JP3569546B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の室内機を有する空調ユニットを複数系統備えた空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の複数の室内機を有する空気調和装置については、既に、さまざまな開発がなされており、例えば、冷凍・第61巻第708号(昭和61年10月号)P1038〜1045に示されているような空調ユニットがある。
【0003】
その基本的な技術は、図5に示すように、室外機1内に設置された、圧縮機2,四方弁3,室外側熱交換器4、及び、室外側膨張弁5と、室外機1に対して並列に設置された室内機6内の室内側膨張弁7、及び、室内側熱交換器8を環状に順次接続し、ヒ−トポンプ式冷凍サイクルが構成されているというものである。
【0004】
圧縮機2は容量可変で、供給電力の周波数を変えることにより冷凍サイクル内の冷媒循環量を変えることができる。
【0005】
また、四方弁3によって冷房運転,暖房運転が切り替えられ、冷房運転時は図5中の実線矢印の方向に冷媒が流れて冷房サイクルが形成され、暖房運転時には図5中の破線方向に冷媒が流れて暖房サイクルが形成される。
【0006】
また、室外側熱交換器4,及び、室内側熱交換器8には、近接してそれぞれ、室外側送風機9,及び、室内側送風機10が設置されている。
【0007】
このような空調ユニットにおいて、複数の、例えば、3台の室内機6a,6b,6cはそれぞれ個別に運転が可能であり、室内機6aのみ運転の場合は、他の室内機6b,6cは室内側膨張弁7b,7cを全閉にすると共に、室内側送風機10b,10cも停止している。この時、圧縮機2はインバ−タ等で能力制御を行い、室内機の運転台数に応じた能力で個別運転することが可能である。
【0008】
更に、ビルなどで室内機を6台、9台あるいは、それ以上設置する必要のある場合、例えば、6台の場合は、図6(a)、及び図6(b)に示すように、2系統の空調ユニットI,IIを設置した空気調和装置において、各空調ユニットそれぞれで個別運転することにより対応できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の従来例では、空調ユニットI,IIをそれぞれで単独で個別運転するため、即ち、空調ユニットIと空調ユニットII間で熱の授受が不可能である。
【0010】
即ち、空調ユニットI,IIにおいて熱負荷が異なる場合、例えば、空調ユニットIで空調能力が不足していて、空調ユニットIIで空調能力が余っていても対応が不可能であるため空調ユニットIIにおける各室の快適性が損なわれるという欠点を有していた。
【0011】
また、上記従来例において空気調和装置の設計を行う場合、一般に、空調ユニットIの空調能力は空調ユニットI側のピ−ク時の熱負荷に、空調ユニットIIの空調能力は空調ユニットII側のピ−ク時の熱負荷に対応するように設計される。
【0012】
従って、空調ユニットI側とII側の熱負荷のピ−クが発生する時刻が異なる場合、ピ−ク時以外では過剰設備ということになり、設備費用が高価になり、かつ、電力会社との契約電力費用も高価になるという欠点を有していた。
【0013】
また、上記従来例では、使用する電力として空気調和装置が主として使用される昼間の電力であるため、年々電子機器の使用量が増加しているという社会的見地から見ると、高負荷時刻に消費電力のピ−クが極限状態になり、電力供給能力を越える可能性があるという欠点を有していた。
【0014】
そこで、本発明は、従来の課題を解決するもので、異なる系統の空調ユニット相互間において熱移動可能として空調設備容量低減を図るだけでなく、夜間等の余剰電力エネルギーを熱に変換して蓄熱しておき、昼間にその電力を利用することにより、昼間の高負荷時刻における電力ピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる空気調和装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明の空気調和装置は、複数の空調ユニットそれぞれに共通する冷媒熱交換器と冷媒熱交換器用減圧装置とを直列に接続してなる熱交換回路を、第1冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間に、熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が熱交換回路を経由する場合と経由しない場合とに第1冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、複数の空調ユニットそれぞれに共通する蓄熱槽と蓄熱槽用減圧装置とを直列に接続してなる蓄熱回路を、第2冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間に、熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が蓄熱回路を経由する場合と経由しない場合とに第2冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、冷媒熱交換器の反冷媒熱交換器用減圧装置側と、負荷側熱交換器と四方弁との間を第1バイパス弁を備えた第1バイパス回路にて接続し、かつ、蓄熱槽の反蓄熱槽用減圧装置側と、負荷側熱交換器と四方弁との間を第2バイパス弁を備えた第2バイパス回路にて接続し、更に、複数の空調ユニットすべてを同一運転モードとする制御装置を備えた構成になっている。
【0016】
