JPH11286126A - インクジェット記録方法及び画像の階調性を改善する方法 - Google Patents

インクジェット記録方法及び画像の階調性を改善する方法

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JPH11286126A
JPH11286126A JP2392599A JP2392599A JPH11286126A JP H11286126 A JPH11286126 A JP H11286126A JP 2392599 A JP2392599 A JP 2392599A JP 2392599 A JP2392599 A JP 2392599A JP H11286126 A JPH11286126 A JP H11286126A
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Yutaka Kurabayashi
豊 倉林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料インクを使用してインクジェット記録方
法により高い画像濃度、特に透光性基材上に高い透光画
像濃度を有する画像を得ようとした場合に生じるハイラ
イト部での色調の問題が解決され、画像濃度が高い、色
調が良好で、奇麗な階調表現を有する画像を形成するこ
とが可能なインクジェット記録方法及び黒色画像の階調
性を改善する方法の提供。 【解決手段】 複数のインクをインクジェット法によっ
て記録媒体に付与して複数の階調を有する画像を記録媒
体上に形成するインクジェット記録方法であって、各々
のインクは単独で透光性の画像記録媒体上に、シングル
パスでCIELABを測定することによって求まるa*値及び
*値が(a*2+b*2)1/2≦15で示される関係を満たす
ような画像を形成するインクであるインクジェット記録
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信頼性に優れ、高
い濃度を有し、且つ階調表現性の良好な画像を与えるこ
とが可能なインクジェット記録方法に関する。特に、本
発明のインクジェット記録方法は、医療分野において利
用されている透光性基材上で高画像濃度が要求される診
断用画像や参照画像等の画像を形成し得る画像記録装置
等に好適に利用可能である。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクを飛
翔させて、紙等の記録媒体上にインクを付着させて記録
を行うものである。特に、特公昭61−59911号公
報、特公昭61−59912号公報、特公昭61−59
914号公報において開示された方式、即ち、吐出エネ
ルギー供給手段として電気熱変換体を用い、熱エネルギ
ーをインクに与えて気泡を発生させることにより液滴を
発生させる方式のインクジェット記録方法によれば、記
録ヘッドの高密度マルチオリフィス化を容易に実現する
ことができ、高解像度及び高品位の画像を高速で記録す
ることができる。
【0003】従来のインクジェット記録方法に用いられ
るインク中の色材としては、主に水溶性染料が使用され
ている。しかしながら、色材として水溶性染料を用いた
インクでは、透光性基材上に高濃度で印刷した場合に、
色材の透明性が高いために、特に高い透過画像濃度が要
求される分野への応用に対して、最高画像濃度が湿式銀
塩等の方式による画像濃度と比較して出しにくいという
問題がある。色材として水溶性染料を用いたインクにお
ける上記したような問題を克服するためには、顔料のよ
うな隠蔽力の高い色材を使用することが考えられる。と
ころが、高い画像濃度を得るために色材として顔料、例
えば、カーボンブラックを使用すると、いわゆる顔料の
底色がハイライト部分で顕著になり、色調が、CIEL
ABでいうb*の値が相対的に大きくなり赤味を帯び、
きれいな階調表現が得られない場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点、即ち、顔料インクを使用してインクジェット記
録方法により、高い画像濃度を有する画像を得ようとし
た場合に生じるハイライト部での色調の問題を解決し、
階調表現性が良好なインクジェット記録方法を提供する
ことにある。又、本発明の他の目的は、複数のインクを
用い、且つインクジェット法によって複数の階調を備え
た黒色画像の階調性を改善する方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、複数のインク
をインクジェット法によって記録媒体に付与して複数の
階調(tone)を有する画像を上記記録媒体上に形成
するインクジェット記録方法であって、各々のインク
は、単独で透光性の画像記録媒体上に、シングルパスで
CIELABを測定することによって求まるa*値及び
*値が下記式(I)で示される関係を満たすような画
像を形成するインクであることを特徴とするインクジェ
ット記録方法である。
【数3】
【0006】又、本発明は、透光性の記録媒体上に複数
の黒色インクを用いてインクジェット記録方法によって
形成される複数のトーン(tone)を有する黒色画像
の階調性を改善する方法であって、上記黒色画像の形成
に用いる全てのインクは単独で透光性の画像記録媒体上
に、シングルパスでCIELABを測定することによっ
て求まるa*値及びb*値が下記式(I)で示される関係
を満たすような画像を形成するインクであることを特徴
とする黒色画像の階調性を改善する方法である。
【数4】
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて、本発明をより詳細に説明する。本発明の一実施態
様にかかるインクジェット記録方法は、例えば、色材濃
度の異なる複数のブラックインクをインクジェット記録
法によって記録媒体上に付与して複数の階調を有する黒
色の画像を形成する工程を含むものである。そして、該
複数の色材濃度の異なるブラックインクの各々が、顔料
と染料とを含み、又、該顔料と染料との混合割合が、各
々のインク単独でインクジェット法によって透光性の画
像記録媒体上に100%ベタ印字部を形成したときの黒
色画像の、シングルパスで測定したときのCIELAB
のa*及びb*が下記式(I)の関係を示すように調整さ
れている。
【数5】
【0008】そして、係るインクジェット記録方法を採
用することによって、透過画像濃度が高く、色調が良好
であり、更に、階調表現性の良好な黒色画像を得ること
ができる。即ち、上記の方法を用いて複数の階調を備え
た黒色画像を形成した場合、該黒色画像のハイライト部
(最も画像濃度の薄い部分)であっても、顔料の底色が
現れることがなく、赤味がかって見えてしまうことを抑
えることができる。
【0009】以下に、本発明のインクジェット記録方法
の構成要件である具体的材料について説明する。先ず、
色材濃度の異なる複数のブラックインクにおいては、先
に述べたような従来技術の問題を解決すべく色材として
染料に比べて隠蔽力の高い顔料を含有させることが好ま
しく、特に、顔料としてカーボンブラックを有するイン
クを用いることが好ましい。この際に使用するカーボン
ブラックとしては、いかなるものでもよいが、本発明に
おいて特に好ましいものとしては下記のものが挙げられ
る。例えば、ファーネス法、チャネル法で製造されたカ
ーボンブラックであって、一次粒子径が15〜40m
μ、BET法による比表面積が50〜300m2/g、
DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が
0.5〜10%、pH値が2〜9等の特性を有するもの
を用いるとよい。このような特性を有する市販品として
は、具体的には、例えば、No.2300、No.90
0、MCF88、No.33、No.40、No.4
5、No.52、MA7、MA8、No.2200B
(以上、三菱化成製)、RAVEN1255(以上、コ
ロンビア製)、REGAL400R、REGAL330
R、REGAL660R、MOGULL(以上、キャボ
ット製)、Color Black FWl、COLO
RBlack FW18、Color Black S
170、Color Black S150、Prin
tex 35、Printex U(以上、デグッサ
製)等が挙げられ、何れも本発明に好ましく使用でき
る。
【0010】上記に挙げたようなカーボンブラックをイ
ンク中に均一に含有させるために分散剤を使用すること
が好ましい。この際に使用する分散剤としては、従来か
ら顔料の分散用として用いられている水溶性樹脂及び界
面活性剤等がいずれも問題なく使用できる。この際、分
散剤として水溶性樹脂を使用する場合は、その重量平均
分子量が500〜30,000の範囲のもの、より好ま
しくは1,000〜15,000の範囲のものを使用す
るとよい。このような分散剤としては、具体的には、例
えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、
ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、
アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イ
タコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸
誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミ
ド及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の
単量体(但し、このうち少なくとも1つは親水性単量
体)からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合
体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられ
る。或いは、ロジン、シェラック、でんぷん等の天然樹
脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂は、
塩基を溶解させた水溶液に可溶であり、アルカリ可溶型
樹脂である。カーボンブラックを均一に分散させるため
に顔料分散剤として用いられるこれらの水溶性樹脂は、
本発明においては、インク全重量に対して0.1〜1.
