JPH11290029A - 殻付加熱処理卵の製造方法 - Google Patents
殻付加熱処理卵の製造方法Info
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- JPH11290029A JPH11290029A JP10092907A JP9290798A JPH11290029A JP H11290029 A JPH11290029 A JP H11290029A JP 10092907 A JP10092907 A JP 10092907A JP 9290798 A JP9290798 A JP 9290798A JP H11290029 A JPH11290029 A JP H11290029A
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Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 生卵の風味と性状を有するとともにその
まま食してもサルモネラ菌等の食中毒の心配のない殻付
加熱処理卵を破卵率を低くし、かつ効率的に製すること
ができる殻付加熱処理卵の製造方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 0.5〜2.0kg/cm2に加圧してレトル
ト(1)のチャンバー内で殻付生卵(E)に50〜60
℃の加熱水を少なくとも120分間以上注ぎ卵を加熱処
理することを特徴とする殻付加熱処理卵の製造方法とし
たことにある。
まま食してもサルモネラ菌等の食中毒の心配のない殻付
加熱処理卵を破卵率を低くし、かつ効率的に製すること
ができる殻付加熱処理卵の製造方法を提供することを課
題とする。 【解決手段】 0.5〜2.0kg/cm2に加圧してレトル
ト(1)のチャンバー内で殻付生卵(E)に50〜60
℃の加熱水を少なくとも120分間以上注ぎ卵を加熱処
理することを特徴とする殻付加熱処理卵の製造方法とし
たことにある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、殻付加熱処理卵の
製造方法に係わり、詳しくは、低温度加熱水のシャワー
による殻付加熱処理卵の製造方法に関する。
製造方法に係わり、詳しくは、低温度加熱水のシャワー
による殻付加熱処理卵の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱処理する卵の製造方法とし
て、特開平9−248156号公報記載のように、レト
ルト内を3kg/cm2程度に加圧し、90℃前後の高温の熱
水スプレーで生卵を加熱するゆで卵の製造方法がある。
また、特開平6−303896号公報には、殻付生卵を
46〜52℃の室内温度で1〜3日間の熱蔵処理をする
殻付生卵の製造方法が記載されている。
て、特開平9−248156号公報記載のように、レト
ルト内を3kg/cm2程度に加圧し、90℃前後の高温の熱
水スプレーで生卵を加熱するゆで卵の製造方法がある。
また、特開平6−303896号公報には、殻付生卵を
46〜52℃の室内温度で1〜3日間の熱蔵処理をする
殻付生卵の製造方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来例の特開平9−2
48156号公報記載の製造方法は、加熱処理された卵
は高温加熱されて卵黄の中心まで加熱凝固したいわゆる
「完熟卵」や卵白のみ凝固している「半熟卵」、あるい
は卵白はゆるく固まり卵黄は粘りのある餅状となる「温
泉卵」となってしまうため、加熱処理後に生卵の風味と
性状が完全に失われてしまうという欠点がある。
48156号公報記載の製造方法は、加熱処理された卵
は高温加熱されて卵黄の中心まで加熱凝固したいわゆる
「完熟卵」や卵白のみ凝固している「半熟卵」、あるい
は卵白はゆるく固まり卵黄は粘りのある餅状となる「温
泉卵」となってしまうため、加熱処理後に生卵の風味と
性状が完全に失われてしまうという欠点がある。
【0004】また、特開平6−303896号公報記載
の殻付生卵の製造方法では、得られる卵は殺菌処理され
ていても生卵の風味を有するものとなるものの、熱蔵処
理時間が1〜3日間と長時間を要するために、製造効率
が悪く、経済的にも採算が合わないという問題がある。
の殻付生卵の製造方法では、得られる卵は殺菌処理され
ていても生卵の風味を有するものとなるものの、熱蔵処
理時間が1〜3日間と長時間を要するために、製造効率
が悪く、経済的にも採算が合わないという問題がある。
【0005】本発明の目的は、完全に加熱殺菌されてい
るとともに生卵の風味と性状を有した加熱処理卵を効率
よく製造できる殻付加熱処理卵の製造方法を提供するこ
とにある。
