JPH1128763A - 貼り合わせブロー成形方法 - Google Patents

貼り合わせブロー成形方法

Info

Publication number
JPH1128763A
JPH1128763A JP18622297A JP18622297A JPH1128763A JP H1128763 A JPH1128763 A JP H1128763A JP 18622297 A JP18622297 A JP 18622297A JP 18622297 A JP18622297 A JP 18622297A JP H1128763 A JPH1128763 A JP H1128763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin sheet
mold
bag
blow molding
parison
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18622297A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohisa Takigawa
尚久 滝川
Hiroyuki Takatori
宏幸 高取
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP18622297A priority Critical patent/JPH1128763A/ja
Publication of JPH1128763A publication Critical patent/JPH1128763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 同一のブロー成形機で樹脂シートをあらかじ
めプリフォームし、表面転写性に優れた成形品を、高能
率でブロー成形できる貼り合わせブロー成形方法の提
供。 【解決手段】 型開した金型間の一方の金型成形面に表
面側が対向するように樹脂シートを垂下した後、該樹脂
シートの背面と他方の金型成形面との間に、弾性体で形
成され加圧エアの封入により概略成形品形状まで膨張自
在で、かつ、内部に加熱体を備えた中空袋状の樹脂シー
ト予備成形用の袋体を配設して型閉し、金型を該樹脂シ
ートの軟化温度まで加熱するとともに、該袋体を加熱し
つつ該袋体内に加圧エアを注入して膨張させることによ
り該樹脂シートのプリフォームを行なった後、型開して
該袋体を退避させてから、該樹脂シートを一方の金型成
形面に付着させた状態のままパリソンを吐出して垂下
し、両金型を型閉して該パリソンへのブローイングを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パリソンの片側ま
たは両側に樹脂シートを貼り合わせた貼り合わせ成形品
をつくる貼り合わせブロー成形方法に係り、特に、貼り
合わせる樹脂シートを両金型間で袋体の膨張による押圧
力でプリフォーム成形して、樹脂シートの表面性を金型
のヒートクール成形方法に同調させて向上させた貼り合
わせ成形品を得る貼り合わせブロー成形方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ダイスヘッドから筒状に射出または押し
出されたパリソンから中空状の樹脂製品をつくるブロー
成形では、ダイスヘッドからパリソンを射出または押し
出し、パリソンピンチによって袋状にされたパリソンに
プリブローを行なって僅かに膨らませ、開放された金型
内に入れて金型を閉じ、金型とパリソンとで形成される
キャビティ内の空気は、金型表面に通じる小さな空気抜
き穴より真空ポンプ装置を介して空気を吸引したうえ、
パリソン内に高圧の空気吹き込みを行なってパリソンを
キャビティに基づく所定の形状としたあと金型で冷却し
て成形を完了する。このようにして、成形された樹脂製
品は金型を開いて取り出される。
【0003】図5に示すものは、従来のブロー成形機を
示す。図5のものは溶融樹脂をダイスヘッド2の側方1
個所より供給する、いわゆる、サイドフィード方式のブ
ロー成形機1を示し、射出装置4により押圧された高温
溶融状態の樹脂は樹脂供給口2aを経由してダイスヘッ
ド2とマンドレル3との間に設けた環状の通路を通り、
最下端の環状空間通路7より吐出されてパリソンPを形
成する。コア3aはマンドレル3を貫通したパリコン用
ロッド6aに接続され、パリコンシリンダ6の作動によ
り上下方向僅かに進退動され、パリソンPの肉厚を制御
するために環状空間通路7の間隙(ギャップ)を調整で
きるようになっている。
【0004】一方、このようなブロー成形機1を使用し
て吐出されたパリソンと金型キャビティとの間に樹脂シ
ートを介在させたうえで金型を型締し、表面に樹脂シー
トを貼り合わせたブロー成形品を生産することが、従
来、実施されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の貼り合わせブロー成形方法では、成形品の表