5重量%の範囲で含有させることが好ましい。
【0011】上記に挙げた本発明で使用するインクの態
様は、分散剤によってカーボンブラック等の顔料をイン
ク中に均一に分散させたものであるが、本発明で使用で
きるインクはこれに限定されない。即ち、本発明におい
ては、表面活性基を酸化処理するか、その他の表面処理
を施したもので、分散剤が不要のタイプのカーボンブラ
ックも好適に使用できる。上記に挙げたような処理を施
したカーボンブラックの表面は、カルボキシル基やスル
ホン酸基がリッチになっているため、分散剤を使用しな
くても、インク中に自己分散し得る。そのようなカーボ
ンブラックとしては、例えば、表面にスルホン基が結合
され、分散剤なしで水に分散させることのできるカーボ
ンブラック(例えば、商品名:キャボジェット(CAB
−O−JET200)、キャボット(CABOT)社
製)や、表面にカルボキシル基が結合され、分散剤なし
で水に分散させることのできるカーボンブラック(例え
ば、商品名:キャボジェット300、キャボット社製)
等を挙げることができる。
【0012】本発明に係る複数のブラックインクには、
色材として上記した顔料に加えて更に水溶性染料を含有
させて、各々のインク単独で透光性の記録媒体上に10
0%ベタ画像を形成したときの該ベタ画像の、シングル
パスでのCIELABのa*及びb*が下記式(I)で表
わされるような関係を持つように調整することが好まし
い。
【数6】
【0013】即ち、先に述べたように、高い画像濃度を
得るために色材として、顔料、例えば、カーボンブラッ
クを使用すると、色材濃度の低いインクで形成される多
階調の黒色画像のハイライト部分で、いわゆる顔料の底
色が顕著となり、該ハイライト部の色調が赤味を帯び、
良好な階調表現を有する黒色画像が得られない場合があ
るが、上記したような色材の調整によって、この問題の
解決を図ることができる。そして、各々のインクによる
画像の色調が上記式(I)を満たすように各々のインク
の色調を調整する方法としては、例えば、染料の選択、
及び、顔料と染料との配合割合の調整等が挙げられる。
【0014】好ましい染料の選択方法としては、例え
ば、以下の方法を挙げることができる。まず、色材とし
てカーボンブラックのみを含むインク単独でインクジェ
ット用OHPフィルム上に100%ベタ画像を印字をし
て、そのCIELABを測定し顔料単独で形成した画像
のa*,b*値を求める。これとは別に、色材として染料
のみを含むインク単独で上記と同一種類の記録媒体上に
印字を行い、染料単独で形成した画像のCIELABを
測定する。これを種々の染料について行い、各染料によ
る100%ベタ画像のCIELAB値を求め、a*値と
*値をa*−b*平面上にプロットする。測定の際に印
字を行う染料濃度及び顔料濃度は、実際に使用する顔料
濃度及び染料濃度に近い濃度で印字することが好まし
い。染料と顔料の混合系のa*,b*値は各色材のa*
*値のベクトル和でおおよその見当をつけることが可
能であり、このようなプロットから最適な染料系のスク
リーニングを行うことができる。しかし、このような方
法は一つの目安であって、実際には記録媒体上に形成し
た画像の色調を測定しながら成分を微調整することが好
ましい。
【0015】又、染料と顔料との配合割合としては、黒
色画像の形成に用いる全てのインクの各々による画像の
*及びb*の関係が前記式(I)を満たし、又、光透過
性の画像記録媒体上に画像記録したときにも充分な画像
濃度を有する画像が得られるようにその割合を調整する
ことが好ましく、例えば、顔料として、カーボンブラッ
クを用い、染料として以下に示すような染料を用いる場
合には、重量比で(カーボンブラック:染料)が、好ま
しくは1:10〜1:5、より好ましくは5:1〜1:
5となる範囲で使用する。尚、インクとしての色材濃度
が低いインクほど、カーボンブラックのいわゆる底色が
問題となるので、この場合には、調色のために混合させ
る染料の量を増やすことが好ましい。
【0016】具体的に用い得る水溶性染料としては、従
来公知の水溶性染料の中から適宜選択して用いればよ
く、例えば、Colour Indexに記載されてい
る水溶性の酸性染料、直接染料、反応性染料等を使用す
ることができる。又、前記式(I)の関係を満たす画像
を形成できるインクを調整することができれば、Col
our Indexに記載のない染料でも問題なく使用
できる。本発明において特に好適な水溶性染料として
は、例えば、1個のCOOH基又はCOSH基を少なく
とも含有する染料、特に好ましくはCOOH基を有する
水溶性染料が挙げられる。以下に、カーボンブラックと
共に良好に組み合わせることのできる水溶性染料につい
て詳述する。
【0017】例えば、下記構造式(a)〜(e)で示さ
れる染料が挙げられ、具体的には、例示化合物1〜31
が本発明において好ましく使用される。尚、下記構造式
(a)〜(e)及び例示化合物1〜31の染料におい
て、インク中の好ましい形態としては、COOH基及び
COSH基のうち少なくとも1個がアンモニウム塩とな
っているものであるが、カウンターイオンとしては、ア
ンモニウムイオンに限定されるわけではなく、ナトリウ
ムイオン、リチウムイオン等、アニオン染料に対するカ
ウンターイオンとして従来より公知のものをいずれも使
用することができる。
【0018】
【化47】 式(a)中、Ar、Ar1は夫々アリール基又は置換ア
リール基であり、Ar、Ar1の少なくとも一つはCO
OH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少なくとも
一つ有し、nは0又は1であり、J、J1は、独立的に
夫々、下記一般式(1)、(2)及び(3)から選ばれ
る連結基である。
【0019】
【化48】 [式(1)中、R5は独立的に、水素原子、アルキル
基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、CN
基、ウレイド基及びNHCOR6基から選択され、ここ
で、R6は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換ア
ラルキル基である。又、式(2)中、Tは独立的にアル
キル基であり、Wは独立的に、水素原子、CN基、CO
NR1O11基、ピリジニウム基及びCOOH基から選択
され、mはC2〜C8のアルキレン鎖であり、又、式
(3)中、Bは、水素原子、アルキル基又はCOOH基
である。又、上記のR10及びR11は夫々独立的に、水素
原子、アルキル基又は置換アルキル基である。]
【0020】又、式(a)中、R1、R2、R3、R4は夫
々独立的に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基で
あり、Lは2価の連結基であり、Xは独立的に、カルボ
ニル基又は下記一般式(4)、(5)及び(6)から選
ばれる連結基である。
【化49】 [式(4)、(5)及び(6)中、各Zは、OR7、S
7又はNR89であり、式(5)中のYは、水素原
子、塩素原子、CN基又はZであり、式(6)中のE
は、塩素原子又はCN基であり、上記のR7、R8、R9
は独立的に、水素原子、アルケニル基、置換アルケニル
基、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
リール基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、
又、R8及びR9はこれらが結合された窒素原子と一緒に
5員環又は6員環を形成する場合がある。] 又、上記式(a)の化合物が、SO3H基(本明細書に
おいて、この用語は文章中及び構造式中において遊離の
スルホン酸又は任意の塩基との塩を意味する)を持たな
い場合には、少なくとも2つのCOOH基及びCOSH
基から選ばれた基を有し、上記式(a)の化合物が、S
3H基を有する場合は、COOH基及びCOSH基か
ら選ばれた基を少なくともSO3H基の数と同数有す
る。}
【0021】構造式(a)で表される化合物の中で好ま
しい化合物は、置換基としてAr、Ar1が少なくとも
1個のカルボキシル基を有するアリール基又は置換アリ
