JPH11290625A - 触媒脱硝フィルターバグ用フィルター材料 - Google Patents

触媒脱硝フィルターバグ用フィルター材料

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JPH11290625A
JPH11290625A JP10103005A JP10300598A JPH11290625A JP H11290625 A JPH11290625 A JP H11290625A JP 10103005 A JP10103005 A JP 10103005A JP 10300598 A JP10300598 A JP 10300598A JP H11290625 A JPH11290625 A JP H11290625A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機耐熱性繊維からなるフィルターであって、
排ガス中のダスト濾過とNOx脱硝を同時に行うことが
出来、しかもパルスジェット方式のダスト払い落としに
おいても触媒脱落がほとんどない排ガス処理用のフィル
ター材料を提供する。 【解決手段】不織布からなる上層、スクリムからなる中
間層及び不織布からなる下層から構成される三層構造の
有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接触触媒を担持させ
た材料を、耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液と接
触させ、有機溶媒を除去して得られる触媒脱硝フィルタ
ーバグ用フィルター材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼排ガス中のダ
ストの濾過とNOxの脱硝を同時に処理できる触媒脱硝
フィルターバグに使用するフィルター材料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般都市ゴミ焼却場や産業廃棄物等の焼
却炉では、煤塵のみならず、燃料の燃焼や高温時の窒素
と酸素の反応によって窒素酸化物(NOx)が生成す
る。排ガス排出時のNOxは殆どがNOであるが、NO
は反応性に乏しいので、排ガスからの除去が非常に難し
く、様々な除去方法が検討されている。
【0003】脱硝方法としては、NH3を還元剤として
用いる選択接触還元法が知られている。これは、触媒と
NH3を用いて選択的にNOを還元する方法であるが、
燃焼排ガス中のダストを除去するためには別に除塵バグ
フィルターを設置する必要がある。このような装置で
は、脱硝装置と除塵バグフィルターが別々に構成される
ために、広い設置面積を必要とするだけでなく、コスト
が高くなるという問題点もある。
【0004】そこで、脱硝装置と除塵バグフィルターを
分けることなく、ダスト濾過と脱硝を同時に行う試みが
なされており、例えば、i)脱硝触媒を担持したハニカ
ム状保持体にバグフィルターを装着してなる除塵脱硝フ
ィルター(特開平6−334号公報)、ii)無機質繊維
に酸化チタンをコーティングしてなる燃焼ガス処理用触
媒フィルター(特開平3−221146号公報)等を用
いる方法等が知られている。
【0005】しかしながら、i)の方法では、バグフィ
ルターとは別に脱硝触媒を担持したハニカム状保持体を
作製設置する必要があり、コストアップや作業性の問
題、さらには設置面積の拡大等の問題がある。
【0006】また、ii)の方法では、バグフィルター上
でダスト濾過と脱硝を同時に行なうことが可能である
が、フィルター材料となる布帛への触媒の付与方法に問
題がある。即ち、ガラス繊維からなる布帛に酸化チタン
をコーティングする場合には、500℃程度で焼成する
ことによって、触媒を安定に付与することが可能である
が、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサ
ルファイト等の耐熱性繊維からなるフィルター材料で
は、繊維の常用使用温度が260℃以下であり、それ以
上の温度に加熱すると強力等の性能が低下するので、焼
成による酸化チタンの付与を行うことができない。この
ため、触媒の付着力が不足し、フィルターを定期的に掃
除してダストを除去する際に、高圧空気を利用してダス
トを除去する、いわゆるパルスジェット払い落としを行
う場合には、触媒が多量に脱落するという問題点があ
る。
【0007】そこで、有機耐熱性繊維を用いてダスト濾
過と脱硝を同時に行うことが可能なフィルター材料を得
るには、パルスジェット払い落としに耐え得る触媒付与
を行う必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、当該分野に
