JPH1128427A - 籾摺選別機の制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】揺動選別装置の玄米仕切板制御及び玄米取出量
の算出。 【解決手段】揺動選別板１５の選別穀粒を籾・玄米判別
センサ３０で揺上側から揺下側に移動して籾・玄米の境
界位置を検出し、玄米仕切板１８を境界検出位置に関連
した仕切位置に移動調節する。また、玄米仕切板１８の
仕切位置を玄米仕切板移動（位置）ポテンショメ−タ５
０で読み込み、揺動選別板１５の揺上側端部から仕切位
置までの仕切幅を算出し、所定の計算式により所定時間
における揺動選別板１５からの選別玄米量を算出する。 【効果】籾・玄米判別センサ３０で揺動選別板１５の選
別状態を検出したデ−タを基にして、玄米仕切板１８の
仕切制御をし、揺動選別板１５の選別玄米量を算出でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、籾摺選別機の制
御装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】揺動選別板の排出側には往復移動する玄
米仕切板を設け、揺動選別板の排出側に設けられている
籾・玄米判別センサで籾・玄米の境界位置を検出し、検
出境界位置に関連した仕切位置に玄米仕切板を自動的に
移動制御するものは、公知である。

【０００３】また、玄米仕切板に籾・玄米判別センサを
所定の関係位置に取り付け、移動装置により籾・玄米判
別センサ及び玄米仕切板を一体的に移動させながら籾・
玄米判別センサにより籾・玄米の境界位置を検出し、玄
米仕切板の仕切位置制御をするものも公知である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、揺動選別
板の選別状態を籾・玄米判別センサで検出して、玄米仕
切板の仕切制御をすると共に、合わせて揺動選別板から
選別して取り出される玄米量を合わせて算出しようとす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、このような
従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手
段を講じた。即ち、この発明は、籾摺をする一対の籾摺
ロ−ル７，７と、籾摺ロ−ル７，７への穀粒供給量を調
節する籾供給調節弁３７と、前記籾供給調節弁３７の弁
開度を検出する籾供給調節弁ポテンショメ−タ５２と、
揺動選別板１５，玄米仕切板１８，及び、前記玄米仕切
板１８を移動調節する玄米仕切板移動調節手段２８を有
する揺動選別部３と、前記揺動選別板１５の排出側に設
けられていて籾・玄米の境界位置を検出する籾・玄米判
別センサ３０と、前記籾・玄米判別センサ３０の籾・玄
米の検出境界位置に関連した仕切位置に玄米仕切板１８
を移動調節する玄米仕切板自動制御手段と、前記籾・玄
米判別センサ３０の検出デ−タに基づき揺動選別板１５
から選別して取り出される選別玄米量を算出する玄米取
出量算出手段と、からなる籾摺選別機の制御装置の構成
としたものである。

【０００６】

【作用】籾摺選別作業時には、籾・玄米判別センサ３０
が揺動選別板１５の排出側において横方向に移動しなが
ら籾・玄米の境界位置を検出し、検出境界位置に関連し
た仕切位置に玄米仕切板１８を移動制御したり、あるい
は、玄米仕切板１８を籾・玄米判別センサ３０と一体的
に移動させながら、玄米仕切板１８で玄米を仕切機外に
取り出す仕切制御をする。

【０００７】また、籾・玄米判別センサ３０の境界検出
デ−タに基づき揺動選別板１５における揺上側端部から
仕切位置までの玄米仕切板１８の仕切幅を算出し、所定
の計算式により揺動選別板１５の選別玄米量を算出す
る。

【０００８】

【発明の効果】この発明は、前記のように、籾・玄米判
別センサ３０の検出デ−タにより、玄米仕切板１８の仕
切制御をすると共に、揺動選別板１５の選別玄米量を確
認しつつ籾摺作業をすることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、図面に示すこの発明の実施
例について説明する。まず、図１に基づいて、籾摺選別
機の全体構成を説明する。籾摺選別機は、籾摺をする籾
摺部１，籾摺部１からの摺落米を風選する摺落米風選部
２，摺落米風選部２での風選後の混合米を籾・玄米に分
離選別する揺動選別部３，混合米揚穀機４，玄米揚穀機
５等により構成されている。

