JPH11286408A - 抗菌スプレー - Google Patents

抗菌スプレー

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JPH11286408A
JPH11286408A JP10547298A JP10547298A JPH11286408A JP H11286408 A JPH11286408 A JP H11286408A JP 10547298 A JP10547298 A JP 10547298A JP 10547298 A JP10547298 A JP 10547298A JP H11286408 A JPH11286408 A JP H11286408A
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JP
Japan
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antibacterial
spray
powder
antimicrobial
particles
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Application number
JP10547298A
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English (en)
Inventor
Takasumi Shimizu
孝純 清水
Yuichiro Fujita
雄一郎 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スプレー面に十分な抗菌性能を持たせつつスプ
レー面の着色を防止することのできる抗菌スプレーを提
供する。 【構成】平均粒径0.1μm以下の微細な抗菌性金属粒
子を、平均粒径1μm以下の微細なTiO2又はSiO2
粉末表面に、粉末全体重量に対して0.01〜10wt
%付着させた粉末を抗菌剤粉末となし、該抗菌剤粉末を
スプレー剤に0.01〜0.3wt%含むように抗菌ス
プレーを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は抗菌スプレーに関
し、詳しくはスプレー面に長期間十分な抗菌性能を持た
せつつ、スプレー面の着色を防止できる抗菌スプレーに
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】スプレ
ー缶内にスプレー剤を収容し、ノズルから対象物にこれ
を噴霧することによって、その対象物に抗菌性を持たせ
るようにした抗菌スプレーが公知である。この抗菌スプ
レーを用いれば、例えば壁等の対象物に簡単に抗菌性を
付与することができる。即ち、例えば抗菌性を有しない
壁等に抗菌性を持たせようとしたとき、従来にあっては
既設の抗菌性を有しない壁材を、抗菌性を付与した壁材
と取り替えなければならないといった大変さがあった
が、上記のような抗菌スプレーを用いて既設の壁面に抗
菌剤をスプレー噴霧するだけで簡単に壁に抗菌性を持た
せることができるのである。
【0003】ところで、このような壁等に抗菌剤をスプ
レー噴霧して抗菌性を持たせる場合、そのスプレーによ
って十分な抗菌性を付与できることは勿論、抗菌剤のス
プレー噴霧によって壁等が着色してしまわないことが求
められる。
【0004】従来、病院の壁等に消毒処理を行うための
ものとして、ヒドロキシアパタイト等の無機物質粉体に
Agイオンを担持させて消毒成分粉体となし、これを溶
剤,バインダーととともにスプレー用の消毒組成物と成
したものが公知である(特開平6−218029)。し
かしながらこのものは、Agイオンのポテンシャルエネ
ルギーが高いことからAgイオンが酸化物,硫化物等を
形成してスプレー面を着色したり透明性を損なうなどの
問題がある。特に硫化物はその傾向が大きい。この場
合、Agイオン量を少なくすれば着色等の問題はなくな
るが、着色などが生じない程度にAgイオン量を少なく
すると本来の抗菌性能が短期間で得られなくなってしま
う。また、Agイオンの溶出による殺菌作用を利用する
ものは短期的には抗菌効果が高いが、長期間経過後には
抗菌効果が顕著に低下する問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1の抗菌スプレーは、平均粒径0.1μm以下の微細
な抗菌性金属粒子を、平均粒径1μm以下の微細なTi
2又はSiO2粉末表面に、粉末全体重量に対して0.