おける上記技術に鑑みてなされたものであり、有機耐熱
性繊維からなるフィルターであって、排ガス中のダスト
濾過とNOx脱硝を同時に行うことが出来、しかもパル
スジェット方式のダスト払い落としにおいても触媒脱落
がほとんどない排ガス処理用のフィルター材料を提供し
ようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑みて鋭意研究を重ねた結果、不織布からなる上層、ス
クリムからなる中間層及び不織布からなる下層の三層構
造の有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接触触媒を担持
させた後、耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液を用
いて、浸漬、塗布などの方法で有機耐熱性繊維材料に担
持された触媒を固定化する方法によれば、触媒保持力が
高く脱硝率に優れ、しかもダスト保持量等の濾過特性に
ついても良好な特性を有する、フィルターバグ用として
適したフィルター材料が得られることを見出し、ここに
本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、以下に示す触媒脱硝フィ
ルターバグ用フィルター材料及び触媒脱硝フィルターバ
グを提供するものである。
【0011】1.不織布からなる上層、スクリムからな
る中間層及び不織布からなる下層から構成される三層構
造の有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接触触媒を担持
させた材料を、耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液
と接触させ、有機溶媒を除去して得られる触媒脱硝フィ
ルターバグ用フィルター材料。
【0012】2.有機耐熱性繊維が、ポリイミド及びポ
リアミドイミドから選ばれた少なくとも一種である上記
項1に記載のフィルター材料。
【0013】3.有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接
触触媒を担持させた材料が、下層ウエブ、スクリム及び
上層ウエブの三層を積層する際に、下層ウエブとスクリ
ム間、及び上層ウエブとスクリム間のいずれか又は両方
に触媒粉体を付与した後、ニードルパンチ加工を行って
各層をボンディングして層間に触媒を担持させたもので
ある上記項1又は2に記載のフィルター材料。
【0014】4.耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶
液における耐熱性ポリマーがポリイミド系ポリマー及び
ポリアミドイミド系ポリマーの少なくとも一種であり、
ポリマー濃度が0.1〜50重量%である上記項1〜3
のいずれかに記載のフィルター材料。
【0015】5.耐熱性ポリマー溶液が、更に、NOx
選択性接触触媒を50重量%以下含有する上記項1〜4
のいずれかに記載のフィルター材料。
【0016】6.耐熱性ポリマーの付着量が、有機耐熱
性繊維材料の重量を基準として、0.01〜100重量
%である上記項1〜5のいずれかに記載のフィルター材
料。
【0017】7.NOx選択性接触触媒の付与量が最終
的に10〜500g/m2である上記項1〜6のいずれ
かに記載のフィルター材料。
【0018】8.上記項1〜7のいずれかに記載のフィ
ルター材料からなる触媒脱硝フィルターバグ。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0020】本発明のフィルター材料は、不織布からな
る上層、スクリムからなる中間層及び不織布からなる下
層の三層構造の有機耐熱性繊維材料からなるものであ
る。このような構造の材料は、通常、バグフィルター用
フィルターバグの材料として用いられているものであ
り、各層の材料は、常法に従って作製することができ
る。スクリムとしては、通常、布帛耐久性が優れている
ことから、織物が用いられる。
【0021】本発明で使用し得る有機耐熱性繊維の例と
しては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレ
ンサルファイト、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエ
ステル、ポリプロピレン等を挙げることができる。これ
らの内で、ポリイミド繊維及びポリアミドイミド繊維
は、有機繊維の中では最も高い耐熱性を示すために、一
般焼却場や産業廃棄物等のバグフィルターの材料として
適したものである。しかも、これらの繊維は、ガラス繊
維とは異なり、焼却可能であるため使用後は焼却処分が