また、上記構成において、複数の空調ユニットすべてを同一運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする制御装置の代わりに、複数の空調ユニットを異なる運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする制御装置を備えた構成になっている。
【0017】
【作用】
本発明の空気調和装置において、まず、複数の空調ユニットすべてを同一運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする場合について説明する。
【0018】
この場合、複数の空調ユニットの空調運転において、各第1冷媒流路切替装置を切替えて熱交換回路と各冷凍サイクルを連通して、熱源側膨張弁、冷媒熱交換器用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第1バイパス弁を制御しながら運転することにより、冷媒熱交換器を介して各冷凍サイクル内の冷媒が保有している熱の移動が可能になる。
【0019】
また、夜間において複数の空調ユニットの各第2冷媒流路切替装置を切替えて蓄熱回路と各冷凍サイクルを連通して、熱源側膨張弁、蓄熱槽用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第2バイパス弁を制御しながら運転することにより、夜間電力を利用して蓄熱槽に蓄熱することができ、その蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用することにより、昼間の電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0020】
次に、複数の空調ユニットを異なる運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする場合について説明する。
【0021】
この場合、複数の空調ユニットの空調運転において、各第1冷媒流路切替装置を切替えて熱交換回路と各冷凍サイクルを連通することにより、冷媒熱交換器を介して各冷凍サイクル内の冷媒が保有している熱の移動が可能になるのは、複数の空調ユニットすべてが同一運転モードの場合と同様である。
【0022】
夜間においては、翌日の空調負荷として冷房、暖房負荷のどちらか大きいと予想される負荷に対応する運転モードにて、すべての空調ユニット、あるいは一部の空調ユニットの第2冷媒流路切替装置を切替えて蓄熱回路と冷凍サイクルを連通して、熱源側膨張弁、蓄熱槽用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第2バイパス弁を制御しながら運転することにより、蓄熱槽の蓄熱材に蓄冷、あるいは蓄熱しておくことができる。
【0023】
その蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用することにより、電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0024】
一方、運転モードが逆である空調ユニットについては、空調運転を行う際の空気熱源に代わる、補助熱源として蓄熱槽の蓄冷熱を利用することができる。即ち、空調運転中に異なる系統の空調ユニット間において、熱源側膨張弁、蓄熱槽用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第2バイパス弁を制御しながら運転することにより、熱回収運転を行え、昼間の電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明による空気調和装置の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0026】
図1は本発明の第1の実施例による空気調和装置の冷凍サイクル図である。図2は1日の時刻に対する空調負荷曲線図である。
【0027】
図1において、空気調和装置は、2系統の空調ユニットIの冷凍サイクルAと空調ユニットIIの冷凍サイクルB、熱交換回路C、及び蓄熱回路Dとからなり、空調ユニットIとIIについては設置場所以外は同一機器で構成されているものとする。
【0028】
空調ユニットI,IIは、室外機1、3台の室内機6a,6b,6cからなり、そして、圧縮機2、四方弁3、室外側熱交換器4、室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、室内側熱交換器8a,8b,8cを環状に接続して冷凍サイクルA,Bを構成している。
【0029】
熱交換回路Cは、冷媒熱交換器用膨張弁EV1と空調ユニットI,IIそれぞれに共通する冷媒熱交換器HEとを直列に接続された構成であり、蓄熱回路Dは、蓄熱槽用膨張弁EV2と空調ユニットI,IIそれぞれに共通する蓄熱槽STRとを直列に接続した構成である。
【0030】
ここで、熱交換回路Cは、冷媒流路切替用の第1二方弁KV1、及び第2二方弁KV2を介して、冷凍サイクルA,Bにおける室外側膨張弁5と室内機6a,6b,6cとの間に対して並列に設置されている。
【0031】
蓄熱回路Dは、冷媒流路切替用の第3二方弁KV3、及び第4二方弁KV4を介して、冷凍サイクルA,Bにおける室外側膨張弁5と室内機6a,6b,6cとの間に対して並列に設置されている。
【0032】
また、冷媒熱交換器HEは第1熱交換部12,第2熱交換部13とからなり、第1熱交換部12と、室内側熱交換器8a,8b,8cと四方弁との間が、第1バイパス弁BV1を介して接続された第1バイパス回路Eが設置されている。
【0033】
蓄熱槽STRは第1熱交換部14,第2熱交換部15とからなり、その中には蓄熱材11が充填されており、第1熱交換部14と、室内側熱交換器8a,8b,8cと四方弁3との間が、第2バイパス弁BV2を介して接続された第2バイパス回路Fが設置されている。