面性は貼り合わせる樹脂シートの表面性に依存してお
り、樹脂シートとして多く使用される押出成形シート
は、一般に表面性が悪い。また、成形品の表面形状が凹
凸の入り組んだ複雑なものである場合には、樹脂シート
が伸び切らず破れたり、皺が入ったりする不良が発生す
ることがあるので、樹脂シートを成形前に成形品表面形
状に沿って予備賦形(プリフォーム)する必要がある。
プリフォームは貼り合わせブロー成形を行なう前に別の
金型を使って行なう必要があり、その分、工程が増加し
生産コストが上昇する。本発明では、上記の課題を解決
し、プリフォームと貼り合わせブロー成形を同一の金型
で実施し、表面性のよい貼り合わせブロー成形品を得る
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明では、ダイスヘッドとマンドレルの
下端に取り付けたコアとの間の環状の樹脂通路から吐出
されたパリソンの外側に樹脂シートを左右一対の金型で
挟んで一体化し中空状の製品をつくる貼り合わせブロー
成形方法であって、型開した金型間の一方の金型成形面
に表面側が対向するように樹脂シートを垂下した後、該
樹脂シートの背面と他方の金型成形面との間に、弾性体
で形成され加圧エアの封入により概略成形品形状まで膨
張自在で、かつ、内部に加熱体を備えた中空袋状の樹脂
シート予備成形用の袋体を配設して型閉し、金型を該樹
脂シートの軟化温度まで加熱するとともに、該袋体を加
熱しつつ該袋体内に加圧エアを注入して膨張させること
により該樹脂シートのプリフォームを行なった後、型開
して該袋体を退避させてから、該樹脂シートを一方の金
型成形面に付着させた状態のままパリソンを吐出して垂
下し、両金型を型閉して該パリソンへのブローイングを
行ないつつ成形品が取出可能な温度になるまで金型を冷
却した後、型開して成形品を取り出すようにした。
【0007】また、第2の発明では、樹脂シートは、表
面に打ち抜きによって形成された直径が0.1mm〜1
mmの微細貫通孔で形成された脱気孔を面積100cm
2 当たり1個〜500個配設され、打ち抜きの際に該脱
気孔の返りとして発生した凸状突起を金型キャビティ面
に対向させて該樹脂シートを配設した。
【0008】また、第3の発明では、第1または第2の
発明における、袋体を加熱しつつ該袋体内に加圧エアを
注入して膨張させることにより樹脂シートのプリフォー
ム工程の際、該樹脂シートが対向する金型に金型成形面
に直交して複数個の微細なベント孔を穿設して該樹脂シ
ート表面と該金型成形面との間のエアを真空吸引するよ
うにした。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、ダイスヘッド
とマンドレルの下端に取り付けたコアとの間の環状の樹
脂通路から吐出されたパリソンの外側に樹脂シートを左
右一対の金型で挟んで一体化し中空状の製品をつくる貼
り合わせブロー成形方法であって、型開した金型間の一
方の金型成形面に表面側が対向するように樹脂シートを
垂下した後、該樹脂シートの背面と他方の金型成形面と
の間に、弾性体で形成され加圧エアの封入により概略成
形品形状まで膨張自在で、かつ、内部に加熱体を備えた
中空袋状の樹脂シート予備成形用の袋体を配設して型閉
し、金型を該樹脂シートの軟化温度まで加熱するととも
に、該袋体を加熱しつつ該袋体内に加圧エアを注入して
膨張させることにより該樹脂シートのプリフォームを行
なった後、型開して該袋体を退避させてから、該樹脂シ
ートを一方の金型成形面に付着させた状態のままパリソ
ンを吐出して垂下し、両金型を型閉して該パリソンへの
ブローイングを行ないつつ成形品が取出可能な温度にな
るまで金型を冷却した後、型開して成形品を取り出すよ
うにしたため、他に特別の樹脂シート予備賦形(プリフ
ォーム)工程を実施する設備を設けることなく、同一の
金型により簡便容易に樹脂シートのプリフォームが出来
る。また、ブロー成形後の貼り合わせ成形品は、樹脂シ
ートとコア樹脂であるパリソンが融着一体化され、か
つ、表面性の良好な貼り合わせブロー成形品が得られ
る。
【0010】さらに、第2の発明では、樹脂シートは、
表面に打ち抜きによって形成された直径が0.1mm〜
1mmの微細貫通孔で形成された脱気孔を面積100c
2当たり1個〜500個配設され、打ち抜きの際に該
脱気孔の返りとして発生した凸状突起を金型キャビティ
面に対向させて該樹脂シートを配設したので、ブロー成
形中、樹脂シートとパリソンとの間のエアが排出される
とともに、返りは金型キャビティ面に押圧されて微細貫
通孔を融着して閉鎖し、成形後の成形品樹脂シート表面
に残らず、外観を損なわない。
【0011】第3の発明では、袋体を加熱しつつ該袋体
内に加圧エアを注入して膨張させることにより樹脂シー
トのプリフォーム工程の際、該樹脂シートが対向する金
型に金型成形面に直交して複数個の微細なベント孔を穿
設して該樹脂シート表面と該金型成形面との間に介在す
るエアを真空吸引するようにしたので、樹脂シート表面