【００１０】籾摺部１は、籾ホッパ６，籾摺ロ−ル７，
７等の内装されている籾摺室８で構成されている。摺落
米風選部２は、摺落米風選箱９，摺落米風選路１０，粃
受樋１１，摺落米受樋１２，吸引フアン１３，排塵筒１
４等で構成されている。次に、図２に基づき、揺動選別
部３について説明する。多段の揺動選別板１５，１５，
…には、板面に選別用の凹凸が形成されていて、縦方向
の一側が高い供給側１５ａ、その反対の他側が低い排出
側１５ｂとなり、横方向の一側を高い揺上側１５ｃ、そ
の反対側を低い揺下側１５ｄとし、揺動選別板１５の縦
横ともに傾斜した構成とし、揺動装置等で横方向斜め上
下に往復揺動される構成である。

【００１１】この揺動選別板１５における供給側１５ａ
の供給口には、混合米ホッパ２４，分配供給樋１６、分
配ケース１７を経て混合米が供給される。混合米は粒形
の大小，比重の大小，摩擦係数の大小等の関係で、比重
の重い小形の玄米は横方向の揺上側１５ｃに偏流分布
し、また、玄米に比較して大きく比重の軽い籾は、横方
向の揺下側１５ｄに偏流分布し、また、その中間部には
分離されない籾・玄米の混合米が偏流分布しつつ選別さ
れ、選別穀粒は玄米仕切板１８及び籾仕切板１９で仕切
られて取り出される。

【００１２】仕切られた玄米は、玄米取出樋２０，玄米
流路２１，玄米揚穀機５を経て機外に取り出され、ま
た、混合米は混合米取出樋２２，混合米流路２３，摺落
米受樋１２，混合米揚穀機４，混合米ホッパ２４，分配
供給樋１６，分配ケース１７を経て、揺動選別板１５に
供給されて再選別され、また、籾は籾取出樋２５，籾流
路２６，籾揚穀機２７を経て籾摺部１に揚穀還元され
て、再度の籾摺がされる構成である。

【００１３】なお、図面は省略したが、混合米ホッパ２
４と籾摺部１の籾供給調節弁３７はリンク等の連動部材
を介して連動連結されていて、混合米ホッパ２４が穀粒
量の増減により下動あるいは上動すると、籾供給調節弁
３７が関連的に減少側あるいは増加側に調節され、籾摺
ロ−ル７，７への供給量が調節される構成である。玄米
仕切板１８は、図２に示すように、玄米仕切板移動調節
手段２８で揺上側１５ｃから揺下側１５ｄにかけて往復
移動できる構成であり、玄米仕切板調節モ−タ２９を正
逆転すると、揺上側１５ｃあるいは揺下側１５ｄに移動
調節される。そして、玄米仕切板１８が揺上側１５ｃ端
部に移動すると、仕切板原点スイッチ（揺上側）３３で
検出され、また、玄米仕切板１８が揺下側１５ｄ端部に
移動すると、仕切板原点スイッチ（揺下側）３４で検出
され、玄米仕切板１８の移動は夫れ夫れ停止する。

【００１４】揺動選別板１５の排出側１５ｂ上方には、
籾・玄米判別センサ３０が設けられている。この籾・玄
米判別センサ３０は、ねじ棒で構成されているセンサ移
動手段３１により横方向に移動自在であり、センサ調節
モ−タ３２を正逆転すると、横方向に往復移動する構成
である。そして、籾・玄米判別センサ３０が揺上側１５
ｃ端部に移動すると、センサ原点スイッチ（揺上側）３
５で検出され、また、揺下側１５ｄ端部に移動すると、
センサ原点スイッチ（揺下側）３６で検出されて、夫れ
夫れ停止する構成である。

【００１５】籾・玄米判別センサ３０はこの実施例では
次のように構成されている。発光部から水分吸収波長光
及び水分に吸収されない参照波長光を含む電磁波を照射
し、穀粒からの反射光量（あるいは透過光量）を光学フ
ィルタ部で受光し、水分吸収波長光が光学フィルタ部を
経由して受光部（水分吸収波長光）に入力され、受光部
で光量の多少に応じて大小の電圧に変換されて、ＣＰＵ
内臓の制御部４１に入力され、また、光学フィルタ部で
反射した参照波長光は受光部（参照波長光）に送られ
て、電圧値に変換されて制御部４１に入力される。しか
して、両検出電圧値の比が制御部４１で演算されて、所
定の判別しきい値と比較して、籾・玄米の別が判別され
る構成である。なお、検出波長域は前記波長域に限定さ
れるものではない。

