JPH11288487A - 複数の処理装置間で取引媒体を受渡す取引媒体処理システム、および取引媒体処理方法 - Google Patents

複数の処理装置間で取引媒体を受渡す取引媒体処理システム、および取引媒体処理方法

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JPH11288487A
JPH11288487A JP10090081A JP9008198A JPH11288487A JP H11288487 A JPH11288487 A JP H11288487A JP 10090081 A JP10090081 A JP 10090081A JP 9008198 A JP9008198 A JP 9008198A JP H11288487 A JPH11288487 A JP H11288487A
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Japan
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distance
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delivery device
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JP10090081A
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English (en)
Inventor
Ayumi Watanabe
歩 渡邊
Shigeo Aoyanagi
茲雄 青柳
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HIROSE DENSHI SYSTEM KK
Toshiba Corp
Original Assignee
HIROSE DENSHI SYSTEM KK
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】処理速度および位置決め精度の向上した取引媒
体処理システム、および取引媒体処理方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】設置面25上に、複数の現金処理装置10
a、10b、10c、およびキャリアステーション32
が設けられ、カセットキャリア34は、移動先の目標ポ
イントが指定されると、所定の経路を通って目標ポイン
トまで設置面上を自走し、その間、各停止ポイントで停
止する。現在の停止位置から次の停止位置までの距離が
所定値よりも長い場合、カセットキャリアに設けられた
距離センサによりカセットキャリアと対象物との間の距
離、平行度を検出し、所定値に調整した後、カセットキ
ャリアの移動を開始する。目標ポイントに到達した時点
で、距離センサにより目標ポイントに対応した現金処理
装置に対するカセットキャリアの相対位置を検出しなが
ら、所定位置にカセットキャリアを位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の媒体処理
装置間で取引媒体を受渡す取引媒体処理システム、およ
び取引媒体処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金融機関等においては、顧客に対して現
金の支払、振込等を自動的に行なう自動取引装置(以下
ATMと称する)が広く普及し、その設置台数も増加の
一途をたどっている。また、ATMと共に、現金を自動
的に処理する入出金装置、現金出納整理装置等が広く用
いられている。
【0003】ATMはその使用状況に応じて現金の補充
や回収が必要であり、従来、この補充および回収作業は
人手によって行なわれていた。従って、多数のATMが
設置されている場合、このような現金の補充および回収
作業は大変な労力を必要としていた。
【0004】そこで、近年、複数のATMと、各ATM
に対して紙幣、硬貨等を人手によらず自動的に補充およ
び回収する受渡し装置と、を備えた現金処理システムが
提案されている。
【0005】この現金処理システムによれば、受渡し装
置は、多数のATMや現金出納整理装置間を所定の走行
経路に沿って自走する台車と、この台車上に設けられた
現金受渡し機構と、を備えて構成されている。現金受渡
し機構としては、例えば紙幣を収納したカセットをAT
M側の紙幣収納部に対して脱着するものや、このカセッ
トとATM側の紙幣収納部との間で紙幣を一枚づつ充あ
るいは回収するものが提供されている。
【0006】上記のような構成の現金処理システムを例
えば銀行等の金融機関に設置した場合、受渡し装置に走
行経路を学習させるためのティーチング作業を行い、得
られた走行データを受渡し装置のメモリに格納する。
【0007】このティーチング作業では、設置場所にお
いて、係員が受渡し装置上に設けられた操作ボックスを
操作することにより、受渡し装置を所定の走行経路に沿
って実際に走行させ、その走行データをメモリに格納す
る。その際、走行経路上の複数箇所、例えば、回転動
作、現金受渡し動作を行うポイントを定め、各ポイント
で受渡し装置を停止させることにより、各ポイントの位
置、走行距離、そのポイントにおいて行う動作等をデー
タとして受渡し装置に格納する。また、現金受渡し動作
を行うポイントでは、ATMに対する受渡し装置の詳細
な位置決め動作を行い、そのデータを受渡し装置のメモ
リに格納する。
【0008】以上の操作によりティーチング作業が終了
し、以後、現金受渡し装置は、格納した走行データ、動
作データに基き、指定されたポイントまで自走し、自動
的に所定の処理動作を実行する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た現金処理システムにおいて、通常、現金受渡し装置
は、目標物を検出するための複数のセンサを有し、この
センサによって検出しながら走行する。例えば、あるポ
イントから他のポイントへ移動する際、現金受渡し装置
は常時センサによる検知を行いながら走行し、他のポイ
ントに設けられたATMのエッジを検知した時点から所
定距離移動した後に停止する。これにより、現金受渡し
装置は所定のATMに対応した停止ポイントまで移動す
ることができる。
【0010】しかしながら、上記のように常にセンサに
よって検出しながら現金受渡し装置を走行させる場合、
制御部における検出データの処理量が増大し、高い処理
能力が必要となる。そして、現金受渡し装置の走行速度
を上げると、制御部によるデータの処理速度が追従でき
ず、ATMのエッジ検出精度が低下してしまう。そのた
め、現金受渡し装置の走行速度を上げて処理システム全
体の処理速度を上げることが困難となる。
【0011】また、現金受渡し装置の停止位置、ATM
に対する現金受渡し位置等は人手によるティーチング作
業によって決められるため、係員の個人差が直接ティー
チング精度に影響し、停止位置、現金受渡し位置の精度
にばらつきが生じる。
【0012】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、処理速度および精度の向上を図ること
が可能な取引媒体処理システム、および取引媒体処理方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る取引媒体処理システムは、設置面上
に設置され、それぞれ取引媒体を処理する複数の処理装
置と、上記設置面上を自走し、上記処理装置との間で取
引媒体を受渡す受渡し装置と、上記処理装置の配置に応
じて設定された受渡し装置の走行経路と、上記走行経路
上に設定され各処理装置と対向する停止位置を含む複数
の停止位置と、上記各停止位置における対象物の有無
と、各停止位置間の走行距離と、を含んだ走行データを
格納した第1格納手段と、取引媒体を受け渡す処理装置
を指定する入力手段と、上記走行データおよび指定され