の金型成形面への転写性が高く、表面性の優れた貼り合
わせ成形品が得られる。
【0012】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例の詳細
について説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係
り、図1はブロー成形機の全体縦断面図、図2はブロー
成形機の斜視図、図3は貼り合わせブロー成形方法の作
業手順を示す説明図、図4は貼り合わせブロー成形の各
工程毎の金型温度変化を説明するグラフである。
【0013】図1、図2において、ブロー成形機1のダ
イスヘッド2の下方には、左右一対の金型8、8が接離
自在に配設されるとともに、金型8の上部にはダイスヘ
ッド2から吐出され垂下されるパリソンPの表面に沿っ
て下方へ垂下される位置に平面板で形成され表面に複数
個の脱気孔hを穿孔された樹脂シートSを巻取りしたロ
ール20がロール台22を介して配設される。ロール2
0の下端部にはロール台22に付設され、エアシリンダ
30aの操作により水平にパリソン方向に進退動する先
端が鋭利な刃物で形成されたカッタ30が配設され、そ
の前方にあり中央にカッタ30の刃先が嵌装される溝部
を有するカッタ受座30bが設けられ、垂下された樹脂
シートSを、パリソンP表面を損傷することなく任意の
時点で切断できるように構成される。また、樹脂シート
Sの下端を把持し、操業中樹脂シートSを垂直に下方へ
伸張した状態に保持するためのシートクリップ24が金
型8の下端部に設けられる。
【0014】一方、金型8のキャビティ面に対向する部
分には、必要に応じて熱媒体や冷媒体を切替えて流し、
金型8、8のキャビティ面を加熱または冷却する媒体通
路8aが配設され、図示しない媒体(熱媒体または冷媒
体)切替供給装置と接続される。また、金型8のキャビ
ティ面からキャビティ面に直交して金型8を貫通し、空
気を排出するベント孔(脱気孔)8bが適当間隔に複数
個配列されて設けられる。さらに、金型8には、これら
のベント孔8bから排出される空気を積極的に吸引する
ために、金型8の外側を覆うようにして集合ダクト10
が設けられ、電磁弁12および吸引ファン14を備えた
排気管11が設けられる。あるいは、金型8はベント孔
8bの代わりに、微細通気孔が無数に施された金属、す
なわちポーラス金属を使用してもよい。さらに、金型
8、8のうち、樹脂シートSのロール20を備えていな
い側の金型8(図1の左側の金型8)には、樹脂シート
Sのプリフォーム工程で高温高圧を樹脂シート背面に吹
きつけるため、少なくとも2本以上のエア注入口8cと
エア排出口8dが水平に金型8の上下方向に配列されて
穿設される。エア注入口8cには電磁弁12を介して加
圧ファン16が接続され、エア排出口8dには電磁弁1
2を介して吸引ファン18が接続される。
【0015】ロール20とシートクリップ24により僅
かな張力で上下に伸展された樹脂シートSは、押出成形
によって成形された平滑な樹脂素材からなるシートであ
る。あるいは、高熱に対しても燃えない耐熱性の繊維を
織り合わせてなる織布や繊維を単に絡ませた不織タイプ
の織布シートを使用してもよい。この場合には、織布シ
ートSの材質は、ガラス繊維、炭素繊維やポリイミド樹
脂、ナイロン樹脂、フッソ樹脂等の耐熱性樹脂繊維を織
り合わせた織布や、ポリエチレン、ポリエステル、ナイ
ロン等の繊維を絡ませた不織布が使用される。
【0016】樹脂シートSの厚さは、0.1〜1mmと
し、樹脂シートSに直径0.1mm〜1mmで、好まし
くは0.1mm〜0.3mmの脱気孔hを複数個打ち抜
きによって穿設する。脱気孔hは面積100cm2 当た
り1個〜500個、好ましくは面積100cm2 当たり
4個〜500個程度に配設され、打ち抜きの際に生じた
脱気口hの返りとして発生した凸状突起を除去しないで
そのまま残しておき、この返りのある樹脂シート面を金
型キャビティ面に対向させて該樹脂シートSを配置し、
ブロー成形中に金型8より受ける高熱により樹脂シート
Sの軟化温度以上に加熱され、返りと脱気口hは融着一
体化して塞がれ脱気口hが消失するので、成形品外観に
悪影響を与えることが防止される。
【0017】脱気孔hの直径を0.1mm〜1mmでと
した理由は、0.1mm以下ではガス排出が困難であ
り、0.3mm以上では成形後の孔跡が残り易いからで
あり、また、配列密度の下限(100cm2 当たり1個
以上)は、必要最小限のガス排出面積から定まるもので
あり、配列密度の上限(100cm2 当たり500個以
下)は、これ以上多く設けてもガス排出の効果が同じで
あることに由来する。
【0018】樹脂シートSのプリフォーム工程における
金型は、樹脂シートSの材質の軟化点以上に加熱され
る。「軟化点」とは、ビカット軟化温度、熱変形温度な
どで表される温度を参考として決定され、一般に非晶性
樹脂の場合はガラス転移点、結晶性樹脂の場合は樹脂シ
ートSの表面性を向上するために融点まで金型を加熱す
る必要がある。たとえば、ABS樹脂では100〜14
