JPH11282415A - 交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法及び駆動回路並びに交流面放電型プラズマディスプレイパネル装置 - Google Patents

交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法及び駆動回路並びに交流面放電型プラズマディスプレイパネル装置

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JPH11282415A
JPH11282415A JP10083962A JP8396298A JPH11282415A JP H11282415 A JPH11282415 A JP H11282415A JP 10083962 A JP10083962 A JP 10083962A JP 8396298 A JP8396298 A JP 8396298A JP H11282415 A JPH11282415 A JP H11282415A
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隆 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流面放電型PDPのなめらかな階調表示と
放電の安定化とを図る。 【解決手段】 SUS21期間は、外部印加電圧主体の
放電によって駆動して、放電を成長させる。SUS23
期間は、外部印加電圧主体の放電と壁電荷主体の放電と
を併用する。SUS22期間は、自己消去放電を徐々に
起こして、SUS21期間とSUS23期間とをなめら
かに接続する役割を果たす。即ち、SUS21期間とS
US23期間のそれぞれのパルスの中間的なレベルを有
するパルスを行電極Xi,Yiに印加し、列電極Wjの
駆動回路の出力端をハイインピーダンス状態とすること
により、自己消去放電量を制御する。また、SUS23
期間の途中で列電極Wjの電位を0Vにして、強度の異
なる発光を生成させる。発光強度の異なる2つの発光の
回数をそれぞれ制御することにより、なめらかな階調表
示を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流面放電型プ
ラズマディスプレイパネル(以下、「AC−PDP」と
称する)装置に関するものであり、特にAC−PDPの
駆動方法とその駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPは、薄型のテレビジョンまたはデ
ィスプレイモニタとして種々の研究がなされている。そ
の中で、メモリ機能を有するAC−PDPの一つとし
て、面放電型のAC−PDPがあり、以下に、このPD
Pの構造及び駆動方法を、図7及び図8を用いて説明を
する。
【0003】図7は、従来の面放電型AC−PDPの構
造を示す斜視図であり、このような構造の面放電型AC
−PDPは、例えば特開平7−140922号公報や特
開平7−287548号公報に開示されるものである。
同図において、面放電型AC−PDP101は、表示面
である前面ガラス基板102と、前面ガラス基板102
と放電空間を挟んで対向配置された背面ガラス基板10
3とを備える。そして、前面ガラス基板102の放電空
間側の表面上には、互いに対をなす第1電極104及び
第2電極105がそれぞれn本ずつ延長形成されてい
る。但し、図7に示すように、第1,第2電極104,
105の表面上の一部に、金属補助電極(バス電極)を
有する場合には、当該金属電極をも含めて、それぞれを
「第1電極104」、「第2電極105」と呼ぶことも
できる。なお、第1,第2電極104,105をそれぞ
れ行電極104,105とも呼ぶ。AC−PDPは両行
電極104,105を被覆するように誘電体層106が
形成されている。また、図7に示すように、誘電体層1
06の表面上に誘電体であるMgO(酸化マグネシウ
ム)から成るMgO膜107が蒸着法などの方法により
形成される場合もあり、この場合には、誘電体層106
とMgO膜107とを総称して、「誘電体層106A」
とも呼ぶ。
【0004】他方、背面ガラス基板103の放電空間側
の表面上には、m本の第3電極108(以下「列電極1
08」と称す)が行電極104,105と直交するよう
に延長形成されており、隣接する列電極108間には、
隔壁110が列電極108と平行に延長形成されてい
る。この隔壁110は、各放電セルを分離する役割を果
たすと共に、PDPが大気圧により潰されないように支
える支柱の役割も果たす。そして、各列電極108の表
面上及び隔壁110の側壁面上には、それぞれ赤,緑,
青に発光する蛍光体層109が順序よくストライプ状に
設けられている。
【0005】上述の構造を備える前面ガラス基板102
と背面ガラス基板103とは互いに封着され、両ガラス
基板102,103の間の空間にはNe−Xe混合ガス
やHe−Xe混合ガスなどの放電用ガスが大気圧以下の
圧力で封入されている。このような構造を有する面放電
型AC−PDPにおいて、互いに対となる行電極10
4,105と列電極108により区画される放電空間
が、当該PDPの1つの放電セル、即ち画素となる。
【0006】次に、上述の従来のPDPの表示動作の原
理について説明する。
【0007】まず、行電極104,105間に電圧パル
スを印加して、放電を起こす。そして、この放電により
生じる紫外線が蛍光体層109を励起することにより、
放電セルが発光する。この放電の際に、放電空間中に生
成された電子やイオンは、それぞれの極性とは逆の極性
を有する行電極104,105の方向に移動し、行電極
104,105上の誘電体層106Aの表面上に蓄積す
る。このようにして誘電体層106Aの表面上に蓄積し
た電子やイオンなどの電荷を「壁電荷」と呼ぶ。なお、
壁電荷の量は、外部印加電圧値に依存するため、壁電荷
が形成する電位は、外部印加電圧以上の値とはなり得な
い。
【0008】この壁電荷が形成する電界は印加電界を弱
める方向に働くため、壁電荷の形成に伴い、放電は急速
に消滅する。放電が消滅した後に、先程とは極性を反転
した電圧パルスを行電極104,105間に印加する
と、この印加電界と壁電荷による電界とが重畳された電
界が、実質的に放電空間に印加されるため、再び放電が
起こすことができる。このように、一度放電が起きる
と、放電開始時の電圧に比べて低い印加電圧(以下「維
持電圧」と称す)を印加することで、放電を起こすこと
ができるため、両行電極104,105間に順次に極性
を反転させた維持電圧(以下「維持パルス」とも呼ぶ)
を印加すれば、放電を定常的に維持させることができ
る。以下、この放電を「維持放電」と呼ぶ。
【0009】この維持放電は、壁電荷が消滅するまでの
間であれば、維持パルスが印加され続ける限り持続され
る。なお、壁電荷を消滅させることを「消去」と呼び、
これに対して、放電開始の初期に誘電体層106A(M
gO膜107)上に壁電荷を形成することを「書き込
み」と呼ぶ。従って、AC−PDPの画面の任意のセル
について、まず書き込みを行い、その後は維持放電を行
うことによって、文字・図形・画像などを表示すること
ができる。また、書き込み、維持放電、消去を高速に行
うことによって、動画表示もできる。
【0010】さて、上述の動作原理によれば、印加パル
スの立ち上がり時の放電は、実効的な電圧は外部印加電
圧が主体であり、壁電荷はあくまでもその補佐として働
いていると言うことができる。そこで、この放電を「外
部印加電圧主体の放電」と呼ぶ。
【0011】他方、外部印加電圧が非常に高電圧の場
合、壁電荷は放電開始電圧以上の電位を形成することが
ある。この場合には、印加パルスの立ち下がり時におい
て、当該壁電荷だけで放電が起こり得る。このように、
外部から電圧が印加されていない状態で発生する放電を
「自己消去放電」と呼ぶ。このような放電の実効電圧は
壁電荷が主体であるため、「壁電荷主体の放電」と呼
ぶ。なお、壁電荷主体の放電時に、放電がより大きくな
る方向に外部印加電圧を補佐的に印加しても良いため、
ここでは、外部電圧が印加されている場合も含めて、
「壁電荷主体の放電」を定義することにする。
【0012】また、「外部印加電圧主体の放電」と「壁
電荷主体の放電」とを併用してAC−PDPを駆動する
場合、壁電荷主体の放電の終了後においては、壁電荷が
少なくなっているので、引き続いて外部印加電圧主体の
放電を起こすためには、(i)より高い外部印加電圧を
印加する、又は、(ii)先の壁電荷主体の放電時に生
成された空間電荷により、放電開始電圧が低くなってい
る状態の時に外部印加電圧を印加する必要がある。特
に、(ii)の場合、即ちパルスメモリ効果を利用する
駆動方法によれば、1回あたりの放電の電流密度を下げ
ることができ、又、放電効率の向上、ピーク電流値の低
減が可能である。更には、壁電荷主体の放電は、たとえ
パネル内に電圧分布が存在していても、そのセルの放電
特性に応じた量の壁電荷を形成して放電が終了するた
め、引き続いて外部印加電圧主体の放電を起こした場合
には、セルの発光強度をそろえることができる。従っ
て、上記(ii)の駆動方法によれば、パネルの面内輝
度のばらつきを防ぐことができる。
【0013】次に、従来のPDPのより具体的な駆動方
法を、図8を用いて説明する。