ール基であり、J、J1が前記式(1)又は(2)で表
される基であり、Xが前記式(4)又は(5)で表され
る化合物である。構造式(a)で表される化合物の更に
好ましい化合物の具体例を以下に示す。
【化50】
【化51】
【化52】
【化53】
【化54】
【0022】
【化55】 {但し、式(b)中、Jは、下記の式(7)を示す。
【化56】 又、式(b)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に、水素原子、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アル
ケニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は
1であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
(8)、(9)、(10)のいずれかを表わす。
【0023】
【化57】 [式(8)、(9)、(10)中、Zは、独立的にNR
34、SR5又はOR5であり、Yは独立的に、水素原
子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、Eは独立的
に、塩素原子又はCN基である。又、上記のR3、R4
5及びR6は夫々独立的に、水素原子、アルキル基、置
換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリ
ール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換アラル
キル基であり、又、R3及びR4はこれらが結合された窒
素原子と一緒に5員環又は6員環を形成する場合があ
る。] 又、式(b)で表わされる化合物は、COOH基及びC
OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
同数有する。}
【0024】構造式(b)で表される化合物の中で好ま
しい化合物は、置換基としてAr、Ar 1が少なくとも
1個のカルボキシル基を有するアリール基又は置換アリ
ール基であり、Xがカルボニル基又は前記式(8)又は
(9)で表される基を有する化合物である。構造式
(b)で表される化合物の更に好ましい化合物の具体例
を以下に示す。
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【0025】
【化62】 {式(c)中、Pcは金属を含有するフタロシアニン核
であり、R1、R2、R3は夫々独立的に水素原子、アル
キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
ル基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、Lは
2価の連結基であり、Xは独立的にカルボニル基又は下
式(11)〜(13)
【化63】 [式(11)〜(13)中、Zは独立的にNR45、S
6又はOR6であり、Yは独立的に水素原子、塩素原
子、Z、SR7又はOR7であり、Eは独立的に塩素原子
又はCN基であり、R4、R5、R6、R7は夫々独立的に
水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、
置換アリール基、アラルキル基又は置換アラルキル基で
あり、又はR4及びR5はこれらが結合された窒素原子と
一緒に5員環又は6員環を形成する場合がある。]で表
される連結基であり、GはCOSH基及びCOOH基か
ら選択された1個又は2個の基によって置換された無色
の有機基であり、(t+q)は3〜4であり、(c)の
化合物は、少なくとも一つのSO3H基と、これと同数
のCOSH基及びCOOH基から選択された基を有す
る。}
【0026】構造式(c)で表される化合物の中で好ま
しい化合物は、置換基としてXがカルボニル基又は前記
式(11)又は(12)で表される基であり、Gがカル
ボキシル基が少なくとも1個置換された有機酸基を有す
る化合物である。構造式(c)で表される化合物の更に
好ましい化合物の具体例を以下に示す。
【化64】
【化65】
【0027】
【化66】 [式中Lは金属カチオン又は水素を表し、Pcは3〜4
の原子価を持つフタロシアニン基、R1は水素、アルキ
ル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
基、アラルキル基、置換アラルキル基を表す。R2は水
素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は任
意の置換アミノ基である。(t+q)は3〜4であり、
COOHは式(d)中の2、3、5又は6の位置に付く
ものである。]
【0028】構造式(d)で表される化合物の更に好ま
しい化合物の具体例を以下に示す。
【化67】
【0029】
【化68】 (式中Yは水素原子又はSO3Hである。)
【0030】構造式(e)で表される化合物の更に好ま
しい化合物の具体例を以下に示す。
【化69】
【0031】本発明のインクジェット記録方法において
使用するインクを構成する色材に用いる上記したような
顔料及び水溶性染料のインク中の好適な使用範囲は、全
インク中の重量基準で、好ましくは0.1〜20重量
%、より好ましくは0.1〜5重量%の範囲である。
【0032】各ブラックインクは、色材として顔料と水
溶性染料とを含有し、且つ各々のインクによる画像が前
記式(I)の関係を満たすものであってインクジェット
吐出特性を有していれば、その他の成分については限定
されない。以下、本発明に用いる各ブラックインクを構
成するその他の成分について説明する。
【0033】前記した顔料が分散され、又、前記した染
料が溶解される水性媒体としては、水と、水溶性有機溶
剤との混合物を用いることが好ましい。又、インク中の
水溶性有機溶剤のトータル含有量が、インク全体の量に
対して重量%で、好ましくは2〜60重量%、より好ま
しくは5〜25重量%の範囲のものを使用することが好
ましい。
【0034】本発明で好適に使用される水溶性有機溶剤
を以下に列挙する。例えば、メチルアルコール、エチル
アルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアル
コール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1から
4のアルキルアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセト
ンアルコール等のケトンまたはケトアルコール類、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリア
ルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリ
コール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール
等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレ
ングリコール類、エチレングリコールメチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテル、トリエチレンモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル等の多価アルコール等のアルキルエーテル類、N
−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられるが、こ
れらに限定されるわけではない。
【0035】本発明に用いる各ブラックインクは、以上
述べたように、色材としての顔料と水溶性染料、これを
分散又は溶解するための水性媒体、必要に応じて先に挙
げたような顔料を分散するための分散剤、その他、イン
クの諸物性を調整する目的で界面活性剤、消泡剤、pH
調整剤、防腐剤等を適時添加することができる。本発明
においては、これらの材料からなるインクであって、更
に、その表面張力が、好ましくは15〜60dyn/c
m、更に好適な範囲としては20〜50dyn/cmの
