JPH11291152A - インゴットの切断方法及び切断装置 - Google Patents

インゴットの切断方法及び切断装置

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Publication number
JPH11291152A
JPH11291152A JP37166698A JP37166698A JPH11291152A JP H11291152 A JPH11291152 A JP H11291152A JP 37166698 A JP37166698 A JP 37166698A JP 37166698 A JP37166698 A JP 37166698A JP H11291152 A JPH11291152 A JP H11291152A
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JP
Japan
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ingot
cutting
wire saw
cut
bobbin
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Pending
Application number
JP37166698A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuyuki Suzuki
龍之 鈴木
Akira Kawaguchi
章 川口
Takahiro Uchida
高広 内田
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Filing date
Publication date
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インゴットの切断を迅速にかつ円滑に行うこ
とができ、しかも、切断によって得られた製品(定寸
品)において、高い切断精度、平坦な切断面などを容易
に得ることができると共に、切断対象のインゴットへの
ダメージが少なく抑制できて、製品の健全性を確実に確
保することができるインゴットの切断方法及び切断装置
の提供。 【解決手段】 軸線まわりに回転しているインゴット1
に対して、インゴット1の軸線に直交する方向から、表
面に固定砥粒を固着したワイヤソー206を接近させ
て、インゴット1を切断することにより、切断中にワイ
ヤソー206に加わる負荷が大きく変化することがな
く、ワイヤソー206にかかる負担が軽減されると共
に、切り込み量が低減される(インゴットの約半径分の
切り込み量でよい)上に、切断面の仕上がりがきれい
で、切断精度の向上が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン(半導
体)単結晶などのインゴットを所定寸法に切断するイン
ゴットの切断方法及び切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、単結晶引上装置において引上げ
成長することにより得られたシリコンなどの単結晶のイ
ンゴットは、端部を切断によって取り除いた後、所定寸
法のブロック状にして切り出す工程と、インゴットの外
周をグラインダによって外周研削する工程とを施すよう
にしている。そして、従来、この種のインゴットを切断
する場合には、内周刃切断装置やバンドソー切断装置な
どを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の内周刃切断装置においては、内周刃を交換する際の
セッティングが難しく、均等に内周刃に張力がかかるよ
うに調整するのに時間(約10時間)を要するという問
題がある。また、バンドソー切断装置にあっては、切断
速度は早いが、インゴットの端部を切り落とす際に、必
要以上の力が加わってインゴットの一部が欠ける場合が
あるという問題がある。さらに、遊離砥粒を用いたいわ
ゆる湿式のワイヤソー切断装置の使用も考えられるが、
この場合には、バンドソー切断装置に比べて切断速度が
遅いという不満があった。さらにまた、断面形状円形の
インゴットに対して、インゴットの軸線に直交する方向
からワイヤソーを送って切断していくために、切断当初
とインゴットの直径部を切断する時とを比べると、切断
中にワイヤソーにかかる力が大きく変化して、ワイヤソ
ーにかかる負担が大きいという問題がある。本発明は、
上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、インゴットの切断を迅速にかつ円滑に行うことが
でき、しかも、切断によって得られた製品(定寸品)に
おいて、高い切断精度、平坦な切断面などを容易に得る
ことができると共に、切断対象のインゴットへのダメー
ジが少なく抑制できて、製品の健全性を確実に確保する
ことができるインゴットの切断方法及び切断装置を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のインゴットの切断方法は、半導
体単結晶などのインゴットを所定寸法に切断するインゴ
ットの切断方法において、上記インゴットをその軸線ま
わりに一方向にあるいは両方向に回転させながら、表面
に固定砥粒を固着させたワイヤソーを上記インゴットに
このインゴットの軸線に直交する方向から接近させるこ
とにより、上記インゴットを切断するものである。この
インゴットの切断方法にあっては、軸線まわりに一方向
にあるいは両方向に回転しているインゴットに対して、
インゴットの軸線に直交する方向から、表面に固定砥粒
を固着したワイヤソーを接近させて、インゴットを切断
することにより、切断中にワイヤソーに加わる負荷が大
きく変化することがなく、ワイヤソーにかかる負担が軽
減されると共に、切り込み量が低減される(インゴット
の約半径分の切り込み量でよい)上に、切断面の仕上が
りがきれいで、切断精度の向上が図れる。
【0005】本発明の請求項2は、上記請求項1の構成
に加えて、切断するインゴットが外周研削を施したイン
ゴットであるものである。この請求項2にあっては、外
周研削を施したインゴットを回転切断することにより、
インゴットの外周を基準にして切断を円滑に行え、良好
な切断精度が得られる。
【0006】本発明の請求項3は、上記請求項1の構成
に加えて、切断するインゴットの外周に芯出し用治具を
装着し、この芯出し用治具の外周を基準として上記イン
ゴットを切断するものである。この請求項3にあって
は、芯出し用治具によって、回転切断されるインゴット
の切断精度を良好に保持する。
【0007】本発明の請求項4は、インゴットの切断最
終段階で、このインゴットの回転を停止し、ワイヤソー
の、上記インゴットの軸線に直交する方向への送りだけ
で上記インゴットを切断するものである。この請求項4
にあっては、インゴットの切断最終段階において、この
インゴットの中心部に残った未切断部を、ワイヤソーの
送りだけで切断することにより、上記未切断部に過大の
力を加えることなく、確実に切断する。
【0008】本発明の請求項5のインゴットの切断装置
は、半導体単結晶などのインゴットを所定寸法に切断す
るインゴットの切断装置において、上記インゴットを支
持するインゴット支持手段と、このインゴット支持手段
が支持するインゴットをその軸線まわりに一方向にある
いは両方向に回転させるインゴット回転手段と、上記イ
ンゴット支持手段が支持するインゴットに対してこのイ
ンゴットの軸線に直交する方向に沿って相対的に接近、
離間可能でかつ上記インゴットの軸線に沿って相対的に
移動可能なワイヤソーを有する切断手段とを具備したも
のである。この請求項5にあっては、インゴット支持手
段によってインゴットを支持し、インゴット回転手段に
よって、このインゴットをその軸線まわりに一方向にあ
るいは両方向に回転させると共に、切断手段をこのイン
ゴットに対してその軸線に直交する方向に沿って相対的
に接近させることにより、上記インゴットを所定寸法の
ブロックあるいはテストピースとして切断する。