【0014】従来のAC−PDP101(図7参照)の
駆動方法の一つとしては、例えば特開平7−16021
8号公報に開示される先行技術に係る駆動方法があ
る。図8は、その駆動方法における1サブフィールド期
間内の駆動波形を示すタイミング図である。なお、以下
の説明では、図7におけるn本の行電極104を「行電
極Xi」(i:1〜n)と呼び、n本の行電極105に
ついては、単一の駆動信号により駆動するものとして、
n本を一括して「行電極Y」と呼ぶ。また、m本の列電
極108は「列電極Wj」(j:1〜m)と呼ぶ。
【0015】図8に示すサブフィールド(SF)は、画
像表示のための1フレーム(F)を複数の期間に分割し
た内の一つであり、ここでは、サブフィールドを更に
「リセット期間」、「アドレス期間」、「維持放電期間
(表示期間)」の3つに分割している。
【0016】まず、「リセット期間」では、直前のサブ
フィールドの終了時点での表示履歴を消去するととも
に、引き続くアドレス期間での放電確率を上げるための
プライミング粒子の供給を行う。具体的には、全ての行
電極Xnと行電極Yとの間に、その立下がり時に自己消
去放電を起こし得る電圧値の全面書き込みパルスを印加
することにより、表示履歴を消去する。
【0017】次に、「アドレス期間」では、マトリック
スの選択により表示すべきセルのみを選択的に放電させ
て、そのセルに書き込みを行う。具体的には、図8に示
すように、まず、行電極Xiに順次スキャンパルスを印
加して行き、点灯すべきセルにおいては、列電極Wjと
行電極Xiとの間で書き込み放電である「アドレス放
電」を発生させる。すると、この放電をトリガとして直
ちに行電極Xi,Y間にも放電が発生する。この際、当
該セルの誘電体層106A(図7参照)の表面上には、
既述のように、後の維持パルスの印加のみで維持放電を
行うことが可能な量の正又は負の壁電荷が蓄積される。
これに対して、消灯した状態のままのセルでは、アドレ
ス放電を起こさせないため、当該セルの行電極Xi,Y
間には放電は生じず、当然として、壁電荷の蓄積も無
い。
【0018】そして、「維持放電期間」では、行電極X
i,Y間に維持パルスを印加することにより、この維持
放電期間中、書き込みが行われたセルの維持放電が持続
する。
【0019】上記の先行技術では、維持パルスの電圧
値をVsとした場合、維持放電期間中は、全列電極Wj
の電位をVs/2に設定するという駆動方法が採用され
ている。これは、アドレス期間から維持放電期間への移
行時に、維持放電が安定に開始できるようにするための
駆動方法である。以下に、この点について述べる。
【0020】図8に示す駆動方法では、アドレス期間の
終了時点において、列電極Wj側及び行電極Y側には負
の壁電荷が蓄積されており、行電極Xi側には正の壁電
荷が蓄積されている。この状態において、仮に、維持放
電期間中の列電極Wjの電位を0Vに設定した場合、維
持放電期間の最初の維持パルスが印加されると、行電極
Xi,Y間に維持放電が発生する前に、列電極Wj側及
び行電極Xi側の壁電荷が形成する電位に起因した放電
が開始してしまう。この場合には、行電極Xi,Y間に
維持放電が発生しなくなるという事態が起こり得る。か
かる事態を回避するために、先行技術では、全列電極
Wjの電位をVs/2に設定して、列電極Wj側の壁電
荷による電界を打ち消している。
【0021】更に、先行技術において、維持放電期間
の最初の維持パルスの印加時にのみ列電極Wjの電位を
Vs/2に設定し、その後は列電極Wjの駆動回路の出
力端をハイインピーダンス状態することが提案されてい
る。この場合、維持放電期間の初期時においては、維持
放電を安定的に開始させることができ、その後は、列電
極Wjの駆動回路の出力を電位Vs/2に保持するため
の電力が削減できるので、駆動回路の低消費電力化を図
ることができる。また、最初の維持パルスが印加される
前に、列電極Wjの駆動回路の出力端をハイインピーダ
ンス状態にして、維持放電中に列電極Wj側に蓄積され
る壁電荷の量を低減する駆動方法であっても良い。
【0022】なお、これらの駆動方法によれば、維持放
電時に列電極Wj側へ飛来するイオンを少なくできるた
め、イオン衝突等による蛍光体の劣化を防ぐという効果
も有する。
【0023】さて、AC−PDPの階調表示について
は、上述のように1フレーム期間を複数のサブフィール
ドに分割する駆動方法では、各サブフィールドの維持パ
ルス回数を、例えばバイナリに変えることで階調表示を
行う方法が知られている。例えば、n個のサブフィール
ドでバイナリの重み付けをした場合、2nの階調を得る
ことができる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、交流面
放電型PDPの従来の駆動方法は、表示品質のより一層
の向上という要求に対して、十分に応えきれないという
問題点を有している。
【0025】(問題点1)まず、表示品質の改善を階調
表示という観点から見た場合には、以下のような問題点
がある。
【0026】従来のAC−PDPの駆動方法では、リセ
ット期間における全面消去放電及びアドレス期間におけ
るアドレス放電(書き込み放電)という微小な発光に起
因して、正確な階調表示ができない、即ち、階調表示の
リニアリティが正確に取れないという問題点がある。例
えば256階調表示を行う従来のサブフィールド階調法
では、各サブフィールドでの上記の微小な発光の光量
が、維持放電での発光量に上乗せされるために、所望の
正確な階調表示からずれた階調しか得られないのであ
る。
【0027】このような問題点に対して、従来の駆動方
法では、1フレーム内のサブフィールドの数を増加させ
ることにより、階調数を増加させて、階調表示の微調整
を行うことが考えられる。しかし、例えばTV映像の表
示を行う場合には、1フィールド期間(16.6mse
c)内に1画像の表示を行うようにAC−PDPの駆動
を完了しなければならず、限られた時間中で多数のサブ
フィールドを備えることは現実的には困難であり、自ず
と階調数にも限界が生じてしまう。特に、表示ライン数
をより多くした高精細化のAC−PDPにおいては、表
示ラインの増加に伴い、階調数の増加はより困難なもの
となる。従って、従来の駆動方法では、階調表示のリニ
アリティが正確に取れないため、PDPの表示品質を更
に向上させることができないという問題点がある。
【0028】この問題点を解消するために、階調表示の
微調整を行う方法の一つとして、例えば特開平8−31
4405号公報に提案される先行技術がある。この当
該先行技術には、維持パルスの幅を制御することによ
り放電回数を制御して、階調表示に幅を持たせるという
駆動方法が提案されている。この駆動方法は、具体的に
は、維持パルスの立下がり時の壁電荷主体の放電の回数
を制御しており、維持パルスの幅が短い場合には、印加
時間内に十分な壁電荷を蓄積できないため、当該パルス
の立ち下がり時における自己消去放電が起きず、逆に、
維持パルスの幅が充分に長い場合には、十分な壁電荷を
蓄積できるため、自己消去放電を起こすことができると
いう点に立脚している。しかしながら、パルス幅の制御
が仮に可能であったとしても、放電現象における「放電
遅れ」という要素を鑑みれば、パルス幅の制御により放
電自体を正確に制御することは困難であると言わざるを
得ない。
【0029】なお、ここでは、上記「放電遅れ」とは、
パルスが印加されてから放電を開始するまでの時間であ
る「統計放電遅れ」と、放電が発生した後から終了する
までの時間である「形成遅れ」とを含む概念である。
【0030】また、階調表示の微調整の方法の他の方法
の一つとして、例えば特開平7−44127号公報に提
案される先行技術がある。この先行技術では、表示
率に応じて維持パルスの電圧値を2値以上持たせるとい
う駆動方法が提案されており、この先行技術は、表示
率に起因した電圧ドロップ等により、発光輝度が落ちて
しまい、正確な階調表示が得られないという問題点を解
消するための技術である。具体的には、表示率を検出す
る手段と、表示率に応じて電位差を調整する手段とを備
えることにより、本来実現すべき階調表示を正確に得る
駆動方法である。この先行技術は、表示ライン数の多
い高精細化PDPに対して、有用な技術であると考えら
れるが、維持電圧用の電源として2つ以上の電源を設け
る場合、回路が複雑になり、しかもコストが高くなると
いう問題点がある。
【0031】(問題点2)次に、維持放電の立ち消えに
起因する表示品質の低下について述べる。
【0032】既述のように、外部印加電圧主体の放電の
みで維持放電を行う場合であっても、空間電荷が少ない
状態である維持期間の初期時には、所望の行電極間の面
放電ではなく、行電極と列電極との間で放電が発生して
しまうため、維持放電が不安定になり、立ち消えてしま
うという問題点がある。
【0033】そして、上記した放電の立ち消えを防止し
得ないときには、所望の輝度が得られないため、AC−
PDPの画像が正確に表示ができないという問題点を生
じさせる。
【0034】(問題点3)また、上記の先行技術で
は、1フレームを例えば7分割して、第5〜第7サブフ
ィールド期間のそれぞれの維持放電期間中は、外部印加
電圧主体の放電と壁電荷主体の放電を併用する駆動方法
が提案されている。しかしながら、この駆動方法におい