ものを用いるとよい。
【0036】本発明のインクジェット記録方法に使用さ
れる記録媒体としては、特に限定されるわけではなく、
コピー用紙、ボンド紙等の普通紙や、インクジェット記
録用に特別に調製されたコート紙、光沢紙やOHPフィ
ルム等が好適に使用される。これらの中でも、特に透光
性基材上にインク受容層を設けた構成の記録媒体上に多
階調の画像を形成した場合、その画像は透過光によって
観察されるため、例えハイライト部分であっても高い隠
蔽力(高い画像濃度)が要求され、その要求を満たすた
めに顔料系のインクを用いると顔料の底色が顕著とな
り、画像の階調性を損ねてしまうことがあったが、本発
明によれば、画像濃度と階調性の双方を満足させること
が可能である。又、上記のような透光性の記録媒体のイ
ンク受容層の上に加熱溶融層を設け、印字後に加熱し
て、この加熱溶融層を溶融させることにより、記録画像
を更に保護するような記録媒体を使用すれば、記録画像
の耐水性、擦過性等を向上させることができるのでより
好ましい。
【0037】本発明を実施するのに好適なインクジェッ
ト方法及び装置としては、記録ヘッドの室内のインクに
記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギ
ーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。
その装置の主要部であるヘッド構成例を図1、図2及び
図3に示す。ヘッド13は、インクを通す溝14を有す
るガラス、セラミック又はプラスチック板等と、感熱記
録に用いられる発熱ヘッド15(図では薄膜ヘッドが示
されているが、これに限定されるものではない)とを接
着して得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン等で
形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び
17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、
蓄熱層19、及びアルミナ等の放熱性のよい基板20よ
り成っている。
【0038】インク21は吐出オリフィス(微細孔)2
2まで来ており、不図示の圧力によりメニスカス23を
形成している。今、アルミニウム電極17−1及び17
−2に電気信号情報が加わると、発熱ヘッド15のnで
示される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク
21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出
し、インク21が吐出してインク滴24となり、吐出オ
リフィス22より記録媒体25に向かって飛翔する。
【0039】図3には図1に示すヘッドを多数並べたマ
ルチヘッドの外観図を示す。該マルチヘッドはマルチ溝
26を有するガラス板27と、図1で説明したものと同
様の発熱ヘッド28を密着して作製されている。尚、図
1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、
図2は図1のA−B線での断面図である。
【0040】図4に、上記ヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチ
レバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65に
よる記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場
合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持
される。62は記録ヘッド65の吐出口面のキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置
され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動し
て、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成
を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けら
れるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘ
ッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
【0041】上記ブレード61、キャップ62及びイン
ク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレ
ード61及びインク吸収体63によってインク吐出口面
の水分、塵埃等の除去が行われる。65は吐出エネルギ
ー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する
記録媒体にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、6
6は記録ヘッド65を搭載してその移動を行う為のキャ
リッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可
能に係合し、キャリッジ66の一部はモーター68によ
って駆動されるベルト69と接続(不図示)している。
これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動
が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその
隣接した領域の移動が可能となる。
【0042】51は記録媒体を挿入する為の給紙部、5
2は不図示のモーターにより駆動する紙送りローラーで
ある。これらの構成によって記録ヘッド65の吐出口面
と対向する位置へ記録媒体が給紙され、記録が進行する
につれて排紙ローラー53を配した排紙部へ排紙され
る。
【0043】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、吐出回復部64のキ
ャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避してい
るが、ブレード61は移動経路中に突出している。この
結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出口面に当接し
てキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッド
の移動経路中に突出する様に移動する。
【0044】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッド65のホ
ームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ば
かりでなく、記録ヘッド65が記録の為に記録領域を移
動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジ
ションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行
われる。
【0045】図5は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで、40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容するインク吸収体である。イ
ンク吸収部としては、インクとの接液面がポリオレフィ
ン、特にポリエチレンで形成されているものが本発明に
とって好ましい。
【0046】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記のごときヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図6に示すごときそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図6にお
