JPH11287961A - 光伝送装置 - Google Patents

光伝送装置

Info

Publication number
JPH11287961A
JPH11287961A JP10090379A JP9037998A JPH11287961A JP H11287961 A JPH11287961 A JP H11287961A JP 10090379 A JP10090379 A JP 10090379A JP 9037998 A JP9037998 A JP 9037998A JP H11287961 A JPH11287961 A JP H11287961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
optical signal
transmission
optical fiber
transmission device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10090379A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kurita
晃 栗田
Norihiro Asada
規裕 浅田
Takanori Takeshita
孝徳 竹下
Masahiko Maruyama
真佐彦 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Signal Co Ltd filed Critical Nippon Signal Co Ltd
Priority to JP10090379A priority Critical patent/JPH11287961A/ja
Publication of JPH11287961A publication Critical patent/JPH11287961A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体ガルバノミラー等の反射面が可動な光ス
イッチを用いて送受信器や伝送路の切り替えを行なう小
型の光伝送装置を提供する。 【解決手段】同期判断部6による制御の下で駆動回路8
により駆動されて反射面が回動する半導体ガルバノミラ
ーを用いた光反射部1によって、発光素子4から出射さ
れた光信号が反射されて光ファイバFに入射し、また
は、光ファイバFから出射された光信号が反射されて受
光素子2に入射する。これにより1本の光ファイバFを
時間分割で使用した双方向の光通信を行なう光伝送装置
が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを用い
て光通信を行なう光伝送装置に関し、特に、メカニカル
光スイッチを用いて光信号の伝送状態の切り替えを行な
う光伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】距離が離れている装置間や電磁波の影響
を受けやすい環境などにおける情報伝送には、光ファイ
バを利用した光通信が有効である。このような光通信シ
ステムの一例として、図13に、2つの光伝送装置間で
2本の光ファイバを用いて双方向通信を行なう場合の構
成を示す。
【0003】図13の構成では、装置Aが、一方の光フ
ァイバFに接続する光送信器50a及び他方の光ファイ
バF’に接続する光受信器51aを備え、装置Bが、光
ファイバFに接続する光受信器51b及び光ファイバ
F’に接続する光送信器50bを備えており、それぞれ
の装置A,B間で光ファイバF,F’を介して光信号に
よる情報交換が行われる。このシステムでは、装置Aが
装置Bに情報を送るとき、送信情報に従って変調された
光信号が光送信器50aから光ファイバFに送出され
る。その光信号は、光ファイバFを伝わり光受信器51
bで受信されて電気信号に変換された後復調され、装置
Aからの情報が装置Bに伝えられる。また、装置Bから
装置Aに情報を送る場合も、光ファイバF’を使用して
上記と同様に光信号が伝送される。
【0004】また、複数の装置間で光通信を行なう場合
には光通信ネットワークが構築される。光通信ネットワ
ークでは、一般に複数の光伝送路を切り替えるための光
スイッチ機能が不可欠である。図14に、従来の光通信
ネットワークの構成を示す。図14の構成では、装置A
から送信された光信号が、光交換機等に送られ光スイッ
チによって切り替えられた光伝送路を伝わって装置B,
C,Dのいずれかに送られる。前記光スイッチとして
は、これまでに様々な原理に基づいて動作するものが提
案されており、例えば、可動部を有するメカニカル光ス
イッチや、電気光学効果や熱光学効果などを利用した光
スイッチなどが知られている。
【0005】メカニカル光スイッチは、他の光スイッチ
に比べて動作が低速ではあるが、低損失、低クロストー
ク、低波長依存などの特徴を有している。例えば、光ビ
ームをプリズムやミラーの動きで切り替えるビーム可動
型のものや、ファイバを駆動するファイバ可動型のもの
などがある。具体的には、ファイバ可動型の光スイッチ
では、磁気力等の作用によって、可動ファイバが端面の
対向する静止ファイバ間で移動することにより光路の切
り替えが行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2つの装置
間で2本の光ファイバを用いて双方向通信を行なう上記
従来の光通信システムでは、例えば、装置Aがマスタ、
装置Bがスレーブであるような関係であるとき、各装置
A,Bが同時に情報を送信するのではなく、マスター側
がスレーブ側に対して命令を出し、スレーブ側がそれに
応答するというように、必ずしも2つの装置が同時に光
信号を送信できるようにする必要がない場合がある。こ
の場合には、各装置間で1本の光ファイバを時間分割に
より使用して光信号を伝送すれば足りる。従来のように
各装置A,B間を2本の光ファイバF,F’で接続する
ということは、1本の光ファイバで接続する場合と比べ
て、光ファイバや、その光ファイバとの接続に用いるコ
ネクタ、光ファイバを敷設するためスペースなどが無駄
になるという欠点がある。
【0007】各装置間を1本の光ファイバで接続して時
間分割により双方向の光通信を行なうためには、各装置
A,B内において、光ファイバに接続する光送信器50
a,50b及び光受信器51a,51bの切り替えが必
要になる。この切り替えには、上述した光通信ネットワ
ークの場合と同様に光スイッチが不可欠となる。しかし
