JPH11282613A - ペン型入力装置 - Google Patents

ペン型入力装置

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JPH11282613A
JPH11282613A JP10096965A JP9696598A JPH11282613A JP H11282613 A JPH11282613 A JP H11282613A JP 10096965 A JP10096965 A JP 10096965A JP 9696598 A JP9696598 A JP 9696598A JP H11282613 A JPH11282613 A JP H11282613A
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充 新行内
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康弘 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成で文字や図形を再構成できる小型の
ペン型入力装置を得る。 【解決手段】ペン2で筆記動作中に2個のジャイロ3
X,3Yでペン軸と直交する軸周りの角速度を検出す
る。2個のジャイロ3X,3Yで検出した角速度信号を
演算部5に送りノイズ除去用のLPF51,52を通し
たのち、A/D変換器で61,62でA/D変換して軌
跡算出部7に送る。軌跡算出部7は送られた角速度を時
間積分して、時間積分した結果とペン2の回転中心から
ペン先までの距離からペン先の筆記動作中の軌跡を求め
筆記軌跡抽出部8に送る。筆記軌跡抽出部8は送られた
2次元の軌跡と感圧スイッチ4で判定したペン先と紙面
との接触位置から実際の筆跡軌跡を抽出して文字や図形
を再構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータシ
ステムにおけるカーソル移動や文字,図形を入力するペ
ン型入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの入力装置としては、キー
ボードやマウス,デジタイザ,ライトペン及びタブレッ
ト等が用いられている。近年、コンピュータの小型化に
伴い携帯端末装置のニーズが高まり使用者も増加してい
る。携帯端末装置の入力装置としてキーボードを使用す
るためには、キーボードを小型化する必要があるが、キ
ーボードの小型化にはヒューマンインタフェースの点で
限界があり、携帯端末装置の入力装置においては不利な
点が多く実用性が低い。また、マウスはポインティング
デバイスとしては小型化が可能であるが、文字や図形の
入力には適さないという短所がある。このため小型の携
帯型端末装置において、文字や図形の入力装置としては
タブレットとペンを組み合わせたペン型入力装置が多く
採用されている。しかし、タブレットの大きさが問題に
なり、より小型化することは困難である。そこでペンに
センシング機能を付与して、タブレットを使用しないペ
ン型入力装置が提案されている。
【0003】例えば特開平6−44005号公報に示された
ペン型入力装置は3軸各方向の加速度センサとジャイロ
によりペン先の筆記位置検出するようにしている。特開
平6−67799号公報に示されたペン型入力装置は2つの
加速度センサと1つのジャイロを設け、ジャイロにより
ペン軸のローテーションを検出し、このローテーション
を考慮に入れ、ペンに互いに直交して設けられた一対の
加速度センサから得られた加速度データをそれぞれ時間
で2回積分して距離データに変換して座標化している。
特表平8−508354号公報に示されたペン型入力装置は3
つの加速度センサを設け、加速度信号の特徴からストロ
ークの特徴を認識し、認識したストロークを重ねていっ
て筆記軌跡を描くようにしている。
【0004】また、特開平8−44489号公報や特開平8
−063282号公報に示されたポインティング装置は水平方
向と垂直方向の角速度を検出する2つのジャイロから出
力する角速度を積分して水平移動量と垂直移動量を算出
するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−44005号公
報に示され装置は加速度センサ取付位置が考慮されてい
ないため、ペンの傾斜運動による加速度がペン先の筆記
加速度に紛れ込み、正確な筆記軌跡を求めることは困難
である。また、特開平6−67799号公報に示された装置
ではペン軸のローテーションを検出することはできる
が、通常の筆記動作で空間的にペン自体の姿勢がダイナ
ミックな傾斜を伴う場合を考慮していないため、通常の
筆記動作に適用することは困難である。特表平8−5083
54号公報に示された装置はストロークの認識過程が入る
ので厳密な意味では筆記軌跡を再現することは困難であ
る。
【0006】この発明はかかる短所を改善し簡単な構成
で文字や図形を再構成できる小型のペン型入力装置を得
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るペン型入
力装置は、ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2つの