【0009】本発明の請求項6は、請求項5記載のイン
ゴット支持手段が、インゴットの外周あるいはインゴッ
トの外周に装着された芯出し用治具を支持する外周支持
機構と、インゴット端を支持するインゴット端支持機構
とから構成されたものである。この請求項6にあって
は、外周支持機構によって、インゴットの外周あるいは
インゴットの外周に装着された芯出し用治具を支持する
と共に、インゴット端支持機構によって、上記インゴッ
トの端部あるいは端面を支持することにより、切断時に
インゴットをしっかりと確実に支持すると共に、インゴ
ットの外周を基準として(インゴットに外周研削を施し
た場合)、あるいは芯出し治具の外周を基準として(イ
ンゴットに外周研削を施していない場合)、インゴット
を精度良く切断する。
【0010】本発明の請求項7は、上記インゴット回転
手段が、外周支持機構に設けられたものである。この請
求項7にあっては、外周支持機構に設けられたインゴッ
ト回転手段によって、インゴットの外周をその軸線まわ
りに回転させることにより、インゴットにねじれの力な
どの無理な力が加わることがなく、円滑にインゴットを
回転させる。
【0011】本発明の請求項8に記載の切断手段は、ワ
イヤソーがボビンの外周面に形成したネジ溝に巻き掛け
られ、このボビンの中心に送りネジ軸がねじ込まれ、か
つ上記ボビンにこのボビンを回転させる駆動機構が連結
されてなり、上記ボビンの回転にともない、上記ネジ溝
に巻き掛けられたワイヤソーの、上記ボビンの軸線に沿
う方向の移動量が、上記送りネジ軸がねじ込まれたボビ
ンの移動量と相殺するように設定されたものである。こ
の請求項8にあっては、駆動機構によってボビンを回転
させると、送りネジ軸をねじ込んだボビンがその軸線方
向に沿って回転しながら移動すると共に、ボビンのネジ
溝に巻き掛けられたワイヤソーがボビンの回転にともな
ってボビンから繰り出され、他方で当該ボビンに巻き取
られる。この際、ボビンに巻き掛けられたワイヤソー
は、ボビンの回転にともなってボビンの軸線に沿って移
動するが、その移動量と、上記ボビンの移動量とが相殺
するように設定されているから、ボビンから繰り出され
るワイヤソーは絶えず一定の位置に保持される。従っ
て、このワイヤソーによってインゴットの安定した切断
が確保される。
【0012】本発明の請求項9は、切断手段のワイヤソ
ーに、このワイヤソーに張力を付与する張力調整機構が
設けられたものである。この請求項9にあっては、張力
調整機構によって、切断時にワイヤソーに張力を付与し
て、ワイヤソーがたるむのを防止する。
【0013】本発明の請求項10は、切断手段のワイヤ
ソーの、インゴット切断部位の前後に張力調整機構がそ
れぞれ設けられ、上記ワイヤソーが、その軸線に沿った
方向に走行する際に、ボビンからの繰り出し側に位置す
る張力調整機構によって、上記ワイヤソーに張力を付与
するものである。この請求項10にあっては、ボビンか
らの繰り出し側に位置する張力調整機構によって、切断
時にワイヤソーに張力を付与して、ワイヤソーがたるむ
のを防いで、ワイヤソーに繰り返し急激な張力変化が加
わることを防止する。
【0014】この請求項11は、インゴット支持手段に
対してインゴットを搬入する搬入手段が設けられたもの
である。この請求項11にあっては、搬入手段によって
インゴットをインゴット支持手段に円滑に搬入する。
【0015】本発明の請求項12は、インゴット支持手
段が支持するインゴットを切断後に搬出する搬出手段が
上記インゴット支持手段に付設されたものである。この
請求項12にあっては、インゴット支持手段が支持する
インゴットを切断後に、搬出手段によって確実に搬出す
る。
【0016】本発明の請求項13は、搬出手段が、所定
寸法に切断されたインゴットの外周またはこのインゴッ
トの外周に装着された芯出し用治具を支持して搬出する
定寸品搬出機構と、切断により得られたテストピースの
端面を吸着して搬出するテストピース搬出機構とから構
成されたものである。この請求項13にあっては、定寸
品搬出機構によって、所定寸法に切断されたインゴット
の外周またはこのインゴットの外周に装着された芯出し
用治具を支持して搬出すると共に、インゴットから切り
出されたテストピースについては、テストピース搬出機
構によってテストピースの端面を吸着して搬出する。
【0017】本発明の請求項14は、テストピース搬出
機構が、インゴット切断時にインゴットの端面を支持す
るように構成されたものである。この請求項14にあっ
ては、インゴット切断時にテストピース搬出機構によっ
てインゴットの端面を確実に支持して、インゴットを円
滑に切断すると共に、テストピースの切り出しの場合
は、インゴットから切り離されたテストピースの端面を
吸着したまま搬出操作に移行する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインゴットの切断
方法及び切断装置の好適な実施の形態を図面を参照して
説明する。図1は本発明の第1の実施の形態を示すイン
ゴットの切断装置の右半分の正面図、図2は図1の切断
装置の左半分の正面図、図3は図1の平面図、図4は図
2の平面図、図5は側面図、図6は切断機構部の説明図
である。
【0019】この切断装置は、シリコン単結晶のインゴ
ット1を載置し、インゴット1の長手方向に搬送する搬
入コンベア(搬入手段)10と、この搬入コンベア10
の側方に配置され、かつ上記インゴット1を載置すると
共に、このインゴット1をその軸線に沿って移送する外
周支持機構(インゴット支持手段)12と、上記搬入コ
ンベア10及び外周支持機構12の上方に設けられ、か
つ搬入コンベア10上のインゴット1を外周支持機構1
2上に移し替える搬入機構(搬入手段)14と、上記外
周支持機構12に設けられ、かつ外周支持機構12が支
持しているインゴット1をその軸線まわりに回転させる
回転機構(インゴット回転手段)16と、上記外周支持
機構12の前後に設けられ、かつ外周支持機構12が支
持しているインゴット1の先端(トップ)あるいは切断
面及び後端(ボトム)をそれぞれ支持するインゴット端
支持機構(インゴット支持手段)18と、上記外周支持
機構12に対して、外周支持機構12が支持しているイ
ンゴット1の軸線に直交する方向(鉛直方向)に沿って
接近、離間可能に設けられ、かつ該インゴット1を切断
する切断機構(切断手段)20と、上記外周支持機構1
2の側方に配置され、かつ上記切断機構20が切断した
定寸品2及びテストピース3をそれぞれ載置する搬出コ
ンベア(搬出手段)22及びテストピース収納部24
と、上記外周支持機構12と搬出コンベア22及びテス
トピース収納部24との間に設けられ、かつ上記定寸品
2あるいはテストピース3を搬出コンベア22あるいは
テストピース収納部24に移し替える搬出機構(搬出手
段)26とから概略構成されている。
【0020】上記搬入コンベア10は、コンベア本体1
00の上面に形成された鈍角をなすV字状の搬送面10
1に、多数の回転ローラ102が、二列状に並んだ状態
で回転自在に設けられ、かつこれらの回転ローラ102
が駆動機構(不図示)によって回転させられるように構
成されている。
【0021】上記外周支持機構12は、基台120上に
一対のガイドレール121が互いに平行に設置され、こ
れらのガイドレール121上に載置台122が移動自在
に設けられ、かつこの載置台122の下部に、上記各ガ
イドレール121に平行な送りネジ(ボールネジ)軸1
23がねじ込まれると共に、この送りネジ軸123に連
結されたモータ124によって上記載置台122が上記
各ガイドレール121に沿って移動するように構成され
ている。そして、上記載置台122上には、4本の支持
ローラ125が、側面視、下に凸の円弧状に配置されて
回転自在に設けられていると共に、これらの支持ローラ
125にプーリ及びベルトからなる伝動機構160を介
してモータ161が連結されており、上記回転機構16
は、このモータ161により上記支持ローラ125が回
転させられてなるものである。
【0022】上記搬入機構14は、上記搬入コンベア1
0と外周支持機構12とを跨いで配置された、側面視、
門型の支持フレーム140と、この支持フレーム140
