JPH10318567A - 地域冷暖房システム - Google Patents

地域冷暖房システム

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JPH10318567A
JPH10318567A JP12698697A JP12698697A JPH10318567A JP H10318567 A JPH10318567 A JP H10318567A JP 12698697 A JP12698697 A JP 12698697A JP 12698697 A JP12698697 A JP 12698697A JP H10318567 A JPH10318567 A JP H10318567A
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cooling
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Mari Sada
真理 佐田
Ryusuke Fujiyoshi
竜介 藤吉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地域冷暖房システムにおいて、エアハンドリ
ングユニットやファンコイルユニットを設置した場合の
課題を解消し、また、消費電力が低減できて高い効率を
得る。 【解決手段】 地域冷暖房システムの熱源プラントから
供給される温水や冷水を利用する利用側の回路に冷媒循
環回路(2)を採用する。この冷媒循環回路(2)の液側の配
管(7)に冷媒に対して循環駆動力を与える搬送手段(5)を
設ける。搬送手段(5)に一対のタンク(T1,T2)を備えさ
せ、一方のタンク(T1)内部を加圧してタンク(T1)内の液
冷媒を冷媒循環回路(2)に押し出す一方、他方のタンク
(T2)内部を減圧することで冷媒循環回路(2)の液冷媒を
タンク(T2)内に吸引することで冷媒に循環駆動力を与え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に大都市圏等
で使用されている地域冷暖房システムに係り、特に、該
システムの高効率化対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば「新版 冷凍空調便覧
第4版 応用編(社団法人 日本冷凍協会編集、昭和56
年5月30日発行)の245頁」に開示されているよう
に、大都市等の特定の地域の建物に対し、熱源プラント
から蒸気、高温水、冷水等を供給し、この建物における
冷暖房や給湯に利用するようにした地域冷暖房システム
が知られている。このシステムは、大気汚染防止の一元
化や、ごみ消却の廃熱利用が可能になるなどといった利
点がある。以下、一般的な地域冷暖房システムについて
説明する。熱源プラントからの熱の利用形態としては、
室内にエアハンドリングユニットを設置したもの又はフ
ァンコイルユニットを設置したものが一般的である。
【0003】エアハンドリングユニットを設置したシス
テムは、エアダクトを有し、該エアダクト内を循環する
空気と熱源プラントからの熱媒体(蒸気等)との間で熱
交換を行う熱交換器を備えている。例えば室内の暖房時
には、この熱交換器によって熱媒体から空気に温熱が与
えられて高温になった空気を空調室内へ供給することに
より室内暖房を行う。
【0004】ファンコイルユニットを設置したシステム
は、水の循環回路を有し、該水循環回路を循環する水と
熱源プラントからの熱媒体(蒸気等)との間で熱交換を
行う熱交換器を備えている。上記水循環回路の一部は該
ファンコイルユニット内に引き込まれている。この構成
により、室内の暖房時には、熱交換器によって熱媒体か
ら水に温熱が与えられて高温になった水がファンコイル
ユニット内で空気と熱交換し、該空気が空調空気として
空調室内へ供給され、室内暖房を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の地域冷暖房システムにあっては、以下に
述べるような不具合があった。
【0006】エアハンドリングユニットを使用したもの
では、熱交換器と室内との間で空気を循環させる必要が
あるために、大きな搬送動力を必要とし、また、その搬
送動力を得るための設備を設置する機械室も必要にな
る。このため、ランニングコストの削減には限界があ
り、また、大型の設備が必要になるといった課題があ
る。
【0007】ファンコイルユニットを使用したもので
は、室内にまで水配管を延長させる必要があるため、水
漏れが懸念され、定期的な水漏れ点検等が必要になって
しまう。
【0008】上述した2タイプの利用形態に代えて、利
用側に冷凍装置を備えさせたものもある。つまり、圧縮
機、熱源プラントからの熱媒体との間で熱交換を行う熱
源側熱交換器、膨張弁、室内に設置された利用側熱交換
器を冷媒配管によって冷媒循環可能に接続した冷媒回路
を備えさせるようにしたものである。
【0009】しかしながら、このような冷凍回路を備え
たものでは、圧縮機への入力が大きく消費電力の増大に
繋がってしまうため実用的ではなかった。
【0010】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、地域冷暖房システムにおいて、エ
アハンドリングユニットやファンコイルユニットを設置
した場合の課題を解消し、また、消費電力が低減できて
高い効率を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、熱源設備(熱源プラント)から供給さ
れる熱源媒体(温水や冷水)の熱を利用する回路として
相変化を伴う冷媒の循環回路を使用し、この回路の液側
で冷媒の循環駆動力を得るようにすることで、高効率の
運転状態を実現可能にした。
【0012】具体的に、請求項1記載の発明は、図1ま
たは図2に示す如く、熱源設備から特定の地域に熱源媒
体を供給し、該地域での熱源媒体の熱を利用するように
した地域冷暖房システムを前提とする。熱源媒体の熱を
利用する利用側冷媒回路(2)を備えさせ、該利用側冷媒
回路(2) に、該回路(2) を循環する冷媒と熱源媒体との
間で熱交換を行う熱源側熱交換器(4) と、利用側熱交換
器(9) とを備えさせる。これら各熱交換器(4),(9) 同士
を、ガス冷媒が流通するガス配管(8) 及び液冷媒が流通
する液配管(7) によって接続して閉回路を構成する。ま
た、上記利用側冷媒回路(2) の液配管(7) に、該利用側
冷媒回路(2) の冷媒に循環駆動力を与える搬送手段(5)
を接続した構成としている。
【0013】この特定事項によれば、熱源側熱交換器
(4)において、利用側冷媒回路(2)を循環する冷媒と熱源
設備から供給される熱源媒体との間で熱交換が行われ、
利用側冷媒回路(2)に与えられた熱が利用側熱交換器(9)
まで搬送されて室内の空気調和などに利用される。この
