JPH11283843A - 屋内設置変圧器の冷却装置 - Google Patents

屋内設置変圧器の冷却装置

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JPH11283843A
JPH11283843A JP10083996A JP8399698A JPH11283843A JP H11283843 A JPH11283843 A JP H11283843A JP 10083996 A JP10083996 A JP 10083996A JP 8399698 A JP8399698 A JP 8399698A JP H11283843 A JPH11283843 A JP H11283843A
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JP
Japan
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transformer
air
electric room
storage box
air supply
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JP10083996A
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English (en)
Inventor
Koji Matsunaga
耕治 松永
Masahiro Inui
正博 乾
Atsushi Endo
淳 遠藤
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気室内の温度を上昇させることなく、変圧器
を冷却することができる屋内設置変圧器の冷却装置を提
供する。 【解決手段】電気室11内に変圧器収納箱20を設け
て、この箱の内部に変圧器13を収納する。変圧器収納
箱20の下部に空気取入れ口20aを設けるとともに、
変圧器収納箱20の上部に排気ダクト22を接続し、空
気取入れ口20aから取り入れた空気を排気ダクト22
を通して室外に排出させる。変圧器収納箱20内の空気
を排気ダクト22を通して送出する送風機21を設け
て、変圧器収納箱20内の空気を強制的に換気する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフィスビルやマ
ンションなどの建物の内部に設けられた電気室内に設置
される変圧器を冷却する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】受配電設備に設けられる変圧器は、負荷
電力に応じた損失(鉄損及び銅損)を発生して発熱し、
その温度が上昇する。変圧器は、その周囲の空気を通し
て放熱することにより冷却される。変圧器が屋外に設置
される場合には、変圧器の周囲の空気が絶えず変圧器よ
りも低い温度の空気と置換されるため、変圧器からの放
熱は円滑に行われ、変圧器の冷却は支障なく行われる。
ところが、変圧器が屋内に設けられた電気室に設置され
る場合には、変圧器からの放熱により室内の空気の温度
が上昇して、変圧器の周囲の空気温度と変圧器の温度と
の差が小さくなるため、変圧器を充分に低い温度まで冷
却することができなくなることがある。
【0003】変圧器を冷却することができないと、その
性能を充分発揮させることができないだけでなく、変圧
器に用いられている絶縁物の劣化を早め、変圧器の寿命
が短くなるおそれがある。また変圧器からの放熱により
電気室内の温度が上昇すると、保守点検の際の作業員の
労働環境が悪化するという問題もある。更に、電気室内
の温度が上昇すると、変圧器の近傍の併設機器に不具合
が生じて、該併設機器の性能を充分に発揮させることが
できなくなるだけでなく、その寿命の短縮を招く原因に
もなるという問題もある。そのため、屋内の電気室内に
変圧器が設置される場合には、屋外の空気を電気室内に
取り込んで変圧器からの放熱を促進するとともに、電気
室内の温度の上昇を抑えるようにしている。
【0004】図7は、オフィスビルやマンションなどの
建物の内部に設けられる電気室内の受配電設備の構成例
を概略的に示したもので、同図において1は電気室、2
は電気室の扉である。この例では、電気室のほぼ中央に
2台の変圧器3,3´が設置され、変圧器3,3´の側
方にそれぞれ低圧盤4,4´が配置されている。また電
気室1の入口から離れた位置に設置された変圧器3の近
傍に、低圧盤4と反対側に位置させた状態で受電盤5が