【0034】
更に、3台の室内機6a,6b,6cは、室内側熱交換器8a,8b,8c、室内側膨張弁7a,7b,7c、及び、室内側送風機10a,10b,10cとから構成されている。
【0035】
そして、空調ユニットIと空調ユニットIIとを同一モード(冷房、または暖房)で運転するように、四方弁3、室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、二方弁KV1〜KV4、冷媒熱交換器用膨張弁EV1、蓄熱槽用膨張弁EV2、及びバイパス弁BV1,BV2と信号線で接続された制御装置CN1が設置されている。
【0036】
図2中のL1、及びL2は各空調ユニットI、及びIIが設置されている各室内の空調負荷の総和の時間推移曲線を示し、Qmaxは各空調ユニットI、及びIIの最大空調能力を示す。
【0037】
以上のように構成された空気調和装置について、以下その動作を説明する。
尚、四方弁3のモ−ドについては、圧縮機2吐出側と室外側熱交換器4とを、かつ、圧縮機2吸入側と室内機6とを連通する場合を冷房モ−ド、圧縮機2吐出側と室内機6とを、かつ、圧縮機2吸入側と室外側熱交換器4とを連通する場合を暖房モ−ドと定義する。
【0038】
各場合における本実施例の空気調和装置の各構成部品の動作状態を示す(表1)を参照しながら説明する。
【0039】
【表1】
【0040】
(A)夜間の蓄冷・蓄熱運転の場合
制御装置CN1からの信号により、空調ユニットI,IIにおいて、第1二方弁KV1:閉、第2二方弁KV2:開、第3二方弁KV3:開、第4二方弁KV4:閉、第1バイパス弁BV1:閉、第2バイパス弁BV2:開、室内側膨張弁7:全閉とする。
(A−1)蓄冷モ−ド
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:冷房モ−ド、室外側膨張弁5:全開、蓄熱槽用膨張弁EV2:所定の開度とする。
【0041】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧の冷媒は、室外側熱交換器4にて凝縮して高温高圧の液冷媒となり、蓄熱回路Dにおける蓄熱槽用膨張弁EV2にて減圧されて液あるいは二相状態となり、蓄熱槽STR内の第1熱交換部14の管内にて蒸発して蓄熱材11から吸熱して蓄熱材11に蓄冷した後、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
(A−2)蓄熱モ−ド
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:暖房モ−ド、室外側膨張弁5:所定の開度、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開とする。
【0042】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧のガス冷媒は、蓄熱槽STR内の第1熱交換部14の管内にて凝縮して蓄熱材11へ放熱して蓄熱材11に蓄熱した後、室外側膨張弁5で減圧されて液あるいは二相状態となり、室外側熱交換器4の管内にて蒸発して過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
(B)通常の昼間運転で、空調ユニットI,IIの系統間の熱移動を行わない場合この場合、制御装置CN1からの信号により、第1,3二方弁KV1,KV3:閉、第2,4二方弁KV2,KV4:開、第1,2バイパス弁BV1,BV2:閉とする。
(B−1)冷房モ−ド
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:冷房モ−ド、室外側膨張弁5:全開、室内側用膨張弁7a,7b,7c:所定の開度とする。この時、圧縮機2から送られる高温高圧のガス冷媒は、室外側熱交換器4にて凝縮し、室内側用膨張弁7にて減圧されて液あるいは二相状態となり、室内側熱交換器8a,8b,8cの管内にて蒸発して室内空気から吸熱した後(冷房運転)、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
【0043】
更に、空調ユニットI,II共に、夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた熱エネルギーを利用する場合、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、第3二方弁KV3,第4二方弁KV4:開、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開として、蓄熱槽STRの冷熱を空調ユニットIにおける室内機6a,6b,6c入口側の冷媒の過冷却度増大、つまり冷房能力増大に利用できる。
(B−2)暖房モ−ド
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:暖房モ−ド、室外側膨張弁5:所定の開度、室内側膨張弁7a,7b,7c:全開とする。この時、圧縮機2から送られる高温高圧の冷媒は、室内側熱交換器8a,8b,8cの管内にて凝縮して室内空気へ放熱した後(暖房運転)、室外側膨張弁5で減圧されて液あるいは二相状態となり、室外側熱交換器4の管内にて蒸発して、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
【0044】
