前記サーマルプリントヘッドが実際にプリント
    を開始する以前から前記電子冷却素子に印加エネルギー
    を供給することを特徴とするプリント装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記電子冷却素子制御
    手段は、実際にプリントが終了した後も前記電子冷却素
    子に印加エネルギーの供給を継続することを特徴とする
    プリント装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記電子冷却素子制御
    手段は、前記電子冷却素子に供給する印加エネルギーの
    量を印加期間または大きさを変えることにより可変する
    ことを特徴とするプリント装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記電子冷却素子は、
    前記サーマルプリントヘッドにおける発熱素子基板の背
    面側に設けたことを特徴とするプリント装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、更に、雰囲気温度検出
    手段を設け、前記電子冷却素子制御手段は、雰囲気の温
    度に応じて前記電子冷却素子の冷却力を変えるようにし
    たことを特徴とするプリント装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記電子冷却素子制御
    手段は、各プリントラインのプリントデータの量に応じ
    て電子冷却素子への印加エネルギーの供給量を可変する
    ことを特徴とするプリント装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記電子冷却素子制御
    手段は、プリントする1ラインのプリントデータの値を
    積算する1ライン画像データ積算手段と、1ラインのプ
    リントデータ積算値を前記電子冷却素子に与える印加エ
    ネルギーに変換するデータ/印加エネルギー変換手段を
    備えたことを特徴とするプリント装置。
  10. 【請求項10】サーマルプリントヘッドと、ヘッド制御
    手段と、記録紙移動手段と、これらを制御するシステム
    制御手段とを備え、記録紙に画像をプリントするプリン
    ト装置において、 冷却力を電気的に制御可能な複数の電子冷却素子を前記
    サーマルプリントヘッドの発熱素子の並びの方向に並べ
    て取り付け、この各電子冷却素子の冷却力を電子冷却素
    子制御手段により個別に制御するようにしたことを特徴
    とするプリント装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、前記電子冷却素子
    制御手段は、プリントする1ラインのプリントデータを
    前記複数の電子冷却素子の冷却領域に区分して各区分毎
    に積算し、この積算値から対応する各電子冷却素子に印
    加する印加エネルギー量を算出して供給することを特徴
    とするプリント装置。
  12. 【請求項12】請求項8,9,11の1項において、前
    記電子冷却素子制御手段は、実際にプリントするライン
    以降のラインのプリントデータを積算することを特徴と
    するプリント装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7379082B2 (en) 2004-11-19 2008-05-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for controlling in thermal printer

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