【００１６】図３は籾摺ロール７，７のロール間隙を調
節する周知の構成を示すもので、ロール間隙調節モータ
５８を正転あるいは逆転すると、ロール間隙調節手段５
８ａを介してロール間隙が開閉調節される。次に、図４
に基づき制御用マイクロコンピュ−タ（以下制御部とい
う）４１へのセンサ類，スイッチ類の入力構成、及び、
アクチュエ−タへの接続構成について説明する。

【００１７】制御部４１には、デジタル入力回路を経由
して、仕切板原点スイッチ（揺上側）３３，仕切板原点
スイッチ（揺下側）３４，センサ原点スイッチ（揺上
側）３５，センサ原点スイッチ（揺下側）３６，ロ−ル
展開センサ４２（籾摺ロ−ル７，７の間隙を籾摺しない
ように広く開けた状態を検出する）が接続されている。
また、籾ホッパ６の穀粒の有無を検出するグレンセンサ
４３が比較回路を経由して接続されており、自動／手動
スイッチ４４，脱ぷ率上スイッチ４５，脱ぷ率下スイッ
チ４６，表示切換スイッチ４７が、デジタル入力回路を
経由して夫れ夫れ接続されている。

【００１８】また、制御部４１には、負荷電流検出セン
サ４８が比較回路を経由して接続されており、また、ア
ナログ入力回路及びＡ／Ｄ変換回路を経由して、籾仕切
板１９の調節位置を検出する籾仕切板移動（位置）ポテ
ンショメ−タ４９，玄米仕切板１８の移動位置を検出す
る玄米仕切板移動（位置）ポテンショメ−タ５０，籾・
玄米判別センサ３０，揺動選別板１５の横傾斜角度を検
出する選別板傾斜ポテンショメ−タ５１，籾摺部１の籾
供給調節弁３７の開度を検出する籾供給調節弁ポテンシ
ョメ−タ５２，籾供給調節弁３７を調節する調節レバ−
の位置を検出する籾供給調節レバ−ポテンショメ−タ５
３，籾・玄米判別センサ３０の移動位置を検出する籾・
玄米判別センサ移動（位置）ポテンショメ−タ５４が、
夫れ夫れ接続されている。

【００１９】また、制御部４１には出力回路を経由し
て、籾摺選別機を駆動する主モ−タ５５，玄米仕切板調
節モ−タ２９，センサ調節モ−タ３２，揺動選別板１５
の横傾斜角度を調節する選別板傾斜調節モ−タ５６，籾
供給調節弁３７の開度を調節する籾供給調節弁調節モ−
タ５７，ロ−ル間隙調節モ−タ５８，玄米切替弁調節モ
−タ３８，混合米切替弁調節モ−タ４０が、それぞれ接
続されている。

【００２０】また、制御部４１には、表示出力回路を経
由して、モニタ表示部５９が接続されており、また、回
転指令出力回路を経由して揺動回転調節モ−タ６０が接
続されており、揺動回転調節モ−タ６０の回転情報が回
転パルス入力回路を経由して制御部４１に入力される構
成である。また、制御部４１には、シリアルデ−タ受信
回路６１及びシリアルデ−タ送信回路６２が接続されて
おり、制御部４１のメモリ部には不揮発メモリ６３が接
続されている。

【００２１】次に、制御部４１の制御内容について説明
する。 まず、自動／手動切替スイッチ４４を自動側に選択し
て、運転／停止スイッチ（図示省略）を運転側に操作
し、主モ−タ５５を駆動する。すると、初めに、籾摺ロ
−ル７，７の初期間隙を設定するロ−ル間隙初期設定制
御に移行する。すると、先ず、籾摺ロ−ル７，７のロ−
ル間隙を開調節して、負荷電流検出センサ４８の検出負
荷電流値が変化しなくなると、籾摺ロ−ル７，７の非接
触状態と判定して開調節を停止し、次いで、ロ−ル間隙
を閉調節し、負荷電流検出センサ４８が負荷電流値の増
加を検出すると、籾摺ロ−ル７，７の微接触と判定し閉
調節を停止し、次いで、ロ−ル間隙を所定時間にわたり
開調節して、所定の初期間隙（例えば、１ｍｍ）に調節
設定する。