可能であり、さらにポリテトラフルオロエチレン繊維の
様にフッ化水素等の有害ガスの発生がない点で優れた特
性を有する。
【0022】本発明では、まず、上記三層構造の有機耐
熱性繊維材料にNOx選択性接触触媒を担持させること
が必要である。NOx選択性接触触媒を担持させる方法
については、特に限定的ではないが、例えば、以下の方
法を例示できる。
【0023】(1)下層ウエブ、スクリム及び上層ウエ
ブをそれぞれ作製し、これら積層する際に、層間、即
ち、下層ウエブとスクリム間、及び上層ウエブとスクリ
ム間のいずれか又は両方に触媒粉体を付与した後、ニー
ドルパンチ加工を行って各層をボンディングして、層間
に触媒を担持させる。その後、必要に応じて触媒を定着
させるために、有機溶剤に浸漬する。溶剤としては、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジ
メチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ビ
ロリドン(NMP)等を用いることができる。
【0024】(2)下層ウエブ、スクリム及び上層ウエ
ブをそれぞれ作製し、各層を積層してニードルパンチ加
工を行ったものを、触媒を含有する溶液に浸漬する。溶
剤としては、DMF、DMAc、NMP等が適当であ
る。この方法によれば、触媒は、三層構造の有機耐熱性
繊維材料の全体に付与される。
【0025】(3)各層の材料を作製し、積層前に、個
別に、上記(2)と同様にして、触媒を含有する溶液に
浸漬し、その後、積層してニードルパンチ加工をする。
【0026】これらの方法の内で、特に、上記(1)の
方法では、触媒が層間に担持されるために、触媒が脱落
し難い点で有利である。
【0027】このようにして、NOx選択性接触触媒を
担持させた後、カレンダー加工により厚み調整し、毛焼
き等を行なうことによって、触媒を担持した三層構造の
有機耐熱性繊維材料が得られる。
【0028】NOx選択性触媒としては、還元剤として
NH3を用い、酸素の存在下でNOを選択的に還元でき
るものであれば特に限定なく使用できる。例えば、Ti
2、Al23などを担体とし、V25、Pt、Fe2
3、CuO、Mn23、Cr23、MoO3等を活性体と
するものが挙げられ、使用条件等により適時選定すれば
よい。これらの内で、特に、触媒の特性、活性、SOx
やダストによる被毒、値段等の観点から、TiO2を担
体としV25を活性体とする触媒が好ましい。
【0029】次いで、触媒を担持した有機耐熱性繊維材
料を、耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液に接触さ
せた後、溶媒を除去することによって、該有機耐熱性繊
維材料に担持された触媒を耐熱性ポリマーで固定化す
る。該有機耐熱性繊維材料と耐熱性ポリマー溶液とを接
触させる方法については特に限定的ではないが、例え
ば、耐熱性ポリマー溶液に有機耐熱性繊維材料を浸漬す
る方法、耐熱性ポリマー溶液を有機耐熱性繊維材料に塗
布する方法等を採用できる。溶媒を除去するには、通
常、乾燥して溶媒を蒸発させればよい。このような方法
で、耐熱性ポリマーで触媒を固定化することによって、
有機耐熱性繊維材料に触媒が固定化されて安定に担持さ
れ、パルスジェットによるダスト払い落としを行う場合
にも、触媒が脱落し難いフィルター材料となる。
【0030】触媒を固定化するために用いる耐熱性ポリ
マーの具体例としては、ポリイミド系ポリマー、ポリア
ミドイミド系ポリマー等を挙げることができる。有機溶
媒としては、耐熱性ポリマーを溶解できるものであれば
良く、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N
−メチル−2−ピロリドン(NMP)等を用いることが
できる。耐熱性ポリマー溶液中のポリマー濃度は、0.
1〜50重量%程度が適当であり、0.1〜30重量%
程度が好ましい。ポリマー濃度が高くなる程触媒を強固
に固定できるが、高くなり過ぎると乾燥して有機溶剤を
取り除いても、ポリマーが触媒を完全に被覆して、触媒
の効果が失われるので好ましくない。
【0031】耐熱性ポリマーの付与量は、不織布からな
る上層、スクリムからなる中間層及び不織布からなる下
層の三層構造の有機耐熱性繊維材料の重量を基準とし
て、0.01〜100重量%程度が適当である。耐熱性
ポリマーの付与量が多くなりすぎると、不織布の空隙部
を該ポリマーが埋め尽くしてしまうため、不織布の通気
度が低下しフィルターの濾過性能が低下するので好まし
くない。
【0032】本発明では、必要に応じて、上記耐熱性ポ
リマー溶液中に、NOx選択性触媒を添加しても良い。