際、利用側冷媒回路(2)では液配管(7)に備えられた搬送
手段(5) により冷媒の循環駆動力が与えられる。従っ
て、冷媒を液相のまま循環に必要な圧力まで昇圧すれば
よく、この循環駆動力を得るための入力(例えば機械式
ポンプを使用した場合には消費電力)は少なくて済む。
【0014】また、従来のエアハンドリングユニットや
ファンコイルユニットを設置したもののような課題も解
消する。つまり、エアハンドリングユニットのようにエ
アダクトにより熱源側の熱交換器と室内との間で空気を
循環させる必要がないので、大きな搬送動力を必要とす
ることはない。また、ファンコイルユニットのように室
内にまで水配管を延長させるものではないので水漏れの
懸念がない。
【0015】請求項2記載の発明は、本発明を、利用側
熱交換器(9) に吸熱動作を行わせる場合に適用したもの
である。つまり、上記請求項1記載の地域冷暖房システ
ムにおいて、利用側冷媒回路(2)を、熱源側熱交換器(4)
でガス冷媒が凝縮し利用側熱交換器(9) で液冷媒が蒸発
するような構成とする。熱源媒体を、熱源側熱交換器
(4) を流れるガス冷媒よりも低温の流体とし、熱源側熱
交換器(4) を、この流体と冷媒との間で熱交換を行って
冷媒を凝縮させるものとして構成する。
【0016】この特定事項により、本発明に係るシステ
ムにおいて、利用側熱交換器(9) での吸熱動作が行われ
ることになり、室内の冷房運転等に利用した場合には効
率の良い冷房運転が可能になる。
【0017】請求項3記載の発明は、本発明を、利用側
熱交換器(9) に放熱動作を行わせる場合に適用したもの
である。つまり、上記請求項1記載の地域冷暖房システ
ムにおいて、利用側冷媒回路(2)を、熱源側熱交換器(4)
で液冷媒が蒸発し利用側熱交換器(9) でガス冷媒が凝縮
するような構成とする。熱源媒体を、熱源側熱交換器
(4) を流れる液冷媒よりも高温の流体とし、熱源側熱交
換器(4) を、この流体と冷媒との間で熱交換を行って冷
媒を蒸発させるものとして構成する。
【0018】この特定事項により、本発明に係るシステ
ムにおいて、利用側熱交換器(9) での放熱動作が行われ
ることになり、室内の暖房運転等に利用した場合には効
率の良い暖房運転が可能になる。
【0019】請求項4記載の発明は、本発明を、利用側
熱交換器(9) の吸熱動作と放熱動作とを切り換え可能に
する場合に適用したものである。つまり、請求項1記載
の地域冷暖房システムにおいて、高温の流体を供給する
高温側配管(1C)及び低温の流体を供給する低温側配管(1
A)を熱源設備から延ばす。利用側冷媒回路(2) を、熱源
側熱交換器(4) でガス冷媒が凝縮する第1の冷媒循環状
態と、熱源側熱交換器(4)で液冷媒が蒸発する第2の冷
媒循環状態とに切り換え可能に構成する。また、上記第
1の冷媒循環状態のときに熱源側熱交換器(4) を流れる
ガス冷媒と低温側配管(1A)の低温流体との間で熱交換を
行う第1の切り換え状態と、第2の冷媒循環状態のとき
に熱源側熱交換器(4) を流れる液冷媒と高温側配管(1C)
の高温流体との間で熱交換を行う第2の切り換え状態と
に切り換え可能な切換手段(31,32) を設けた構成として
いる。
【0020】この特定事項により、切換手段(31,32) の
切り換え動作に伴い、利用側熱交換器(9)で液冷媒が蒸
発する吸熱動作と、利用側熱交換器(9)でガス冷媒が凝
縮する放熱動作とを任意に設定することが可能になり、
本システムの汎用性が向上する。
【0021】請求項5〜10記載の発明は、搬送手段の
構成を特定したものである。請求項5記載の発明は、上
記請求項1記載の地域冷暖房システムにおいて、搬送手
段を機械式のポンプ(5)としている。
【0022】この特定事項により、比較的簡単な構成で
利用側冷媒回路(2) での冷媒循環駆動力を得ることがで
きることになる。
【0023】請求項6記載の発明は、上記請求項1記載
の地域冷暖房システムにおいて、搬送手段を、液冷媒を
加熱することによって高圧を生じさせる加圧手段(11)お
よびガス冷媒を冷却することによって低圧を生じさせる
減圧手段(12)の少なくとも一方を備えさせて成し、この
手段(11),(12)によって生じる圧力と利用側冷媒回路
((2)内の圧力との差により冷媒の循環駆動力を発生させ
る構成としている。
【0024】この特定事項により、機械的な手段を使用
することなしに循環駆動力が得られることになる。
【0025】請求項7記載の発明は、上記請求項6記載
の地域冷暖房システムにおいて、熱源設備から高温の流
体を供給する高温側配管(1C)を延ばす。また、加圧手段
(11)を、上記高温側配管(1C)から供給される高温の流体
により液冷媒を加熱するものとして構成している。
【0026】請求項8記載の発明は、上記請求項6記載
の地域冷暖房システムにおいて、熱源設備から低温の流
体を供給する低温側配管(1A)を延ばす。また、減圧手段
(12)を、上記低温側配管(1A)から供給される低温の流体
によりガス冷媒を冷却するものとして構成している。
【0027】これら特定事項により、加熱または冷却の
ための手段を個別に必要とすることなしに利用側冷媒回
路(2)での冷媒循環駆動力が得られることなる。
【0028】請求項9記載の発明は、冷媒の加熱または
冷却に伴う圧力変化を利用して冷媒循環駆動力を得るよ
うにしたものである。つまり、上記請求項1記載の地域
冷暖房システムにおいて、搬送手段を液冷媒の貯留が可
能な駆動力発生回路(5) により構成する。また、駆動力
発生回路(5) に、駆動源回路(40)を熱交換可能に接続す
る。この駆動源回路(40)に駆動用冷媒を循環可能とし、
上記駆動力発生回路(5) の液冷媒を利用側冷媒回路(2)
に押し出すように駆動用冷媒によって該駆動力発生回路
(5) の液冷媒を加熱することで高圧を生じさせる加圧手
段(11)と、上記利用側冷媒回路(2) の液冷媒を駆動力発
生回路(5) に吸引させるように駆動用冷媒を蒸発させて
駆動力発生回路(5) のガス冷媒を冷却することで低圧を
生じさせる減圧手段(12)とを備えさせた構成としてい
る。
【0029】この特定事項により、加圧手段(11)で発生
する高圧、減圧手段(12)で発生する低圧を利用して利用
側冷媒回路(2) での冷媒循環駆動力が得られることな
る。従って、機械的な手段を使用することなしに循環駆
動力が得られ、信頼性の高い搬送手段を実現できる。
【0030】請求項10記載の発明も冷媒の加熱または
冷却に伴う圧力変化を利用して冷媒循環駆動力を得るよ
うにしたものである。また、本発明は、熱源設備からの
熱を利用して搬送用の加熱または冷却を行っている。つ
まり、上記請求項1記載の地域冷暖房システムにおい
て、熱源設備から、高温流体を供給する高温側配管(1C)
及び低温流体を供給する低温側配管(1A)を延ばす。ま
た、搬送手段を駆動力発生回路(5)により構成する。こ