ジャイロと、ペン先と紙面の接触を検出する紙面接触判
別手段及び演算部とを有し、演算部は各ジャイロが検出
した角速度を積分して紙面上の軌跡に投影し、投影した
軌跡と紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面の接触
位置から筆記軌跡を抽出することを特徴とする。
【0008】この発明に係る第2のペン型入力装置は、
ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2つのジャイロ
と、ジャイロが検出した角速度信号からペン先と紙面の
摩擦により生じる高周波振動を分離して摩擦信号を検出
する振動検出手段及び演算部とを有し、演算部は各ジャ
イロが検出した角速度を積分して紙面上の軌跡に投影
し、投影した軌跡と振動検出手段で検出した摩擦信号か
ら筆記軌跡を抽出することを特徴とする。
【0009】この発明に係る第3のペン型入力装置は、
ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2つのジャイロ
と、ペン先と紙面の接触を検出する紙面接触判別手段
と、ジャイロが検出した角速度信号からペン先と紙面の
摩擦により生じる高周波振動を分離して摩擦信号を検出
する振動検出手段と演算部とを有し、演算部は紙面接触
判別手段で検出したペン先と紙面の接触位置と振動検出
手段で検出した摩擦信号からペン先の紙面上での停止を
判別し、各ジャイロが検出した角速度を、ペン先停止位
置ではペン先を中心に、それ以外の位置では手の支持位
置を中心に積分処理を行って紙面上の軌跡に投影し、投
影した軌跡と紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面
の接触位置又は投影した軌跡と振動検出手段で検出した
摩擦信号から筆記軌跡を抽出することを特徴とする。
【0010】上記2つのジャイロの検出軸を直交して配
置することが望ましい。
【0011】また、この発明に係る第4のペン型入力装
置は、検出軸の異なる3つのジャイロと、ペン先と紙面
の接触を検出する紙面接触判別手段及び演算部とを有
し、演算部は各ジャイロが検出した角速度を基にペンの
姿勢を求め紙面上の軌跡に投影し、投影した軌跡と紙面
接触判別手段で検出したペン先と紙面の接触位置から筆
記軌跡を抽出することを特徴とする。
【0012】この発明に係る第5のペン型入力装置は、
検出軸の異なる3つのジャイロと、ジャイロが検出した
角速度信号からペン先と紙面の摩擦により生じる高周波
振動を分離して摩擦信号を検出する振動検出手段及び演
算部とを有し、演算部は各ジャイロが検出した角速度を
基にペンの姿勢を求め紙面上の軌跡に投影し、投影した
軌跡と振動検出手段で検出した摩擦信号から筆記軌跡を
抽出することを特徴とする。
【0013】この発明に係る第6のペン型入力装置は、
検出軸の異なる3つのジャイロと、ペン先と紙面の接触
を検出する紙面接触判別手段と、ジャイロが検出した角
速度信号からペン先と紙面の摩擦により生じる高周波振
動を分離して摩擦信号を検出する振動検出手段及び演算
部とを有し、演算部は紙面接触判別手段で検出したペン
先と紙面の接触位置と振動検出手段で検出した摩擦信号
からペン先の紙面上での停止を判別し、各ジャイロが検
出した角速度を、ペン先停止位置ではペン先を中心に、
それ以外の位置では手の支持位置を中心に積分処理を行
って紙面上の軌跡に投影し、投影した軌跡と紙面接触判
別手段で検出したペン先と紙面の接触位置又は投影した
軌跡と振動検出手段で検出した摩擦信号から筆記軌跡を
抽出することを特徴とする。
【0014】上記3つのジャイロの検出軸を互いに直交
して配置し、1つのジャイロの検出軸をペン軸と一致さ
せることが望ましい。
【0015】また、上記ジャイロの検出軸を示す印を少
なくとも1つはペンに設けたり、ペンを持つ角度を限定
するグリップをペンに設けたり、ペンを持つ位置を検出
する検出素子をペングリップ部に設けると良い。
【0016】また、上記振動検出手段は加速度センサが
検出した加速度信号からペン先と紙面の摩擦により生じ
る高周波振動を分離して摩擦信号を検出したり、ペン先
に設けたに力センサが検出した信号からペン先と紙面の
摩擦により生じる高周波振動振動を分離して摩擦信号を
検出するようにしても良い。
【0017】さらに、抽出した筆記軌跡とデータベース
の基準筆記軌跡を比較して文字を特定すると良い。
【0018】また、抽出した筆記軌跡をベクトルとして
合成し、合成ベクトルの方向が所定の範囲にあるか否を
判別し、合成ベクトルの方向が所定の範囲にない場合に
筆記軌跡全体を回転させるようにしても良い。さらに、
抽出した筆記軌跡の各々のベクトルの方向を複数の範囲
に分類し、各範囲に属したベクトルの数を計数し、各方
向の計数値から筆記向きを判別し、判別した結果により
筆記軌跡全体を回転させるようにしても良い。この場
合、抽出した筆記軌跡の各ベクトルの大きさを所定の大
きさと比較し、筆記軌跡のベクトルが小さい場合に、そ
のベクトルの数を計数しないことが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明のペン型入力装置のペン