0℃、PP樹脂では130〜170℃とする。
【0019】図3は貼り合わせブロー成形方法の作業手
順を示したもので、図3にしたがって貼り合わせブロー
成形の作業手順を説明をすると、図3(a)では、型開
して一方の金型(固定金型)8の金型キャビティ面に対
向するようにして、ロール20より樹脂シートSを垂下
し、軟らかく固定する。
【0020】次に、図3(b)に示すように、樹脂シー
トSのプリフォーム工程に入り、両金型を開いた状態の
まま、内部にヒータ等の発熱体50が収納され弾性体で
形成された拡縮自在な袋状の袋体40を、樹脂シートS
の背面と他方の金型(可動金型)8との間に垂下し、型
閉する。発熱体50を袋体40内に内蔵させる代わり
に、発熱体50を袋体40の袋そのものに埋め込むよう
な形としてもよい。また、袋体40内に吹き込む加圧エ
アを所定温度の高温状態としてもよい。なお、樹脂シー
トSが図3(a)の状態から図3(b)の状態に移動し
て変化できるように、前述したように、樹脂シートSを
軟らかく固定し、型閉も軟らかく行なう。
【0021】ついで、吸引ファン14を稼動してベント
孔8bより樹脂シートSと金型(固定金型)表面のエア
を吸引しつつ、発熱体50を介して発熱させるとともに
金型も樹脂シートの軟化温度まで加熱し、袋体50の内
部に圧縮エアを注入し、図3(c)に示すように、袋体
40を膨張させて樹脂シートSの背面を押圧して樹脂シ
ートSの表面を金型(固定金型)8の金型成型面に押し
つけ、樹脂シートSを金型(固定金型)8の金型成形面
に沿う形状にプリフォームする。押しつけられた樹脂シ
ートSは発熱体50より与えられた熱および金型8の保
有する熱により融着し、金型成型面に付着した状態とな
る。
【0022】この後、樹脂シートSを金型成型面に付着
した状態のままで型開し、図3(d)に示すように、樹
脂シートSが固定金型8に固定されたまま、ブロー成形
機1のダイスヘッド2よりパリソンPを吐出し垂下す
る。
【0023】次に、型閉して、パリソンP内にブローピ
ンを挿入してブローイングを行なうとともに、金型8、
8を所定温度に加熱し、ベント孔8bからのエア吸引を
行なってパリソン〜樹脂シート間および樹脂シート〜金
型成形面間に介在するエアを吸引して、樹脂シートSと
パリソンPを融着一体化させて貼り合わせブロー成形を
実施する(図3(e))。
【0024】このとき、プリフォーム工程が長過ぎて金
型温度が高くなり樹脂シートSの温度が高くなり過ぎる
と樹脂シートSの脱気孔hは溶融閉塞してしまい脱気孔
hの所期の目的であるパリソン〜樹脂シート間のエア抜
きが完全に行なわれず、両者の間にエアが介在して密着
不良や外観不良を惹起する。また、逆に、プリフォーム
工程が短すぎてプリフォーム不足を来すとシート破れを
来す惧れがあり、プリフォーム工程の終了時期は、金型
温度を監視しつつ適正に決定する必要がある。
【0025】その後、金型8、8を冷却して型開し、成
形品を製品として取り出す。図3(f)は、このように
して成形された貼り合わせブロー成形品である。
【0026】図4は、貼り合わせブロー成形の各工程毎
の金型温度変化を説明するグラフであり、金型温度Tは
樹脂シートSの軟化温度を境として正弦波状に時系列的
に変化させる。すなわち、シートセット時(t1 点)よ
り出発した金型温度Tは、プリフォーム工程の途中より
金型加熱を開始し(t2 点)、金型が次第に温度上昇
し、軟化温度T1 に達する直前(t3 点)で、プリフォ
ーム工程を終了し、ブロー成形工程に入って金型温度T
はさらに上昇し、一定時間経過後(t4 点)に、冷却工
程に入って下降させる。
【0027】金型型閉後のブローイングのブロー圧力
は、パリソンP表面とこれに密着され一体化させる織布
シートSとの間の空気を完全に排除し、両者間に空気が
残存して成形品表面に気泡の生成などに起因する転写不
良を防止するため、少なくとも0.1kgf/cm2
上とし、最大でも10kgf/cm2 以下とする。その
理由について述べると、ブロー圧力を0.1kgf/c
2 以下にすると、ブロー圧力が小さすぎて成形不良を
起こす(金型キャビティ形状がパリソンPに転写されな
い)。ブロー圧力を10kgf/cm2 以上になると、
樹脂シートSの劣化損傷を招き、製品品質が低下する。
【0028】金型温度調節の媒体は、種々のオイル、
水、加圧水(スチーム)が使用され、望ましくは温度の
異なる同一物質を使用することが望ましい。
【0029】以上説明したように、本発明においては、
氷枕と同様な伸縮自在な弾性体袋状の袋体を使用して予
備賦形し、樹脂シートSのプリフォーム工程を別の機器
を使用することなく、同一のブロー成形機で実施できる
ばかりでなく、極めて短サイクルにて樹脂シートとコア
樹脂であるパリソンとが融着一体化した表面性に優れた
貼り合わせブロー成形品を得ることが出来る。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
同一のブロー成形機で、あらかじめプリフォームした樹