配置され、受電盤5の近傍の電気室のコーナ部に電気室
の外部からも点検、操作が可能な消火設備6が配置され
ている。
【0005】電気室1のコーナ部のうち、扉2を間にし
て消火設備6と反対側に位置するコーナ部には、給気用
換気装置7が配置され、給気用換気装置7が配置された
コーナ部の対角位置にある他のコーナ部には排気用換気
装置8が配置されている。
【0006】この受配電設備では、変圧器3,3´から
発生する熱により温度が上昇した電気室内の空気を排気
用換気装置8を通して排気するとともに、給気用換気装
置7から電気室内に外気を取り入れて電気室内の温度の
上昇を抑制するようにしている。このように、電気室内
の換気を行うことにより変圧器の冷却を図る場合には、
電気室内の温度を低く抑えるために、室内温度と給気温
度との差を大きくするか、または給気用換気装置及び排
気用換気装置により行われる換気の量を多くする必要が
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ビルなどの屋内に設置
される受配電設備においては、変圧器の外に配電盤など
の機器が併設されるため、電気室内の温度の上限を35
〜40℃程度に抑える必要がある。外気温が低い季節に
おいては、換気量をそれ程多くしなくても電気室内の温
度を上記の範囲に保つことは容易である。ところが、外
気温の上昇により電気室内の温度と給気温度との差が少
なくなる夏期においては、電気室内の温度を上記の範囲
に保つために、換気量を多くすることが必要になり、年
間を通して電気室内の温度の上限を上記の範囲に保つた
めには、給気用換気装置7及び排気用換気装置8とし
て、送風量が多い大形のものを用いる必要がある。
【0008】また、室内に変圧器を設置した場合には、
変圧器から発生する励磁音が室内で反射してその音圧が
上昇し、給排気用換気装置を通して室外に漏れる騒音の
量が増加する。そのため、電気室の周囲で騒音規制があ
る場合には、騒音が漏れるのを抑制するために、給気用
換気装置7及び排気用換気装置8に消音対策を施す必要
がある。また換気装置の送風量を増加させると、送風用
のファンから生じる騒音が大きくなるため、給気用換気
装置7及び排気用換気装置8には、この送風機から生じ
る騒音に対する防音対策をも講じておく必要がある。
【0009】従って、電気室内の換気を図ることにより
変圧器を冷却するようにした場合には、給気用換気装置
7及び排気用換気装置8が非常に大形で不経済な装置と
なり、受配電設備のコストが高くなるという問題があっ
た。また給気用換気装置7及び排気用換気装置8が大形
化することにより、これらが電気室内で占めるスペース
が大きくなるため、面積が広い電気室を確保することが
必要になり、不経済であった。
【0010】本発明の目的は、大形の換気装置を用いる
ことなく、変圧器を効率よく冷却することができる屋内
設置変圧器の冷却装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、大きな騒音を外部に
漏らすことなく、変圧器を効率よく冷却することができ
る屋内設置変圧器の冷却装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、屋内に設けら
れた電気室内に設置される変圧器を冷却する屋内設置変
圧器の冷却装置に係わるもので、本発明においては、電
気室内に設置されて変圧器を内部に収納する変圧器収納
箱と、変圧器収納箱内の下部に室外の空気を供給する給
気通路と、変圧器収納箱の上部に一端が連結され、他端
が室外に開口させられた排気ダクトとを設ける。
【0013】上記の冷却装置においては、変圧器から発
生する熱により変圧器収納箱内の空気の温度が上昇す
る。温度が上昇して軽くなった変圧器収納箱内の空気は
該変圧器収納箱内を上方に移動して排気ダクトを通して
室外に排出される。温度上昇した空気の上方への移動に
伴って、給気通路を通して変圧器収納箱内に温度が低い
外気が取り込まれる。排気ダクトの他端は、該ダクトの
一端よりも高い位置で室外に開口しているため、該排気
ダクトにより煙突効果を生じさせて、変圧器収納箱内の
換気を効率よく行わせることができる。
【0014】このように、本発明に係わる冷却装置にお
いては、変圧器収納箱内の換気を効率よく行わせて、変
圧器の周囲に常時空気の流れを生じさせることができ、
この空気流により変圧器の熱を外部に搬送して変圧器を
効率よく冷却することができる。
【0015】変圧器収納箱内の空気を排気ダクトを通し