いて、70は記録ユニットであって、この中にはインク
を収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納
されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオ
リフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出
される構成になっている。
【0047】インク吸収体の材料としては、ポリウレタ
ン、セルロース又はポリビニルアセタールを用いること
が本発明にとって好ましい。72は記録ユニット内部を
大気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニ
ット70は、図4で示す記録ヘッドに代えて用いられる
ものであって、キャリッジ66に対し着脱自在になって
いる。
【0048】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるわけではない。 実施例1 下記の成分を配合して、実施例1で使用する色材濃度の
異なる4種のブラックインク(インク1−A、1−B、
1−C及び1−D)を作製した。
【0049】
【表1】
【0050】<評価> (1) 表1に示した各インク(1−A、1−B、1−
C及び1−D)の各々をインクジェットプリンタ(商品
名:BJC600J、キヤノン(株)社製)の黒インク
用タンク、イエローインク用タンク、マゼンタインク用
タンク及びシアンインク用タンクに色材濃度の濃いイン
クから順番に充填し、OHPシート(OHP用透明フィ
ルム)(商品名:CF−301、キヤノン(株)社製)
上に各インクを付与して各インクによる4種類の100
%ベタの画像を形成した。各々の画像のシングルパスで
のCIELABを測定し、a*値及びb*値を求めた。
尚、a*値及びb*値は、下記式(II)及び(III)にて
求められる。
【数7】
【0051】そして、図7は各インク(1−A、1−
B、1−C及び1−D)によるOHPシート上の100
%ベタ画像の(a*2+b*21/2の値をa*−b*平面図
上に示したものである。この図から明らかなように、実
施例1の各インクは何れも下記式(I)の条件を満たし
ていた。
【数8】
【0052】(2) 上記(1)で作製したOHPシー
ト上の画像の階調表現の良好性(特に色調について)を
目視によって観察した。その結果を表6に示した。
【0053】(3) 上記(1)で用意したプリンタを
用いて、新たに用意したOHPシート(OHP用透明フ
ィルム、商品名:CF−301、キヤノン(株)社製)
上に各インクを100%デューティーで重ねて印字した
記録画像について、マクベス反射濃度計(マクベス社
製)を用いて最大インク打込み部におけるベタ画像の透
過濃度を測定し、以下の基準に基づいて評価した。その
結果を表6に示した。
【0054】実施例2 下記の成分を配合して、実施例2で使用する色材濃度の
異なる4種のブラックインク(インク2−A、2−B、
2−C及び2−D)を作製した。
【表2】
【0055】<評価> (1) 実施例1と同様にして上記各インク(2−A、
2−B、2−C及び2−D)によるOHPシート上の1
00%ベタ画像のCIELABを測定し、a*−b*平面
図上における位置を図8に示す。この図8から、実施例
2の各インクは何れも下記式(I)の条件を満たしてい
ることがわかる。
【数9】
【0056】(2) 上記(1)で作製したOHPシー
ト上の画像の階調表現の良好性(特に色調について)を
目視によって観察した。その結果を表6に示した。 (3) 実施例1の評価(3)に記載した方法と同じ方
法によって作製した画像の透過濃度を測定し、実施例1
と同様の基準で評価した。その結果を表6に示した。
【0057】実施例3 下記の成分を配合して、実施例3で使用する色材濃度の
異なる4種のブラックインク(インク3−A、3−B、
3−C及び3−D)を作製した。
【表3】
【0058】<評価> (1) 実施例1と同様にして上記各インク(3−A、
3−B、3−C及び3−D)によるOHPシート上の1
00%ベタ画像のCIELABを測定し、a*−b*平面
図上における位置を図9に示す。この図9から、実施例
3の各インクは何れも下記式(I)の条件を満たしてい
ることがわかる。
【数10】
【0059】(2) 上記(1)で作製したOHPシー
ト上の画像の階調表現の良好性(特に色調について)を
目視によって観察した。その結果を表6に示した。 (3) 実施例1の評価(3)に記載した方法と同じ方
法によって作製した画像の透過濃度を測定し、実施例1
と同様の基準で評価した。その結果を表6に示した。
【0060】実施例4 下記の成分を配合して、実施例4で使用する色材濃度の
異なる4種のブラックインク(インク4−A、4−B、
4−C及び4−D)を作製した。
【表4】
【0061】<評価> (1) 実施例1と同様にして上記各インク(4−A、
4−B、4−C及び4−D)によるOHPシート上の1
00%ベタ画像のCIELABを測定し、a*−b*平面
図上における位置を図10に示す。この図10から、実
施例4の各インクは何れも下記式(I)の条件を満たし
ていることがわかる。
【数11】
【0062】(2) 上記(1)で作製したOHPシー
ト上の画像の階調表現の良好性(特に色調について)を
目視によって観察した。その結果を表6に示した。 (3) 実施例1の評価(3)に記載した方法と同じ方
法によって作製した画像の透過濃度を測定し、実施例1
と同様の基準で評価した。その結果を表6に示した。
【0063】比較例1 比較例として、色材としてカーボンブラックのみを用
い、水溶性染料を混合しない以外は実施例1と同じ下記
の組成で、比較例1で使用する色材濃度の異なる4種の
インク(5−A、5−B、5−C及び5−D)を作製し
た。
【表5】
【0064】<評価> (1) 実施例1と同様にして上記各インク(5−A、
5−B、5−C及び5−D)によるOHPシート上の1
00%ベタ画像のCIELABを測定し、a*−b*平面
図上における位置を図11に示す。この図11から、比
較例1の各インクは下記式(I)の条件を満たしていな
いことがわかる。
【数12】
【0065】(2) 上記(1)で作製したOHPシー
ト上の画像の階調表現の良好性(特に色調について)を
目視によって観察した。その結果を表6に示した。 (3) 実施例1の評価(3)に記載した方法と同じ方
法によって作製した画像の透過濃度を測定し、実施例1
と同様の基準で評価した。その結果を表6に示した。
【0066】表6に示したように、実施例1〜4及び比
較例1の各インクセットを用いて作製した画像の透過濃
度は、顔料を含むインクを用いたために、高かった。
又、表1〜4に示した組成を有する実施例1〜4で使用
した夫々の4種のインクは、いずれもCIELABのa
*及びb*が、下記式(I)の関係を満足する画像をOH
Pシート上に形成することができた。又、各実施例で用
意した4種のインクを用いて作製した複数階調を有する
黒色画像は、赤味を帯びることのない、奇麗な階調を有
していた。一方、比較例1で使用した色材濃度の異なる
4種のインクを用いて作製した複数階調を有する黒色画
像は、実施例で得られた記録画像と比べると、記録画像
の階調性が劣っていた。
【数13】
【0067】
【表6】
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
顔料インクを使用してインクジェット記録方法により高
い画像濃度、特に透光性基材上に高い透光画像濃度を有
する画像を得ようとした場合に生じるハイライト部での
色調の問題が解決され、画像濃度が高い、色調が良好
で、奇麗な階調表現を有する画像を形成することが可能
なインクジェット記録方法が提供される。更に、本発明
によれば、複数のインクを用い、且つインクジェット法
によって複数の階調を備えた黒色画像の階調性を改善す
る方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッドの縦断面図で
ある。
【図2】インクジェット記録装置のヘッドの横断面図で
