JPH11287254A - 変速機のシンクロナイザー同期噛合機構 - Google Patents
変速機のシンクロナイザー同期噛合機構Info
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- JPH11287254A JPH11287254A JP10126611A JP12661198A JPH11287254A JP H11287254 A JPH11287254 A JP H11287254A JP 10126611 A JP10126611 A JP 10126611A JP 12661198 A JP12661198 A JP 12661198A JP H11287254 A JPH11287254 A JP H11287254A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D23/00—Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
- F16D23/02—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
- F16D23/04—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
- F16D23/06—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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- F16D23/02—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
- F16D23/04—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
- F16D23/06—Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
- F16D2023/0618—Details of blocking mechanism comprising a helical spring loaded element, e.g. ball
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 特に自動車用のミッションである変速装置の
同期噛合機構において、回転の異なるクラッチギヤーと
スリーブギヤーが噛合う時に、高速回転においても衝撃
と騒音をほとんどなくして、エンジンブレーキなどの低
速への急速なギヤーシフト操作でも抵抗を少なくして、
軽い操作力で大きな摩擦力を発生させてスムーズな噛合
作動を完遂させる。 【構成】 シャフト21にサークリップリング02によ
りシンクロガイドディスク01を固定して、これの外周
にシンクロブレーキバンド03を円周方向に伸縮可能に
嵌合して、これにパイロットクサビ06を割り込ませて
挿入し、これをクラッチギヤー体04の内周摩擦トルク
面05に内接させてはめ込む。
同期噛合機構において、回転の異なるクラッチギヤーと
スリーブギヤーが噛合う時に、高速回転においても衝撃
と騒音をほとんどなくして、エンジンブレーキなどの低
速への急速なギヤーシフト操作でも抵抗を少なくして、
軽い操作力で大きな摩擦力を発生させてスムーズな噛合
作動を完遂させる。 【構成】 シャフト21にサークリップリング02によ
りシンクロガイドディスク01を固定して、これの外周
にシンクロブレーキバンド03を円周方向に伸縮可能に
嵌合して、これにパイロットクサビ06を割り込ませて
挿入し、これをクラッチギヤー体04の内周摩擦トルク
面05に内接させてはめ込む。
Description
【発明の詳細な説明】 まず、本発明の目的達成はシャフト21にサークリップ
リング02で固定された中空円盤形をしたシンクロバン
ドディスク01の外周上の円周方向に伸縮可能に嵌合さ
れ固定されたシンクロブレーキバンド03に形成したク
サビ形開閉すき間25を開くべくして、シンクロハブ1
4に一体に固定されて共に押圧進行しながら、共に回転
するパイロットクサビ06が割り込み進入してシンクロ
ブレーキバンド03を開きつつ、且つバンド外周摩擦ト
ルク面28がクラッチギヤー体04に環状の溝を中ぐり
して形成した内周摩擦トルク面05に摩擦接触して、自
己倍力作用のサーボ効果により摩擦トルクを急速に増大
させ得ることの発想であり、いわゆるクラッチギヤー体
04に形成した内周摩擦トルク面05と、それに内接摩
擦接触する、クサビ形開閉すき間25を有するシンクロ
ブレーキバンド03と、それに割り込み進入して開かせ
るために、シンクロハブ14に一体として固定されたパ
イロットクサビ06の採用にあります。次に、本発明に
よるサーボ効果について説明すると、特許願平成10年
3月26日の出願が摩擦力を発生させる手段が、シンク
ロバンドディスク01に抗されてクサビ形シンクロブレ
ーキバンド03が開くものに対して、本発明はパイロッ
トクサビ06をシンクロブレーキバンド03のクサビ形
開閉すき間25へ割り込ませて開かせる方式手段であっ
て、シンクロハブ14がP2へ移動押圧することによ
り、図12に示すサークリップリング02によりシャフ
ト21に固定された図13に示すシンクロバンドディス
ク01の外周に嵌合された、シンクロブレーキバンド0
3のクサビ形開閉すき間25へパイロットクサビ06を
割り込むことにより、バンド外周摩擦トルク面28とク
ラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05との摩擦ト
ルクを急速に増大させるもので、シフト移動する際にク
ラッチギヤー体04を軸方向へ押す抵抗損失力がなく
て、直接の回転方向放射状方向へのブレーキ摩擦のみで
あり、その損失力のない分だけ急速となって、車輪に使
用されるドラムブレーキのサーボ機構と同様のブレーキ
効果に匹敵する自己倍力作用の発生で、軽い操作力で大
きな摩擦トルクを発生する特徴を有しており、シンクロ
バンドディスク01とシンクロブレーキバンド03およ
びクラッチギヤー体04に形成した内周摩擦トルク面0
5とシンクロハブ14に一体で固定されたパイロットク
サビ06とで協働構成されており、シンクロナイザーギ
ヤーを省略した構造で同期噛合の変速作動を完了させる
ものである。この発明は、平成10年3月26日に特許
出願した、中空円盤形をしたシンクロバンドガイドディ
スクプレート01とクサビ形シンクロブレーキバンド0
3と内周摩擦トルク面05を形成したクラッチギヤー体
04として記載したものに関する、自動車用の変速装置
の同期噛合機構において、特に中空円盤形をしたシンク
ロバンドディスク01に嵌合して円周方向に伸縮可能に
固定されて、クサビ形開閉すき間25を形成したシンク
ロブレーキバンド03がシンクロハブ14に一体に固定
されて共に押圧進行しながら、共に回転するパイロット
クサビ06の進入により、クサビ形開閉すき間25を開
かせることの機構の採用により、現在のように自動車機
構の高速回転化による機関や車体構造の技術的な開発、
発展に伴って高速道路や、特に慣れない突如とした急な
下り坂での高速運転中のエンジンブレーキなどで、低速
ギヤーへの急速なシフトチェンジにおいても、回転速度
の異なるスリーブ09の歯23とクラッチギヤー10と
のギヤーどうしを噛合いさせる時、強力な自己倍力作用
の発生させて、急速な且つ、強力な摩擦トルクを発生さ
せて、抵抗の少ない軽い操作力で容易に同期作用をさせ
て、衝撃と騒音をなくして、急速スムーズな同期噛合を
完遂する、変速機のシンクロナイザー同期噛合機構を提
供する。従来のシンクロナイザー同期噛合機構(シンク
ロメッシュ)には、コンスタントロード型、ドイツポル
シェ社のドラムブレーキのサーボ機構を応用したサーボ
シンクロ型、ホンダ製のシンクロキーのない特殊シンク
ロ機構などと、現在主流として使用されているシンクロ
キー使用のイナーシャロックの(ワーナー型)に至って
おりますが、いづれも抵抗が大きくてその操作は決して
楽ではなくて、高速回転且つ、信号待ちなどでの急速な
シフトの同期噛合操作の時には軽い操作力でクラッチま
たは、(コーン状の傾斜面)を押しつける強い力を得ら
れるに至るまでの機構はなくて、同期が追従せずに突入
できないなど、また衝撃や騒音の欠点があり、ハンドル
操作とシフトレバーの操作は必ず片手操作であることか
ら、事故など安全上からもすみやかな変速操作完了が要
求されることは言うまでもない。本発明による同期噛合
機構の構造を説明すると、シャフト21に嵌合されてサ
ークリップリング02で固定したシンクロバンドディス
ク01と、および『本発明で最も重要な役目を担うシン
クロブレーキバンド03とシンクロハブ14に一体に固
定されて共に回転しつつ、且つ押圧進行しつつシンクロ