て効率よく排出させるため、変圧器収納箱内の空気を排
気ダクトを通して屋外に送出する送風機を設けておくの
が好ましい。
【0016】このように、送風機を設けておくと、変圧
器収納箱内の空気を強制換気することができるため、変
圧器の冷却を更に効果的に行わせることができる。この
場合に用いる送風機は、電気室に比べて容積が小さい変
圧器収納箱内の空気を排出する能力を有するものであれ
ばよく、比較的小形のものでよいので、該送風機を設け
ることにより騒音が増加することはない。
【0017】上記給気通路は、一端が室外に開口し、他
端が変圧器収納箱内に直接開口するように設けるのが好
ましい。
【0018】このように構成すると、温度が低い外気を
直接変圧器収納箱内に供給できるため、変圧器の冷却を
効率よく行わせることができる。
【0019】本発明においてはまた、室外の空気を電気
室内に取り込む外気取り込み口を、電気室の壁部の下部
に設けるとともに、電気室内の空気を変圧器収納箱内に
取り込む給気口を変圧器収納箱の下部に設けるようにし
てもよい。この場合、外気取り込み口から電気室内の空
間を経て給気口に至る空気の流路により、給気通路が形
成される。
【0020】このように構成すると、外気は一旦電気室
内に取り込まれてから変圧器収納箱内に流入するため、
変圧器の冷却を図ると同時に、電気室内の換気をも図る
ことができる。
【0021】上記変圧器収納箱と給気通路及び排気ダク
トとには、変圧器が発生する騒音を吸収する吸音手段を
設けておくのが好ましい。
【0022】この場合、給気通路に設ける吸音手段とし
ては、変圧器が発生する騒音を吸収するための吸音材を
内部に備えた給気用消音箱を用いることができる。
【0023】また上記排気ダクトに設ける吸音手段は、
排気ダクトの内面に取り付けられた吸音材により構成す
ることができる。
【0024】上記のように吸音手段を設けておくと、変
圧器収納箱内で発生した変圧器の騒音が給気通路及び排
気ダクトを通して外部に伝達される過程で、該騒音を吸
音手段により吸収することができるため、変圧器から発
生した騒音が外部に漏れるのを抑制することができ、変
圧器の騒音が周囲環境に悪影響を与えるのを防ぐことが
できる。
【0025】なお、上記のように吸音手段を設ける代わ
りに、または上記の吸音手段とともに、変圧器の騒音と
逆位相の音を発生させて、該逆位相の音を変圧器の騒音
と混合することにより騒音を打ち消して消音を図るアク
ティブな消音装置を給気通路の入り口付近及び排気ダク
トの出口付近に設置するようにしてもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明に係わる
冷却装置を適用した変圧器を備えた受配電設備の構成例
を示したもので、図1は電気室を断面してその内部の機
器の配置を示した平面図、図2は図1のA−A線断面
図、図3は図1のB−B線断面図である。また図4は図
1ないし図3に示した受配電設備で用いられている変圧
器冷却装置の構成を説明するために要部を断面してその
内部構造を示した縦断面図である。
【0027】図1ないし図4において11は扉12を備
えた電気室、13,13´は電気室のほぼ中央に並べて
配置された変圧器、14,14´は変圧器13,13´
の側方にそれぞれ配置された低圧盤、15は変圧器13
を間にして低圧盤14と反対側に配置され受電盤、16
は消火設備、17は電気室11のコーナ部に配置された
給気用消音箱である。
【0028】本発明においては、電気室11内に変圧器
収納箱20,20´が設けられて、これらの収納箱内に
それぞれ変圧器13,13´が収納されている。これら
の変圧器収納箱20,20´は、変圧器13,13´が
発生する熱を電気室11内の空間から遮断する目的で設
けられている。
【0029】変圧器13,13´は、変圧器収納箱内で
架台18により支持されて電気室11の床面よりも若干
高い位置に配置され、変圧器13,13´の下部と電気
室の床面との間に冷却用の空気を通すための空気通路1
9が形成されている。
【0030】変圧器13,13´としては、コイルが絶
縁樹脂によりモールドされたモールド変圧器、放熱器を
備えたタンク内に絶縁油とともに変圧器本体を収納した
油入り変圧器、或いは、放熱器を備えたタンク内に絶縁
ガスとともに変圧器本体を収納したガス絶縁変圧器等、
任意の形式のものを用いることができる。
【0031】なお変圧器収納箱20,20´は、底板を
持たずに、電気室11の床面に設置された変圧器13,
13´を外側から覆う構造としてもよく、底板を有し
て、該変圧器収納箱の底板上に架台18を介して変圧器
