JPH11291031A - チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法 - Google Patents

チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法

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JPH11291031A
JPH11291031A JP9480998A JP9480998A JPH11291031A JP H11291031 A JPH11291031 A JP H11291031A JP 9480998 A JP9480998 A JP 9480998A JP 9480998 A JP9480998 A JP 9480998A JP H11291031 A JPH11291031 A JP H11291031A
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Yasushi Tanaka
靖 田中
Moriaki Ono
守章 小野
Shigeru Nakagawa
茂 中川
Yasuki Takechi
泰樹 武市
Toshio Takano
俊夫 高野
Tatsuyuki Hirai
龍至 平井
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性および作業能率が良く、かつ溶接品質
の確保が容易なチタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法
を提供する。 【解決手段】 チタンクラッド鋼板2の突き合わせ部に
開先4を設け、上下方向の端部の角部2c以外の辺部分
のチタン合わせ材2aを除去し、チタンクラッド鋼板2
を半円筒状に曲げ加工して鋼管杭基材3上で円筒状に突
き合わせ、その突き合わせ部の鋼母材2b同士及び鋼母
材2bと鋼管杭基材3とを溶接し、突き合わせ溶接部6
の両端の角部端面にチタンクラッド鋼板2と同一板厚、
同一クラッド比のチタンクラッド鋼片8を密着させ、そ
の密着面9以外の周縁部を鋼管杭基材3に溶接し、帯状
のチタンカバー板9で突き合わせ溶接部6上の隙間を覆
うようにチタンクラッド鋼板2およびチタンクラッド鋼
片8の表面に溶接11し、最後に密着面9を封止溶接1
2する。このときチタンと鋼の異材溶接部12aは純A
g溶加材を用いて溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性に優れたチ
タンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海洋構造物の脚柱には通常角型構
造物や鋼管が用いられ、その表面には海水腐食を防止す
るために塗装などの防食処理が施されているが、海面付
近の海水の飛沫がかかる部分は、表面防食処理だけでは
永年の海水飛沫に耐えられず、腐食が進行する。そのた
め海水飛沫のかかる部分には、実開昭62−44948
号公報に記載されているように高い耐食性を有するチタ
ン板またはチタン合金板を巻回し被覆している。鋼管杭
等の脚柱へのチタン板またはチタン合金板の取付は、チ
タン板またはチタン合金板の端部を溶接し固定すること
によって行うが、チタンと鋼との溶接は困難であり、そ
のため種々の工夫がなされている。
【0003】特開平2−280970号公報には、チタ
ンクラッド鋼板の突き合わせ溶接において、突き合わせ
部におけるチタンクラッド鋼板のチタン合わせ材を除去
し、チタンクラッド鋼板の鋼母材同士を突き合わせ溶接
した後、チタン合わせ材の除去部にチタン合わせ材と同
質のチタンインサート材を挿入し、その両端部をチタン
合わせ材とTIG溶接法で溶接し鋼溶接部を覆う方法が
開示されている。しかし、この方法では、鋼溶接部とチ
タンインサート材との間に隙間ができるため、この隙間
から海水が侵入することを防止することができない。ま
た、鋼とチタンとの異材溶接となることを回避するた
め、すなわち直接両者を溶接すると脆いFe−Ti金属
間化合物を形成して溶接部の割れや耐食性が劣化するの
で、チタン合わせ材除去部に挿入するチタンインサート
材とチタン合わせ材の突き合わせ部に特殊な開先加工施
すようになっており、そのため溶接継手構造が複雑で特
殊な溶接技術を要するという問題点がある。
【0004】これらの問題点を解決する方法として、特
開平5−185237号公報には、チタンクラッド鋼板
同士を突き合わせ溶接する場合において、チタンクラッ
ド鋼板の鋼母材とチタン合わせ材との異材溶接部をAg
−Cu系溶材を用いてプラズマ溶接法で溶接する技術が
開示されている。この場合において、チタンクラッド鋼