た処理装置を上記受渡し装置に送信する送信手段と、を
備えた第1制御手段と、を具備している。
【0014】上記受渡し装置は、上記設置面上を自走可
能な移動台車と、上記移動台車上に設けられ各処理装置
との間で取引媒体を受け渡す受渡し手段と、対象物に対
する受渡し装置の位置を検出する検出手段と、上記送信
手段から送信された上記走行データおよび指定された処
理装置を格納する第2格納手段と、上記第2格納手段に
格納された走行データに基き、上記移動台車を上記走行
経路に沿って現在の停止位置から上記指定された処理装
置に対向する目標の停止位置まで移動させるとともに、
上記走行経路における上記現在の停止位置から次の停止
位置までの距離が所定距離よりも長い場合にのみ、上記
検出手段により上記現在の停止位置における移動台車と
対象物との間の距離および平行度を検出して所定値に調
整した後、移動台車の走行を開始し、上記目標の停止位
置に到着した時点で上記検出手段により上記指定された
処理装置と移動台車との相対位置を検出し、上記走行デ
ータに基いて、移動台車を上記処理装置に対応する所定
の処理動作位置に移動させる第2制御手段と、を備えて
いることを特徴としている。
【0015】この発明に係る取引媒体処理システムによ
れば、上記検出手段は、上記移動台車の走行方向に沿っ
て互いに離間して設けられた一対の距離センサを有し、
上記第2制御手段は、上記移動台車が各停止位置に停止
した際、上記走行データに基いて上記停止位置における
対象物の有無を検出し、対象物が存在する場合に上記一
対の距離センサを作動させて検出状態を検査する手段
と、上記一対の距離センサによって対象物が検知されて
いない場合、上記移動台車を上記一対の距離センサによ
って上記対象物を検知する位置へ移動させる手段と、を
備えていることを特徴としている。
【0016】また、この発明に係る取引媒体処理システ
ムによれば、上記走行データは、上記各処理装置の機種
に対応する複数の処理動作位置データを含み、上記第2
制御手段は、上記指定された処理装置に応じて、対応す
る処理動作位置データを上記走行データから選択し、選
択された処理動作位置データに応じて上記目標の停止位
置における移動台車の処理動作位置を調整する手段を備
えていることを特徴としている。
【0017】この発明に係る取引媒体の処理方法は、設
置面上に設置された複数の処理装置に対し、上記設置面
上を自走可能な受渡し装置によって取引媒体を受渡す取
引媒体処理方法において、上記処理装置の配置に応じて
設定された受渡し装置の走行経路と、上記走行経路上に
設定され各処理装置と対向する停止位置を含む複数の停
止位置と、上記各停止位置における対象物の有無と、各
停止位置間の走行距離と、を含む走行データを第1制御
手段に格納し、上記走行データを送信手段によって上記
受渡し装置に送信して格納し、取引媒体の受渡しを行う
処理装置を、上記送信手段によって上記受渡し装置に指
定し、上記走行データに基き、上記指定された処理装置
に対応する上記受渡し装置の目標停止位置、上記受渡し
装置の現在の停止位置から上記目標停止位置までの走行
経路および走行距離を選択し、上記選択された走行経路
における上記受渡し装置の現在の停止位置と次の停止位
置との間の走行距離を所定の走行距離と比較し、所定の
走行距離よりも長い場合、上記現在の停止位置における
上記受渡し装置と対象物との間の距離および平行度を、
上記受渡し装置に設けられた検出手段によって検出し、
検出された距離および平行度が所定値となるように上記
受渡し装置の位置を補正した後、上記受渡し装置の移動
を開始して次の停止位置まで走行させ、上記受渡し装置
が上記目標停止位置に到達した時点で、上記受渡し装置
と上記指定された処理装置との相対位置を上記検出手段
によって検出しながら、上記走行データに基いて、上記
指定された処理装置に対応する処理動作位置に上記受渡
し装置を位置決めし、上記位置決めされた受渡し装置と
上記処理装置との間で取引媒体の受渡しを行うことを特
徴としている。
【0018】上記のように構成された取引媒体処理シス
テムおよび処理方法によれば、受渡し装置を現在の停止
位置から目標の停止位置まで走行させて指定された処理
装置に対して取引媒体の受渡しを行う際、受渡し装置が
現在の停止位置から次の停止位置まで移動している間は
検出手段による検出を行わず、各停止位置に停止した時
点で、検出手段による対象物の検出を行う。また、現在
の停止位置から次に停止位置までの走行距離が所定値よ
りも長い場合にのみ、現在の停止位置で対象物に対する
受渡し装置の距離および平行度を検出し、所定値からず
れている場合に受渡し装置の位置を調整する。そして、
距離および平行度の調整後、受渡し装置の移動を開始す
る。
【0019】また、受渡し装置が目標の停止位置に到達
した時点で、検出手段によって処理装置と受渡し装置と
の相対位置を検出し、受渡し装置を処理装置に適した処
理動作位置に移動させる。この状態で、受渡し装置と処
理装置とを接続し、これらの間で取引媒体の受渡しを行
う。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながらこの発明
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、この発
明に係る取引媒体処理システムとして、金融機関の営業
所に設置された現金処理システムの構成を概略的に示し
ている。
【0021】この営業所では、現金処理装置として、例
えば2台の自動取引装置(以下ATMと称する)10
a、10b、および1台のキャッシュディスペンサ(以
下CDと称する)10cが設置され、無人で取引が可能
なキャッシュコーナ120が構成されている。そして、
現金処理システムは、これらのATM10a、10b、
CD10c、および、これらに対して現金、特に、紙幣
を補充および回収する現金受渡し装置12を備えて構成
されている。
【0022】図1および図2に示すように、ATM10
aはほぼ矩形箱状の本体14を備え、キャッシュコーナ
120側に位置した本体の前面には、利用者に対面する
接客パネル15が設けられている。接客パネル15に
は、タッチパネルを兼ねた表示部16、扉17によって
開閉される紙幣入出金口18、硬貨入出金口19、カー
ド挿入口20、通帳挿入口21等が設けられている。
【0023】本体14内には、利用者に対して紙幣を入
出金するための紙幣取扱装置22、図示しない硬貨取扱
装置等が配設されている。これらの紙幣取扱装置22お
よび硬貨取扱装置はこの発明における現金収納部を構成
している。また、機械室122側に位置した本体14の
後面には、紙幣取扱装置22のカセット装填部23に対
向した挿通口24が形成され、この挿通口24は上下に
開く扉26によって開閉される。
【0024】なお、他のATM10b、およびCD10
cも上述のATM10aと同様に構成されている。そし
て、これらのATM10a、10b、およびCD10c
は、その後面が平行に揃った状態で、営業所の床面25
上に並んで設置されている。本実施の形態において、A
TM10bとCD10cとの間には柱Rが存在し、柱R
の機械室122側の側面は、ATM10a、10b、お
よびCD10cの後面とほぼ同一平面上に並んでいる。
【0025】図3に示すように、2台のATM10a、
10b、およびCD10cは、それぞれLANアダプタ
27を介してローカルエリアネットワーク(LAN)2
8に接続されている。また、LAN28には、各ATM
10a、10b、CD10cを監視する運用管理端末と
してパーソナルコンピュータ等のサーバー30が接続さ
れている。そして、このサーバー30には、ATM10
a、10b、CD10cから送られた動作状態、例えば
障害発生状況や、取引媒体としての紙幣や硬貨の残量等
がLAN28を介して随時報告される。その他、LAN
28には、窓口入出金器130、現金出納整理機132
等が接続されている。
【0026】一方、図1および図3に示すように、現金
処理システムは、LAN28を介してサーバ30に接続