ブレーキバンド03のクサビ形開閉すき間25に進入し
て円周方向に開く役目をするパイロットクサビ06およ
び環状の溝を中ぐりして内周摩擦トルク面05を形成し
たクラッチギヤー体04』が従来と異なる主たる構成で
ある。シンクロバンドディスク01は図1、図2、図1
1、図13に詳細に示すとおり、シャフト21に図11
に示すサークリップリング02で嵌合され固定される中
空円盤形をしており、一部にはパイロットクサビ06の
通行するパイロットクサビ通路07を形成している。シ
ンクロブレーキバンド03は図1、図2、図3、図4、
図10、図11、図13に示す通り、パイロットクサビ
06が割り込み進入と後退をして、拡張と縮小作動を司
り役目をする切り口である、クサビ形開閉すき間25を
形成し、バンド内周面27にはシンクロバンドディスク
01を円周方向に嵌合し固定するシンクロバンドディス
ク溝08を形成している。シンクロハブ14は主として
図1、図5、図9に示す通り、側面にはシンクロブレー
キバンド03に割り込み開くための単ないし複数のパイ
ロットクサビ06を一体に固定して形成され、外周のギ
ヤーの形成面の数カ所にはスリーブ09を押圧する平山
形のスリーブスプリング12を収容するための凹形スプ
リングボックス16を形成している。スリーブ09は主
として図1と図7に示すとおり、歯23の形成面の数カ
所には平山形のスリーブスプリング12のスプリングト
ップ19が移動入、脱を可能に収容するスプリングトッ
プセンターホール13を形成し、その左右には同じ形状
をしたオーバーシフトストッパーホール18を形成して
いる。クラッチギヤー体04は主として図1、図2、図
10、図11に詳細に示す通り、外周には従来周知の右
にクラッチギヤー10と左に変速ギヤー11を形成して
おり、右側のクラッチギヤー10の軸心内周側には前記
したシンクロブレーキバンド03が挿入されて、且つパ
イロットクサビ06により開きつつ、摩擦接触して摩擦
トルクを発生するための環状の溝を中ぐりした内周摩擦
面05を形成している。スリーブスプリング12は図1
と図6に示す通り、平山形の形状でシンクロハブ14の
外周ギヤー面の数カ所に形成した凹形スプリングボック
ス16に収容され、スリーブ09の凹形のスプリングト
ップセンターホール13にスプリングトップ19が入、
脱可能に押圧して抵抗の少ない容易なシフト操作が可能
なように形成している。次に作動を図1と図11で説明
すると、シンクロバンドディスク01がシャフト21に
図12に示すサークリップリング02により嵌合され固
定されており、セレクター17によりスリーブ09を左
の方向P1へ移動すると、シンクロハブ14に一体で固
定されたパイロットクサビ06が共に回転しつつ、左の
方向P2への押圧進行によりシンクロブレーキバンド0
3のクサビ形開閉すき間25に進入して円周方向に開
き、クラッチギヤー体04に環状の溝を中ぐりして形成
した内周摩擦トルク面05に接触して、さらにP2へ進
行して、ここでクサビ形開閉すき間25を次第にA←・
→Aの外周矢印方向へ開きつつ、バンド外周摩擦トルク
面28は図1に示す状態より図11に示す摩擦接触の状
態へ到達して、さらにP2へ進行してバンド外周摩擦ト
ルク面28は外方へさらに大きく開き、クラッチギヤー
体04に溝を中ぐり形成した内周摩擦トルク面05とで
摩擦接触して、このとき押圧摩擦の加わる強力な摩擦力
が生まれようとするが、これが内周摩擦トルク面05の
全体に均等に起きる自己倍力作用のサーボ効果で、この
摩擦力が1次のシンクロ作用である。さらにシンクロハ
ブ14に一体で固定されたパイロットクサビ06が共に
回転しつつ左方向のP2へ移動してクサビ形開閉すき間
25に進入すると、シンクロブレーキバンド03を図4
に示す外周の矢印A←・→Aへ開く力のP3はさらに大
きくなって自己倍力作用が働きはじめて、シンクロブレ
ーキバンド03のバンド外周摩擦トルク面28とクラッ
チギヤー体04の溝を中ぐり形成した環状の内周摩擦ト
ルク面05との摩擦トルクはさらに急速に増大し発達し
て異なる回転速度を一致させようとする、これが2次の
シンクロ作用であって、このときスリーブ09はスプリ
ングトップ19が位置していたスプリングトップセンタ
ーホール13から外れて、さらに進行しながら、クラッ
チギヤー体04との回転速度が一致して独立の回転がで
きるようになって、このスリーブ09の歯23がクラッ
チギヤー体04のクラッチギヤー10とに噛合って、シ
ンクロバンドディスク01上のシンクロブレーキバンド
03およびシンクロハブ14に一体で固定されたパイロ
ットクサビ06は、この時点で完全に役目を果たし終る
と同時に、スリーブ09およびシンクロハブ14の進行
を妨害する力もなくなり、図4ではB→・←Bの方向
「図11でP4の方向」の内周側へ縮小して、シフトに
余分な力をかけないようにするために、スリーブスプリ
ング12のスプリングトップ19は、となりのオーバー
シフトストッパーホール18に移動して入り込み、シン
クロブレーキバンド03とシンクロハブ14に一体で固
定されたパイロットクサビ06はフリーの自由体となっ
て、回転速度の異なるスリーブ09とクラッチギヤー体
04との噛合変速作動は完了する。なお、他の実施例を
示した、兼用の図10に示すようにシンクロバンドディ
スク01を省略して、クサビ形開閉すき間25を有する
シンクロブレーキバンド03にシンクロハブ14に一体
で固定されたパイロットクサビ06を押圧して割り込み
進入させるようにして、クラッチギヤー体04に形成し
た環状の溝を中ぐりした内周摩擦トルク面05に内接嵌
合しても、同じくサーボ効果による自己倍力作用の発生
で、スリーブ09の歯23がダイレクトにクラッチギヤ
ー10への同期噛合を容易に完了できることは理解でき
ましょう。
リング02で固定された中空円盤形をしたシンクロバン
ドディスク01の外周上の円周方向に伸縮可能に嵌合さ
れ固定されたシンクロブレーキバンド03に形成したク
サビ形開閉すき間25を開くべくして、シンクロハブ1
4に一体に固定されて共に押圧進行しながら、共に回転
するパイロットクサビ06が割り込み進入してシンクロ
ブレーキバンド03を開きつつ、且つバンド外周摩擦ト
ルク面28がクラッチギヤー体04に環状の溝を中ぐり
して形成した内周摩擦トルク面05に摩擦接触して、自
己倍力作用のサーボ効果により摩擦トルクを急速に増大
させ得ることの発想であり、いわゆるクラッチギヤー体
04に形成した内周摩擦トルク面05と、それに内接摩
擦接触する、クサビ形開閉すき間25を有するシンクロ
ブレーキバンド03と、それに割り込み進入して開かせ
るために、シンクロハブ14に一体として固定されたパ
イロットクサビ06の採用にあります。次に、本発明に
よるサーボ効果について説明すると、特許願平成10年
3月26日の出願が摩擦力を発生させる手段が、シンク
ロバンドディスク01に抗されてクサビ形シンクロブレ
ーキバンド03が開くものに対して、本発明はパイロッ
トクサビ06をシンクロブレーキバンド03のクサビ形
開閉すき間25へ割り込ませて開かせる方式手段であっ
て、シンクロハブ14がP2へ移動押圧することによ
り、図12に示すサークリップリング02によりシャフ
ト21に固定された図13に示すシンクロバンドディス
ク01の外周に嵌合された、シンクロブレーキバンド0
3のクサビ形開閉すき間25へパイロットクサビ06を
割り込むことにより、バンド外周摩擦トルク面28とク
ラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05との摩擦ト
ルクを急速に増大させるもので、シフト移動する際にク
ラッチギヤー体04を軸方向へ押す抵抗損失力がなく
て、直接の回転方向放射状方向へのブレーキ摩擦のみで
あり、その損失力のない分だけ急速となって、車輪に使
用されるドラムブレーキのサーボ機構と同様のブレーキ
効果に匹敵する自己倍力作用の発生で、軽い操作力で大
きな摩擦トルクを発生する特徴を有しており、シンクロ
バンドディスク01とシンクロブレーキバンド03およ
びクラッチギヤー体04に形成した内周摩擦トルク面0
5とシンクロハブ14に一体で固定されたパイロットク
サビ06とで協働構成されており、シンクロナイザーギ
ヤーを省略した構造で同期噛合の変速作動を完了させる
ものである。この発明は、平成10年3月26日に特許
出願した、中空円盤形をしたシンクロバンドガイドディ
スクプレート01とクサビ形シンクロブレーキバンド0
3と内周摩擦トルク面05を形成したクラッチギヤー体
04として記載したものに関する、自動車用の変速装置
の同期噛合機構において、特に中空円盤形をしたシンク
ロバンドディスク01に嵌合して円周方向に伸縮可能に
固定されて、クサビ形開閉すき間25を形成したシンク
ロブレーキバンド03がシンクロハブ14に一体に固定
されて共に押圧進行しながら、共に回転するパイロット
クサビ06の進入により、クサビ形開閉すき間25を開