板の端部に開先幅よりも幅の広い切り込みを設け、チタ
ンクラッド鋼板の鋼母材同士を溶接した後、上記切り込
みにチタンクラッド鋼板のスペーサ材を挿入して、スペ
ーサ材とチタンクラッド鋼板のチタン合わせ材同士を溶
接し、その後上記異材溶接部をAg−Cu系溶材でプラ
ズマ溶接し、さらに鋼溶接部をチタン当て板で覆い、そ
の周囲をチタン合わせ材上部で重ね隅肉溶接によりシー
ム溶接している。したがって、鋼溶接部の上部の隙間は
チタン当て板で密閉されているので、海水の侵入を防止
することができる。
【0005】しかしながら、上記従来技術では、現地に
おいて鋼管杭基材にチタンクラッド鋼板を巻回しながら
溶接する技術であるため、鋼管杭基材への包囲部全面、
特に溶接部分をはつりや研磨等により下地処理をしなけ
ればならず、そのため作業工数が大きなものとなる。ま
た、チタンクラッド鋼板を鋼管杭基材へ巻回するための
装置、設備が必要であるため、現地での作業が膨大なも
のとなり、さらに溶接部の品質検査に手間がかかること
や溶接施工時に鋼母材とチタンとが融合した場合にはそ
の補修手直し作業が必要となり、さらに工数が大きくな
るなど、作業性が著しく阻害されるという問題点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】チタンクラッド鋼板の
溶接は特殊な溶接技術を要するうえに、現地での溶接施
工では溶接品質の確保が難しくなり、加えてチタンクラ
ッド鋼板を鋼管杭基材に巻回しながら溶接しなければな
らないので、作業性が著しく阻害される。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、作業性および作業能率が良く、
かつ溶接品質の確保が容易なチタンクラッド鋼被覆鋼管
杭の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1のチタ
ンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法は、一または複数枚
のチタンクラッド鋼板により被覆して防食鋼管杭を製造
する方法において、(イ)前記チタンクラッド鋼板の突
き合わせ部に開先を設ける工程と、(ロ)前記チタンク
ラッド鋼板の突き合わせ部に隣接する辺の端部における
チタン合わせ材を角部を残して除去する工程と、(ハ)
前記チタンクラッド鋼板を所要形状に曲げ加工する工程
と、(ニ)曲げ加工された前記チタンクラッド鋼板を鋼
管杭基材上にて突き合わせ溶接する工程と、(ホ)前記
チタンクラッド鋼板の角部以外の辺の部分を前記鋼管杭
基材に溶接する工程と、(ヘ)隣接する前記チタンクラ
ッド鋼板の角部の端面に、そのチタンクラッド鋼板と同
一板厚、同一クラッド比のチタンクラッド鋼片を密着さ
せ、その密着面を除いた前記チタンクラッド鋼片の周縁
を前記鋼管杭基材に溶接する工程と、(ト)帯状のチタ
ンカバー板で前記チタンクラッド鋼板の突き合わせ溶接
部上の隙間を覆い、かつその隙間を密閉するようにその
チタンカバー板の周縁を前記チタンクラッド鋼板および
前記チタンクラッド鋼片の表面上に溶接する工程と、
(チ)前記チタンクラッド鋼板と前記チタンクラッド鋼
片との密着面を溶接にて封止する工程と、を含むことに
特徴を有する。
【0009】本発明の第2のチタンクラッド鋼被覆鋼管
杭の製造方法は、(イ)前記チタンクラッド鋼板の突き
合わせ部に開先を設ける工程と、(ロ)前記チタンクラ
ッド鋼板を所要形状に曲げ加工する工程と、(ハ)曲げ
加工された前記チタンクラッド鋼板を鋼管杭基材に突き
合わせ溶接する工程と、(ニ)前記チタンクラッド鋼板
の角部以外の辺の部分を前記鋼管杭基材に溶接する工程
と、(ホ)隣接する前記チタンクラッド鋼板の角部の端
面に、そのチタンクラッド鋼板と同一板厚、同一クラッ
ド比のチタンクラッド鋼片を密着させ、その密着面を除
いた前記チタンクラッド鋼片の周縁を前記鋼管杭基材に
溶接する工程と、(ヘ)帯状のチタンカバー板で前記チ
タンクラッド鋼板の突き合わせ溶接部上の隙間を覆い、
かつその隙間を密閉するようにそのチタンカバー板の周
縁を前記チタンクラッド鋼板および前記チタンクラッド
鋼片の表面上に溶接する工程と、(ト)前記チタンクラ
ッド鋼板と前記チタンクラッド鋼片との密着面を溶接に
て封止する工程と、を含むことに特徴を有する。
【0010】また、チタンクラッド鋼片は、前記密着面
におけるチタン合わせ材の幅が前記隣接するチタンクラ
ッド鋼板の角部の両端間の全幅とほぼ等しく、周辺部の
チタン合わせ材が除去されていることを特徴とする。
【0011】また、前記密着面の封止溶接工程におい
て、チタンと鋼の異材溶接時には少なくとも純Agの溶
加材を用い、TIG溶接またはプラズマ溶接することを