ながら、上記のような装置内の光送受信器の切り替え
や、光通信ネットワークにおける各装置間の切り替え
に、メカニカル光スイッチを適用する場合には、光スイ
ッチを備えた光伝送装置が大型になってしまうという問
題がある。例えば、ファイバ可動型の光スイッチでは、
可動ファイバを移動させるための領域を確保する必要が
あり、この移動領域は切り替えの数(静止ファイバの本
数)が増大する程広くなるため、光伝送装置が大きなも
のになってしまう。
【0008】本発明は上記の点に着目してなされたもの
で、半導体ガルバノミラー等の反射面が可動な光スイッ
チを用いて送受信器や伝送路の切り替えを行なうように
することで小型の光伝送装置を安価に提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明の請求項
1に記載の光伝送装置は、光ファイバへの光信号の送信
及び光ファイバからの光信号の受信を行なう光伝送装置
において、送信する光信号を発生して出射する光送信手
段と、光信号を受光して受信処理を行なう光受信手段
と、駆動可能な反射面を有し、駆動状態に応じて、前記
光送信手段から出射された光信号を前記反射面で反射し
て光ファイバの一端に入射させるか、または、前記光フ
ァイバの一端から出射された光信号を前記反射面で反射
して前記光受信手段に入射させる光反射手段と、該光反
射手段を駆動する駆動手段と、前記光ファイバへの光信
号の送受信が時間分割で行われるように前記駆動手段の
動作を制御する制御手段と、を備えて構成される。
【0010】かかる構成では、制御手段による制御の下
で駆動手段によって駆動された光反射手段の反射面が所
定の位置に配置され、送信時には、光送信手段から出射
された光信号が反射面で反射して光ファイバの一端に入
射され、受信時には、前記光ファイバから出射された光
信号が反射面で反射して光受信手段に送られる。これに
より、1本の光ファイバを時間分割で使用した双方向の
光通信が行われるようになる。
【0011】上記の光伝送装置について、請求項2に記
載の発明では、前記制御手段が、前記光ファイバの他端
に接続される他の光伝送装置の送受信状態に同期して前
記駆動手段の動作を制御するようにしてもよい。これに
より、光ファイバの両端に接続された各光伝送装置間で
同期がとられた状態で光反射手段の駆動状態が制御さ
れ、光信号の送受信が行なわれるようになる。
【0012】また、請求項3に記載の発明は、送信側光
ファイバから出射された光信号を複数の受信側光ファイ
バのいずれか1つに入射させる光伝送装置において、駆
動可能な反射面を有し、前記送信側光ファイバから出射
された光信号を前記反射面で反射して前記受信側光ファ
イバのいずれか1つに入射させる光反射手段と、該光反
射手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の動作を制御
する制御手段と、を備えて構成される。
【0013】かかる構成によれば、送信側光ファイバか
ら出射された光信号が、制御手段による制御の下で駆動
手段によって駆動された光反射手段の所定の位置に配置
された反射面で反射して、複数の受信側光ファイバのい
ずれか1つに入射される。これにより、送信側光ファイ
バから出射される光信号の送信先の切り替えが行われる
ようになる。
【0014】さらに、請求項4に記載の発明は、複数の
送信側光ファイバのいずれか1つから出射された光信号
を受信側光ファイバに入射させる光伝送装置において、
駆動可能な反射面を有し、前記送信側光ファイバのいず
れか1つから出射された光信号を前記反射面で反射して
前記受信側光ファイバに入射させる光反射手段と、該光
反射手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の動作を制
御する制御手段と、を備えて構成される。
【0015】かかる構成によれば、制御手段による制御
の下で駆動手段によって駆動された光反射手段の反射面
が所定の位置に配置され、複数の送信側光ファイバのい
ずれか1つから出射された光信号が、前記反射面で反射
して受信側光ファイバに入射される。これにより、受信
側光ファイバに入射される光信号の送信元の切り替えが
行われるようになる。
【0016】請求項3または4記載の光伝送装置につい
て、請求項5に記載の発明では、前記送信側光ファイバ
からの光信号を受光して電気信号に変換し、再生処理し
て生成した光信号を前記光反射手段に向けて出射する送
信側光信号処理手段と、前記光反射手段で反射した光信
号を受光して電気信号に変換し、再生処理して生成した
光信号を前記受信側光ファイバに送る受信側光信号処理
手段と、を備えて構成されるようにしてもよい。
【0017】これにより、送信側光ファイバから出射さ
れる光信号が送信側光信号処理手段で再生処理された後
に、光反射手段に向けて出射され、光反射手段で反射し
た光信号が、受信側光信号処理手段で受信されて再生処
理された後に受信側光ファイバに送られるようになる。
さらに、請求項6の発明では、前記送信側光信号処理手
段及び前記受信側光信号処理手段を、アレイ構造に配置
された光電子集積回路とすることもできる。このように
することで、より小型の光伝送装置が提供されるように
なる。
【0018】また、上述した光伝送装置について、請求
項7に記載の発明では、前記光反射手段の具体的な構成
としては、半導体製造技術を用いて製造した半導体ガル
バノミラーとするのが好ましい。半導体ガルバノミラー
を用いることで、光伝送装置が一層小型なものとなる。
【0019】さらに、請求項8に記載の発明では、前記
光反射手段で反射して光ファイバに入射される光信号の
レベルを基に、前記駆動手段の動作を調整して光学系部
品の位置ずれを補償する補償手段を備えて構成されるよ
うにしてもよい。かかる構成によれば、光伝送装置の光
学系部品の製造時等における位置ずれが、補償手段によ
り駆動手段の動作を調整して光反射手段の反射面の位置
を変えるこよにより、組み立て後において補償可能とな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1の実施形態では、例えば、2つ
の装置(端局)間で1本の光ファイバを用いて双方向通
信を行なう光通信システムに適用される本発明の一態様
について説明する。
【0021】図1は、第1の実施形態に係る光伝送装置
の構成を示す図である。また、図2は、本実施形態が適
用される光通信システムの構成を示す図である。ここで
は、1本の光ファイバFで接続された2つの装置A,B