ては、外部印加電圧主体の放電と壁電荷主体の放電とを
順次に行う場合に放電が途切れてしまうという問題点が
ある。この理由は、以下のように考えられる。即ち、外
部印加電圧主体の放電で増加した多量の壁電荷を用い
て、壁電荷主体の放電を起こした場合には、放電が大き
くなりすぎて、必要以上に壁電荷量を減少させてしま
う。従って、引き続く外部印加電圧主体の放電において
は、必要な壁電荷の量が不足してしまい、当該放電を開
始できない状態にあると考えられる。更に、維持放電期
間の初期時のように、空間電荷量が少ない状態で上記の
一連の放電を行う場合には、放電が途切れるという問題
点はより顕著なものとなる。
【0035】以上の放電の途切れを防止できないときに
は、所望の輝度が得られないため、AC−PDPの画像
が正確に表示ができないという問題点を生じさせる。
【0036】以上に詳述した問題点1〜3は、いずれも
従来のAC−PDPの表示品質をより一層向上させると
いう要求にとっては桎梏となっており、これらの問題点
1〜3を克服しなければ、上記の要求に的確に応えられ
ない状態にある。
【0037】本発明は、上記の問題点1〜3を解消し
て、表示品質の改善及びより一層の向上を実現しようと
するものであり、その主目的を達成すべく、以下のより
詳細な副目的を有する。
【0038】まず、本発明の第1の目的は、維持放電期
間中において、発光輝度の微調整を行うことにより、な
めらかな階調表示を実現し得る交流面放電型PDPの駆
動方法を提供することにある。
【0039】更に、本発明は、同PDPにおいて、維持
放電期間の初期時に確実に放電を開始させて、その後に
安定的に所望の面放電へ移行するための、同PDPの駆
動方法を提供することを、第2の目的とする。
【0040】更に、本発明は、維持放電期間中に外部印
加電圧主体の放電と壁電荷主体の放電とを併用する駆動
方法において、壁電荷主体の放電の大きさを制御して、
両放電を安定化するための、同PDPの駆動方法を提供
することを、第3の目的とする。
【0041】更に、本発明は、上記第1乃至第3の目的
を実現するための、同PDPの駆動回路を提供すること
を、第4の目的とする。
【0042】更に、本発明は、上記第1乃至第3の目的
の実現により、表示品質が格段に向上された交流面放電
型PDP装置を提供することを、第5の目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明に係る交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆
動方法は、互いに対をなす第1電極及び第2電極と、前
記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた第3電
極と、前記第1及び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積す
る誘電体層とを備える交流面放電型プラズマディスプレ
イパネルの駆動方法であって、維持放電期間中に、前記
第3電極の電位を、接地電位と所定の第1電位との間で
切り替えることを特徴とする。
【0044】(2)請求項2記載の発明に係る交流面放
電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、互いに
対をなす第1電極及び第2電極と、前記第1及び第2電
極と交差する方向に設けられた第3電極と、前記第1及
び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積する誘電体層とを備
える交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方
法であって、維持放電期間中の初期時にあたる第1期間
においては、前記第3電極の電位を接地電位と所定の第
1電位との間で切り替え、前記第1期間に引き続く前記
維持放電期間中の第2期間においては、前記第3電極の
前記電位を、前記第1電位よりも低い第2電位に設定す
ることを特徴とする。
【0045】(3)請求項3記載の発明に係る交流面放
電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法は、互いに
対をなす第1電極及び第2電極と、前記第1及び第2電
極と交差する方向に設けられた第3電極と、前記第1及
び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積する誘電体層とを備
える交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方
法であって、維持放電期間は、前記第1及び第2電極間
に印加される外部印加電圧が主体の第1放電が生ずる第
1期間と、前記第1期間に引き続く第2期間と、前記第
1放電及び前記壁電荷が主体の第2放電が順次に生ず
る、前記第2期間に引き続く第3期間とを備え、前記第
2期間において、前記第3電極の電位を第1電位と、前
記第1電位よりも低く且つ接地電位よりも高い第2電位
との間で切り替えることを特徴とする。
【0046】(4)請求項4記載の発明に係る交流面放
電型プラズマディスプレイパネル用駆動回路は、交流面
放電型プラズマディスプレイパネル用駆動回路であっ
て、請求項1乃至3のいずれかに記載の前記交流面放電
型プラズマディスプレイパネルの駆動方法により前記第
3電極を駆動するための駆動信号を生成して、前記第3
電極に出力する第3電極用駆動回路を備えることを特徴
とする。
【0047】(5)請求項5記載の発明に係る交流面放
電型プラズマディスプレイパネル用駆動回路は、請求項
4記載の交流面放電型プラズマディスプレイパネル用駆
動回路であって、前記第3電極用駆動回路と並列的に接
続された抵抗を更に備えることを特徴とする。
【0048】(6)請求項6記載の発明に係る交流面放
電型プラズマディスプレイパネル装置は、請求項1乃至
3のいずれかに記載の交流面放電型プラズマディスプレ
イパネルの駆動方法により駆動される。
【0049】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本実施
の形態1に係る交流面放電形PDP装置50の全体構成
を示すブロック図であり、基本的には、特開平7−16
0218号公報に開示される構成と同様である。但し、
後述するように、列電極Wj用駆動回路18が本実施の
形態1の中核部分であり、従来の回路には無い機能を有
している。また、同図において、交流面放電形PDP1
は、図7に示す従来のAC−PDPを利用することがで
きる。
【0050】図1において、PDP1は、互いに対をな
す第1電極4及び第2電極5をそれぞれn本ずつ備え、
第1及び第2電極4,5と直交関係にあるm本の第3電
極8を備える。なお、以下の説明において、第1,2電
極4,5をそれぞれ「行電極4」,「行電極5」とも呼
び、第3電極8を「列電極8」とも呼ぶ。更に、必要に
応じて、n本の行電極4を「行電極Xi」(i:1〜
n)と呼び、同様に、行電極5を「行電極Yk」(k:
1〜n)、列電極8を「列電極Wj」(j:1〜m)と
呼ぶことによりそれぞれを区別する。また、本PDP装
置50では、n本の行電極5については、図1に示すよ
うに、その一端部を共通に接続して単一の駆動信号によ
り駆動するものとし、n本の行電極5を一括して「行電
極Y」とも呼ぶが、もちろん、n本を別々に駆動しても
良い。
【0051】更に、PDP装置50は、行電極Xiの駆
動用回路14と、行電極Yの駆動用回路15と、列電極
Wj用の駆動回路18とを備える。そして、各電極4,
5,8に印加される各電圧は、映像信号、制御回路40
により生成される制御信号等に対応して、電源回路41
より各駆動回路14,15,18を介して供給される。
【0052】以下に、PDP装置50の駆動方法につい
て説明する。
【0053】図2は、PDP装置50の駆動波形及び発
光波形を示すタイミング図であり、サブフィールド(S
F)駆動方法における1サブフィールド期間内の駆動波
形を示すものである。同図において、(a)〜(c)は
それぞれ列電極Wj、行電極Yi、行電極Xiに印加さ
れる電圧波形であり、(d)は列電極Wj、行電極Xi
により選択されるセル、即ち、マトリックス(i,j)
の位置のセルの発光波形である。なお、本実施の形態1
に係る駆動方法では、図2に示すように、主に正のパル
スを用いてPDP装置50を駆動させているが、勿論、
図2に示すパルスの極性を全て反転させて駆動しても良
い。
【0054】本駆動方法では、画像表示のための1フレ
ーム(F)を複数の期間に分割し、図2に示すように、
1つのサブフィールド期間を更に「リセット期間」、
「アドレス期間」、「維持放電期間(表示期間)」の3
つに分割している。本実施の形態1に係る駆動方法は、
特に、維持放電期間における駆動方法に特徴があり、リ
セット期間及びアドレス期間の各駆動方法は、図8に示
す従来の駆動方法と同様で良い。以下、各期間でのPD
P50の駆動方法について説明をすることにより、本実
施の形態1に係る駆動方法の本質を明らかにする。
【0055】(リセット期間、アドレス期間)まず、
「リセット期間」では、全ての列電極Wjと行電極Yと
の間に、全面書き込みパルスを印加して、直前のサブフ
ィールドの終了時点での表示履歴を消去するとともに、