特徴とするものである。
【0012】本発明の第1および第2の製造方法は、主
としてチタンクラッド鋼板の鋼母材厚さによって適用が
分かれている。溶接によりクラッド界面の脆化すること
を防ぐため、鋼母材厚さが4mm未満の場合には第1の
製造方法を使用し、鋼母材厚さが4mm以上の場合には
第2の製造方法を使用する。もちろんこの場合でも第1
の製造方法を使用してもよいが、鋼母材の厚さが厚いた
め、溶接施工時に隅肉溶接の脚長を十分にとることがで
き、かつ溶接部がチタン合わせ材に達するおそれがない
ので、必ずしも端部のチタン合わせ材を除去する必要は
ないからである。
【0013】同様の理由から、チタンクラッド鋼板の突
き合わせ溶接は開先を設けて行う。開先角度は45゜〜
120゜の範囲が望ましい。突き合わせ溶接は、曲げ加
工されたチタンクラッド鋼板の鋼母材同士を溶接するの
で、溶接方法は、アーク溶接法であれば、いかなる溶接
法でも可能であるが、作業性および溶接コストを考慮す
ると、TIG溶接法やプラズマ溶接法に比べれば、MA
G溶接法や炭酸ガスアーク溶接法の方が適している。ま
た、溶接電流、溶接速度等の溶接条件の調整で容易にチ
タンクラッド鋼板のチタン合わせ材を溶融させずに溶接
することが可能である。
【0014】所要形状に曲げ加工されたチタンクラッド
鋼板の角部以外の周縁の母材部のみを鋼管杭基材に溶接
する。これは鋼同士の溶接であるため効率的であり、か
つ接合強度も十分に確保できる。
【0015】次に、隣接したチタンクラッド鋼板間の突
き合わせ溶接部の上部には両端が開放された溝状の隙間
が生じるので、この隙間の開放端を塞ぐべくチタンクラ
ッド鋼板と同一板厚、同一クラッド比のチタンクラッド
鋼片を隣接する両側の角部の端面に密着させ、その密着
面以外のチタンクラッド鋼片周縁を鋼管杭基材に溶接す
る。チタンクラッド鋼片はその周縁の鋼母材部を鋼管杭
基材に溶接されるので、品質と長期耐久性の信頼性が高
い。また、チタンクラッド鋼片のチタン合わせ材は溶接
周縁部分は除去しておき、密着面におけるチタン合わせ
材の幅を上記角部の両端間の全幅とほぼ等しくしておく
ことがチタンと鋼の異材溶接部を短くする上で望まし
い。
【0016】ついで、帯状のチタンカバー板で上記突き
合わせ溶接部上の隙間を塞ぐべくチタンクラッド鋼板お
よびチタンクラッド鋼片の各チタン合わせ材表面上にチ
タンカバー板の周縁を溶接する。最後に、上記密着面を
封止する溶接を行う。このとき、チタンと鋼の異材溶接
となる接合部は、接合欠陥を防止するため純Agの溶加
材を用いてTIG溶接またはプラズマ溶接する。なお、
溶加材として、Ag−Cu系溶加材を用いても構わない
が、純Agの方が耐食性や延性に優れるため、長期にわ
たり防食性能が維持される点で好ましい。
【0017】このようにして、本発明によるチタンクラ
ッド鋼被覆鋼管杭が製造される。この鋼管杭は工場内な
どで製造されるものであるため、品質管理が行き届き、
長期間の防食性能および耐久性を維持することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明方法により製造され
るチタンクラッド鋼被覆鋼管杭の断面正面図、図2は一
部断面で示す側面図であり、図3、図4はチタンクラッ
ド鋼被覆鋼管杭の製造工程を示す図である。以下、図
3、図4に従ってチタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造工
程を説明する。
【0019】(1)開先の加工(図3(a)参照) このチタンクラッド鋼被覆鋼管杭1は、2枚の方形状の
チタンクラッド鋼板2を用いて製造している。チタンク
ラッド鋼板2は、チタン合わせ材2aと鋼母材2bとの
複合鋼板であり、各チタンクラッド鋼板2の両側面に突
き合わせ溶接をするための開先4を加工する。開先角度
は円筒形に突き合わせたとき45゜〜120゜となる範
囲が望ましい。
【0020】(2)端部のチタン合わせ材の除去(図3
(b)参照) チタンクラッド鋼板2の鋼母材2bの厚さが4mm未満
の場合には、前述した理由により、各チタンクラッド鋼
板2の上下の端部(チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の軸方
向の上下に相当する端部)におけるチタン合わせ材2a
を除去する。ただし、角部2cのチタン合わせ材2aは
残して辺の部分のチタン合わせ材2aを除去する。図
中、5はチタン合わせ材除去面を示す。なお、鋼母材2
bの厚さが4mm以上の場合はチタン合わせ材2aを除
去する必要はない。
【0021】(3)曲げ加工(図3(c)参照) 各チタンクラッド鋼板2をプレスまたはロールフォーミ
ングで半円筒状に曲げ加工する。