されたキャリアステーション32と、床面25上を自走
するカセットキャリア34と、を備えている。カセット
キャリア34は、キャリアステーション32からの指令
に従い、営業所の床面25上を建物の壁面、ATM10
a、10b、CD10cの後面、柱Rの側面等の対象面
に沿って自走し現金受渡し装置12として機能する移動
台車により構成されている。
【0027】キャリアステーション32は、サーバー3
0との間で情報および指令の連絡を行なうCPU33、
モニタ35、種々のデータを入力するためのキーボード
等を有する入力部31、サーバー30からLAN28を
介して送られた指令や入力部31によって入力されたデ
ータを格納する第1格納手段としてのメモリ39を備え
ている。そして、入力されたデータはコンバータ36に
よって無線信号に変換され、無線モデム37、アンテナ
38を介してカセットキャリア34へ送信される。カセ
ットキャリア34は、キャリアステーション32からの
指令に従って所定のATMあるいはCDと対向する位置
まで自走し、この現金処理装置に対して現金の受渡しを
行なう。上述したキャリアステーション34は、サーバ
30と共に第1制御手段を構成している。
【0028】図1および図4に示すように、カセットキ
ャリア34は、台車本体として機能する台車40、この
台車40上にスライド機構42を介して支持され媒体保
持部あるいは現金保持部として機能する配送カセット4
3、台車40上に取り付けられてスライド機構42およ
び配送カセット43を覆ったほぼ矩形箱状のハウジング
44等を備えて構成されている。
【0029】図4ないし図6に示すように、台車40は
左右2つの駆動輪46a、46bおよび1つの従動輪4
7が取り付けられた矩形板状のベース45を有し、これ
らの車輪により床面25上を走行可能となっている。
【0030】一方の駆動輪46aは、ベース45上に設
けられたウォーム減速機48、カップリング49を介し
てサーボモータ50aに接続され、他方の駆動輪46b
もウォーム減速機48、カップリング49を介してサー
ボモータ50bに接続されている。そして、左右の駆動
輪46a、46bは独立した2つのサーボモータ50
a、50bによって別々に駆動され、これらサーボモー
タ50a、50bを正転/逆転および速度制御すること
により、台車40は床面25上を直線的あるいは曲線的
に往復走行することができる。
【0031】特に、左右の駆動輪46a、46bは、共
通の中心軸線Cの回りで回転自在に配設されている。そ
して、台車40は、2つの駆動輪46a、46bが同一
方向に回転駆動された場合、直線的に前進あるいは後進
し、また、2つの駆動輪が相反する方向へ回転駆動され
た場合、駆動輪46a、46bの中間において中心軸線
C上の支点Oを中心として定位置で回転することができ
る。
【0032】従動輪47はいわゆるキャスタ構造を有
し、台車40が曲線走行する際、あるいは前進から後進
に切り替わる際に対応できるように、軸51の回りで回
転自在にベース45に取り付けられている。軸51およ
び支点Oは、台車40の直線走行方向に沿って延びる台
車の中心軸L上に位置している。なお、駆動輪46a、
46b、従動輪47、ウォーム減速機48、サーボモー
タ50a、50bは、この発明における駆動手段を構成
している。
【0033】左右の駆動輪46a、46b間においてベ
ース45には回動自在な回動アーム52が支持され、こ
の回動アーム52の先端には摩擦車53が取り付けられ
ている。摩擦車53は床面25に接触して設けられ、台
車40の走行に連動して床面25上を転動する。また、
摩擦車53の回転は、ベルト54を介して、ベース40
上に設けられたエンコーダ55に伝達され、エンコーダ
55は伝達された回転を所定のパルス数としてカウント
し後述する制御部に入力する。
【0034】ベース45上には、駆動源として作用する
一対の充電式のバッテリ56が載置されている。これら
のバッテリ56は、サーボモータ50a、50bを駆動
するとともに、後述するようにカセットキャリア34の
他の電気系すべてに給電する。また、バッテリ56は、
ハウジング44の後面に設けられたコネクタ57(図4
参照)を、キャリアステーション32に設けられた給電
ソケット58(図1参照)に接続することによって充電
される。
【0035】図4に示すように、台車40の前後部には
それぞれバンパ60、61が取り付けられ、更に、バン
パ60、61の裏側には後述する圧力センサ62、63
がそれぞれ取り付けられている。そして、バンパ60、
61が異物や人体に接触して圧力が作用すると、圧力セ
ンサ62、63が反応し、これに応じて制御部によりサ
ーボモータ50a、50bが停止され、カセットキャリ
ア34の走行が停止される。
【0036】また、ハウジング44の前壁および後壁に
はそれぞれ反射型センサ64が設けられ、反射型センサ
64の検知範囲65であるカセットキャリア34の前後
約1mの範囲に人体等の反射物が出現すると、反射型セ
ンサはこれを検知して上記と同様にカセットキャリア3
4の走行を停止する。
【0037】このような圧力センサ62、63および反
射型センサ64のような安全装置に加えて、ハウジング
44の上面にはパトロールライト66が取り付けられて
いる。このパトロールライト66は、カセットキャリア
34の走行中に回転しながら点灯する。
【0038】また、ハウジング44は、台車40の直線
走行方向に沿って延びているとともに床面25に対して
垂直な側壁44aを備え、この側壁44aは、ATM1
0a、10b、CD10cの後面、および柱Rの側面と
それぞれ対向する。側壁44aには、任意の現金処理装
置、例えば、ATMに対してカセットキャリ34を位置
決めするための一対の反射型距離センサ68a、68b
が直線走行方向に沿って所定の間隔を置いて取り付けら
れている。これらの反射型距離センサ68a、68bは
超音波センサで構成され、ハウジング44の側壁44a
から測定対象面、つまり、ATMの後面までの垂直方向
距離をミリ単位で精密に測定することができる。反射型
距離センサ68a、68bは、この発明における距離測
定部として機能し、後述する距離測定回路106ととも
に検出手段を構成している。
【0039】側壁44aの上部には赤外線リモコンの発
光部67aが設けられている。ATM10a、10b、
CD10cの後面には、発光部67からの赤外線を受信
する受光部67bがそれぞれ設けられ、受光部67bに
よって赤外線が受信されるとATM、CDの扉26が開
けられ挿通口24が開放される。
【0040】更に、ハウジング44の上面にはアンテナ
70が設けられ、このアンテナ70は後述するモデムに
接続されている。そして、アンテナ70を介して、キャ
リアステーション32とカセットキャリア34との間で
信号の送受信が行なわれる。また、ハウジング44の上
面には、係員が手動でカセットキャリア34を操作する
ための操作ノブ71が設けられている。
【0041】一方、図4および図7ないし図9に示すよ
うに、ハウジング44の側壁44aには矩形状の開口4
4bが形成され、配送カセット43はこの開口44bに
対向した状態でハウジング44内に配設されている。配
送カセット43は開口44bを通過可能な大きさの矩形
箱状に形成され、その内部には多数の紙幣72が積層状
態で収納されている。
【0042】現金処理装置と対向する配送カセット43
の側壁43aの下部には搬出口73aが形成され、この
搬出口73a内には配送カセット43内の紙幣72を一
枚づつ取り出して対向する現金処理装置に補充する複数
の供給ローラ74aが設けられている。また、側壁43
aの上部には搬入口73bが形成され、この搬入口73
b内には対向する現金処理装置から排出された紙幣を受
け取って配送カセット43内に回収する複数の取り込み
ローラ74bが設けられている。
【0043】更に、側壁44aの中央部には現金処理装
置側から配送カセット43を制御するためのコネクタ7
6が設けられている。つまり、コネクタ76は、後述す
るように配送カセット43が例えばATMのカセット装