は2個のジャイロとペン先と紙面の接触を判定する感圧
スイッチを有する。演算部には各ジャイロ3X,3Yに
接続されたローパスフィルタ(LPF)と、各LPFか
らの信号を入力するA/D変換器と、各A/D変換器か
らの信号を入力して2次元の軌跡を算出する軌跡算出部
及び軌跡算出部で算出した軌跡と感圧スイッチで判定し
たペン先と紙面との接触位置から筆跡軌跡を抽出する筆
跡抽出部を有する。
【0020】上記のように構成されたペン型入力装置の
ペンで筆記動作中に2個のジャイロでペン軸と直交する
軸周りの角速度を検出する。この2個のジャイロで検出
した角速度信号を演算部に送りノイズ除去用のLPFを
通したのち、A/D変換器でA/D変換して軌跡算出部
に送る。軌跡算出部は送られた角速度を時間積分して、
時間積分した結果とペンの回転中心からペン先までの距
離からペン先の筆記動作中の軌跡を求め筆記軌跡抽出部
に送る。筆記軌跡抽出部は送られた2次元の軌跡と感圧
スイッチで判定したペン先と紙面との接触位置から実際
の筆跡軌跡を抽出して文字や図形を再構成する。このよ
うにして簡単なペンを使用して入力した文字や図形を再
構成することができる。
【0021】
【実施例】図1はこの発明の一実施例のペン型入力装置
の構成図である。図に示すように、ペン型入力装置1の
ペン2は内部に2個のジャイロ3X,3Yとペン2のペ
ン先21と紙面の接触を判定する感圧スイッチ4を有す
る。このペン2の座標系としては重力方向をZG方向と
する直交座標である重力座標系(XG,YG,ZG)と、
ペン2のペン軸をZS方向とする直交座標であるセンサ
座標系(XS,YS,ZS)を想定する。ジャイロ3Xは
センサ座標系のXS軸周りを入力軸としてペン2の角速
度を検出し、ジャイロ3Yはセンサ座標系のYS軸周り
を入力軸としてペン2の角速度を検出する。このジャイ
ロ3X,3Yは互いに直交したXS軸とYS軸軸上に取付
けた方が処理が楽になるので好ましいが、設計上の制約
がある場合は直交させなくても良い。この場合は取付け
角度から角速度成分を分解すれば良い。ここでジャイロ
3X,3Yはスケールファクタ(回転運動の正確さ)と
ドリフトレール(出力オフセットの安定度)が良好で、
小型のものであれば良く、回転ジャイロや振動ジャイ
ロ,光学式ジャイロ等いずれの方式のものでも良い。
【0022】ペン型入力装置1の演算部5は図2のブロ
ック図に示すように、ジャイロ3X,3Yに接続された
ローパスフィルタ(LPF)51,52と、ローパスフ
ィルタ51,52からの信号を入力するA/D変換器6
1,62と、A/D変換器61,62からの信号を入力
して2次元の軌跡を算出する軌跡算出部7及び軌跡算出
部7で算出した軌跡と感圧スイッチ4で判定したペン先
21と紙面との接触位置から筆跡軌跡を抽出する筆跡抽
出部8を有する。
【0023】上記のように構成されたペン型入力装置1
のペン2で筆記動作中のペン2の運動を回転運動と平行
移動に分解すると、ペン2の支持点を中心とした回転運
動で行われる成分が多く、この回転運動だけでもある程
度の文字が再現できる。そこでペン2で筆記動作中にジ
ャイロ3X,3Yでセンサ座標系のXS軸周りの角速度
ωxとYS軸周りの角速度ωyを検出する。このジャイロ
3X,3Yが検出する角速度ωx,ωyは、重力座標系
(XG,YG,ZG)における筆記軌跡X(t),Y(t)の時
間変化と下記(1)式に示す関係がある。
【0024】
【数1】
【0025】ここで、Lはペンの支持点である回転中心
からペン先21までの距離である。また、軸の回転方向
と速度方向の関係からY(t)の時間変化にはマイナス符
号が付く。
【0026】このジャイロ3X,3Yで検出した角速度
信号ωx,ωyを演算部5に送りノイズ除去用のLPF5
1,52を通したのち、A/D変換器61,62でA/
D変換して軌跡算出部7に送る。軌跡算出部7は送られ
た角速度ωx,ωyを時間積分して、時間積分した結果と
ペン2の回転中心からペン先21までの距離Lからペン
先21の筆記動作中の各時間毎のペン先21のXG座標
とYG座標とを検出してペン先2による2次元の軌跡を
求め筆記軌跡抽出部8に送る。筆記軌跡抽出部8は送ら
れた2次元の軌跡と感圧スイッチ4で判定したペン先2
1と紙面との接触位置から実際の筆跡軌跡を抽出して文
字や図形を再構成する。ここでペン2の回転中心からペ
ン先21までの距離Lの値が変わっても、文字や図形の
大きさが拡大又は縮小されるだけであるから距離Lとし
ては適当な値を用いれば良い。
【0027】このようにしてペン型入力装置1のペン2
で実際に筆記した文字とペン型入力装置1で再構成した
文字を図3に示す。図3において(a)は実際に筆記し
た文字、(b)は距離L=10cmとしてペン型入力装置1
で再構成した文字を示す。図3(b)に示すように、ペ
ン型入力装置1で再構成した文字は筆記動作の平行移動
成分を検出していないので、完全な軌跡を再現すること
はできないが、読める程度に再現することができる。こ
のようにして簡略な構成で、筆記文字を再現することが
でき、ペン型入力装置1を小型化して軽量化し使い易く
することができる。
【0028】上記実施例は感圧スイッチ4でペン先21
が紙面に接触していることを判別した場合について説明