13,13´を支持する構造としてもよい。変圧器収納
箱20,20´に底板を設けて、その内部に収納した変
圧器を底板に支持する構造にしておくと、工場で変圧器
を収納した変圧器収納箱をそのまま現地に輸送して電気
室内に設置できるため、電気室内での変圧器の組み立て
作業を容易にすることができる。また変圧器収納箱の底
板を省略した場合には、既設の受配電設備の変圧器に本
発明を適用する際の工事を容易にすることができる。
【0032】変圧器収納箱20,20´の下部には、電
気室11内の空気を導入する空気取入れ口20a,20
a´が設けられ、また変圧器収納箱20,20´の上部
には、該変圧器収納箱内の空気を吸引して送出する強制
換気用送風機21,21´が取り付けられている。送風
機21,21´は、図2及び図4に示したように、変圧
器収納箱の天井壁に設けられた開口部に吸込み口が接続
された風胴21a,21a´と、該風胴内に配置されて
電動機により回転駆動される送風羽21b,21b´と
を備えたもので、送風機21,21´の排出口にそれぞ
れ排気ダクト22,22´の一端22a,22a´が接
続されている。図示の排気ダクト22,22´は逆L字
形に形成されていて、変圧器収納箱20,20´の天井
部から電気室11の天井11a側に立ち上がった後、該
電気室の側壁11b側に折れ曲がって水平に伸びてい
る。排気ダクト22,22´の他端22b,22b´
は、それぞれの一端22a,22a´よりも高い位置に
ある電気室11の側壁11bの上端付近に設けられた排
気口11cに接続された排気箱23に接続されて、該排
気箱を通して屋外に開口させられている。図3及び図4
に示したように、排気箱23の開口部には、雨の侵入を
防ぐためのルーバ24が取り付けられている。ルーバ2
4は、排気ダクトを通して排出される空気の流出を妨げ
ないように適当な間隔を隔てて配置されて雨の侵入を防
ぐのに適当な角度で傾斜した状態で固定された複数の板
からなっている。
【0033】図3及び図4に示すように、各変圧器収納
箱の下部には、電気室内の空気を取り込むための空気取
入れ口20a,20a´が設けられ、空気取入れ口20
a,20a´から変圧器収納箱20,20´内及び排気
ダクト22,22´内を通して排気口11cに至る空気
流路が形成されている。
【0034】排気ダクト22,22´の他端が開口する
空間は、電気室11に隣接する建物内の空間(廊下等)
であってもよいが、できれば屋外であることが好まし
い。電気室11の側壁が屋外に面していない場合には、
排気ダクト22,22´を延長してその他端を屋外に導
くようにするのが好ましい。
【0035】給気用消音箱17は、図4に示したよう
に、空気取入れ口17a1と空気送出口17a2とを有する
箱体17aと、該箱体内に配置された消音手段とを備え
たもので、その空気取入れ口17a1は、電気室11の側
壁の下部に設けられた給気口を通して室外(屋外または
電気室に隣接する建物内の空間)に開口させられてい
る。図示の消音手段は、空気取入れ口17a1と空気送出
口17a2との間を直接連通させないように配置された遮
音板17bと、箱体17aの内面に貼り付けられた吸音
材17cとからなっていて、変圧器13が発生する騒音
を遮音板17bにより反射させて空気取入れ口17a1側
に伝達されるのを妨げるとともに、吸音材17cにより
騒音を吸収させて、空気取り入れ口17a1から外部に漏
れる騒音の量を減少させるものである。
【0036】なお図示の例では、給気用消音箱17が電
気室のコーナ部に1つだけ配置されているが、この給気
用消音箱の数及び配設位置は任意である。例えば、図1
において、変圧器収納箱20の右側、及び変圧器収納箱
20´の左側のにそれぞれ給気用消音箱を配設するよう
にしてもよい。
【0037】変圧器の騒音が外部に漏れるのを抑制する
ため、変圧器収納箱20,20´及び排気ダクト22,
22´の内面には、吸音材25が貼り付けられている。
【0038】図1ないし図4には図示してないが、変圧
器13,13´の温度または変圧器収納箱20,20´
内の温度を検出して、必要時にのみ送風機21,21´
の運転を行わせるように送風機21,21´の運転を制
御する制御装置が設けられている。この制御装置は、例
えば図6に示すように、変圧器または変圧器収納箱内の
温度を検出する温度センサ30と、温度センサ30が設
定値以上の温度を検出しているときにオン状態になって
電源31から送風機21,21´の電動機33に駆動電
流を供給するスイッチ回路32とにより構成することが
できる。