の上面に平行に配置された2本の案内レール141と、
これらの案内レール141に沿って移動自在に設けられ
た移動体142と、この移動体142にねじ込まれた送
りネジ(ボールネジ)軸143と、この送りネジ軸14
3に連結されたモータ144と、上記移動体142の垂
下部に設けられた昇降機構145と、この昇降機構14
5に取り付けられた取付部材146と、この取付部材1
46の左右に張り出した両腕部にそれぞれ取り付けられ
た2組ずつ計4本の開閉シリンダ147と、これらの開
閉シリンダ147のピストンロッドの先端にそれぞれ設
けられた把持具148とから構成されている。
【0023】そして、上記モータ144によって、送り
ネジ軸143を介して上記移動体142が上記各案内レ
ール141に沿って水平移動するようになっている。ま
た、上記昇降機構145は、上記移動体142の垂下部
に下方を向けて取り付けられた昇降シリンダ149のピ
ストンロッドの先端(下端)が上記取付部材146に回
転自在に連結され、かつ上記移動体142の垂下部に昇
降自在に取り付けられた一対のガイド軸150の先端
(下端)が上記取付部材146に連結されてなり、上記
昇降シリンダ149によって上記取付部材146が昇降
するようになっている。さらに、上記各開閉シリンダ1
47によって、上記各把持具148を互いに接近させる
ことにより、把持具148間にインゴット1を把持する
ようになっている。
【0024】上記インゴット端支持機構18は、インゴ
ット1の先端(トップ)あるいは切断面を支持するトッ
プ支持機構とインゴット1の後端(ボトム)を支持する
ボトム支持機構180とから構成されている。このう
ち、トップ支持機構は、後述する上記搬出機構26のテ
ストピース搬出機構30がその機能を兼ねるものであ
る。また、上記ボトム支持機構180は、上記載置台1
22上にインゴット1の長手方向に移動自在に設けら
れ、かつインゴット1のボトムを内部に挿し込んで回転
自在に支持する支持具181と、この支持具181をイ
ンゴット1の長手方向に移動させる移動機構(不図示)
とからなり、この移動機構は、上記支持具181にねじ
込まれたボールネジ軸とこのボールネジ軸に連結された
モータとから概略構成されている。
【0025】上記切断機構20は、昇降体200が、載
置台122の両側方に立設された一対のガイドレール2
01に沿って昇降自在に設けられ、この昇降体200を
昇降させるモータ202がボールネジ軸を介して昇降体
200に連結され、かつこの昇降体200にボビン20
3、テンションローラ204、ガイドローラ205がそ
れぞれ回転自在に設けられると共に、これらのボビン2
03、テンションローラ204及びガイドローラ205
に、ダイヤモンド電着ワイヤからなるワイヤソー206
が巻き掛けられる一方、上記ワイヤソー206の両端が
ボビン203に取り付けられ、このワイヤソー206が
ボビン203の外周面に形成したネジ溝207に巻き掛
けられ、このボビン203の中心に送りネジ(ボールネ
ジ)軸208がねじ込まれ、かつ上記ボビン203にこ
のボビン203を回転させる駆動機構209が連結され
てなり、上記ボビン203の回転にともない、上記ネジ
溝207に巻き掛けられたワイヤソー206の、上記ボ
ビン203の軸線に沿う方向の移動量が、上記送りネジ
軸208がねじ込まれたボビン203の移動量と相殺す
るように設定されたものである。そして、上記ワイヤソ
ー206は、ワイヤ表面にダイヤモンド砥粒を固着した
もので、乾式で使用しても良いが、ワイヤを若干水洗し
ながら使用するほうがより良い。また、上記ワイヤソー
206は、上記駆動機構209の回転を切り替えて両方
向に回転させることにより、往復走行するように構成さ
れている。
【0026】上記搬出機構26は、上記定寸品2を搬出
コンベア22に移し替える定寸品搬出機構28と、上記
テストピース3をテストピース収納部24に移し替える
テストピース搬出機構30とから構成されている。この
うち、定寸品搬出機構28は、上記搬入機構14とほぼ
同様の構成を有しているもので、上記支持フレーム14
0に並設された支持フレーム280と、この支持フレー
ム280の上面に平行に配置された2本の案内レール2
81と、これらの案内レール281に沿って移動自在に
設けられた第1移動体282と、この第1移動体282
にねじ込まれた送りネジ(ボールネジ)軸283と、こ
の送りネジ軸283に連結され、かつ上記第1移動体2
82を移動させるモータ284と、上記第1移動体28
2の下部に水平面内において上記第1移動体282の移
動方向に直交する方向(インゴット1の長手方向)に移
動自在に設けられた第2移動体291と、上記第1移動
体282に設けられ、かつ上記第2移動体291を第1
移動体282に対して移動させる移動シリンダ292
と、上記第2移動体291の垂下部に設けられた昇降機
構285と、この昇降機構285に取り付けられた取付
部材286と、この取付部材286の左右に張り出した
両腕部にそれぞれ取り付けられた一対の開閉シリンダ2
87と、これらの開閉シリンダ287のピストンロッド
の先端にそれぞれ設けられた把持具288とから概略構
成されている。
【0027】また、上記昇降機構285は、上記昇降機
構145と同様の構成を有しており、上記第2移動体2
91の垂下部に下方を向けて取り付けられた昇降シリン
ダ289のピストンロッドの先端(下端)が上記取付部
材286に回転自在に連結され、かつ上記第2移動体2
91の垂下部に昇降自在に取り付けられた一対のガイド
軸290の先端(下端)が上記取付部材286に連結さ
れている。さらに、定寸品2を搬出する搬出コンベア2
2は、上記搬入コンベア14とほぼ同様の構成を有する
もので、コンベア本体220の上面に形成された鈍角を
なすV字状の搬送面221に、多数の回転ローラ222
が、二列状に並んだ状態で回転自在に設けられ、かつこ
れらの回転ローラ222が駆動機構(不図示)によって
回転させられるように構成されている。
【0028】上記テストピース搬出機構30は、上述し
たように、インゴット1のトップ及び切断面を吸着支持
するトップ支持機構の機能を兼ねるもので、基台120
の先端部の、上記ガイドレール121の側方に設けられ
た一対の互いに平行な案内レール300と、これらの案
内レール300に沿って移動自在に設けられた移動台3
01と、この移動台301にねじ込まれた送りネジ(ボ
ールネジ)軸302と、この送りネジ軸302に連結さ
れ、かつ上記移動台301を移動させるモータ303
と、上記移動台301にその移動方向に直交する面内に
おいて回転自在に設けられた回転アーム304と、この
回転アーム304の先端に回転自在に設けられ、かつイ
ンゴット1のトップあるいは切断面を吸着(バキュー
ム)する吸着具305と、上記回転アーム304に連結
され、かつこの回転アーム304を回転させる駆動機構
306とから構成されている。
【0029】上記テストピース収納部24は、収納部本
体240上に設けられた一対の互いに平行なガイドレー
ル241と、これらのガイドレール241に沿って移動
自在に設けられた可動台242と、この可動台242に
ねじ込まれた送りネジ(ボールネジ)軸243と、この
送りネジ軸243に連結され、かつ上記可動台242を
移動させるモータ244と、上記可動台242上に載置
されたテストピース収納容器245とから構成されてい
る。
【0030】次に、上記のように構成されたインゴット
の切断装置を用いてシリコン単結晶などのインゴット1
を所定寸法に切断する場合について説明する。ここで、
この切断装置において切断するインゴット1は通常予め
その外周面を研削したもの(外周研削品)である。ま
ず、外周研削されたインゴット1を搬入コンベア10の
回転ローラ102上に載置し、回転ローラ102を回転
させて、上記インゴット1をその軸線方向に沿って移送
し、搬入機構14の支持フレーム140の下方に位置さ
せる。次いで、搬入機構14の移動体142をモータ1
44によって水平移動させて、上記搬入コンベア10上
のインゴット1の真上に位置させると共に、対向する把
持具148間を開いた状態で、昇降機構145の昇降シ