したが、光学式スイッチ等でペン先21が紙面に接触し
ていることを判別しても良い。
【0029】また、上記実施例は感圧スイッチ4等でペ
ン先21が紙面に接触していることを判別した場合につ
いて説明したがペン先21が紙面に接触していることを
ジャイロ3X又はジャイロ3Yで検出している角速度信
号に含まれる紙とペン先21の摩擦によって生じる高周
波振動を取り出してペン先21が紙面に接触している位
置を判別するようにしても良い。この第2の実施例のペ
ン型入力装置1のペン2には、図4に示すように、ジャ
イロ3X,3Yを有し、演算部5には図5のブロック図
に示すように、LPF51,52とA/D変換器61,
62と軌跡算出部7及び筆跡抽出部8の他にジャイロ3
Yからの信号を入力するバンドパスフィルタ(BPF)
9と検波回路10と比較器11を有する。BPF9は例
えば下のカットオフ周波数80Hzと上のカットオフ周波
数200Hzを有する。
【0030】そしてジャイロ3X,3Yで検出した角速
度信号ωx,ωyを演算部5に送りノイズ除去用のLPF
51,52を通したのち、A/D変換器61,62でA
/D変換し、軌跡算出部7で角速度ωx,ωyを時間積分
して、時間積分した結果とペン2の回転中心からペン先
21までの距離Lからペン先21ペン先2による2次元
の軌跡を求め筆記軌跡抽出部8に送る。一方、ジャイロ
3Yで検出している角速度信号に含まれる紙とペン先2
1の摩擦によって生じる高周波振動をBPF9で取り出
して検波回路10と比較器11を通してペン先21が紙
面に接触している位置を判別する。筆記軌跡抽出部8は
軌跡算出部7から送られた2次元の軌跡と紙とペン先2
1の摩擦によって生じる高周波振動から判別したペン先
21と紙面との接触位置から実際の筆跡軌跡を抽出して
文字や図形を再構成する。このようにしてより簡単なペ
ン2を使用することにより入力した文字や図形を再構成
することができる。
【0031】上記実施例は感圧スイッチ4等でペン先2
1が紙面に接触していることを判別したり、ペン先21
が紙面に接触していることをジャイロ3X又はジャイロ
3Yで検出している角速度信号に含まれる紙とペン先2
1の摩擦によって生じる高周波振動を取り出してペン先
21が紙面に接触している位置を判別する場合について
説明したが、図6のブロック図に示すように、ペン先2
1が紙面に接触していることを感圧スイッチ4の出力及
びジャイロ3X又はジャイロ3Yで検出している角速度
信号に含まれる紙とペン先21の摩擦によって生じる高
周波振動の両方から検出し、停止判別部12でペン先2
1が停止しているか移動しているかを判別するようにし
ても良い。
【0032】このようにペン先21が紙面に接触してい
ることを感圧スイッチ4の出力及びジャイロ3X又はジ
ャイロ3Yで検出している角速度信号に含まれる紙とペ
ン先21の摩擦によって生じる高周波振動の両方から検
出することにより、ペン先21が紙面で停止しているこ
とを検出することができ、ペン先21を中心とした回転
運動とペン2の支持点を中心とした回転運動を使い分け
ることができる。例えば図7の模式図に示すように、紙
面と垂直な方向を回転軸としてペン2が回転していると
き、図7(a)に示すようにペン2の支持点22を中心
として回転している場合と、図7(b)に示すようにペ
ン先21を中心として回転している場合、ジャイロ3
X,3Yの出力は同じである。上記各実施例では、図7
(a)に示すようにペン2の支持点22を中心とした回
転運動として扱ってきたが、実際には、入力する文字や
図形の線の終わりや線の向きを変えるときなどではペン
先21を中心に支持点(手)の方が動いている場合があ
る。そこで停止判別部12は感圧スイッチ4の出力によ
りペン先21が紙面に接触していることを検出している
ときに、ジャイロ3X又はジャイロ3Yで検出している
角速度信号に含まれる紙とペン先21の摩擦によって生
じる高周波振動からペン先21が停止しているか移動し
ているかを判別する。このようにしてペン先21を中心
とした回転運動とペン2の支持点を中心とした回転運動
を使い分けることにより文字の再現性を向上することが
できる。
【0033】上記各実施例はペン2にジャイロ3X,3
Yを設け、ペン2のXS軸周りとYS軸周りの角速度を検
出した場合について説明したが、ペン2のZS軸周りの
角速度も検出するようにしても良い。このペン2のZS
軸周りの角速度も検出する場合の第4の実施例のペン2
には、図8の構成図に示すように、3個のジャイロ3
X,3Y,3Zとペン2のペン先21と紙面の接触を判
定する感圧スイッチ4を有する。ジャイロ3Zはペン2
のZS軸周りの角速度ωZを検出する。演算部5には、図
9のブロック図に示すように、ジャイロ3X,3Y,3
Zに接続されたLPF51,52,53と、LPF5
1,52,53からの信号を入力するA/D変換器6
1,62,63と、A/D変換器61,62,63から
の信号を入力して2次元の軌跡を算出する軌跡算出部7
1及び軌跡算出部71で算出した軌跡と感圧スイッチ4
で判定したペン先21と紙面との接触位置から筆跡軌跡
を抽出する筆跡抽出部8を有する。
【0034】上記のように構成したペン型入力装置1の
軌跡算出部71の動作を説明する。ペン2で筆記動作中