に、それぞれ図1に示した光伝送装置が使用される。図
1において、本光伝送装置は、例えば、光ファイバFか
らレンズRを介して出射される光信号を光反射手段とし
ての光反射部1を介して受光し電気信号に変換する受光
素子2と、該受光素子2からの電気信号を増幅、復調等
して受信情報を受信端子T1に出力する受信器3と、送
信情報を入力して発光素子4を駆動する駆動信号を発生
する送信器5と、光ファイバFに接続する相手方の装置
との同期状態を判断する同期判断部6と、該同期判断部
6の判断結果に応じて、送信器5に送る送信情報を選択
する送信判断部7と、同期判断部6からの信号に従って
光反射部1を駆動する駆動手段としての駆動回路8と、
から構成される。ここでは、受光素子2及び受信器3が
光受信手段として機能し、発光素子4及び送信器5が光
送信手段として機能し、同期判断部6及び送信判断部7
が制御手段として機能する。
【0022】光反射部1は、光ファイバFから出射され
る光信号の光軸上に所定の角度で配置され、駆動回路8
からの信号に基づいて反射板が変位角θだけ回動する可
動ミラーである。光軸上に配置される反射板の角度及び
回動させる変位角θは、受光素子2及び発光素子4の配
置に応じて設定される。光反射部1としては、半導体製
造技術を用いて製造する半導体ガルバノミラーを用いる
ことが好ましい。この半導体ガルバノミラーの詳細につ
いては後述する。
【0023】同期判断部6は、受信器3から出力される
受信情報を参照して、相手方の装置との同期状態を判断
する。この同期判断部6は、後述するように、送信すべ
きデータが発生した場合などに光反射部1を送信状態に
させる信号S1を駆動回路8に出力するとともに回線使
用権要求S2を送信判断部7に送り、相手装置との同期
が確立すると送信許可信号S3を送信判断部7に送る。
ここでは、相手装置との同期状態を示す信号がREAD
Y端子T3から出力され、送信可能状態にあるか否かを
示す信号が送信許可端子T4から出力されるものとす
る。
【0024】送信判断部7は、例えば、送信端子T2か
らの送信情報S0と同期判断部6からの送信許可信号S
3との論理積を演算するANDゲート7aと、同期判断
部6からの回線使用権要求S2とインバータ7bで反転
された送信許可信号S3との論理積を演算するANDゲ
ート7cと、各ANDゲート7a,7cからの出力信号
の論理和を演算するORゲート7dと、から構成される
ものとする。
【0025】ここで、上述した半導体ガルバノミラーに
ついて具体的に説明する。本実施形態で光反射部1とし
て用いた半導体ガルバノミラーは、本出願人により特開
平7−175005号公報及び特開平7−218857
号公報等により先に提案されたものであり、上記各公報
に詳細に説明されているので、ここでは簡単に説明す
る。
【0026】図3に、本実施形態の光反射部1として好
適な半導体ガルバノミラーの一例の分解斜視図を示す。
図3において、半導体ガルバノミラー200は、シリコ
ン基板201に外側可動板204Aがトーションバー2
05Aによって基板上下方向に揺動可能に軸支され、こ
の外側可動板204Aの内側に、内側可動板204Bが
前記トーションバー205Aと軸方向が直交するトーシ
ョンバー205Bによって基板上下方向に揺動可能に軸
支されている。外側可動板204Aは、枠状に形成さ
れ、その上面にシリコン基板201上面に形成した一対
の外側電極端子209A,209Aにトーションバー2
05Aの一方の部分を介して電気的に接続する平面コイ
ル206A(図では模式的に1本線で示す)が絶縁層で
被覆されて設けられている。また、内側可動板204B
は、平板状に形成され、その上面にはシリコン基板20
1に形成された一対の内側電極端子209B,209B
にトーションバー205Bの一方から外側可動板204
A部分を通り、トーションバー205Aの他方側を介し
て電気的に接続する平面コイル206B(図では模式的
に1本線で示す)が絶縁層で被覆されて設けられてい
る。平面コイル206Bで囲まれた内側可動板204B
の中央部には、全反射ミラー208が形成されている。
この全反射ミラー208が、光反射部1の反射板に相当
する。
【0027】シリコン基板201の上下面には、それぞ
れ例えばホウケイ酸ガラス等からなる上側及び下側ガラ
ス基板202,203が陽極接合されている。上側ガラ
ス基板202は、平板部の中央に角状の開口部202A
を有し、可動板上方部分が開放された形状である。下側
ガラス基板203は、平板部の中央に角状の溝部203
Aを有する。これにより、上側及び下側ガラス基板20
2,203とシリコン基板201とで3層構造とし、両
可動板204A,204Bの揺動空間を確保するように
している。
【0028】上側及び下側ガラス基板202,203に
は、2個づつ対となったそれぞれ8個づつ永久磁石21
0A〜213Aと210B〜213Bが図示のように配
置されている。上側ガラス基板202の互いに向き合う
永久磁石210A,211Aは、下側ガラス基板203
の永久磁石210B,211Bとで外側可動板駆動用の
磁界を発生させる。また、上側ガラス基板202の互い
に向き合う永久磁石212Aと213Aは、下側ガラス
基板203の永久磁石212B,213Bとで内側可動
板駆動用の磁界を発生させる。
【0029】次に、半導体ガルバノミラー200の動作
原理について簡単に説明する。例えば、電極端子209
A,209Aの一方を+極、他方を−極として平面コイ
ル206Aに電流を流す。外側可動板204Aの両側で
は、永久磁石210Aと210B、永久磁石211Aと
211Bによって、外側可動板204Aの平面に沿って
平面コイル206Aを横切るような方向に磁界が形成さ
れる。この磁界中の平面コイル206Aに電流が流れる
と、平面コイル206Aの電流密度と磁束密度に応じて
外側可動板204Aの両端に、電流・磁束密度・力のフ
レミングの左手の法則に従った方向に力が作用し、外側
可動板204Aが回動する。外側可動板204Aが回動
するとトーションバー205Aが捩じられ、これによつ
て発生するトーションバー205Aのばね反力と外側可
動板204Aに作用する電磁力とが釣り合う位置まで外
側可動板204Aは回動する。
【0030】この時の、外側可動板204Aの変位角は
平面コイル206Aに流れる電流に比例する。従って、
平面コイル206Aに流す電流を制御することにより、
外側可動板204A、即ち全反射ミラー208の変位角
を制御することができる。そして、予め平面コイルに流
す電流量と可動板の変位角との関係を求めておけば、電
