JPH11290984A - トルクセンサ用シャフトの製造方法及び製造装置 - Google Patents
トルクセンサ用シャフトの製造方法及び製造装置Info
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Abstract
したい。 【解決手段】トルクセンサ用のシャフト1を、丸棒状の
素材2の先端部の外周面に軸方向突起1aを形成すると
ともにその素材2の先端部に続く軸部分の所定長さ範囲
を縮径させて縮径部3を形成するための押し出し鍛造を
行う第1鍛造工程と(図4(a)、(b))、縮径部3
に螺旋溝を形成するための押し出し鍛造を行う第2鍛造
工程と(図4(c))を経て形成することとし、その第
2鍛造工程では、第1鍛造工程で形成された軸方向突起
1aを利用して素材2の位置を仮固定し、その仮固定の
状態で縮径部3よりも他端側の部分を把持してその素材
2を固定し、その固定を維持したまま、仮固定を行う装
置と所定の位置関係にあるダイスを利用して螺旋溝を形
成するための押し出し鍛造を行う。
Description
用いられる特定形状のシャフトを製造するための方法及
びその方法の実施に好適な装置に関し、特に、そのよう
な特定形状のシャフトを低コストで高精度に製造できる
ようにしたものである。
先に提案した特開平8−207798号公報に開示され
たものがある。かかる従来のトルクセンサは、入力軸と
出力軸とをトーションバーを介して連結するとともに、
入力軸及び出力軸の一方の先端部には十字形状の突起
(十字突起)が形成されるとともに、その十字突起に続
いた軸部分の所定長さ範囲に、複数の螺旋溝が形成さ
れ、その複数の螺旋溝が形成された部分を包囲するよう
に、センサリングが配設されている。そして、センサリ
ングの内周面には、円周方向に連続した2列の円周溝が
形成されていて、その円周溝と螺旋溝とで形成される隙
間に、複数のボールが転動可能に収容されている。ま
た、入力軸及び出力軸の他方の端部が、その一方とセン
サリングとの間に差し込まれるとともに、その入力軸及
び出力軸の他方の端部に形成された軸方向に延びるスリ
ット内に、一部のボールが収容されるようになってい
る。従って、入力軸及び出力軸間にトルクに応じてトー
ションバーの捩れを伴った相対回転が生じると、センサ
リングが、ボール及び螺旋溝に案内されて軸方向に変位
するから、そのセンサリングの変位の方向及び大きさを
検出することにより、入力軸及び出力軸に発生している
トルクを検出できる、というものであった。なお、入力
軸及び出力軸の一方の端部に形成された十字突起は、そ
の他方に形成された十字溝に回転方向に所定の隙間が形
成されるように挿入されていて、これにより、入力軸及
び主力軸間の相対回転を所定角度範囲内に規制するよう
にしている。
あっては、高い検出精度を得るためには、十字突起及び
螺旋溝が形成される回転軸の加工精度が重要であり、従
来、そのような回転軸は、一般的には削り加工により製
造されていた。
に切断してなる素材の端部に、フライス加工等により十
字突起を形成し、その十字突起を基準に、螺旋溝をボー
ルエンドミルを用いたフライス加工等により加工する。
その後、硬度が必要な部位については熱処理を行う。
る製造では、加工時間が非常に長くかかり、加工機械に
マシニングセンタ等の高価な機械を使用しなければなら
ず、切削工具の寿命も短いため、加工コストが嵩むとい
う問題点がある。
するために、最近では、上記のような特定形状のシャフ
トを、塑性加工により製造することも考え始められてい
る。例えば、シャフト端部の十字突起部は押し出し鍛造
により、シャフト軸部の螺旋溝は転造加工により製造す
ることが考えられる。
の十字突起は、押し出し鍛造により形成でき、それ自体
には特に問題はない。これに対し、螺旋溝の転造加工
は、その螺旋溝の形状に合った突起を外周に有する円筒