の駆動力発生回路(5)に、該動力発生回路(5) の液冷媒
を加熱することで生じる高圧により該液冷媒を利用側冷
媒回路(2) に押し出すように高温側配管(1C)の高温流体
との間で熱交換可能な加熱側熱交換器(11b)と、駆動力
発生回路(5) のガス冷媒を冷却することで生じる低圧に
より利用側冷媒回路(2) の液冷媒を駆動力発生回路(5)
に吸引させるように低温側配管(1A)の低温流体との間で
熱交換可能な冷却側熱交換器(12b)とを備えさせた構成
としている。
【0031】この特定事項により、特別な加熱または冷
却のための手段を必要とすることなしに利用側冷媒回路
(2) での冷媒循環駆動力が得られることなり、構成の簡
素化及び熱源設備から供給される熱の有効利用が図れ
る。
【0032】請求項11記載の発明は、駆動力発生回路
(5) の回路構成を具体化したものである。上記請求項9
または10記載の地域冷暖房システムにおいて、駆動力
発生回路(5)に液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2)
を設ける。冷媒の加熱によってタンク手段(T1,T2) に高
圧を作用させて該タンク手段(T1,T2) から液冷媒を押し
出す加圧動作と、冷媒の冷却によってタンク手段(T1,T
2) に低圧を作用させて該タンク手段(T1,T2) へ液冷媒
を回収する減圧動作とにより利用側冷媒回路(2)に冷媒
を循環させるようにしている。
【0033】この特定事項により、駆動力発生回路(5)
を実用的なものにできる。
【0034】請求項12記載の発明は、タンク手段の改
良により、利用側冷媒回路(2)での冷媒循環動作が連続
的に行えるようにしたものである。つまり、上記請求項
11記載の地域冷暖房システムにおいて、タンク手段を
互いに並列に接続された第1及び第2のタンク手段(T1,
T2) で成す。また、第1タンク手段(T1)に高圧を与える
と共に第2タンク手段(T2)に低圧を与える第1の圧力作
用動作と、第1タンク手段(T1)に低圧を与えると共に第
2タンク手段(T2)に高圧を与える第2の圧力作用動作と
を交互に切換える。これにより、第1の圧力作用動作時
には、第1タンク手段(T1)から蒸発器となる熱交換器
(9),(4) に液冷媒を供給すると共に、凝縮器となる熱交
換器(4),(9) から第2タンク手段(T2)に液冷媒を回収す
る一方、第2の圧力作用動作時には、第2タンク手段(T
2)から蒸発器となる熱交換器(4),(9) に液冷媒を供給す
ると共に、凝縮器となる熱交換器(9),(4) から第1タン
ク手段(T1)に液冷媒を回収するように冷媒を循環させて
利用側熱交換器(9) に吸熱若しくは放熱を連続して行わ
せるようにしている。
【0035】この特定事項により、一方のタンク手段か
らは液冷媒が押し出され、他方のタンク手段には液冷媒
が回収されることになるので、利用側熱交換器(9) の吸
熱若しくは放熱が連続して行われる。従って、本発明を
空気調和装置などに適用した場合には室内の空調状態を
長時間に亘って良好に維持できる。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る複数の実施形
態について図面に基いて説明する。以下の各実施形態で
は、本発明に係る地域冷暖房システムを室内の空気調和
を行う空調機に適用した場合について説明する。
【0037】(第1実施形態)先ず、利用側の循環回路
にポンプを用い、且つ冷房専用の空調機として構成した
第1実施形態について説明する。
【0038】図1に示すように、本形態のシステムは、
熱源側配管(1) 及び、利用側回路(2) を備えて成る。
【0039】熱源側配管(1) は、図示しない熱源設備と
しての熱源プラントから延びる冷水供給管(1A)及び冷水
回収管(1B)を備えている。これら配管(1A,1B) は分岐ラ
イン(3)によって接続されている。この分岐ライン(3)の
一部は、後述する熱源側熱交換器(4)の第1伝熱管(4a)
に構成されている。つまり、熱源プラントで生成され、
冷水供給管(1A)を流れる冷水(例えば7℃)の一部は分
岐ライン(3) に分流し、第1伝熱管(4a)を経て冷水回収
管(1B)に回収されるようになっている。
【0040】一方、利用側回路(2)は、熱源側熱交換器
(4)の第2伝熱管(4b)、搬送手段としてのポンプ(5) 、
複数の室内ユニット(6,6,…)が液配管(7)及びガス配管
(8)によって冷媒循環可能に接続されている。詳しく
は、ポンプ(5) の吐出側が複数の分岐管(7a,7a…)に分
岐され、この各分岐管(7a,7a…)が室内ユニット(6) の
液側に接続されている。一方、ガス配管(8) の室内ユニ
ット(6,6,…)への接続側も複数の分岐管(8a,8a…)に分
岐され、この各分岐管(8a,8a…) が室内ユニット(6,6,
…)のガス側に接続されている。室内ユニット(6,6,…)
には、電動膨張弁(EV)及び利用側熱交換器としての室内
側熱交換器(9) が収容されている。つまり、この利用側
回路(2)では、ポンプ(5)の駆動に伴う冷媒の循環動作に
より、熱源側熱交換器(4)と室内側熱交換器(9)との間で
熱搬送が行われる構成となっている。
【0041】次に、本システムの運転状態(冷房運転状
態)について説明する。熱源側配管(1) では、熱源プラ
ントで生成された冷水が冷水供給管(1A)を流通する。こ
の冷水の一部は分岐ライン(3)を経て熱源側熱交換器(4)
の第1伝熱管(4a)を流れた後、冷水回収管(1B)に回収さ
れて熱源プラントに戻る。このような冷水の流通状態が
熱源側配管(1)において繰り返される。
【0042】一方、利用側回路(2)では、ポンプ(5)の駆
動に伴って冷媒が循環する。つまり、ポンプ(5)から吐
出した液冷媒は、各室内ユニット(6)に流れ込み、電動
膨張弁(EV)で減圧された後、室内側熱交換器(9) へ導入
する。ここで、液冷媒は、室内空気との間で熱交換を行
って蒸発し、ガス配管(8)を経て熱源側熱交換器(4)の第
2伝熱管(4b)に達する。この各室内ユニット(6) 内にお
いて蒸発する冷媒との間で熱交換を行った室内空気は冷
却され、これによって室内が冷房されることになる。熱
源側熱交換器(4) の第2伝熱管(4b)に達したガス冷媒
は、上記熱源側熱交換器(4) の第1伝熱管(4a)を流れる
冷水との間で熱交換を行って凝縮し、液冷媒となってポ
ンプ(5)に戻る。このような冷媒の循環状態が利用側回
路(2)において繰り返され、室内が連続的に冷房される
ことになる。
【0043】図2は、本冷房運転時における利用側回路
(2) での冷媒循環状態を示すモリエル線図である。本図
のaはポンプ(5) の吐出部分を、bは電動膨張弁(EV)の
出口部分を、cは室内側熱交換器(9)の出口部分を、d
は熱源側熱交換器(4)の第2伝熱管(4b)の入口部分を、