更に、空調ユニットI,II共に夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた熱エネルギーを利用する場合、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、第3二方弁KV3:開、第4二方弁KV4:閉、第2バイパス弁BV2:閉、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開として、蓄熱槽STRの蓄熱を空調ユニットIの過熱度増大、つまり暖房能力増大に利用できる。
(C)昼間運転で、空調ユニットI,IIの系統間の熱移動を行う場合
(C−1)空調ユニットI,IIとも冷房運転の場合
まず、図2中の時刻τ1〜τ2の空調負荷曲線で示すように、空調ユニットIの最大空調能力Qmaxよりも空調ユニットI側の各室内の空調負荷の総和L1が大きく、且つ空調ユニットIIが余剰空調能力を有している場合、即ち、空調ユニットIからIIへ熱移動する場合について説明する。
【0045】
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:冷房モード、室外側膨張弁5:全開、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度とする。
【0046】
更に、制御装置CN1からの信号により、空調ユニットIにおいては第1二方弁KV1:開、第2二方弁KV2:閉、第1バイパス弁BV1:閉、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:全開とし、一方、空調ユニットIIでは第1二方弁KV1:開、第2二方弁KV2:開、第1バイパス弁BV1:開、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:所定の開度と設定する。
【0047】
この場合、冷媒熱交換器HEにおいて、空調ユニットIの室外側熱交換器4を出た後、冷媒熱交換器HEに流入した高温高圧の液冷媒と、空調ユニットIIの室外側熱交換器4を出た後、冷媒熱交換器用膨張弁EV1により減圧されて冷媒熱交換器HEに流入して冷媒熱交換器HEの第2熱交換部13で蒸発した低温低圧の二相冷媒とが熱交換することにより、空調ユニットIからIIへ系統間の熱移動が可能となる。
【0048】
即ち、空調ユニットIIにおける余剰冷房能力分により空調ユニットIの過冷却度が増大し、室内機6a,6b,6cでの冷房能力増大が図れ、空調ユニットIの冷房負荷に対応することができる。
【0049】
更に、空調ユニットIのみが夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた熱エネルギーを利用する場合、空調ユニットIにおいて第3二方弁KV3,第4二方弁KV4:開、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開として、空調ユニットIIにおいて第3二方弁KV3,第4二方弁KV4:閉、蓄熱槽用膨張弁EV2:全閉として、蓄熱槽STRの冷熱を空調ユニットIにおける室内機6a,6b,6c入口側の冷媒の過冷却度増大、つまり冷房能力増大に利用できる。
【0050】
逆に、図2中の時刻τ3〜τ4の空調負荷曲線で示すように、空調ユニットIIの最大空調能力Qmaxよりも空調ユニットII側の各室内の空調負荷の総和L2が大きく、且つ空調ユニットIが余剰空調能力を有している場合、即ち、空調ユニットIIからIへ熱移動する場合についても同様にして、空調ユニットIにおける余剰冷房能力分により空調ユニットIIの過冷却度増大、つまり冷房能力増大が図れ、空調ユニットIIの冷房負荷に対応することができる。
(C−2)空調ユニットI,IIとも暖房運転の場合
まず、冷房運転の場合と同様に、空調ユニットIIが余剰空調能力を有している場合、即ち、空調ユニットIからIIへ熱移動する場合について説明する。
【0051】
制御装置CN1からの信号により、四方弁3:暖房モード、室外側膨張弁5:所定の開度、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度とする。
【0052】
そして、空調ユニットIにおいては第1二方弁KV1:開、第2二方弁:閉、第1バイパスBV1:開、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:全開とし、一方、空調ユニットIIでは第1二方弁KV1:開、第2二方弁:開、第1バイパスBV1:閉、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:全開とする。
【0053】
この場合、冷媒熱交換器HEにおいて、空調ユニットIIの圧縮機2吐出後、第1バイパス弁BV1を介して冷媒熱交換器HEに流入した高温高圧ガス冷媒と、空調ユニットIの室内側膨張弁7a,7b,7cにて減圧され、冷媒熱交換器HEに流入した低温低圧二相冷媒とが熱交換することにより、空調ユニットIIからIへ系統間の熱移動が可能となる。
【0054】
即ち、空調ユニットIIにおける余剰暖房能力分を空調ユニットIの蒸発能力増大に補填し、つまり暖房能力増大が図れ、空調ユニットIの暖房負荷に対応することができる。
【0055】
更に、空調ユニットIのみが夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた熱エネルギーを利用する場合、空調ユニットIにおいて第3二方弁KV3:開、第4二方弁KV4:閉、第2バイパス弁BV2:閉、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開として、空調ユニットIIにおいて第3二方弁KV3:閉、第4二方弁KV4:閉、第2バイパス弁BV2:閉、蓄熱槽用膨張弁EV2:全閉として、蓄熱槽STRの蓄熱を空調ユニットIの過熱度増大、つまり暖房能力増大に利用できる。