にジャイロ3X,3Y,3Zでセンサ座標系のXS軸周
りの角速度ωxとYS軸周りの角速度ωyとZS軸周りの角
速度ωZを検出してLPF51,52,53とA/D変
換器61,62,63を通して軌跡算出部71に送る。
軌跡算出部71は初期の姿勢角である回転ベクトルをφ
0(0,0,0)に近似する。そして前の時刻(n−
1)の回転角ベクトルφn-1とジャイロ3X,3Y,3
Zで検出した角速度ω(ωx,ωy,ωZ)より現在の時
刻nの回転角ベクトルφnを求める。回転角ベクトルφn
は下記(2)式の微分方程式で表される。この(2)式
を離散系で積分しすると(3)式が得られる。(3)式
においてt0はサンプリング周期である。
【0035】
【数2】
【0036】この回転角ベクトルφnを基にペン先21
の位置を重力座標系(XG,YG,ZG)で表す。ここで
ペン2の回転中心22を原点にとり、ペン先21の先端
までの距離をLとすると、図8に示すセンサ座標系(X
S,YS,ZS)でペン先21の先は座標(0,0,L)
と表せる。これを回転角ベクトルφnから求めた座標変
換行列CG Sで重力座標系(XG,YG,ZG)に変換すれ
ば良い。この座標変換行列CG Sを求めるには下記(4)
式と(5)式で表されるパラメータ(χ,ρx,ρy,ρ
z)に変換した後、下記(6)式より算出する。(6)
式において、iG,jG,kGはXG軸とYG軸とZG軸の重
力座標系単位ベクトル、iS,jS,kSはXS軸とYS
とZS軸のセンサ系座標単位ベクトルである。
【0037】
【数3】
【0038】センサ座標系のペン先21の先端の座標
(0,0,L)を座標変換行列C(G−S)で変換する
と、ペン先の軌跡(X,Y)は下記(7)式で表すこと
ができる。実際には、座標変換行列CG Sを全て計算する
必要はないので、(4)式と(5)式及び(7)式を計
算すれば良い。
【0039】
【数4】
【0040】この演算により筆記動作の回転運動をペン
2の姿勢変化(座標変換行列の変化)で表すことがで
き、ペン軸周りの回転も再現できて、より正確な文字を
再構成することができる。
【0041】上記第4の実施例は感圧スイッチ4等でペ
ン先21が紙面に接触していることを判別した場合につ
いて説明したが、図10のペン2の構成図と図11の演
算部5の構成を示すブロック図に示すように、感圧スイ
ッチ4の出力の代わりにペン先21が紙面に接触してい
ることをジャイロ3X,3Y,3Zのいずれかで検出し
ている角速度信号に含まれる紙とペン先21の摩擦によ
って生じる高周波振動を取り出して判別するようにして
も良い。
【0042】また、図12のブロック図に示すように、
ペン先21が紙面に接触していることを感圧スイッチ4
の出力及びジャイロ3X,3Y,3Zのいずれかで検出
している角速度信号に含まれる紙とペン先21の摩擦に
よって生じる高周波振動の両方から検出し、停止判別部
12でペン先21が停止しているか移動しているかを判
別するようにしても良い。
【0043】上記実施例はジャイロ3X,3Y,3Zの
いずれかで検出している角速度信号に含まれる紙とペン
先21の摩擦によって生じる高周波振動によりペン先2
1が停止しているか移動しているかを判別する場合につ
いて説明したが、図13のペン2の構成図と図14の演
算部5のブロック図に示すように、ペン2に加速度セン
サ13を設け、加速度センサ13から出力する信号から
ペン先21が停止しているか移動しているかを判別する
ようにしても良い。この場合、加速度センサ13はジャ
イロよりも周波数帯域が広いものが多く、容易に安く手
に入る。この加速度センサ13を使用することによりジ
ャイロ3X,3Y,3Zに要求される周波数帯域は筆記
運動の数10Hzで良く、選択するジャイロの自由度を広
げて安いジャイロを使用できる。
【0044】また、振動を検出する場合、速度は振幅と
角速度の積が検出出力となり、加速度は振幅と角速度の
自乗の積が検出出力になるから、摩擦信号のような高周
波の場合は加速度の方が大きな信号を検出でき、検出が
容易である。したがって、ペン先21が停止しているか
移動しているかの検出精度と安定性を向上させることが
でき、再構成した文字の精度も向上し安定した動作を実
現することができる。
【0045】また、図15のペン2の構成図と図16の
演算部5のブロック図に示すように、感圧スイッチ4の
代わりにペン先力センサ14を設け、ペン先力センサ1
4で紙面からの反力を検出して、ペンダウン判定部15
でペン先21が紙面に接触しているかどうかとペン先2
1が停止しているか移動しているかを判別することによ
り、上記加速度センサ13を設けた場合と同様にして選
択するジャイロの自由度を広げることができる。また、
ペン先力センサ14で直接振動を検出するから検出精度
と安定性を向上させることができる。
【0046】上記各実施例に示したペン型入力装置1に
おいて、再構成する文字はペン2を持つ向きすなわちペ
ン軸周りの回転によって傾いたものになる。文字が見や
すく再構成されるためにはペン2を持ったときに、セン
サ座標系のXS軸が紙面上の重力座標系のXG軸と同じ方
向を向く必要がある。そこでペン2に、図17に示すよ
うにセンサ座標系のXS軸方向とYS軸方向の検出軸を特