【0039】上記の例では、変圧器収納箱20,20´
と、送風機21,21´と、排気ダクト22,22´
と、室外から給気用消音箱17内と電気室11内の空間
とを通して変圧器収納箱20,20´の下部の空気取入
れ口20a,20a´に至る給気通路とにより、変圧器
13,13´をそれぞれ冷却する冷却装置が構成されて
いる。
【0040】上記の受配電設備において、変圧器13,
13´または変圧器収納箱20,20´内の温度が設定
値以下の場合には、送風機21,21´が停止してい
る。変圧器13,13´が運転されると、変圧器から発
生する熱により変圧器収納箱20,20´内の空気の温
度が上昇する。温度が上昇して軽くなった変圧器収納箱
20,20´内の空気は該変圧器収納箱内を上方に移動
して排気ダクト22,22´を通して室外に排出され
る。温度上昇した空気の上方への移動に伴って、変圧器
収納箱の下部の空気取入れ口20a,20a´から変圧
器収納箱内に温度が低い外気が取り込まれる。排気ダク
ト22,22´の他端は、該ダクトの一端よりも高い位
置で室外に開口しているため、該排気ダクトにより煙突
効果を生じさせて、変圧器収納箱内の換気を円滑に行わ
せることができる。このように、変圧器または変圧器収
納箱内の温度が設定値以下の場合には、自然換気により
常時変圧器収納箱内の空気が低温の空気と置換されて、
変圧器の冷却が行われる。
【0041】変圧器13,13´の負荷の増大により、
変圧器の温度または変圧器収納箱20,20´内の温度
が設定値以上になると、送風機21,21´が運転され
るため、変圧器収納箱20,20´内の空気が強制的に
排気ダクト22,22´内を通して外部に排出され、変
圧器収納箱20,20´内の換気が強制的に行われる。
そのため、換気量を増加させて変圧器の冷却を促進する
ことができ、変圧器の温度を速やかに低下させることが
できる。変圧器または変圧器収納箱内の温度が設定値以
下になると、送風機21,21´の運転が停止し、自然
換気により変圧器の冷却が行われる。
【0042】上記のように、変圧器収納箱内に変圧器を
収納して変圧器が発生する熱を電気室内の空気から遮断
した状態で、変圧器収納箱内の換気を行わせることによ
り変圧器を冷却するようにすると、電気室内の温度を上
昇させることなく、変圧器を冷却することができる。ま
た変圧器収納箱内に導入した空気を変圧器に沿って流し
て、変圧器を直接冷却するため、排気ダクトを通して排
出される排気の温度を変圧器本体の温度付近にまで高め
ることができ、給気温度と排気温度との差を大きくする
ことができる。従って、必要な換気の量を少なくして、
変圧器の冷却を効率よく行わせることができる。
【0043】本発明に係わる冷却装置において、空気の
定圧比熱をCr (= 0.24 KCal/Kg・deg )、変圧器の
全損失をW[kw]、空気密度をγ(=1.293 Kg/m
3 at0℃)、空気の体膨張係数をα( 1/273 ℃)、
給気温度をti [℃]、排気温度をto [℃]とする
と、必要な換気量Q[m3 /sec ]は下記の式により求
めることができる。
【0044】 Q=0.24W(1+α・to )/{Cr ・γ(ti −to )} …(1) 上記の例では、室外の空気を一旦電気室内に取り込んだ
後に変圧器収納箱内に供給するようにしているが、この
ように構成すると、変圧器の冷却を図ると同時に、電気
室内にも新鮮な空気を供給することができるため、電気
室内の空気が汚れるのを防ぐことができる。変圧器が発
生する熱は電気室内の空気から遮断されていて、変圧器
からの発熱により電気室内の空気の温度が上昇すること
はないため、電気室内に一旦取り込んだ空気を変圧器収
納箱内に供給するようにしても、変圧器の冷却効果が低
下することはない。
【0045】上記のように、変圧器収納箱内及び排気ダ
クト内に吸音材を設けておくと、変圧器から生じる騒音
を吸音材により吸収することができるため、変圧器の騒
音が排気ダクトを通して室外に漏れるのを防ぐことがで
きる。
【0046】上記のように、送風機21,21´を設け
ておくと、変圧器収納箱内の空気を強制換気することが
できるため、排気ダクトとして断面積が比較的小さいも
のを用いても、変圧器の冷却を効果的に行わせることが
できる。この場合に用いる送風機は、電気室に比べて容
積が小さい変圧器収納箱内の空気を排出する能力を有す
るものであればよく、比較的小形のものでよいので、送
風機21,21´を設けることによる騒音の増加は僅か
である。また上記のように、排気ダクト22,22´の