かせることの機構の採用により、現在のように自動車機
構の高速回転化による機関や車体構造の技術的な開発、
発展に伴って高速道路や、特に慣れない突如とした急な
下り坂での高速運転中のエンジンブレーキなどで、低速
ギヤーへの急速なシフトチェンジにおいても、回転速度
の異なるスリーブ09の歯23とクラッチギヤー10と
のギヤーどうしを噛合いさせる時、強力な自己倍力作用
の発生させて、急速な且つ、強力な摩擦トルクを発生さ
せて、抵抗の少ない軽い操作力で容易に同期作用をさせ
て、衝撃と騒音をなくして、急速スムーズな同期噛合を
完遂する、変速機のシンクロナイザー同期噛合機構を提
供する。従来のシンクロナイザー同期噛合機構(シンク
ロメッシュ)には、コンスタントロード型、ドイツポル
シェ社のドラムブレーキのサーボ機構を応用したサーボ
シンクロ型、ホンダ製のシンクロキーのない特殊シンク
ロ機構などと、現在主流として使用されているシンクロ
キー使用のイナーシャロックの(ワーナー型)に至って
おりますが、いづれも抵抗が大きくてその操作は決して
楽ではなくて、高速回転且つ、信号待ちなどでの急速な
シフトの同期噛合操作の時には軽い操作力でクラッチま
たは、(コーン状の傾斜面)を押しつける強い力を得ら
れるに至るまでの機構はなくて、同期が追従せずに突入
できないなど、また衝撃や騒音の欠点があり、ハンドル
操作とシフトレバーの操作は必ず片手操作であることか
ら、事故など安全上からもすみやかな変速操作完了が要
求されることは言うまでもない。本発明による同期噛合
機構の構造を説明すると、シャフト21に嵌合されてサ
ークリップリング02で固定したシンクロバンドディス
ク01と、および『本発明で最も重要な役目を担うシン
クロブレーキバンド03とシンクロハブ14に一体に固
定されて共に回転しつつ、且つ押圧進行しつつシンクロ
ブレーキバンド03のクサビ形開閉すき間25に進入し
て円周方向に開く役目をするパイロットクサビ06およ
び環状の溝を中ぐりして内周摩擦トルク面05を形成し
たクラッチギヤー体04』が従来と異なる主たる構成で
ある。シンクロバンドディスク01は図1、図2、図1
1、図13に詳細に示すとおり、シャフト21に図11
に示すサークリップリング02で嵌合され固定される中
空円盤形をしており、一部にはパイロットクサビ06の
通行するパイロットクサビ通路07を形成している。シ
ンクロブレーキバンド03は図1、図2、図3、図4、
図10、図11、図13に示す通り、パイロットクサビ
06が割り込み進入と後退をして、拡張と縮小作動を司
り役目をする切り口である、クサビ形開閉すき間25を
形成し、バンド内周面27にはシンクロバンドディスク
01を円周方向に嵌合し固定するシンクロバンドディス
ク溝08を形成している。シンクロハブ14は主として
図1、図5、図9に示す通り、側面にはシンクロブレー
キバンド03に割り込み開くための単ないし複数のパイ
ロットクサビ06を一体に固定して形成され、外周のギ
ヤーの形成面の数カ所にはスリーブ09を押圧する平山
形のスリーブスプリング12を収容するための凹形スプ
リングボックス16を形成している。スリーブ09は主
として図1と図7に示すとおり、歯23の形成面の数カ
所には平山形のスリーブスプリング12のスプリングト
ップ19が移動入、脱を可能に収容するスプリングトッ
プセンターホール13を形成し、その左右には同じ形状
をしたオーバーシフトストッパーホール18を形成して
いる。クラッチギヤー体04は主として図1、図2、図
10、図11に詳細に示す通り、外周には従来周知の右
にクラッチギヤー10と左に変速ギヤー11を形成して
おり、右側のクラッチギヤー10の軸心内周側には前記
したシンクロブレーキバンド03が挿入されて、且つパ
イロットクサビ06により開きつつ、摩擦接触して摩擦
トルクを発生するための環状の溝を中ぐりした内周摩擦
面05を形成している。スリーブスプリング12は図1
と図6に示す通り、平山形の形状でシンクロハブ14の
外周ギヤー面の数カ所に形成した凹形スプリングボック
ス16に収容され、スリーブ09の凹形のスプリングト
ップセンターホール13にスプリングトップ19が入、
脱可能に押圧して抵抗の少ない容易なシフト操作が可能
なように形成している。次に作動を図1と図11で説明
すると、シンクロバンドディスク01がシャフト21に
図12に示すサークリップリング02により嵌合され固
定されており、セレクター17によりスリーブ09を左
の方向P1へ移動すると、シンクロハブ14に一体で固
定されたパイロットクサビ06が共に回転しつつ、左の
方向P2への押圧進行によりシンクロブレーキバンド0
3のクサビ形開閉すき間25に進入して円周方向に開
き、クラッチギヤー体04に環状の溝を中ぐりして形成
した内周摩擦トルク面05に接触して、さらにP2へ進
行して、ここでクサビ形開閉すき間25を次第にA←・
→Aの外周矢印方向へ開きつつ、バンド外周摩擦トルク
面28は図1に示す状態より図11に示す摩擦接触の状
態へ到達して、さらにP2へ進行してバンド外周摩擦ト
ルク面28は外方へさらに大きく開き、クラッチギヤー
体04に溝を中ぐり形成した内周摩擦トルク面05とで
摩擦接触して、このとき押圧摩擦の加わる強力な摩擦力
が生まれようとするが、これが内周摩擦トルク面05の
全体に均等に起きる自己倍力作用のサーボ効果で、この
摩擦力が1次のシンクロ作用である。さらにシンクロハ
ブ14に一体で固定されたパイロットクサビ06が共に
回転しつつ左方向のP2へ移動してクサビ形開閉すき間
25に進入すると、シンクロブレーキバンド03を図4
に示す外周の矢印A←・→Aへ開く力のP3はさらに大
きくなって自己倍力作用が働きはじめて、シンクロブレ
ーキバンド03のバンド外周摩擦トルク面28とクラッ
チギヤー体04の溝を中ぐり形成した環状の内周摩擦ト
ルク面05との摩擦トルクはさらに急速に増大し発達し
て異なる回転速度を一致させようとする、これが2次の
シンクロ作用であって、このときスリーブ09はスプリ
ングトップ19が位置していたスプリングトップセンタ
ーホール13から外れて、さらに進行しながら、クラッ
チギヤー体04との回転速度が一致して独立の回転がで
きるようになって、このスリーブ09の歯23がクラッ
チギヤー体04のクラッチギヤー10とに噛合って、シ
ンクロバンドディスク01上のシンクロブレーキバンド
03およびシンクロハブ14に一体で固定されたパイロ
ットクサビ06は、この時点で完全に役目を果たし終る
と同時に、スリーブ09およびシンクロハブ14の進行
を妨害する力もなくなり、図4ではB→・←Bの方向
「図11でP4の方向」の内周側へ縮小して、シフトに
余分な力をかけないようにするために、スリーブスプリ
ング12のスプリングトップ19は、となりのオーバー
シフトストッパーホール18に移動して入り込み、シン
クロブレーキバンド03とシンクロハブ14に一体で固
定されたパイロットクサビ06はフリーの自由体となっ
て、回転速度の異なるスリーブ09とクラッチギヤー体
04との噛合変速作動は完了する。なお、他の実施例を
示した、兼用の図10に示すようにシンクロバンドディ
スク01を省略して、クサビ形開閉すき間25を有する
シンクロブレーキバンド03にシンクロハブ14に一体
で固定されたパイロットクサビ06を押圧して割り込み
進入させるようにして、クラッチギヤー体04に形成し
た環状の溝を中ぐりした内周摩擦トルク面05に内接嵌
合しても、同じくサーボ効果による自己倍力作用の発生
で、スリーブ09の歯23がダイレクトにクラッチギヤ
ー10への同期噛合を容易に完了できることは理解でき
ましょう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による変速機のシンクロナイザー同
期噛合機構の断面図。
期噛合機構の断面図。
【図2】 クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面
05に挿入したシンクロブレーキバンド03とそれを嵌
合し固定したシンクロバンドディスク01とシンクロバ
ンドディスク溝08とシンクロハブ14と一体に固定し
クサビ形開閉すき間25に割り込み進入するパイロット
クサビ06との組合せを示す図1の部分拡大断面図。
05に挿入したシンクロブレーキバンド03とそれを嵌
合し固定したシンクロバンドディスク01とシンクロバ
ンドディスク溝08とシンクロハブ14と一体に固定し
クサビ形開閉すき間25に割り込み進入するパイロット
クサビ06との組合せを示す図1の部分拡大断面図。
【図3】 シンクロブレーキバンド03でクラッチギ
ヤー体04の内周摩擦トルク面05とに摩擦接触する外
周摩擦トルク面28とバンド内周面27とクサビ形開閉
すき間25とを示した図4のイ矢視図。
ヤー体04の内周摩擦トルク面05とに摩擦接触する外
周摩擦トルク面28とバンド内周面27とクサビ形開閉
すき間25とを示した図4のイ矢視図。