るとともに生卵の風味と性状を有した加熱処理卵を効率
よく製造できる殻付加熱処理卵の製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】ここで生卵の風味と性状を有する卵とは、
例えば卵殻を割って簡単に卵白と卵黄を流動させて取り
出すことができ、箸等で掻き混ぜれば卵白と卵黄の全体
をほぼ液状にすることができるものをいう。また、その
まま御飯、牛丼、カレーライス、とろろ、納豆などにか
けて混ぜ合わせても、生卵と全く同様に風味上の違和感
がなく用いることができるものをいう。
例えば卵殻を割って簡単に卵白と卵黄を流動させて取り
出すことができ、箸等で掻き混ぜれば卵白と卵黄の全体
をほぼ液状にすることができるものをいう。また、その
まま御飯、牛丼、カレーライス、とろろ、納豆などにか
けて混ぜ合わせても、生卵と全く同様に風味上の違和感
がなく用いることができるものをいう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、0.5〜2.0kg/cm2に加圧したレトルト
チャンバー内で殻付生卵に50〜60℃の加熱水を少な
くとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処理する殻付加熱
処理卵の製造方法であり、特に、レトルトチャンバー内
の加圧を1.5kg/cm2程とし加熱水による生卵の加熱は
約55℃の加熱水で120〜150分間処理するのが良
く、またレトルトチャンバー内の加圧は炭酸ガスによる
加圧をするのが好ましい。
するために、0.5〜2.0kg/cm2に加圧したレトルト
チャンバー内で殻付生卵に50〜60℃の加熱水を少な
くとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処理する殻付加熱
処理卵の製造方法であり、特に、レトルトチャンバー内
の加圧を1.5kg/cm2程とし加熱水による生卵の加熱は
約55℃の加熱水で120〜150分間処理するのが良
く、またレトルトチャンバー内の加圧は炭酸ガスによる
加圧をするのが好ましい。
【0008】本発明に使用する好適なレトルトとして
は、チャンバー内を所定の圧力に維持するために少なく
とも2.0kg/cm2程の加圧空気または炭酸ガスの供給手
段と連通自在としてあることである。また、50〜60
℃の加熱水をチャンバー内へシャワー状に継続して散水
できるよう温水槽と散水ラインを配設してあることであ
る。尚、通常レトルトとは高温高圧釜を意味するが、本
発明でいうレトルトとはこれに限らず、50〜60℃の
低温加熱処理が可能であり、3.0kg/cm2程の耐圧の処
理室を備えた装置も含むものである。
は、チャンバー内を所定の圧力に維持するために少なく
とも2.0kg/cm2程の加圧空気または炭酸ガスの供給手
段と連通自在としてあることである。また、50〜60
℃の加熱水をチャンバー内へシャワー状に継続して散水
できるよう温水槽と散水ラインを配設してあることであ
る。尚、通常レトルトとは高温高圧釜を意味するが、本
発明でいうレトルトとはこれに限らず、50〜60℃の
低温加熱処理が可能であり、3.0kg/cm2程の耐圧の処
理室を備えた装置も含むものである。
【0009】ここで、レトルトチャンバー内を加圧する
に際して、炭酸ガスを用いて加圧することが好ましいと
するのは、加熱処理する殻付生卵の卵殻には無数の気孔
があり、これが殻付生卵の内部と外部を結ぶ通路とな
り、保管中や加熱処理中等に卵殻の内部からは水分を蒸
散させるとともに炭酸ガスも発散させ、外部からは微生
物を侵入させる要因となっている。したがって、このよ
うな気孔の働きを利用して、外部から加圧することによ
って少なくとも炭酸ガスの発散を防ぐとともに、逆に卵
白部へ炭酸ガスを圧入し、加熱による卵黄膜の脆弱化、
卵黄のだれ、濃厚卵白の水様化を防ぐ働きをする炭酸ガ
スを補充することにより、加熱処理後の殻付卵の新鮮度
を保持し商品価値を高めようとする理由による。
に際して、炭酸ガスを用いて加圧することが好ましいと
するのは、加熱処理する殻付生卵の卵殻には無数の気孔
があり、これが殻付生卵の内部と外部を結ぶ通路とな
り、保管中や加熱処理中等に卵殻の内部からは水分を蒸
散させるとともに炭酸ガスも発散させ、外部からは微生
物を侵入させる要因となっている。したがって、このよ
うな気孔の働きを利用して、外部から加圧することによ
って少なくとも炭酸ガスの発散を防ぐとともに、逆に卵
白部へ炭酸ガスを圧入し、加熱による卵黄膜の脆弱化、
卵黄のだれ、濃厚卵白の水様化を防ぐ働きをする炭酸ガ
スを補充することにより、加熱処理後の殻付卵の新鮮度
を保持し商品価値を高めようとする理由による。
【0010】本発明の殻付加熱処理卵の製造方法は、