填部23に装着された際、ATMの紙幣取扱装置22に
接続され、コネクタ76を介してATM側から配送カセ
ット43の供給ローラ74aおよび取り込みローラ74
bの動作を制御することが可能となる。
【0044】配送カセット43は、カセットキャリア3
4と現金処理装置との間で配送カセットを移動させるス
ライド機構42、現金処理装置の挿通口24およびカセ
ット装填部23に対する配送カセット43の位置を微調
整する位置調整手段としての微調整機構78、および支
持フレーム80を介して台車40のベース45上に支持
されている。
【0045】詳細に述べると、図7および図8に示すよ
うに、支持フレーム80はベース45上に立設され、微
調整機構78は、この支持フレーム80上に載置された
下テーブル82および上テーブル83を備えている。下
テーブル82はリニアスライダ84を介して支持フレー
ム80上に載置され、X方向に沿って往復動可能となっ
ている。そして、下テーブル82は、支持フレーム80
上に設置されたモータ86によりボールネジ85を介し
てX方向に往復移動される。
【0046】下テーブル82上に配置された上テーブル
83は、Y方向に延びるボールネジ87aないし87d
によってその4隅が下テーブルに支持されている。これ
らのボールネジ87aないし87dは上テーブル83上
に取り付けられた4つのモータ88aないし88dにそ
れぞれ接続され、各モータ88aないし88dを駆動す
ることにより上テーブル83の4隅をそれぞれ独立して
上下動、つまり、Y方向へ移動させることができる。
【0047】例えば、上テーブル83が水平な状態で4
つのモータ88aないし88dを同量回転させると、上
テーブル83は水平状態のまま上下移動する。また、図
1に示すXYZ座標を用いる場合、モータ88aおよび
88bを同時に回転させると、上テーブル83はX軸を
中心としてTz方向にチルトし、モータ88aおよび8
8cを同時に回転されると、上テーブル83はZ軸を中
心としてTy方向にチルトする。
【0048】従って、モータ86および4つのモータ8
8aないし88dを制御することにより、上テーブル8
3をX方向、Y方向に平行移動できるとともに、Tzお
よびTy方向にチルトさせることができる。
【0049】スライド機構42は、上テーブル83に立
設された一対の支柱90にそれぞれ取り付けられた左右
のスライドレール91a、91bと、これらのスライド
レール91a、91bに支持されたベース板92とを有
している。各スライドレール91a、91bはZ方向に
延び、それにより、ベース板92はZ方向へ往復移動可
能となっている。そして、このベース板92上に配送カ
セット43が載置されている。
【0050】図9に示すように、スライド機構42の駆
動部94は、上テーブル83上に設けられたモータ9
4、大プーリ95、および複数の小プーリ96aないし
96dを備え、モータ94と大プーリ95との間には駆
動ベルト97が巻装され、大プーリと小プーリとの間に
はベルト98が巻装されている。このベルト98の一部
は、連結部98aを介してベース板92に連結されてい
る。小プーリ96aないし96dの内、小プーリ96
b、96cは上テーブル83上をZ方向に沿って往復動
自在に設けられている。
【0051】そして、モータ94により駆動ベルト97
を介して大プーリ95を回転させると、ベルト98が走
行し、連結部98aを介してベース板92がZ方向に移
動される。この際、小プーリ96b、96cは動滑車的
に移動し、連結部98aおよびベース板83は大きなス
トロークでZ方向に往復動することができる。それによ
り、ベース板92上に載置された配送カセット43は、
ハウジング44内に収納された図4(b)に2点鎖線で
示す収納位置と、ハウジング44から外方に突出し任意
の現金処理装置のカセット装填部23に装填可能な図4
(b)に実線で示す装填位置との間を移動される。
【0052】なお、スライド機構42は、配送カセット
43の供給ローラ74aおよび取り込みローラ74bと
ともにこの発明における受渡し手段を構成している。ま
た、配送カセット43を現金処理装置のカセット装填部
23に対して高精度で位置決めするため、上テーブル8
3上に現金処理装置側に向かって一対の反射型センサ1
00a、100bが設けられ、更に、ベース板92上に
現金処理装置側に向かって1つの反射型センサ102が
設けられている。
【0053】図10は上記のように構成されたカセット
キャリア34の制御系の構成を概略的に示している。つ
まり、カセットキャリア34は、マイクロコンピュータ
を主体として構成され第2制御手段として機能する制御
部104を備え、この制御部はROM105に格納され
た制御プログラムに従って上述した種々の機構の動作を
制御する。制御部104には、反射型距離センサ68
a、68bからの信号に基づいて測定対象面に対するカ
セットキャリア34の距離、傾き(平行度)を測定する
距離測定回路106、距離測定回路106による測定結
果に応じて、駆動輪46a、46bを駆動するモータ5
0a、50bの回転を制御するサーボ回路107、エン
コーダ55、バッテリ56、反射型センサ64、圧力セ
ンサ62、63、およびパトロールライト66が接続さ
れている。
【0054】また、制御部104には、微調整機構78
のモータ86およびモータ88aないし88dを駆動す
るドライバー108、110、反射型センサ100a、
100b、102、アンテナ70に無線信号を送るモデ
ム112、赤外線リモコンの発光部67a、およびカセ
ットキャリア34の走行経路、走行距離、停止位置、停
止位置における動作等の走行データを記憶する第2格納
手段としてのメモリ114が接続されている。
【0055】次に以上のように構成された現金処理シス
テムの動作について説明する。まず、現金処理シテムス
を金融機関等に設置した後、実際の運用動作を開始する
前にカセットキャリア34のティーチング作業を行な
う。つまり、キャリアステーション32からATM10
a、10b、CD10cに対向する位置までの走行経
路、走行距離、停止位置、および各停止位置における所
定動作をカセットキャリア34に学習させる。
【0056】この場合、キャリアステーション32の入
力部31により現金処理システムのレイアウトに応じた
カセットキャリア34の走行経路、走行経路上における
複数の停止位置、各停止位置までの走行距離、各停止位
置におけるカセットキャリアの処理動作等を含む走行デ
ータを入力する。なお、走行データの入力は、サーバ3
0により行ってもよい。
【0057】走行経路としては、例えば、図11に矢印
で示すように、T字状の経路を設定し入力する。カセッ
トキャリア34の停止位置としては、カセットキャリア
がキャリアステーション32とドッキングするポイント
P(00)、走行経路が屈曲しているポイントP(0
1)、ATM10a、10bとそれぞれ対向するポイン
トP(02)、P(03)、柱Rと対向するポイントP
(04)、CD10cと対向するポイントP(05)を
それぞれ選択するとともに、各ポイントのアドレスを入
力する。更に、各ポイントにおける動作として、現金処
理装置と対向する停止位置、つまり、ポイントP(0
2)、P(03)、P(05)においては、現金処理装
置とカセットキャリア34との間で行う現金受渡し操作
に必要な種々の動作指令データを入力し、屈曲位置であ
るポイントP(01)においては、カセットキャリアの
回動動作に必要な動作指令データを入力する。
【0058】入力されたデータは、カセットキャリア3
4のメモリ114に格納され、図12に示すキャリア移
動用データベース、および図13に示すサブルーチンを
形成する。
【0059】一方、オペレータは、手動により、カセッ
トキャリア34を移動経路に沿ってポイントP(00)
から各ポイントP(01)、P(02)、P(03)、
P(04)、P(05)に走行させ、各ポイント間の走
行距離を、カセットキャリア34のエンコーダ55から
出力された回転パルス数として測定し、測定結果をメモ