一端側(変圧器収納箱側)に送風機21,21´を設け
た場合には、送風機から発生する騒音を、変圧器から生
じる騒音とともに排気ダクト22,22´の内面に貼り
付けた吸音材25により吸収することができるため、外
部に漏れる騒音の量を少なくすることができる。
【0047】更に、上記のように、変圧器13,13´
を床面から若干高い位置に支持して、変圧器13,13
´の下部に通気通路19を形成しておくと、空気取入れ
口20a,20a´から変圧器収納箱20,20´内に
取り込んだ空気を変圧器13,13´の下部から変圧器
に沿って上方に流して変圧器収納箱内を冷却することが
できるため、変圧器の冷却を効果的に行わせることがで
きる。
【0048】上記の例では強制換気用送風機21を排気
ダクト22,22´の変圧器収納箱20,20´側の端
部に設けているが、この送風機21は、変圧器収納箱2
0,20´内の空気を排気ダクトを通して室外に送出す
るように設ければよく、その配設位置は必ずしも上記の
例に限らない。例えば、送風機21を排気ダクト22,
22´の出口側(排気箱23内)に設けるようにしても
よく、該送風機を変圧器収納箱20,20´の下部の空
気取入れ口20a,20a´に取り付けるようにしても
よい。
【0049】上記の例では、変圧器の温度または変圧器
収納箱内の温度を検出して、検出された温度が設定値を
超えている場合にのみ送風機21を運転するようにした
が、このように構成すると、送風機21の無用の運転が
行われるのを防ぐことができるため、変圧器の冷却のた
めの電力消費量を少なくして受配電設備の維持費を節約
することができるだけでなく、送風機21の寿命を長く
することができる。
【0050】上記の例では、室外の空気を電気室内の空
間を通して変圧器収納箱内に導入するようにしたが、図
5に示したように、一端40aが電気室11の外部に開
口し、他端40bが変圧器収納箱20内に直接開口する
給気通路40を設けて、室外の空気を直接変圧器収納箱
20内に導入するようにしてもよい。電気室内に電力ケ
ーブルなどを導入する配線ダクトが地下に設けられてい
る場合には、その配線ダクトを上記給気通路40の少な
くとも一部として用いることができる。
【0051】変圧器の騒音が給気通路40を通して外部
に漏れるのを防ぐため、該給気通路40の少なくとも一
部の内面に吸音材25を貼り付けておくのが好ましい。
【0052】また図1ないし図4に示した例では、強制
換気用送風機21を設けたが、図5に示すように、送風
機を省略して自然換気のみにより変圧器13の冷却を行
わせるようにしてもよい。このように自然換気のみによ
る場合には、送風機を用いる場合よりも、排気ダクト2
2の断面積を大きくするとともに、図5に示したよう
に、排気ダクト22の一端側の開口部(変圧器収納箱2
0に接続される開口部)22aの位置よりも他端側の開
口部(室外の開口部)22bの位置を十分に高くして、
排気ダクト22による煙突効果を高めるのが好ましい。
【0053】強制換気用送風機21を設ける場合も、図
5に示すように排気ダクト22の室外への開口部の位置
を高くして煙突効果を高めると、自然換気による換気量
を多くすることができるため、必要とされる送風機21
の能力の低減を図ることができ、送風機21として小形
で安価なものを用いることができる。
【0054】図6に示した例では、変圧器の温度または
変圧器収納箱内に設けた温度センサで検出した温度に応
じて、駆動電源31から送風機21の電動機33に与え
る駆動電流をオンオフ制御するようにしているが、変圧
器の温度または変圧器収納箱内の温度に応じて送風機2
1を駆動する電動機の回転速度を連続的または段階的に
制御して、送風機21の送風能力を変圧器の温度に応じ
てきめ細かく制御するようにしてもよい。
【0055】また負荷需要曲線などから、変圧器の温度
上昇が予め予測される場合には、その予測に基づいて、
変圧器の温度が実際に上昇する前に送風機21の運転を
開始して、変圧器の温度上昇を未然に防ぐように予測制
御を行わせるようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、変圧器
収納箱内に変圧器を収納して変圧器が発生する熱を電気
室内の空気から遮断した状態で、変圧器収納箱内の換気
を行わせることにより変圧器を冷却するようにしたの
で、電気室内の温度を上昇させることなく、変圧器を冷
却することができ、電気室内の作業環境が悪化するのを
防ぐことができる。また電気室内の温度の上昇を防ぐこ
とにより、変圧器近傍の併設機器に不具合が生じるのを