0.5〜2.0kg/cm2に加圧したレトルトチャンバー内
で殻付生卵に50〜60℃の比較的低温の加熱水を少な
くとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処理するので、加
熱により生卵の内側からの膨張圧が卵殻に徐々に加わっ
ても外側からも加圧されているので、卵殻が破裂し壊れ
るのを防ぐことができる。従って、破卵の発生は極端に
少なくなる。
0.5〜2.0kg/cm2に加圧したレトルトチャンバー内
で殻付生卵に50〜60℃の比較的低温の加熱水を少な
くとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処理するので、加
熱により生卵の内側からの膨張圧が卵殻に徐々に加わっ
ても外側からも加圧されているので、卵殻が破裂し壊れ
るのを防ぐことができる。従って、破卵の発生は極端に
少なくなる。
【0011】また、50〜60℃の加熱水を少なくとも
120分間も注がれるので、鶏由来の卵殻表面にいるサ
ルモネラ菌、特にサルモネラ・エンテリティディス
(S.E.)は無論のこと、稀に卵黄内部に混在すると
言われているS.E.菌までも完全に殺菌(陰性に)さ
れることになる。尚、以上のS.E.及びその殺菌理論
は従来から種々研究されており、後記の試験例によって
も確認される。
120分間も注がれるので、鶏由来の卵殻表面にいるサ
ルモネラ菌、特にサルモネラ・エンテリティディス
(S.E.)は無論のこと、稀に卵黄内部に混在すると
言われているS.E.菌までも完全に殺菌(陰性に)さ
れることになる。尚、以上のS.E.及びその殺菌理論
は従来から種々研究されており、後記の試験例によって
も確認される。
【0012】さらに、加熱温度が終始50〜60℃の低
温であるので得られる加熱処理卵の卵白と卵黄は生卵と
同様の流動性を有したまま加熱処理されたものとなる。
温であるので得られる加熱処理卵の卵白と卵黄は生卵と
同様の流動性を有したまま加熱処理されたものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例の図面と試
験例に基づきさらに詳細に説明する。本発明に用いるレ
トルト内シャワー加熱用の卵トレーは、耐水性の材質で
あれば、例えば、金属や合成樹脂、その他いずれの材質
のものも用いることができる。
験例に基づきさらに詳細に説明する。本発明に用いるレ
トルト内シャワー加熱用の卵トレーは、耐水性の材質で
あれば、例えば、金属や合成樹脂、その他いずれの材質
のものも用いることができる。
【0014】また、その形状は、例えば図3、図4に示
すような生卵(E)を縦にして多数整然と並べることが
可能に形成してあり、生卵受け入れ保持部(17)に複
数の通孔(16)を穿ってあるトレー(15)を用いる
ことができる。トレー(15)の生卵(E)の保持部
(17)に生卵(E)を挿填後、トレー(15)は生卵
同士互いに接触しない状態に積み重ねられて図1に示す
コンテナー(14)に納められ、加圧及び温水シャワー
可能なレトルト(1)内へ装填される。
すような生卵(E)を縦にして多数整然と並べることが
可能に形成してあり、生卵受け入れ保持部(17)に複
数の通孔(16)を穿ってあるトレー(15)を用いる
ことができる。トレー(15)の生卵(E)の保持部
(17)に生卵(E)を挿填後、トレー(15)は生卵
同士互いに接触しない状態に積み重ねられて図1に示す
コンテナー(14)に納められ、加圧及び温水シャワー
可能なレトルト(1)内へ装填される。
【0015】レトルト(1)の扉を閉じた後、レトルト
(1)内へは、図示しないコンプレッサーまたは炭酸ガ
スボンベからの圧力気体が配管(5)を介して送入され
る。また、。図示しないボイラーからは蒸気配管
(3)、(4)がレトルト(1)内の底部とレトルト
(1)外に配管された温水槽(2)内を夫々蒸気で加温
可能に連通されている。さらに温水はポンプ(9)とフ
ィルター(9’)を介してレトルト(1)内の上部に配
設された温水噴霧管(11’)からチャンバー内へ供給
可能にされている。
(1)内へは、図示しないコンプレッサーまたは炭酸ガ
スボンベからの圧力気体が配管(5)を介して送入され
る。また、。図示しないボイラーからは蒸気配管
(3)、(4)がレトルト(1)内の底部とレトルト
(1)外に配管された温水槽(2)内を夫々蒸気で加温
可能に連通されている。さらに温水はポンプ(9)とフ
ィルター(9’)を介してレトルト(1)内の上部に配
設された温水噴霧管(11’)からチャンバー内へ供給
可能にされている。
【0016】また、レトルト(1)内底部(13)に貯
留された温水は、上記蒸気配管(4)と連通してある蒸
気噴射管(12)から噴射される蒸気で加温されるとと
もにポンプ(10)を介してレトルト(1)内の上部に