リ114に入力する。測定結果に基き、制御部104
は、図14に示すような、各ポイント間の走行距離、ラ
ベル数を含む走行距離データを作成し、メモリ114に
格納する。
【0060】また、キャリアカセット34のメモリ11
4には、図15に示すように、カセットキャリアが現在
位置から任意の移動先、つまり、目標の停止位置へ走行
する際の最短の経路および走行距離を単一のラベル、あ
るいは複数のラベルの組合わせで示す走行経路テーブル
が格納されている。更に、メモリ114には、ポイント
P(02)、P(03)、P(05)におけるカセット
キャリア34と各現金処理装置との間の適正距離デー
タ、距離補正データ、およびポイントP(04)におけ
るカセットキャリアと柱Rとの間の適正距離データ、距
離補正データ等が入力される。
【0061】後述するように、メモリ114には、ポイ
ントP(02)、P(03)、P(05)において、対
向するATM10a、10b、あるいはCD10cの機
種、およびその機種に適した処理動作位置データが更に
入力される。
【0062】以上の動作によりカセットキャリア34の
ティーチング作業が終了し、その後、実際の運用動作が
開始される。通常の動作において、サーバー30は各A
TM10a、10b、およびCD10cの動作状態を監
視し、サーバー30には、これらの現金処理装置の動作
状態、例えば障害発生状況や、取引媒体としての紙幣や
硬貨の残量等がLAN28を介して随時報告される。
【0063】サーバー30はこれらの情報に基づき、ど
の現金処理装置の紙幣残量が少なく、どの現金処理装置
の紙幣残量が多いかを認識し、更に、今後どの現金処理
装置が多く利用されるかという予測情報も勘案して最終
的にどの現金処理装置から紙幣を回収しどの現金処理装
置へ紙幣を充填するかを決定する。例えば、ATM10
aから紙幣を回収してATM10bへ充填する場合、サ
ーバー30はその旨の指令を発する。
【0064】この指令はLAN28を介してキャリアス
テーション32およびATM10a,10bへ入力され
る。ATM10a、10bは、紙幣の受渡しのためにカ
セットキャリア34が到着するまで待機状態となる。但
し、待機状態においても、各ATM10a、10bは利
用者との取引が可能となっている。
【0065】キャリアステーション32に入力された指
令はCPU33、コンバータ36、モデム37、アンテ
ナ38を介して送信され、更に、カセットキャリア34
のアンテナ70、モデム112を介して制御部104に
入力される。
【0066】これに応じて、制御部104はカセットキ
ャリア34を走行させ所定の動作を実行する。すなわ
ち、図16を参照して詳細に説明すると、制御部104
は、まず、メモリ114に格納されているデータベース
から、移動指定場所と対応するポイント番号を照合(S
T1)する。移動指定場所に対応するポイントが存在す
る場合(ST2)、制御部104は、このポイントを移
動先に対応する目標ポイントとして決定し(ST3)、
走行経路テーブルおよび走行距離データに基いて、カセ
ットキャリア34の現在の停止位置から目標ポイントま
での最短走行経路および走行距離ラベルを選択する(S
T4)。
【0067】本実施の形態の場合、現在の停止位置をポ
イントP(00)、目標ポイントP(03)とし、カセ
ットキャリア34は、ポイントP(00)からポイント
P(01)およびポイントP(02)に順に停止した
後、ポイントP(03)まで移動し、ATM10aから
指定枚数分の紙幣を回収するものとする。
【0068】その際、制御部104は、まず、移動開始
ポイントP(00)から次のポイントP(01)までの
走行距離n1が所定の走行距離A(例えば、約2m)以
上であるか否かを判断する(ST5)。ここではn1<
Aであるため、制御部104はモータ50a、50bに
よって駆動輪46a、46bを正転させてカセットキャ
リア34をn1だけ直線走行させ、ポイントP(01)
まで移動させる(ST6)。
【0069】この際、カセットキャリア34の走行に伴
って摩擦車53が回転し、エンコーダ55が回転パルス
を発生する。そして、制御部104は、エンコーダ55
のパルス数が基準走行データに基く所定のパルス数、つ
まり、距離n1に対応するパルス数に達した時点でモー
タ50a、50bの駆動を停止する。それにより、カセ
ットキャリア34はポイント(01)に停止する。
【0070】続いて、制御部104は、データベースに
基き、ポイント(01)において測定対象物があるか否
かを判断し(ST7)、測定対象物が無い場合、到着し
たポイントP(01)が目標ポイントであるか否かを判
断する(ST8)。ここで、ポイントP(01)には測
定対象物が存在せず、かつ、目標ポイントでもないた
め、制御部104は、カセットキャリア34の位置調整
を行うことなく、データベースおよびサブルーチンに従
ってカセットキャリアを左に90度回動させ、ハウジン
グ44の側壁44aをATM10a、10b、CD10
c側に向ける。
【0071】次に、制御部104は、ステップ5に戻
り、現在の停止ポイントP(01)から次のポイントP
(02)までの走行距離n2が所定の走行距離A以上で
あるか否かを判断する。ここではn2<Aであるため、
制御部104はモータ50a、50bによって駆動輪4
6a、46bを正転させてカセットキャリア34をn2
だけ直線走行させ、ポイントP(02)まで移動させる
(ST6)。
【0072】続いて、制御部104は、データベースに
基き、ポイント(02)において測定対象物があるか否
かを判断し(ST7)、ここでは、測定対象物としてA
TM10bが存在するため、反射型距離センサ68a、
68bによる検知を開始する(ST9)。
【0073】そして、反射型距離センサ68a、68b
の両方がオンとなっているか、つまり、これら両方のセ
ンサがATM10bと対向してATMからの反射光を受
光して距離を測定可能な状態にあるか否かを検出する
(ST10)。
【0074】反射型距離センサ68a、68bの両方共
がオンの場合、ステップ8に進む。また、反射型距離セ
ンサ68a、68bの両方共がオンでない場合、制御部
104は、これら両センサがオフであるか否かを検出し
(ST11)、両センサがオフの場合は、カセットキャ
リア34がATM10bから大きくずれて、つまり、ポ
イントP(02)から大きくずれて停止いると判断して
キャリアステーション32へ走行エラーを通知する(S
T12)。
【0075】反射型距離センサ68a、68bの一方の
みがオフの場合、いずれのセンサがオフかを検出し(S
T12)、ATM10bに向かって右の反射型距離セン
サ68bがオフの場合、制御部104は、右の反射型距
離センサ68bがオンとなるまでカセットキャリア34
を低速前進させる(ST13)。逆に、ATM10bに
向かって左の反射型距離センサ68aがオフの場合、制
御部104は、左の反射型距離センサ68aがオンとな
るまでカセットキャリア34を低速後進させる(ST1
4)。
【0076】そして、制御部104は、反射型距離セン
サ68a、68bの両方がオンするまでカセットキャリ
ア34を低速前進あるは後進させ、両センサがオンした
時点から、更に所定距離だけ同方向へカセットキャリア
を走行させた後、ステップ8へ進む(ST15、ST1
6)。また、制御部104は、カセットキャリア34を
低速前進あるは後進させることによって反対側の反射型
距離センサがオフとなった場合、検出異常としてキャリ
アステーション32へエラーを通知する(ST17、S
T18)。
【0077】ステップ8において、ポイントP(02)
は目標ポイントでないことから、制御部104は再びス
テップ5に戻り、現在の停止ポイントP(02)から次
のポイントP(03)までの走行距離n3が所定の走行
距離A以上であるか否かを判断する。ここではn3>A
であるため、制御部104は、反射型距離センサ68
a、68bによってカセットキャリア34とATM10
bとの距離および平行度を測定し、距離が所定値からず
れている場合、あるいは、これらが平行でない場合、カ