ある。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図である。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図5】インクカートリッジの縦断面図である。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【図7】実施例1に用いた各インクの色相を示すCIE
***表色系色度図である。
【図8】実施例2に用いた各インクの色相を示すCIE
***表色系色度図である。
【図9】実施例3に用いた各インクの色相を示すCIE
***表色系色度図である。
【図10】実施例4に用いた各インクの色相を示すCI
EL***表色系色度図である。
【図11】比較例1に用いた各インクの色相を示すCI
EL***表色系色度図である。
【符号の説明】
13:ヘッド 14:インク溝 15:発熱ヘッド 16:保護膜 17−1、17−2:アルミニウム電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス(微細孔) 23:メニスカス 24:インク滴 25:記録媒体 26:マルチ溝 27:ガラス板 28:発熱ヘッド 40:インク袋 42:栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラー 53:排紙ローラー 61:ブレード 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モーター 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインクをインクジェット法によっ
    て記録媒体に付与して複数の階調(tone)を有する
    画像を上記記録媒体上に形成するインクジェット記録方
    法であって、各々のインクは、単独で透光性の画像記録
    媒体上に、シングルパスでCIELABを測定すること
    によって求まるa*値及びb*値が下記式(I)で示され
    る関係を満たすような画像を形成するインクであること
    を特徴とするインクジェット記録方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 複数のインクの少なくとも1つが、顔料
    及び水溶性染料を含む請求項1に記載のインクジェット
    記録方法。
  3. 【請求項3】 複数のインクの各々が、顔料及び水溶性
    染料を含む請求項2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 インク中の顔料と水溶性染料の割合が、
    重量基準で10:1〜1:5である請求項2に記載のイ
    ンクジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 インク中の顔料と水溶性染料の割合が、
    重量基準で5:1〜1:5である請求項4に記載のイン
    クジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 複数のインクの間で、顔料と水溶性染料
    との比率が異なる請求項3に記載のインクジェット記録
    方法。
  7. 【請求項7】 顔料がカーボンブラックであって、且つ
    水溶性染料が水可溶化基としてカルボキシル基を少なく
    とも有する染料である請求項2に記載のインクジェット
    記録方法。
  8. 【請求項8】 水溶性染料が、下記式(a)で示される
    染料である請求項7に記載のインクジェット記録方法。 【化1】 {式(a)中、Ar、Ar1は夫々アリール基又は置換
    アリール基であり、Ar、Ar1の少なくとも一つはC
    OOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少なくと
    も一つ有し、nは0又は1であり、J、J1は、独立的
    に夫々、下記一般式(1)、(2)及び(3)から選ば
    れる連結基である。 【化2】 [式(1)中、R5は独立的に、水素原子、アルキル
    基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、CN
    基、ウレイド基及びNHCOR6基から選択され、ここ
    で、R6は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
    アリール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換ア
    ラルキル基である。又、式(2)中、Tは独立的にアル
    キル基であり、Wは独立的に、水素原子、CN基、CO
    NR1011基、ピリジニウム基及びCOOH基から選択
    され、mはC2〜C8のアルキレン鎖であり、又、式
    (3)中、Bは、水素原子、アルキル基又はCOOH基
    である。又、上記のR10及びR11は夫々独立的に、水素
    原子、アルキル基又は置換アルキル基である。] 又、式(a)中、R1、R2、R3、R4は夫々独立的に、
    水素原子、アルキル基、置換アルキル基であり、Lは2
    価の連結基であり、Xは独立的に、カルボニル基又は下
    記一般式(4)、(5)及び(6)から選ばれる連結基
    である。 【化3】 [式(4)、(5)及び(6)中、各Zは、OR7、S
    7又はNR89であり、式(5)中のYは、水素原
    子、塩素原子、CN基又はZであり、式(6)中のE
    は、塩素原子又はCN基であり、上記のR7、R8、R9
    は独立的に、水素原子、アルケニル基、置換アルケニル
    基、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
    リール基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、
    又、R8及びR9はこれらが結合された窒素原子と一緒に
    5員環又は6員環を形成する場合がある。] 又、上記式(a)の化合物が、SO3H基(本明細書に
    おいて、この用語は文章中及び構造式中において遊離の
    スルホン酸又は任意の塩基との塩を意味する)を持たな
    い場合には、少なくとも2つのCOOH基及びCOSH
    基から選ばれた基を有し、上記式(a)の化合物が、S
    3H基を有する場合は、COOH基及びCOSH基か
    ら選ばれた基を少なくともSO3H基の数と同数有す
    る。}
  9. 【請求項9】 式(a)で示される染料が、下記例示化
    合物1〜11の少なくとも1つである請求項8に記載の
    インクジェット記録方法。 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】
  10. 【請求項10】 水溶性染料が下記式(b)で示される
    染料である請求項7に記載のインクジェット記録方法。 【化9】 {但し、式(b)中、Jは、下記の式(7)を示す。 【化10】 又、式(b)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
    換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
    は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
    なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に、水素原子、ア
    ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アル
    ケニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は
    1であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