定するマーカ23,24を設け、紙面の見やすい方向に
おいて右手方向をXG方向と考え、ペン2を持ったとき
にXS軸方向のマーカ23がXG方向を向くようにするこ
とにより、ペンを持つ角度を分かり易くでき、再構成し
た文字が傾くことを防止できる。
【0047】また、図18に示すようにペン2を持つ角
度を限定する例えば3角形状のグリップ25を設けて、
ペン2を持ったときの親指と人差し指及び中指の位置を
明示して、ペン2を持つ角度を限定することにより、再
構成した文字が傾くことを防ぐことができる。さらに、
図19に示すように、ペン2のグリップ部に、ペン2を
持つ角度を圧力検出素子26をアレイ状に並べて配置
し、圧力検出素子26で指の当たる位置を検出し、この
圧力分布よりペン2を持つ角度を特定するようにして、
センサ座標系を回転させておくことにより初期の姿勢角
を調整するのと同様に再構成した文字が傾くことを防ぐ
ことができる。
【0048】上記各実施例は軌跡算出部7,71で算出
した軌跡とペン先21と紙面との接触位置から筆跡軌跡
抽出部8で実際の筆跡軌跡を抽出して文字や図形を再構
成する場合について説明したが、図20のブロック図に
示すように、演算部5にデータベース(辞書)16と筆
記軌跡比較部17を設け、筆記軌跡比較部17で筆跡軌
跡抽出部8で抽出した筆跡軌跡とデータベース16の基
準筆記軌跡と比較して基準筆記軌跡に最も近い文字コー
ドを選び出すようにしても良い。このうにして基準筆記
軌跡に最も近い文字コードを選び出すことにより、正確
な文字を再構成することができ、認識率を高めることが
できる。ここでデータベース16は従来のタブレットで
使用するものが使え、筆跡軌跡比較部17はいわゆるD
Pマッチング等タブレットで使用される種々の手法を使
用できる。
【0049】さらに、図21のブロック図に示すよう
に、演算部5に筆跡軌跡認識部18を設け、筆跡軌跡認
識部18は筆記軌跡抽出部8で抽出した筆跡軌跡の各ス
トロークをベクトルとして合成し、合成ベクトルの方向
が所定の範囲にあるか否を判断し、合成ベクトルの方向
が所定の範囲にない場合に、筆記軌跡全体を回転させる
ようにすると、再構成した文字の傾きを抑制することが
できる。例えば図22に示すように日本語の場合、大ま
かにいうと文字は左から右と上から下へ構成されてい
る。したがって、幾つかのストロークは異なる方向例え
ば下から上に向いたとしても、文字の大部分のストロー
クは第4象限の周辺範囲に入る。そこで図22に示す文
字を再構成するときに、筆跡軌跡の各ストロークをベク
トルa,b,cとして合成し、合成ベクトルdが例えば
第2象限を向いている場合、合成ベクトルdが第4象限
に入るように再構成する文字の座標を回転させる。この
ようにして文字の傾きを修正して再構成するから、認識
率を大幅に向上させることができるとともに、ペン2の
向きを考慮せずに使用でき操作を向上することができ
る。
【0050】また、この場合、算出した各ストロークの
ベクトルの方向をいくつかの範囲に分類し、各範囲に属
したベクトルの数を計数して、各方向の計数値から筆記
向きを判別するようにしても良い。すなわち日本語文字
は横線と縦線が多く、画数が多い場合、横線と縦線周辺
のベクトルの分布が多くなる。したがって画数が多い場
合、各範囲に属したベクトルの数の分布から再構成する
文字の向きが推測できる。この向きを推測した文字の最
も多くのベクトルの分布が横線と縦線周辺の範囲に入る
ように座標を変換することにより文字の傾きを抑制する
ことができる。
【0051】この場合、ストロークのベクトルを分類す
る際に、ストロークの長さ(ベクトルの長さ)が所定の
長さより短い場合は、分布の計数から除外すると良い。
すなわち、点列のような細かいストロークは、文字を書
くときに方向が乱れやすいことを反映させたものであ
り、文字の特徴というよりは、筆記する人の筆記動作の
特徴を表す。これを除外することにより、文字を構成す
る横線と縦線を強調して、文字の向きの判別をより確実
にする。
【0052】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、異なる
検出軸を有する2つのジャイロ又は3つのジャイロが検
出した角速度から紙面上の軌跡を算出し、算出した軌跡
とペン先と紙面の接触位置から筆記軌跡を抽出するか
ら、簡略な構成でペンの筆記軌跡の概略を再構成できる
とともにペン型入力装置を小型化することができ、装置
の価格を低減して使い勝手を向上させることができる。
【0053】また、異なる検出軸の2つのジャイロ又は
3つのジャイロが検出した角速度を積分して紙面上の軌
跡に投影し、投影した軌跡とペン先を紙面に接触させた
ときの摩擦信号から筆記軌跡を抽出するから、簡略な構
成でペンの筆記軌跡の概略を再構成することができる。
【0054】さらに、ジャイロで検出している角速度信
号に含まれる紙とペン先の摩擦によって生じる高周波振
動からペン先が停止しているか移動しているかを判別す
ることにより、ペン先を中心とした回転運動とペンの支
持点を中心とした回転運動を使い分けることができ、文
字の再現性をより向上することができる。
【0055】また、2つのジャイロ又は3つのジャイロ
の検出軸を直交して配置することにより、ペンによる軌
