JPH11281174A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH11281174A
JPH11281174A JP8554098A JP8554098A JPH11281174A JP H11281174 A JPH11281174 A JP H11281174A JP 8554098 A JP8554098 A JP 8554098A JP 8554098 A JP8554098 A JP 8554098A JP H11281174 A JPH11281174 A JP H11281174A
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真理 佐田
Tadashi Saoo
忠 竿尾
Masahiro Oka
昌弘 岡
Yasushi Hori
靖史 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1次側回路(10)で生成した温熱又は冷熱を、
2次側回路(20)内を循環する冷媒で搬送する冷凍装置に
おいて、いかなる運転状態においても2次側回路(20)で
の冷媒循環量を確保する。 【解決手段】 2次側回路(20)に、冷媒の蒸発で高圧を
生成する加熱熱交換器と、凝縮で低圧を生成する冷却熱
交換器(HEX4)とを設ける。この高圧と低圧とを各メイン
タンク(T1,T2)に供給し、各メインタンク(T1,T2)から液
冷媒を押し出し、回収する。この液冷媒は主回路(21)を
循環し、1次側回路(10)の温熱又は冷熱を主熱交換器(H
EX2)から室内熱交換器(HEX1)へ搬送して室内を空調す
る。一方、1次側回路(10)を蒸気圧縮式冷凍サイクルに
構成する。この1次側回路(10)を、主熱交換器(HEX2)、
加熱熱交換器(HEX3) 及び冷却熱交換器(HEX4) に接続す
る。そして、1次側回路(10) の高圧の液冷媒と高圧の
ガス冷媒とを、相互に切り換えて加熱熱交換器(HEX3)
に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源である1次側
回路と、ポンプを用いることなく冷媒を循環させて熱源
の温熱又は冷熱を搬送する2次側回路とから成る冷凍装
置に関し、該冷凍装置における加圧手段に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍装置としては、熱源であ
る1次側回路と、ポンプを用いることなく冷媒を循環さ
せて熱源の温熱又は冷熱を搬送する2次側回路とから成
り、熱源の温熱又は冷熱を2次側回路の利用側熱交換器
へ搬送して利用するように構成されたものが知られてい
る。
【0003】この種の冷凍装置には、1次側回路を、圧
縮機を備えて蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成する熱源側
冷媒回路とする一方、2次側回路を、特開平9−178
217号公報に開示されているような熱搬送装置から成
る利用側冷媒回路とし、熱源で生成した温熱又は冷熱を
利用側熱交換器に搬送して室内の空気調和を行う空気調
和装置に構成されたものがある。
【0004】具体的に、1次側回路には、2次側回路の
冷媒に温熱又は冷熱を供給する主熱交換器が設けられて
いる。そして、該主熱交換器において、1次側回路の1
次側冷媒と2次側回路の2次側冷媒とが熱交換し、2次
側冷媒が凝縮又は蒸発して1次側冷媒に温熱又は冷熱を
供給する。
【0005】一方、2次側回路には、液冷媒を貯留した
一対のタンクと、駆動用の加熱熱交換器と、駆動用の冷
却熱交換器とが設けられている。該加熱熱交換器には、
1次側回路で冷熱を生成する冷房運転時において、1次
側回路の高圧液冷媒が供給され、該高圧液冷媒と2次側
回路の液冷媒とが熱交換し、2次側冷媒が加熱されて蒸
発して2次側回路に高圧が生成する。また、1次側回路
で温熱を生成する暖房運転時においては、該加熱熱交換
器へ1次側回路の高圧ガス冷媒が供給され、該高圧ガス
冷媒と2次側回路の液冷媒とが熱交換し、2次側冷媒が
蒸発して2次側回路に高圧を生成する。該冷却熱交換器
には、運転状態とは無関係に、常に1次側回路の低圧液
冷媒が供給され、該低圧液冷媒と2次側回路のガス冷媒
とが熱交換し、2次側冷媒が冷却されて凝縮して2次側
回路に低圧が生成する。そして、この高圧を一方のタン
クに供給すると同時に、低圧を他方のタンクに供給し、
一方のタンクからの液冷媒の押し出しと、他方のタンク
への液冷媒の回収とを同時に行うことにより、2次側回
路での冷媒の循環動作を得るようにしている。
【0006】以上のようにして、2次側回路を冷媒が循
環し、1次側回路の温熱又は冷熱を利用側熱交換器へ搬
送している。そして、利用側熱交換器は、温熱を受けて
放熱動作を行って室内の暖房を行い、また、冷熱を受け
て吸熱動作を行って室内の冷房を行うようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
冷凍装置は、1次側回路で冷熱を生成する冷房運転時に
おいて、加熱熱交換器で1次側回路の高圧液冷媒により
2次側回路の液冷媒を加熱して蒸発させて高圧を生成す
るようにしている。一方、運転状態によっては、1次側
回路の高圧液冷媒の温度が所定値よりも低下する場合が
ある。この場合には、加熱熱交換器で所定の高圧を生成
することができず、2次側回路における冷媒の循環量が
低下するため、冷凍装置が充分な能力を発揮できなくな
るという問題があった。
【0008】具体的に、1次側回路では、圧縮機から吐
出された高圧ガス冷媒を外気との熱交換によって凝縮さ
せる場合があり、この凝縮した冷媒が高圧液冷媒とな
る。この場合、外気温が低い場合は凝縮した後に更に冷
却され、高圧液冷媒の温度が所定値よりも低下してしま
う。つまり、所定温度よりも低温となった1次側回路の
高圧液冷媒によって2次側冷媒を蒸発させるため、駆動
用の加熱熱交換器における2次側冷媒の蒸発量が減少し
て、高圧を充分に生成することができない場合があっ
た。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、いかなる運転状態に
おいても2次側回路である利用側冷媒回路における冷媒
循環量を確保し、常に所定能力を発揮するようにするこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱源側冷媒回
路(10)で冷熱を生成する利用側熱交換器(HEX1)の吸
熱動作時において、搬送手段(30)の加圧手段(HEX3)
に対して、熱源側冷媒回路(10)の高圧のガス冷媒を供
給可能とするようにしたものである。
【0011】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、温熱又は冷熱を生成する熱源側冷媒回路(10)と、
搬送手段(30)により冷媒を循環させ、上記熱源側冷媒
回路(10)の温熱又は冷熱を利用側熱交換器(HEX1)へ
搬送して該利用側熱交換器(HEX1)に吸熱動作又は放熱
動作を行わせる利用側冷媒回路(20)とを備えた冷凍装
置を前提としている。そして、上記搬送手段(30)を、
高圧を生成する加圧手段(HEX3)と低圧を生成する減圧
手段(HEX4)とを備えて、該加圧手段(HEX3)で生成し
た高圧と減圧手段(HEX4)で生成した低圧との差により
利用側冷媒回路(20)の冷媒に循環駆動力を付与するよ
うに構成し、上記加圧手段(HEX3)を、熱源側冷媒回路
(10)の冷媒の供給を受け、該冷媒との熱交換により利
用側冷媒回路(20)の液冷媒を加熱し蒸発させて高圧を
生成するように構成し、上記熱源側冷媒回路(10)を、
圧縮機(11)を備えて蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成す
る閉回路により形成して、上記利用側熱交換器(HEX1)
の吸熱動作時に上記加圧手段(HEX3)へ高圧の液冷媒と
高圧のガス冷媒とを供給可能に構成するものである。
【0012】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、熱源側冷媒回路(10)
を、圧縮機(11)を備える1つの閉回路により形成し、