形状の工具を、両側からシャフトに押し当ててそのシャ
フトの表面に螺旋溝となる凹みを形成することで行うこ
とになるが、かかる加工方法では、シャフトの両側に押
し付けられた工具上の突起の位相を正確に合わせること
が難しく、このため螺旋溝を精度良く形成することが困
難である。その傾向は、螺旋溝の捩れ角が大きくなるに
従って顕著になる。また、この加工方法の場合、螺旋溝
を形成するための工具と、シャフトの螺旋溝が形成され
ない軸部との干渉を避けるために、シャフトの軸部の螺
旋溝形成部とそうでない部分との境目に、予め環状の逃
げ溝を形成することが必要であり、この環状の逃げ溝を
形成した分、シャフトの強度が低下してしまうという不
具合もある。しかも、この加工方法の場合、先端に形成
した十字突起と、転造により形成する螺旋溝との位相関
係を厳密に整合させることは、技術的に極めて困難であ
る。
い、その後に十字突起を押し出し鍛造により形成する場
合でも解決できない。即ち、十字突起を押し出し鍛造で
形成する場合には、素材が半径方向に変形し得るほどの
荷重を与えなければならないため、その荷重によって螺
旋溝の形状が崩れてしまうからである。
と螺旋溝とを一度に形成することも考えられる。かかる
製造方法であれば、十字突起加工用のダイスと、螺旋溝
加工用のダイスとの位相を確実に設定すれば、十字突起
と螺旋溝との位相関係を厳密に整合させることは可能で
あるが、この加工方法では、軸方向に延びる突起からな
る十字突起が最後に形成されることになるため、先端の
十字突起と、螺旋溝の開始位置との間に捩れが発生し、
その付近の形状が崩れてしまう。また、この加工方法で
は、形成後にダイスから素材を取り出す際、先端の十字
突起部がその十字突起部形成用ダイスから離脱するまで
は素材全体が回転できないから、螺旋溝形成部分がその
螺旋溝形成用ダイスからスムーズに離脱できず、従っ
て、成形品の取り出しが極めて困難である。
種々の未解決の課題に着目してなされたものであって、
トルクセンサに用いられる特定形状のシャフトを、低コ
ストで高精度に製造できる方法及びその方法の実施に好
適な装置を提供することを目的としている。
に、請求項1に係る発明は、先端部の外周面に軸方向に
延びる軸方向突起を有するとともに、その先端部に続く
軸部分の所定長さ範囲の外周面に螺旋溝を有するトルク
センサ用シャフトの製造方法であって、丸棒状の素材の
先端部の外周面に前記軸方向突起を形成するとともにそ
の素材の先端部に続く軸部分の所定長さ範囲を縮径させ
るための押し出し鍛造を行う第1鍛造工程と、前記素材
の前記縮径させられた前記軸部分に前記螺旋溝を形成す
るための押し出し鍛造を行う第2鍛造工程と、を備え、
前記第2鍛造工程では、前記第1鍛造工程で形成された
前記軸方向突起を利用して前記素材の位置を仮固定し、
その仮固定の状態で前記素材の前記縮径させられた前記
軸部分よりも他端側の部分を把持してその素材を固定
し、その固定を維持したまま、前記仮固定を行う装置と
所定の位置関係にあるダイスを利用して前記螺旋溝を形
成するための押し出し鍛造を行うようにした。
1記載のトルクセンサ用シャフトの製造方法における前
記第2鍛造工程を実施するための装置であって、前記ダ
イスが回転自在に固定される回転台座と、前記仮固定を
行う仮固定装置と、を備え、前記回転台座による前記ダ
イスの回転位置は、前記螺旋溝を形成する前に所定の回
転方向位置に戻るようにした。
シャフトの先端部の外周面に形成される軸方向突起と、
シャフトの先端部に続く軸部分の所定長さ範囲に形成さ
れる螺旋溝とを、同時に形成するのではなく、先ず、第
1鍛造工程において、軸方向突起を形成する。但し、そ
の軸方向突起を形成する際に、螺旋溝が形成される領域
に予備的な鍛造を行って、その領域を縮径しておく。予
備的鍛造を行うのは、主とて、第2鍛造工程を行う際