配設された温水シャワー管(11)へ送られることによ
り、くり返しレトルト(1)の内外を循環可能とされて
いる。
留された温水は、上記蒸気配管(4)と連通してある蒸
気噴射管(12)から噴射される蒸気で加温されるとと
もにポンプ(10)を介してレトルト(1)内の上部に
配設された温水シャワー管(11)へ送られることによ
り、くり返しレトルト(1)の内外を循環可能とされて
いる。
【0017】レトルト(1)内へ段積みトレー(14)
の荷姿で装填された生卵(E)はまず加圧状態で50〜
60℃の温水シャワーによる雰囲気に置かれるので、処
理中に生卵(E)の急激な加熱の場合に生ずる膨張圧が
加わることもないので、破卵は生ずることはない。この
際、必ずしも温水シャワー管(11)からの温水加温に
よらず、温水噴霧管(11’)からの温水噴霧によりレ
トルトチャンバー内の温度を調節してもよいことはいう
までもない。
の荷姿で装填された生卵(E)はまず加圧状態で50〜
60℃の温水シャワーによる雰囲気に置かれるので、処
理中に生卵(E)の急激な加熱の場合に生ずる膨張圧が
加わることもないので、破卵は生ずることはない。この
際、必ずしも温水シャワー管(11)からの温水加温に
よらず、温水噴霧管(11’)からの温水噴霧によりレ
トルトチャンバー内の温度を調節してもよいことはいう
までもない。
【0018】
【実施例】生卵(E)1000個を図3、図4に示すト
レー(15)の卵保持部(17)に挿填し、複数段積状
態で図1に示すコンテナー(14)に納めてレトルト
(1)内に装填した。レトルト(1)の扉を閉じて密閉
した後配管(5)と連通した図示しないコンプレッサー
の弁を開き圧力空気をチャンバー内に送入し、レトルト
内圧を1kg/cm2とした。
レー(15)の卵保持部(17)に挿填し、複数段積状
態で図1に示すコンテナー(14)に納めてレトルト
(1)内に装填した。レトルト(1)の扉を閉じて密閉
した後配管(5)と連通した図示しないコンプレッサー
の弁を開き圧力空気をチャンバー内に送入し、レトルト
内圧を1kg/cm2とした。
【0019】次に、ポンプ(9)を駆動させ、あらかじ
め55℃程に加温された温水槽(2)内の温水をレトル
ト(1)上部の温水噴霧管(11’)からチャンバー内
へ供給した。
め55℃程に加温された温水槽(2)内の温水をレトル
ト(1)上部の温水噴霧管(11’)からチャンバー内
へ供給した。
【0020】その後、レトルト(1)内底部に温水を蒸
気噴射管(12)の配設位置まで溜めることにより再度
55℃までこの温水を加温し、これをポンプ(10)に
より温水シャワー管(11)へ送るとともに、 チャン
バー内の生卵(E)を温水シャワーで120分間加熱処
理をした。
気噴射管(12)の配設位置まで溜めることにより再度
55℃までこの温水を加温し、これをポンプ(10)に
より温水シャワー管(11)へ送るとともに、 チャン
バー内の生卵(E)を温水シャワーで120分間加熱処
理をした。
【0021】得られた殻付加熱処理卵の破卵は1個
(0.1%)であった。また、全ての加熱卵を常温に戻
し割卵して卵黄と卵白の性状(流動性、色合い、風味)
を確認したところ、生卵と変わらずその識別上の差異は
認められなかった。
(0.1%)であった。また、全ての加熱卵を常温に戻
し割卵して卵黄と卵白の性状(流動性、色合い、風味)
を確認したところ、生卵と変わらずその識別上の差異は
認められなかった。
【0022】
【試験例】生卵1000個宛を次表の加熱処理条件によ
る温水シャワーで加熱処理して夫々についてサルモネラ
菌の消長、破卵率及び卵白・卵黄の状態を確認した。
尚、サルモネラ菌の消長についての確認試験は次のとお
り行った。まず、殻付生卵を準備し、サルモネラ・エン
テリティディス(S.E.)を殻付卵の卵黄内に人工的
に接種した(汚染卵が存在する場合を想定した)。接種
方法は、殻付卵にドリルで直径約1mmの穴を開け、殻付
卵1個当たり2.3×10 6/mlのS.E.懸濁液を注射
器で0.1ml注入した。殻付卵1個を55gとすると、
4.2×104 /gの接種量に相当する。接種した穴
は、アルコールで殺菌した後市販のセメダインで封をし
た。
る温水シャワーで加熱処理して夫々についてサルモネラ
菌の消長、破卵率及び卵白・卵黄の状態を確認した。
尚、サルモネラ菌の消長についての確認試験は次のとお
り行った。まず、殻付生卵を準備し、サルモネラ・エン
テリティディス(S.E.)を殻付卵の卵黄内に人工的
に接種した(汚染卵が存在する場合を想定した)。接種
方法は、殻付卵にドリルで直径約1mmの穴を開け、殻付
卵1個当たり2.3×10 6/mlのS.E.懸濁液を注射
器で0.1ml注入した。殻付卵1個を55gとすると、
4.2×104 /gの接種量に相当する。接種した穴