01〜10wt%付着させた粉末を抗菌剤粉末となし、
該抗菌剤粉末をスプレー剤に0.01〜0.3wt%含
んでいることを特徴とする。
【0006】請求項2の抗菌スプレーは、請求項1にお
いて、前記抗菌性金属粒子がAg粒子であることを特徴
とする。
【0007】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、平均粒
径0.1μm以下(望ましくは0.00001μm以
上)の微細な抗菌性金属粒子を、平均粒径1μm以下
(望ましくは0.0001μm以上)のTiO2又はS
iO2粉末表面に0.01〜10wt%付着させて抗菌
剤粉末となし、これを噴射剤を除くスプレー剤に対して
0.01〜0.3wt%で含むように抗菌スプレーを構
成したものである。
【0008】通常、抗菌スプレー剤はこの抗菌剤粉末と
エタノール等の所定の溶剤とポリビニルブタレート等の
バインダーとを含んで構成され、LPG等の噴射剤等と
ともにスプレー缶内に充填されて使用される。ここで上
記バインダーは壁その他の対象物に抗菌スプレー剤を噴
霧したときに抗菌剤粉末を対象物に付着させる働きをな
すものである。このようなバインダーが含まれていない
と、抗菌剤粉末が対象物から離れてしまい、対象物に対
して長期に亘って抗菌性を持たせるといったことができ
ない。
【0009】尚、抗菌性金属としてはAg,Cu,Zn
等の金属又はそれらAg,Cu,Znを1種以上含む合
金を使用できるが、それらのうちでAgが抗菌能力が最
も高く、従って本発明では抗菌性金属としてAgを用い
るのが望ましい(請求項2)。
【0010】本発明において抗菌性金属粒子を平均粒径
で0.1μm以下としているのは、かかる抗菌性金属粒
子を平均粒径で0.1μm以下とすることで比表面積を
大きくし、少ない金属量でより優れた抗菌効果を発揮さ
せることができることによる。
【0011】また抗菌性金属粒子をTiO2又はSiO2
粉末に付着させるようにしているのは、微細な抗菌性金
属粒子だけでは金属粒子同士が凝集してしまってスプレ
ー面上に均一に分散できず、抗菌スプレー効果にむらが
生じてしまうためである。
【0012】更にTiO2又はSiO2粉末の大きさを平
均粒径で1μm以下としているのは、これよりも大きい
とスプレー内容物中で抗菌剤粉末の分散性が悪くなり、
またノズルでは抗菌剤が詰ったり、更にスプレーした際
に抗菌剤による着色が目立つようになるためである。
【0013】同様に本発明において抗菌剤粉末をスプレ
ー剤に0.01〜0.3wt%の範囲で含有させるよう
にしているのは、0.01wt%より少ないと十分な抗
菌効果が得られず、逆に0.3wt%より多くするとス
プレー面に抗菌剤による着色が目立つようになるからで
ある。
【0014】本発明はまた、抗菌性金属として金属Ag
等の抗菌性金属粒子をTiO2,SiO2等に付着保持さ
せている点を特徴としている。即ちかかる抗菌性金属を
イオンの状態で担体に担持させるのでなく、非イオンの
金属状態で抗菌金属性粒子をTiO2等に付着させ、保
持させている。
【0015】前述したように抗菌性金属をイオン状態で
担体に担持させておいた場合ポテンシャルエネルギーが
高く、酸化物や硫化物を容易に形成してスプレー面を着
色したり透明性を損なったりするが、本発明では抗菌性
金属を金属粒子状態でTiO2等に付着させているた
め、抗菌性金属が酸化物,硫化物を形成しにくく、従っ
て長期間に亘って抗菌性を確保するのに十分な量を含有
させても着色を生ぜしめたり或いは透明性を損なったり
しない特長がある。
【0016】
【実施例】[実施例1]平均粒径0.2μmのルチル型
TiO2粉末表面に、平均粒径0.03μmの金属Ag
粒子を、粉末全体重量に対して5wt%付着させた粉末
を抗菌剤粉末とした。
【0017】図1はそのルチル型TiO2粉末表面にA
g粒子が付着した状態をモデル的に表したものである。
同図において10はTiO2粉末粒子を、また12はそ
のTiO2粒子表面に付着した金属Ag粒子を表してい
る。
【0018】次にこの抗菌剤粉末が0.1wt%、バイ