に、低荷重で高精度に螺旋溝を形成するためである。
記予備的鍛造が行われた軸部分に螺旋溝を形成するので
あるが、最初に、既に形成されている軸方向突起を利用
して素材を仮固定する。このとき、かかる仮固定を行う
装置は、後に螺旋溝を形成するためのダイスと所定の位
置関係にあるため、仮固定によって、素材とダイスとの
位置関係が決まる。仮固定は、素材先端部に形成されて
いる軸方向突起を利用したものであるため、このままで
は、素材の先端部からダイスに挿入することはできない
が、本発明では、仮固定の状態で、素材の軸部分のう
ち、螺旋溝が形成される部分よりも他端部(軸方向突起
が形成させる先端とは逆側の端部)側を把持して素材を
固定するから、素材とダイスとの位置関係を保持したま
ま、素材をダイスに挿入することが可能になる。そし
て、この状態でダイスを利用して押し出し鍛造を行う
と、軸方向突起と所定の位相関係にある螺旋溝が、高精
度に形成される。
螺旋溝を形成する前には、ダイスの回転位置が所定の回
転方向位置に戻るようになっているから、軸方向突起と
螺旋溝との位相関係を確実に所定の位相関係にすること
ができる。よって、上記請求項1に係る発明の第2鍛造
工程が、好適に実施される。
面に基づいて説明する。図1乃至図7は、本発明の一実
施の形態を示す図であって、図1はトルクセンサ用のシ
ャフト1の完成状態での斜視図、図2はシャフト1の完
成直前状態での側面図、図3は図2のA−A線断面図で
ある。
されるようなトルクセンサに用いられる部材であって、
操舵系のステアリングホイールに結合される図示しない
入力軸と、図示しないトーションバーを介して同軸に連
結される出力軸を構成するシャフトである。
に延びる四本の軸方向突起1aからなる十字突起1Aが
形成され、その十字突起1Aに続く軸部分の所定長さ範
囲には、所定の捩れ角を有する複数(この例では八本)
の螺旋溝1Bが形成されている。なお、シャフト1の軸
部分の螺旋溝1Bが形成された部分以外は円柱部1Cと
なっており、その円柱部1Cの螺旋溝1B形成側とは逆
側の端部には、このシャフト1を他の部材(例えば、ラ
ックアンドピニオン式ステアリング装置のピニオン軸)
に連結するための結合部1Dが形成されている。また、
シャフト1の十字突起1A側の端面には、トーションバ
ーの一端部をスプライン結合するための開口部1Eが形
成されていて、トーションバーの他端部は、入力軸にス
プライン結合されるようになっている。十字突起1A
は、入力軸の端部に形成された十字形の溝に回転方向に
隙間が形成されるように挿入され、これにより、入力軸
とシャフト1との間の相対回転を所定角度範囲(例え
ば、±5°程度)内に規制するようになっている。
図であり、(a)、(b)、(c)という順序が加工の
進行過程を表している。即ち、先ずは所定長さの丸棒状
の素材2を切り出し(図4(a))、次いで、その先端
に十字突起1Aを形成するとともに、十字突起1Aの形
成と同時に後に螺旋溝1Bが形成される軸部分に対して
絞り成形(予備成形)を行って、その軸部分を縮径し
て、縮径部3を形成する(図4(b))。
字突起形成用のダイスと絞り成形用のダイスとを、十字
突起形成用のダイスが下側となるように中心を一致させ
て結合したものを使用することにより、一回の押し出し
鍛造によって同時に形成する(第1鍛造工程)。このと
き、両ダイスの中心を一致させることにより、十字突起
1Aと縮径部3との中心同士を確実に一致させることが
できる。また、この時点では縮径部3に螺旋溝1Bを形
成する訳ではないから、十字突起1Aの加工時に螺旋溝
1Bの形状が崩れるようなことはあり得ないし、十字突
起1Aの加工後にシャフト1をダイスから引き抜くこと
も極めて容易である。
れる縮径部3の直径は、螺旋溝1B形成後の断面積(図
3参照)と面積の等しい円の直径よりも、3.0〜3.