加圧手段(HEX3)に供給する冷媒を高圧の液冷媒と高圧
のガス冷媒とに切り換え可能に構成するものである。
【0013】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1の解決手段において、熱源側冷媒回路(10)
を、それぞれが圧縮機(11a〜11c)を備える複数の閉回
路により構成し、該複数の閉回路のうち、少なくとも1
つの閉回路を、加圧手段(HEX3a,HEX3b)に高圧の液冷
媒を供給可能に構成し、少なくとも1つの閉回路を、加
圧手段(HEX3a,HEX3b)に高圧のガス冷媒を供給可能に
構成するものである。
【0014】−作用− 上記第1の解決手段では、熱源側冷媒回路(10)におい
て、圧縮機(11)から吐出された高圧のガス冷媒が凝縮
して高圧の液冷媒となり、この高圧の液冷媒は減圧され
た後に蒸発し、蒸発したガス冷媒が再び圧縮機(11)に
吸入されて、この循環を繰り返す。そして、該熱源側冷
媒回路(10)は、冷媒が凝縮する際に生成する温熱を利
用側冷媒回路(20)に供給する運転と、蒸発する際に生
成する冷熱を利用側冷媒回路(20)に供給する運転とを
切り換えて行う。更に、熱源側冷媒回路(10)は、利用
側冷媒回路(20)の冷媒を加熱するために、利用側冷媒
回路(20)の加圧手段(HEX3)に冷媒を供給する。その
際、該熱源側冷媒回路(10)は、冷熱を利用側冷媒回路
(20)に供給する利用側熱交換器(HEX1)の吸熱動作時
において、加圧手段(HEX3)に上記高圧のガス冷媒と高
圧の液冷媒と供給することが可能である。
【0015】一方、利用側冷媒回路(20)では、加圧手
段(HEX3)が高圧を生成すると同時に、減圧手段(HEX
4)が低圧を生成し、この高圧と低圧との圧力差により
循環駆動力を付与されて冷媒が循環する。この回路内を
循環する冷媒によって、熱源側冷媒回路(10)で生成し
た温熱又は冷熱が、利用側熱交換器(HEX1)へ搬送され
る。そして、該利用側熱交換器(HEX1)は、該温熱を受
けて外部へ熱を放出する放熱動作と、該冷熱を受けて外
部から熱を吸収する吸熱動作とを行う。その際、上記加
圧手段(HEX3)は、熱源側冷媒回路(10)の冷媒の供給
を受け、該冷媒と利用側冷媒回路(20)の液冷媒とを熱
交換させる。これによって、利用側冷媒回路(20)の冷
媒が加熱されて蒸発し、加圧手段(HEX3)において高圧
が生成する。
【0016】また、上記第2の解決手段では、熱源側冷
媒回路(10)が1つの閉回路によって構成されているの
で、この閉回路を循環する冷媒のうち高圧の液冷媒と高
圧のガス冷媒とが、相互に切り換えられて加圧手段(HE
X3)に供給される。
【0017】また、上記第3の解決手段では、熱源側冷
媒回路(10)は複数の閉回路によって構成されているの
で、この複数の閉回路のうちの少なくとも1つの閉回路
における高圧の液冷媒が加圧手段(HEX3a,HEX3b)に供
給され、また、少なくとも1つの閉回路における高圧の
ガス冷媒が加圧手段(HEX3a,HEX3b)に供給される。
【0018】
【発明の効果】上述のように、本解決手段によれば、該
加圧手段(HEX3)に熱源側冷媒回路(10)の高圧のガス
冷媒を供給することができるので、常に利用側冷媒回路
(20)の冷媒循環量を所定量に保つことができる。つま
り、この高圧のガス冷媒は、圧縮機(11)から吐出され
たガス冷媒であって、何れの運転状態においても、利用
側冷媒回路(20)の液冷媒を蒸発させるのに充分な高温
状態となっている。従って、該高圧のガス冷媒を加圧手
段(HEX3)に供給することによって、利用側冷媒回路
(20)の液冷媒を確実に加熱して蒸発させることがで
き、充分な高圧を生成することができる。この結果、運
転状態に拘わらず、利用側冷媒回路(20)における冷媒
の循環を充分に確保することができ、熱源側冷媒回路
(10)の温熱又は冷熱を利用側熱交換器(HEX1)へ搬送
して、運転能力を常に確保することができる。
【0019】特に、加圧手段(HEX3)において、熱源側
冷媒回路(10)の高圧の液冷媒により充分な高圧を生成
できる場合には、該高圧の液冷媒を加圧手段(HEX3)に
供給する運転を行うことができる。つまり、熱源側冷媒
回路(10)の高圧のガス冷媒を加圧手段(HEX3)に供給
する運転に比して、熱源側冷媒回路(10)における冷凍
サイクルのCOP(成績係数)が高い。そこで、上記の
解決手段は、熱源側冷媒回路(10)の高圧の液冷媒を加
圧手段(HEX3)に供給する運転も可能にしている。この
結果、従来通りの高圧の液冷媒を加圧手段(HEX3)に供
給する運転を行って熱源側冷媒回路(10)のCOPを高
く維持することができると共に、従来では充分な能力を
発揮できなかった運転状態においても、高圧のガス冷媒
を加圧手段(HEX3)に供給することによって、運転能力
を常に確保することができる。
【0020】熱源側冷媒回路(10)において、高圧の液
冷媒を加圧手段(HEX3)に供給する方が、高圧のガス冷
媒を加圧手段(HEX3)に供給する場合比してCOPが高
いのは、以下の理由による。該高圧の液冷媒を加圧手段
(HEX3)に供給する運転の場合、高圧のガス冷媒を凝縮
させて成る高圧の液冷媒によって利用側冷媒回路(20)
の液冷媒を加熱する。従って、この加熱に要する熱量が
余分に熱源側冷媒回路(10)から放熱され、高圧のガス
冷媒を加圧手段(HEX3)に供給する運転の場合に比し
て、高圧のガス冷媒が凝縮して成る高圧の液冷媒のサブ
クールが増大する。そして、このエンタルピの低下した
液冷媒を減圧した後に蒸発させて冷熱を生成するため、
該液冷媒の蒸発に際しての吸熱量が増大する。即ち、液
冷媒の蒸発により生成される冷熱量が増大し、この結
果、熱源側冷媒回路(10)におけるCOPが高くなる。
【0021】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。本実施形態の冷凍装置は、
図1に示すように、温熱又は冷熱を生成する熱源側冷媒
回路(10)と、搬送手段である搬送回路(30)を備えて
熱源側冷媒回路(10)の温熱又は冷熱を室内熱交換器
(HEX1)へ搬送し利用する利用側冷媒回路(20)とを備
えている。そして、上記冷凍装置は、利用側冷媒回路
(20)の室内熱交換器(HEX1)の放熱動作又は吸熱動作
によって室内の空気調和を行う空気調和装置に構成され
ている。以下、熱源側冷媒回路(10)を1次側回路(1
0)といい、利用側冷媒回路(20)を2次側回路(20)
という。
【0022】上記2次側回路(20)は、主熱交換器(HE
X2)と複数の室内ユニット(22)とを備えて成る主回路
(21)に、2次側四路切換弁(23)を介して上記搬送回
路(30)を接続して形成されている。該室内ユニット
(22)は、利用側熱交換器である室内熱交換器(HEX1)
と室内電動弁(EV)とを冷媒配管で直列に接続して構成
されている。そして、各室内ユニット(22)の室内熱交
換器(HEX1)側の一端は、それぞれ主ガス配管(24)を
介して主熱交換器(HEX2)の上端部に接続されると共
に、各室内ユニット(22)の室内電動弁(EV)側の一端
は、それぞれ主液配管(25)を介して2次側四路切換弁
(23)に接続されている。また、該主熱交換器(HEX2)
の下端部は、主液配管(26)を介して2次側四路切換弁
(23)に接続されている。以上のようにして、上記主回
路(21)が形成される。
【0023】上記搬送回路(30)は、冷媒が充填される
と共に、加圧手段である加熱熱交換器(HEX3)と、減圧
手段である冷却熱交換器(HEX4)と、液冷媒を貯留する
第1及び第2メインタンク(T1,T2)と、サブタンク(S
T)とを備えている。上記加熱熱交換器(HEX3)は、1
次側回路(10)の冷媒が供給され、該1次側冷媒と2次
側回路(20)の液冷媒とを熱交換させ、該2次側冷媒を
加熱し蒸発させて高圧を生成するように構成されてい
る。上記冷却熱交換器(HEX4)は、1次側回路(10)の
冷媒が供給され、該1次側冷媒と2次側回路(20)のガ
ス冷媒とを熱交換させ、該2次側冷媒を冷却し凝縮させ
て低圧を生成するように構成されている。そして、加熱
熱交換器(HEX3)の高圧を一方のメインタンク(T1,T
2)に供給して該メインタンク(T1,T2)内の液冷媒を押