リンダ149によって、取付部材146とともに各把持
具148を下降させて上記インゴット1の両側方に位置
させる。続いて、開閉シリンダ147によって対向する
把持具148間を閉じて把持具148間にインゴット1
を挟み込む。この状態において、昇降機構145の昇降
シリンダ149及びモータ144を操作して、上記把持
具148間に把持されたインゴット1を搬入コンベア1
0上から持ち上げ、該インゴット1の軸線に直交する方
向に水平移動させ、さらに、下降させることにより、上
記インゴット1を外周支持機構12の載置台122の支
持ローラ125上に載置する。
【0031】次いで、上記搬入機構14を載置台122
に載置されたインゴット1の上方位置から退避させ、か
つモータ124を駆動して送りネジ軸123を介して上
記載置台122を上記インゴット1の長手方向に移送
し、インゴット1の先端(トップ)を切断機構20のワ
イヤソー206の下方に位置させると共に、ボトム支持
機構180の移動機構(不図示)を操作して、支持具1
81をインゴット1の後端(ボトム)に接近させ、支持
具181の内部に上記インゴット1の後端を挿し込む一
方、テストピース搬出機構30のモータ303を駆動し
て、送りネジ軸302を介して移動台301をインゴッ
ト1の先端に接近させ、吸着具305によってインゴッ
ト1の先端を吸着支持する。また、回転機構16のモー
タ161を駆動して、伝動機構160を介して、載置台
122の支持ローラ125を回転させることにより、こ
の支持ローラ125上に載置されているインゴット1
が、両端をテストピース搬出機構30の吸着具305及
びボトム支持機構180の支持具181に支持された状
態で、その軸線まわりに回転する。
【0032】この状態において、切断機構20の昇降体
200を、モータ202を駆動することによって、ボー
ルネジ軸を介して下降させると共に、駆動機構209を
作動させることによって、ボビン203を回転させ、こ
のボビン203の外周面に形成したネジ溝207に卷き
掛けられたダイヤモンド電着ワイヤソー206を繰り出
して、このワイヤソー206を上記ボビン203、テン
ションローラ204及びガイドローラ205間で往復走
行させる。これにより、ガイドローラ205間を走行し
ているワイヤソー206が下降し、上記支持ローラ12
5上で回転しているインゴット1に接触して、このイン
ゴット1の先端(トップ)の切断が開始される。
【0033】この場合、ボビン203に巻き掛けられた
ワイヤソー206は、ボビン203の回転にともない、
ボビン203の軸線に沿って移動するが、このワイヤソ
ー206の移動量と、上記ボビン203の、軸線に沿っ
た方向の移動量が相殺するように設定されているから、
ボビン203から繰り出されるワイヤソー206は絶え
ず一定の位置に保持されることになる。従って、このワ
イヤソー206は、テンションローラ204及びガイド
ローラ205に正規の位置関係を維持した状態で確実に
卷き掛けられるから、ワイヤソー206に無理な負担が
加わることがない上に、インゴット1を精度良くかつ円
滑に切断することができる。
【0034】また、上記インゴット1は、ワイヤソー2
06によって回転切断されることにより、ワイヤソー2
06にかかる負荷荷重が小さく抑制され、かつ負荷変動
が低減されるので、結果として、円滑にかつ確実にイン
ゴット1を切断することができ、切断精度を向上させる
ことができると共に、ソーマークもつきにくく、インゴ
ット1の切断面の仕上がりを良好に保持することができ
る。さらに、ワイヤソー206をインゴット1のほぼ半
径分切り込めば、インゴット1の切断が完了するから、
切り込み量を少なく抑えることができ、インゴット支持
手段の各構成部材との無用な接触干渉を防止できると共
に、インゴット1の切り落としの際には、インゴット1
の中心部が最後に切り離されることと、インゴット1の
先端がテストピース搬出機構30の吸着具305によっ
て吸着支持されていることが相俟って、インゴット1の
先端が円滑に切り離され、インゴット1の切断面の仕上
がりが良好で、かつインゴット1へのダメージが極力抑
制される。従って、従来の切断装置において生じてい
た、切断時にインゴットの一部が欠けるという問題が完
全に防止される。
【0035】このようにして、インゴット1の先端(ト
ップ)を切り落とすと、この切り落とした先端部を不図
示の手段によって排出した後、順次、定寸品(ブロッ
ク)2あるいはテストピース(シリコンウェーハ)3の
切り出しを行う。すなわち、切断機構20のワイヤソー
206を上昇させた状態で、外周支持機構12の載置台
122を、モータ124によって所定距離前進させた
後、上述したインゴット1の先端(トップ)の切断時と
同様の操作を行って、ワイヤソー206を下降させイン
ゴット1を切断する。
【0036】続いて、切断して得られたものがテストピ
ース3の場合には、このテストピース3を吸着具305
に吸着させた状態で、テストピース搬出機構30のモー
タ303を操作することにより、送りネジ軸302を介
して移動台301を、回転アーム304及び吸着具30
5とともに、インゴット1の本体部から引き離す方向
(図1と図3においては右方)に移動させる一方、必要
に応じて、テストピース収容部24のモータ244を駆
動し、送りネジ軸243を介して、可動台242をテス
トピース収納容器(ウェーハカセット)245とともに
インゴット1の長手方向に移動させる。そして、駆動機
構306を作動することにより、上記回転アーム304
をその基部を中心として回転させて、回転アーム304
の先端に設けられた吸着具305をテストピース収納部
24側に移送し、かつこの吸着具305の吸着を解除す
ることにより、吸着具305に吸着支持されているテス
トピース3をテストピース収納容器245内に収納す
る。
【0037】また、定寸品2を搬出する場合には、一
旦、載置台122の支持ローラ125の回転を停止した
後、定寸品搬出機構28のモータ284、昇降シリンダ
289及び移動シリンダ292を適宜操作することによ
り、開閉シリンダ287によって互いの間隔を開いた状
態の両把持具288を、上記切断して得られた定寸品2
の両側方に位置させ、次いで、上記開閉シリンダ287
によって両把持具288間を閉じることにより、両把持
具288間に上記定寸品2を挟み込む。そして、上記テ
ストピース搬出機構30の吸着具305による上記定寸
品2の切断面の吸着支持を解除した後、モータ303に
よって、上記吸着具305を、回転アーム304及び移
動台301とともに、インゴット1の前方側(図1と図
3において右側)に退避させる。
【0038】続いて、移動シリンダ292を操作して、
第2移動体291を、昇降機構285、取付部材28
6、開閉シリンダ287及び把持具288とともに、イ
ンゴット1の本体部から引き離す方向(図1と図3にお
いては右方)に移動させ、次いで、昇降機構285の昇
降シリンダ289によって、取付部材286を、開閉シ
リンダ287及び把持具288とともに上昇させ、さら
に、モータ284によって、第1移動体282を、第2
移動体291、昇降機構285、取付部材286、開閉
シリンダ287及び把持具288とともに、インゴット
1(定寸品2)の軸線に直交する方向に水平移動し、搬
出コンベア22の上方に位置させた後、昇降機構285
によって、取付部材286を、開閉シリンダ287及び
把持具288とともに下降させる一連の操作を行う。こ
れにより、把持具288に把持されている定寸品2は、
円滑に搬出コンベア22の回転ローラ222の上に載置
され、次いで、開閉シリンダ287によって把持具28
8間を開くことにより、把持具288による定寸品2の
把持状態を解除して、定寸品2の搬出コンベア22への
受け渡しが完了する。
【0039】このようにして、インゴット1の外周研削
面を基準として所定寸法に切断された定寸品(ブロッ
ク)2は、順次搬出コンベア22上に移し替えられて、
回転ローラ222を回転させることにより、搬出されて
いくと共に、サンプリング用のテストピース3は、テス
トピース収納容器245内に順に収納されていく。な
お、上記実施の形態においては、インゴット1の回転