5%増しに設定する。縮径部3の直径をこれより大きく
すると、後に螺旋溝1Bを加工する際の成形荷重が大き
くなり過ぎてシャフト1が座屈したり、余分な材料によ
ってバリが発生したりするため、良好な成形が困難にな
る。逆に、縮径部3の直径をそれより小さくすると、螺
旋溝1Bやその間の部分の成形が不完全になる可能性が
大きくなる。
造装置10を利用して、螺旋溝1Bの成形を行う(第2
鍛造工程)。即ち、鍛造装置10は、鉛直方向を向く中
心軸C回りに回転自在の回転台座11と、この台座11
上に軸心を合わせて固定されるダイス12と、ダイス1
2上にダイス12の開口部分を塞がないように設置され
たベースプレート13と、このベースプレート13に支
持された仮固定装置14と、鉛直方向に延びる二本のガ
イドポスト15と、両端部がそれらガイドポスト15に
支持されて水平に上下動可能なベースプレート16と、
ベースプレート16の下面側に支持された固定装置17
と、を備えている。
視図である図6に示すように、略円柱形状の部材であっ
て、その上面及び下面間を中心軸と同軸に貫通孔12A
が貫通し、貫通孔12A内に、シャフト1の縮径部3に
食い込めるように上端側が鋭角になっている螺旋溝1B
形成用の複数(この例では、八本)の螺旋状突起12B
が形成されている。そして、下面側の大径部12Cが回
転台座11に固定されることにより、貫通孔12Aの中
心軸と、回転台座11の中心軸Cとが一致するようにな
っている。なお、回転台座11には、ダイス12を固定
したときに貫通孔12Aと連通する鉛直方向に延びる孔
が形成されていて、これにより、螺旋溝1Bを加工する
際に十字突起1Aが回転台座11側に逃げられるように
なっている。
とした対象位置に配設され互いに同期して駆動するよう
になっている一対のシリンダ14Aと、各シリンダ14
Aによって中心軸Cに近づく方向及び中心軸Cから離れ
る方向に進退可能な一対の固定用爪14Bと、シャフト
1の倒れを防止する倒れ防止ガイド14Cと、を備えて
いて、これから螺旋溝1Bの成形が行われるシャフト1
を、中心軸Cと同軸に仮固定するための装置である。
14Bを後退させた状態で、シャフト1の十字突起1A
の部分を上方から固定用爪14Bの間に手作業で挿入
し、そして、シリンダ14Aを駆動させて固定用爪14
Bを中心軸C側に移動させ、図7に示すように、固定用
爪14Bの幅が窄まっている先端部を十字突起1Aの突
起1a間に両側から嵌め合わせてシャフト1の位置を仮
固定する、という具合に使用される。
転方向位置が、固定用爪14Bによって所定の回転方向
位置に固定されるから、固定用爪14Bとダイス12と
の相対位置関係を固定しておけば、十字突起1Aとダイ
ス12との位相関係は、所定の関係に固定されることに
なる。つまり、ダイス12の回転方向位置は、結局は回
転台座11によって決まるから、回転台座11とダイス
12との位相関係を所定の関係に決めておき、螺旋溝1
Bの加工を行う前には回転台座11の回転方向位置が常
に所定の初期位置に戻るようにしておけば、螺旋溝1B
の加工を行う前の十字突起1Aとダイス12との位相関
係を、所定の関係に固定することができる。
によって、シャフト1全体がその間を通過できる位置に
まで後退できるようになっている。そして、固定装置1
7は、中心軸Cを中心に対象位置となるように、ベース
プレート16の下面側に固定された片側二つずつ計四つ
のリニアガイド装置のベアリング17Aと、これらベア
リング17Aに案内されて中心軸Cに近づく方向及び中
心軸Cから離れる方向に進退可能なリニアガイド装置の
レール17Bと、レール17Bの先端部にそれぞれ固定
されてシャフト1の円柱部1Cの上端部分を両側から把
持可能な一対の把持用爪17Cと、ベースプレート16
に固定され互いに同期して駆動して把持用爪17Cを進
退させる一対のシリンダ17Dと、を備えて構成され
る。
上記のように仮固定されたシャフト1の上端部を、仮固
定された位置を保持したまま把持して固定し、その固定
完了後に仮固定装置14の固定用爪14Bを後退させて
シャフト1が通過できる空間を形成し、そして、ベース
プレート16全体をガイドポスト15に沿って且つ上方
から荷重を与えつつ下降させることにより、シャフト1
をダイス12の貫通孔12Aに挿入させる、という具合
に使用される。
部を把持した際には、仮固定装置14によって十字突起