プライミング粒子の供給を行う。
【0056】次に、「アドレス期間」では、表示すべき
セルのみに選択的にアドレス放電を起こす(書き込み放
電)。すると、この放電をトリガとして直ちに行電極X
i,Y間にも放電が発生する。従って、当該セルの行電
極Xi、Yi上の誘電体層6又は誘電体層6A(図3の
(a)参照。図8の誘電体層106又は誘電体層106
Aに相当)の表面上及び列電極Wj上の誘電体層である
蛍光体層9(図3の(a)参照。図8の蛍光体層109
に相当)の表面上に、それぞれ壁電荷が蓄積される。
【0057】(維持放電期間)そして、「維持放電期
間」では、行電極Xi,Yi間に維持パルスを印加する
ことにより、書き込みが行われたセルについて、このサ
ブフィールド内の維持放電を行う。
【0058】さて、本実施の形態1に係る維持放電期間
は、図2に示すように、更に3つの期間、即ち、第1期
間であるSUS1期間と、SUS1期間に引き続く第2
期間であるSUS2期間と、SUS2期間に引き続く第
3期間であるSUS3期間とに分割される。そして、後
述するように、各期間において、列電極Wjの電位を切
り替えることにより、微妙な輝度調整を行って、なめら
かな階調表現を得る。尚、本維持放電期間での維持放電
は、外部印加電圧主体の放電のみで行うものとする。
【0059】(SUS1期間)図3は、図2に示した維
持放電期間の各期間における各電極Xi,Yi,Wjに
印加される電圧と各電極の上方に蓄積される壁電荷の状
態との関係を示す模式図であり、図3の(a)はSUS
1期間における様子を示す。
【0060】図3の(a)に示すように、行電極Xi,
YiのそれぞれにVxi=Vs(維持電圧),Vyi=
0V(接地電位)の電圧が印加され、列電極Wjには電
圧Vwj=Vw(0<Vw<Vs)が印加されている場
合、維持放電後には、それぞれの電極4,5,8の電位
に応じた量の壁電荷が蓄積される。即ち、行電極Xi,
Yi上の誘電体層6又は6Aの表面上にはそれぞれマイ
ナス電荷,プラス電荷が蓄積され、行電極Xiと対面す
る列電極Wj上の蛍光体層9上にはプラス電荷が蓄積さ
れる。従って、列電極Wjの蛍光体層9の表面上であっ
て、行電極Xiが対面する領域(以下「Xij領域」と
呼ぶ)と、行電極Yiが対面する領域(以下「Yij領
域」と呼ぶ)との間には、不均一な電荷分布が発生す
る。
【0061】引き続いて、Vxi=0,Vyi=Vsの
電圧が印加されると、行電極Xi,Yi間は勿論、上記
の電荷分布に起因する行電極Xi及び行電極Yiと列電
極Wjとの間にも放電が起こる。この際、電位Vwj=
Vwに起因して、Xij領域上の電荷は無くなり、今度
はYij領域上にはプラス電荷が蓄積される。かかる状
態において、次の維持パルスが印加された場合も、同様
に行電極Xi及び行電極Yiと列電極Wjとの間にも放
電が起こる。
【0062】この列電極Wjと行電極Xi又はYiとの
間で起こる放電の大きさは、列電極Wj上の壁電荷の
量、即ち、Xij領域とYij領域との間の不均一な電
荷分布に依存する。この電荷分布は、行電極Xi,Yi
の電位Vxi,Vyiによって変化することは勿論、電
圧Vsと電圧Vwとの電位差にも依存するため、この放
電の大きさは列電極Wjの電位Vwj(=Vw)により
制御することが可能である。具体的には、維持パルスの
電圧Vsを一定値とした場合、電位Vwを0Vから増加
するにつれて、行電極Xi,Yiと列電極Wjとの間の
放電は小さくなり、Vw=Vs/2のときに最小とな
る。更に、Vwを増加させると、上記放電は、再び大き
くなってしまう。これは、Vw>Vsとなると、列電極
Wjがアノードと作用して、行電極Xi,Yiとの間で
放電を起こしてしまうからである。
【0063】そこで、SUS1期間では、列電極Wjの
電位に印加する電位をVw=Vs/2に設定して、行電
極Xi又はYiとの間の放電の大きさを最小にしてい
る。なお、本実施の形態1では、本SUS1期間におけ
る所望の発光強度(輝度)として、Vw=Vs/2の場
合の輝度を選択するが、電位Vwとしては他の値でも良
い。但し、Vw=Vs/2に設定することにより、既述
のように、先行技術に記載される効果を得ることがで
きるため、本SUS1期間の駆動方法はより好ましい形
態であると言える。
【0064】また、電位Vwを一定値(=Vs/2)に
設定することにより、列電極Wjの上方に蓄積される壁
電荷の量を一定量に制御することができる。たとえば、
上記アドレス期間の終了時点で余剰のマイナス壁電荷が
列電極Wj上の蛍光体層9に蓄積され、維持放電期間で
の最初の維持パルス、即ち、SUS1期間での最初の維
持パルスの印加時に、列電極Wjがカソードとして働く
ことにより、プラス電荷が大量に形成されたとしても、
休止期間(行電極Xi,Yiの電位が共に接地電位にあ
る期間)中に再放電させることができるため、列電極W
j側には必要以上の壁電荷が蓄積し得ない。
【0065】(SUS2期間)SUS1期間に引き続く
SUS2期間は、行電極Xi,Yiと列電極Wjとの間
には放電を全く起こさない形態とし、この場合の発光に
ついて述べる。具体的には、本期間では、図1の列電極
Wj用の駆動回路18の出力端、即ち、データ用Wドラ
イバIC182の出力端をハイインピーダンス状態にす
ることにより、図1の(a)に示すように、列電極Wj
の電位Vwjを行電極Xi,Yiの電位Vxi,Vyi
の変動に追従させる。このように、電位Vwjを電位V
xi,Vyiに追従させれば、図3の(b)に示すよう
に、Xij領域,Yij領域に蓄積される壁電荷の量も
少なく、壁電荷はほとんど行電極Xi,Yi上の誘電体
層上に蓄積される。従って、行電極Xi,Yiと列電極
Wjとの間の実質的な電位差は放電開始電圧を越えるこ
とが無いため、行電極Xi,Yiと列電極Wjとの間で
は全く放電は起こらず、行電極Xi,Yi間でのみ放電
が起こる。なお、電位Vwjは行電極Xi,Yiに印加
されるの維持パルスの幅、休止期間、維持電圧Vsにも
依存する。
【0066】次に、列電極Wj用駆動回路18の出力端
をハイインピーダンス状態にする駆動方法について説明
する。
【0067】図4は、図1中の列電極Wj用駆動回路1
8の構成の示す図であり、各列電極Wj(j:1〜m)
の出力電位Vwj(j:1〜m)を生成する回路である
データ用WドライバIC182を備える。データ用Wド
ライバIC182は、例えば列電極W1の回路について
見ると、電源Vwが、既成ダイオードH1のカソードと
接続され(スイッチS1は、後述する回路183に係る
要素であるため、ここでは閉状態(短絡)として扱
う)、ダイオードH1のアノードがダイオードL1のカ
ソードと接続され、ダイオードL1のアノードは接地さ
れている。スイッチSH1がダイオードH1と並列に接
続され、スイッチSL1がダイオードL1と並列に接続
されている。出力電位Vwjは、ダイオードH1のアノ
ードの電位として出力される。なお、スイッチSH1〜
SHm及びSL1〜SLmは、図1中のWドライバ18
1により制御される。
【0068】上記のスイッチSH1〜SHm及びSL1
〜SLmを全てOPENにすることにより、列電極Wj
用駆動回路18の出力端をハイインピーダンス状態にす
ることができる。このような状態において、行電極X
i,Yiに維持パルスVsが印加されると、行電極X
i,Yiと列電極Wjとの間は容量結合されているた
め、行電極Xi,Yiの電位Vxi,Vyiの変動に追
従して(ポンピングされて)、列電極Wjの電位Vwj
が変位する。この時、電位Vxi,Vyiに追従した結
果、仮に電位Vwjが非常に高電位になったとしても、
既成ダイオードH1を通って電流が流れるので、電位V
wjは電位Vw以上にはならない。
【0069】逆に、行電極Xi,Yiに印加される維持
パルスの立ち下がり時には、電位Vxi,Vyiの変化
に追従して、電位Vwjは下がることになる。この時、
電位Vxi,Vyiに追従した結果、仮に電位Vwjが
非常に低電位になったとしても、既成ダイオードL1を
通って電流が流れるので、電位Vwjは接地電位以下に
はならない。
【0070】データ用WドライバIC182の上述のよ
うなハイインピーダンス状態を生成する機能を有する。
しかし、通常は、ICの出力端をハイインピーダンス状
態として使用することはほとんど無く、本SUS2期間
では、このハイインピーダンス状態を積極的に使用する
ところに、その本質があり、この場合には、既述のよう
に、列電極Wj用駆動回路18の消費電力が削減できる
という効果がある。
【0071】尚、SUS2期間では、行電極Xi,Yi
と列電極Wjとの間には放電を全く起こさない形態を生
成する点にその本質があるが、上述のように列電極Wj
用駆動回路18の出力端をハイインピーダンス状態にす
る駆動方法の代わりに、電位Vxi,Vyiの変化に追
従して、電位Vwjを変位させることにより同様の形態
を生成しても良い。従って、行電極Xi,Yiに印加さ
れる維持パルスに同期させたパルスを、列電極Wjに印
加する駆動方法が考えられるが、回路構成が複雑になる
点に留意を要する。このため、本SUS2期間のよう
に、列電極Wj用駆動回路18の出力端をハイインピー
ダンス状態にする駆動方法は、好ましい形態であると言
える。
【0072】なお、列電極Wjの電位変動の応答性を高
めるために、図4中の回路183を設けても良い。図4