流量を制御することで全反射ミラー208を所望の変位
角位置にセットすることができる。
【0031】内側可動板204Bは、外側可動板204
Aと同様の動作原理によってトーションバー205Bを
軸として回動し、平面コイル206Bに流す電流量の制
御によってその変位角を制御できる。このように外側及
び内側可動板204A,204Bをそれぞれ回動制御す
ることで、全反射ミラー208、即ち光反射部1の反射
板の位置を可変制御できる。
【0032】なお、下側ガラス基板203に、平面コイ
ル206A,206Bとの相互インダクタンスに基づい
て外側可動板204A,204Bの変位を検出するため
の検出コイル(図示せず)を、各トーションバー205
A,205Bに対してそれぞれ対称に設けるとよい。こ
の場合、ミラー208の変位角を制御する際に、平面コ
イル206Aに、駆動電流に重畳して駆動電流周波数に
比べて高周波数の変位角検出用電流を流す。すると、こ
の検出用電流に基づいて、平面コイル206Aと下側ガ
ラス基板203に設けた検出コイルとの間の相互インダ
クタンスによる誘導電圧がそれぞれの検出コイルに発生
する。検出コイルに発生する各誘導電圧は、外側可動板
204Aが水平位置にある時には、各検出コイルと対応
する平面コイル206Aとの距離が等しくその差は零で
ある。外側可動板204Aが電磁力によってトーション
バー205A回りに回動すると、一方の検出コイルでは
接近して相互インダクタンスの増加により誘導電圧は増
大し、他方の検出コイルでは離間して相互インダクタン
スの減少により誘導電圧は低下する。従って、両検出コ
イルに発生する誘導電圧は、可動板の変位角に応じて変
化し、この誘導電圧を検出することで、可動板、即ち、
全反射ミラー208の変位角を検出できる。そして、例
えば、ブリッジ回路等を用いて両検出コイルに発生する
誘導電圧差を差動増幅器を介して外側可動板204Aの
駆動系にフィードバックし、駆動電流を制御するように
すれば、全反射ミラー208の変位角をより精度良く制
御することが可能となる。
【0033】また、本実施形態では、一方の可動板を固
定として他方の可動板を回動制御することでも、送信光
及び受信光の切り替えが可能である。したがって、上記
の場合では、2軸(トーションバー205A,205
B)によって可動板を支持する構成の半導体ガルバノミ
ラーとしたが、1本のトーションバーで可動板を支持す
る構成としても構わない。
【0034】次に、第1の実施形態の動作について、図
4のフローチャートと図5のシーケンス図を用いて説明
する。ただし、ここでは光ファイバFで接続された各装
置A,Bについて、光反射部1が駆動状態にあるときに
は、反射板が変位角θだけ回動され、発光素子4から出
射した光信号を光ファイバFに導く光路が形成され、光
反射部1が非駆動状態にあるときには、トーションバー
の反力により反射板が元の位置に戻って、光ファイバF
から出射した光信号を受光素子2の受光面に導く光路が
形成されるものとする。
【0035】まず初期状態では、光反射部1を非駆動状
態として、データが光ファイバFから送られてくるのを
待つ受信状態とされる。このときは、相手装置との同期
が確立していない状態でありREADY端子T3から出
力される値は未同期を表す「0」となる。この状態を図
4ではステップ10(図中S10で表し以下同様とす
る)に示す。
【0036】そして、ステップ20において、例えば装
置A側で送信すべきデータが発生すると、装置Aについ
ては、ステップ30に進み、同期判断部6から駆動回路
8に信号S1が送られ光反射部1が駆動されて、装置A
が送信状態とされる。これと同時に、ステップ31で装
置Aの同期判断部6から送信判断部7に回線使用権要求
S2が送られる。この回線使用権要求S2は、例えば、
予め決めておいたコード等を示し、ビット誤りを検出可
能な符号で符号化されているものとする。このとき同期
判断部6から出力される送信許可信号S3の値は不許可
を示す「0」である。その送信許可信号S3が、送信判
断部7のANDゲート7aに入力されるとともに、イン
バータ7bで反転されてANDゲート7cに入力され
る。したがって、送信判断部7からは回線使用権要求S
2に応じたANDゲート7cの出力が、ORゲート7d
を介して送信信号として送信器5に送られる。その送信
信号に従って送信器5から発光素子4に駆動信号が出力
されて、回線使用権要求S2を表す光信号が発光素子4
から出射される。この光信号は、光反射部1で反射しレ
ンズRを通って光ファイバFに入射して装置Bに送信さ
れる。装置Aから装置Bへの回線使用権要求S2の送信
が完了すると、装置Aは、ステップ32で光反射部1が
非駆動とされ受信状態となり、装置Bからの応答を待
つ。
【0037】ここで、装置Aが回線使用権要求S2を送
信したとき、図5に示したように、装置Bが送信状態ま
たは送信状態から受信状態への変化の途中にある場合、
装置Aからの回線使用権要求S2が装置Bで正しく受信
されないため、装置Bから装置Aに送信許可を示す信号
は返送されない。図5の場合では、装置Aからの1回目
の回線使用権要求S2について装置Bが受信に失敗して
いるので、装置Aは、ステップ33で一定時間が経過し
ても、装置Bからの送信許可を受信できないことを判断
して、ステップ30に戻り、再び装置Bに回線使用権要
求S2を送信する。なお、再送信までの待ち時間は固定
ではなく多少の変動幅を持たせるようにする。
【0038】装置Bでは、装置Aからの1回目の回線使
用権要求S2の送信後2回目の送信までの間に、ステッ
プ40に示す受信状態となると、ステップ41で装置A
からの光信号を受信する。そして、ステップ42で光信
号の受信が正常に完了したことを確認すると、ステップ
43において、受信した信号が回線使用権要求S2であ
るか否かを判別する。回線使用権要求S2であると判別
されると、ステップ44で光反射部1が駆動されて送信
状態となる。これと同時にステップ45で送信許可を示
す信号が同期判断部6から送信判断部7を介して送信器
5に送られ、その信号に応じて発光素子4から光信号が
出射される。この光信号は、光反射部1で反射してレン
ズRを通って光ファイバFに入射し装置Aに送信され
る。これによりステップ46で同期が確立された状態と
なる。この装置Bの同期確立状態は、回線使用権要求S
2を正常に受信した後、装置Aからの送信データの受信
が完了するまでの間継続される。また、装置Bから送信
許可が発せられたとき、装置Aについては受信状態にな
っているので、装置Bからの応答を受信することができ