跡を簡単な処理で算出することができる。
【0056】また、ジャイロの検出軸を示す印を少なく
とも1つはペンに設けたり、ペンを持つ角度を限定する
グリップをペンに設けたり、ペンを持つ位置を検出する
検出素子をペングリップ部に設けることにより、ペンを
持つ角度を分かり易くでき、再構成した文字が傾くこと
を防止することができる。
【0057】さらに、加速度センサが検出した加速度信
号からペン先と紙面の摩擦により生じる高周波振動を分
離して摩擦信号を検出したり、ペン先に設けたに力セン
サが検出した信号からペン先と紙面の摩擦により生じる
高周波振動振動を分離して摩擦信号を検出することによ
り、使用するジャイロの選択の自由度を広げて安いジャ
イロを使用できるとともにペン先が停止しているか移動
しているかの検出精度と安定性を向上させることがで
き、再構成した文字の精度も向上し安定した動作を実現
することができる。
【0058】また、抽出した筆記軌跡とデータベースの
基準筆記軌跡を比較して文字を特定することにより、入
力した文字の認識率を向上させることができる。
【0059】また、抽出した筆記軌跡をベクトルとして
合成し、合成ベクトルの方向が所定の範囲にあるか否を
判別し、合成ベクトルの方向が所定の範囲にない場合に
筆記軌跡全体を回転させたり、抽出した筆記軌跡の各々
のベクトルの方向を複数の範囲に分類し、各範囲に属し
たベクトルの数を計数し、各方向の計数値から筆記向き
を判別し、判別した結果により筆記軌跡全体を回転させ
ることにより、文字の傾きを抑制することができ、認識
率の高い文字を再構成することができる。
【0060】さらに、抽出した筆記軌跡の各ベクトルの
大きさを所定の大きさと比較し、筆記軌跡のベクトルが
小さい場合に、そのベクトルの数を計数しないことによ
り、文字の向きの判別をより確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のペン型入力装置の構成図で
ある。
【図2】上記実施例の演算部の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】上記実施例で入力した文字と再構成した文字を
示す説明図である。
【図4】第2の実施例のペン型入力装置の構成図であ
る。
【図5】第2の実施例の演算部の構成を示すブロック図
である。
【図6】第3の実施例の演算部の構成を示すブロック図
である。
【図7】第3の実施例の動作を示す説明図である。
【図8】第4の実施例のペン型入力装置の構成図であ
る。
【図9】第4の実施例の演算部の構成を示すブロック図
である。
【図10】第5の実施例のペン型入力装置の構成図であ
る。
【図11】第5の実施例の演算部の構成を示すブロック
図である。
【図12】第6の実施例の演算部の構成を示すブロック
図である。
【図13】第7の実施例のペン型入力装置の構成図であ
る。
【図14】第7の実施例の演算部の構成を示すブロック
図である。
【図15】第8の実施例のペン型入力装置の構成図であ
る。
【図16】第8の実施例の演算部の構成を示すブロック
図である。
【図17】マーカを有するペンの斜視図である。
【図18】ペングリップを有するペンの斜視図である。
【図19】圧力検出素子を有するペンの斜視図である。
【図20】第9の実施例の演算部の構成を示すブロック
図である。
【図21】第10の実施例の演算部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図22】第10の実施例の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ペン型入力装置 2 ペン 3 ジャイロ 4 感圧スイッチ 5 演算部 7 軌跡算出部 8 筆跡抽出部8 12 停止判別部 13 加速度センサ 14 ペン先力センサ

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2
    つのジャイロと、ペン先と紙面の接触を検出する紙面接
    触判別手段及び演算部とを有し、演算部は各ジャイロが
    検出した角速度を積分して紙面上の軌跡に投影し、投影
    した軌跡と紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面の
    接触位置から筆記軌跡を抽出することを特徴としたペン
    型入力装置。
  2. 【請求項2】 ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2
    つのジャイロと、ジャイロが検出した角速度信号からペ
    ン先と紙面の摩擦により生じる高周波振動を分離して摩
    擦信号を検出する振動検出手段及び演算部とを有し、演
    算部は各ジャイロが検出した角速度を積分して紙面上の
    軌跡に投影し、投影した軌跡と振動検出手段で検出した
    摩擦信号から筆記軌跡を抽出することを特徴としたペン
    型入力装置。
  3. 【請求項3】 ペン軸に垂直で異なる検出軸を有する2
    つのジャイロと、ペン先と紙面の接触を検出する紙面接
    触判別手段と、ジャイロが検出した角速度信号からペン
    先と紙面の摩擦により生じる高周波振動を分離して摩擦