【００２２】次いで、籾ホッパ６の籾供給調節弁３７
を開度調節するシヤッタ開度調節に移行し、籾供給調節
弁レバーポテンショメ−タ５３の検出開度に対応する開
指令が出され、籾供給調節弁３７を設定開度に調節する
制御がなされる。しかして、籾ホッパ６から籾摺ロ−ル
７，７に籾が供給され、籾摺作業が開始される。 次いで、負荷電流値基準による籾摺ロ−ル７，７のロ
−ル間隙自動制御に移行する。

【００２３】すると、籾供給調節弁ポテンショメ−タ５
２で籾供給調節弁３７の弁開度が検出され、また、負荷
電流検出センサ４８で主モ−タ５５の負荷電流値が検出
されて、夫れ夫れ制御部４１に送られ、次いで、籾供給
調節弁３７の当該弁開度に対応する基準負荷電流値が所
定の計算式により算出（あるいはテ−ブルから選択）決
定される。

【００２４】次いで、検出負荷電流値と基準負荷電流値
を比較し、検出負荷電流値が基準負荷電流値より高い
（あるいは、低い）場合には、ロ−ル間隙調節モ−タ５
８を開側（あるいは閉側）に調節し、検出負荷電流値を
基準負荷電流値へ復帰するように関連的なロ−ル間隙制
御をしつつ籾摺作業をする。また、検出負荷電流値が基
準負荷電流値の範囲内であれば、制御指令は出されず、
そのままのロ−ル間隙を維持しながら籾摺作業を継続す
る。

【００２５】玄米仕切板１８の仕切制御を開始する。
すると、籾・玄米判別センサ３０で検出ピ−ク電圧値が
検出されると、所定時間内の籾検出ピ−ク電圧値の検出
回数が制御基準値と比較されて、籾検出ピ−ク電圧値の
検出回数が多い（あるいは少ない）ときには、籾・玄米
判別センサ３０を所定距離揺上側１５ｃ（あるいは揺下
側１５ｄ）へ移動しつつ検出作業を継続し、籾検出ピ−
ク電圧値の検出回数が制御基準値の範囲内になつた位置
を、籾・玄米の境界検出位置と判定する。次いで、当該
検出境界位置に関連した玄米仕切板４の仕切位置を所定
の計算式により演算し、玄米仕切板１８を仕切位置に移
動させる。

【００２６】なお、玄米仕切板１８の自動仕切制御をす
るにあたり、玄米仕切板１８対して籾・玄米判別センサ
３０を所定の関係位置に取り付け、籾・玄米判別センサ
３０及び玄米仕切板１８を一体的に移動しながら、玄米
仕切板１８を仕切位置に移動制御する構成としてもよ
い。次に、図５に示す玄米仕切板１８の仕切位置制御に
ついて説明する。

【００２７】この実施例は、揺動選別板１５の横傾斜角
度を手動あるいは自動で調節する機構を有し、且つ、籾
・玄米判別センサ３０で揺動選別板１５の穀粒分布状態
を検出して玄米仕切板１８を関連的な仕切位置に調節制
御する装置において、玄米仕切板１８の仕切位置制御の
精度向上を図ろうとするものである。揺動選別板１５の
選別中には、揺上側には玄米が、揺下側には籾が、これ
らの中間部には混合米が、夫れ夫れ分布しながら選別さ
れるところ、選別中の混合米の分布領域は、例えば、横
傾斜角度が急傾斜の場合には混合米の分布領域は狭い傾
向に、また、緩傾斜の場合には、混合米の分布領域は広
がる傾向にあり、広狭に変化する。

【００２８】そこで、この実施例では、混合米層の分布
広さに関連して、籾・玄米判別センサ３０及び又は玄米
仕切板１８の移動量を変更するようにして、玄米仕切板
制御の精度向上を図ろうとするものである。本制御が開
始されると、籾・玄米判別センサ３０が籾・玄米の境界
位置を検出し、籾・玄米判別センサ移動（位置）ポテン
ショメ−タ５４から境界検出移動位置を読み込む。次い
で、選別板傾斜ポテンショメ−タ５１の検出デ−タから
揺動選別板１５の横傾斜角度を読み込み、次いで、玄米
仕切板移動（位置）ポテンショメ−タ５０により玄米仕
切板１８の仕切現在位置を読み込む。