【0056】
逆に、図2中の時刻τ1〜τ2の負荷曲線で示すように、空調ユニットIが余剰空調能力を有している場合、即ち、空調ユニットIIからIへ熱移動する場合についても同様にして、空調ユニットIにおける余剰暖房能力分により空調ユニットIIの蒸発能力増大、つまり暖房能力増大が図れ、空調ユニットIIの暖房負荷に対応することができる。
【0057】
以上のように、本実施例の空気調和装置は、2系統の空調ユニットI,IIすべてを同一運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする場合、空調ユニットI,IIの空調運転において、制御装置CN1からの信号により、各々の第1〜2二方弁KV1〜KV2、第1バイパス弁BV1の切替制御、及び室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、冷媒熱交換器用膨張弁EV1の開度制御を行い、熱交換回路Cと各冷凍サイクルAとBを連通することにより、冷媒熱交換器HEを介して冷凍サイクルAとB内の冷媒が保有している熱の移動が可能になる。
【0058】
また、蓄熱槽を使用する場合、空調ユニットI,IIの各々において、制御装置CN1からの信号により、第3〜第4二方弁KV3〜KV4、第2バイパス弁BV2の切替制御、及び室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、蓄熱槽用膨張弁EV2の開度制御を行い、蓄熱回路Dと各冷凍サイクルAとBとを連通することにより、夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄熱することができ、また、その蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用することができ、電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0059】
次に、本発明による空気調和装置の第2の実施例について説明する。なお、第1の実施例と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0060】
図3は本発明の第2の実施例による空気調和装置の冷凍サイクル図である。
図3において空調ユニットIと空調ユニットIIとが異なるモード(冷房、または暖房)で運転するように、四方弁3、室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、二方弁KV1〜KV4、冷媒熱交換器用膨張弁EV1、蓄熱槽用膨張弁EV2、、及びバイパス弁BV1,BV2と信号線で接続された制御装置CN2が設置されている。
【0061】
以上のように構成された空気調和装置について、各構成部品の動作状態を示す(表2)を参照しながら、以下それらの動作を説明する。
【0062】
【表2】
【0063】
(A’)夜間の蓄冷・蓄熱運転の場合
翌日の空調負荷として、空調負荷の大きいモード運転に対応するべく、夜間においては空調ユニットI、あるいはIIのどちらかのみで蓄熱運転(暖房向け)、あるいは蓄冷運転(冷房向け)を行う。ここでは、夜間運転は空調ユニットIのみで行うものとする。
(A’−1)冷房負荷の方が大きい場合
制御装置CN2からの信号により、四方弁3:冷房モ−ド、室外側膨張弁5:全開、蓄熱槽用膨張弁EV2:所定の開度とする。
【0064】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧の冷媒は、室外側熱交換器4にて凝縮して高温高圧の液冷媒となり、蓄熱回路Dにおける蓄熱槽用膨張弁EV2にて減圧されて液あるいは二相状態となり、蓄熱槽STR内の第1熱交換部14の管内にて蒸発して蓄熱材11から吸熱して蓄熱材11に蓄冷した後、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
(A’−2)暖房負荷の方が大きい場合
制御装置CN2からの信号により、四方弁3:暖房モ−ド、室外側膨張弁5:所定の開度、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開とする。
【0065】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧のガス冷媒は、蓄熱槽STR内の第1熱交換部14の管内にて凝縮して蓄熱材11へ放熱して蓄熱材11に蓄熱した後、室外側膨張弁5で減圧されて液あるいは二相状態となり、室外側熱交換器4の管内にて蒸発して過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
(B’)昼間運転で、冷房負荷が大きく、空調ユニットI,IIの系統間の熱移動を行わない場合
この場合、制御装置CN2からの信号により、第1,3二方弁KV1,KV3:閉、第2,4二方弁KV2,KV4:開、第1,2バイパス弁BV1,BV2:閉とする。
(B’−1)空調ユニットI:冷房モ−ド,空調ユニットII:暖房モード
空調ユニットIについては、制御装置CN2からの信号により、四方弁3:冷房モ−ド、室外側膨張弁5:全開、室内側用膨張弁7a,7b,7c:所定の開度に制御される。
【0066】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧のガス冷媒は、室外側熱交換器4にて凝縮し、室内側用膨張弁7にて減圧されて液あるいは二相状態となり、室内側熱交換器8a,8b,8cの管内にて蒸発して室内空気から吸熱した後(冷房運転)、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
【0067】