    信号を検出する振動検出手段と演算部とを有し、演算部
    は紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面の接触位置
    と振動検出手段で検出した摩擦信号からペン先の紙面上
    での停止を判別し、各ジャイロが検出した角速度を、ペ
    ン先停止位置ではペン先を中心に、それ以外の位置では
    手の支持位置を中心に積分処理を行って紙面上の軌跡に
    投影し、投影した軌跡と紙面接触判別手段で検出したペ
    ン先と紙面の接触位置又は投影した軌跡と振動検出手段
    で検出した摩擦信号から筆記軌跡を抽出することを特徴
    としたペン型入力装置。
  4. 【請求項4】 2つのジャイロの検出軸を直交して配置
    した請求項1,2又は3記載のペン型入力装置。
  5. 【請求項5】 検出軸の異なる3つのジャイロと、ペン
    先と紙面の接触を検出する紙面接触判別手段及び演算部
    とを有し、演算部は各ジャイロが検出した角速度を基に
    ペンの姿勢を求め紙面上の軌跡に投影し、投影した軌跡
    と紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面の接触位置
    から筆記軌跡を抽出することを特徴としたペン型入力装
    置。
  6. 【請求項6】 検出軸の異なる3つのジャイロと、ジャ
    イロが検出した角速度信号からペン先と紙面の摩擦によ
    り生じる高周波振動を分離して摩擦信号を検出する振動
    検出手段及び演算部とを有し、演算部は各ジャイロが検
    出した角速度を基にペンの姿勢を求め紙面上の軌跡に投
    影し、投影した軌跡と振動検出手段で検出した摩擦信号
    から筆記軌跡を抽出することを特徴としたペン型入力装
    置。
  7. 【請求項7】 検出軸の異なる3つのジャイロと、ペン
    先と紙面の接触を検出する紙面接触判別手段と、ジャイ
    ロが検出した角速度信号からペン先と紙面の摩擦により
    生じる高周波振動を分離して摩擦信号を検出する振動検
    出手段及び演算部とを有し、演算部は紙面接触判別手段
    で検出したペン先と紙面の接触位置と振動検出手段で検
    出した摩擦信号からペン先の紙面上での停止を判別し、
    各ジャイロが検出した角速度を、ペン先停止位置ではペ
    ン先を中心に、それ以外の位置では手の支持位置を中心
    に積分処理を行って紙面上の軌跡に投影し、投影した軌
    跡と紙面接触判別手段で検出したペン先と紙面の接触位
    置又は投影した軌跡と振動検出手段で検出した摩擦信号
    から筆記軌跡を抽出することを特徴としたペン型入力装
    置。
  8. 【請求項8】 上記3つのジャイロの検出軸を互いに直
    交して配置し、1つのジャイロの検出軸をペン軸と一致
    させた請求項5,6又は7記載のペン型入力装置。
  9. 【請求項9】 上記ジャイロの検出軸を示す印を少なく
    とも1つはペンに設けた請求項4又は8記載のペン型入
    力装置。
  10. 【請求項10】 上記ペンを持つ角度を限定するグリッ
    プをペンに設けた請求項4又は8記載のペン型入力装
    置。
  11. 【請求項11】 上記ペンを持つ位置を検出する検出素
    子をペングリップ部に有する請求項4又は8記載のペン
    型入力装置。
  12. 【請求項12】 上記振動検出手段は加速度センサが検
    出した加速度信号からペン先と紙面の摩擦により生じる
    高周波振動を分離して摩擦信号を検出する請求項2,
    3,6又は7記載のペン型入力装置。
  13. 【請求項13】 上記振動検出手段はペン先に設けたに
    力センサが検出した信号からペン先と紙面の摩擦により
    生じる高周波振動振動を分離して摩擦信号を検出する請
    求項2,3,6又は7記載のペン型入力装置。
  14. 【請求項14】 上記抽出した筆記軌跡とデータベース
    の基準筆記軌跡を比較して文字を特定する請求項4又は
    8記載のペン型入力装置。
  15. 【請求項15】 上記抽出した筆記軌跡をベクトルとし
    て合成ベクトルを算出し、算出した合成ベクトルの方向
    が所定の範囲にあるか否を判別し、合成ベクトルの方向
    が所定の範囲にない場合に筆記軌跡全体を回転させる請
    求項4又は8記載のペン型入力装置。
  16. 【請求項16】 上記演算部は抽出した筆記軌跡の各々
    のベクトルの方向を複数の範囲に分類し、各範囲に属し
    たベクトルの数を計数し、各方向の計数値から筆記向き
    を判別し、判別した結果により筆記軌跡全体を回転させ
    る請求項15記載のペン型入力装置。
  17. 【請求項17】 上記演算部は抽出した筆記軌跡の各ベ
    クトルの大きさを所定の大きさと比較し、筆記軌跡のベ
    クトルが小さい場合に、各範囲に属したベクトルの数を
    計数しない請求項16記載のペン型入力装置。
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