に示すように、回路183の構成は、データ用Wドライ
バIC182と並列的に、スイッチS2の一端とダイオ
ードD2の一端とが共通に電源Vw側と接続され、スイ
ッチS2及びダイオードD2の各他端は共通に抵抗Rの
一端に接続され、抵抗Rの他端は接地される。また、電
源Vwと分岐点(ノード)Nとの間には、スイッチS1
と、スイッチS1に並列に接続されたダイオードD1
(そのカソードが電源Vw側に接続され、そのアノード
が分岐点N側に接続されている)とを備える。
【0073】データ用WドライバIC182の出力端を
上記のハイインピーダンス状態にすると同時に、回路1
83のスイッチS1を開状態とし、且つ、スイッチS2
を閉状態にすることにより、ダイオードH1〜Hmから
抵抗Rを介して接地されるため、回路183を有さない
場合に比べて、列電極Wjの電位変動の応答性を高める
ことができる。もちろん、上記効果は抵抗Rに起因する
ものであるため、回路183において、データ用Wドラ
イバIC182、即ち、列電極Wj用駆動回路18と並
列的に接続された抵抗Rが必須の構成要素である。
【0074】なお、上述のようにスイッチS1を開状態
としても、回路183は上記のダイオードD1を備える
ため、列電極Wjの電位Vwjは電位Vw以上にはなら
ない。
【0075】(SUS3期間)SUS2期間に引き続く
SUS3期間では、列電極Wjの電位Vwjを電位Vx
i,Vyiに追従した電位から、接地電位へと切り替
え、以後、電位Vwjを接地電位に維持している。この
ため、図3の(c)に示すように、Xij領域,Yij
領域に蓄積される壁電荷の量は、行電極Xi,Yiの内
の接地電位にある行電極側の電荷量と同程度になるの
で、行電極Xi,Yiに維持パルスが印加されたときに
は、上記のSUS1期間、SUS2期間と比較して、行
電極Xi,Yi間の放電に列電極Wjが関与する形態で
ある。従って、本SUS3期間では、図2の(d)に示
すように、上記のSUS1期間、SUS2期間と比較し
て、強い発光強度を得ることができる。もちろん、列電
極Wjをマイナス電位にできる場合には、そうすること
により、更に強い発光強度を得ることができる。
【0076】なお、SUS3期間に引き続く行程、即
ち、次のサブフィールド期間のリセット期間(アドレス
期間の場合もある)において、Xij領域上又はYij
領域上に大量のプラス電荷を必要とする場合には、SU
S3期間を維持放電期間の最後に配置することにより、
SUS3期間終了時点でのXij領域上又はYij領域
上の壁電荷を利用することができる。
【0077】なお、上記維持放電期間中の放電は、あく
までも行電極Xi,Yi間の放電が主体であるため、放
電で発生するイオンによるスパッタ等によって蛍光体層
が劣化することは少ない。
【0078】(維持放電期間における発光)さて、上述
のSUS1期間〜SUS3期間の駆動方法により得られ
るPDPの発光について、以下に述べる。
【0079】まず、発光強度(輝度)について見ると、
SUS3期間での輝度が最も大きく、SUS2期間、S
US1期間の順にその輝度は小さくなる。しかも、これ
らの輝度の違いは、各期間において、列電極Wjの電位
Vwjを切り替えるだけで得られ、この点に、本実施の
形態1に係るAC−PDPの駆動方法の本質がある。従
って、本実施の形態1に係る駆動方法によれば、維持放
電期間中に、列電極Wjの電位Vwを切り替えて輝度の
微妙な調整を行い、これらの輝度を組み合わせることに
より、PDPの表示階調のリニアリティを正確に実現で
きるため、従来の駆動方法と比較して、なめらかな階調
表現を得ることができる。
【0080】更に、カラー表示の交流面放電形PDPに
おいては、赤(R),緑(G),青(B)の3色毎の専
用の列電極Wj用駆動回路を用いれば、それぞれの駆動
回路毎に電位Vwを切り替えて、RGB毎に輝度の微調
整を行うことができるため、より一層のなめらなか階調
表示を得ることができる。
【0081】次に、本実施の形態1では、上述のよう
に、維持放電期間を3つの期間に分割して3種類の強度
の発光を組み合わせたが、2種類の発光強度を用いるこ
とも考えうる。しかし、図2に示したSUS1期間とS
US2期間とを組み合わせただけでは、表示階調のリニ
アリティをより向上させるという点では十分でない。2
種類の強度の発光を用いるときには、少なくとも最も高
い輝度を生じさせうるSUS3期間での輝度を利用する
必要がある。この観点から見ると、SUS3期間よりも
輝度が低いSUS1期間又はSUS2期間での輝度を、
SUS3期間での輝度に組み合わせることとなり、SU
S3期間への移行時(所定のタイミング)において、列
電極Wjの電位を、所定の第1電位(>接地電位)から
接地電位へと切り替えることになる。例えば、SUS1
期間に引き続いて、SUS3期間を組み合わせる場合に
は、上記第1電位は、(維持パルスの電位Vs)/2に
該当する。他方、SUS2期間に引き続いてSUS3期
間を組み合わせる場合には、上記第1電位は、SUS2
期間での維持パルスの電位Vxi又はVyiに追従した
電位であって、列電極Wj用駆動回路18の出力端がハ
イインピーダンス状態からその電位が接地電位になる直
前の電位である。
【0082】なお、上記のSUS3期間の後に更に引き
続いてSUS1期間又はSUS3期間を設けても良く、
この場合には、SUS3期間への移行時のみならず、S
US3期間からSUS1期間又はSUS2期間への移行
時(所定のタイミング)において、列電極Wjの電位V
wjを接地電位から上記第1電位へと切り替えることに
なる。この点をも考慮するときには、本実施の形態1に
おける特徴は、放電維持期間中の所定のタイミングで、
電位Vwjを接地電位と上記第1電位との間で切り替え
ることにあると言える。
【0083】更に、サブフィールドごとに輝度の組合せ
を変えても良い。例えば、1フレーム(F)期間を複数
のサブフィールド期間に分割して、各サブフィールド期
間についてバイナリの重み付けをした場合、当該フレー
ム期間中の初期である最下位ビット(LSB)付近に
は、比較的輝度の低いSUS2期間の輝度を多用し、最
上位ビット(MSB)付近には、輝度の高いSUS3期
間の輝度を多用する駆動方法が考えられる。この駆動方
法によれば、比較的多くの維持パルス数を必要とするM
SB付近において、同等の輝度を得るための維持パルス
の数を減らすことができる。従って、1フレーム期間内
に、又は、1サブフィールド期間内に生じた時間の余裕
を、有効に利用することができる。例えば、この時間の
余裕をアドレス期間の増加に割り当てれば、書き込みパ
ルスの幅を大きくすることができ、従来の駆動方法に比
較して、放電遅れに起因する書き込み不良等の事態を回
避できるという効果をもたらす。
【0084】また、上記の時間余裕が生じることは、従
来の駆動方法と比較して、高速駆動化が図られているに
他ならない。従って、この時間余裕をより多くの表示ラ
インのアドレス期間に割り当てれば、従来のPDPより
も画素数が多い(高精細な)PDP装置の駆動が可能で
ある。
【0085】更に、1フレーム中の各サブフィールドの
輝度の重み付けは256階調(8SF)表示の場合、従
来の駆動方法(サブフィールド階調法)では、1:2:
4:8:16:32:64:128である。従って、所
望の輝度を得るための総パルス数は、255の倍数であ
る、255,510,765,・・・しか許容されず、
総パルス数の選択の幅は狭い。仮に、総パルス数を60
0とする場合には、維持電圧は少なくとも2値用意しな
ければならず、駆動回路の構成が複雑且つ高価なものと
なってしまう。しかも、従来の駆動方法では、パルス数
が制限された空き時間を設けることにより、所定の階調
表示を得ている。
【0086】これに対して、実施の形態1に係る駆動方
法によれば、総パルス数をある程度任意に選ぶことがで
き、且つ、異なる輝度を組み合わせて所望の階調表示を
生成するため、従来の駆動方法と比較して、階調性を崩
すことなく、利用できる時間長(TV表示の場合、1フ
ィールド=16.6msec)で最大限の輝度を得るこ
とができる。
【0087】(実施の形態2)本実施の形態2に係る交
流面放電型PDPの駆動方法は、維持放電を外部印加電
圧主体の放電のみで行う場合に、維持放電期間の初期時
において、列電極Wjにも、行電極Xi,Yiの一方に
印加する維持パルスに同期(同一立上がりタイミング、
同一立下がりタイミング)したパルス(但し、そのパル
ス電位は当該初期時以後に列電極Wjに印加するパルス
電圧よりも高いことが望まれる)を印加する点に特徴が
ある。これにより、行電極Xi,Yi間のみならず、行
電極Xi,Yiと列電極Wjとの間にも積極的に放電を
起こして、維持放電を安定的に開始させ、かかる初期時
での放電の立ち消えに起因する点灯不良を除去すること
によって、PDPの正確な画像表示を得ている(表示品
質のより一層の向上)。以下、本駆動方法について詳述
する。
【0088】図5は、本実施の形態2に係るPDPの駆
動波形及び発光波形を示すタイミング図であり、図2と
同様に、1サブフィールド期間内の駆動波形を示すもの
である。図5中の(a)〜(c)はそれぞれ列電極W
j、行電極Yi、行電極Xiに印加される電圧波形であ
り、(d)はマトリックス(i,j)の位置のセルの発
光波形である。なお、本実施の形態2に係るPDP装置