る。
【0039】装置Aが、ステップ34で装置Bからの送
信許可を受信すると、光反射部1が駆動されて送信状態
とされるとともに、同期判断部6から出力される送信許
可信号S3の値が「1」となる。これにより、送信端子
T2の送信信号が送信判断部7を通って送信器5に送ら
れ、その送信信号に従って発光素子4が駆動されて光信
号が出射され、光反射部1及びレンズRを介して光ファ
イバFに入射して装置Bに伝送される。装置Aは、装置
Bからの送信許可を受信した後、装置Bへのデータの送
信が完了するまでの間、同期が確立された状態となる。
【0040】装置Aからの送信データを正常に受信した
装置Bでは、ステップ43で受信した信号が回線使用権
要求S2ではないことが判別されると、ステップ47に
より同期状態が開放されて待機状態(受信状態)とな
る。このように第1の実施形態によれば、2つの装置
A,B間を1本の光ファイバFで接続し、光反射部1に
より各装置A,Bの送受信状態を同期させて切り替え、
光ファイバFを時間分割で使用するようにしたことで、
従来の2本の光ファイバを用いた光通信システムに比べ
てより簡略な構成で安価な光伝送装置を用いて双方向の
光通信が可能となる。特に、光反射部1に半導体ガルバ
ノミラーを用いることで、各光伝送装置A,Bの小型化
を図ることができる。
【0041】なお、上述した第1の実施形態では、1種
類の光信号を1本の光ファイバで伝送する場合を説明し
たが、本発明はこれに限らず、波長の異なる複数の光信
号を1本の光ファイバで伝送する波長多重方式の光通信
システムにも応用することが可能である。また、装置
A,B間の同期制御は、上述した方式に限られるもので
はなく、その他のシーケンスによる同期制御であっても
構わない。
【0042】次に、本発明に係る第2の実施形態につい
て説明する。第2の実施形態では、複数の装置間で光通
信を行なう光通信ネットワークに適用される本発明の一
態様について説明する。図6は、第2の実施形態に係る
光伝送装置の構成を示す図である。また、図7は、光通
信ネットワークの構成を示す図である。ここでは、例え
ば、1つの光送信装置Cから光ファイバF0に送信され
た光信号が、光交換機10により、4つの光受信装置D
1〜D4にそれぞれ接続する光ファイバF1〜F4のい
ずれか1つに伝送される光通信ネットワークを考え、前
記光交換機10として、図6に示した光伝送装置が適用
される。
【0043】図6において、本光交換機10は、光ファ
イバF0からレンズR0を通って出射される光信号の光
軸上に配置された光反射手段としての光反射部11と、
該光反射部11を駆動する駆動手段としての駆動回路1
2と、該駆動回路12に切り替え制御信号を送る制御手
段としての制御部13と、から構成される。この光交換
機10には、送信側の光ファイバF0及び受信側の光フ
ァイバF1〜F4の各一端が、図示したような所定の位
置に取り付けられている。また、各光ファイバF0〜F
4の先端には、それぞれ屈折特性の異なるレンズR0〜
R4が固定されている。
【0044】光反射部11は、第1の実施形態の光反射
部1と同様の構成であって、例えば上述の図3に示した
半導体ガルバノミラーを用いることが好ましい。光反射
部11の反射板の変位角θは、制御部13により駆動回
路12を介して制御される。制御部13は、例えば、外
部から与えられる離散的な印加電圧値またはバイナリ値
を、光反射部11の反射板の変位角θに相当する電圧値
に変換して駆動回路12に出力する。
【0045】ここで送信側の光ファイバF0に対する光
反射部11の設置位置、及び光反射部11の反射板の変
位角θと受信側の光ファイバF1〜F4の配置関係につ
いて説明する。図6に示すように、光反射部11は、光
ファイバF0からレンズR0を通って出射される光信号
を基準にして、反射板の反射面を角度φだけ傾けて設置
される。この角度φは受信側の光ファイバF1〜F4の
取り付け位置及びレンズR1〜R4の屈折特性に応じて
決められる。
【0046】駆動回路12により光反射部11が駆動さ
れ、反射板が変位角θだけ回動した状態にあるとき、光
ファイバF0からの光信号は反射板で反射して、角度
[π−2(φ−θ)]の方向へ進む。この反射光の進む
方向の延長線上に受信側のレンズ及び光ファイバが配置
される。受信側の各光ファイバF1〜F4の間隔bは、
反射面からレンズ端面までの距離をLとし、反射板の単
位変位角をΔθとすると、次の(1)式で表すことがで
きる。
【0047】b=L×tanΔθ …(1)なお、使用
するレンズや光ファイバのサイズ等によって、実際の間
隔bに制約が生じるが、この制約は距離Lを大きく取る
ことで緩和できる。このように構成された第2の実施形
態の動作について説明する。光送信装置Cから送信され
た光信号は、光ファイバF0を通って光交換機10に伝
送される。光交換機10では、制御部13の制御下で、
駆動回路12により光反射部11が駆動され、光反射部
11の反射板が変位角θだけ回動した状態とされる。光
ファイバF0からレンズR0を介して出射された光信号
が、光反射部11で反射して受信側のいずれか1つのレ
ンズを通って光ファイバに入射され、その光ファイバに
接続された光受信装置に伝送される。光反射部11の反
射板の変位角θが制御部13により逐次切り替えられる
ことによって、光送信装置Cからのデータの送信先が切
り替えられるようになる。
【0048】このように第2の実施形態によれば、光通
信ネットワークにおいて、光伝送路の切り替えを、半導
体ガルバノミラーを用いた光交換機10により行なうよ
うにしたことで、従来のファイバ可動型光スイッチ等を
用いた光交換機に比べて、より小型の光交換機を実現す
ることができる。また、半導体ガルバノミラーを用いた
ことで、切り替えを行なう数(分岐数)に変更が生じた
ときにでも、反射板の変位角の設定を変更するだけで対
処できるため、より柔軟に光通信ネットワークを構築す
ることが可能になる。さらに、半導体ガルバノミラーは
駆動エネルギーが比較的小さいので、光伝送装置の低消
費電力化を図ることも可能である。
【0049】なお、上記第2の実施形態では、受信側光
ファイバの端部を1次元(直線)的に配置する構成とし
たが、本発明はこれに限らず、受信側光ファイバの端部
を2次元(平面)的に配置する(例えば、複数の光ファ
イバを束ねたような状態)ことも可能である。この場合
には、光反射部11として使用する半導体ガルバノミラ
ーは、反射板を2軸で支持する構造のものとする。ま
た、上記の光通信ネットワークシステムにおいて送信側