1Aとダイス12との位相関係が所定の関係に固定され
ているから、固定装置17によってシャフト1の上端部
を把持したまま、そのシャフト1をダイス12の貫通孔
12Aに荷重を加えつつ挿入して押し出し鍛造を行え
ば、縮径部3には、十字突起1Aの各軸方向突起1aと
所定の位相関係にある螺旋溝1Bが高精度に成形される
のである。
の貫通孔12Aに荷重を加えつつ挿入されると、縮径部
3の外周面にダイス12内の螺旋状突起12Bの先端が
接するまでは、ダイス12には外力は加わらないから、
その回転方向位置は初期位置のままであるが、縮径部3
の外周面に螺旋状突起12Bの先端が接し、シャフト1
に加わる荷重によってその螺旋状突起12Bの先端が縮
径部3に食い込み始めると、シャフト1の回転は固定装
置17によって不可能になっているから、螺旋状突起1
2Bに案内されてダイス12自身が回転台座11ととも
に回転するようになる。そして、縮径部3の上端部がダ
イス12内の螺旋状突起12Bの先端部近傍に到るまで
シャフト1を下降させれば、縮径部3の外周面の材料
が、その縮径部3の外周面に食い込んだ螺旋状突起12
に対して直交する方向に次々と移動する結果、形成され
る螺旋溝1Bに崩れが生じることなく、高精度に螺旋溝
1Bが成形されるのである。
ベースプレート16をガイドシャフト15に沿って上昇
させる。すると、十字突起1Aは他の部材には接触して
いないから、ダイス12が回転台座11とともに成形時
とは逆方向に自由に回転することができるので、螺旋溝
1Bが成形されたシャフト1は、ダイス12から容易に
離脱させることができ、その離脱の際に螺旋溝1Bの形
状が崩れるようなこともない。
せると、回転台座11の回転方向位置は初期位置に復帰
するから、次のシャフト1に対して螺旋溝1Bを成形す
る際にも、そのシャフト1の十字突起1Aとダイス12
の螺旋状突起12Bとの位相関係は所定の位相関係とな
る。よって、複数のシャフト1に対して繰り返し螺旋溝
1Bを形成するための上記第2鍛造工程を行っても、高
精度に螺旋溝1Bを形成することができるのである。
び開口部1Eを適宜形成して、トルクセンサ用のシャフ
ト1が完成する。このように、本実施の形態にあって
は、第1鍛造工程において、十字突起1Aと縮径部3と
を同時に形成し、第2鍛造工程において、その十字突起
1Aを利用してダイス12との位置決めを行ってから縮
径部3に螺旋溝1Bを成形するようにしているから、十
字突起1Aと螺旋溝1Bとの位相関係を、極めて高精度
にできるのである。その結果、かかるシャフト1を利用
したトルクセンサであれば、十字突起1Aや螺旋溝1B
の加工精度に起因してトルクの検出精度が悪化する可能
性が極めて低くなるのである。
を行って所定の直径の縮径部3を形成するようにしてい
るから、第2鍛造工程において螺旋溝1Bを形成する際
に、より確実に低荷重で高精度に螺旋溝1Bを形成する
ことができるのである。
フト1を量産することにより、これを切削加工により形
成するのに比べて、製造コストを格段に抑えることがで
きるのである。
明によれば、特定形状のトルクセンサ用のシャフトを、
丸棒状の素材の先端部の外周面に軸方向突起を形成する
とともにその素材の先端部に続く軸部分の所定長さ範囲
を縮径させるための押し出し鍛造を行う第1鍛造工程
と、素材の縮径させられた軸部分に螺旋溝を形成するた
めの押し出し鍛造を行う第2鍛造工程と、を経て形成す
ることとし、その第2鍛造工程では、第1鍛造工程で形
成された軸方向突起を利用して素材の位置を仮固定し、
その仮固定の状態で素材の縮径させられた軸部分よりも
他端側の部分を把持してその素材を固定し、その固定を
維持したまま、仮固定を行う装置と所定の位置関係にあ
るダイスを利用して螺旋溝を形成するための押し出し鍛
造を行うようにしたため、トルクセンサ用のシャフト
を、低コストで高精度に製造できるという効果がある。
項1に係る発明における第2鍛造工程を、より確実に実
行することができるから、請求項1に係る発明と同様
に、トルクセンサ用のシャフトを低コストで高精度に製
造できるという効果がある。
図である。
正面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 先端部の外周面に軸方向に延びる軸方向
突起を有するとともに、その先端部に続く軸部分の所定