し出すと同時に、冷却熱交換器(HEX4)の低圧を他方の
メインタンク(T1,T2)に供給して該メインタンク(T1,
T2)内へ液冷媒を回収する。以上のようにして、搬送回
路(30)は、2次側回路(20)の冷媒に循環駆動力を付
与するように構成されている。
【0024】具体的に、上記冷却熱交換器(HEX4)の上
端部にはガス回収管(32)が接続されている。このガス
回収管(32)は3本の分岐管(32a,32b,32c)に分岐さ
れて、各分岐管(32a〜32c)が各メインタンク(T1,T
2)及びサブタンク(ST)の上端部に個別に接続されて
いる。これら各分岐管(32a〜32c)には、第1〜第3の
タンク減圧電磁弁(SV-V1,SV-V2,SV-V3)が設けられて
いる。また、この冷却熱交換器(HEX4)の下端部には液
配管である液供給管(33)が接続されている。この液供
給管(33)は2本の分岐管(33a,33b)に分岐され、各
分岐管(33a,33b)が各メインタンク(T1,T2)の下端部
にそれぞれ接続している。これら分岐管(33a,33b)に
は、各メインタンク(T1,T2)への冷媒の回収のみを許
容する逆止弁(CV-2)が設けられている。
【0025】一方、上記加熱熱交換器(HEX3)の上端部
にはガス供給管(31)が接続されている。このガス供給
管(31)は、3本の分岐管(31a,31b,31c)に分岐さ
れ、各分岐管(31a〜31c)が上記ガス回収管(32)の分
岐管(32a〜32c)に接続されている。これにより、該ガ
ス供給管(31)の各分岐管(31a〜31c)が各メインタン
ク(T1,T2)及びサブタンク(ST)の上端部に個別に接
続している。これら各分岐管(31a〜31c)には、第1〜
第3のタンク加圧電磁弁(SV-P1,SV-P2,SV-P3)が設け
られている。また、この加熱熱交換器(HEX3)の下端部
には液回収管(34)が接続されている。この液回収管
(34)はサブタンク(ST)の下端部に接続されている。
この液回収管(34)には、サブタンク(ST)からの冷媒
の流出のみを許容する逆止弁(CV-1)が設けられてい
る。
【0026】尚、各メインタンク(T1,T2)は、冷却熱
交換器(HEX4)よりも低い位置に設置されている。ま
た、サブタンク(ST)は、加熱熱交換器(HEX3)よりも
高い位置に設置されている。
【0027】また、各メインタンク(T1,T2)には回収
用液配管(38)と押出し用液配管(37)とが接続されて
いる。この回収用液配管(38)は2本の分岐管(38a,38
b)に分岐され、各分岐管(38a,38b)が各メインタンク
(T1,T2)の下端部にそれぞれ接続している。これら各
分岐管(38a,38b)には、各メインタンク(T1,T2)への
冷媒の流入のみを許容する逆止弁(CV-5)が設けられて
いる。一方、押出し用液配管(37)は3本の分岐管(37
a,37b,37c)に分岐され、各分岐管(37a〜37c)が上記
回収用液配管(38)の分岐管(38a,38b)及び液回収管
(34)に接続することにより、各メインタンク(T1,T
2)及びサブタンク(ST)の下端部に接続している。こ
れら分岐管(37a〜37c)のうち、各メインタンク(T1,T
2)に接続する分岐管(37a,37b)には、メインタンク
(T1,T2)下端からの冷媒の流出のみを許容する逆止弁
(CV-3)が設けられる一方、サブタンク(ST)に接続す
る分岐管(37c)には、該サブタンク(ST)への冷媒の
流入のみを許容する逆止弁(CV-4)が設けられている。
【0028】以上のように上記搬送回路(30)が構成さ
れると共に、該搬送回路(30)の回収用液配管(38)及
び押出し用液配管(37)が、2次側四路切換弁(23)を
介して主回路(21)の主液配管(25,26)に接続されて
いる。そして、上記2次側回路(20)は、一方のメイン
タンク(T1,T2)から押し出された液冷媒が押出し用液
配管(37)を通って主回路(21)へ流れ、主回路(21)
を循環した後に回収用液配管(38)を通って他方のメイ
ンタンク(T1,T2)に回収されるように構成される。ま
た、2次側四路切換弁(23)を切り換えることによっ
て、主回路(21)において冷媒の循環方向を反転可能に
構成している。
【0029】上記1次側回路(10)は、圧縮機(11)、
1次側四路切換弁(12)、室外熱交換器(HEX5)、第1
膨張弁(EV-1)及び主熱交換器(HEX2)を順に主配管
(5)により接続して成る閉回路であって、内部を冷媒
が循環して温熱又は冷熱を生成する蒸気圧縮式冷凍サイ
クルを構成している。また、該1次側回路(10)は、搬
送回路(30)の加熱熱交換器(HEX3)及び冷却熱交換器
(HEX4)に接続され、これらの熱交換器(HEX3,HEX4)
へ冷媒を供給するように構成されている。
【0030】上記加熱熱交換器(HEX3)は、室外熱交換
器(HEX5)と第1膨張弁(EV-1)との間の主配管(5)
に設けられている。具体的に、該加熱熱交換器(HEX3)
の上端部は主配管(5)を介して室外熱交換器(HEX5)
に接続され、下端部は主配管(5)を介して第1膨張弁
(EV-1)に接続されている。また、加熱熱交換器(HEX
3)と室外熱交換器(HEX5)との間には、室外熱交換器
(HEX5)から加熱熱交換器(HEX3)へ向かう冷媒の流通
のみを許容する逆止弁(CV-6)が設けられている。
【0031】上記冷却熱交換器(HEX4)は、第1分岐配
管(1)を介して1次側回路(10)に接続されている。
具体的に、該冷却熱交換器(HEX4)の上端部は圧縮機
(11)と1次側四路切換弁(12)との間の主配管(5)
を介して圧縮機(11)の吸入側に接続され、下端部は加
熱熱交換器(HEX3)と第1膨張弁(EV-1)との間の主配
管(5)に接続されている。また、該第1分岐配管(1)
の冷却熱交換器(HEX4)の下端部と該主配管(5)との
間には第2膨張弁(EV-2)が設けられている。
【0032】また、上記1次側回路(10)には、第2分
岐配管(2)、第3分岐配管(3)及び第4分岐配管
(4)が設けられている。そして、本発明の特徴とし
て、該1次側回路(10)は、冷房運転時において、加熱
熱交換器(HEX3)に高圧の液冷媒と高圧のガス冷媒とを
供給可能に構成されている。
【0033】上記第2分岐配管(2)は、一端が圧縮機
(11)と1次側四路切換弁(12)との間の主配管(5)
を介して圧縮機(11)の吐出側に接続され、他端が加熱
熱交換器(HEX3)と逆止弁(CV-6)との間に接続されて
いる。また、該第2分岐配管(2)には、第1電磁弁(S
V-1)が設けられている。そして、高圧のガス冷媒であ
る圧縮機(11)の吐出ガスを加熱熱交換器(HEX3)へ供
給するように構成されている。
【0034】上記第3分岐配管(3)は、一端が逆止弁
(CV-6)と室外熱交換器(HEX5)との間に接続され、他
端が加熱熱交換器(HEX3)と第1膨張弁(EV-1)との間
に接続されている。また、該第3分岐配管(3)には、
第2電磁弁(SV-2)が設けられている。そして、加熱熱
交換器(HEX3)及び逆止弁(CV-6)をバイパスして冷媒
を流すことができるように構成されている。
【0035】上記第4分岐配管(4)は、一端が第2膨
張弁(EV-2)と主配管(5)との間の第1分岐配管(1)
に接続され、他端が逆止弁(CV-6)と室外熱交換器(HE
X5)との間に接続されている。また、該第4分岐配管
(4)には、該一端から他端へ向かって順に、第3膨張
弁(EV-3)と、該一端から他端に向かう冷媒の流通のみ
を許容する逆止弁(CV-7)とが設けられている。そし
て、暖房運転時に液冷媒が流通するように構成されてい
る。
【0036】−運転動作− 冷房運転時における運転動作について説明する。
【0037】先ず、上記1次側回路(10)の動作につい
て説明する。この運転時において、上記1次側回路(1
0)では、1次側四路切換弁(12)が図1に実線で示す
ように切り換えられ、第1膨張弁(EV-1)及び第2膨張
弁(EV-2)が所定開度に調整され、第3膨張弁(EV-3)
が閉鎖される。また、上記加熱熱交換器(HEX3)へ高圧
の液冷媒を供給する場合には、第1電磁弁(SV-1)及び
第2電磁弁(SV-2)が閉鎖される。