脂シートを、そのままパリソンに一体化成形することに
よって、高級感のある高転写性の優れた成形品を、サイ
クルタイムの増加を起こすことなく大量に高能率で生産
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るブロー成形機の全体縦断
面図である。
【図2】本発明の実施例に係るブロー成形機の斜視図で
ある。
【図3】本発明の実施例に係る貼り合わせブロー成形方
法の作業手順を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る貼り合わせブロー成形の
各工程毎の金型温度変化を説明するグラフである。
【図5】従来のブロー成形機の全体縦断面図である。
【符号の説明】
1 ブロー成形機 2 ダイスヘッド 2a 樹脂供給口 3 マンドレル 3a コア 4 射出装置 5 バルブ 6 パリコンシリンダ 6a パリコン用ロッド 7 環状空間通路 8 金型 8a 媒体通路 8b ベント孔 8c エア注入孔 8d エア排出孔 10 集合ダクト 11 排気管 12 電磁弁 14 吸引ファン 16 加圧ファン 18 吸引ファン 20 ロール 22 ロール台 24 シートクリップ 30 カッタ 30a エアシリンダ 30b カッタ受座 40 袋体 50 発熱体 P パリソン S 樹脂シート h 脱気孔 T 金型温度 T1 軟化温度 t1 シートセット点 t2 金型加熱開始点 t3 プリフォーム終了点(ブロー工程開始点) t4 冷却工程開始点 t5 冷却工程終了点(製品取出点)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:04 B29L 22:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイスヘッドとマンドレルの下端に取り
    付けたコアとの間の環状の樹脂通路から吐出されたパリ
    ソンの外側に樹脂シートを左右一対の金型で挟んで一体
    化し中空状の製品をつくる貼り合わせブロー成形方法で
    あって、 型開した金型間の一方の金型成形面に表面側が対向する
    ように樹脂シートを垂下した後、該樹脂シートの背面と
    他方の金型成形面との間に、弾性体で形成され加圧エア
    の封入により概略成形品形状まで膨張自在で、かつ、内
    部に加熱体を備えた中空袋状の樹脂シート予備成形用の
    袋体を配設して型閉し、金型を該樹脂シートの軟化温度
    まで加熱するとともに、該袋体を加熱しつつ該袋体内に
    加圧エアを注入して膨張させることにより該樹脂シート
    のプリフォームを行なった後、型開して該袋体を退避さ
    せてから、該樹脂シートを一方の金型成形面に付着させ
    た状態のままパリソンを吐出して垂下し、両金型を型閉
    して該パリソンへのブローイングを行ないつつ成形品が
    取出可能な温度になるまで金型を冷却した後、型開して
    成形品を取り出す貼り合わせブロー成形方法。
  2. 【請求項2】 樹脂シートは、表面に打ち抜きによって
    形成された直径が0.1mm〜1mmの微細貫通孔で形
    成された脱気孔を面積100cm2 当たり1個〜500
    個配設され、打ち抜きの際に該脱気孔の返りとして発生
    した凸状突起を金型キャビティ面に対向させて該樹脂シ
    ートを配設した請求項1記載の貼り合わせブロー成形方
    法。
  3. 【請求項3】 袋体を加熱しつつ該袋体内に加圧エアを
    注入して膨張させることにより樹脂シートのプリフォー
    ムを行なう際に、該樹脂シートが対向する金型に金型成
    形面に直交して複数個の微細なベント孔を穿設して該樹
    脂シート表面と該金型成形面との間のエアを真空吸引す
    る請求項1または請求項2記載の貼り合わせブロー成形
    方法。
JP18622297A 1997-07-11 1997-07-11 貼り合わせブロー成形方法 Pending JPH1128763A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18622297A JPH1128763A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 貼り合わせブロー成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18622297A JPH1128763A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 貼り合わせブロー成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1128763A true JPH1128763A (ja) 1999-02-02

Family