は、インゴット1の外周を支持している支持ローラ12
5を介して行うように説明したが、インゴット1に無理
なねじれの力が加わらなければ、インゴット1の端部を
支持するボトム支持機構180の支持具181及びまた
はテストピース搬出機構30の吸着具305を介してイ
ンゴット1を回転するようにしても良い。また、本実施
の形態では、切断機構20のワイヤソー206を、外周
支持機構12の載置台122上の支持ローラ125に支
持されているインゴット1に対して、上方から接近させ
て切断すると共に、外周支持機構12に支持されている
インゴット1を、その長手方向に送って切断位置を決定
している構成で説明したが、これに限らず、上記インゴ
ット1側をその長手方向に直交する方向に移動させてワ
イヤソー206に接近させて切断するように構成した
り、あるいは切断機構20をインゴット1の長手方向に
送って切断位置に停止させる構成でも良い。
【0040】次に、本発明のインゴットの切断装置の第
2の実施の形態を図7〜図11を参照して説明する。図
7は本発明の第2の実施の形態を示すインゴットの切断
装置の右半分の正面図、図8は図7の切断装置の左半分
の正面図、図9は図7の平面図、図10は図8の平面
図、図11は側面図である。
【0041】この切断装置は、外周面に所定間隔で複数
の芯出し用治具4が装着されたインゴット1を載置する
と共に、このインゴット1をその軸線に沿って移送する
外周支持機構(インゴット支持手段)50と、上記外周
支持機構50に設けられ、かつ外周支持機構50が支持
している芯出し用治具4付きのインゴット1をその軸線
まわりに回転させる回転機構(インゴット回転手段)5
2と、上記外周支持機構50の前後に設けられ、かつ外
周支持機構50が支持しているインゴット1の先端(ト
ップ)あるいは切断面及び後端(ボトム)を支持するイ
ンゴット端支持機構(インゴット支持手段)54と、上
記外周支持機構50に対して、外周支持機構50が支持
しているインゴット1の軸線に直交する方向(鉛直方
向)に沿って接近、離間可能に設けられ、かつ該インゴ
ット1を切断する切断機構(切断手段)56と、上記外
周支持機構50の側方に配置され、かつ上記切断機構5
6が切断した定寸品2及びテストピース3をそれぞれ載
置する搬出部58及びテストピース収納部60と、上記
外周支持機構50と搬出部58及びテストピース収納部
60との間に設けられ、かつ上記定寸品2あるいはテス
トピース3を搬出部58あるいはテストピース収納部6
0に移し替える搬出機構(搬出手段)62とから概略構
成されている。
【0042】上記外周支持機構50は、上記外周支持機
構12とほぼ同様の構成を有するもので、基台500上
に一対のガイドレール501が互いに平行に設置され、
これらのガイドレール501上に載置台502が移動自
在に設けられ、かつこの載置台502の下部に、上記各
ガイドレール501に平行な送りネジ(ボールネジ)軸
503がねじ込まれると共に、この送りネジ軸503に
連結されたモータ504によって上記載置台502が上
記各ガイドレール501に沿って移動するように構成さ
れている。
【0043】そして、上記載置台502上には、一対の
支持ローラ505が回転自在に設けられていると共に、
一方の支持ローラ505にモータ520が連結されてお
り、上記回転機構52は、このモータ520により上記
支持ローラ505が回転させられてなるものである。ま
た、上記各支持ローラ505の後端側には、上記芯出し
用治具4を係止してインゴット1の長手方向の移動を規
制する2本のリング状の係止突起506がそれぞれ形成
されている。
【0044】上記インゴット端支持機構54は、インゴ
ット1の先端(トップ)あるいは切断面を支持するトッ
プ支持機構とインゴット1の後端(ボトム)を支持する
ボトム支持機構540とから構成されている。このう
ち、トップ支持機構は、後述する上記搬出機構62のテ
ストピース搬出機構66がその機能を兼ねるものであ
る。また、上記ボトム支持機構540は、上記載置台5
02上にインゴット1の長手方向に移動自在に設けら
れ、かつインゴット1のボトムを内部に挿し込んで回転
自在に支持する支持具541と、この支持具541をイ
ンゴット1の長手方向に移動させる移動機構(不図示)
とからなり、この移動機構は、上記支持具541にねじ
込まれたボールネジ軸とこのボールネジ軸に連結された
モータとから概略構成されている。
【0045】上記切断機構56は、上記切断機構20と
ほぼ同様の構成を有しており、昇降体560が、載置台
502の両側方に立設された一対のガイドレール561
に沿って昇降自在に設けられ、この昇降体560を昇降
させるモータ562が送りネジ(ボールネジ)軸570
を介して昇降体560に連結され、かつこの昇降体56
0にボビン563、テンションローラ564、ガイドロ
ーラ565がそれぞれ回転自在に設けられると共に、こ
れらのボビン563、テンションローラ564及びガイ
ドローラ565に、ダイヤモンド電着ワイヤからなるワ
イヤソー566が巻き掛けられる一方、上記ワイヤソー
566の両端がボビン563に取り付けられ、このワイ
ヤソー566がボビン563の外周面に形成したネジ溝
567に巻き掛けられ、このボビン563の中心に送り
ネジ(ボールネジ)軸568がねじ込まれ、かつ上記ボ
ビン563にこのボビン563を回転させる駆動機構5
69が連結されてなり、上記ボビン563の回転にとも
ない、上記ネジ溝567に巻き掛けられたワイヤソー5
66の、上記ボビン563の軸線に沿う方向の移動量
が、上記送りネジ軸568がねじ込まれたボビン563
の移動量と相殺するように設定されたものである。
【0046】上記搬出機構62は、上記定寸品2を搬出
部58に移し替える定寸品搬出機構64と、上記テスト
ピース3をテストピース収納部60に移し替えるテスト
ピース搬出機構66とから構成されている。このうち、
定寸品搬出機構64は、支持フレーム640に上下方向
に回転自在に設けられた第1移動シリンダ641と、こ
の移動シリンダ641のピストンロッドの先端に連結さ
れ、かつインゴット1の長手方向に直交する方向に水平
移動自在な第1移動体642と、この第1移動体642
にインゴット1の長手方向に移動自在に設けられた第2
移動体643と、上記両移動体642、643間に連結
され、かつ第1移動体642に対して第2移動体643
をインゴット1の長手方向に移動させる第2移動シリン
ダ644と、第2移動体643に昇降自在に設けられた
把持機構645と、この把持機構645を第2移動体6
43に対して昇降させる昇降シリンダ646とを主体と
して構成されている。そして、上記把持機構645は、
左右一対の円弧状の把持爪647が互いに開閉自在に設
けられ、これらの把持爪647を開閉するパンタグラフ
状のリンク機構648と把持シリンダ(不図示)が上記
各把持爪647に連結されたものであり、把持シリンダ
を操作することによりリンク機構648を介して各把持
爪647間が開閉するようになっている。
【0047】上記テストピース搬出機構66は、上述し
たように、インゴット1のトップ及び切断面を吸着支持
するトップ支持機構の機能を兼ねるもので、上記テスト
ピース搬出機構30とほぼ同様の構成を有しているもの
である。すなわち、テストピース搬出機構66は、基台
500の先端部の、上記ガイドレール501の側方に設
けられた一対の互いに平行な案内レール660と、これ
らの案内レール660に沿って移動自在に設けられた移
動台661と、この移動台661に連結され、かつ上記
移動台661を移動させる駆動シリンダ662と、上記
移動台661にその移動方向に直交する面内において回
転自在に設けられた回転アーム664と、この回転アー
ム664の先端に回転自在に設けられ、かつインゴット
1のトップあるいは切断面を吸着(バキューム)する吸
着具665と、上記回転アーム664に連結され、かつ
この回転アーム664を回転させる駆動機構666とか
ら構成されている。
【0048】上記テストピース収納部60は、収納部本
体600上に設けられた一対の互いに平行なガイドレー
ル601と、これらのガイドレール601に沿って移動