eは第2伝熱管(4b)の出口部分をそれぞれ示している。
【0044】このモリエル線図からも判るように、利用
側回路(2) では、冷媒を循環させるための駆動力(ポン
プへの入力)は比較的少なくて済み、従来のように、こ
の利用側回路に冷凍回路を備えさせた場合のように、冷
媒に過熱度がつく程度まで圧縮する必要がなく、運転効
率の高いものである。図3は、利用側回路に蒸気圧縮式
の冷凍回路を備えさせた場合の一般的なモリエル線図を
示している。この線図のaは圧縮機の吐出部分を、bは
凝縮器(本形態では第2伝熱管(4b)に相当する)の出口
部分を、cは電動膨張弁の出口部分を、dは蒸発器(本
形態では室内側熱交換器(9) に相当する)の出口部分を
それぞれ示している。この線図において、dからaは圧
縮機の入力を示してており、大きな過熱度がつく程度ま
で冷媒を圧縮する必要がある。これに対し、図2に示す
本形態のものにあっては、冷媒を液相のまま循環に必要
な圧力まで昇圧すればよく、ポンプ入力は少なくて済む
ので、高効率の運転を実現することができる。
【0045】また、従来のエアハンドリングユニットや
ファンコイルユニットを設置したもののような課題も解
消する。つまり、エアハンドリングユニットのようにエ
アダクトにより熱源側の熱交換器と室内との間で空気を
循環させる必要がないので、大きな搬送動力を必要とす
ることがなく、また、その搬送動力を得るための機械室
も必要無くなる。このため、ランニングコストの削減や
設備投資の軽減を図ることができる。一方、本形態のも
のは、ファンコイルユニットのように室内にまで水配管
を延長させるものではないので水漏れの懸念がなく、定
期的な水漏れ点検等が必要なくなる。
【0046】(第2実施形態)次に、利用側の循環回路
にポンプを用い、且つ暖房専用の空調機として構成した
第2実施形態について説明する。本例に係る空調機の回
路構成は、上述した第1実施形態のものと略同様であ
る。従って、ここでは、第1実施形態と同様の構成部分
については同符号を付して説明を省略する。
【0047】図4に示すように、本形態のシステムも、
熱源側配管(1) 及び、利用側回路(2) を備えて成る。
【0048】熱源側配管(1) は、図示しない熱源プラン
トから延びる温水供給管(1C)及び温水回収管(1D)を備え
ている。熱源側配管(1) のその他の構成は、上述した第
1実施形態のものと同様である。つまり、熱源プラント
で生成され、温水供給管(1C)を流れる温水(例えば60
℃)の一部は分岐ライン(3) に分流し、第1伝熱管(4a)
を経て温水回収管(1D)に回収されるようになっている。
また、この熱源側配管(1) としては温水ではなく蒸気が
流れるものであってもよい。
【0049】一方、利用側回路(2)は、熱源側熱交換器
(4)の第2伝熱管(4b)、ポンプ(5) 、複数の室内ユニッ
ト(6,6,…)が液配管(7)及びガス配管(8)によって冷媒循
環可能に接続されている。本形態のポンプ(5) は室内ユ
ニット(6,6,…)の液側から熱源側熱交換器(4) の第2伝
熱管(4b)に向かって冷媒を供給するようになっている。
また、本形態の室内ユニット(6,6,…)の電動弁(EV)は流
量調整弁として機能するようになっている。つまり、こ
の本形態の利用側回路(2) においても、上述した第1実
施形態の場合と同様に、ポンプ(5) の駆動に伴う冷媒の
循環動作により、熱源側熱交換器(4)と室内側熱交換器
(9)との間で熱搬送が行われる構成となっている。
【0050】次に、本形態におけるシステムの運転状態
(暖房運転状態)について説明する。熱源側配管(1) で
は、熱源プラントで生成された温水が温水供給管(1C)を
流通する。この温水の一部は分岐ライン(3)を経て熱源
側熱交換器(4)の第1伝熱管(4a)を流れた後、温水回収
管(1D)に回収されて熱源プラントに戻る。このような温
水の流通状態が熱源側配管(1)において繰り返される。
【0051】一方、利用側回路(2)では、ポンプ(5)の駆
動に伴って冷媒が循環する。つまり、ポンプ(5)から吐
出した液冷媒は、熱源側熱交換器(4)の第2伝熱管(4b)
に流れ込み、第1伝熱管(4a)を流れる温水との間で熱交
換を行って蒸発する。その後、このガス冷媒は、ガス配
管(8)を経て各室内ユニット(6)に流れ込み室内側熱交換
器(9) で、室内空気との間で熱交換を行って凝縮する。
この際、凝縮する冷媒との間で熱交換を行った室内空気
は加熱され、これによって室内が暖房されることにな
る。室内側熱交換器(9) を経た液冷媒は、液配管(7)を
経てポンプ(5)に戻る。このような冷媒の循環状態が利
用側回路(2)において繰り返される。
【0052】図5は、本暖房運転時における利用側冷媒
回路(2)での冷媒循環状態を示すモリエル線図である。
本図のaはポンプ(5)の吐出部分を、bは第2伝熱管(4
b)の出口部分を、cは室内側熱交換器(9) の入口部分
を、dは室内側熱交換器(9)の入口部分を、eは流量調
整弁(EV)の出口部分を、fはポンプ(5)の吸込部分をそ
れぞれ示している。
【0053】このモリエル線図からも判るように、上述
した第1実施形態の場合と同様に、利用側回路(2) で
は、冷媒を循環させるための駆動力(ポンプへの入力)
は比較的少なくてすみ(冷媒を液相のまま循環に必要な
圧力まで昇圧すればよい)、従来のように、この利用側
回路に冷凍回路を備えさせた場合のように、冷媒に過熱
度をつける必要がなく、運転効率の高いものである。ま
た、本実施形態においても、上述した第1実施形態で述
べたエアハンドリングユニットやファンコイルユニット
を設置したものに対する効果を同様に発揮できる。
【0054】(第3実施形態)次に、利用側回路(2) の
冷媒に循環駆動力を得るための搬送手段を改良した第3
実施形態について図6〜図8を用いて説明する。本形態
は、熱源側配管(1) として、低温側配管として冷水の供
給及び回収を行う一対の配管(1A),(1B) 、高温側配管と
して温水の供給及び回収を行う一対の配管(1C),(1D) が
設けられおり、これらとの間の熱交換により室内の冷房
運転及び暖房運転が切り換え可能とされた冷暖房空調機
として構成した場合について説明する。また、上述した
各実施形態と同様の部材については同符号を付して説明
を省略する。
【0055】先ず、熱源側熱交換器(4)の第1伝熱管(4
a)と熱源側配管(1)との接続状態について説明する。図
6に示すように、熱源側熱交換器(4) の第1伝熱管(4a)
と熱源側配管(1)とを接続する分岐ライン(3)は、切換手
段としての一対の三方弁(31)、(32)を介して各配管(1A
〜1D)に接続状態の切り換えが可能となっている。詳し
くは、第1伝熱管(4a)の一端は、第1の三方弁(31)を介
して冷水供給管(1A)及び温水供給管(1C)に対して接続状
態の切り換えが可能となっている。一方、第1伝熱管(4