セットキャリア34の位置を調整する(ST17)。
【0078】距離、平行度の調整後、制御部104はモ
ータ50a、50bによって駆動輪46a、46bを正
転させてカセットキャリア34をn3だけ直線走行さ
せ、ポイントP(03)まで移動させる(ST6)。こ
こで、ポイントP(03)にはATM10aが存在して
いるため、制御部104は反射型距離センサ68a、6
8bによる検知を開始する(ST8、9)。
【0079】続いて、制御部104は、前述したステッ
プ9〜16を実行し、カセットキャリア34を反射型距
離センサ68a、68bの両方がオンした状態、つま
り、両センサによってATM10aを検知可能な状態と
する。その後、ステップ8において、ポイントP(0
3)は指定された目標ポイントであることから、制御部
104は、反射型距離センサ68a、68bによってカ
セットキャリア34とATM10aとの距離および平行
度を測定し、距離が所定値からずれている場合、あるい
は、これらが平行でない場合、カセットキャリア34の
位置を調整する(ST20)。
【0080】上記平行度および間隔の調整後、制御部1
04は、データベースに基き、カセットキャリア34を
ATM10aの機種に応じた最適位置、つまり、カセッ
トキャリアの配送カセット43がATM10aの挿入口
24と対向する位置に調整する(ST21)。そして、
調整終了後、カセットキャリア34とATM10aとの
接続動作を開始する。以上の動作により、カセットキャ
リア34は指定された目標ポイントP(03)まで移動
し、ATM10aに対して現金の受渡しが可能となる。
【0081】次に、上述したステップ19、20におけ
る平行度、間隔の調整動作、並びに、ステップ21にお
ける機種に対応したカセットキャリア34の位置調整動
作について詳細に説明する。
【0082】平行度および間隔の調整動作についてはス
テップ20を代表して説明すると、図17に示すよう
に、例えば、カセットキャリア34がポイントP(0
2)からポイントP(03)に移動するまでの過程で、
床面25の摩擦係数の変動により従動輪47の向きが変
わり、カセットキャリア34の前端部が揺動した場合を
想定する。
【0083】図17において、2点鎖線で示した位置が
ATM10aに対する所定の停止位置(ポイントP0
3)を示している。カセットキャリア34がこのポイン
トP(03)に正しく停止した場合、カセットキャリ3
4の中心軸Lは所定の基準軸Rと同軸状に位置するとと
もに、カセットキャリア34の回転支点Oは基準軸R上
の基準支点CRと一致し、それにより、カセットキャリ
ア34の側壁44aはATM10aの後面に対して平行
に、かつ、所定距離dだけ離間して対向する。
【0084】そして、カセットキャリア34が実際には
所定の停止位置からずれて図17に実線で示す位置に停
止した場合、制御部104は以下のようにずれ量を測定
した後に補正動作を実行する。
【0085】図17および図18に示すように、まず、
制御部104は、反射型距離センサ68a、68bを作
動させ、これらのセンサからの検出信号に基づき、カセ
ットキャリア34の側壁44aに対して垂直な方向に沿
った反射型距離センサ68aからATM10a後面まで
の距離d1、反射型距離センサ68bからATM10a
後面までの距離d2を測定し、距離d1、d2が互いに
異なる場合および予め設定された所定の距離dに一致し
ていない場合、ずれ角度θおよびずれ距離Δdを測定す
る。
【0086】カセットキャリア34の直線走行方向に沿
った反射型距離センサ68a、68b間の距離をWとす
ると、ずれ角度θが0度に近い場合、 ずれ角度: d1−d2=W tanθ ずれ距離: Δd=(d1+d2)/2 − d から求めることができる。
【0087】図18ないし図20に示すように、制御部
104は、測定したずれ角度およびずれ距離が許容値以
下であるかを判断し、許容値以下の場合には補正動作を
実行せず次の動作に移る。また、許容値よりも大きい場
合、制御部104は、補正回数nを1カウントアップし
た後、ROM105に格納されている制御プログラム内
の回転量テーブルを検索する。この回転量テーブルは、
測定したずれ角度θを四捨五入して得られた1度おきの
値に対して、特定の補正数値Rを与えるテーブルであ
る。そして、制御部104は、測定したずれ角度θに対
応する補正値Rを求め、この補正値Rに基づいてカセッ
トキャリア34を回転させる。
【0088】詳細には、制御部104は補正値Rに応じ
た量だけ駆動輪46aを逆転および駆動輪46bを正転
する。それにより、図19(b)に示すように、カセッ
トキャリア34は、支点Oを中心として角度θだけ時計
方向に回転し、カセットキャリアの側壁44aはATM
10dの後面と平行となる。
【0089】続いて、図19(c)に示すように、制御
部104は駆動輪46a、46bを逆転駆動し、カセッ
トキャリア34を補正距離A=Δd/tanθだけ後退
させた後、図20(d)に示すように、上述した補正値
Rに応じて量だけ駆動輪46aを逆転および駆動輪46
bを正転駆動し、カセットキャリア34を支点Oを中心
として更に角度θだけ時計方向に回転させる。
【0090】次に、制御部104は、図20(e)に示
すように、駆動輪46a、46bを正転駆動し上記の補
正距離Aと等しい距離だけカセットキャリア34を前進
させる。それにより、カセットキャリア34の回転支点
Oが基準支点CRと一致する。この状態で、制御部10
4は、図20(f)に示すように、上述した補正値Rに
応じた量だけ駆動輪46aを正転および駆動輪46bを
逆転駆動し、カセットキャリア34を支点Oを中心とし
て反時計方向に角度θだけ回転させる。
【0091】それにより、カセットキャリア34は、そ
の側壁44aがATM10aの後面に対して平行に、か
つ、所定の距離dだけ離間して対向する所定の停止位置
に復帰し、補正動作が終了する。1回の補正動作では所
定の停止位置に復帰にない場合、再度上述した補正動作
を実行し、それでも補正できない場合にはエラーとして
補正動作を終了する。
【0092】一方、ステップ21における位置調整動作
においては、図21に示すように、制御部104は、カ
セットキャリア34を実線で示すポイントP(03)の
位置から前進させ、反射型距離センサ48aによってA
TM10aの左側エッジ60が検出された時点、つま
り、反射型距離センサ48aがオフとなった時点から更
に距離bだけカセットキャリア34を連続して前進させ
る。ここで、距離Bは最大で11.8mm程度に設定さ
れている。
【0093】続いて、制御部104は、カセットキャリ
ア34を後退させ、反射型距離センサ48aによってA
TM10aの左側エッジ60が検出された時点、つま
り、反射型距離センサ48aがオンとなった時点から更
に距離Cだけカセットキャリア34を連続して後退させ
る。ここで、距離Cは、ATM10aの機種に応じた値
に設定され、固定データとして予めデータベースに格納
されている。それにより、カセットキャリア34は、A
TM10aに対して現金の受渡しを行うのに最適な位
置、つまり、カセットキャリア34の開口44bとAT
M10aの挿通口24とが実質的に整列する位置に位置
決めされる。なお、上述した位置調整動作において、カ
セットキャリア34の前進および後進速度は、94mm
/sec程度に設定されている。
【0094】このような位置調整終了後、制御部104
は、カセットキャリア34とATM10aとの接続動作
を開始する。まず、赤外リモコンの発光部67aから扉
26の開放信号が出力され、ATM10aは、受光部6
7bで開放信号を受信した時点で扉26を開け挿通口2
4を開放する。
【0095】次に、制御部104は、反射型センサ10
0a、100b、102からの検出信号によって下テー
ブル82および上テーブル83とATM10aの挿通口
24との間の位置ずれを測定し、ずれている場合には微
調整機構78によって下テーブル82をX方向、上テー
ブル83をY方向、Tzチルト、Tyチルトさせること
により、位置ずれを精密に補正する。従って、上テーブ