このようなNOx選択性触媒を添加した耐熱性ポリマー
溶液を用いて触媒を固定化する場合には、予めフィルタ
ー材料に担持した触媒を耐熱性ポリマーによって固定化
すると同時に、フィルター材料の表面に触媒が付与さ
れ、これが耐熱性ポリマーによって固定化されて、触媒
担持量が増加してより触媒性能が向上する。耐熱性ポリ
マー溶液中への触媒の添加量は、50重量%程度までの
範囲内で適宜調整すればよい。
【0033】本発明のフィルター材料において、良好な
触媒性能を発揮させるためには、触媒の付与量は、材料
内部及び表面に存在する触媒量を合計して、最終的に、
10〜500g/m2程度が適当である。
【0034】本発明のフィルター材料は、排ガス処理用
バグフィルターにおいて用いるフィルターバグ用の材料
として使用するものであり、常法に従って、フィルター
バグとすることができる。本発明材料より得られたフィ
ルターバグを用いることによって、排ガスのダスト濾過
と脱硝を同時に行うことができる。脱硝を行うために
は、NH3を注入することが必要であり、その注入量は
使用条件によって異なるが、NH3/NOを0.8〜1
程度とすればよい。また、NO2以外にもHCl、SO2
等の酸性ガスを除去するため、Ca(OH)2を中和剤
として注入する。
【0035】該フィルターバグは、パルスジェット型や
逆圧払い落とし型等のダスト除去方法に適用でき、これ
らの方法でダストを除去する際にも、触媒の脱落がほと
んど生じることがない。
【0036】本発明によるフィルターバグを一般的な焼
却設備で使用する際の通常使用条件は、平均濾過速度
0.1〜5m/分程度、温度260℃程度以下である。
【0037】
【発明の効果】本発明のフィルター材料は、触媒保持力
が高く脱硝率に優れ、しかもダスト保持量等の濾過特性
についても良好な特性を有するものであり、排ガス処理
用フィルターバグ用の材料として有用性が高いものであ
る。該フィルター材料から形成されるフィルターバグに
よれば、排ガス中のダスト濾過と脱硝をフィルター上で
同時に行うことができ、しかも、パルスジェット払い落
としにおいてもNOx選択接触触媒の脱落がほとんど生
じることがない。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0039】実施例1〜5 有機耐熱性繊維として、ポリイミド繊維(東洋紡績
(株)製、商標:P84)を使用し、常法により960
デニール480フィラメント糸により平織りスクリム作
製し、更に、以下の工程で触媒担持有機耐熱性繊維材料
を作製した。
【0040】まず、予備開繊を経た短繊維(ポリイミド
繊維(東洋紡績(株)製、商標:P84)、6デニール
61mm)をローラーカードに供し、細かな開繊、繊維
配列を行った後、クロスラッパーによりウエブを積層
し、プレニーパン、仕上げパンチをして下層ウエブを作
製した。そして、この下層ウエブの上にスクリムを置
き、この際、同時にスクリム上にTiO2−V25触媒
を300g/m3散布し、更に、下層ウエブと同様にし
て得た上層ウエブと積層してプレニーパン、仕上げパン
チを行い、スクリムと上層ウエブの間に触媒を担持させ
た。そして、フラット熱カレンダーにて厚み調整を行
い、ガス毛焼き機にて毛焼きを行うことによって触媒を
担持した三層構造の有機耐熱性繊維材料を得た。
【0041】一方、トリメリット酸無水物1モルとN,
N−ジフェニルメタン−ジイソシアネート1モルをN−
メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解し(30wt
%)、120℃で1時間経過後、160℃で3時間反応
させて30重量%ポリアミドイミドポリマー溶液を作製
した。得られたポリアミドイミドポリマーのガラス転移
点Tgは280℃であった。
【0042】このようにして得たポリマー溶液をNMP
にて希釈し、ポリマー濃度を1〜50重量%の間で変化
させた4種類の耐熱性ポリマー溶液を作製した。ポリマ
ー濃度10%の溶液については、TiO2−V25触媒
を10重量%の濃度で添加したものも調製した。
【0043】このようにして得た各耐熱性ポリマー溶液
に、上記方法で得た触媒担持有機耐熱性繊維材料を浸漬
し、マングルで絞って付着量を調整し、240℃で乾燥
して、有機耐熱性繊維材料に担持された触媒を耐熱性ポ
リマーで固定化した。得られた各材料について、触媒付
与量、ポリマー付与量、及び通気度を下記表1に示す。
又、比較例1として耐熱性ポリマー溶液による触媒固定
化をしていない材料を用い、比較例2として触媒を付与
していない材料を用いて同様に試験を行った。
【0044】
【表1】
【0045】上記の方法で得られたフィルターバグ用材
料を、図1に示す濾過試験装置に設置し、0.04m2