【0038】この状態において、図2に実線の矢印で示
すように、1次側回路(10)内を冷媒が循環する。即
ち、圧縮機(11)から吐出された高圧のガス冷媒は、1
次側四路切換弁(12)を通って室外熱交換器(HEX5)へ
流れ、室外熱交換器(HEX5)で外気と熱交換して凝縮し
て高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、主配管
(5)を通って加熱熱交換器(HEX3)へ流れ、加熱熱交
換器(HEX3)で2次側回路(20)の液冷媒と熱交換し
て、該2次側回路(20)の液冷媒を蒸発させる。加熱熱
交換器(HEX3)から流出した該高圧の液冷媒は分流され
て、一部は主熱交換器(HEX2)へ向かって流れ、残りは
冷却熱交換器(HEX4)へ向かって流れる。主熱交換器
(HEX2)へ向かう高圧の液冷媒は、主配管(5)を流
れ、第1膨張弁(EV-1)で減圧されて低圧の液冷媒とな
り、その後、主熱交換器(HEX2)において2次側回路
(20)の冷媒と熱交換して蒸発する。その際、1次側回
路(10)において冷熱が生成し、該冷熱が2次側回路
(20)の冷媒に供給される。一方、冷却熱交換器(HEX
4)へ向かう高圧の液冷媒は、第1分岐配管(1)を流
れ、第2膨張弁(EV-2)で減圧されて低圧の液冷媒とな
り、その後、冷却熱交換器(HEX4)において2次側回路
(20)のガス冷媒と熱交換して蒸発し、該2次側回路
(20)のガス冷媒を凝縮させる。該主熱交換器(HEX2)
及び冷却熱交換器(HEX4)で蒸発した1次側回路(10)
の冷媒は、合流した後に圧縮機(11)に吸入され、この
循環を繰り返す。
【0039】また、上記加熱熱交換器(HEX3)へ高圧の
ガス冷媒を供給する場合には、上述の状態において、第
1電磁弁(SV-1)及び第2電磁弁(SV-2)を開放する。
【0040】この状態において、図3に実線の矢印で示
すように、1次側回路(10)内を冷媒が循環する。即
ち、圧縮機(11)から吐出された高圧のガス冷媒は分流
されて、一部は室外熱交換器(HEX5)へ向かって流れ、
残りは加熱熱交換器(HEX3)へ向かって流れる。室外熱
交換器(HEX5)へ向かう高圧のガス冷媒は、主配管
(5)を流れ、1次側四路切換弁(12)を通って室外熱
交換器(HEX5)へ流れ、室外熱交換器(HEX5)で外気と
熱交換して凝縮して高圧の液冷媒となる。この高圧の液
冷媒は、主配管(5)を通って第3分岐配管(3)へ流れ
る。一方、加熱熱交換器(HEX3)へ向かう高圧のガス冷
媒は、第2分岐配管(2)を通って加熱熱交換器(HEX
3)へ流れ、加熱熱交換器(HEX3)で2次側回路(20)
の液冷媒と熱交換して凝縮し、該2次側回路(20)の液
冷媒を蒸発させる。該室外熱交換器(HEX5)及び加熱熱
交換器(HEX3)で凝縮した高圧の液冷媒は、一旦合流し
た後に再び分流されて、一部は主熱交換器(HEX2)へ向
かって流れ、残りは冷却熱交換器(HEX4)へ向かって流
れる。その後、分流された高圧の液冷媒は、上述の加熱
熱交換器(HEX3)へ高圧の液冷媒を供給する場合と同様
に流れる。つまり、それぞれ第1膨張弁(EV-1)及び第
2膨張弁(EV-2)で減圧され、主熱交換器(HEX2)及び
冷却熱交換器(HEX4)で蒸発した後に互いに合流し、そ
の後、圧縮機(11)に吸入されてこの循環を繰り返す。
【0041】以上のように、上記1次側回路(10)は、
第1電磁弁(SV-1)及び第2電磁弁(SV-2)の開閉動作
によって、高圧の液冷媒と高圧のガス冷媒とを切り換え
て加熱熱交換器(HEX3)に供給する。
【0042】次に、上記2次側回路(20)の動作につい
て説明する。搬送回路(30)の各電磁弁(SV-P1,SV-V2,
SV-P3)が次の状態にあるところから説明する。第1メ
インタンク(T1)の加圧電磁弁(SV-P1)、サブタンク
(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)、第2メインタンク(T
2)の減圧電磁弁(SV-V2)が開放されている。一方、第
2メインタンク(T2)の加圧電磁弁(SV-P2)、第1メ
インタンク(T1)の減圧電磁弁(SV-V1)、サブタンク
(ST)の減圧電磁弁(SV-V3)は閉鎖されている。ま
た、2次側四路切換弁(23)は図1に実線で示すように
切り換えられ、各室内ユニット(22)の室内電動弁(E
V)は所定開度に調整されている。
【0043】この状態において、加熱熱交換器(HEX3)
では、1次側回路(10)の冷媒と2次側回路(20)の液
冷媒とが熱交換し、該2次側冷媒が加熱されて蒸発する
ことにより高圧が生成する。この高圧は、ガス供給管
(31)の分岐管(31a)を経て第1メインタンク(T1)
に供給され、第1メインタンク(T1)が加圧される。こ
のため、第1メインタンク(T1)に貯留された液冷媒
が、図2の一点鎖線の矢印に示すように、第1メインタ
ンク(T1)から押し出される。そして、第1メインタン
ク(T1)から押し出された液冷媒は、押出し用液配管
(37)の分岐管(37a)から押出し用液配管(37)へ流
れ、2次側四路切換弁(23)を通って主回路(21)の主
液配管(25)へ流れる。
【0044】一方、冷却熱交換器(HEX4)では、1次側
回路(10)の冷媒と2次側回路(20)のガス冷媒とが熱
交換し、該2次側冷媒が冷却されて凝縮することにより
低圧が生成する。この低圧は、ガス回収管(32)の分岐
管(32b)を経て第2メインタンク(T2)に供給され、
第2メインタンク(T2)が減圧される。このため、第2
メインタンク(T2)には主回路(21)の液冷媒が回収さ
れる。つまり、図2の一点鎖線の矢印に示すように、主
配管(5)の主液配管(26)の液冷媒が吸引され、2次
側四路切換弁(23)、回収用液配管(38)、回収用液配
管(38)の分岐管(38b)を順に流れて第2メインタン
ク(T2)に回収される。
【0045】上記2次側回路(20)の主回路(21)で
は、上述のような第1メインタンク(T1)からの液冷媒
の押し出しと、第2メインタンク(T2)への液冷媒の回
収とによって冷媒が循環し、1次側回路(10)の冷熱を
室内熱交換器(HEX1)へ搬送して室内の冷房が行われ
る。具体的に、第1メインタンク(T1)からの押し出さ
れて主液配管(25)へ流れた液冷媒は、各室内ユニット
(22)へ分流される。その際、各室内電動弁(EV)の開
度を調整することにより、各室内ユニット(22)へ流れ
る液冷媒の流量が調節される。各室内ユニット(22)へ
分流した液冷媒は、各室内熱交換器(HEX1)で室内空気
と熱交換を行って蒸発し、室内空気を冷却して調和空気
を生成する。そして、この低温の調和空気が室内の冷房
に供される。一方、各室内熱交換器(HEX1)で蒸発した
冷媒は、合流して主ガス配管(24)を通って主熱交換器
(HEX2)へ流れる。主熱交換器(HEX2)へ流れたガス冷
媒は、1次側回路(10)の冷媒と熱交換を行い、該1次
側冷媒が蒸発して生成した冷熱によって冷却されて凝縮
し、再び液冷媒となる。この液冷媒は、主液配管(26)
を流れ、回収用液配管(38)を通って第2メインタンク
(T2)に回収される。
【0046】また、搬送回路(30)において、サブタン
ク(ST)は、加熱熱交換器(HEX3)と均圧されている。
このため、図2に一点鎖線の矢印で示すように、該サブ
タンク(ST)内の液冷媒が液回収管(34)を経て加熱熱
交換器(HEX3)に供給される。この供給された液冷媒は
加熱熱交換器(HEX3)内で蒸発して第1メインタンク
(T1)内の加圧に寄与する。その後、このサブタンク
(ST)内の液冷媒の殆どが加熱熱交換器(HEX3)に供給
されると、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)が
閉鎖されると共に、サブタンク(ST)の減圧電磁弁(SV
-V3)が開放される。これにより、サブタンク(ST)内
は低圧になり、図2に破線の矢印で示すように、押出し
用液配管(37)を流れている冷媒の一部が回収される。
【0047】このような動作を所定時間行った後、搬送
用回路(C)の電磁弁(SV-P1,SV-P2,…)を切換える。
つまり、第1メインタンク(T1)の加圧電磁弁(SV-P