長さ範囲の外周面に螺旋溝を有するトルクセンサ用シャ
フトの製造方法であって、 丸棒状の素材の先端部の外周面に前記軸方向突起を形成
するとともにその素材の先端部に続く軸部分の所定長さ
範囲を縮径させるための押し出し鍛造を行う第1鍛造工
程と、 前記素材の前記縮径させられた前記軸部分に前記螺旋溝
を形成するための押し出し鍛造を行う第2鍛造工程と、
を備え、 前記第2鍛造工程では、前記第1鍛造工程で形成された
前記軸方向突起を利用して前記素材の位置を仮固定し、
その仮固定の状態で前記素材の前記縮径させられた前記
軸部分よりも他端側の部分を把持してその素材を固定
し、その固定を維持したまま、前記仮固定を行う装置と
所定の位置関係にあるダイスを利用して前記螺旋溝を形
成するための押し出し鍛造を行うことを特徴とするトル
クセンサ用シャフトの製造方法。 - 【請求項2】 前記請求項1記載のトルクセンサ用シャ
フトの製造方法における前記第2鍛造工程を実施するた
めの装置であって、 前記ダイスが回転自在に固定される回転台座と、前記仮
固定を行う仮固定装置と、を備え、前記回転台座による
前記ダイスの回転位置は、前記螺旋溝を形成する前に所
定の回転方向位置に戻るようになっていることを特徴と
するトルクセンサ用シャフトの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09771498A JP3648980B2 (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | トルクセンサ用シャフトの製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09771498A JP3648980B2 (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | トルクセンサ用シャフトの製造方法及び製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11290984A true JPH11290984A (ja) | 1999-10-26 |
JP3648980B2 JP3648980B2 (ja) | 2005-05-18 |
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ID=14199570
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09771498A Expired - Fee Related JP3648980B2 (ja) | 1998-04-09 | 1998-04-09 | トルクセンサ用シャフトの製造方法及び製造装置 |
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---|---|
JP (1) | JP3648980B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2641673B1 (de) * | 2012-03-22 | 2020-10-21 | Mac Panther GmbH | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Verbindungsabschnitts als Teil eines Werkzeugs |
-
1998
- 1998-04-09 JP JP09771498A patent/JP3648980B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2641673B1 (de) * | 2012-03-22 | 2020-10-21 | Mac Panther GmbH | Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Verbindungsabschnitts als Teil eines Werkzeugs |
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JP3648980B2 (ja) | 2005-05-18 |
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