の濾過面積当たり3kg/cm2のパルスジェット逆洗
を10万回行ない、触媒の脱落量を調べた。また、脱硝
率については、図2のようなガス暴露試験器にて、温度
240℃、NOx100ppm、NH3100ppm、
水20%の条件でろ過試験を行い、200時間後の脱硝
率を測定した。さらに、図1の濾過試験器を用いて、ダ
スト:フライアッシュ10種、ダスト濃度:15g/m
3、濾過面積:0.04m2、濾過速度:3m/分の条件
で濾過試験を行い、圧力損失が150mmH2Oに達し
た時点でパルス圧3kg/cm3でパルスジェットダス
ト払い落としを行い、これを300回繰り返して、ダス
ト保持量、吹き漏れ量を評価した。これらの結果を表2
に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように、実施例1〜5で
は、有機耐熱性繊維からなる材料にNOx選択性接触触
媒をニードルパンチ(NP)工程で付与し、その後耐熱
性ポリマーの有機溶媒溶液に浸漬し乾燥して、触媒を固
定化することによって、触媒保持が高く脱硝率に優れた
フィルターバグ用材料が得られた。さらに、これらの材
料は、ダスト保持量等の濾過特性についても従来もって
いる優れた特性を損なうことなく、ダスト濾過と脱硝を
同時に行うことができるフィルターバグ用材料であっ
た。尚、実施例5では、耐熱性ポリマー付着量が多いた
めに、脱硝率、ダスト保持量が若干劣る結果であった。
【0048】一方、比較例1のフィルター材料は、耐熱
性ポリマーによる触媒の固定化をしていないために触媒
の付着力が小さく、パルスジェツトによる触媒の脱落が
非常に多かった。
【図面の簡単な説明】
【図1】濾過試験装置の概略図
【図2】ガス曝露試験機の断面図
【符号の説明】
1 フィルターテストピース 2 クリーンサ
イドチャンバー 3 エキゾーストパイプ 4 リバースエ
アーパイプ 5 反転レバー 6 ダストサイ
ドチャンバー 7 フィルター装着時の反転 8 スクリュー
フィダー 9 イコライザー 10 ディフュー
ザーブラシ 11 フィーダー層インバーターモーター 12 ディフューザーモーター 13 オーバーフ
ローフィルター 14 シェーキングモーター 15 ファン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布からなる上層、スクリムからなる中
    間層及び不織布からなる下層から構成される三層構造の
    有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接触触媒を担持させ
    た材料を、耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液と接
    触させ、有機溶媒を除去して得られる触媒脱硝フィルタ
    ーバグ用フィルター材料。
  2. 【請求項2】有機耐熱性繊維が、ポリイミド及びポリア
    ミドイミドから選ばれた少なくとも一種である請求項1
    に記載のフィルター材料。
  3. 【請求項3】有機耐熱性繊維材料にNOx選択性接触触
    媒を担持させた材料が、下層ウエブ、スクリム及び上層
    ウエブの三層を積層する際に、下層ウエブとスクリム
    間、及び上層ウエブとスクリム間のいずれか又は両方に
    触媒粉体を付与した後、ニードルパンチ加工を行って各
    層をボンディングして層間に触媒を担持させたものであ
    る請求項1又は2に記載のフィルター材料。
  4. 【請求項4】耐熱性ポリマーを含有する有機溶媒溶液に
    おける耐熱性ポリマーがポリイミド系ポリマー及びポリ
    アミドイミド系ポリマーの少なくとも一種であり、ポリ
    マー濃度が0.1〜50重量%である請求項1〜3のい
    ずれかに記載のフィルター材料。
  5. 【請求項5】耐熱性ポリマー溶液が、更に、NOx選択
    性接触触媒を50重量%以下含有する請求項1〜4のい
    ずれかに記載のフィルター材料。
  6. 【請求項6】耐熱性ポリマーの付着量が、有機耐熱性繊
    維材料の重量を基準として、0.01〜100重量%で
    ある請求項1〜5のいずれかに記載のフィルター材料。
  7. 【請求項7】NOx選択性接触触媒の付与量が最終的に
    10〜500g/m2である請求項1〜6のいずれかに
    記載のフィルター材料。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のフィルタ
    ー材料からなる触媒脱硝フィルターバグ。
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