【図4】 シンクロブレーキバンド03でとクサビ形
開閉すき間25と外周へ拡張の矢印A←・→Aおよび内
周へ縮小の矢印B←・→B方向を示す図3の分割平面
図。
開閉すき間25と外周へ拡張の矢印A←・→Aおよび内
周へ縮小の矢印B←・→B方向を示す図3の分割平面
図。
【図5】 シンクロハブ14でシンクロブレーキバン
ド03のクサビ形開閉すき間25に割り込むパイロット
クサビ06を一体に固定しており、凹形スプリングボッ
クス16を示す図9のS――S断面図。
ド03のクサビ形開閉すき間25に割り込むパイロット
クサビ06を一体に固定しており、凹形スプリングボッ
クス16を示す図9のS――S断面図。
【図6】 スリーブスプリング12で図1に示した平
山形でその拡大図。
山形でその拡大図。
【図7】 スリーブ09でスプリングトップセンター
ホール13を中央に置いて、その左右にオーバーシフト
ストッパーホール18とクラッチギヤー10に噛合う歯
23を示す断面図。
ホール13を中央に置いて、その左右にオーバーシフト
ストッパーホール18とクラッチギヤー10に噛合う歯
23を示す断面図。
【図8】 パイロットクサビ06でシンクロブレーキ
バンド03のクサビ形開閉すき間25に割り込むクサビ
部分を示す平面図。
バンド03のクサビ形開閉すき間25に割り込むクサビ
部分を示す平面図。
【図9】 シンクロハブ14でシンクロブレーキバン
ド03を割り込み開くための一体に固定したパイロット
クサビ06と凹形スプリングボックス16とを示し二分
の一に円形を分割した図5において左右対称に表れる側
面図。
ド03を割り込み開くための一体に固定したパイロット
クサビ06と凹形スプリングボックス16とを示し二分
の一に円形を分割した図5において左右対称に表れる側
面図。
【図10】 クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク
面05とそれに挿入途中のシンクロブレーキバンド03
とそれに形成したクサビ形開閉すき間25とバンド外周
摩擦トルク面28およびパイロットクサビ06とその外
周のクラッチギヤー10などを示す一部分断面図。 ※ またこの図は、他の実施例を兼用して示し、シンク
ロバンドディスク01とシンクロブレーキバンド03に
形成したシンクロバンドディスク溝08を省略して、パ
イロットクサビ06がクサビ形開閉すき間25に割り込
んでシンクロブレーキバンド03を開くようにした、ク
ラッチギヤー体04との組合せ一部分断面図でもある。
面05とそれに挿入途中のシンクロブレーキバンド03
とそれに形成したクサビ形開閉すき間25とバンド外周
摩擦トルク面28およびパイロットクサビ06とその外
周のクラッチギヤー10などを示す一部分断面図。 ※ またこの図は、他の実施例を兼用して示し、シンク
ロバンドディスク01とシンクロブレーキバンド03に
形成したシンクロバンドディスク溝08を省略して、パ
イロットクサビ06がクサビ形開閉すき間25に割り込
んでシンクロブレーキバンド03を開くようにした、ク
ラッチギヤー体04との組合せ一部分断面図でもある。
【図11】 サークリップリング02でシンクロバンド
ディスク01をシャフト21に固定し、それをクラッチ
ギヤー体04のシャフト穴に通してパイロットクサビ0
6を進入したシンクロブレーキバンド03を組合せた1
部分断面図。
ディスク01をシャフト21に固定し、それをクラッチ
ギヤー体04のシャフト穴に通してパイロットクサビ0
6を進入したシンクロブレーキバンド03を組合せた1
部分断面図。
【図12】 シンクロバンドディスク01をシャフトに
固定するサークリップリング02の斜視図。
固定するサークリップリング02の斜視図。
【図13】 シンクロロバンドディスク01の外周に
A←・→Aの拡張方向を示すシンクロブレーキバンド0
3をはめ込み嵌合して、クサビ形開閉すき間25とパイ
ロットクサビ通路07を示す側面図。
A←・→Aの拡張方向を示すシンクロブレーキバンド0
3をはめ込み嵌合して、クサビ形開閉すき間25とパイ
ロットクサビ通路07を示す側面図。
01 はシンクロバンドディスク。02 はサークリッ
プリング。03 はシンクロブレーキバンド。04 は
クラッチギヤー体。 05 は内周摩擦トルク
面。06 はパイロットクサビ。07 はパイロットク
サビ通路08 はシンクロバンドディスク溝。09 は
スリーブ。10 はクラッチギヤー。 11
は変速ギヤー。12 はスリーブスプリング。13
はスプリングトップセンターホール。14 はシンクロ
ハブ。 16 は凹形スプリングボック
ス。17 はセレクター。18 はオーバーシフトスト
ッパーホール。19 はスプリングトップ。21 はシ
ャフト 23 は歯。25 はクサ
ビ形開閉すき間。27 はバンド内周面。
28 はバンド外周摩擦トルク面。P1 はセレクター
(シフト)による移動方向。P2 はシンクロハブの進
行押圧方向。P3 は図3、図4で、シンクロブレーキ
バンド03を矢印A←・→Aに開き拡張させて、バンド
外周摩擦トルク面28をクラッチギヤー体04の内周摩
擦トルク面05へ拡張接触させる方向。P4 は図3、
図4で、矢印B→・←Bであり、同期噛合の変速に入り
シンクロブレーキバンド03が役目を果たし終ると同時
にシンクロハブ14の進行を妨害する力もなくなり元の
状態に縮少する方向を示す。
プリング。03 はシンクロブレーキバンド。04 は
クラッチギヤー体。 05 は内周摩擦トルク
面。06 はパイロットクサビ。07 はパイロットク
サビ通路08 はシンクロバンドディスク溝。09 は
スリーブ。10 はクラッチギヤー。 11
は変速ギヤー。12 はスリーブスプリング。13
はスプリングトップセンターホール。14 はシンクロ
ハブ。 16 は凹形スプリングボック
ス。17 はセレクター。18 はオーバーシフトスト
ッパーホール。19 はスプリングトップ。21 はシ
ャフト 23 は歯。25 はクサ
ビ形開閉すき間。27 はバンド内周面。
28 はバンド外周摩擦トルク面。P1 はセレクター
(シフト)による移動方向。P2 はシンクロハブの進
行押圧方向。P3 は図3、図4で、シンクロブレーキ
バンド03を矢印A←・→Aに開き拡張させて、バンド
外周摩擦トルク面28をクラッチギヤー体04の内周摩
擦トルク面05へ拡張接触させる方向。P4 は図3、
図4で、矢印B→・←Bであり、同期噛合の変速に入り
シンクロブレーキバンド03が役目を果たし終ると同時
にシンクロハブ14の進行を妨害する力もなくなり元の
状態に縮少する方向を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全 文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 変速機のシンクロナイザー同期噛合機
構
構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】 本発明は固定したシンクロガイドディスク01の外周上
に円周方向に拡張、縮小可能に軸方向には移動不能に固
定装架したシンクロブレーキバンド03であり、これの
クサビ形割り込みすき間25にパイロットクサビ06を
割り込ませて開き摩擦トルクを発生させる発想に最大の
重要点がおかれます。本発明の目的達成はシャフト21
にサークリップリング02で固定した中空円盤形をした
シンクロガイドディスク01の外周上に円周方向へ伸縮
可能に嵌合し固定したシンクロブレーキバンド03のク
サビ形割り込みすき間25の中へ、シンクロハブ14に
共に回転可能に固定されて、且つ押圧進行するパイロッ
トクサビ06が挿入され割り込み進入して、シンクロブ
レーキバンド03を開きつつ、且つバンド外周摩擦トル
ク面28をクラッチギヤー体04に形成した内周摩擦ト
ルク面05に到達摩擦接触させて、強力な自己倍力作用
によるサーボ効果を発生させる機構の採用にあります。
発明の効果について概要を説明すると、先に出願した特
許願 平成10年第122621号は、バンド内周傾斜
面27を有する断面が略三角形のクサビ形シンクロブレ
ーキバンド03がシャフト21に固定したシンクロガイ
ドディスク01の外周上で円周方向に伸縮しつつ軸方向
に移動するものであり、クサビ形シンクロブレーキバン
ド03が移動することによるバンド内周傾斜面27の進
行により、固定したシンクロガイドディスク01に当た
り抗されて、さらに進行しつつ開き、すなわちクサビ形
シンクロブレーキバンド03を進行させつつバンド内周
傾斜面27にシンクロガイドディスク01を内接さるよ
に潜り込ませて、次第に開かせつつバンド外周摩擦トル
ク面28を内周摩擦トルク面05に到達させて摩擦トル
クを発生させる手段であるものに対して、本発明はシン
クロブレーキバンド03がシャフト21に固定したシン
クロガイドディスク01の外周上で円周方向に伸縮可能
に、軸方向には移動できないように固定されているもの