自在に設けられた可動台602と、この可動台602に
連結され、かつ上記可動台602を移動させる可動シリ
ンダ604と、上記可動台602上に載置されたテスト
ピース収納容器605とから構成されている。
【0049】次に、上記のように構成されたインゴット
の切断装置を用いてインゴット1を所定寸法に切断する
場合について説明する。ここで、この切断装置において
切断するインゴット1は予めその外周面に所定間隔で複
数の芯出し用治具4を装着したものである。すなわち、
図8と図10に示すように、インゴット1の切断箇所の
前後に一対ずつの芯出し用治具4が装着されている。た
だし、インゴット1の先端(トップ)とインゴット1の
後端(ボトム)の切断箇所については、インゴット1の
先端の切断箇所の後側及びインゴット1の後端の切断箇
所の前側にそれぞれ芯出し用治具4が装着されている。
【0050】まず、図示していない手段により、インゴ
ット1を芯出し用治具4とともに外周支持機構50の載
置台502の支持ローラ505上に載置する。この場
合、インゴット1の後端に装着された芯出し用治具4を
支持ローラ505に形成された係止突起506間に係合
する。これにより、支持ローラ505に載置されたイン
ゴット1の長手方向への移動が規制されて、インゴット
1がむやみに移動することがない。
【0051】次いで、モータ504を駆動して送りネジ
軸503を介して上記載置台502を上記インゴット1
の長手方向に移送し、インゴット1の先端(トップ)を
切断機構56のワイヤソー566の下方に位置させると
共に、ボトム支持機構540の移動機構(不図示)を操
作して、支持具541をインゴット1の後端(ボトム)
に接近させ、支持具541の内部に上記インゴット1の
後端を挿し込む一方、テストピース搬出機構66の駆動
シリンダ662を駆動して、移動台661をインゴット
1の先端に接近させ、吸着具665によってインゴット
1の先端を吸着支持する。また、回転機構52のモータ
520を駆動して、載置台502の支持ローラ505を
回転させることにより、この支持ローラ505上に載置
されている芯出し用治具4付きのインゴット1が、両端
をテストピース搬出機構66の吸着具665及びボトム
支持機構540の支持具541に支持された状態で、そ
の軸線まわりに回転する。
【0052】この状態において、切断機構56の昇降体
560を、モータ562を駆動することによって、ボー
ルネジ軸を介して下降させると共に、駆動機構569を
作動させることによって、ボビン563を回転させ、こ
のボビン563の外周面に形成したネジ溝567に卷き
掛けられたダイヤモンド電着ワイヤソー566を繰り出
して、このワイヤソー566を上記ボビン563、テン
ションローラ564及びガイドローラ565間で往復走
行させる。これにより、ガイドローラ565間を走行し
ているワイヤソー566が下降し、上記支持ローラ50
5上で回転しているインゴット1に接触して、このイン
ゴット1の先端(トップ)の切断が開始される。
【0053】この場合、上記インゴット1は、上述した
第1の実施の形態の場合と同様の作用効果を奏する。す
なわち、上記インゴット1は、ワイヤソー566によっ
て回転切断されることにより、ワイヤソー566にかか
る負荷荷重が小さく抑制され、かつ負荷変動が低減され
るので、結果として、円滑にかつ確実にインゴット1を
切断することができ、切断精度を向上させることができ
ると共に、ソーマークもつきにくく、インゴット1の切
断面の仕上がりを良好に保持することができる。また、
ワイヤソー566をインゴット1のほぼ半径分切り込め
ば、インゴット1の切断が完了するから、切り込み量を
少なく抑えることができ、インゴット支持手段の各構成
部材との無用な接触干渉を防止できると共に、インゴッ
ト1の切り落としの際には、インゴット1の中心部が最
後に切り離されることと、インゴット1の先端がテスト
ピース搬出機構66の吸着具665によって吸着支持さ
れていることが相俟って、インゴット1の先端が円滑に
切り離され、インゴット1の切断面の仕上がりが良好
で、かつインゴット1へのダメージが極力抑制される。
従って、従来の切断装置において生じていた、切断時に
インゴットの一部が欠けるという問題が完全に防止され
る。
【0054】このようにして、インゴット1の先端(ト
ップ)を切り落とすと、この切り落とした先端部を不図
示の手段によって排出した後、順次、定寸品(ブロッ
ク)2あるいはテストピース(シリコンウェーハ)3の
切り出しを行う。すなわち、切断機構56のワイヤソー
566を上昇させた状態で、外周支持機構50の載置台
502を、モータ504によって所定距離前進させた
後、上述したインゴット1の先端(トップ)の切断時と
同様の操作を行って、ワイヤソー566を下降させイン
ゴット1を切断する。
【0055】続いて、切断して得られたものがテストピ
ース3の場合には、このテストピース3を吸着具665
に吸着させた状態で、テストピース搬出機構66の駆動
シリンダ662を操作することにより、移動台661
を、回転アーム664及び吸着具665とともに、イン
ゴット1の本体部から引き離す方向(図7と図9におい
ては右方)に移動させる一方、必要に応じて、テストピ
ース収容部60の可動シリンダ604を駆動し、可動台
602をテストピース収納容器(ウェーハカセット)6
05とともにインゴット1の長手方向に移動させる。そ
して、駆動機構666を作動することにより、上記回転
アーム664をその基部を中心として回転させて、回転
アーム664の先端に設けられた吸着具665をテスト
ピース収納部60側に移送し、かつこの吸着具665の
吸着を解除することにより、吸着具665に吸着支持さ
れているテストピース3をテストピース収納容器605
内に収納する。
【0056】また、定寸品2を搬出する場合には、一
旦、載置台502の支持ローラ505の回転を停止した
後、把持シリンダ(不図示)によって互いの間隔を開い
た状態の両把持爪647を、定寸品搬出機構64の第
1、第2移動シリンダ641、644及び昇降シリンダ
646を適宜操作することにより、上記切断して得られ
た定寸品2の両側方に位置させ、次いで、上記把持シリ
ンダによって両把持爪647間を閉じることにより、両
把持爪647によって上記定寸品2の外周を挟み込む。
この場合、上記定寸品2は、その両端を芯出し用治具4
によって支持されているから、定寸品2の外周は支持ロ
ーラ505から浮いた状態になっており、従って、定寸
品2の外周を容易に両把持爪647によって把持するこ
とができる。そして、上記テストピース搬出機構66の
吸着具665による上記定寸品2の切断面の吸着支持を
解除した後、駆動シリンダ662によって、上記吸着具
665を、回転アーム664及び移動台661ととも
に、インゴット1の前方側(図7と図9において右側)
に退避させる。
【0057】続いて、第2移動シリンダ644を操作し
て、第2移動体643を、把持爪647とともに、イン
ゴット1の本体部から引き離す方向(図7と図9におい
ては右方)に移動させ、次いで、昇降シリンダ646に
よって、把持機構645の把持爪647を上昇させ、さ
らに、第1移動シリンダ641によって、第1移動体6
42を、インゴット1(定寸品2)の軸線に直交する方
向に水平移動し、搬出部58の上方に位置させた後、昇
降シリンダ646によって、把持爪647を下降させる
一連の操作を行う。これにより、把持爪647に把持さ
れている定寸品2は、その両端に芯出し用治具4を装着
した状態で、円滑に搬出部58上に載置され、次いで、
把持シリンダによって把持爪647間を開くことによ
り、把持爪647による定寸品2の把持状態を解除し
て、定寸品2の搬出部58への受け渡しが完了する。
【0058】このようにして、インゴット1の外周に装
着された芯出し用治具4の外周を基準として所定寸法に
切断された定寸品(ブロック)2は、順次搬出部58上
に搬出されていくと共に、サンプリング用のテストピー
ス3は、テストピース収納容器605内に順に収納され
ていく。この結果、外周研削を施していないインゴット
1であっても、切断精度良く切断することができる。な