【００２９】次いで、籾・玄米の当該境界検出位置に対
応する玄米仕切板１８の仕切位置を決定し、次いで、玄
米仕切板１８の現在位置からの移動方向及び移動距離を
決定する。次いで、籾・玄米判別センサ３０の検出混合
米分布領域幅と基準値を比較して、検出混合米分布領域
幅が狭いか否かを判定し、狭い場合には、玄米仕切板１
８の移動方向が揺下側への移動指令であるか否かを判定
し、揺下側への移動指令である場合には、籾・玄米判別
センサ３０の一回当たりの移動距離を短く補正して小き
ざみに移動させながら籾・玄米の境界位置を検出し、ま
た、玄米仕切板１８も同様に小きざみに移動させて仕切
位置に移動させる。

【００３０】また、揺動選別板１５の検出混合米分布領
域幅が狭いか否かを判断し、狭くない場合、及び、玄米
仕切板１８の揺上側への移動指令である場合には、籾・
玄米判別センサ３０及び玄米仕切板１８の一回当たりの
移動距離を標準距離として、玄米仕切板１８を仕切位置
へ移動させる。前記のように制御するので、玄米への籾
混入を防止し、玄米仕切板１８の仕切制御の精度向上を
図ることができる。

【００３１】次に、図６に示す玄米仕切板１８の仕切制
御について説明する。この実施例は、揺動選別板１５の
横傾斜角度を手動あるいは自動で調節する機構を有し、
且つ、籾・玄米判別センサ３０で揺動選別板１５の穀粒
分布状態を検出して玄米仕切板１８を関連的仕切位置に
移動制御する装置において、玄米仕切板１８の仕切位置
制御の精度向上を図ろうとするものである。

【００３２】図６のフロ−に基づき制御内容を説明す
る。本制御が開始されると、籾・玄米判別センサ３０を
揺下側あるいは揺上側に移動しながら籾・玄米の境界位
置を検出して、検出デ−タを制御部４１に読み込み、選
別板傾斜ポテンショメ−タ５１で揺動選別板１５の横傾
斜角度を読み込む。次いで、籾・玄米判別センサ３０は
混合米分布領域を移動しつつ籾・玄米の分布状態を検出
し、籾・玄米比率を測定する。しかして、混合米分布領
域の籾・玄米比率が、籾混入率所定値（例えば、籾混入
率６０％）以上か否かを判定し、籾混入率が所定値以上
の場合には、揺動選別板１５の横傾斜角度を所定角度ず
つ急傾斜に調節する。

【００３３】また、籾混入率が所定値以上でない場合に
は、混合米分布領域の籾・玄米比率が、玄米混入率所定
値（例えば、玄米混入率９０％）以上か否かを判定し、
玄米混入比率が所定以上でない場合には、横傾斜角度の
調節をせずにそのままの傾斜角度を維持し、また、玄米
混入比率が所定値以上である場合には、揺動選別板１５
の横傾斜角度を緩傾斜に所定角度ずつ調節する。

【００３４】前記のように構成したので、玄米への籾混
入を防止すると共に、玄米の肌ずれ現象を防止しながら
能率的に籾摺選別作業をすることができる。次に、図７
に示す玄米仕切板１８の仕切制御について説明する。こ
の実施例は、揺動選別板１５の横傾斜角度を自動で調節
する機構を有し、且つ、籾・玄米判別センサ３０で揺動
選別板１５の穀粒分布状態を検出して玄米仕切板１８を
関連的仕切位置に調節制御する装置において、籾・玄米
判別センサ３０の検出情報により揺動選別板１５の横傾
斜角度の制御も行い、玄米仕切板１８の仕切り位置制御
の精度向上を図ろうとするものである。

【００３５】図７のフロ−に基づき制御内容を説明す
る。本制御が開始されると、籾・玄米判別センサ３０を
揺下側あるいは揺上側に移動しながら籾・玄米の境界位
置を検出して、制御部４１に読み込み、選別板傾斜ポテ
ンショメ−タ５１で揺動選別板１５の横傾斜角度を検出
し読み込む。次いで、籾・玄米判別センサ３０は揺上側
から揺下側にわたる全移動領域を移動して、混合米分布
領域の幅を検出する。