ンダーとしてPVB(ポリビニルブタレート)が0.5
wt%、溶剤としてエタノールが99.4wt%からな
る抗菌スプレー剤を、噴射剤としてのLPG(液化石油
ガス)とともにスプレー缶内に充填し、抗菌スプレーを
作製した。そしてこのスプレーの抗菌効果を調べるべく
次のような試験を行った。
【0019】 滅菌された直径90mmのシャーレ内
面に上方20cmの位置から1秒間むらなくスプレーを
し、室温で24時間乾燥した。このようにして抗菌処理
されたシャーレとスプレーを施さなかった滅菌シャーレ
(ブランク)を試験片として用意した。 大腸菌(ATCC25922)及び黄色ぶどう球菌
(ATCC25923)を培養し、1/500に希釈し
たNB培地(普通ブイヨン培地)中に均一に分散させ、
試験菌液とした。 試験片上に試験菌液を0.5ml滴下し、5×5c
mの滅菌済みポリエチレンフィルムを静かに被せ、シャ
ーレの蓋をした後、30℃,湿度90%以上に保持し
た。 24時間後、菌液の付いたシャーレ及びポリエチレ
ンフィルムをSCDLP培地10mlで洗い出し、生菌
数を測定した。 以上の試験の結果が表1に示してある。表1に示す結果
から明らかなように本発明による抗菌スプレーを噴霧し
たシャーレは顕著な抗菌性が認められた。
【0020】
【表1】
【0021】[実施例2]平均粒径0.2μmのルチル
型TiO2粉末表面に、平均粒径0.03μmの金属A
g粒子を、粉末全体重量に対して5wt%付着させた粉
末を抗菌剤粉末とし、表2のように抗菌剤粉末の量を変
化させた抗菌スプレーを試作した。この抗菌スプレー
は、抗菌剤粉末の他にバインダーとしてPVB(ポリビ
ニルブタレート)が0.5wt%,残部が溶剤のエタノ
ールからなり、噴射剤としてLPG(液化石油ガス)を
使用した。
【0022】
【表2】
【0023】この抗菌スプレーを、比較例の抗菌スプレ
ーともに上方20cmの位置から1秒間むらなくスプレ
ーして上記と同様の抗菌試験を1か月に亘り繰り返し行
い抗菌性及びスプレー面の着色具合の調査を行った。そ
の結果を表2に示している。尚、比較例としての抗菌ス
プレー(Agイオン坦持のもの)は、金属Ag粒子の代
りにAgイオンをゼオライトに担持させたもので、この
抗菌スプレーの具体的組成は実施例と同一とした。
【0024】この結果に示しているように抗菌剤の量が
0.01wt%未満であるとスプレー面に十分な抗菌性
が得られず、また0.3wt%よりも多くなるとスプレ
ーした面の抗菌剤による着色(黄色)が目立つようにな
った。このようにスプレー面に十分な抗菌性を持たせ且
つスプレー面の着色を抑えるためには、抗菌剤の量を
0.01以上、0.3wt%以下とすることが必要であ
る。また表2の結果から明らかなように、抗菌成分とし
てAgイオンを用いた場合着色が生じやすいのに対し、
本発明に従って金属Agを用いた場合、着色が良好に抑
えられることが分かる。
【0025】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様において実施可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において得た抗菌スプレー剤に
おけるTiO2表面へのAg粒子の付着状態をモデル的
に表す図である。
【符号の説明】
10 TiO2粒子 12 Ag粒子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.1μm以下の微細な抗菌性
    金属粒子を、平均粒径1μm以下の微細なTiO2又は
    SiO2粉末表面に、粉末全体重量に対して0.01〜
    10wt%付着させた粉末を抗菌剤粉末となし、該抗菌
    剤粉末をスプレー剤に0.01〜0.3wt%含んでい
    ることを特徴とする抗菌スプレー。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記抗菌性金属粒子
    がAg粒子であることを特徴とする抗菌スプレー。
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