お、外周研削はこの切断工程の後工程として行われる。
【0059】なおまた、上記各実施形態においては、切
断機構20、56のワイヤソー206、566には、そ
れぞれ、張力調整機構として、テンションローラ20
4、564を設けた形態で説明したが、これに限らず、
図12と図13に示すように、2組の張力調整機構7
0、71をボビン203、563と両ガイドローラ20
5、565との間に設けても良い。これらの張力調整機
構70、71は、昇降体200、560にブラケット7
01、711を介して回転自在に設けられた操作シリン
ダ(エアシリンダ)700、710と、上記昇降体20
0、560に回転自在に設けられた操作アーム702、
712と、この操作アーム702、712の先端に回転
自在に設けられたテンションローラ703、713とを
有し、かつ上記各操作シリンダ700、710のピスト
ンロッドの先端が上記各操作アーム702、712の中
間部に回転自在に連結されたものである。そして、この
ように構成された張力調整機構70、71を有するイン
ゴット1の切断装置にあっては、インゴット1の切断時
に、ワイヤソー206、566が、その軸線に沿った方
向に走行する際に、インゴット1の切断部位の下流側、
すなわち、ボビン203、563からの繰り出し側のワ
イヤソー206、566がたるむ。したがって、この部
分に設置した張力調整機構70、71の操作シリンダ7
00、710を操作して、操作アーム702、712を
回転させることにより、テンションローラ703、71
3を当該ワイヤソー206、566に押し付けて張力を
付与し、ワイヤソー206、566のたるみを防ぐ。こ
の結果、ワイヤソー206、566が、その軸線に沿っ
た方向に往復走行する際に、これらのワイヤソー20
6、566に急激な張力の変化が繰り返しかかることが
防止されるから、ワイヤソー206、566の切断を抑
制することができ、長期にわたって安定したインゴット
切断作業を継続することができる。さらに、上記各実施
形態においては、インゴット1は、その軸線まわりに一
方向に回転するように説明したが、これに限らず、両方
向に回転するようにしても良い。すなわち、たとえば、
インゴット1を、その軸線まわりに±45度揺動回転さ
せながら切断するようにしても良い。さらにまた、イン
ゴット1の切断最終段階において、インゴット1の中心
部に残った未切断部は、このインゴット1の回転を停止
して、ワイヤソー206、566の送りだけで切断する
ことが望ましい。その理由は、インゴット1を回転した
状態で、ワイヤソー206、566をインゴット1の軸
線に直交する方向へ送ることによって、上記未切断部を
切断しようとすると、インゴット1の回転の分だけ上記
未切断部に余計な力がかかり、該未切断部が折れるおそ
れがあるためである。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の切断方法によれば、軸線まわりに一方向にあるいは両
方向に回転しているインゴットに対して、インゴットの
軸線に直交する方向から、表面に固定砥粒を固着したワ
イヤソーを接近させて、インゴットを切断することによ
り、切断中にワイヤソーに加わる負荷が大きく変化する
ことがなく、ワイヤソーにかかる負担を大幅に軽減する
ことができると共に、切り込み量を半減することができ
る(インゴットの約半径分の切り込み量でよい)上に、
切断面の仕上がりを良好にすることができて、切断精度
の向上を図ることができる。従って、インゴットの切断
を迅速にかつ円滑に行うことができ、しかも、切断によ
って得られた製品(定寸品)において、高い切断精度、
平坦な切断面などを容易に得ることができると共に、切
断対象のインゴットへのダメージが少なく抑制できて、
製品の健全性を確実に確保することができる。また、固
定砥粒を固着したワイヤソーを使用しているから、バン
ドソー並みの切断速度が得られ、切断処理を速やかに行
うことができ、しかも切断に使用する動力が少なくて済
む等の優れた効果を奏する。
【0061】本発明の請求項2によれば、外周研削を施
したインゴットを回転切断することにより、インゴット
の外周を基準にして切断を円滑に行うことができ、良好
な切断精度を得ることができる。
【0062】本発明の請求項3によれば、インゴットの
外周に芯出し用治具を装着することにより、この芯出し
用治具を基準として容易に切断することができて、イン
ゴットに外周研削を施していない場合であっても、円滑
にかつ確実にインゴットを所定寸法に切断することがで
き、回転切断されるインゴットの切断精度を良好に保持
することができる。
【0063】本発明の請求項4によれば、インゴットの
切断最終段階において、このインゴットの中心部に残っ
た未切断部を、ワイヤソーの送りだけで切断することに
より、上記未切断部に過大の力を加えることなく、確実
に切断することができ、良好な切断面を得ることができ
る。
【0064】本発明の請求項5によれば、インゴット支
持手段によってインゴットを支持し、インゴット回転手
段によって、このインゴットをその軸線まわりに一方向
にあるいは両方向に回転させると共に、切断手段をこの
インゴットに対してその軸線に直交する方向に沿って相
対的に接近させることにより、上記インゴットを所定寸
法のブロックあるいはテストピースとして容易に回転切
断することができる。
【0065】本発明の請求項6によれば、外周支持機構
によって、インゴットの外周あるいはインゴットの外周
に装着された芯出し用治具を支持すると共に、インゴッ
ト端支持機構によって、上記インゴットの端部あるいは
端面を支持することにより、切断時にインゴットをしっ
かりと確実に支持することができると共に、インゴット
の外周を基準として(インゴットに外周研削を施した場
合)、あるいは芯出し治具の外周を基準として(インゴ
ットに外周研削を施していない場合)、インゴットを精
度良く切断することができ、良好な切断面を得ることが
できる。
【0066】本発明の請求項7によれば、外周支持機構
に設けられたインゴット回転手段によって、インゴット
の外周をその軸線まわりに回転させることにより、イン
ゴットにねじれの力などの無理な力が加わることがな
く、円滑にインゴットを回転させることができる。
【0067】本発明の請求項8によれば、駆動機構によ
ってボビンを回転させると、送りネジ軸をねじ込んだボ
ビンがその軸線方向に沿って回転しながら移動すると共
に、ボビンのネジ溝に巻き掛けられたワイヤソーがボビ
ンの回転にともなってボビンから繰り出され、他方で当
該ボビンに巻き取られる。この際、ボビンに巻き掛けら
れたワイヤソーは、ボビンの回転にともなってボビンの
軸線に沿って移動するが、その移動量と、上記ボビンの
移動量とが相殺するように設定されているから、ボビン
から繰り出されるワイヤソーは絶えず一定の位置に保持
される。従って、このワイヤソーによって、インゴット
の安定した切断を確実に確保することができる。
【0068】本発明の請求項9によれば、張力調整機構
によって、切断時にワイヤソーに張力を付与して、ワイ
ヤソーがたるむのを防止することにより、ワイヤソーに
急激な張力変化が加わるのを抑制することができ、ワイ
ヤソーが切断することを防止することができる。
【0069】この請求項10によれば、ボビンからの繰
り出し側に位置する張力調整機構によって、切断時にワ
イヤソーに張力を付与して、ワイヤソーがたるむのを防
ぐことにより、ワイヤソーに繰り返し急激な張力変化が
加わることを防止することができ、長期間にわたってワ
イヤソーが切断することがなく安定したインゴット切断
作業を行うことができる。
【0070】本発明の請求項11によれば、搬入手段に
よってインゴットをインゴット支持手段に円滑にかつ健
全性を損なうことなく搬入することができる。
【0071】本発明の請求項12によれば、インゴット
支持手段が支持するインゴットを切断後に、搬出手段に
よって確実に搬出することができる。
【0072】本発明の請求項13によれば、定寸品搬出
機構によって、所定寸法に切断されたインゴットの外周
またはこのインゴットの外周に装着された芯出し用治具
を支持して搬出することができると共に、インゴットか