と受信側を入れ替えた構成、即ち、光伝送装置が、複数
の送信側光ファイバのいずれか1つから出射された光信
号を1本の受信側光ファイバに伝送するようなシステム
にも応用可能である。
【0050】次に、本発明に係る第3の実施形態につい
て説明する。第3の実施形態は、上記第2の実施形態と
同様な光通信ネットワークに適用される本発明の他の態
様であり、光電子集積回路(OEIC)を用いた場合の
ものである。図8は、第3の実施形態に係る光伝送装置
の概略構成を示す斜視図であり、図9は、その基板の上
面図である。
【0051】図において、本光伝送装置20は、例え
ば、シリコン(Si)基板21上にアレイ構造に配置さ
れた送信側光信号処理手段としての光信号処理回路22
0 及び受信側光信号処理手段としての光信号処理回路2
1 〜226 と、基板21の上方に対向させて配置され
た光反射部23と、該光反射部23を駆動する駆動回路
24と、該駆動回路24に切り替え制御信号を送る制御
部25とを備えて構成される。
【0052】光信号処理回路220 には、図示されない
光送信装置に接続された光ファイバF0が接続されてお
り、また、各光信号処理回路221 〜226 には、図示
されない光受信装置に接続された光ファイバF1〜F6
が接続されている。各光信号処理回路220 〜22
6 は、例えば図10のブロック図に示すように、受光素
子22a、増幅回路22b、識別回路22c及び発光素
子22dから構成される。光信号処理回路220 につい
ては、光ファイバF0から出射される光信号が受光素子
22aで受光される構成とし、光信号処理回路221
226 については、各発光素子22dから出射される光
信号が光ファイバF1〜F6に入射される構成とする。
受光素子22aは、受光した光信号を電気信号に変換す
るものである。増幅回路22bは、受光素子22aから
の電気信号を所定のレベルまで増幅して出力する回路で
ある。識別回路22cは、増幅回路22bからの信号を
基に識別処理を行ない受信データを再生し、その再生し
た信号に応じて発光素子22dを駆動する駆動信号を生
成する回路である。発光素子22dは、識別回路22c
からの駆動信号により駆動されて光信号を出射するもの
である。
【0053】光反射部23は、光信号処理回路220
発光素子22dから出射される光信号の光軸上に配置さ
れ、制御部25により駆動回路24を介して反射板の変
位角が制御される。この光反射部23は、第2の実施形
態の光反射部と同様の構成であって、上述した半導体ガ
ルバノミラーを用いるのが好ましい。このような光伝送
装置20では、光送信装置から光ファイバF0を介して
送られてきた光信号が、光信号処理回路220 の受光素
子22aで受光される。光信号処理回路220 では、受
信した光信号の再生処理が行なわれ発光素子22dから
光信号が出射される。光信号処理回路220 から出射さ
れた光信号は、対向する光反射部23の反射板で反射し
て、光信号処理回路221 〜226 のいずれか1つの受
光素子22aで受光される。このときの反射板の変位角
は、第2の実施形態の場合と同様に、制御部25の制御
下で駆動回路24を介して制御されている。
【0054】光反射部23で反射された光信号を受信し
た光信号処理回路は、その光信号の再生処理を行なって
発光素子22dから光信号を出射する。この光信号は、
その光信号処理回路に接続する光ファイバに入射されて
光受信装置に伝送される。このように第3の実施形態に
よっても、第2の実施形態の場合と同様の効果を得るこ
とができる。特に、光電子集積回路(OEIC)及び半
導体ガルバノミラーを用いたことで、多くの機能を備え
たより小型の光伝送装置を提供可能である。
【0055】なお、上述した第1〜第3の実施形態の各
光伝送装置では、光反射部と各光ファイバとの位置合わ
せ精度が重要になる。そこで、製造時における光学系部
品の位置合わせのずれを製造後に補可能にする手段の一
例を以下で説明する。図11は、例えば、第3の実施形
態の光伝送装置に対して、位置合わせ補償手段を付加し
た場合の概略構成を示す図である。
【0056】図11の構成では、各光信号処理回路22
1 〜226 の増幅回路22bから出力される、光受信レ
ベルに比例した信号Sref (電圧V)を取り出して補償
回路26に入力し、該補償回路26から駆動回路24に
補償信号を送るものである。この信号Sref の電圧V
は、図12に示すように、光反射部23の反射板の変位
角θに応じて変化する。各光信号処理回路の受光レベル
が最大となるとき信号Sref の電圧Vも最大値となる。
しかし、製造時に光学系部品の位置ずれが生じると、反
射板の制御による反射光の照射位置がずれるため、電圧
Vのピークが図12の点線に示すようにずれる。
【0057】ところで、駆動回路24は、光反射部23
の反射板が制御部25からの信号に応じた変位角に保た
れるように駆動する回路であるため、各光信号処理回路
22 1 〜226 に対応した補償回路26からの補償信号
により、反射板の変位角を微少量調整することができ
る。ここでの補償回路26は、信号Sref の電圧Vが一
定の閾値を超えているときに、その電圧Vが最大値をと
るよう、駆動回路24を介して反射板の変位角を補正す
る。電圧Vの閾値を設けるのは対象外の光信号処理回路
による補正制御を排除するためである。
【0058】このように位置合わせ補償手段を付加する
ことにより、製造時に生じる位置ずれを製造後に補償可
能となる。これによって製造時の組み立て精度の粗さが
ある程度許容できるようになる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た発明は、駆動状態に応じて可動な光反射手段により、
光送信手段から出射された光信号を光ファイバに入射さ
せ、また、その光ファイバから出射された光信号を光受
信手段に入射させるようにしたことで、1本の光ファイ
バを時間分割で使用することができるため、従来の2本
の光ファイバを用いた光通信システムに比べて、より簡
略な構成で安価な光伝送装置により双方向の光通信が可
能となる。また、請求項2に記載したように、光ファイ
バの両端に接続する光伝送装置の送受信状態に同期させ
て光反射手段が駆動されることにより、各装置間の双方
向光通信をより確実に行なうことができる。
【0060】請求項3または4に記載の発明は、光通信
ネットワークにおいて、光反射手段を備えた光伝送装置
により光伝送路の切り替えを行なうようにしたことで、
従来のファイバ可動型光スイッチ等を用いた光交換機に