【0022】(4)チタンクラッド鋼板の突き合わせ溶
接(図3(d)参照) それぞれ半円筒状に曲げ加工されたチタンクラッド鋼板
2を鋼管杭基材3の被覆対象部に配して円筒形に突き合
わせ、その突き合わせ部の開先4内において鋼母材2b
同士を軸方向に溶接する。図中、6は突き合わせ溶接部
を示す。
【0023】(5)鋼管杭基材に溶接(隅肉溶接)(図
4(e)参照) さらに、上記により突き合わせ溶接された円筒形のチタ
ンクラッド鋼板2の上下端部における前記角部2c以外
の辺の部分においてその鋼母材2bと鋼管杭基材3とを
円周方向に不連続に隅肉溶接する。すなわち、突き合わ
せ溶接部6の端面を含む両側の隣接する角部2cの端面
部分またはその近傍部分の範囲は溶接せず、角部2c間
の辺の部分のみを溶接する。図中、7aはチタンクラッ
ド鋼板2と鋼管杭基材3との不連続な隅肉溶接部を示
す。
【0024】(6)チタンクラッド鋼片の溶接(図4
(f)参照) チタンクラッド鋼板2と同一板厚、同一クラッド比のチ
タンクラッド鋼片8を突き合わせ溶接部6の隣接する両
側の角部2cの端面に密着させ、その密着面9以外の周
縁を鋼管杭基材3に隅肉溶接し、突き合わせ溶接部6の
端面を塞ぐ。図中、8aおよび8bはそれぞれチタンク
ラッド鋼片8のチタン合わせ材と鋼母材を示し、密着面
9におけるチタン合わせ材8aの幅W1は、隣接するチ
タンクラッド鋼板2の角部2cの両端間の全幅W2とほ
ぼ同じとし、チタンクラッド鋼片8の周辺部のチタン合
わせ材8bは除去されている。また、7bはチタンクラ
ッド鋼片8と鋼管杭基材3との隅肉溶接部を示し、7c
にて上記不連続の隅肉溶接部7aと接続される。 (7)チタンカバー板の溶接(図4(g)参照) チタンクラッド鋼板2のチタン合わせ材2aと同質のチ
タンカバー板10でチタンクラッド鋼板2の突き合わせ
溶接部6上の溝状の隙間を覆い、帯状のチタンカバー板
10の周縁を両側のチタンクラッド鋼板2のチタン合わ
せ材2aおよび上下端部のチタンクラッド鋼板8のチタ
ン合わせ材8aの表面上に重ね溶接する。これによって
上記隙間は密閉される。図中、11はチタン同士の重ね
溶接部を示す。 (8)チタンクラッド鋼片の密着面の封止溶接(図4
(g)参照) 最後に、チタンクラッド鋼板2とチタンクラッド鋼片8
との密着面9を封止溶接する。このとき、密着面9の封
止溶接部12において、チタンクラッド鋼板2およびチ
タンクラッド鋼片8のチタン合わせ材2a、8aとその
鋼母材2b、8bとの溶接はチタンと鋼の異種金属の接
合となるため、脆弱なFe−Ti金属間化合物を形成し
ないようにするため、純Ag溶加材を用い、TIG溶接
やプラズマ溶接等で行う。図中、12aはチタンと鋼の
異材接合部を示す。このように密着面9における異材接
合部12aは極僅かであり、容易なろう付けであるた
め、作業性、作業能率とも良い。また、密着面9の間隔
も狭小のため接合欠陥も生じ難く、信頼性に優れてい
る。なお、チタンクラッド鋼板2のチタン合わせ材2a
を除去する必要がない場合には、その鋼母材2bが厚い
ため、チタンクラッド鋼片8のチタン合わせ材8aも除
去する必要はない。 以上により、図1、図2に示すチタンクラッド鋼被覆鋼
管杭1が製造される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐食性に優れたチタンクラッド鋼被覆鋼管杭を工場内な
どにて、効率よく、かつ品質を高く保持しつつ容易に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製造されるチタンクラッド鋼
被覆鋼管杭の断面正面図である。
【図2】チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の一部断面で示す
側面図である。
【図3】チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造工程(a)
〜(d)を示す図である。
【図4】チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造工程(e)
〜(g)を示す図である。
【符号の説明】
1 チタンクラッド鋼被覆鋼管杭 2 チタンクラッド鋼板 2a チタン合わせ材 2b 鋼母材 2c 角部 3 鋼管杭基材 4 開先 5 チタン合わせ材除去面 6 突き合わせ溶接部 7a 隅肉溶接部 7b 隅肉溶接部 7c 隅肉溶接部の接続部 8 チタンクラッド鋼片 8a チタン合わせ材 8b 鋼母材 9 チタンクラッド鋼片の密着面 10 チタンカバー板 11 チタン同士の重ね溶接部 12 封止溶接部 12a チタンと鋼の異材溶接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武市 泰樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高野 俊夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 平井 龍至 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一または複数枚のチタンクラッド鋼板に