【００３６】次いで、検出混合米分布領域幅と基準値と
を比較して、検出混合米分布領域幅が狭いか否かを判定
し、狭い場合には揺動選別板１５の横傾斜角度を所定角
度緩傾斜に調節する。また、検出混合米分布領域幅が狭
くない場合には、次いで、検出混合米分布領域幅が広い
か否かを判定し、広い場合には、揺動選別板１５の横傾
斜角度を急傾斜に調節し、また、検出混合米分布領域幅
が広くない場合には、揺動選別板１５の横傾斜角度を標
準傾斜角度に戻す制御をする。

【００３７】前記制御により、検出混合米分布領域幅の
広さに関連した揺動選別板１５の横傾斜制御が終了する
と、次いで、籾・玄米判別センサ３０により籾・玄米の
境界位置を検出し、玄米仕切板１８を関連的仕切り位置
に移動させる。前記のように、玄米仕切板１８の仕切制
御前に揺動選別板１５の横傾斜角度の調節をするので、
玄米への籾混入を防止し、能率的に選別作業をすること
ができる。

【００３８】次に、図８に基づき玄米仕切板１８及び籾
摺ロ−ル間隙の関連的制御について説明する。この実施
例は、籾・玄米判別センサ３０で揺動選別板１５の穀粒
分布状態の検出に関連して、玄米仕切板１８の仕切制御
及び籾摺ロ−ル７，７のロ−ル間隙制御をし、玄米への
籾混入の防止及び籾摺作業能率の向上を図ろうとするも
のである。

【００３９】図８のフロ−に基づき制御内容を説明す
る。本制御が開始されると、籾・玄米判別センサ３０を
揺下側あるいは揺上側に移動しながら籾・玄米の境界位
置を検出して制御部４１に読み込み、選別板傾斜ポテン
ショメ−タ５１で揺動選別板１５の横傾斜角度を検出し
読み込む。次いで、籾・玄米判別センサ３０が全移動範
囲を移動して、混合米分布領域の籾・玄米比率を測定す
る。しかして、混合米分布領域の籾・玄米比率が、籾混
入率において所定値（例えば、籾混入率６０％）以上で
あるか否かを判定し、籾混入率が所定値以上の場合に
は、玄米仕切板１８を所定距離揺上側に移動調節し、次
いで、籾摺ロ−ル７，７のロ−ル間隙を閉側に調節し、
前記負荷電流値基準によるロ−ル間隙自動制御手段の制
御基準値を低くし閉鎖調節側に補正する。

【００４０】また、混合米分布領域の籾・玄米比率が籾
混入率で所定値以上でない場合には、調節指令を出力せ
ず、玄米仕切板１８の仕切位置及び籾摺ロ−ル７，７の
ロ−ル間隙をそのままに維持しながら籾摺作業を継続す
る。前記のような制御を行うので、玄米仕切板１８の仕
切位置が適正化すると共に、籾摺ロ−ル７，７のロ−ル
間隙が適正化し、玄米への籾混入を防止しながら、能率
的に籾摺作業をすることができる。

【００４１】次に、図９に示す実施例について説明す
る。この実施例は、籾・玄米判別センサ３０で揺動選別
板１５の穀粒分布状態を検出して玄米仕切板１８を関連
的仕切位置に調節制御すると共に、揺動選別板１５の選
別玄米量を合わせて算出表示しようとするものである。
本制御がスタ−トすると、籾・玄米判別センサ３０は揺
上側から揺下側に移動して籾・玄米の境界位置を検出
し、籾・玄米判別センサ３０の移動位置を籾・玄米判別
センサ移動（位置）ポテンショメ−タ５４で測定して読
み込む。次いで、当該検出境界位置に対応する仕切位置
を所定の計算式で算出し、玄米仕切板１８を仕切位置に
移動させる。

【００４２】次いで、籾供給調節弁ポテンショメ−タ５
２により所定時間当りの籾供給量を検出して読み込み、
前記籾・玄米判別センサ３０の検出境界位置デ−タから
所定の計算式により、所定時間当りの選別玄米取出量を
算出（あるいは所定のテ−ブルから選択決定）し、モニ
タ表示部５９に表示する。なお、玄米取出量は例えば次
のような計算式で算出する。即ち、玄米取出量＝籾供給
量×ｋ×ａ／ｂで算出する。なお、ｋ…定数，ａ…玄米
仕切幅，ｂ…揺動選別板１５の揺上側から揺下側までの
全幅である。