1)、第2メインタンク(T2)の減圧電磁弁(SV-V2)、
サブタンク(ST)の減圧電磁弁(SV-V3)を閉鎖する。
第2メインタンク(T2)の加圧電磁弁(SV-P2)、第1
メインタンク(T1)の減圧電磁弁(SV-V1)、サブタン
ク(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)を開放する。
【0048】これにより、第1メインタンク(T1)の内
圧が低圧となり、逆に、第2メインタンク(T2)及びサ
ブタンク(ST)の内圧が高圧となる。このため、第2メ
インタンク(T2)から押し出された液冷媒が上述と同様
に循環して第1メインタンク(T1)に回収される冷媒循
環状態となり、また、サブタンク(ST)内の液冷媒が加
熱熱交換器(HEX3)に供給される。この場合にも、この
サブタンク(ST)内の液冷媒の殆どが加熱熱交換器(HE
X3)に供給されると、サブタンク(ST)の加圧電磁弁
(SV-P3)が閉鎖されると共に、サブタンク(ST)の減
圧電磁弁(SV-V3)が開放されて、サブタンク(ST)へ
の冷媒の回収が行われる。
【0049】以上のように各電磁弁(SV-P1,SV-P2,…)
が切換え動作を行い、冷媒が第1メインタンク(T1)か
ら押し出されて第2メインタンク(T2)に回収される動
作と、冷媒が第2メインタンク(T2)から押し出されて
第2メインタンク(T2)に回収される動作とが交互に行
われる。そして、2次側回路(20)の主回路(21)にお
いて冷媒が循環し、室内の冷房が行われる。
【0050】次に、暖房運転時における運転動作につい
て説明する。この運転時において、上記1次側回路(1
0)では、1次側四路切換弁(12)が図1に破線で示す
ように切り換えられ、第1膨張弁(EV-1)が全開に調整
され、第2膨張弁(EV-2)及び第3膨張弁(EV-3)が所
定開度に調整される。また、第1電磁弁(SV-1)が開放
され、第2電磁弁(SV-2)が閉鎖される。
【0051】この状態において、図4に実線の矢印で示
すように、1次側回路(10)内を冷媒が循環する。即
ち、圧縮機(11)から吐出された高圧のガス冷媒は分流
されて、一部は主熱交換器(HEX2)へ向かって流れ、残
りは加熱熱交換器(HEX3)へ向かって流れる。主熱交換
器(HEX2)へ向かう高圧のガス冷媒は、1次側四路切換
弁(12)を通って主熱交換器(HEX2)へ流れ、主熱交換
器(HEX2)で2次側回路(20)の冷媒と熱交換して凝縮
して高圧の液冷媒となる。その際、1次側回路(10)に
おいて温熱が生成し、該温熱が2次側回路(20)の冷媒
に供給される。一方、加熱熱交換器(HEX3)へ向かう高
圧のガス冷媒は、第2分岐配管(2)を通って加熱熱交
換器(HEX3)へ流れ、加熱熱交換器(HEX3)で2次側回
路(20)の液冷媒と熱交換して凝縮し、該2次側回路
(20)の液冷媒を蒸発させる。該主熱交換器(HEX2)及
び加熱熱交換器(HEX3)で凝縮して高圧の液冷媒となっ
た冷媒は、一旦合流して第1分岐配管(1)を流れた後
に再び分流されて、一部は室外熱交換器(HEX5)へ向か
って流れ、残りは冷却熱交換器(HEX4)へ向かって流れ
る。室外熱交換器(HEX5)へ向かう高圧の液冷媒は、第
4分岐配管(4)を流れ、第3膨張弁(EV-3)で減圧さ
れて低圧の液冷媒となり、その後、主配管(5)を通っ
て室外熱交換器(HEX5)へ流れ、室外熱交換器(HEX5)
において外気と熱交換して蒸発する。一方、冷却熱交換
器(HEX4)へ向かう高圧の液冷媒は、第2膨張弁(EV-
2)で減圧されて低圧の液冷媒となり、その後、冷却熱
交換器(HEX4)において2次側回路(20)のガス冷媒と
熱交換して蒸発し、該2次側回路(20)のガス冷媒を凝
縮させる。該室外熱交換器(HEX5)及び冷却熱交換器
(HEX4)で蒸発した1次側回路(10)の冷媒は、合流し
た後に圧縮機(11)に吸入され、この循環を繰り返す。
【0052】また、上記2次側回路(20)では、該2次
側回路(20)の搬送回路(30)において、加熱熱交換器
(HEX3)の高圧と冷却熱交換器(HEX4)の低圧とを第1
及び第2メインタンク(T1,T2)に供給し、上述の冷房
運転時と同様に動作して、各メインタンク(T1,T2)で
の液冷媒の押し出しと回収とを行う。
【0053】上記2次側回路(20)の主回路(21)で
は、各メインタンク(T1,T2)での液冷媒の押し出しと
回収とによって冷媒が循環し、1次側回路(10)の温熱
を室内熱交換器(HEX1)へ搬送して室内の暖房が行われ
る。搬送回路(30)の押出し用液配管(37)から主回路
(21)へ流れる液冷媒は、2次側四路切換弁(23)と主
液配管(26)とを順に通り、主熱交換器(HEX2)へ流れ
る。主熱交換器(HEX2)へ流れた液冷媒は、1次側回路
(10)の冷媒と熱交換し、該1次側冷媒が凝縮して生成
した温熱によって加熱されて蒸発する。主熱交換器(HE
X2)で蒸発したガス冷媒は、主ガス配管(24)を流れ、
各室内ユニット(22)へ分流される。その際、各室内電
動弁(EV)の開度を調整することにより、各室内ユニッ
ト(22)へ流れるガス冷媒の流量が調節される。各室内
ユニット(22)へ分流したガス冷媒は、各室内熱交換器
(HEX1)で室内空気と熱交換を行って凝縮し、室内空気
を加熱して調和空気を生成する。そして、この高温の調
和空気が室内の暖房に供される。一方、各室内熱交換器
(HEX1)で凝縮した冷媒は、合流して主液配管(25)、
2次側四路切換弁(23)を順に通り、搬送回路(30)の
回収用液配管(38)に流れる。以上のように、2次側回
路(20)の主回路(21)において冷媒が循環し、室内の
暖房が行われる。
【0054】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、1次側回路(10)における高圧
の液冷媒の温度が所定値よりも低下する運転状態におい
ても、該加熱熱交換器(HEX3)に1次側回路(10)の高
圧のガス冷媒を供給することができる。例えば、上記の
運転状態としては、低外気温時における冷房運転が考え
られる。つまり、圧縮機(11)から吐出された高圧のガ
ス冷媒は、室外熱交換器(HEX5)で外気との熱交換によ
り凝縮して高圧の液冷媒となる。従って、外気温が低い
場合には凝縮した冷媒が更に外気によって冷却され、高
圧の液冷媒の温度が低下する。一方、圧縮機(11)から
吐出された高圧のガス冷媒は、上述の運転状態において
も、2次側回路(20)の液冷媒を蒸発させるのに充分な
高温状態となっている。このため、該高圧のガス冷媒を
加熱熱交換器(HEX3)に供給することによって、2次側
回路(20)の液冷媒を確実に加熱して蒸発させることが
でき、充分な高圧を生成することができる。この結果、
運転状態に拘わらず、2次側回路(20)における冷媒の
循環を充分に確保することができ、1次側回路(10)の
温熱又は冷熱を室内熱交換器(HEX1)へ搬送することに
より、空調能力を常に確保することができる。
【0055】特に、加熱熱交換器(HEX3)において、1
次側回路(10)の高圧の液冷媒により充分な高圧を生成
できる場合には、該高圧の液冷媒を加熱熱交換器(HEX
3)に供給する運転を行うことができる。つまり、1次
側回路(10)の高圧のガス冷媒を加熱熱交換器(HEX3)
に供給する運転に比して、1次側回路(10)における冷
凍サイクルのCOP(成績係数)が高い。そこで、本実
施形態は、1次側回路(10)の高圧の液冷媒を加熱熱交
換器(HEX3)に供給する運転も可能にしている。この結
果、従来通りの高圧の液冷媒を加熱熱交換器(HEX3)に
供給する運転を行って1次側回路(10)のCOPを高く
維持することができると共に、従来では充分な能力を発
揮できなかった運転状態、例えば低外気温時における冷
房運転においても、高圧のガス冷媒を加熱熱交換器(HE
X3)に供給することによって、空調能力を常に確保する
ことができる。
【0056】1次側回路(10)において、高圧の液冷媒
を加熱熱交換器(HEX3)に供給する方が、高圧のガス冷
媒を加熱熱交換器(HEX3)に供給する場合比してCOP
が高いのは、以下の理由による。該高圧の液冷媒を加熱
熱交換器(HEX3)に供給する運転の場合、高圧のガス冷
媒を凝縮させて成る高圧の液冷媒によって2次側回路