    より被覆して防食鋼管杭を製造する方法において、
    (イ)前記チタンクラッド鋼板の突き合わせ部に開先を
    設ける工程と、(ロ)前記チタンクラッド鋼板の突き合
    わせ部に隣接する辺の端部におけるチタン合わせ材を角
    部を残して除去する工程と、(ハ)前記チタンクラッド
    鋼板を所要形状に曲げ加工する工程と、(ニ)曲げ加工
    された前記チタンクラッド鋼板を鋼管杭基材上にて突き
    合わせ溶接する工程と、(ホ)前記チタンクラッド鋼板
    の角部以外の辺の部分を前記鋼管杭基材に溶接する工程
    と、(ヘ)隣接する前記チタンクラッド鋼板の角部の端
    面に、そのチタンクラッド鋼板と同一板厚、同一クラッ
    ド比のチタンクラッド鋼片を密着させ、その密着面を除
    いた前記チタンクラッド鋼片の周縁を前記鋼管杭基材に
    溶接する工程と、(ト)帯状のチタンカバー板で前記チ
    タンクラッド鋼板の突き合わせ溶接部上の隙間を覆い、
    かつその隙間を密閉するようにそのチタンカバー板の周
    縁を前記チタンクラッド鋼板および前記チタンクラッド
    鋼片の表面上に溶接する工程と、(チ)前記チタンクラ
    ッド鋼板と前記チタンクラッド鋼片との密着面を溶接に
    て封止する工程と、を含むことを特徴とするチタンクラ
    ッド鋼被覆鋼管杭の製造方法。
  2. 【請求項2】 一または複数枚のチタンクラッド鋼板に
    より被覆して防食鋼管杭を製造する方法において、
    (イ)前記チタンクラッド鋼板の突き合わせ部に開先を
    設ける工程と、(ロ)前記チタンクラッド鋼板を所要形
    状に曲げ加工する工程と、(ハ)曲げ加工された前記チ
    タンクラッド鋼板を鋼管杭基材に突き合わせ溶接する工
    程と、(ニ)前記チタンクラッド鋼板の角部以外の辺の
    部分を前記鋼管杭基材に溶接する工程と、(ホ)隣接す
    る前記チタンクラッド鋼板の角部の端面に、そのチタン
    クラッド鋼板と同一板厚、同一クラッド比のチタンクラ
    ッド鋼片を密着させ、その密着面を除いた前記チタンク
    ラッド鋼片の周縁を前記鋼管杭基材に溶接する工程と、
    (ヘ)帯状のチタンカバー板で前記チタンクラッド鋼板
    の突き合わせ溶接部上の隙間を覆い、かつその隙間を密
    閉するようにそのチタンカバー板の周縁を前記チタンク
    ラッド鋼板および前記チタンクラッド鋼片の表面上に溶
    接する工程と、(ト)前記チタンクラッド鋼板と前記チ
    タンクラッド鋼片との密着面を溶接にて封止する工程
    と、を含むことを特徴とするチタンクラッド鋼被覆鋼管
    杭の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記チタンクラッド鋼片は、前記密着面
    におけるチタン合わせ材の幅が前記隣接するチタンクラ
    ッド鋼板の角部の両端間の全幅とほぼ等しく、周辺部の
    チタン合わせ材が除去されていることを特徴とする請求
    項1記載のチタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記密着面の封止溶接工程において、チ
    タンと鋼の異材溶接時には少なくとも純Agの溶加材を
    用い、TIG溶接またはプラズマ溶接することを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載のチタンク
    ラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113279451A (zh) * 2021-06-21 2021-08-20 中国建筑第四工程局有限公司 一种紧邻地铁深基坑地下水位全自动监控回灌装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113279451A (zh) * 2021-06-21 2021-08-20 中国建筑第四工程局有限公司 一种紧邻地铁深基坑地下水位全自动监控回灌装置

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