ル83上に載置された配送カセット43は、挿通口24
および紙幣取扱装置22のカセット装填部23に対して
正確に位置決めされる。
【0096】上述した微調整が終了した後、制御部10
4はスライド機構42を作動させて配送カセット43を
ハウジング44内の収納位置から装填位置へ移動させ
る。それにより、配送カセット43はATM10aの挿
通口24を通過し、紙幣取扱装置22のカセット装填部
23に装填され、また、配送カセット43のコネクタ7
6は紙幣取扱装置22に接続される。
【0097】装填作業が終了すると、制御部104によ
り終了信号がモデム112およびアンテナ70を介して
キャリアステーション32に送信され、更に、LAN2
8を介してサーバー30へ入力される。これを受けたサ
ーバー30は、ATM10aに対して配送カセット43
の装填終了を連絡し、ATM10aの紙幣取扱装置22
に、例えば、400枚の紙幣を回収する旨の指示を入力
する。
【0098】これに応じて、紙幣取扱装置22はその内
部に収容している紙幣を排出するとともに、配送カセッ
ト43の取り込みローラ74bを駆動して指定枚数分の
紙幣を配送カセット43内に回収する。なお、利用者に
よりATM10aが使用されている場合には、その取引
が終わった後に上記回収動作が開始される。
【0099】回収動作が終了すると、ATM10dから
サーバー30へ終了報告がなされ、この報告を受けたサ
ーバー30はLAN28およびキャリアステーション3
2を介して終了信号をカセットキャリア34へ送る。こ
れに応じて、カセットキャリア34の制御部104はス
ライド機構42を駆動して配送カセット43を装填位置
から収納位置へ移動させ、ATM10aからハウジング
44内へ収容する。
【0100】以上の動作によりATM10aからの紙幣
回収動作が終了する。その後、カセットキャリア34
は、上記と同様の動作により、ATM10bあるいはC
D10cと対向する位置に移動され所望の処理動作を行
うか、あるいは、キャリアステーション32とドッキン
グする位置へ戻される。
【0101】なお、上述した説明では、カセットキャリ
ア34とATMとの間における現金の受渡し動作および
位置調整動作について説明したが、カセットキャリアと
CD10cとの間についても同様の受渡し動作および位
置調整動作が行なわれるとともに、カセットキャリアと
柱Rの側面との間でも位置調整動作を行うことができ
る。
【0102】以上のように構成された現金処理システム
によれば、カセットキャリア34を所定の経路に沿って
あるポイントから目標ポイントまで走行させる際、反射
型距離センサ68a、68bを常時、作動状態に維持す
ることなく、ポイントに停止した後、位置調整、平行調
整等が必要な場合のみ作動させる。すなわち、カセット
キャリア34は、反射型距離センサによる検知を行って
いない状態で、現在のポイントから次のポイント移動す
る。そのため、従来のように反射型距離センサを常時作
動させながらカセットキャリアを走行する場合に比較し
て、データの処理量が低減し制御系の負担を軽減するこ
とができる。したがって、カセットキャリア34の走行
速度を上げた場合で停止位置の精度を上げることが可能
となり、カセットキャリアの走行速度を上げて処理速度
の向上を図ることができる。
【0103】また、カセットキャリア34が現在のポイ
ントから次のポイントへ走行する際、移動開始ポイント
におけるカセットキャリアの平行度調整、対象物との間
の間隔補正は、これらのポイント間の距離が所定値aよ
りも短い場合には行わず、所定値aよりも長い場合のみ
行う。そのため、この分だけシステム全体の処理時間を
短縮することができる。
【0104】また、ポイント間の距離が短い場合、平行
度調整、間隔調整を行わないでカセットキャリア34の
走行を開始したとしても、カセットキャリアが次のポイ
ントから大きくずれて停止することはほとんどない。ま
た、ポイント間の距離が長い場合には、対象物に対する
カセットキャリアの平行度調整および間隔調整を行った
後、カセットキャリアの走行を開始することにより、次
の停止ポイントにおける位置ずれを低減することができ
る。
【0105】更に、上記構成の現金処理システムによれ
ば、ATM、CD等の現金処理装置に対してカセットキ
ャリアを位置決めする際、各機種に応じた位置調整デー
タを予めデータベースに格納しておき、この位置調整デ
ータに基いてカセットキャリアを移動することにより、
カセットキャリアを種々の機種に対して最適な位置に合
わせることができる。従って、以後の接続動作、現金受
渡し動作を精度良くかつ迅速に行うことが可能となり、
処理システム全体の処理速度を向上することができる。
【0106】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上記実施の形態において、複数のATM
は直線的に配列され、カセットキャリア34も直線的に
往復移動する構成としたが、必要に応じて複数のATM
を曲線的あるいは屈曲して配置するようにしてもよい。
また、現金処理システムは現金処理装置として、他の機
器、例えば、現金計数装置等を含んで構成されていても
よい。取引媒体は紙幣に限らず、硬貨、通帳、カード、
ジャーナル用紙等種々のものに適用することが可能であ
り、かつ、複数種類の取引媒体を一度に取扱ようにして
もよい。
【0107】現金受渡し装置による処理動作は、現金処
理装置から現金を回収する動作のみにかぎらず、現金処
理装置から現金を回収し、回収した現金を他の現金処理
装置に充填する動作、あるいは、現金処理装置への現金
の充填のみを行なうようにしてもよい。
【0108】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、現金受渡し装置の走行速度および位置決め精度を上
げることにより、処理速度および位置決め精度の向上し
た取引媒体処理システム、および取引媒体処理方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る現金処理システム
を概略的に示す斜視図。
【図2】上記現金処理システムにおけるATMの外観を
示す斜視図。
【図3】上記現金処理システム全体の構成を概略的に示
すブロック図。
【図4】図4(a)は上記現金処理システムのカセット
キャリアの平面図、図4(b)は上記カセットキャリア
の側面図、図4(c)は上記カセットキャリアの正面図
である。
【図5】上記カセットキャリアの台車の平面図。
【図6】上記台車を一部破断して示す側面図。
【図7】上記カセットキャリアの配送カセット、スライ
ド機構、および微調整機構を示す正面図。
【図8】上記微調整機構の一部を概略的に示す斜視図。
【図9】上記スライド機構の駆動部を示す平面図。
【図10】上記カセットキャリア全体の構成を概略的に
示すブロック図。
【図11】上記現金処理システムにおける、現金処理装
置の配置、カセットキャリアの移動経路、停止ポイント
を概略的に示す平面図。
【図12】上記カセットキャリアの移動用データベース
の内容を示す図。
【図13】上記データベースのサブルーチンを示す図。
【図14】上記停止ポイント間の走行距離データを示す
図。
【図15】上記カセットキャリアの走行経路テーブルを
示す図。
【図16】上記現金処理システムの動作を示すフローチ
ャート。
【図17】上記カセットキャリアが所定の停止ポイント
に対してずれて停止した状態を示す平面図。
【図18】上記ATMに対するカセットキャリアの平行
度、間隔の補正動作を示したフローチャート。
【図19】上記ATMに対するカセットキャリアの平行
度、間隔を補正する補正動作を示す平面図。
【図20】上記ATMに対するカセットキャリアの平行
度、間隔を補正する補正動作を示す平面図。
【図21】上記ATMに対してカセットキャリアを位置
決めする工程を示す平面図。
【符号の説明】