(20)の液冷媒を加熱する。従って、この加熱に要する
熱量が余分に1次側回路(10)から放熱され、高圧のガ
ス冷媒を加熱熱交換器(HEX3)に供給する運転の場合に
比して、高圧のガス冷媒が凝縮して成る高圧の液冷媒の
サブクールが増大する。そして、このエンタルピの低下
した液冷媒を減圧した後に蒸発させて冷熱を生成するた
め、該液冷媒の蒸発に際しての吸熱量が増大する。即
ち、液冷媒の蒸発により生成される冷熱量が増大し、こ
の結果、1次側回路(10)におけるCOPが高くなる。
【0057】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1が1つの閉回路により1次側回路(10)を構成
したのに代えて、図5に示すように、第1回路(10
a)、第2回路(10b)及び第3回路(10c)の3つの閉
回路により1次側回路(10)を構成するものである。こ
の第1〜第3回路(10a〜10c)は、それぞれが圧縮機1
〜3を備え、内部を冷媒が循環して温熱又は冷熱を生成
する蒸気圧縮式冷凍サイクルを構成している。
【0058】2次側回路(20)は、上記実施形態1の2
次側回路(20)とほぼ同様に構成されるが、1次側回路
(10)を3つの閉回路により構成したことに伴い、以下
の点で実施形態1のものと異なる。先ず、2次側回路
(20)の主回路(21)には、第1主熱交換器(HEX2
a)、第2主熱交換器(HEX2b)及び第3主熱交換器(HE
X2c)の3つの主熱交換器が設けられている。該第1〜
第3主熱交換器(HEX5a〜HEX5c)は、互いに並列に接続
され、各主熱交換器(HEX5a〜HEX5c)の上端部が主回路
(21)の主ガス配管(24)に、下端部が主液配管(26)
にそれぞれ接続されている。また、2次側回路(20)の
搬送回路(30)には、第1加熱熱交換器(HEX3a)及び
第2加熱熱交換器(HEX3b)が設けられている。該第1
及び第2加熱熱交換器(HEX3a,HEX3b)は、各加熱熱交
換器(HEX3a,HEX3b)の上端部が搬送回路(30)のガス
供給管(31)に、下端部が液回収管(34)にそれぞれ接
続され、加圧手段に構成されている。その他の構成は、
上記実施形態1の2次側回路(20)と同様である。
【0059】上記1次側回路(10)を構成する第1回路
(10a)は、第1圧縮機(11a)、第1四路切換弁(12
a)、第1室外熱交換器(HEX5a)、第1膨張弁(EV-
1)、第2膨張弁(EV-2)及び第1主熱交換器(HEX2a)
を順に主配管(5a)により接続して成る閉回路である。
また、該第1回路(10a)は、搬送回路(30)の第1加
熱熱交換器(HEX3a)及び冷却熱交換器(HEX4)に接続
され、これらの熱交換器(HEX3a,HEX4)へ冷媒を供給す
るように構成されている。
【0060】上記第1加熱熱交換器(HEX3a)は、第1
分岐配管(1)を介して熱源側冷媒回路(10)に接続さ
れている。具体的に、該第1加熱熱交換器(HEX3a)の
上端部が第1圧縮機(11a)と第1四路切換弁(12a)と
の間の主配管(5a)を介して第1圧縮機(11a)の吐出
側に接続され、下端部が第1膨張弁(EV-1)と第2膨張
弁(EV-2)との間の主配管(5a)に接続されている。ま
た、該第1分岐配管(1)における第1加熱熱交換器(H
EX3a)の下端部と該主配管との間には電磁弁(SV)が設
けられている。そして、本発明の特徴として、該第1加
熱熱交換器(HEX3a)には、第1分岐配管(1)を通じ
て、第1圧縮機(11a)から吐出された高圧のガス冷媒
を供給可能に構成されている。
【0061】上記冷却熱交換器(HEX4)は、第2分岐配
管(2)を介して第1回路(10a)に接続されている。具
体的に、該冷却熱交換器(HEX4)の上端部が圧縮機と1
次側四路切換弁(12)との間の主配管を介して圧縮機の
吸入側に接続され、下端部が第1膨張弁(EV-1)と第2
膨張弁(EV-2)との間の主配管(5a)に接続されてい
る。また、該第2分岐配管(2)の冷却熱交換器(HEX
4)の下端部と該主配管との間には第3膨張弁(EV-3)
が設けられている。
【0062】上記1次側回路(10)を構成する第2回路
(10b)は、第2圧縮機(11b)、第2四路切換弁(12
b)、第2室外熱交換器(HEX5b)、第4膨張弁(EV-4)
及び第2主熱交換器(HEX2b)を順に主配管(5b)によ
り接続して成る閉回路である。また、該第2回路(10
b)は、搬送回路(30)の第2加熱熱交換器(HEX3b)に
接続され、この熱交換器(HEX3b)へ冷媒を供給するよ
うに構成されている。
【0063】上記第2加熱熱交換器(HEX3b)は、第2
室外熱交換器(HEX5b)と第4膨張弁(EV-4)との間の
主配管に設けられている。具体的に、該第2加熱熱交換
器(HEX3b)の上端部は主配管(5b)を介して第2室外
熱交換器(HEX5b)に接続され、下端部は主配管(5b)
を介して第4膨張弁(EV-4)に接続されている。また、
第2加熱熱交換器(HEX3b)と第4膨張弁(EV-4)との
間には、第2加熱熱交換器(HEX3b)から第4膨張弁(E
V-4)へ向かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-
6)が設けられている。そして、該第2加熱熱交換器(H
EX3b)には、高圧の液冷媒を供給可能に構成されてい
る。
【0064】また、上記第2回路(10b)には、第3分
岐配管(3)が設けられている。該第3分岐配管(3)
は、一端が逆止弁(CV-6)と第4膨張弁(EV-4)との間
に接続され、他端が第2加熱熱交換器(HEX3b)と第2
室外熱交換器(HEX5b)との間に接続されている。ま
た、該第3分岐配管(3)には、該一端から他端へ向か
って順に、第5膨張弁(EV-5)と、該一端から他端に向
かう冷媒の流通のみを許容する逆止弁(CV-7)とが設け
られている。そして、第2加熱熱交換器(HEX3b)及び
逆止弁(CV-6)をバイパスして冷媒を流すことができる
ように構成されている。
【0065】上記1次側回路(10)を構成する第3回路
(10c)は、第3圧縮機(11c)、第3四路切換弁(12
c)、第3室外熱交換器(HEX5c)、第6膨張弁(EV-6)
及び第3主熱交換器(HEX2c)を順に主配管(5c)によ
り接続して成る閉回路である。そして、該第3回路(10
c)は、上記2次側回路(20)への温熱又は冷熱の供給
のみを行うように構成されている。
【0066】−運転動作− 先ず、冷房運転時における運転動作について説明する。
【0067】この運転時において、上記第1回路(10
a)では、第1四路切換弁(12a)が図5に実線で示すよ
うに切り換えられ、第1膨張弁(EV-1)が全開に調整さ
れ、第2膨張弁(EV-2)及び第3膨張弁(EV-3)が所定
開度に調整される。また、上記第1加熱熱交換器(HEX3
a)へ高圧のガス冷媒を供給する場合には、電磁弁(S
V)が開放される。
【0068】この状態において、図6に実線の矢印で示
すように、第1回路(10a)内を冷媒が循環する。即
ち、第1圧縮機(11a)から吐出された高圧のガス冷媒
は分流されて、一部は第1室外熱交換器(HEX5a)へ向
かって流れ、残りは第1加熱熱交換器(HEX3a)へ向か
って流れる。第1室外熱交換器(HEX5a)へ向かう高圧
のガス冷媒は、主配管(5a)を流れ、第1四路切換弁
(12a)を通って第1室外熱交換器(HEX5a)へ流れ、第
1室外熱交換器(HEX5a)で外気と熱交換して凝縮して
高圧の液冷媒となる。一方、第1加熱熱交換器(HEX3
a)へ向かう高圧のガス冷媒は、第1分岐配管(1)を通
って第1加熱熱交換器(HEX3a)へ流れ、第1加熱熱交
換器(HEX3a)で2次側回路(20)の液冷媒と熱交換し
て凝縮し、該2次側回路(20)の液冷媒を蒸発させる。
上記第1室外熱交換器(HEX5a)で凝縮して高圧の液冷
媒となった冷媒は、第1膨張弁(EV-1)を通った後に分
流され、一部は冷却熱交換器(HEX4)へ向かって流れ、
残りはそのまま主配管(5a)を流れる。冷却熱交換器
(HEX4)へ向かう高圧の液冷媒は、第2分岐配管(2)
を流れ、第3膨張弁(EV-3)で減圧されて低圧の液冷媒
となり、その後、冷却熱交換器(HEX4)において2次側