    (8)、(9)、(10)のいずれかを表わす。 【化11】 [式(8)、(9)、(10)中、Zは、独立的にNR
    34、SR5又はOR5であり、Yは独立的に、水素原
    子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、Eは独立的
    に、塩素原子又はCN基である。又、上記のR3、R4
    5及びR6は夫々独立的に、水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリ
    ール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換アラル
    キル基であり、又、R3及びR4はこれらが結合された窒
    素原子と一緒に5員環又は6員環を形成する場合があ
    る。] 又、式(b)で表わされる化合物は、COOH基及びC
    OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
    同数有する。}
  11. 【請求項11】 式(b)で示される染料が、下記例示
    化合物12〜19の何れかである請求項10に記載のイ
    ンクジェット記録方法。 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】
  12. 【請求項12】 水溶性染料が、下記式(c)で示され
    る染料である請求項7に記載のインクジェット記録方
    法。 【化16】 {式(c)中、Pcは金属を含有するフタロシアニン核
    であり、R1、R2、R3は夫々独立的に水素原子、アル
    キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
    ル基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、Lは
    2価の連結基であり、Xは独立的にカルボニル基又は下
    式(11)〜(13) 【化17】 [式(11)〜(13)中、Zは独立的にNR45、S
    6又はOR6であり、Yは独立的に水素原子、塩素原
    子、Z、SR7又はOR7であり、Eは独立的に塩素原子
    又はCN基であり、R4、R5、R6、R7は夫々独立的に
    水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、
    置換アリール基、アラルキル基又は置換アラルキル基で
    あり、又はR4及びR5はこれらが結合された窒素原子と
    一緒に5員環又は6員環を形成する場合がある。]で表
    される連結基であり、GはCOSH基及びCOOH基か
    ら選択された1個又は2個の基によって置換された無色
    の有機基であり、(t+q)は3〜4であり、(c)の
    化合物は、少なくとも一つのSO3H基と、これと同数
    のCOSH基及びCOOH基から選択された基を有す
    る。}
  13. 【請求項13】 式(c)で示される染料が、下記例示
    化合物20〜26の何れかである請求項12に記載のイ
    ンクジェット記録方法。 【化18】 【化19】
  14. 【請求項14】 水溶性染料が、下記式(d)で示され
    る染料である請求項7に記載のインクジェット記録方
    法。 【化20】 [式中Lは金属カチオン又は水素を表し、Pcは3〜4
    の原子価を持つフタロシアニン基、R1は水素、アルキ
    ル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
    基、アラルキル基、置換アラルキル基を表す。R2は水
    素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は任
    意の置換アミノ基である。(t+q)は3〜4であり、
    COOHは式(d)中の2、3、5又は6の位置に付く
    ものである。]
  15. 【請求項15】 式(d)で示される染料が、下記例示
    化合物27〜29の何れかである請求項14に記載のイ
    ンクジェット記録方法。 【化21】
  16. 【請求項16】 水溶性染料が、下記式(e)で示され
    る染料である請求項7に記載のインクジェット記録方
    法。 【化22】 (式中Yは水素原子又はSO3Hである。)
  17. 【請求項17】 式(e)で示される染料が、下記例示
    化合物30及び31の何れかである請求項16に記載の
    インクジェット記録方法。 【化23】
  18. 【請求項18】 複数の階調を有する画像が、黒色の画
    像である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  19. 【請求項19】 記録媒体が、透光性の記録媒体である
    請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  20. 【請求項20】 記録媒体上に複数の黒色インクを用い
    てインクジェット記録方法によって形成される複数のト
    ーン(tone)を有する黒色画像の階調性を改善する
    方法であって、上記黒色画像の形成に用いる全てのイン
    クは単独で透光性の画像記録媒体上に、シングルパスで
    CIELABを測定することによって求まるa*値及び
    *値が下記式(I)で示される関係を満たすような画
    像を形成するインクであることを特徴とする黒色画像の
    階調性を改善する方法。 【数2】
  21. 【請求項21】 複数のインクの少なくとも1つが、顔
    料及び水溶性染料を含む請求項20に記載の黒色画像の
    階調性を改善する方法。
  22. 【請求項22】 複数のインクの各々が、顔料及び水溶
    性染料を含む請求項21に記載の黒色画像の階調性を改
    善する方法。
  23. 【請求項23】 インク中の顔料と水溶性染料の割合
    が、重量基準で10:1〜1:5である請求項22に記
    載の黒色画像の階調性を改善する方法。
  24. 【請求項24】 インク中の顔料と水溶性染料の割合
    が、重量基準で5:1〜1:5である請求項23に記載
    の黒色画像の階調性を改善する方法。
  25. 【請求項25】 複数のインクの間で顔料と水溶性染料
    の比率が異なる請求項22に記載の黒色画像の階調性を
    改善する方法。
  26. 【請求項26】 記録媒体が、透光性の記録媒体である
    請求項20に記載の黒色画像の階調性を改善する方法。
  27. 【請求項27】 顔料がカーボンブラックであって、且
    つ水溶性染料が水可溶化基としてカルボキシル基を有す
    る請求項21に記載の黒色画像の階調性を改善する方
    法。
  28. 【請求項28】 水溶性染料が、下記式(a)で示され
    る染料である請求項21に記載の黒色画像の階調性を改
    善する方法。 【化24】 {式(a)中、Ar、Ar1は夫々アリール基又は置換
    アリール基であり、Ar、Ar1の少なくとも一つはC
    OOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少なくと
    も一つ有し、nは0又は1であり、J、J1は、独立的
    に夫々、下記一般式(1)、(2)及び(3)から選ば
    れる連結基である。 【化25】 [式(1)中、R5は独立的に、水素原子、アルキル
    基、置換アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、CN
    基、ウレイド基及びNHCOR6基から選択され、ここ
    で、R6は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
    アリール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換ア
    ラルキル基である。又、式(2)中、Tは独立的にアル
    キル基であり、Wは独立的に、水素原子、CN基、CO