10a、10b…ATM(自動取引装置) 10c…CD(キャッシュディスペンサ) 22…紙幣取扱装置 24…挿通口 25…床面 30…サーバー 31…入力部 32…キャリアステーション 34…カセットキャリア 39…メモリ 40…台車 50a、50b…サーボモータ 68a、68b…反射型距離センサ 104…制御部 114…メモリ 132…現金出納整理機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】設置面上に設置され、それぞれ取引媒体を
    処理する複数の処理装置と、 上記設置面上を自走し、上記処理装置との間で取引媒体
    を受渡す受渡し装置と、 上記処理装置の配置に応じて設定された受渡し装置の走
    行経路と、上記走行経路上に設定され各処理装置と対向
    する停止位置を含む複数の停止位置と、上記各停止位置
    における対象物の有無と、各停止位置間の走行距離と、
    を含んだ走行データを格納した第1格納手段と、取引媒
    体を受け渡す処理装置を指定する入力手段と、上記走行
    データおよび指定された処理装置を上記受渡し装置に送
    信する送信手段と、を備えた第1制御手段と、を具備
    し、 上記受渡し装置は、上記設置面上を自走可能な移動台車
    と、上記移動台車上に設けられ各処理装置との間で取引
    媒体を受け渡す受渡し手段と、対象物に対する受渡し装
    置の位置を検出する検出手段と、上記送信手段から送信
    された上記走行データおよび指定された処理装置を格納
    する第2格納手段と、上記第2格納手段に格納された走
    行データに基き、上記移動台車を上記走行経路に沿って
    現在の停止位置から上記指定された処理装置に対向する
    目標の停止位置まで移動させるとともに、上記走行経路
    における上記現在の停止位置から次の停止位置までの距
    離が所定距離よりも長い場合にのみ、上記検出手段によ
    り上記現在の停止位置における移動台車と対象物との間
    の距離および平行度を検出して所定値に調整した後、移
    動台車の走行を開始し、上記目標の停止位置に到着した
    時点で上記検出手段により上記指定された処理装置と移
    動台車との相対位置を検出し、上記走行データに基い
    て、移動台車を上記処理装置に対応する所定の処理動作
    位置に移動させる第2制御手段と、を備えていることを
    特徴とする取引媒体処理システム。
  2. 【請求項2】上記検出手段は、上記移動台車の走行方向
    に沿って互いに離間して設けられた一対の距離センサを
    有し、 上記第2制御手段は、上記移動台車が各停止位置に停止
    した際、上記走行データに基いて上記停止位置における
    対象物の有無を検出し、対象物が存在する場合に上記一
    対の距離センサを作動させて検出状態を検査する手段
    と、上記一対の距離センサによって対象物が検知されて
    いない場合、上記移動台車を上記一対の距離センサによ
    って上記対象物を検知する位置へ移動させる手段と、を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の取引媒体
    処理システム。
  3. 【請求項3】上記第2制御手段は、上記指定された処理
    装置に対応する目標の停止位置、上記受渡し装置の現在
    の停止位置から上記目標の停止位置までの最短経路、お
    よび上記最短経路における停止位置間の走行距離を、上
    記走行データから選択する手段を備えていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の取引媒体処理システム。
  4. 【請求項4】上記走行データは、上記各処理装置の機種
    に対応する複数の処理動作位置データを含み、上記第2
    制御手段は、上記指定された処理装置に応じて、対応す
    る処理動作位置データを上記走行データから選択し、選
    択された処理動作位置データに応じて上記目標の停止位
    置における移動台車の処理動作位置を調整する手段を備
    えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の取引媒体処理システム。
  5. 【請求項5】設置面上に設置された複数の処理装置に対
    し、上記設置面上を自走可能な受渡し装置によって取引
    媒体を受渡す取引媒体処理方法において、 上記処理装置の配置に応じて設定された受渡し装置の走
    行経路と、上記走行経路上に設定され各処理装置と対向
    する停止位置を含む複数の停止位置と、上記各停止位置
    における対象物の有無と、各停止位置間の走行距離と、
    を含む走行データを第1制御手段に格納し、 上記走行データを送信手段によって上記受渡し装置に送
    信して格納し、 取引媒体の受渡しを行う処理装置を、上記送信手段によ
    って上記受渡し装置に指定し、 上記走行データに基き、上記指定された処理装置に対応
    する上記受渡し装置の目標停止位置、上記受渡し装置の
    現在の停止位置から上記目標停止位置までの走行経路お
    よび走行距離を選択し、 上記選択された走行経路における上記受渡し装置の現在
    の停止位置と次の停止位置との間の走行距離を所定の走
    行距離と比較し、所定の走行距離よりも長い場合、上記
    現在の停止位置における上記受渡し装置と対象物との間
    の距離および平行度を、上記受渡し装置に設けられた検
    出手段によって検出し、 検出された距離および平行度が所定値となるように上記
    受渡し装置の位置を補正した後、上記受渡し装置の移動
    を開始して次の停止位置まで走行させ、 上記受渡し装置が上記目標停止位置に到達した時点で、
    上記受渡し装置と上記指定された処理装置との相対位置
    を上記検出手段によって検出しながら、上記走行データ
    に基いて、上記指定された処理装置に対応する処理動作
    位置に上記受渡し装置を位置決めし、 上記位置決めされた受渡し装置と上記処理装置との間で
    取引媒体の受渡しを行うことを特徴とする取引媒体処理
    方法。
  6. 【請求項6】上記受渡し装置が各停止位置に停止した
    際、上記走行データに基いて上記停止位置における対象
    物の有無を検出し、対象物が存在する場合に上記検出手
    段を作動させて検出状態を検査し、上記検出手段によっ
    て対象物が検知されていない場合、上記受渡し装置を上
    記検出手段によって上記対象物を検知する位置へ移動さ
    せることを特徴とする請求項5に記載の取引媒体処理方
    法。
  7. 【請求項7】上記走行データは、上記各処理装置の機種
    に対応する複数の処理動作位置データを含み、上記受渡
    し装置が上記目標の停止位置に到達した際、上記指定さ
    れた処理装置に対応する処理動作位置データを上記走行
    データから選択し、選択された処理動作位置データに応
    じて上記目標の停止位置における受渡し装置を処理動作
    位置に調整することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の取引媒体処理方法。
  8. 【請求項8】上記受渡し装置が上記目標の停止位置に到
    達した時点で、上記検出手段によって上記受渡し装置と
    上記指定された処理装置との距離および平行度を検出
    し、上記距離および平行度が所定値と異なる場合、上記
    受渡し装置を所定の距離および平行度に補正した後、上
    記処理動作位置に位置決めすることを特徴とする請求項
    5ないし7のいずれか1項に記載の取引媒体処理方法。
JP10090081A 1998-04-02 1998-04-02 複数の処理装置間で取引媒体を受渡す取引媒体処理システム、および取引媒体処理方法 Pending JPH11288487A (ja)

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