回路(20)のガス冷媒と熱交換して蒸発し、該2次側回
路(20)のガス冷媒を凝縮させる。一方、主配管(5a)
を流れる高圧の液冷媒は、第1加熱熱交換器(HEX3a)
で凝縮した高圧の液冷媒と合流して主配管(5a)を流
れ、第2膨張弁(EV-2)で減圧されて低圧の液冷媒とな
り、その後、第1主熱交換器(HEX2a)において2次側
回路(20)の冷媒と熱交換して蒸発する。その際、第1
回路(10a)において冷熱が生成し、該冷熱が2次側回
路(20)の冷媒に供給される。該第1主熱交換器(HEX2
a)及び冷却熱交換器(HEX4)で蒸発した第1回路(10
a)の冷媒は、合流した後に第1圧縮機(11a)に吸入さ
れ、この循環を繰り返す。
【0069】また、上記第1加熱熱交換器(HEX3a)へ
高圧のガス冷媒を供給しない場合には、上述の状態にお
いて、電磁弁(SV)を閉鎖する。この状態において、第
1分岐配管(1)へは冷媒が流れず、第1回路(10a)の
高圧のガス冷媒は第1加熱熱交換器(HEX3a)へ流れな
い。
【0070】上記第2回路(10b)では、第2四路切換
弁(12b)が図5に実線で示すように切り換えられ、第
4膨張弁(EV-4)が所定開度に調整される。
【0071】この状態において、図6に実線の矢印で示
すように、第2回路(10b)内を冷媒が循環する。即
ち、第2圧縮機(11b)から吐出された高圧のガス冷媒
は、第2四路切換弁(12b)を通って第2室外熱交換器
(HEX5b)へ流れ、第2室外熱交換器(HEX5b)で外気と
熱交換して凝縮して高圧の液冷媒となる。この高圧の液
冷媒は、主配管(5b)を通って第2加熱熱交換器(HEX3
b)へ流れ、第2加熱熱交換器(HEX3b)で2次側回路
(20)の液冷媒と熱交換して、該2次側回路(20)の液
冷媒を蒸発させる。加熱熱交換器から流出した該高圧の
液冷媒は、主配管(5b)を流れ、第4膨張弁(EV-4)で
減圧されて低圧の液冷媒となり、その後、第2主熱交換
器(HEX2b)において2次側回路(20)の冷媒と熱交換
して蒸発する。その際、第2回路(10b)において冷熱
が生成し、該冷熱が2次側回路(20)の冷媒に供給され
る。該第2主熱交換器(HEX2b)で蒸発した第2回路(1
0b)の冷媒は、その後、第2圧縮機(11b)に吸入さ
れ、この循環を繰り返す。
【0072】上記第3回路(10c)では、第3四路切換
弁(12c)が図5に実線で示すように切り換えられ、第
6膨張弁(EV-6)が所定開度に調整される。
【0073】この状態において、図6に実線の矢印で示
すように、第2回路(10b)内を冷媒が循環する。即
ち、第3圧縮機(11c)から吐出された高圧のガス冷媒
は、第3四路切換弁(12c)を通って第3室外熱交換器
(HEX5c)へ流れ、第3室外熱交換器(HEX5c)で外気と
熱交換して凝縮して高圧の液冷媒となる。この高圧の液
冷媒は、主配管(5c)を流れ、第6膨張弁(EV-6)で減
圧されて低圧の液冷媒となり、その後、第3主熱交換器
(HEX2c)において2次側回路(20)の冷媒と熱交換し
て蒸発する。その際、第3回路(10c)において冷熱が
生成し、該冷熱が2次側回路(20)の冷媒に供給され
る。該第3主熱交換器(HEX2c)で蒸発した第3回路(1
0c)の冷媒は、その後、第3圧縮機(11c)に吸入さ
れ、この循環を繰り返す。
【0074】そして、上記第1〜第3回路(10a〜10c)
から成る1次側回路(10)は、第2加熱熱交換器(HEX3
b)に第2回路(10b)の高圧の液冷媒を供給して充分な
高圧を生成できる運転状態においては、第1回路(10
a)の電磁弁(SV)を閉鎖して、第1加熱熱交換器(HEX
3a)へ第1回路(10a)の冷媒を供給しない。即ち、こ
の運転状態においては、第2加熱熱交換器(HEX3b)の
みで生成する高圧を用いて、2次側回路(20)の冷媒を
循環させる。一方、第2加熱熱交換器(HEX3b)におい
て充分な高圧を生成できない運転状態においては、2次
側回路(20)の冷媒を確実に循環させることができなく
なる。この場合、上記1次側回路(10)は、第1回路
(10a)の電磁弁(SV)を開放することにより、第1加
熱熱交換器(HEX3a)へ第1回路(10a)の高圧のガス冷
媒を供給する。これによって、上述の運転状態において
も第1加熱熱交換器(HEX3a)で高圧が生成し、該高圧
を用いて2次側回路(20)の冷媒を循環させることがで
きる。
【0075】また、上記2次側回路(20)において、搬
送回路(30)では、第1及び第2加熱熱交換器(HEX3a,
HEX3b)における2次側回路(20)の冷媒の蒸発によっ
て高圧が生成し、冷却熱交換器(HEX4)における2次側
回路(20)の冷媒の凝縮によって低圧が生成する。そし
て、第1及び第2加熱熱交換器(HEX3a,HEX3b)の高圧
と冷却熱交換器(HEX4)の低圧とを第1及び第2メイン
タンク(T1,T2)に供給し、上記実施形態1の2次側回
路(20)と同様に動作して、各メインタンク(T1,T2)
での液冷媒の押し出しと回収とを行う。一方、主回路
(21)では、上記実施形態1の冷房運転時とほぼ同様に
冷媒が循環し、室内の冷房を行う。即ち、室内熱交換器
(HEX1)で蒸発した冷媒が上記第1〜第3主熱交換器
(HEX2a〜HEX2c)に分流して流れ、各主熱交換器(HEX2
a〜HEX2c)において上記第1〜第3回路(10a〜10c)の
冷媒と熱交換を行って凝縮する点のみが上記実施形態1
における動作と異なる。
【0076】次に、暖房運転時における運転動作につい
て説明する。
【0077】この運転時において、上記第1回路(10
a)では、第1四路切換弁(12a)が図5に破線で示すよ
うに切り換えられ、第2膨張弁(EV-2)が全開に調整さ
れ、第1膨張弁(EV-1)及び第3膨張弁(EV-3)が所定
開度に調整され、電磁弁(SV)が開放される。
【0078】この状態において、図7に実線の矢印で示
すように、第1回路(10a)内を冷媒が循環する。即
ち、第1圧縮機(11a)から吐出された高圧のガス冷媒
は分流されて、一部は第1主熱交換器(HEX2a)へ向か
って流れ、残りは第1加熱熱交換器(HEX3a)へ向かっ
て流れる。第1主熱交換器(HEX2a)へ向かう高圧のガ
ス冷媒は、第1四路切換弁(12a)を通って第1主熱交
換器(HEX2a)へ流れ、第1主熱交換器(HEX2a)で2次
側回路(20)の冷媒と熱交換して凝縮して高圧の液冷媒
となる。その際、第1回路(10a)において温熱が生成
し、該温熱が2次側回路(20)の冷媒に供給される。一
方、第1加熱熱交換器(HEX3a)へ向かう高圧のガス冷
媒は、第1分岐配管(1)を通って第1加熱熱交換器(H
EX3a)へ流れ、第1加熱熱交換器(HEX3a)で2次側回
路(20)の液冷媒と熱交換して凝縮し、該2次側回路
(20)の液冷媒を蒸発させる。該第1主熱交換器(HEX2
a)及び第1加熱熱交換器(HEX3a)で凝縮して高圧の液
冷媒となった冷媒は、一旦合流して第2分岐配管(2)
を流れた後に再び分流されて、一部は第1室外熱交換器
(HEX5a)へ向かって流れ、残りは冷却熱交換器(HEX
4)へ向かって流れる。第1室外熱交換器(HEX5a)へ向
かう高圧の液冷媒は、第1膨張弁(EV-1)で減圧されて
低圧の液冷媒となり、その後、主配管(5a)を通って第
1室外熱交換器(HEX5a)へ流れ、第1室外熱交換器(H
EX5a)において外気と熱交換して蒸発する。一方、冷却
熱交換器(HEX4)へ向かう高圧の液冷媒は、第2分岐配
管(2)を流れ、第3膨張弁(EV-3)で減圧されて低圧
の液冷媒となり、その後、冷却熱交換器(HEX4)におい
て2次側回路(20)のガス冷媒と熱交換して蒸発し、該
2次側回路(20)のガス冷媒を凝縮させる。該第1室外
熱交換器(HEX5a)及び冷却熱交換器(HEX4)で蒸発し
た第1回路(10a)の冷媒は、合流した後に第1圧縮機
(11a)に吸入され、この循環を繰り返す。
【0079】上記第2回路(10b)では、第2四路切換
弁(12b)が図5に破線で示すように切り換えられ、第
4膨張弁(EV-4)が全開に調整され、第5膨張弁(EV-
5)が所定開度に調整される。
【0080】この状態において、図7に実線の矢印で示
すように、第2回路(10b)内を冷媒が循環する。即