a)の他端は、第2の三方弁(32)を介して冷水回収管(1B)
及び温水回収管(1D)に対して接続状態の切り換えが可能
となっている。各三方弁(31)が図中実線側に切り換えら
れた状態では、第1伝熱管(4a)は一端が冷水供給管(1A)
に、他端が冷水回収管(1B)に接続された状態となる。つ
まり、該第1伝熱管(4a)に冷水の供給が行われる状態と
なる。逆に、各三方弁(31)が図中破線側に切り換えられ
た状態では、第1伝熱管(4a)は一端が温水供給管(1C)
に、他端が温水回収管(1D)に接続された状態となる。つ
まり、該第1伝熱管(4a)に温水の供給が行われる状態と
なる。
【0056】次に、搬送手段を構成する駆動力発生回路
(5) について説明する。この駆動力発生回路(5)は、四
路切換弁(10)を介して利用側回路(2) の液配管(7)に接
続している。また、該駆動力発生回路(5) は、加圧手段
としての循環用加熱器(11)の吸熱部(11a)、減圧手段と
しての循環用冷却器(12)の放熱部(12a)、タンク手段と
しての第1及び第2のメインタンク(T1,T2) 、サブタン
ク(ST)、本駆動力発生回路(5)から液配管(7)へ押し出さ
れる液冷媒を加熱するための加熱器(13)の吸熱部(13
a)、液配管(7)から駆動力発生回路(5) へ回収される冷
媒を冷却するための冷却器(14)の放熱部(14a)を備えて
いる。
【0057】詳しく説明すると、循環用加熱器(11)の吸
熱部(11a) の上端部にはガス供給管(21)が接続されてい
る。このガス供給管(21)は、3本の分岐管(21a〜21c)に
分岐されて夫々が各メインタンク(T1,T2) 及びサブタン
ク(ST)の上端部に個別に接続している。これら各分岐管
(21a〜21c)には、第1〜第3のタンク加圧電磁弁(SV-P1
〜SV-P3)が設けられている。また、この循環用加熱器(1
1)の吸熱部(11a) の下端部には液回収管(22)の一端が接
続されている。この液回収管(22)の他端はサブタンク(S
T)の下端部に接続している。この液回収管(22)には、サ
ブタンク(ST)からの冷媒の流出のみを許容する逆止弁(C
V-1)が設けられている。
【0058】一方、循環用冷却器(12)の放熱部(12a) の
上端部にはガス回収管(25)が接続されている。このガス
回収管(25)も、3本の分岐管(25a〜25c)に分岐されて夫
々が上記ガス供給管(21)の分岐管(21a〜21c)に接続する
ことにより、各メインタンク(T1,T2) 及びサブタンク(S
T)の上端部に個別に接続している。これら各分岐管(25a
〜25c)には、第1〜第3のタンク減圧電磁弁(SV-V1〜SV
-V3)が設けられている。また、この循環用冷却器(12)の
下端部には液供給管(26)が接続されている。この液供給
管(26)は、2本の分岐管(26a,26b) に分岐されて夫々が
各メインタンク(T1,T2) の下端部に個別に接続してい
る。これら分岐管(26a,26b) には、メインタンク(T1,T
2) へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁(CV-2,CV-2)
が設けられている。
【0059】尚、各メインタンク(T1,T2) は、循環用冷
却器(12)よりも低い位置に設置されている。また、サブ
タンク(ST)は、循環用加熱器(11)よりも高い位置に設置
されている。
【0060】加熱器(13)の吸熱部(13a) の上端部には液
押し出し管(27)が接続されている。この液押し出し管(2
7)は、2本の分岐管(27a,27b) に分岐されて夫々が上記
液供給管(26)の分岐管(26a,26b)に接続することによ
り、各メインタンク(T1,T2)の下端部に個別に接続して
いる。これら各分岐管(27a,27b)には、メインタンク(T
1,T2)から加熱器(13)へ向かう冷媒流れのみを許容する
逆止弁(CV-3,CV-3) が設けられている。また、この液押
し出し管(27)と上記液回収管(22)とは液分流管(28)によ
り接続されている。この液分流管(28)には、液押し出し
管(27)からサブタンク(ST)へ向かう冷媒流れのみを許容
する逆止弁(CV-4)が設けられている。一方、加熱器(13)
の吸熱部(13a) の下端部は、上記四路切換弁(10)に接続
されている。この四路切換弁(10)が図中実線側に切り換
えられている状態では、メインタンク(T1,T2)から押し
出された液冷媒が室内ユニット(6)の液側に供給される
一方、図中破線側に切り換えられている状態では、メイ
ンタンク(T1,T2) から押し出された液冷媒が熱源側熱交
換器(4)の第2伝熱管(4b)に供給されるようになってい
る。
【0061】冷却器(14)の放熱部(14a) の上端部には液
吸引管(29)が接続されている。この液吸引管(29)は、2
本の分岐管(29a,29b) に分岐されて夫々が上記液押し出
し管(27)の分岐管(27a,27b)に接続することにより、各
メインタンク(T1,T2)の下端部に個別に接続している。
これら各分岐管(29a,29b) には、冷却器(14)からメイン
タンク(T1,T2)へ向かう冷媒流れのみを許容する逆止弁
(CV-5,CV-5)が設けられている。一方、冷却器(14)の放
熱部(14a) の下端部は、上記四路切換弁(10)に接続され
ている。この四路切換弁(10)が図中実線側に切り換えら
れている状態では、熱源側熱交換器(4) の第2伝熱管(4
b)から液冷媒を回収する一方、図中破線側に切り換えら
れている状態では、室内ユニット(6) から液冷媒を回収
するようになっている。
【0062】次に、上記駆動力発生回路(5) において冷
媒の循環駆動力を発生させるための駆動源回路(40) に
ついて説明する。
【0063】この駆動源回路(40)は、圧縮機(41)、上記
循環用加熱器(11)の放熱部(11b) 、加熱器(13)の放熱部
(13b)、電動膨張弁(42)、冷却器(14)の吸熱部(14b)、循
環用冷却器(12)の吸熱部(12b) を備え、これらが冷媒配
管(43)によって接続されて成っている。つまり、圧縮機
(41)の駆動に伴い、循環用加熱器(11)及び加熱器(13)に
おいて駆動力発生回路(5) の冷媒に温熱を与える一方、
冷却器(14)及び循環用冷却器(12)において駆動力発生回
路(5) の冷媒から温熱を奪うように構成されている。
【0064】以上が、本形態に係る空気調和装置の冷媒
回路の構成である。
【0065】−冷房運転− 次に、室内の冷房運転動作について説明する。この運転
時には、先ず、各三方弁(31,32) 及び四路切換弁(10)が
図中実線側に切り換えられる。また、各電動弁(EV,42)
が所定開度に調整される。更に、第1メインタンク(T1)
の加圧電磁弁(SV-P1) 、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(S