一方、空調ユニットIIについては、制御装置CN2からの信号により、四方弁3:暖房モ−ド、室外側膨張弁5:所定の開度、室内側膨張弁7a,7b,7c:全開に制御される。
【0068】
この時、圧縮機2から送られる高温高圧の冷媒は、室内側熱交換器8a,8b,8cの管内にて凝縮して室内空気へ放熱した後(暖房運転)、室外側膨張弁5で減圧されて液あるいは二相状態となり、室外側熱交換器4の管内にて蒸発して、過熱ガスとなって圧縮機2へ戻る。
【0069】
更に、空調ユニットIにおいて、夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた熱エネルギーを利用する場合、空調ユニットIにおける室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、第3二方弁KV3,第4二方弁KV4:開、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開として、蓄熱槽STRの冷熱を空調ユニットIの室内機6a,6b,6c入口側の冷媒の過冷却度増大、つまり冷房能力増大に利用できる。
(B’−2)空調ユニットI:暖房モ−ド,空調ユニットII:冷房モード
この場合、(B’−1)の場合の空調ユニットIとIIが逆になるだけであるので詳細な説明は省略する。
(C’)昼間運転で、空調ユニットI,IIの系統間の熱移動を行う場合
この場合、各空調ユニットの運転モードは2種類考えられるが、(B’−2)の場合と同様、空調ユニットIとIIが逆になるだけであるので、空調ユニットI:冷房モ−ド,空調ユニットII:暖房モードの場合のみについて説明することとし、空調ユニットI:暖房モ−ド,空調ユニットII:冷房モードの場合の説明は省略する。
(C’−1)蓄熱槽STRの冷熱を利用しない場合
空調ユニットIについては、制御装置CN2からの信号により、四方弁3:冷房モード、室外側膨張弁5:全開、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、第1二方弁KV1:開、第2二方弁KV2:閉、第3二方弁KV3:閉、第4二方弁KV2:開、第1バイパス弁BV1:閉、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:全開のように制御する。
【0070】
一方、空調ユニットIIについては、制御装置CN2からの信号により、四方弁3:暖房モ−ド、室外側膨張弁5:所定の開度、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開、第1二方弁KV1:開、第2二方弁KV2:開、第3二方弁KV3:閉、第4二方弁KV2:開、第1バイパス弁BV1:閉、第2バイパス弁BV2:閉、冷媒熱交換器用膨張弁EV1:所定の開度のように制御する。
【0071】
この場合、冷媒熱交換器HEにおいて、空調ユニットIの室外側熱交換器4を出た後、冷媒熱交換器HEに流入した高温高圧の液冷媒と、空調ユニットIIの室内側熱交換器8a,8b,8cを出た後、室内側膨張弁7a,7b,7cにより減圧されて冷媒熱交換器HEに流入した低温低圧の二相冷媒とが熱交換することにより、空調ユニットIからIIへ系統間の熱移動が可能となる。
【0072】
即ち、空調ユニットIにおいて必要とする凝縮能力分を、空調ユニットIIにおいて必要とする蒸発能力分で回収するという、熱回収運転が可能となる。
【0073】
更に、蓄熱槽STRを利用する場合、制御装置CN2からの信号により、空調ユニットIにおいて四方弁3:冷房モード、室外側膨張弁5:全開、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開、第2バイパス弁BV2:閉、第3二方弁KV3,第4二方弁KV4:開と制御して運転する。
【0074】
これにより、空調ユニットIにおける室外熱交換器4にて凝縮された高温高圧冷媒が蓄熱槽STRの第1熱交換部14の管内にて更に凝縮して蓄熱材11に放熱することにより、冷媒過冷却の増大、つまり冷房能力増大が図れる。
【0075】
同時に、制御装置CN2からの信号により、空調ユニットIIにおいて四方弁3:暖房モード、室外側膨張弁5:所定の開度、室内側膨張弁7a,7b,7c:所定の開度、第1二方弁:開、第2二方弁:閉、蓄熱槽用膨張弁EV2:全開、第2バイパス弁BV2:閉、第3二方弁KV3:開、第4二方弁KV4:閉と制御して運転する。
【0076】
これにより、空調ユニットIIにおける室内側膨張弁7a,7b,7cにて減圧された二相冷媒が蓄熱槽STRの第2熱交換部15の管内にて蒸発して蓄熱材11より吸熱して蓄冷運転が行える。
【0077】
従って、蓄熱槽STR内の蓄熱材11を媒体として、空調ユニットIにおいて必要とする凝縮能力分を、空調ユニットIIにおいて必要とする蒸発能力分で回収するという、熱回収運転を行うことができ、省エネルギー運転が可能となる。
【0078】
以上のように、本実施例の空気調和装置は、2系統の空調ユニットI,IIが異なる運転モード(冷房、あるいは暖房運転)とする場合、空調ユニットI,IIの空調運転において、制御装置CN2からの信号により、各々の第1〜2二方弁KV1〜KV2、第1バイパス弁BV1の切替制御、及び室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、冷媒熱交換器用膨張弁EV1の開度制御を行い、熱交換回路Cと各冷凍サイクルAとBを連通させる。
【0079】
このことにより、冷媒熱交換器HEを介して冷凍サイクルAとB内の冷媒が保有している熱の移動が可能になる。
(C’−2)蓄熱槽STRの冷熱を使用する場合