であり、シャフト21に固定されているシンクロガイド
ディスク01の外周上に嵌合され、且つ軸方向には移動
不能に固定されたシンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25にパイロットクサビ06を割り込
み進入させ開かせて、バンド外周摩擦トルク面28を前
記内周摩擦トルク面05に到達させて摩擦トルクを発生
させる手段であって、シンクロハブ14がP2へ移動押
圧することにより、図11に示すサークリップリング0
2によりシャフト21に固定された図12に示すシンク
ロガイドディスク01の外周に嵌合された、シンクロブ
レーキバンド03のクサビ形割り込みすき間25にパイ
ロットクサビ06を割り込ませることにより、バンド外
周摩擦トルク面28とクラッチギヤー体04の内周摩擦
トルク面05との摩擦トルクを急速に増大させるもの
で、シャフト21に軸方向に固定したクラッチギヤー体
04をシフト移動の軸方向への押圧抵抗による損失仕事
量がなくて、その分だけ実際仕事量が大きくて強力、且
つ急速となり、回転方向放射状への直角方向の押圧力で
あって、車輪のドラムブレーキのサーボ機構と同様のブ
レーキ効果に匹敵する自己倍力作用の発生で、摩擦トル
クを急速に増大して、軽い操作力で大きな摩擦トルクを
発生する特徴を有している。この発明は先に出願した特
許願平成10年第122621号に記載した、シンクロ
ガイドディスク01とその外周上を移動可能なバンド内
周傾斜面27を形成する断面が略三角形のクサビ形シン
クロブレーキバンド03と内周摩擦トルク面05を形成
したクラッチギヤー体04を有する、変速機のシンクロ
ナイザー同期噛合機構に関連しており、この発明は特
に、シャフト21に固定したシンクロガイドディスク0
1の外周に嵌合し円周方向に拡張、縮小可能に固定し
た、シンクロブレーキバンド03のクサビ形割り込みす
き間25へシンクロハブ14に共に回転可能に固定し
て、且つ押圧進行する、パイロットクサビ06の割り込
み進入により、開き拡張させ摩擦トルクを発生させる機
構の採用により、現在のように自動車工学機構の高速回
転化による機関や車体構造の技術的な開発、発展に伴っ
て高速道路や、特に慣れない突如とした急な下り坂での
高速運転中のエンジンブレーキなど、急速な低速ギヤー
へのシフトチェンジにおいても、回転速度の異なるギヤ
ーどうしの同期噛合いをさせる時、自己倍力作用のサー
ボ効果による急速、且つ強力な摩擦トルクの発生によ
り、抵抗の少ない軽い操作力で同期作用をさせて、衝撃
と騒音をなくして、急速スムーズな同期噛合を完了する
ことを特徴とする、変速機のシンクロナイザー同期噛合
機構を提供する。従来のシンクロナイザー同期噛合機構
(シンクロメッシュ)には、コンスタントロード型、ド
イツポルシェ社のドラムブレーキのサーボ機構を応用し
たサーボシンクロ型、ホンダ製のシンクロキーのない特
殊シンクロ機構などと、現在、最も主流として使用され
ているシンクロキー使用のイナーシャロック型であるワ
ーナー型に至っておりますが、いづれも抵抗が大きくて
その操作は決して楽ではなくて、高速回転、且つ信号待
ちや、その他の発進など急速なシフトの同期噛合操作の
時には、クラッチペダルを踏むと同時に瞬時にしてロー
ギヤーへの突入完了可能な機構が要求されるが、軽い操
作力でシンクロクラッチを押し付ける強い力を得るに至
らず、同期が追従できないなど、ハンドル操作とシフト
レバーの操作は必ず片手操作であることから、事故など
安全上からも急速、且つスムーズな変速完了が要求され
ることは言うまでもない。本発明による同期噛合機構の
構造を説明すると、シャフト21に嵌合されてサークリ
ップリング02で固定されたシンクロガイドディスク0
1、および『本発明で最も重要な役目を担うシンクロブ
レーキバンド03とシンクロハブ14に一体に固定され
て共に回転、且つ押圧進行しつつシンクロブレーキバン
ド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込み進入し
て開く役目をするパイロットクサビ06および環状の溝
を中ぐりして内周摩擦トルク面05を形成したクラッチ
ギヤー体04』が従来と異なる主たる構成である。シン
クロガイドディスク01は図12に示すとおり、シャフ
ト21上に図11に示したサークリップリング02で固
定する中空円盤形をして、パイロットクサビ06を案内
するパイロットクサビ通路07を形成している。シンク
ロブレーキバンド03は図1、図2、図3、図4、図1
0、図12に示す通り、パイロットクサビ06が割り込
み進入と後退をして、拡張作動と縮小作動を司る、クサ
ビ形割り込みすき間25を形成して、外周にはバンド外
周摩擦トルク面28を、バンド内周面27にはシンクロ
ガイドディスク01を固定するシンクロバンドディスク
溝08を形成している。シンクロハブ14は図1、図5
に特にパイロットクサビ06の形状は図8に平面図と図
9に側面図を示すとおり、側面押圧部にシンクロブレー
キバンド03に割り込み共に回転可能に固定しており、
外周のギヤーの形成面の数カ所にはスリーブ09を押圧
する平山形のスリーブスプリング12を収容する凹形ス
プリングボックス16を形成している。パイロットクサ
ビ06はその形状が図8に平面図と図9に側面部を示す
とおり、図1による左側の第2速と右側の第1速も対称
的であり、図12に示すパイロットクサビ通路07と同
じく図12に示すシンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25に一致する形状である。スリーブ
09は図1と図7に示すとおり、歯23の形成面の数カ
所には平山形のスリーブスプリング12のスプリングト
ップ19が移動して入穴、脱穴を可能に収容するスプリ
ングトップセンターホール13を形成し、その左右には
同じ形状をしたオーバーシフトストッパーホール18を
形成している。クラッチギヤー体04は主として図1、
図2、図10、に詳細に示すとおり、外周の右側には従
来周知のクラッチギヤー10を形成し、左側には変速ギ
ヤー11を形成しており、右側のクラッチギヤー10の
軸心内周側には前記したシンクロブレーキバンド03が
挿入されて、且つパイロットクサビ06により開きつ
つ、バンド外周摩擦トルク面28が到達摩擦接触して摩
擦トルクを発生するための環状の溝を中ぐりした内周摩
擦トルク面05を形成している。スリーブスプリング1
2は図1と図6に示す通り、平山形の形状でシンクロハ
ブ14の外周ギヤー面の数カ所に形成した凹形スプリン
グボックス16に収容され、スリーブ09の凹形のスプ
リングトップセンターホール13にスプリングトップ1
9が入穴、脱穴可能に押圧して抵抗の少ない容易なシフ
ト操作が可能なように形成している。次に作動を図1と
図10で説明すると、シャフト21に図11に示すサー
クリップリング02でシンクロガイドディスク01を固
定して、その外周上に円周方向に拡張、縮小可能に軸方
向に移動不能に装架してクサビ形割り込みすき間25を
形成したシンクロブレーキバンド03が固定されてお
り、セレクター17によりスリーブ09を左のP1方向
へ移動すると、シンクロハブ14に共に回転可能に固定
された図8と図9に示すパイロットクサビ06がP2へ
押圧進行しつつ、シンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25に割り込み進入するとシンクロブ
レーキバンド03は軸方向には移動不能に固定されてい
るので外方に開き、バンド外周摩擦トルク面28はクラ
ッチギヤー体04に形成した内周摩擦トルク面05に接
触して、さらにP2へ進行して、クサビ形割り込みすき
間25を次第に図4でA←・→Aの矢印方向へ開きつ
つ、前記バンド外周摩擦トルク面28と内周摩擦トルク
面05との間は図2に示した隙間を有する状態より図1
0に示す前記両摩擦面05と(28)の間で隙間のなく
なる摩擦接触の状態へ到達して、さらに進行してバンド
外周摩擦トルク面28はクラッチギヤー体04の内周摩
擦トルク面05との間で摩擦を開始して、このとき押圧
摩擦の加わる強力な摩擦力が生まれようとするが、これ
が内周摩擦トルク面05の接触面全体に均一に起きる自
己倍力作用によるサーボ効果であり、ここで起 きる摩
擦力が1次のシンクロ作用である。さらにシンクロハブ
14に共に回転可能に固定したパイロットクサビ06が
共に回転しつつP2へ移動してクサビ形割り込みすき間
25に割り込むと、シンクロブレーキバンド03を同じ
く外周の矢印A←・→Aへ開く力のP3がさらに大きく
なって強力な自己倍力作用が働きはじめて、シンクロブ
レーキバンド03のバンド外周摩擦トルク面28とクラ
ッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05との摩擦トル
クはさらに強力、且つ急速に増大し発達して、異なる回