V-P3) 、第2メインタンク(T2)の減圧電磁弁(SV-V2) が
開放される。一方、第2メインタンク(T2)の加圧電磁弁
(SV-P2)、第1メインタンク(T1)の減圧電磁弁(SV-V1)
、サブタンク(ST)の減圧電磁弁(SV-V3) は閉鎖され
る。
【0066】この状態で、駆動源回路(40)にあっては、
図7に実線の矢印で示す如く、圧縮機(41)から吐出した
高温高圧のガス冷媒が循環用加熱器(11)及び加熱器(13)
において駆動力発生回路(5) の冷媒に温熱を与えて凝縮
する。この凝縮した冷媒は電動膨張弁(42)で減圧した
後、冷却器(14)及び循環用冷却器(12)において駆動力発
生回路(5) の冷媒から温熱を奪って蒸発する。その後、
この蒸発した冷媒は圧縮機(41) に吸入される。このよ
うな循環動作を繰り返す。
【0067】このような循環用加熱器(11)及び循環用冷
却器(12)における熱の授受により、循環用加熱器(11)の
吸熱部(11a)では冷媒の蒸発に伴って高圧が、循環用冷
却器((12)の放熱部(12a) では冷媒の凝縮に伴って低圧
が発生する。このため、駆動力発生回路(5) にあって
は、第1メインタンク(T1)及びサブタンク(ST)の内圧が
高圧となり(加圧動作)、逆に、第2メインタンク(T2)
の内圧が低圧となる(減圧動作)。これにより、図7に
破線の矢印で示すように、第1メインタンク(T1)から押
し出された液冷媒が、加熱器(13)、四路切換弁(10)、液
配管(7) の分岐管(7a)を経た後、電動膨張弁(EV,EV,EV)
で減圧し、室内熱交換器(9,9,9) において室内空気との
間で熱交換を行い、蒸発して室内空気を冷却する。その
後、この冷媒は、ガス配管(8)を経て、熱源側熱交換器
(4) で熱源側配管(1)から供給される冷水との間で熱交
換を行って凝縮し、液配管(7) 、四路切換弁(10)、冷却
器(14)を経て第2メインタンク(T2)に回収される。ま
た、循環用冷却器(12)で凝縮した液冷媒は液供給管(26)
の一方の分岐管(26b) により第2メインタンク(T2)に導
入する。
【0068】一方、サブタンク(ST)は循環用加熱器(11)
の吸熱部(11a) と均圧されているので、図7に一点鎖線
の矢印で示すように、該サブタンク(ST)内の液冷媒が液
回収管(22)を経て循環用加熱器(11)の吸熱部(11a) に供
給される。この供給された液冷媒はこの吸熱部(11a)内
で蒸発して第1メインタンク(T1)内の加圧に寄与する。
その後、このサブタンク(ST)内の液冷媒の殆どが吸熱部
(11a) に供給されると、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(S
V-P3) が閉鎖されると共に、サブタンク(ST)の減圧電磁
弁(SV-V3) が開放される。これにより、サブタンク(ST)
内は低圧になり、図7に二点鎖線の矢印で示すように、
液押し出し管(27)を流れている液冷媒の一部が液分流管
(28)を介して回収される。
【0069】このような動作を所定時間行った後、駆動
力発生回路(5)の電磁弁を切換える。つまり、第1メイ
ンタンク(T1)の加圧電磁弁(SV-P1) 、第2メインタンク
(T2)の減圧電磁弁(SV-V2) 、サブタンク(ST)の減圧電磁
弁(SV-V3) を閉鎖する。第2メインタンク(T2)の加圧電
磁弁(SV-P2) 、第1メインタンク(T1)の減圧電磁弁(SV-
V1) 、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(SV-P3) を開放す
る。
【0070】これにより、第1メインタンク(T1)の内圧
が低圧となり、逆に、第2メインタンク(T2)及びサブタ
ンク(ST)の内圧が高圧となる。このため、第2メインタ
ンク(T2)から押し出された液冷媒が上述と同様に循環し
て第1メインタンク(T1)に回収される冷媒循環状態とな
り、また、サブタンク(ST)内の液冷媒が循環用加熱器(1
1)の吸熱部(11a) に供給される。この場合にも、このサ
ブタンク(ST)内の液冷媒の殆どが吸熱部(11a) に供給さ
れると、サブタンク(ST)の加圧電磁弁(SV-P3)が閉鎖さ
れると共に、サブタンク(ST)の減圧電磁弁(SV-V3) が開
放されて、サブタンク(ST)への冷媒の回収が行われる。
【0071】以上のような各電磁弁の切換え動作が繰り
返されることにより、駆動力発生回路(5)では冷媒が循
環され、室内が連続的に冷房されることになる。
【0072】また、駆動源回路(40)には、駆動源加熱器
(11)の放熱部(11b) 及び駆動源冷却器(12)の吸熱部(12
b) の他に加熱器(13)の放熱部(13b) 及び冷却器(14)の
吸熱部(14b)が備えられ、駆動力発生回路(5)の冷媒との
間で熱交換を行っている。つまり、加熱器(13)では、駆
動源回路(40)での余剰熱を、駆動力発生回路(5) の冷媒
に放出することが可能となっている。このため、高圧発
生のための循環用加熱器(11)での交換熱量と、低圧発生
のために循環用冷却器(12)での交換量とに差がある場合
であっても、加熱器(13)での熱交換によりこの差を吸収
することが可能になって、駆動源回路(40)全体としての
熱の収支を一致させることができ、駆動源回路(40)での
冷媒循環動作を円滑に行うことができる。また、冷却器
(14)では、メインタンク(T1,T2) に回収される冷媒を冷
却しているので、このメインタンク(T1,T2) にガス冷媒
が回収されるような状況においては、このガス冷媒の冷
却により該冷媒を液化することが可能になり、メインタ
ンク(T1,T2) に液冷媒のみの回収を行うことが可能にな
る。したがって、メインタンク(T1,T2) 内の液冷媒量が
少なくなって、駆動力発生回路(5) からの液冷媒の押出
回収動作に支障を来すといった状況の発生を回避するこ
とができる。
【0073】−暖房運転− 一方、室内の暖房運転動作時には、各三方弁(31,32) 及
び四路切換弁(10)が図中破線側に切り換えられる。その
他の各電動弁及び電磁弁の状態は、上述した冷房運転時
と略同様である。
【0074】上述と同様の循環用加熱器(11)及び循環用
冷却器(12)における熱の授受により、一方のメインタン
ク(T1)内部に高圧に、他方のメインタンク(T2)内部に低
圧が作用し、図8に破線の矢印で示すように、一方のメ
インタンク(T1)から押し出された液冷媒が、加熱器(1
3)、四路切換弁(10)、液配管(7) を経た後、熱源側熱交
換器(4)の第2伝熱管(4b)で、熱源側配管(1)から供給さ
れる温水との間で熱交換を行って蒸発する。その後、こ
のガス冷媒は、ガス配管(8) を経て各室内ユニット(6,
6,6)の室内側熱交換器(9,9,9)において室内空気との間
で熱交換を行い、凝縮して室内空気を加熱する。その