空調ユニットI,IIの各々において、制御装置CN2からの信号により、第3〜第4二方弁KV3〜KV4、第2バイパス弁BV2の切替制御、及び室外側膨張弁5、室内側膨張弁7a,7b,7c、蓄熱槽用膨張弁EV2の開度制御を行い、蓄熱回路Dと各冷凍サイクルAとBとを連通させる。
【0080】
このことにより、夜間電力を利用して蓄熱槽STRに蓄えた蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用でき、電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となるだけでなく、蓄熱槽STR内の蓄熱材11を媒体として、空調ユニットIにおいて必要とする凝縮(あるいは蒸発)能力分を、空調ユニットIIにおいて必要とする蒸発(あるいは凝縮)能力分で回収するという、熱回収運転を行うことができ、省エネルギー運転が可能となる。
【0081】
なお、第1の実施例、及び第2の実施例において、第2バイパス回路として、蓄熱槽STRと、室内側熱交換器8a,8b,8cと四方弁3との間を第2バイパス弁BV2を介して接続する構成としたが、図4に示すように、冷凍サイクルA,Bにおいて、室内側熱交換器8a,8b,8cに対して並列に第2バイパス弁BV2を介して接続する構成としても同等の効果がある。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、複数の空調ユニットそれぞれに共通する冷媒熱交換器と冷媒熱交換器用減圧装置とを直列に接続してなる熱交換回路を、第1冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間に、熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が熱交換回路を経由する場合と経由しない場合とに第1冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、複数の空調ユニットそれぞれに共通する蓄熱槽と蓄熱槽用減圧装置とを直列に接続してなる蓄熱回路を、第2冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間に、熱源側減圧装置と負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が蓄熱回路を経由する場合と経由しない場合とに第2冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、冷媒熱交換器の反冷媒熱交換器用減圧装置側と、負荷側熱交換器と四方弁との間を第1バイパス弁を備えた第1バイパス回路にて接続し、かつ、蓄熱槽の反蓄熱槽用減圧装置側と、負荷側熱交換器と四方弁との間を第2バイパス弁を備えた第2バイパス回路にて接続し、更に、複数の空調ユニットすべてを同一運転モードとする制御装置を備えたものである。
【0083】
上記構成により、複数の空調ユニットの空調運転において、制御装置からの信号により、各々の第1〜2二方弁、第1バイパス弁の切替制御、及び熱源側減圧装置、負荷側減圧装置、冷媒熱交換器用減圧装置の開度制御を行い、熱交換回路と各冷凍サイクルを連通することにより、冷媒熱交換器を介して冷凍サイクル内の冷媒が保有している熱の移動が可能になる。
【0084】
また、蓄熱槽を使用する場合、複数の空調ユニットの各々において、制御装置からの信号により、第3〜第4二方弁、第2バイパス弁の切替制御、及び熱源側減圧装置、負荷側減圧装置、蓄熱槽用減圧装置の開度制御を行い、蓄熱回路と各冷凍サイクルとを連通することにより、夜間電力を利用して蓄熱槽に蓄熱することができ、また、その蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用することができ、電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0085】
また、他の本発明は、複数の空調ユニットを異なる運転モードとする制御装置を備えた構成になっている。
【0086】
この場合、複数の空調ユニットの空調運転において、制御装置からの信号により、各々の第1〜2二方弁、第1バイパス弁の切替制御、及び熱源側減圧装置、負荷側減圧装置、冷媒熱交換器用減圧装置の開度制御を行い、熱交換回路と各冷凍サイクルを連通することにより、冷媒熱交換器を介して冷凍サイクル内の冷媒が保有している熱の移動が可能になるのは、複数の空調ユニットすべてが同一運転モードの場合と同様である。
【0087】
夜間においては、翌日の空調負荷として冷房、暖房負荷のどちらか大きいと予想される負荷に対応する運転モードにて、すべての空調ユニット、あるいは一部の空調ユニットの第2冷媒流路切替装置を切替えて蓄熱回路と冷凍サイクルを連通して、熱源側膨張弁、蓄熱槽用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第2バイパス弁を制御しながら運転することにより、蓄熱槽の蓄熱材に蓄冷、あるいは蓄熱しておくことができる。
【0088】
その蓄冷熱を昼間の高負荷時刻等の必要な場合に利用することにより、電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0089】
一方、運転モードが逆である空調ユニットについては、空調運転を行う際の空気熱源に代わる、補助熱源として蓄熱槽の蓄冷熱を利用することができる。即ち、空調運転中に異なる系統の空調ユニット間において、熱源側膨張弁、蓄熱槽用膨張弁、負荷側膨張弁、及び第2バイパス弁を制御しながら運転することにより、熱回収運転という省エネルギー運転が行え、昼間の電力使用量のピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる。