転速度を一致させようとする、これが2次のシンクロ作
用であって、これにより回転中のスリーブ09はスプリ
ングトップ19が位置していたスプリングトップセンタ
ーホール13から外れて、さらに進行しつつ、クラッチ
ギヤー体04との回転速度が一致して独立の回転ができ
るようになり、ここでスリーブ09の歯23がクラッチ
ギヤー体04のクラッチギヤー10に噛合って、シンク
ロガイドディスク01上のシンクロブレーキバンド03
とシンクロハブ14に固定したパイロットクサビ06
は、この時点で完全に役目を果たし終ると同時に、スリ
ーブ09とシンクロハブ14の進行を妨害する力もなく
なり、図4ではB→・←Bの内周側方向「図10でP4
の方向」へ縮小して、シフトに余分な力をかけないよう
にするために、スリーブスプリング12のスプリングト
ップ19は、となりのオーバーシフトストッパーホール
18に移動して入り込み、シンクロブレーキバンド03
およびシンクロハブ14に固定されたパイロットクサビ
06は共にフリーの自由体となって、共に回転速度の異
なるスリーブ09とクラッチギヤー体04との噛合変速
作動は完了する。作動を、図1により左側の第2速を例
えて説明したが、ギヤー比の異なる変速ギヤー11以外
の同期作動部分は左右対称であり、第1速に入れるには
シフトレバーをP1と反対に移動すると右側半分で作動
することになる。なお、他の実施例を示した、兼用の図
10に示すようにシンクロガイドディスク01とシンク
ロバンドディスク溝08を撤去または削除して、シンク
ロブレーキバンド03のクサビ形割り込みすき間25に
パイロットクサビ06を押圧進行し割り込み進入させる
ようにして、クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面
05に内接させて挿入しても、前記クラッチギヤー体0
4の内周摩擦トルク面05とバンド外周摩擦トルク面2
8との間で発生するサーボ効果により、スリーブ09の
歯23がダイレクトにクラッチギヤー10への同期噛合
を容易に完了できるが、この場合は本発明のサーボ効果
を説明したページの前記記述とは相反して、軸方向に固
定したクラッチギヤー体04をパイロットクサビ06が
軸方向へ押す押圧抵抗が加わる損失仕事量の発生から、
その分だけ実際仕事量が小さくなり、摩擦トルクの反応
効果に遅れが生じる。
に円周方向に拡張、縮小可能に軸方向には移動不能に固
定装架したシンクロブレーキバンド03であり、これの
クサビ形割り込みすき間25にパイロットクサビ06を
割り込ませて開き摩擦トルクを発生させる発想に最大の
重要点がおかれます。本発明の目的達成はシャフト21
にサークリップリング02で固定した中空円盤形をした
シンクロガイドディスク01の外周上に円周方向へ伸縮
可能に嵌合し固定したシンクロブレーキバンド03のク
サビ形割り込みすき間25の中へ、シンクロハブ14に
共に回転可能に固定されて、且つ押圧進行するパイロッ
トクサビ06が挿入され割り込み進入して、シンクロブ
レーキバンド03を開きつつ、且つバンド外周摩擦トル
ク面28をクラッチギヤー体04に形成した内周摩擦ト
ルク面05に到達摩擦接触させて、強力な自己倍力作用
によるサーボ効果を発生させる機構の採用にあります。
発明の効果について概要を説明すると、先に出願した特
許願 平成10年第122621号は、バンド内周傾斜
面27を有する断面が略三角形のクサビ形シンクロブレ
ーキバンド03がシャフト21に固定したシンクロガイ
ドディスク01の外周上で円周方向に伸縮しつつ軸方向
に移動するものであり、クサビ形シンクロブレーキバン
ド03が移動することによるバンド内周傾斜面27の進
行により、固定したシンクロガイドディスク01に当た
り抗されて、さらに進行しつつ開き、すなわちクサビ形
シンクロブレーキバンド03を進行させつつバンド内周
傾斜面27にシンクロガイドディスク01を内接さるよ
に潜り込ませて、次第に開かせつつバンド外周摩擦トル
ク面28を内周摩擦トルク面05に到達させて摩擦トル
クを発生させる手段であるものに対して、本発明はシン
クロブレーキバンド03がシャフト21に固定したシン
クロガイドディスク01の外周上で円周方向に伸縮可能
に、軸方向には移動できないように固定されているもの
であり、シャフト21に固定されているシンクロガイド
ディスク01の外周上に嵌合され、且つ軸方向には移動
不能に固定されたシンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25にパイロットクサビ06を割り込
み進入させ開かせて、バンド外周摩擦トルク面28を前
記内周摩擦トルク面05に到達させて摩擦トルクを発生
させる手段であって、シンクロハブ14がP2へ移動押
圧することにより、図11に示すサークリップリング0
2によりシャフト21に固定された図12に示すシンク
ロガイドディスク01の外周に嵌合された、シンクロブ
レーキバンド03のクサビ形割り込みすき間25にパイ
ロットクサビ06を割り込ませることにより、バンド外
周摩擦トルク面28とクラッチギヤー体04の内周摩擦
トルク面05との摩擦トルクを急速に増大させるもの
で、シャフト21に軸方向に固定したクラッチギヤー体
04をシフト移動の軸方向への押圧抵抗による損失仕事
量がなくて、その分だけ実際仕事量が大きくて強力、且
つ急速となり、回転方向放射状への直角方向の押圧力で
あって、車輪のドラムブレーキのサーボ機構と同様のブ
レーキ効果に匹敵する自己倍力作用の発生で、摩擦トル
クを急速に増大して、軽い操作力で大きな摩擦トルクを
発生する特徴を有している。この発明は先に出願した特
許願平成10年第122621号に記載した、シンクロ
ガイドディスク01とその外周上を移動可能なバンド内
周傾斜面27を形成する断面が略三角形のクサビ形シン
クロブレーキバンド03と内周摩擦トルク面05を形成
したクラッチギヤー体04を有する、変速機のシンクロ
ナイザー同期噛合機構に関連しており、この発明は特
に、シャフト21に固定したシンクロガイドディスク0
1の外周に嵌合し円周方向に拡張、縮小可能に固定し
た、シンクロブレーキバンド03のクサビ形割り込みす
き間25へシンクロハブ14に共に回転可能に固定し
て、且つ押圧進行する、パイロットクサビ06の割り込
み進入により、開き拡張させ摩擦トルクを発生させる機
構の採用により、現在のように自動車工学機構の高速回
転化による機関や車体構造の技術的な開発、発展に伴っ
て高速道路や、特に慣れない突如とした急な下り坂での
高速運転中のエンジンブレーキなど、急速な低速ギヤー
へのシフトチェンジにおいても、回転速度の異なるギヤ
ーどうしの同期噛合いをさせる時、自己倍力作用のサー
ボ効果による急速、且つ強力な摩擦トルクの発生によ
り、抵抗の少ない軽い操作力で同期作用をさせて、衝撃
と騒音をなくして、急速スムーズな同期噛合を完了する
ことを特徴とする、変速機のシンクロナイザー同期噛合
機構を提供する。従来のシンクロナイザー同期噛合機構
(シンクロメッシュ)には、コンスタントロード型、ド
イツポルシェ社のドラムブレーキのサーボ機構を応用し
たサーボシンクロ型、ホンダ製のシンクロキーのない特
殊シンクロ機構などと、現在、最も主流として使用され
ているシンクロキー使用のイナーシャロック型であるワ
ーナー型に至っておりますが、いづれも抵抗が大きくて
その操作は決して楽ではなくて、高速回転、且つ信号待
ちや、その他の発進など急速なシフトの同期噛合操作の
時には、クラッチペダルを踏むと同時に瞬時にしてロー
ギヤーへの突入完了可能な機構が要求されるが、軽い操
作力でシンクロクラッチを押し付ける強い力を得るに至
らず、同期が追従できないなど、ハンドル操作とシフト
レバーの操作は必ず片手操作であることから、事故など
安全上からも急速、且つスムーズな変速完了が要求され
ることは言うまでもない。本発明による同期噛合機構の
構造を説明すると、シャフト21に嵌合されてサークリ
ップリング02で固定されたシンクロガイドディスク0
1、および『本発明で最も重要な役目を担うシンクロブ
レーキバンド03とシンクロハブ14に一体に固定され
て共に回転、且つ押圧進行しつつシンクロブレーキバン
ド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込み進入し
て開く役目をするパイロットクサビ06および環状の溝
を中ぐりして内周摩擦トルク面05を形成したクラッチ
ギヤー体04』が従来と異なる主たる構成である。シン
クロガイドディスク01は図12に示すとおり、シャフ
ト21上に図11に示したサークリップリング02で固
定する中空円盤形をして、パイロットクサビ06を案内
するパイロットクサビ通路07を形成している。シンク
ロブレーキバンド03は図1、図2、図3、図4、図1
0、図12に示す通り、パイロットクサビ06が割り込
み進入と後退をして、拡張作動と縮小作動を司る、クサ