ID=16184510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18622297A Pending JPH1128763A (ja) 1997-07-11 1997-07-11 貼り合わせブロー成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1128763A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013119196A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Toyo Mach & Metal Co Ltd インモールド成形方法および当該方法で形成された樹脂成形品
WO2020204453A1 (ko) * 2019-04-01 2020-10-08 주식회사 엘지화학 이차전지용 외장재 및 이차전지용 외장재 제조방법과 제조장치
CN112623392A (zh) * 2020-10-09 2021-04-09 杭州远滴科技有限公司 用于药品分拣的针剂包装袋自动成型装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013119196A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Toyo Mach & Metal Co Ltd インモールド成形方法および当該方法で形成された樹脂成形品
WO2020204453A1 (ko) * 2019-04-01 2020-10-08 주식회사 엘지화학 이차전지용 외장재 및 이차전지용 외장재 제조방법과 제조장치
CN112623392A (zh) * 2020-10-09 2021-04-09 杭州远滴科技有限公司 用于药品分拣的针剂包装袋自动成型装置
CN112623392B (zh) * 2020-10-09 2023-01-06 杭州远滴科技有限公司 用于药品分拣的针剂包装袋自动成型装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0583542B1 (en) Process for producing expanded plastics with skin and molding apparatus therefor
EP0361390B1 (en) Blow molding apparatus and process
JPH081698A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造方法およびそれに用いる金型
JPH1110719A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JPH1128763A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JP2001001391A (ja) ガラス繊維強化樹脂製中空成形品のブロー成形方法
WO1992019433A1 (en) Press mold and method for press molding thermoplastic resin by using the same
JPH08290465A (ja) ブロー成形方法
JP2967862B2 (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JPH08281779A (ja) 中空体の製造方法
JP6657551B2 (ja) 樹脂成形体の製造方法
JPH0952280A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
US3289248A (en) Blow molding apparatus with blowmold exhaust means
JPH106389A (ja) ブロー成形方法およびブロー成形機
JPH0957828A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JPH11156928A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JPH06170934A (ja) ブロー成形における金型加熱方法
JP2024002789A (ja) 一体成形体の製造方法
JP3027753B1 (ja) 合成樹脂中空状成形品の製造方法
JP3061241B2 (ja) ブロー成形用金型
JP2784704B2 (ja) 皮付き発泡体の成形装置
JPH0957833A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JP2000084999A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JP2000043132A (ja) 貼り合わせブロー成形方法
JPH06198724A (ja) ブロー成形機