【0090】
従って、異なる系統の空調ユニット相互間において熱移動可能として空調設備容量低減を図るだけでなく、夜間等の余剰電力エネルギーを熱に変換して蓄熱しておき、昼間にその電力を利用することにより、昼間の高負荷時刻における電力ピークを抑え、電力利用の平準化が可能となる空気調和装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例の空気調和装置の冷凍サイクル図
【図2】1日の時刻に対する空調負荷推移曲線図
【図3】本発明による第2の実施例の空気調和装置の冷凍サイクル図
【図4】本発明による第3の実施例の空気調和装置の冷凍サイクル図
【図5】従来例を示す多室式空気調和機の冷凍サイクル図
【図6】(a)従来例を示す空気調和装置の空調ユニットIの冷凍サイクル図
(b)従来例を示す空気調和装置の空調ユニットIIの冷凍サイクル図
【符号の説明】
2 圧縮機
3 四方弁
4 室外側熱交換器
5 室外側膨張弁
7a,7b,7c 室内側膨張弁
8a,8b,8c 室内側熱交換器
I,II 空調ユニット
A,B 冷凍サイクル
C 熱交換回路
D 蓄熱回路
E 第1バイパス回路
F 第2バイパス回路
BV1,BV2 バイパス弁
CN1,CN2 制御装置
EV1 冷媒熱交換器用膨張弁
EV2 蓄熱槽用膨張弁
HE 冷媒熱交換器
KV1,KV2,KV3,KV4 二方弁
STR 蓄熱槽
Claims (3)
- 圧縮機と、四方弁と、熱源側熱交換器と、熱源側減圧装置と、負荷側減圧装置と、負荷側熱交換器を環状に接続してなる冷凍サイクルを構成する複数の空調ユニットと、
前記複数の空調ユニットそれぞれに共通する冷媒熱交換器と、冷媒熱交換器用減圧装置とを直列に接続してなる熱交換回路と、
前記複数の空調ユニットそれぞれに共通する蓄熱槽と、蓄熱槽用減圧装置とを直列に接続してなる蓄熱回路とからなり、
第1冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間に前記熱交換回路を、前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が前記熱交換回路を経由する場合と経由しない場合とに前記第1冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、
第2冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間に前記蓄熱回路を、前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が前記蓄熱回路を経由する場合と経由しない場合とに前記第2冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、
かつ、前記冷媒熱交換器の反冷媒熱交換器用減圧装置側と、前記負荷側熱交換器と前記四方弁との間を第1バイパス弁を備えた第1バイパス回路にて接続し、
前記蓄熱槽の反蓄熱槽用減圧装置側と、前記負荷側熱交換器と前記四方弁との間を第2バイパス弁を備えた第2バイパス回路にて接続し、
更に、前記複数の空調ユニットすべてを同一運転モードとする制御装置を備えた空気調和装置。 - 圧縮機と、四方弁と、熱源側熱交換器と、熱源側減圧装置と、負荷側減圧装置と、負荷側熱交換器を環状に接続してなる冷凍サイクルを構成する複数の空調ユニットと、
前記複数の空調ユニットそれぞれに共通する冷媒熱交換器と、冷媒熱交換器用減圧装置とを直列に接続してなる熱交換回路と、
前記複数の空調ユニットそれぞれに共通する蓄熱槽と、蓄熱槽用減圧装置とを直列に接続してなる蓄熱回路とからなり、
第1冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間に前記熱交換回路を、前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が前記熱交換回路を経由する場合と経由しない場合とに前記第1冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、
第2冷媒流路切替装置を介して、各空調ユニットの前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間に前記蓄熱回路を、前記熱源側減圧装置と前記負荷側減圧装置との間を流れる冷媒が前記蓄熱回路を経由する場合と経由しない場合とに前記第2冷媒流路切替装置により切替可能に接続し、
かつ、前記冷媒熱交換器の反冷媒熱交換器用減圧装置側と、前記負荷側熱交換器と前記四方弁との間を第1バイパス弁を備えた第1バイパス回路にて接続し、
前記蓄熱槽の反蓄熱槽用減圧装置側と、前記負荷側熱交換器と前記四方弁との間を第2バイパス弁を備えた第2バイパス回路にて接続し、
更に、前記複数の空調ユニットを異なる運転モードとする制御装置を備えた空気調和装置。 - 空調ユニットの冷凍サイクルにおいて、負荷側熱交換器に対して並列に第2バイパス弁を備えた第2バイパス回路を設置した請求項1または請求項2記載の空気調和装置。
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JP10657694A Expired - Lifetime JP3569546B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 空気調和装置 |
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JP (1) | JP3569546B2 (ja) |
-
1994
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