後、この冷媒は、液配管(7) の分岐管(7a)、四路切換弁
(10)、循環用加熱器(11)を経て他方のメインタンク(T2)
に回収される。その後の動作(タンク加圧電磁弁及びタ
ンク減圧電磁弁等の切り換え動作)は上述した冷房運転
の場合と同様であるので説明を省略する。
【0075】以上説明したように、本形態によれば、駆
動源回路(40)を循環する冷媒と、駆動力発生回路(5)を
循環する冷媒との間での熱交換により、駆動力発生回路
(5)における冷媒の加熱及び冷却によってメインタンク
(T1,T2) からの冷媒の押出回収を行い、これによって利
用側回路(2) での冷媒の循環駆動力を得るようにしてい
る。このため、上述した第1及び第2の実施形態と同様
の効果を奏することができると共に、これら実施形態の
ような機械式のポンプを使用したものに比べて高効率で
信頼性の高い冷媒循環動作を行わせることができる。
【0076】また、本形態では、熱源側配管(1)が4本
の配管で成り、室内の冷房及び暖房が切り換え可能な空
調機に本発明を適用した場合について説明したが、この
熱源側配管(1) が2本の配管(温水用の配管または冷水
用の配管)で成っている場合には、冷房専用機または暖
房専用機として構成されることになる。この場合にも駆
動力発生回路(5) の冷媒の相変化による圧力変化を利用
して利用側回路での冷媒循環駆動力を得ることは可能で
ある。
【0077】(第4実施形態)次に、利用側回路(2) の
冷媒に循環駆動力を得るための搬送手段を改良した第4
実施形態について図9を用いて説明する。本形態は、上
述した第3実施形態の駆動源回路(40)に代えて、熱源側
配管(1) の冷水及び温水を利用することで冷媒循環駆動
力を得るようにしたものである。従って、ここでは、こ
の第3実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0078】図9に示すように、本形態の回路は上述し
たような冷凍回路で構成される駆動源回路は備えていな
い。この駆動源回路に代えて温水配管(50)及び冷水配管
(51)を備えている。温水配管(50)は、循環用加熱器(11)
の放熱部(11b) に温水を供給するためのものである。詳
しくは、該循環用加熱器(11)の放熱部(11b) は、一端は
温水供給ライン(50a) によって温水供給管(1C)に、他端
は温水回収ライン(50b)によって温水回収管(1D)にそれ
ぞれ接続されている。また、温水供給ライン(50a)には
温水供給量調整用の電動膨張弁(52)が設けられている。
【0079】一方、冷水配管(51)は、配管により互いに
接続された循環用冷却器(12)の吸熱部(12b)と冷却器(1
4)の吸熱部(14b)とに冷水を供給するためのものであ
る。詳しくは、該循環用冷却器(12)の吸熱部(12b)は冷
水供給ライン(51a)によって冷水供給管(1A)に、冷却器
(14)の吸熱部(14b)は冷水回収ライン(51b)によって冷水
回収管(1B)にそれぞれ接続されている。また、冷水供給
ライン(51a) には冷水供給量調整用の電動膨張弁(53)が
設けられている。
【0080】また、本回路では、循環用加熱器(11)での
熱交換量と循環用冷却器(12)での熱交換量とに差が生じ
ても支障がないので上述した第3実施形態の回路に備え
られていた加熱器(13)は備えられていない。
【0081】以上が、本形態に係る空気調和装置の冷媒
回路の構成である。
【0082】次に、本回路の運転動作について説明す
る。室内の冷房運転時には、各三方弁(31,32) 及び四路
切換弁(10)が図中実線側に切り換えられる。一方、室内
の暖房運転時には、各三方弁(31,32) 及び四路切換弁(1
0)が図中破線側に切り換えられる。また、温水配管(50)
及び冷水配管(51)に設けられた各電動膨張弁(52,53) は
共に開放され、加熱器(11,13) や冷却器(14)での熱交換
量が適切に設定されるように開度調整される。
【0083】これにより、循環用加熱器(11)にあっては
駆動力発生回路(5) の冷媒を加熱し、循環用冷却器(12)
にあっては駆動力発生回路(5) の冷媒を冷却する。これ
により、上述した第3実施形態の場合と同様に、一方の
メインタンク(T1)に高圧を、他方のメインタンク(T2)に
低圧を作用させることにより、利用側回路(2) での冷媒
の循環駆動力が得られることになる。これにより、上述
した第3実施形態の場合と同様の冷媒循環動作が行われ
て室内の冷房または暖房が行われることになる。
【0084】このように、本形態の構成によれば、熱源
側配管(1) を流れる温水及び冷水の熱量を利用して利用
側回路(2) での冷媒循環駆動力を得るようになっている
ので、第3実施形態のような冷凍回路が不要であり、更
なる高効率化を図ることができる。
【0085】尚、上述した各実施形態では空気調和装置
に適用した場合について説明したが、本発明は、空気調
和装置に限らず、その他の冷凍装置に対しても適用可能
である。
【0086】また、第3実施形態では、圧縮機を備えた
冷凍回路を冷媒循環駆動力を得るために利用したが、こ
れに限らず、駆動力発生回路(5) に温熱または冷熱を与
えるものであればよく、例えばボイラや吸収式冷凍機も
適用可能である。
【0087】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明は、熱源設備から供給される熱源媒体の熱を利用
する回路として相変化を伴う冷媒の循環回路(2)を使用
し、この回路(2)の液側で冷媒の循環駆動力を得るよう
にした。このため、利用側冷媒回路(2) 冷媒を液相のま
ま循環に必要な圧力まで昇圧すればよく、この循環駆動
力を得るための入力(例えば機械式ポンプを使用した場
合には消費電力)は少なくて済む。従って、高効率の運
転を実現することができる。また、従来のエアハンドリ
ングユニットやファンコイルユニットを設置したものの
ような課題も解消できる。つまり、エアハンドリングユ
ニットのようにエアダクトにより熱源側の熱交換器と室
内との間で空気を循環させる必要がないので、大きな搬
送動力を必要とすることがなく、また、その搬送動力を
得るための機械室も必要無くなる。このため、ランニン
グコストの削減や設備投資の軽減を図ることができる。
また、ファンコイルユニットのように室内にまで水配管
を延長させるものではないので水漏れの懸念がなく、定
期的な水漏れ点検等が必要なくなる。
【0088】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の地域冷暖房システムにおいて、利用側熱交換器(9) に
吸熱動作を行わせるようにしている。一方、請求項3記
載の発明は、上記請求項1記載の地域冷暖房システムに
おいて、利用側熱交換器(9)に放熱動作を行わせるよう
にしている。このため効率の良い吸熱または放熱動作を