ビ形割り込みすき間25を形成して、外周にはバンド外
周摩擦トルク面28を、バンド内周面27にはシンクロ
ガイドディスク01を固定するシンクロバンドディスク
溝08を形成している。シンクロハブ14は図1、図5
に特にパイロットクサビ06の形状は図8に平面図と図
9に側面図を示すとおり、側面押圧部にシンクロブレー
キバンド03に割り込み共に回転可能に固定しており、
外周のギヤーの形成面の数カ所にはスリーブ09を押圧
する平山形のスリーブスプリング12を収容する凹形ス
プリングボックス16を形成している。パイロットクサ
ビ06はその形状が図8に平面図と図9に側面部を示す
とおり、図1による左側の第2速と右側の第1速も対称
的であり、図12に示すパイロットクサビ通路07と同
じく図12に示すシンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25に一致する形状である。スリーブ
09は図1と図7に示すとおり、歯23の形成面の数カ
所には平山形のスリーブスプリング12のスプリングト
ップ19が移動して入穴、脱穴を可能に収容するスプリ
ングトップセンターホール13を形成し、その左右には
同じ形状をしたオーバーシフトストッパーホール18を
形成している。クラッチギヤー体04は主として図1、
図2、図10、に詳細に示すとおり、外周の右側には従
来周知のクラッチギヤー10を形成し、左側には変速ギ
ヤー11を形成しており、右側のクラッチギヤー10の
軸心内周側には前記したシンクロブレーキバンド03が
挿入されて、且つパイロットクサビ06により開きつ
つ、バンド外周摩擦トルク面28が到達摩擦接触して摩
擦トルクを発生するための環状の溝を中ぐりした内周摩
擦トルク面05を形成している。スリーブスプリング1
2は図1と図6に示す通り、平山形の形状でシンクロハ
ブ14の外周ギヤー面の数カ所に形成した凹形スプリン
グボックス16に収容され、スリーブ09の凹形のスプ
リングトップセンターホール13にスプリングトップ1
9が入穴、脱穴可能に押圧して抵抗の少ない容易なシフ
ト操作が可能なように形成している。次に作動を図1と
図10で説明すると、シャフト21に図11に示すサー
クリップリング02でシンクロガイドディスク01を固
定して、その外周上に円周方向に拡張、縮小可能に軸方
向に移動不能に装架してクサビ形割り込みすき間25を
形成したシンクロブレーキバンド03が固定されてお
り、セレクター17によりスリーブ09を左のP1方向
へ移動すると、シンクロハブ14に共に回転可能に固定
された図8と図9に示すパイロットクサビ06がP2へ
押圧進行しつつ、シンクロブレーキバンド03のクサビ
形割り込みすき間25に割り込み進入するとシンクロブ
レーキバンド03は軸方向には移動不能に固定されてい
るので外方に開き、バンド外周摩擦トルク面28はクラ
ッチギヤー体04に形成した内周摩擦トルク面05に接
触して、さらにP2へ進行して、クサビ形割り込みすき
間25を次第に図4でA←・→Aの矢印方向へ開きつ
つ、前記バンド外周摩擦トルク面28と内周摩擦トルク
面05との間は図2に示した隙間を有する状態より図1
0に示す前記両摩擦面05と(28)の間で隙間のなく
なる摩擦接触の状態へ到達して、さらに進行してバンド
外周摩擦トルク面28はクラッチギヤー体04の内周摩
擦トルク面05との間で摩擦を開始して、このとき押圧
摩擦の加わる強力な摩擦力が生まれようとするが、これ
が内周摩擦トルク面05の接触面全体に均一に起きる自
己倍力作用によるサーボ効果であり、ここで起 きる摩
擦力が1次のシンクロ作用である。さらにシンクロハブ
14に共に回転可能に固定したパイロットクサビ06が
共に回転しつつP2へ移動してクサビ形割り込みすき間
25に割り込むと、シンクロブレーキバンド03を同じ
く外周の矢印A←・→Aへ開く力のP3がさらに大きく
なって強力な自己倍力作用が働きはじめて、シンクロブ
レーキバンド03のバンド外周摩擦トルク面28とクラ
ッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05との摩擦トル
クはさらに強力、且つ急速に増大し発達して、異なる回
転速度を一致させようとする、これが2次のシンクロ作
用であって、これにより回転中のスリーブ09はスプリ
ングトップ19が位置していたスプリングトップセンタ
ーホール13から外れて、さらに進行しつつ、クラッチ
ギヤー体04との回転速度が一致して独立の回転ができ
るようになり、ここでスリーブ09の歯23がクラッチ
ギヤー体04のクラッチギヤー10に噛合って、シンク
ロガイドディスク01上のシンクロブレーキバンド03
とシンクロハブ14に固定したパイロットクサビ06
は、この時点で完全に役目を果たし終ると同時に、スリ
ーブ09とシンクロハブ14の進行を妨害する力もなく
なり、図4ではB→・←Bの内周側方向「図10でP4
の方向」へ縮小して、シフトに余分な力をかけないよう
にするために、スリーブスプリング12のスプリングト
ップ19は、となりのオーバーシフトストッパーホール
18に移動して入り込み、シンクロブレーキバンド03
およびシンクロハブ14に固定されたパイロットクサビ
06は共にフリーの自由体となって、共に回転速度の異
なるスリーブ09とクラッチギヤー体04との噛合変速
作動は完了する。作動を、図1により左側の第2速を例
えて説明したが、ギヤー比の異なる変速ギヤー11以外
の同期作動部分は左右対称であり、第1速に入れるには
シフトレバーをP1と反対に移動すると右側半分で作動
することになる。なお、他の実施例を示した、兼用の図
10に示すようにシンクロガイドディスク01とシンク
ロバンドディスク溝08を撤去または削除して、シンク
ロブレーキバンド03のクサビ形割り込みすき間25に
パイロットクサビ06を押圧進行し割り込み進入させる
ようにして、クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面
05に内接させて挿入しても、前記クラッチギヤー体0
4の内周摩擦トルク面05とバンド外周摩擦トルク面2
8との間で発生するサーボ効果により、スリーブ09の
歯23がダイレクトにクラッチギヤー10への同期噛合
を容易に完了できるが、この場合は本発明のサーボ効果
を説明したページの前記記述とは相反して、軸方向に固
定したクラッチギヤー体04をパイロットクサビ06が
軸方向へ押す押圧抵抗が加わる損失仕事量の発生から、
その分だけ実際仕事量が小さくなり、摩擦トルクの反応
効果に遅れが生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による変速機のシンクロナイザー同
期噛合機構の断面図。
期噛合機構の断面図。
【図2】 クラッチギヤー体04とシンクロブレーキ
バンド03とシンクロガイドディスク01などの組合せ
を示す図1の部分拡大断面図。
バンド03とシンクロガイドディスク01などの組合せ
を示す図1の部分拡大断面図。
【図3】 シンクロブレーキバンド03で、内周摩擦
トルク面05に摩擦接触する外周摩擦トルク面28とシ
ンクロバンドディスク溝08とクサビ形割り込みすき間
25とを示した図4のイ矢視図。
トルク面05に摩擦接触する外周摩擦トルク面28とシ
ンクロバンドディスク溝08とクサビ形割り込みすき間
25とを示した図4のイ矢視図。
【図4】 シンクロブレーキバンド03で、クサビ形
割り込みすき間25と拡張する矢印A←・→Aおよび縮
小する矢印B→・←B方向を示す図3の分割平面図。
割り込みすき間25と拡張する矢印A←・→Aおよび縮
小する矢印B→・←B方向を示す図3の分割平面図。
【図5】 シンクロハブ14で、シンクロブレーキバ
ンド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込むパイ
ロットクサビ06を固定して、凹形スプリングボックス
16を示す図9のS――S断面図。
ンド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込むパイ
ロットクサビ06を固定して、凹形スプリングボックス
16を示す図9のS――S断面図。
【図6】 スリーブスプリング12で、図1の拡大斜
視図。
視図。
【図7】 スリーブ09で、スプリングトップセンタ
ーホール13と左右にオーバーシフトストッパーホール
18と歯23を示す断面図。
ーホール13と左右にオーバーシフトストッパーホール
18と歯23を示す断面図。
【図8】 パイロットクサビ06で、シンクロブレー
キバンド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込む
クサビ部分を示す平面図。
キバンド03のクサビ形割り込みすき間25に割り込む
クサビ部分を示す平面図。
【図9】 シンクロハブ14で、シンクロブレーキバ
ンド03を割り込み開くために固定して側面を示すパイ