の駆動方法は、後述するように、図6に示す維持放電期
間における駆動方法に特徴があるため、本駆動方法を適
用できるPDP装置は、図1のPDP装置50と同様で
良く、また、図5中のリセット期間とアドレス期間と
は、実施の形態1に係る駆動方法(図1参照)、即ち、
従来の駆動方法(図8参照)と同様で良いため、これら
の説明を省略する。
【0089】さて、実施の形態2に係る駆動方法は、図
5に示すように、維持放電期間がSUS11期間,SU
S12期間の各期間に分割されている。
【0090】なお、本実施の形態2に係る駆動方法で
は、図5に示すように、主に正のパルスを用いてPDP
装置50を駆動させているが、図5に示すパルスの極性
を全て反転させて駆動しても良いことは勿論である。
【0091】(SUS11期間)例えば、図8の(a)
に示すように、従来の駆動方法によれば、アドレス期間
では電位Vwjに正パルスを印加しているため、アドレ
ス期間の終了時点での列電極Wjの上方には、マイナス
電荷が蓄積している。この点については、図5の(a)
に示す本駆動方法でも同様である。かかる場合に、維持
放電期間においてVwj=0V(接地電位)に設定した
ままでは、図5の(c)に示すように、維持放電期間の
最初の維持パルスP1が行電極Xiに印加されると、既
述のように、行電極Xi,Yi間に維持放電が発生する
前に、列電極Wj側及び行電極Xi側の両壁電荷が形成
する電位に起因した放電が開始してしまう。そこで、先
行技術では、かかる事態を回避すべく、図8の(a)
に示すように、全列電極Wjの電位を維持パルス電圧の
中間電位Vs/2に設定していたのである。
【0092】これとは逆に、本駆動方法では、放電維持
期間中の初期時にあたる第1期間であるSUS11期間
において、直前のアドレス期間終了時の電荷分布状態に
対して、列電極Wjと行電極Xi,Yi間にも積極的に
放電を起こすように列電極Wjの電位Vwjを制御して
いる。即ち、図5の(a)に示すように、列電極Wjに
印加すべきパルスを行電極Yiに印加すべき維持パルス
Vyiに同期させており、具体的には、第1及び第3維
持パルスP1,P3の印加時にはVwj=0V(接地電
位)に設定し、第2及び第4維持パルスP2,P4の印
加時にはVwj=V11(>Vw)に設定している。な
お、上記の場合とは反対に、列電極Wjに印加するパル
スは行電極Xiに印加すべき維持パルスに同期させても
良い。また、列電極Wjの電位Vwjに上記接地電位の
代わりに、負のパルスを印加すれば、より大きな放電を
得ることができる。
【0093】上述のようなパルスを列電極Wjに与える
ことにより、SUS11期間において、第1維持パルス
P1の印加時には、行電極Xi,Yi間の放電と共に、
列電極Wjの上方のマイナスの壁電荷に起因した放電も
起こる。そして、第1維持パルスP1の印加終了時に
は、列電極Wjの上方にプラスの壁電荷が蓄積する。続
く第2維持パルスP2の印加時には、当該プラス壁電荷
による電位と列電極Wjに印加されるパルス電圧V11
とが重畳されることになるので、列電極Wjと行電極X
i,Yiとの間の放電を、さらに積極的に起こさせるこ
とができる。この際、本駆動方法の場合では、列電極W
j上の壁電荷を積極的に利用して外部印加電圧主体の放
電を起こしているので、上記パルス電圧V11の値は維
持パルス電圧の中間電位Vs/2よりも高く設定するこ
とが望ましい。
【0094】上述のように、本SUS11期間に係る駆
動方法によれば、従来の駆動方法と比較して、維持放電
をより安定的に開始することができる。
【0095】(SUS12期間)上記SUS11期間で
は、大きな放電を誘発することができるため、短い期間
で多量の壁電荷及び空間電荷を確実に形成することがで
きる。従って、SUS11期間に引き続くSUS12期
間(第2期間)では、これらの多量の壁電荷及び空間電
荷を利用して、行電極Xi,Yi間のみの面放電状へと
安定的に移行させることができ、それ以後、維持放電を
安定して持続させることができる。
【0096】上述のように、SUS11期間では、列電
極Wjと行電極Xi,Yiとの間にも放電を積極的に発
生させるので、蛍光体層9(図3の(a)参照)が上記
放電にさらされている状態となり、SUS11期間での
放電が、蛍光体層9の劣化を引き起こす場合が生じ得
る。かかる事態を回避すべく、本駆動方法では、SUS
11期間において放電が安定的に開始し、且つ、多量の
壁電荷及び空間電荷が形成された後は、(i)速やかに
列電極Wjの電位Vwjを定電圧(接地電位を含む。好
ましくはVwj=Vs/2)に設定する、又は、(i
i)速やかに列電極Wj用駆動回路18(図1参照)の
出力端をハイインピーダンス状態にすることにより、列
電極Wjと行電極Xi,Yiとの間の放電を小さくして
いる。
【0097】この際、図5の(a)に示されるパルス電
圧V11を有するパルスを、上記SUS11期間中に列
電極Wjに印加する場合には、放電により生成される空
間電荷は2〜3パルス周期で飽和してしまうことから、
このパルス周期を以てSUS11期間を設定するなら
ば、SUS12期間への移行に十分な空間電荷を上記S
US11期間中に確実に生成することができる。従っ
て、この後に、SUS12期間のように、行電極Xi,
Yi間の面放電のみへと放電を縮小させても、放電は途
切れにくい。
【0098】(維持放電期間における発光)本実施の形
態2に係るPDPの駆動方法によれば、維持放電期間中
の初期時であるSUS11期間において、列電極Wj
(第3電極)に所定のパルスを印加することにより、即
ち、列電極Wjの電位Vwjを接地電位と所定の第1電
位V11との間で切り替えることにより、放電を詳細に
制御するため、放電の立ち消え等の事態を防止して、安
定的にPDPの発光を開始することができる。
【0099】その後に、行電極Xi,Yi間の面放電に
移行させることにより、SUS12期間において、安定
な維持放電、即ち、PDPの発光を得ることができる。
この際、列電極Wjの電位Vwjは、上記の所定の第1
電位V11よりも低い第2電位に設定する。ここで、第
2電位とは、接地電位を含む定電位(好ましくはVwj
=Vs/2)、又は、行電極Xi,Yiの電位Vxi,
Vyiの変化に追従する電位が該当する。
【0100】以上のように、本駆動方法によれば、維持
放電期間中に亘ってPDPの発光を安定化させることが
できるため、PDP装置の表示品質の改善及びより一層
の向上を実現できる。
【0101】なお、本実施の形態2の駆動方法では、S
US12期間において、列電極Wj用駆動回路18の出
力端をハイインピーダンス状態にする代わりに、既述の
ように、行電極Xi,Yiに印加される維持パルスに同
期させたパルスを、列電極Wjに印加する駆動方法でも
良い。但し、同様の理由により、列電極Wj用駆動回路
18の出力端をハイインピーダンス状態にする方が好ま
しい。
【0102】また、上記SUS12期間の途中の所定の
タイミングにおいて、図2のSUS3期間のように列電
極Wjの電位Vwjを電位Vwと0V(接地電位)との
間で切り替えれば、なめらかな階調表示を得ることがで
きる等の実施の形態1と同様の効果を得ることができ、
更に一層の表示品質の向上につながり得る。
【0103】(実施の形態3)図6は、本実施の形態3
に係る交流面放電型PDPの駆動波形及び発光波形を示
すタイミング図であり、図2と同様に、1サブフィール
ド期間内の駆動波形を示すものである。図6中の(a)
〜(c)はそれぞれ列電極Wj、行電極Yi、行電極X
iに印加される電圧波形であり、(d)はマトリックス
(i,j)の位置のセルの発光波形である。なお、本駆
動方法は、後述するように、図6に示す維持放電期間に
おける駆動方法に特徴があるため、本駆動方法を適用で
きるPDP装置は、図1のPDP装置50と同様で良
く、また、図6中のリセット期間とアドレス期間とは、
実施の形態1に係る駆動方法(図1参照)、即ち、従来
の駆動方法(図8参照)と同様で良いため、これらの説
明を省略する。
【0104】さて、実施の形態3に係る駆動方法は、図
6に示すように、維持放電期間がSUS21期間と、S
US22期間と、SUS23期間との各期間に分割され
ているところに特徴があり、これに応じて各期間での駆
動方法が異なっている点に本質がある。以下に、上記の
3つの期間のそれぞれについて詳述する。
【0105】なお、本実施の形態3に係る駆動方法で
は、図6に示すように、主に正のパルスを用いてPDP
装置50を駆動させているが、図6に示すパルスの極性
を全て反転させて駆動しても良い。
【0106】(SUS21期間)維持放電期間中の第1
期間であるSUS21期間において、PDP1(図1参
照)は外部印加電圧主体の放電(以下「第1放電」とも
呼ぶ)のみによって駆動される。本期間は維持放電期間
の初期時であるため、壁電荷及び空間電荷の量が少ない
状態なので、直前のアドレス期間で形成された壁電荷を
用いた外部印加電圧主体の放電を行うこととしている。
即ち、本期間の放電は、壁電荷及び空間電荷を生成する
役割を果たす。ただし、自己消去放電が誘発された時
に、壁電荷量が多い場合には、過大な自己消去放電が起
きやすくなり、このような過大な自己消去放電は壁電荷
を必要以上に減少させてしまうので、引き続く外部印加
電圧主体の放電につながらず、放電が立ち消えてしまう