は、アルコールで殺菌した後市販のセメダインで封をし
た。
【0023】S.E.菌を接種した殻付卵は10℃で5
日間保管した後、上記夫々の加熱処理条件で処理する殻
付卵と同じ加熱処理を施し、S.E.が陰性(−)にな
るかどうかを確認した。その確認は、公定法に基づい
て、それぞれの加熱処理を施した殻付卵4個ずつを1つ
のグループとして取り出し、ストマッカー袋に、卵殻を
除いた卵の中身を入れ、ストマッカー処理をした。処理
後中身から25gをサンプリングし、常法によりEEM
培地とラパポート培地による増菌を行い、XLD培地に
よる画線操作を行った。
日間保管した後、上記夫々の加熱処理条件で処理する殻
付卵と同じ加熱処理を施し、S.E.が陰性(−)にな
るかどうかを確認した。その確認は、公定法に基づい
て、それぞれの加熱処理を施した殻付卵4個ずつを1つ
のグループとして取り出し、ストマッカー袋に、卵殻を
除いた卵の中身を入れ、ストマッカー処理をした。処理
後中身から25gをサンプリングし、常法によりEEM
培地とラパポート培地による増菌を行い、XLD培地に
よる画線操作を行った。
【0024】その結果を表1中に示す。表1から、接種
したS.E.は、本発明の製法の加熱処理条件により製
したものは、25g陰性にすることができた。しかしな
がら、本発明の製法からはずれている、例えば、加熱処
理条件を50℃で90分とした場合、S.E.は25g
陽性(+)であった。これにより、万が一S.E.に汚
染している殻付卵が混入したとしても、本発明製法によ
る加熱条件で処理された殻付卵はS.E.が完全に死滅
しており、生卵と同様の風味と性状を備えた殻付卵とし
てそのまま安心して食してもよいことが確認された。
したS.E.は、本発明の製法の加熱処理条件により製
したものは、25g陰性にすることができた。しかしな
がら、本発明の製法からはずれている、例えば、加熱処
理条件を50℃で90分とした場合、S.E.は25g
陽性(+)であった。これにより、万が一S.E.に汚
染している殻付卵が混入したとしても、本発明製法によ
る加熱条件で処理された殻付卵はS.E.が完全に死滅
しており、生卵と同様の風味と性状を備えた殻付卵とし
てそのまま安心して食してもよいことが確認された。
【0025】
【表1】
【0026】表1より、シャワーによる温水加熱条件と
して、少なくとも50℃以上で120分間の処理をすれ
ばサルモネラ菌が死滅することが理解できる。また、
0.5kg/cm2以上の加圧下で所定の加熱をすれば、加熱
処理卵の破卵率が極端に少なくなることが理解できると
ともに、過度に加圧しすぎても破卵率等がよくなるとは
かぎらないことが理解できる。
して、少なくとも50℃以上で120分間の処理をすれ
ばサルモネラ菌が死滅することが理解できる。また、
0.5kg/cm2以上の加圧下で所定の加熱をすれば、加熱
処理卵の破卵率が極端に少なくなることが理解できると
ともに、過度に加圧しすぎても破卵率等がよくなるとは
かぎらないことが理解できる。
【0027】
【発明の効果】本発明では、0.5〜2.0kg/cm2に加
圧したレトルトチャンバー内で殻付生卵に50〜60℃
の加熱水を少なくとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処
理するので、卵の急激な加熱膨張による破卵を少なくで
きるとともに歩留りよく経済的に、かつ、短時間で効率
よく生卵に近い性状と風味を有した無菌の殻付加熱処理
卵を製することができる。
圧したレトルトチャンバー内で殻付生卵に50〜60℃
の加熱水を少なくとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処
理するので、卵の急激な加熱膨張による破卵を少なくで
きるとともに歩留りよく経済的に、かつ、短時間で効率
よく生卵に近い性状と風味を有した無菌の殻付加熱処理
卵を製することができる。
【図1】本発明に使用する加圧レトルトの一実施例の温
水及び加圧気体の配管経路説明図
水及び加圧気体の配管経路説明図
【図2】図1のレトルト本体の側面図
【図3】トレーの斜視図
【図4】トレーの要部断面図
【符号の説明】 1. レトルト 2.温水槽 3.蒸気配管 4.蒸気配管 5.圧力気体配管 6. 蒸気バルブ 7.温水バルブ 8.蒸気バルブ 9.ポンプ 9'.フィルター 10. ポンプ 10'.フィルター 11. 温水シャワー管 11'.温水噴霧管 12. 蒸気噴射管 13. レトルト内底部 14. 段積みトレー 15. トレー 16. 通孔 17. 保持部 18. 搬入出コンベア E.殻付生卵
Claims (3)
- 【請求項1】 0.5〜2.0kg/cm2に加圧したレトル
トチャンバー内で殻付生卵に50〜60℃の加熱水を少