【００４３】前記のように、籾・玄米判別センサ３０の
検出デ−タを基にして、玄米仕切板１８の仕切制御をす
ると共に、玄米取出量を算出するので、作業能率を確認
し、作業終了時間を予測しながら籾摺作業をすることが
できる。なお、前記計算方法に代えて、玄米仕切板１８
の仕切位置を玄米仕切板移動（位置）ポテンショメ−タ
５０で検出し、選別玄米量を算出してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体の切断側面図

【図２】斜視図

【図３】切断正面図

【図４】ブロック図

【図５】フロ−チャ−ト

【図６】フロ−チャ−ト

【図７】フロ−チャ−ト

【図８】フロ−チャ−ト

【図９】フロ−チャ−ト

【符号の説明】 １…籾摺部，２…摺落米風選部，３…揺動選別部，４…
混合米揚穀機，５…玄米揚穀機，６…籾ホッパ，７…籾
摺ロール，８…籾摺室，９…摺落米風選箱，１０…摺落
米風選路，１１…粃受樋，１２…摺落米受樋，１３…吸
引フアン，１４…排塵筒，１５…揺動選別板，１６…分
配供給樋，１７…分配ケース，１８…玄米仕切板，１９
…籾仕切板，２０…玄米取出樋，２１…玄米流路，２２
…混合米取出樋，２３…混合米流路，２４…混合米ホッ
パ，２５…籾取出樋，２６…籾流路，２７…籾揚穀機，
２８…玄米仕切板移動調節手段，２９…玄米仕切板調節
モ−タ，３０…籾・玄米判別センサ，３１…センサ移動
手段，３２…センサ調節モ−タ，３３…仕切板原点スイ
ッチ（揺上側），３４…仕切板原点スイッチ（揺下
側），３５…センサ原点スイッチ（揺上側），３６…セ
ンサ原点スイッチ（揺下側），３７…籾供給調節弁，３
８…玄米切替弁調節モ−タ，４０…混合米切替弁調節モ
−タ，４１…制御部，４２…ロ−ル展開センサ，４３…
グレンセンサ，４４…自動／手動スイッチ，４５…脱ぷ
率上スイッチ，４６…脱ぷ率下スイッチ，４７…表示切
換スイッチ，４８…負荷電流検出センサ，４９…籾仕切
板移動（位置）ポテンショメ−タ，５０…玄米仕切板移
動（位置）ポテンショメ−タ，５１…選別板傾斜ポテン
ショメ−タ，５２…籾供給調節弁ポテンショメ−タ，５
３…籾供給調節レバ−ポテンショメ−タ，５４…籾・玄
米判別センサ移動（位置）ポテンショメ−タ，５５…主
モ−タ，５６…選別板傾斜調節モ−タ，５７…籾供給調
節弁調節モ−タ，５８…ロ−ル間隙調節モ−タ，５９…
モニタ表示部，６０…揺動回転調節モ−タ，６１…シリ
アルデ−タ受信回路，６２…シリアルデ−タ送信回路，
６３…不揮発メモリ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】籾摺をする一対の籾摺ロ−ル７，７と、籾
   摺ロ−ル７，７への穀粒供給量を調節する籾供給調節弁
   ３７と、前記籾供給調節弁３７の弁開度を検出する籾供
   給調節弁ポテンショメ−タ５２と、揺動選別板１５，玄
   米仕切板１８，及び、前記玄米仕切板１８を移動調節す
   る玄米仕切板移動調節手段２８を有する揺動選別部３
   と、前記揺動選別板１５の排出側に設けられていて籾・
   玄米の境界位置を検出する籾・玄米判別センサ３０と、
   前記籾・玄米判別センサ３０の籾・玄米の検出境界位置
   に関連した仕切位置に玄米仕切板１８を移動調節する玄
   米仕切板自動制御手段と、前記籾・玄米判別センサ３０
   の検出デ−タに基づき揺動選別板１５から選別して取り
   出される選別玄米量を算出する玄米取出量算出手段と、
   からなる籾摺選別機の制御装置。