比べて、より小型の光伝送装置を実現することができ
る。また、請求項5、6に記載した発明によれば、送受
信される光信号が光信号処理手段で再生処理されること
で、より伝送特性の優れた光伝送装置が実現でき、特
に、光信号処理手段を光電子集積回路で構成したこと
で、より小型の光伝送装置を提供できる。
【0061】さらに、請求項7に記載した発明では、上
記の発明の光反射手段に半導体ガルバノミラーを用いた
ことで、光伝送装置の一層の小型化を図ることができ
る。また、光通信ネットワークの分岐数に変更が生じた
ときにでも、光反射手段の配置の設定を変更するだけで
対処できるため、より柔軟に光通信ネットワークを構築
することが可能である。さらに、半導体ガルバノミラー
は駆動エネルギーが比較的小さいので、光伝送装置の低
消費電力化を図ることも可能である。
【0062】加えて、請求項8に記載した発明では、光
伝送手段に補償手段を設けたことにより、製造時に生じ
る位置ずれを製造後に補償できるため、製造時の組み立
て精度の粗さがある程度許容できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送装置の構
成を示す図である。
【図2】同上第1の実施形態における光通信システムの
構成を示す図である。
【図3】同上第1の実施形態に用いる半導体ガルバノミ
ラーの構成を示す分解斜視図である。
【図4】同上第1の実施形態の動作を説明するフローチ
ャートである。
【図5】同上第1の実施形態の動作を説明するシーケン
ス図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る光伝送装置の構
成を示す図である。
【図7】同上第2の実施形態における光通信ネットワー
クの構成を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る光伝送装置の構
成を示す斜視図である。
【図9】図8の光伝送装置の基板上面図である。
【図10】第3の実施形態に用いる光信号処理回路の構
成を示す図である。
【図11】同上第3の実施形態の光伝送装置について位
置合わせ補償手段を付加した構成を示す図である。
【図12】位置合わせ補償手段における信号Sref の電
圧Vと変位角θとの関係を示す図である。
【図13】2本の光ファイバを用いた従来の光通信シス
テムの構成を示す図である。
【図14】従来の光通信ネットワークの構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,11,23…光反射部 2…受光素子 3…受信器 4…発光素子 5…送信器 6…同期判断部 7…送信判断部 8,12,24…駆動回路 13,25…制御部 21…基板 220 〜226 …光信号処理回路 26…補償回路 F,F0〜F6…光ファイバ θ…変位角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸山 真佐彦 埼玉県浦和市上木崎1丁目13番8号 日本 信号株式会社与野事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバへの光信号の送信及び光ファイ
    バからの光信号の受信を行なう光伝送装置において、 送信する光信号を発生して出射する光送信手段と、 光信号を受光して受信処理を行なう光受信手段と、 駆動可能な反射面を有し、駆動状態に応じて、前記光送
    信手段から出射された光信号を前記反射面で反射して光
    ファイバの一端に入射させるか、または、前記光ファイ
    バの一端から出射された光信号を前記反射面で反射して
    前記光受信手段に入射させる光反射手段と、 該光反射手段を駆動する駆動手段と、 前記光ファイバへの光信号の送受信が時間分割で行われ
    るように前記駆動手段の動作を制御する制御手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする光伝送装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段が、前記光ファイバの他端に
    接続される他の光伝送装置の送受信状態に同期して前記
    駆動手段の動作を制御することを特徴とする請求項1記
    載の光伝送装置。
  3. 【請求項3】送信側光ファイバから出射された光信号を
    複数の受信側光ファイバのいずれか1つに入射させる光
    伝送装置において、 駆動可能な反射面を有し、前記送信側光ファイバから出
    射された光信号を前記反射面で反射して前記受信側光フ
    ァイバのいずれか1つに入射させる光反射手段と、 該光反射手段を駆動する駆動手段と、 該駆動手段の動作を制御する制御手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする光伝送装置。
  4. 【請求項4】複数の送信側光ファイバのいずれか1つか
    ら出射された光信号を受信側光ファイバに入射させる光
    伝送装置において、 駆動可能な反射面を有し、前記送信側光ファイバのいず
    れか1つから出射された光信号を前記反射面で反射して
    前記受信側光ファイバに入射させる光反射手段と、 該光反射手段を駆動する駆動手段と、 該駆動手段の動作を制御する制御手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする光伝送装置。
  5. 【請求項5】前記送信側光ファイバからの光信号を受光
    して電気信号に変換し、再生処理して生成した光信号を
    前記光反射手段に向けて出射する送信側光信号処理手段
    と、 前記光反射手段で反射した光信号を受光して電気信号に
    変換し、再生処理して生成した光信号を前記受信側光フ
    ァイバに送る受信側光信号処理手段と、 を備えて構成されたことを特徴とする請求項3または4
    記載の光伝送装置。
  6. 【請求項6】前記送信側光信号処理手段及び前記受信側
    光信号処理手段が、アレイ構造に配置された光電子集積
    回路であることを特徴とする請求項5記載の光伝送装
    置。
  7. 【請求項7】前記光反射手段が、半導体製造技術を用い
    て製造した半導体ガルバノミラーであることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれか1つに記載の光伝送装置。
  8. 【請求項8】前記光反射手段で反射して光ファイバに入