ことがある。特に、空間電荷が少ない状態である本期間
では、この傾向が強い。
【0107】従って、本期間では、上記の過大な自己消
去放電が起こらないような駆動方法とする。具体的に
は、図6に示すように、行電極Xi,Yiに、パルス幅
が5.0μsec,維持電圧Vs=180Vの正パルス
を交互に印加し、一のパルスの立ち下がり時刻から他の
パルスの立上がり時刻までの間の時間、即ち、休止期間
は1.0μsecとしている。また、列電極Wjには電
位Vwj=90Vの電圧を印加する。このように、Vs
=180Vという比較的低い電圧レベルにおいて、パル
ス幅を4〜5μsec程度に設定した場合には、維持パ
ルスの立下がり時には既に空間電荷は減少してしまって
いるため、自己消去放電は起こらない。
【0108】(SUS22期間)SUS21期間に引き
続くSUS22期間(第2期間)での放電は、SUS2
1期間での放電と後述するSUS23期間での放電へと
なめらかに移行させる役割を有し、SUS23期間にお
いて利用する壁電荷主体の放電(以下「第2放電」とも
呼ぶ)である自己消去放電を徐々に起こすようにするも
のである。即ち、維持パルスの幅及び休止期間と列電極
Wjの電位Vwjとを調整することにより、SUS21
期間とSUS23期間とにおけるパルスの中間的なパル
スを行電極Xi,Yiに印加して、自己消去放電量を制
御し、自己消去放電を徐々に起こす。
【0109】なお、上述の説明からは、一見、維持パル
スの幅及び休止期間を単に制御すれば良いとも考えられ
るが、実際には、維持パルス幅等の時間的な設定だけ
で、各セルに印加される電圧のばらつきをそれぞれ制御
することは困難である。しかし、本駆動方法では、列電
極Wjの電位Vwjをも調整しているので、これにより
各セル毎の電圧のばらつきに応じた制御が可能となる。
【0110】本駆動方法は、具体的には、行電極Xi,
Yiに、パルス幅が2.0μsec,維持電圧Vs=1
80Vの正パルスを交互に印加し、休止期間は0.7μ
secとしている。また、列電極Wj用駆動回路18
(図1参照)の出力端をハイインピーダンス状態として
いる。既述のように、列電極Wj用駆動回路18の出力
端をハイインピーダンス状態にすることにより、列電極
Wjの上方の壁電荷は行電極Xi,Yi間の面放電に関
与しないため、SUS21期間と比較して外部電荷主体
の放電は若干弱くなり、後述するSUS23期間と比較
して自己消去放電は小さいものとなるため、両期間のち
ょうど中間的なパルスを得ることができる。
【0111】従って、本SUS2期間での駆動方法は、
外部印加電圧主体の放電(SUS21期間)から、外部
印加電圧主体の放電と壁電荷主体の放電との両放電(S
US23期間)へ直ちに移行するものとした際の、上述
のような過大な自己消去放電による放電の立ち消えとい
う事態が生じてしまうのを有効に防ぐことができる。更
に、従来の駆動方法では、過大な自己消去放電により放
電が立ち消えた場合には、行電極Xi,Yi間に比較的
高電圧の維持パルスを印加する必要があるが、本SUS
22期間の駆動方法によれば、放電の立ち消え自体を防
ぐことができるため、本期間中の維持電圧Vsを上述の
ように変化させる必要が無い。従って、放電が立ち消え
ることなく持続できる維持電圧(維持パルス)のマージ
ン、即ち、安定した放電を得るための維持電圧のマージ
ンを増大することができる。
【0112】(SUS23期間)SUS22期間に引き
続くSUS23期間(第3期間)では、第1放電及び第
2放電が順次に生じる駆動方法、即ち、外部印加電圧主
体の放電と壁電荷主体の放電とを併用する駆動方法を用
いる。具体的には、行電極Xi,Yiに印加されるパル
スはパルス幅1.3μsec、Vs=180Vであり、
休止期間は0.7μsecである。また、列電極Wjに
はVwj=90Vの電圧が印加されている。
【0113】まず、SUS23期間における行電極X
i,Yiの維持パルスの立下がり時の放電(自己消去放
電)について説明する。
【0114】当該自己消去放電は、行電極Xi,Yiの
維持パルスの立ち上がり時の、外部印加電圧主体の放電
により生成された空間電荷を利用して起こす。即ち、外
部印加電圧主体の放電終了後であって、比較的多く存在
する空間電荷により放電開始電圧が低下している状態の
時に、速やかに維持パルスを立ち下げれば、行電極X
i,Yiの上方の壁電荷により、容易に自己消去放電を
起こすことができる。従って、本期間では、維持パルス
の幅等を上記の値に設定している。
【0115】次に、本期間における行電極Xi,Yiの
維持パルスの立上がり時の放電について説明する。
【0116】外部印加電圧主体の放電と壁電荷主体の放
電とを併用する駆動方法の場合、維持パルスが立ち上が
る時点では、直前の自己消去放電により壁電荷が少ない
状態にある。従って、本期間では、この状態の下におい
ても行電極Xi,Yi間に維持放電を確実に起こすため
に、維持パルスの休止期間を短くしている。これは、上
述の場合とは反対に、直前の壁電荷主体の放電(自己消
去放電)で生成された空間電荷を利用するものである。
但し、休止期間が壁電荷主体の放電(自己消去放電)の
放電遅れ時間より短い場合には、放電は起こらない。従
って、本期間の休止期間は、(壁電荷主体の放電の放電
遅れ時間)<(本期間の休止期間)<(壁電荷主体の放
電により生成された空間電荷の消滅時間)の条件を満た
すように設定している。
【0117】なお、本期間における自己消去放電は、壁
電荷だけで放電する場合について述べたが、壁電荷が主
体の放電であれば、当該自己消去放電時に、放電がより
大きくなる方向に外部印加電圧を補佐的にかけても良
い。このため、外部電圧が印加される場合も含めて、
「壁電荷主体の放電」を定義するができる。
【0118】(維持放電期間における発光)さて、上述
のSUS21期間〜SUS23期間の駆動方法により得
られるPDPの発光について、以下に述べる。
【0119】上述のように、実施の形態3に係る駆動方
法によれば、維持放電期間のSUS22期間の放電を制
御することにより、その前後のSUS21期間での発光
を途切れさせること無く、SUS23期間での発光へと
移行することができる。
【0120】この点に関して、異なる2つ以上の維持電
圧値を有する駆動回路を用いれば、自己消去放電が生ず
る期間において、その初期時には、維持パルスの電圧値
を低く設定することにより、比較的小さな自己消去放電
を発生させ、引き続く維持パルスに従って、その電圧値
をしだいに高く設定することにより、安定的に外部印加
電圧主体の放電と壁電荷主体の放電とを併用する放電へ
と移行できる。しかしながら、安定な移行を図ろうとす
る場合、一般的には、維持電圧値の数は多く準備する必
要が生ずるが、そのような場合には、維持パルスを生成
する回路構成が複雑となり、しかも高価なものとならざ
るを得ない。
【0121】しかし、このような一般的に考えられる駆
動方法と比較して、本実施の形態3に係る駆動方法で
は、維持放電期間中の第2期間であるSUS22期間に
おいて、維持パルスの幅及び休止時間の制御に加えて、
図6に示すように、列電極Wjの電位Vwjを、維持パ
ルス印加時に対応した第1電位と、維持パルスの休止期
間に対応した第2電位との間で切り替えるだけで、第1
放電(外部印加電圧主体の放電)が生ずるSUS21期
間から、第1放電と第2放電(壁電荷主体の放電)とが
順次に生じるSUS23期間へと安定的に移行すること
ができる。なお、図6の(a)に示すように、第2電位
は、上記の第1電位よりも低く且つ接地電位よりも高い
が、図6に示す駆動波形のパルスの極性を全て反転させ
た駆動方法の場合も含めて考えるならば、その絶対値を
以て、第1電位と第2電位との高低関係を規定する。
【0122】本駆動方法によれば、上述の列電極Wjの
電位の切り替えにより、放電の立ち消え等に起因するセ
ルの点灯不良を防止して、PDP装置の表示品質の改善
及びより一層の向上を実現できる。
【0123】なお、本実施の形態3の駆動方法では、上
記列電極Wjの電位Vwjの上記の切り替えを、列電極
Wj用駆動回路18の出力端をハイインピーダンス状態
にすることにより実現したが、既述のように、行電極X
i,Yiに印加される維持パルスに同期させたパルス
を、列電極Wjに印加する駆動方法でも良い。但し、同
様の理由により、本実施の形態に係るSUS22期間の
駆動方法の方が好ましい。
【0124】また、図2のSUS3期間のように、上記
SUS23期間の途中の所定のタイミングで、列電極W
jの電位Vwjを、SUS23期間中の電位から0V
(接地電位)へと切り替えるならば、なめらかな階調表
示を得ることができる等の実施の形態1と同様の効果を
得ることができ、更に一層の表示品質の向上を図ること
が可能となる。
【0125】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明によれば、維
持放電期間中に、第3電極の電位を接地電位と所定の第
1電位との間で切り替えるだけで、維持放電の大きさ、
即ちPDPの発光強度を制御することができる。これに
より、維持放電期間中に2種類の強度の発光を発生させ
て、これらの発光の回数をそれぞれ制御することによ
り、微妙な輝度調整を行うことができる。従って、本発
明によれば、PDPの表示階調のリニアリティが正確に
実現されるため、従来の駆動方法と比較して、なめらか