ロットクサビ06と破線で凹形スプリングボックス16
とを示し二分の一に円形を分割した図5において左右対
称に表れる側面図。
ンド03を割り込み開くために固定して側面を示すパイ
ロットクサビ06と破線で凹形スプリングボックス16
とを示し二分の一に円形を分割した図5において左右対
称に表れる側面図。
【図10】 サークリップリング02により、シンクロ
ガイドディスク01をシャフト21に固定し、それをク
ラッチギヤー体04のシャフト穴に通して、それにパイ
ロットクサビ06を「破線で示す」進入させたシンクロ
ブレーキバンド03を組合せた1部分断面図。 ※ またこの図10は、他の実施例を兼用して示して
おり、シンクロガイドディスク01およびシンクロブレ
ーキバンド03の内周に形成したシンクロバンドディス
ク溝08を撤去または削除するようにして、パイロット
クサビ06をクサビ形割り込みすき間25に進入させて
シンクロブレーキバンド03を開く如く想定した、クラ
ッチギヤー体04との組合せをも示すものである。
ガイドディスク01をシャフト21に固定し、それをク
ラッチギヤー体04のシャフト穴に通して、それにパイ
ロットクサビ06を「破線で示す」進入させたシンクロ
ブレーキバンド03を組合せた1部分断面図。 ※ またこの図10は、他の実施例を兼用して示して
おり、シンクロガイドディスク01およびシンクロブレ
ーキバンド03の内周に形成したシンクロバンドディス
ク溝08を撤去または削除するようにして、パイロット
クサビ06をクサビ形割り込みすき間25に進入させて
シンクロブレーキバンド03を開く如く想定した、クラ
ッチギヤー体04との組合せをも示すものである。
【図11】 シンクロガイドディスク01をシャフトに
固定するサークリップリング02の斜視図。
固定するサークリップリング02の斜視図。
【図12】 シンクロガイドディスク01で、パイロッ
トクサビ通路07を示して外周上にはA←・→Aの拡張
方向を示したシンクロブレーキバンド03を破線で示す
とおりに嵌合し固定して、クサビ形割り込みすき間25
を示す側面図。
トクサビ通路07を示して外周上にはA←・→Aの拡張
方向を示したシンクロブレーキバンド03を破線で示す
とおりに嵌合し固定して、クサビ形割り込みすき間25
を示す側面図。
【符号の説明】 01 はシンクロガイドディスク。 02 はサークリ
ップリング。03 はシンクロブレーキバンド。 04
はクラッチギヤー体。05 は内周摩擦トルク面。
06 はパイロットクサビ。07 はパイロット
クサビ通路。 08 はシンクロバンドディスク溝。
09 はスリーブ。 10 はクラッチ
ギヤー。11 は変速ギヤー。 12 は
スリーブスプリング。13 はスプリングトップセンタ
ーホール。14 はシンクロハブ。 16
は凹形スプリングボックス。17 はセレクター。18
はオーバーシフトストッパーホール。19 はスプリ
ングトップ。 21 はシャフト23 は歯。
25 はクサビ形割り込みすき
間。27 はバンド内周面。 28 はバン
ド外周摩擦トルク面。P1 はセレクター(シフト)に
よる移動方向。P2 はシンクロハブの進行押圧方向。
P3 は図2、図10であり、図3、図4で示している
シンクロブレーキバンド03を矢印A←・→Aに開き、
クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05へ接触さ
せる方向。P4 は図2、図10であり、図3、図4で
示している矢印B→・←Bであり、同期噛合の変速に入
りシンクロブレーキバンド03が役目を果たし終ると同
時にスリーブ09とシンクロハブ14の進行を妨害する
力もなくなり元の状態に縮少する方向。
ップリング。03 はシンクロブレーキバンド。 04
はクラッチギヤー体。05 は内周摩擦トルク面。
06 はパイロットクサビ。07 はパイロット
クサビ通路。 08 はシンクロバンドディスク溝。
09 はスリーブ。 10 はクラッチ
ギヤー。11 は変速ギヤー。 12 は
スリーブスプリング。13 はスプリングトップセンタ
ーホール。14 はシンクロハブ。 16
は凹形スプリングボックス。17 はセレクター。18
はオーバーシフトストッパーホール。19 はスプリ
ングトップ。 21 はシャフト23 は歯。
25 はクサビ形割り込みすき
間。27 はバンド内周面。 28 はバン
ド外周摩擦トルク面。P1 はセレクター(シフト)に
よる移動方向。P2 はシンクロハブの進行押圧方向。
P3 は図2、図10であり、図3、図4で示している
シンクロブレーキバンド03を矢印A←・→Aに開き、
クラッチギヤー体04の内周摩擦トルク面05へ接触さ
せる方向。P4 は図2、図10であり、図3、図4で
示している矢印B→・←Bであり、同期噛合の変速に入
りシンクロブレーキバンド03が役目を果たし終ると同
時にスリーブ09とシンクロハブ14の進行を妨害する
力もなくなり元の状態に縮少する方向。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全 図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
Claims (1)
- 【請求項1】シャフト21に嵌合され固定されたシンク
ロバンドディスク01とクラッチギヤー体04とシンク
ロブレーキバンド03とこれに割り込み進行するシンク
ロハブ14に固定されたパイロットクサビ06とで構成
されており、前記クラッチギヤー体04に溝を中ぐりし
形成した環状の内周摩擦トルク面05に内接嵌合させ
て、前記シンクロバンドディスク01の外周に嵌合固定
されて円周方向に伸縮可能な前記シンクロブレーキバン
ド03に形成したクサビ形開閉すき間25に、前記シン
クロハブ14に一体に固定した少なくとも一個のパイロ
ットクサビ06を割り込ませ進入させつつ開き、内周摩
擦トルク面05に摩擦接触させて、強力な自己倍力作用
の発生によるサーボ効果で、摩擦トルクを急速に増大す
るように構成されていることを特徴とする、変速機のシ
ンクロナイザー同期噛合機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10126611A JPH11287254A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 変速機のシンクロナイザー同期噛合機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10126611A JPH11287254A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 変速機のシンクロナイザー同期噛合機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11287254A true JPH11287254A (ja) | 1999-10-19 |
Family
ID=14939491
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10126611A Pending JPH11287254A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 変速機のシンクロナイザー同期噛合機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11287254A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100345193B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2002-07-24 | 현대자동차주식회사 | 싱크로매시 기구 |
JP2013137077A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Isuzu Motors Ltd | 副変速機構付き変速機 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10126611A patent/JPH11287254A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100345193B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2002-07-24 | 현대자동차주식회사 | 싱크로매시 기구 |
JP2013137077A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Isuzu Motors Ltd | 副変速機構付き変速機 |
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