なくとも120分間以上注ぎ生卵を加熱処理することを
特徴とする殻付加熱処理卵の製造方法。 - 【請求項2】 レトルトチャンバー内の加圧を1.5kg
/cm2程とし、加熱水による生卵の加熱は約55℃の加熱
水で120〜150分間の処理する請求項1記載の殻付
加熱処理卵の製造方法。 - 【請求項3】 レトルトチャンバー内は炭酸ガスによる
加圧をする請求項1又は2記載の殻付加熱処理卵の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10092907A JPH11290029A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 殻付加熱処理卵の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10092907A JPH11290029A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 殻付加熱処理卵の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11290029A true JPH11290029A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14067566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10092907A Pending JPH11290029A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 殻付加熱処理卵の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11290029A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6492288B2 (en) | 2000-09-28 | 2002-12-10 | Kabushiki Kaisha Ohara | Glass ceramic and temperature compensating member |
KR100372024B1 (ko) * | 1999-11-19 | 2003-02-14 | 이경석 | 향기성 액체를 이용한 조미 가공란의 제조방법 |
DE102004012348A1 (de) * | 2004-03-11 | 2005-09-29 | Gerd Bergmeier | Verfahren zum Pasteurisieren von Eiern |
JP2010017162A (ja) * | 2008-07-14 | 2010-01-28 | Q P Corp | 殻付加熱処理卵の製造方法 |
JP4633883B2 (ja) * | 1999-04-07 | 2011-02-16 | 株式会社久原本家 | 熱変性たらこの製造方法 |
JP2011135821A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Tablemark Co Ltd | 個食用米飯の製造方法 |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP10092907A patent/JPH11290029A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4633883B2 (ja) * | 1999-04-07 | 2011-02-16 | 株式会社久原本家 | 熱変性たらこの製造方法 |
KR100372024B1 (ko) * | 1999-11-19 | 2003-02-14 | 이경석 | 향기성 액체를 이용한 조미 가공란의 제조방법 |
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DE102004012348A1 (de) * | 2004-03-11 | 2005-09-29 | Gerd Bergmeier | Verfahren zum Pasteurisieren von Eiern |
JP2010017162A (ja) * | 2008-07-14 | 2010-01-28 | Q P Corp | 殻付加熱処理卵の製造方法 |
JP2011135821A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Tablemark Co Ltd | 個食用米飯の製造方法 |
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