な階調表現を得ることができる。
【0126】更に、本発明によれば、従来の駆動方法と
同じレベルの階調表示を行う場合には、従来の駆動方法
と比較して、維持放電パルスの印加回数を減らすことが
できる。これにより、1フレーム期間内に、又は、1サ
ブフィールド期間内に、時間の余裕が生じる。かかる時
間の余裕を、例えばアドレス期間(書き込み期間)の増
加に割り当てれば、書き込みパルスの幅を大きくするこ
とができ、放電遅れに起因する書き込み不良等の事態を
回避できるという効果をもたらす。
【0127】また、上記の時間余裕が生じることは、本
発明によれば、従来の駆動方法と比較して、高速駆動化
が図られているに他ならない。例えばTV表示の場合に
は、1フィールド(=16.6msec)期間という一
定の時間内に、画像を表示しなければならないが、本発
明によれば、高速駆動が可能であるため、表示ライン数
を増加させても、上記時間内に画像表示を行うことがで
きる。従って、従来のPDPよりも表示ラインが多い
(高精細な)PDP装置の駆動が可能であるという効果
を包含している。
【0128】更に、本発明によれば、従来の駆動方法と
比較して、維持放電パルスの総数を任意に設定できる。
従って、階調性を崩すことなく、利用できる時間長(1
フィールド)内で、従来の駆動方法と比較して、最大限
の輝度を得ることができる。
【0129】以上のように、請求項1に係る発明によれ
ば、PDP装置の表示品質を向上させることができる。
【0130】(2)請求項2に係る発明によれば、維持
放電期間中の初期時(第1期間)において放電を詳細に
制御するため、放電の立ち消え等の事態を防止して、安
定な放電を得ることができる。即ち、第1期間におい
て、直前のアドレス期間終了時の電荷分布状態に対し
て、第3電極と第1又は第2電極との間でも積極的に放
電を起こし、大量の空間電荷を発生させる。その後に、
第1及び第2電極間の面放電に移行させることにより、
安定的に維持放電を行うことができる。従って、請求項
2に係る発明によれば、PDP装置の表示品質を向上さ
せることができる。
【0131】(3)請求項3に係る発明によれば、第2
期間において、第3電極の電位を第1電位と第2電位と
の間で切り替えるため、第1放電と第2放電とを併用す
る駆動方法の場合の、第2放電(壁電荷主体の放電)時
の自己消去放電の量を制御することができる。従って、
第1期間から第2期間への移行時に過大な自己消去放電
を起こすことが無く、かかる放電に起因する放電の立ち
消えを防止して、安定な放電を実現することができる。
従って、請求項3に係る発明によれば、PDP装置の表
示品質を向上させることができる。
【0132】また、過大な自己消去放電による放電の立
ち消えを防止することが可能となったので、第1及び第
2電極間に比較的高電圧の維持電圧を加える必要が無く
なり、維持電圧の安定したマージンを得ることができる
という派生的効果をも、本発明は包含している。
【0133】(4)請求項4に係る発明によれば、上記
(1)〜(3)と同様の表示品質の向上という効果を実
現し得る駆動回路を提供することができる。
【0134】(5)請求項5に係る発明によれば、上記
(4)の効果と共に、第3電極の電荷を抵抗を介して放
電することにより、第3電極の電位の切り替え時の応答
性を高めることができる。
【0135】(6)請求項6に係る発明によれば、上記
(1)〜(3)と同様の効果を奏し交流面放電型プラズ
マディスプレイパネル装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る交流面放電型プラズマデ
ィスプレイパネル装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 実施の形態1に係る交流面放電型プラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形及び発光波形を示すタイミ
ング図である。
【図3】 実施の形態1に係る駆動方法における維持放
電期間内での電荷分布の状態を示した模式図である。
【図4】 実施の形態1に係る列電極用駆動回路を示す
回路図である。
【図5】 実施の形態2に係る交流面放電型プラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形及び発光波形を示すタイミ
ング図である。
【図6】 実施の形態3に係る交流面放電型プラズマデ
ィスプレイパネルの駆動波形及び発光波形を示すタイミ
ング図である。
【図7】 従来の交流面放電型プラズマディスプレイパ
ネルの構造を示す斜視図である。
【図8】 従来の交流面放電型プラズマディスプレイパ
ネルの駆動波形を示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 交流面放電型プラズマディスプレイパネル、4 第
1電極(行電極Xi)、5 第2電極(行電極Yk)、
6 誘電体層、6A 誘電体層、8 第3電極(列電極
Wj)、9 蛍光体層、18 第3電極用駆動回路、5
0 交流面放電型プラズマディスプレイパネル装置、1
81 Wドライバ、182 データ用WドライバIC、
R 抵抗、Vwj 第3電極の電位。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対をなす第1電極及び第2電極
    と、 前記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた第3
    電極と、 前記第1及び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積する誘電
    体層とを備える交流面放電型プラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法であって、 維持放電期間中に、前記第3電極の電位を、接地電位と
    所定の第1電位との間で切り替えることを特徴とする、
    交流面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 【請求項2】 互いに対をなす第1電極及び第2電極
    と、 前記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた第3
    電極と、 前記第1及び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積する誘電
    体層とを備える交流面放電型プラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法であって、 維持放電期間中の初期時にあたる第1期間においては、
    前記第3電極の電位を接地電位と所定の第1電位との間
    で切り替え、 前記第1期間に引き続く前記維持放電期間中の第2期間
    においては、前記第3電極の前記電位を、前記第1電位
    よりも低い第2電位に設定することを特徴とする、交流
    面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】 互いに対をなす第1電極及び第2電極
    と、 前記第1及び第2電極と交差する方向に設けられた第3
    電極と、 前記第1及び第2電極を被覆して壁電荷を蓄積する誘電
    体層とを備える交流面放電型プラズマディスプレイパネ
    ルの駆動方法であって、 維持放電期間は、 前記第1及び第2電極間に印加される外部印加電圧が主
    体の第1放電が生ずる第1期間と、 前記第1期間に引き続く第2期間と、 前記第1放電及び前記壁電荷が主体の第2放電が順次に
    生ずる、前記第2期間に引き続く第3期間とを備え、 前記第2期間において、前記第3電極の電位を第1電位
    と、前記第1電位よりも低く且つ接地電位よりも高い第
    2電位との間で切り替えることを特徴とする、交流面放
    電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. 【請求項4】 交流面放電型プラズマディスプレイパネ
    ル用駆動回路であって、 請求項1乃至3のいずれかに記載の前記交流面放電型プ
    ラズマディスプレイパネルの駆動方法により前記第3電
    極を駆動するための駆動信号を生成して、前記第3電極
    に出力する第3電極用駆動回路を備えることを特徴とす
    る、交流面放電型プラズマディスプレイパネル用駆動回
    路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の交流面放電型プラズマデ
    ィスプレイパネル用駆動回路であって、 前記第3電極用駆動回路と並列的に接続された抵抗を更
    に備えることを特徴とする、交流面放電型プラズマディ
    スプレイパネル用駆動回路。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3のいずれかに記載の交流
    面放電型プラズマディスプレイパネルの駆動方法により
    駆動される、交流面放電型プラズマディスプレイパネル
    装置。
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