ち、第2圧縮機(11b)から吐出された高圧のガス冷媒
は、第2四路切換弁(12b)を通って第2主熱交換器(H
EX2b)へ流れ、第2主熱交換器(HEX2b)で2次側回路
(20)の冷媒と熱交換して凝縮して高圧の液冷媒とな
る。その際、第2回路(10b)において温熱が生成し、
該温熱が2次側回路(20)の冷媒に供給される。第2主
熱交換器(HEX2b)で凝縮した高圧の液冷媒は、主配管
2から第3分岐配管(3)へ流入し、第5膨張弁(EV-
5)で減圧されて低圧の液冷媒となる。該低圧の液冷媒
は、主配管(5b)を通って第2室外熱交換器(HEX5b)
へ流れ、第2室外熱交換器(HEX5b)において外気と熱
交換して蒸発する。該第2室外熱交換器(HEX5b)で蒸
発した第2回路(10b)のガス冷媒は、第2四路切換弁
(12b)を通って第2圧縮機(11b)に吸入され、この循
環を繰り返す。この運転状態においては、第2加熱熱交
換器(HEX3b)へは第2回路(10b)の冷媒は供給されな
い。
【0081】上記第3回路(10c)では、第3四路切換
弁(12c)が図5に破線で示すように切り換えられ、第
6膨張弁(EV-6)が所定開度に調整される。
【0082】この状態において、図7に実線の矢印で示
すように、第3回路(10c)内を冷媒が循環する。即
ち、第3圧縮機(11c)から吐出された高圧のガス冷媒
は、第3四路切換弁(12c)を通って第3主熱交換器(H
EX2c)へ流れ、第3主熱交換器(HEX2c)で2次側回路
(20)の冷媒と熱交換して凝縮して高圧の液冷媒とな
る。その際、第3回路(10c)において温熱が生成し、
該温熱が2次側回路(20)の冷媒に供給される。第3主
熱交換器(HEX2c)で凝縮して高圧の液冷媒となった冷
媒は、第6膨張弁(EV-6)で減圧されて低圧の液冷媒と
なる。該低圧の液冷媒は、主配管(5c)を通って第3室
外熱交換器(HEX5c)へ流れ、第3室外熱交換器(HEX5
c)において外気と熱交換して蒸発する。該第3室外熱
交換器(HEX5c)で蒸発した第3回路(10c)のガス冷媒
は、第3四路切換弁(12c)を通って第3圧縮機(11c)
に吸入され、この循環を繰り返す。
【0083】また、上記2次側回路(20)において、搬
送回路(30)では、第1加熱熱交換器(HEX3a)におけ
る2次側回路(20)の冷媒の蒸発によって高圧が生成
し、冷却熱交換器(HEX4)における2次側回路(20)の
冷媒の凝縮によって低圧が生成する。そして、第1及び
第2加熱熱交換器(HEX3a,HEX3b)の高圧と冷却熱交換
器(HEX4)の低圧とを第1及び第2メインタンク(T1,T
2)に供給し、上記実施形態1の2次側回路(20)と同
様に動作して、各メインタンク(T1,T2)での液冷媒の
押し出しと回収とを行う。一方、主回路(21)では、上
記実施形態1の暖房運転時とほぼ同様に冷媒が循環し、
室内の暖房を行う。即ち、各メインタンク(T1,T2)か
ら押し出された液冷媒が上記第1〜第3主熱交換器(HE
X2a〜HEX2c)に分流して流れ、各主熱交換器(HEX2a〜H
EX2c)において上記第1〜第3回路(10a〜10c)の冷媒
と熱交換を行って蒸発する点のみが上記実施形態1にお
ける動作と異なる。
【0084】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、上記実施形態1で得られる効果
と同様の効果が得られる。つまり、第2加熱熱交換器
(HEX3b)において充分な高圧を生成できない運転状態
においては、2次側回路(20)の冷媒を確実に循環させ
ることができない。これに対して、本実施形態の1次側
回路(10)は、第1回路(10a)の電磁弁(SV)を開放
して、第1加熱熱交換器(HEX3a)へ第1回路(10a)の
高圧のガス冷媒を供給することができる。これによっ
て、上述の運転状態においても第1加熱熱交換器(HEX3
a)で高圧を生成することができ、該高圧を用いて2次
側回路(20)の冷媒を循環させることができる。この結
果、運転状態に拘わらず、2次側回路(20)における冷
媒の循環を充分に確保することができ、1次側回路(1
0)の温熱又は冷熱を室内熱交換器(HEX1)へ搬送する
ことにより、空調能力を常に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る空気調和装置の冷媒配管系統
図である。
【図2】実施形態1に係る空気調和装置の冷房運転時に
おいて、1次側回路の高圧の液冷媒を加熱熱交換器に供
給する運転時の冷媒循環動作を示す図である。
【図3】実施形態1に係る空気調和装置の冷房運転時に
おいて、1次側回路の高圧のガス冷媒を加熱熱交換器に
供給する運転時の冷媒循環動作を示す図である。
【図4】実施形態1に係る空気調和装置の暖房運転時の
冷媒循環動作を示す図である。
【図5】実施形態2に係る空気調和装置の冷媒配管系統
図である。
【図6】実施形態2に係る空気調和装置の冷房運転時の
冷媒循環動作を示す図である。
【図7】実施形態2に係る空気調和装置の暖房運転時の
冷媒循環動作を示す図である。
【符号の説明】
(10) 1次側回路(熱源側冷媒回路) (11) 圧縮機 (11a〜11c)第1〜第3圧縮機 (20) 2次側回路(利用側冷媒回路) (30) 搬送回路 (搬送手段) (HEX1)室内熱交換器(利用側熱交換器) (HEX2)主熱交換器 (HEX3)加熱熱交換器(加圧手段) (HEX3a,HEX3b)第1,第2加熱熱交換器(加圧手段) (HEX4)冷却熱交換器(減圧手段) (HEX5)室外熱交換器 (T1) 第1メインタンク (T2) 第2メインタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 昌弘 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 堀 靖史 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温熱又は冷熱を生成する熱源側冷媒回路
    (10)と、搬送手段(30)により冷媒を循環させ、上記
    熱源側冷媒回路(10)の温熱又は冷熱を利用側熱交換器
    (HEX1)へ搬送して該利用側熱交換器(HEX1)に吸熱動
    作又は放熱動作を行わせる利用側冷媒回路(20)とを備
    えた冷凍装置において、 上記搬送手段(30)は、高圧を生成する加圧手段(HEX
    3)と低圧を生成する減圧手段(HEX4)とを備え、該加
    圧手段(HEX3)で生成した高圧と減圧手段(HEX4)で生
    成した低圧との差により利用側冷媒回路(20)の冷媒に
    循環駆動力を付与するように構成され、 上記加圧手段(HEX3)は、熱源側冷媒回路(10)の冷媒
    の供給を受け、該冷媒との熱交換により利用側冷媒回路
    (20)の液冷媒を加熱し蒸発させて高圧を生成するよう
    に構成され、 上記熱源側冷媒回路(10)は、圧縮機(11)を備えて蒸
    気圧縮式冷凍サイクルを構成する閉回路から成り、上記
    利用側熱交換器(HEX1)の吸熱動作時に、上記加圧手段
    (HEX3)へ高圧の液冷媒と高圧のガス冷媒とを供給可能
    に構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 熱源側冷媒回路(10)は、圧縮機(11)を備える1つの
    閉回路から成り、加圧手段(HEX3)に供給する冷媒を高
    圧の液冷媒と高圧のガス冷媒とに切り換え可能に構成さ
    れていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の冷凍装置において、 熱源側冷媒回路(10)は、それぞれが圧縮機(11a〜11
    c)を備える複数の閉回路から構成され、該複数の閉回
    路のうち、少なくとも1つの閉回路が加圧手段(HEX3a,
    HEX3b)に高圧の液冷媒を供給可能に構成され、少なく
    とも1つの閉回路が加圧手段(HEX3a,HEX3b)に高圧の
    ガス冷媒を供給可能に構成されていることを特徴とする
    冷凍装置。
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