    射される光信号のレベルを基に、前記駆動手段の動作を
    調整して光学系部品の位置ずれを補償する補償手段を備
    えて構成されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1つに記載の光伝送装置。
JP10090379A 1998-04-02 1998-04-02 光伝送装置 Pending JPH11287961A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10090379A JPH11287961A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 光伝送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10090379A JPH11287961A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 光伝送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11287961A true JPH11287961A (ja) 1999-10-19

Family

ID=13996945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10090379A Pending JPH11287961A (ja) 1998-04-02 1998-04-02 光伝送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11287961A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2821678A1 (fr) * 2001-03-02 2002-09-06 Teem Photonics Module de deflexion optique
WO2008149734A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sony Corporation 光導波路、信号処理装置及び信号処理基板
JP2009009102A (ja) * 2007-05-31 2009-01-15 Sony Corp 光導波路、信号処理装置及び信号処理基板

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2821678A1 (fr) * 2001-03-02 2002-09-06 Teem Photonics Module de deflexion optique
WO2002071126A1 (fr) * 2001-03-02 2002-09-12 Teem Photonics Module de deflexion optique
US6900921B2 (en) 2001-03-02 2005-05-31 Teem Photonics Optical deflection module
WO2008149734A1 (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Sony Corporation 光導波路、信号処理装置及び信号処理基板
JP2009009102A (ja) * 2007-05-31 2009-01-15 Sony Corp 光導波路、信号処理装置及び信号処理基板
US8346034B2 (en) 2007-05-31 2013-01-01 Sony Corporation Optical selector switch and signal-processing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6483962B1 (en) Optical cross connect switching array system with optical feedback
US6567574B1 (en) Modular three-dimensional optical switch
JP2000111816A (ja) 能動整合フォトニクス組立体
JP2000019434A (ja) 光セレクタ
JP2010530670A (ja) 光配線
JPH08237204A (ja) 光空間結線装置
JPH11287961A (ja) 光伝送装置
JP4724308B2 (ja) ガルバノミラー
JP4397162B2 (ja) 光直列リンク
JP2004519703A (ja) 光ファイバスイッチ及び関連する方法
US20050031255A1 (en) Method and system for maintaining active alignment in an optical switch using dedicated representative directing elements
CN100463537C (zh) 光信号交换机的控制设备和控制方法
US4715673A (en) Optical switch
KR20020031353A (ko) 편광 게이트들을 이용하는 모든 광학 상호접속
JP7144786B2 (ja) 小型光トランシーバ
KR100593776B1 (ko) 광스위치
JP2000022643A (ja) 光インタコネクトシステム
US6647170B2 (en) Optical switching system that uses movable microstructures to switch optical signals in three dimensions
US7557980B2 (en) Optical path switching device
JP2003107372A (ja) 光スイッチャ
JP5084996B2 (ja) ガルバノミラー
JP6119896B1 (ja) 光モジュール及び光伝送システム
US6813057B2 (en) Configurations for an optical crossconnect switch
KR100322714B1 (ko) 광전 컴퓨터 네트워크 내에서 광신호들을 방송하는 장치및 방법
JPH11284647A (ja) ループ形光lanのノード装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060328