防いで、該併設機器の性能を充分に発揮させるととも
に、その寿命の延長を図ることができる利点がある。。
【0057】更に本発明によれば、変圧器収納箱内に導
入した空気を変圧器に沿って流して、変圧器を直接冷却
するようにしたため、排気ダクトを通して排出される排
気の温度を変圧器本体の温度付近にまで高めて、給気温
度と排気温度との差を大きくすることができる。従っ
て、変圧器の冷却に必要な換気の量を少なくして、変圧
器の冷却を効率よく行わせるとともに、変圧器の冷却の
ために必要とする換気装置の小形化を図って、受配電設
備の小形化と、設置スペースの縮小とを図ることができ
る。
【0058】また本発明において、強制換気用の送風機
を設けた場合には、変圧器収納箱内の換気を強制的に行
わせることができるため、排気ダクトとして流路断面積
が小さいものを用いて、しかも効率よく変圧器を冷却す
ることができる。
【0059】また本発明において、強制換気用の送風機
を設けた場合には、変圧器を強制冷却することができる
ため、変圧器の過負荷運転を行わせることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる冷却装置を適用した変圧器を備
えた受配電設備の電気室を断面してその内部の機器の配
置を示した平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1ないし図3に示した受配電設備で用いられ
ている変圧器冷却装置の構成を説明するために要部を断
面してその内部構造を示した縦断面図である。
【図5】本発明に係わる変圧器冷却装置の変形例を示し
た断面図である。
【図6】本発明に係わる冷却装置で用いる送風機の制御
回路の構成例を示した回路図である。
【図7】従来の変圧器冷却装置を用いた受配電設備の電
気室を断面してその内部の機器の配置例を示した平面図
である。
【符号の説明】
11 電気室 13,13´ 変圧器 17 給気用消音箱 20,20´ 変圧器収納箱 21,21´ 強制換気用送風機 22,22´ 排気ダクト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋内に設けられた電気室内に設置される
    変圧器を冷却する屋内設置変圧器の冷却装置において、 前記電気室内に設置されて前記変圧器を内部に収納する
    変圧器収納箱と、 前記変圧器収納箱内の下部に室外の空気を供給する給気
    通路と、 前記変圧器収納箱の上部に一端が連結され、他端が室外
    に開口させられた排気ダクトとを具備した屋内設置変圧
    器の冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記変圧器収納箱内の空気を前記排気ダ
    クトを通して室外に送出する送風機が設けられている請
    求項1に記載の屋内設置変圧器の冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記給気通路は一端が室外に開口し、他
    端が前記変圧器収納箱内に直接開口するように設けられ
    ている請求項1または2に記載の屋内設置変圧器の冷却
    装置。
  4. 【請求項4】 屋外の空気を前記電気室内に取り込む外
    気取り込み口が前記電気室の壁部の下部に設けられると
    ともに、前記電気室内の空気を前記変圧器収納箱内に取
    り込む給気口が前記変圧器収納箱の下部に設けられ、 前記外気取り込み口から前記電気室内の空間を経て前記
    給気口に至る空気の流路により前記給気通路が形成され
    ている請求項1または2に記載の屋内設置変圧器の冷却
    装置。
  5. 【請求項5】 前記変圧器が発生する騒音を吸収する吸
    音手段が、前記変圧器収納箱と前記給気通路と前記排気
    ダクトとに設けられている請求項1ないし4のいずれか
    1つに記載の屋内設置変圧器の冷却装置。
  6. 【請求項6】 前記給気通路に設ける吸音手段は、前記
    変圧器が発生する騒音を吸収するための吸音材を内部に
    備えた給気用消音箱からなっている請求項5に記載の屋
    内設置変圧器の冷却装置。
  7. 【請求項7】 前記排気ダクトに設ける吸音手段は、前
    記排気ダクトの内面に取り付けられた吸音材からなって
    いることを特徴とする請求項5または6に記載の屋内設
    置変圧器の冷却装置。
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