ら切り出されたテストピースについては、テストピース
搬出機構によってテストピースの端面を吸着して搬出す
ることができる。従って、切断された定寸品及びテスト
ピースを容易にかつ健全な状態で搬出することができ
る。
【0073】本発明の請求項14によれば、インゴット
切断時にテストピース搬出機構によってインゴットの端
面を確実に支持して、インゴットを円滑に切断すること
ができると共に、テストピースの切り出しの場合は、イ
ンゴットから切り離されたテストピースの端面を吸着し
たまま搬出操作に移行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すインゴット
の切断装置の右半分の正面図である。
【図2】 図1の切断装置の左半分の正面図である。
【図3】 図1の平面図である。
【図4】 図2の平面図である。
【図5】 側面図である。
【図6】 切断機構部の説明図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態を示すインゴット
の切断装置の右半分の正面図である。
【図8】 図7の切断装置の左半分の正面図である。
【図9】 図7の平面図である。
【図10】 図8の平面図である。
【図11】 側面図である。
【図12】 切断機構部の他の一例を示す正面図であ
る。
【図13】 図12の平面図である。
【符号の説明】
1 インゴット 2 定寸品(ブロック) 3 テストピース(シリコンウェーハ) 4 芯出し用治具 10 搬入コンベア(搬入手段) 12、50 外周支持機構(インゴット支持手段) 14 搬入機構(搬入手段) 16、52 回転機構(インゴット回転手段) 18、54 インゴット端支持機構(インゴット支持手
段) 20、56 切断機構(切断手段) 22 搬出コンベア(搬出手段) 24、60 テストピース収納部 26、62 搬出機構(搬出手段) 28、64 定寸品搬出機構 30、66 テストピース搬出機構 58 搬出部 203、563 ボビン 204、564 テンションローラ(張力調整機構) 206、566 ワイヤソー 207、567 ネジ溝 208、568 送りネジ(ボールネジ)軸 209、569 駆動機構 70、71 張力調整機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 高広 埼玉県大宮市北袋町1ー111ー1 三菱マ テリアル株式会社生野製作所大宮事務所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶などのインゴットを所定寸
    法に切断するインゴットの切断方法において、上記イン
    ゴットをその軸線まわりに一方向にあるいは両方向に回
    転させながら、表面に固定砥粒を固着させたワイヤソー
    を上記インゴットにこのインゴットの軸線に直交する方
    向から接近させることにより、上記インゴットを切断す
    ることを特徴とするインゴットの切断方法。
  2. 【請求項2】 切断するインゴットが外周研削を施した
    インゴットであることを特徴とする請求項1記載のイン
    ゴットの切断方法。
  3. 【請求項3】 切断するインゴットの外周に芯出し用治
    具を装着し、この芯出し用治具の外周を基準として上記
    インゴットを切断することを特徴とする請求項1記載の
    インゴットの切断方法。
  4. 【請求項4】 インゴットの切断最終段階で、このイン
    ゴットの回転を停止し、ワイヤソーの、上記インゴット
    の軸線に直交する方向への送りだけで上記インゴットを
    切断することを特徴とする請求項1、2または3記載の
    インゴットの切断方法。
  5. 【請求項5】 半導体単結晶などのインゴットを所定寸
    法に切断するインゴットの切断装置において、上記イン
    ゴットを支持するインゴット支持手段と、このインゴッ
    ト支持手段が支持するインゴットをその軸線まわりに一
    方向にあるいは両方向に回転させるインゴット回転手段
    と、上記インゴット支持手段が支持するインゴットに対
    してこのインゴットの軸線に直交する方向に沿って相対
    的に接近、離間可能でかつ上記インゴットの軸線に沿っ
    て相対的に移動可能なワイヤソーを有する切断手段とを
    具備したことを特徴とするインゴットの切断装置。
  6. 【請求項6】 インゴット支持手段が、インゴットの外
    周あるいはインゴットの外周に装着された芯出し用治具
    を支持する外周支持機構と、インゴット端を支持するイ
    ンゴット端支持機構とから構成されたことを特徴とする
    請求項5記載のインゴットの切断装置。
  7. 【請求項7】 インゴット回転手段が、外周支持機構に
    設けられたことを特徴とする請求項6記載のインゴット
    の切断装置。
  8. 【請求項8】 切断手段は、ワイヤソーがボビンの外周
    面に形成したネジ溝に巻き掛けられ、このボビンの中心
    に送りネジ軸がねじ込まれ、かつ上記ボビンにこのボビ
    ンを回転させる駆動機構が連結されてなり、上記ボビン
    の回転にともない、上記ネジ溝に巻き掛けられたワイヤ
    ソーの、上記ボビンの軸線に沿う方向の移動量が、上記
    送りネジ軸がねじ込まれたボビンの移動量と相殺するよ
    うに設定されたことを特徴とする請求項5、6または7
    記載のインゴットの切断装置。
  9. 【請求項9】 切断手段のワイヤソーに、このワイヤソ
    ーに張力を付与する張力調整機構が設けられたことを特
    徴とする請求項8記載のインゴットの切断装置。
  10. 【請求項10】 切断手段のワイヤソーの、インゴット
    切断部位の前後に張力調整機構がそれぞれ設けられ、上
    記ワイヤソーが、その軸線に沿った方向に走行する際
    に、ボビンからの繰り出し側に位置する張力調整機構に
    よって、上記ワイヤソーに張力を付与することを特徴と
    する請求項8記載のインゴットの切断装置。
  11. 【請求項11】 インゴット支持手段に対してインゴッ
    トを搬入する搬入手段が設けられたことを特徴とする請
    求項5、6、7、8、9または10記載のインゴットの
    切断装置。
  12. 【請求項12】 インゴット支持手段が支持するインゴ
    ットを切断後に搬出する搬出手段が上記インゴット支持
    手段に付設されたことを特徴とする請求項5、6、7、
    8、9、10または11記載のインゴットの切断装置。
  13. 【請求項13】 搬出手段が、所定寸法に切断されたイ
    ンゴットの外周またはこのインゴットの外周に装着され
    た芯出し用治具を支持して搬出する定寸品搬出機構と、
    切断により得られたテストピースの端面を吸着して搬出
    するテストピース搬出機構とから構成されたことを特徴
    とする請求項12記載のインゴットの切断装置。
  14. 【請求項14】 テストピース搬出機構が、インゴット
    切断時にインゴットの端面を支持するように構成された
    ことを特徴とする請求項13記載のインゴットの切断装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101326627B1 (ko) * 2012-05-16 2013-11-08 (주) 이레테크 다중 실리콘잉곳의 동일절삭이 가능한 멀티 와이어소오머신
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JP2021049590A (ja) * 2019-09-20 2021-04-01 コマツNtc株式会社 ワイヤソー及びワイヤソーのワークの搬入出方法
JP2021049589A (ja) * 2019-09-20 2021-04-01 コマツNtc株式会社 ワイヤソー及びワイヤソーのワークの搬入出方法

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Effective date: 20031202