    NR1011基、ピリジニウム基及びCOOH基から選択
    され、mはC2〜C8のアルキレン鎖であり、又、式
    (3)中、Bは、水素原子、アルキル基又はCOOH基
    である。又、上記のR10及びR11は夫々独立的に、水素
    原子、アルキル基又は置換アルキル基である。] 又、式(a)中、R1、R2、R3、R4は夫々独立的に、
    水素原子、アルキル基、置換アルキル基であり、Lは2
    価の連結基であり、Xは独立的に、カルボニル基又は下
    記一般式(4)、(5)及び(6)から選ばれる連結基
    である。 【化26】 [式(4)、(5)及び(6)中、各Zは、OR7、S
    7又はNR89であり、式(5)中のYは、水素原
    子、塩素原子、CN基又はZであり、式(6)中のE
    は、塩素原子又はCN基であり、上記のR7、R8、R9
    は独立的に、水素原子、アルケニル基、置換アルケニル
    基、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換ア
    リール基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、
    又、R8及びR9はこれらが結合された窒素原子と一緒に
    5員環又は6員環を形成する場合がある。] 又、上記式(a)の化合物が、SO3H基(本明細書に
    おいて、この用語は文章中及び構造式中において遊離の
    スルホン酸又は任意の塩基との塩を意味する)を持たな
    い場合には、少なくとも2つのCOOH基及びCOSH
    基から選ばれた基を有し、上記式(a)の化合物が、S
    3H基を有する場合は、COOH基及びCOSH基か
    ら選ばれた基を少なくともSO3H基の数と同数有す
    る。}
  29. 【請求項29】 式(a)で示される染料が、下記例示
    化合物1〜11の少なくとも1つである請求項28に記
    載の黒色画像の階調性を改善する方法。 【化27】 【化28】 【化29】 【化30】 【化31】
  30. 【請求項30】 水溶性染料が下記式(b)で示される
    染料である請求項21に記載の黒色画像の階調性を改善
    する方法。 【化32】 {但し、式(b)中、Jは、下記の式(7)を示す。 【化33】 又、式(b)中のAr1、Ar2は夫々アリール基又は置
    換アリール基であり、Ar1、Ar2の少なくとも一つ
    は、COOH基及びCOSH基から選ばれた置換基を少
    なくとも一つ有し、R1、R2は独立的に、水素原子、ア
    ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基又は置換アル
    ケニル基であり、Lは2価の連結基であり、nは0又は
    1であり、Xは、独立的にカルボニル基又は下記式
    (8)、(9)、(10)のいずれかを表わす。 【化34】 [式(8)、(9)、(10)中、Zは、独立的にNR
    34、SR5又はOR5であり、Yは独立的に、水素原
    子、塩素原子、Z、SR6又はOR6であり、Eは独立的
    に、塩素原子又はCN基である。又、上記のR3、R4
    5及びR6は夫々独立的に、水素原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリ
    ール基、置換アリール基、アラルキル基又は置換アラル
    キル基であり、又、R3及びR4はこれらが結合された窒
    素原子と一緒に5員環又は6員環を形成する場合があ
    る。] 又、式(b)で表わされる化合物は、COOH基及びC
    OSH基から選ばれた基を少なくともSO3H基の数と
    同数有する。}
  31. 【請求項31】 式(b)で示される染料が、下記例示
    化合物12〜19の何れかである請求項30に記載の黒
    色画像の階調性を改善する方法。 【化35】 【化36】 【化37】 【化38】
  32. 【請求項32】 水溶性染料が、下記式(c)で示され
    る染料である請求項21に記載の黒色画像の階調性を改
    善する方法。 【化39】 {式(c)中、Pcは金属を含有するフタロシアニン核
    であり、R1、R2、R3は夫々独立的に水素原子、アル
    キル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニ
    ル基、アラルキル基又は置換アラルキル基であり、Lは
    2価の連結基であり、Xは独立的にカルボニル基又は下
    式(11)〜(13) 【化40】 [式(11)〜(13)中、Zは独立的にNR45、S
    6又はOR6であり、Yは独立的に水素原子、塩素原
    子、Z、SR7又はOR7であり、Eは独立的に塩素原子
    又はCN基であり、R4、R5、R6、R7は夫々独立的に
    水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、
    置換アリール基、アラルキル基又は置換アラルキル基で
    あり、又はR4及びR5はこれらが結合された窒素原子と
    一緒に5員環又は6員環を形成する場合がある。]で表
    される連結基であり、GはCOSH基及びCOOH基か
    ら選択された1個又は2個の基によって置換された無色
    の有機基であり、(t+q)は3〜4であり、(c)の
    化合物は、少なくとも一つのSO3H基と、これと同数
    のCOSH基及びCOOH基から選択された基を有す
    る。}
  33. 【請求項33】 式(c)で示される染料が、下記例示
    化合物20〜26の何れかである請求項32に記載の黒
    色画像の階調性を改善する方法。 【化41】 【化42】
  34. 【請求項34】 水溶性染料が、下記式(d)で示され
    る染料である請求項21に記載の黒色画像の階調性を改
    善する方法。 【化43】 [式中Lは金属カチオン又は水素を表し、Pcは3〜4
    の原子価を持つフタロシアニン基、R1は水素、アルキ
    ル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル
    基、アラルキル基、置換アラルキル基を表す。R2は水
    素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は任
    意の置換アミノ基である。(t+q)は3〜4であり、
    COOHは式(d)中の2、3、5又は6の位置に付く
    ものである。]
  35. 【請求項35】 式(d)で示される染料が、下記例示
    化合物27〜29の何れかである請求項34に記載の黒
    色画像の階調性を改善する方法。 【化44】
  36. 【請求項36】 水溶性染料が、下記式(e)で示され
    る染料である請求項21に記載の黒色画像の階調性を改
    善する方法。 【化45】 (式中Yは水素原子又はSO3Hである。)
  37. 【請求項37】 式(e)で示される染料が、下記例示
    化合物30及び31の何れかである請求項36に記載の
    黒色画像の階調性を改善する方法。 【化46】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1217047A2 (en) * 2000-12-23 2002-06-26 ILFORD Imaging UK Limited Pigmented aqueous inks and ink set for ink jet printers
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JP2007537072A (ja) * 2004-05-13 2007-12-20 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー インクジェットインク印刷方法

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