行わせることが可能になり、特に、室内の冷房運転等に
本発明を利用した場合には効率の良い空調運転を実現す
ることができる。
【0089】請求項4記載の発明は、上記請求項1記載
の地域冷暖房システムにおいて、利用側熱交換器(9) の
吸熱動作と放熱動作とを切り換え可能にしている。これ
により、本システムの汎用性が向上する。
【0090】請求項5記載の発明は、冷媒の搬送駆動力
を得るための搬送手段を機械式のポンプ(5)とした。こ
れにより、比較的簡単な構成で利用側冷媒回路(2)での
冷媒循環駆動力を得ることができ、システムの実用性の
向上を図ることができる。
【0091】請求項6記載の発明は、搬送手段に、液冷
媒を加熱することによって高圧を生じさせる加圧手段(1
1)およびガス冷媒を冷却することによって低圧を生じさ
せる減圧手段(12)の少なくとも一方を備えさせ、これに
より生じた圧力と利用側冷媒回路(2) 内の圧力との差に
より冷媒の循環駆動力を得るようにした。このため、機
械的な手段を使用することなしに循環駆動力が得られる
ことになり、信頼性の高い搬送手段を実現できる。
【0092】請求項7記載の発明は、加圧手段(11)の熱
源として熱源設備から高温側配管(1C)により供給される
高温の流体を使用するようにした。また、請求項8記載
の発明は、減圧手段(12)の熱源として熱源設備から低温
側配管(1A)により供給される低温の流体を使用するよう
にした。このため、加熱または冷却のための手段を個別
に必要とすることなしに利用側冷媒回路(2) での冷媒循
環駆動力が得られることなり、また、熱源設備から供給
される熱の有効利用が図れ、システムの実用性の向上を
図ることができる。
【0093】請求項9記載の発明は、駆動力発生回路
(5) の液冷媒を利用側冷媒回路(2) に押し出すように駆
動用冷媒によって該駆動力発生回路(5) の液冷媒を加熱
することで高圧を生じさせる加圧手段(11)と、利用側冷
媒回路(2) の液冷媒を駆動力発生回路(5) に吸引させる
ように駆動用冷媒を蒸発させて駆動力発生回路(5) のガ
ス冷媒を冷却することで低圧を生じさせる減圧手段(12)
とを備えさせた。これにより、加圧手段(11)で発生する
高圧、減圧手段(12)で発生する低圧を利用して利用側冷
媒回路(2) での冷媒循環駆動力を得ることができ、上述
した請求項6記載の発明の場合と同様に、機械的な手段
を使用する必要がなくなり、信頼性の高い搬送手段を実
現できる。
【0094】請求項10記載の発明は、熱源設備からの
熱を利用して搬送用の加熱または冷却を行うようにし
た。つまり、駆動力発生回路(5) に、該動力発生回路
(5) の液冷媒を加熱することで生じる高圧により該液冷
媒を利用側冷媒回路(2) に押し出すように高温側配管(1
C)の高温流体との間で熱交換可能な加熱側熱交換器(11
b)と、駆動力発生回路(5) のガス冷媒を冷却することで
生じる低圧により利用側冷媒回路(2) の液冷媒を駆動力
発生回路(5) に吸引させるように低温側配管(1A)の低温
流体との間で熱交換可能な冷却側熱交換器(12b) とを備
えさせた。このため、特別な加熱または冷却のための手
段を必要とすることなしに利用側冷媒回路(2) での冷媒
循環駆動力が得られることなり、構成の簡素化及び熱源
設備から供給される熱の有効利用が図れ、システムの実
用性の向上を図ることができる。
【0095】請求項11記載の発明は、駆動力発生回路
(5) に液冷媒の貯留が可能なタンク手段(T1,T2) を設
け、冷媒の加熱によってタンク手段(T1,T2) に高圧を作
用させて該タンク手段(T1,T2) から液冷媒を押し出す加
圧動作と、冷媒の冷却によってタンク手段(T1,T2) に低
圧を作用させて該タンク手段(T1,T2) へ液冷媒を回収す
る減圧動作とにより利用側冷媒回路(2) に冷媒を循環さ
せるようにした。このため、利用側冷媒回路(2) での冷
媒の循環による冷凍能力を十分に発揮させることができ
て、装置の信頼性の向上を図ることができる。
【0096】請求項12記載の発明は、タンク手段を互
いに並列に接続された第1及び第2のタンク手段(T1,T
2) で成し、一方のタンク手段からは液冷媒が押し出さ
れ、他方のタンク手段には液冷媒が回収されるようにし
た。このため、利用側熱交換器(9) の吸熱若しくは放熱
が連続して行える。従って、本発明を空気調和装置など
に適用した場合には室内の空調状態を長時間に亘って良
好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路図
である。
【図2】第1実施形態における利用側回路での冷媒循環
状態を示すモリエル線図である。
【図3】利用側回路を蒸気圧縮式の冷凍回路で構成した
場合の一般的な冷媒循環状態を示すモリエル線図であ
る。
【図4】第2実施形態に係る図1相当図である。
【図5】第2実施形態における図2相当図である。
【図6】第3実施形態に係る図1相当図である。
【図7】第3実施形態における冷房運転時の冷媒循環動
作を示す図である。
【図8】第3実施形態における暖房運転時の冷媒循環動
作を示す図である。
【図9】第4実施形態に係る図1相当図である。
【符号の説明】
(1A) 冷水供給管(低温側配管) (1C) 温水供給管(高温側配管) (2) 利用側配管(利用側冷媒回路) (4) 熱源側熱交換器 (5) ポンプ、駆動力発生回路(搬送手段) (7) 液配管 (8) ガス配管 (9) 室内側熱交換器(利用側熱交換器) (11) 循環用加熱器(加圧手段) (11b) 放熱部(加熱側熱交換器) (12) 循環用冷却器(減圧手段) (12b) 吸熱部(冷却側熱交換器) (31.,32) 三方弁(切換手段) (40) 駆動源回路 (T1,T2) メインタンク(タンク手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源設備から特定の地域に熱源媒体を供
    給し、該地域での熱源媒体の熱を利用するようにした地
    域冷暖房システムにおいて、 熱源媒体の熱を利用する利用側冷媒回路(2) を備え、該
    利用側冷媒回路(2) は、該回路(2) を循環する冷媒と熱
    源媒体との間で熱交換を行う熱源側熱交換器(4) と、利
    用側熱交換器(9) とを備えていると共に、これら各熱交
    換器(4),(9) 同士が、ガス冷媒が流通するガス配管(8)
    及び液冷媒が流通する液配管(7) によって接続されて閉
    回路に構成されており、 上記利用側冷媒回路(2) の液配管(7) には、該利用側冷
    媒回路(2) の冷媒に循環駆動力を与える搬送手段(5) が
    接続されていることを特徴とする地域冷暖房システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 利用側冷媒回路(2)は、熱源側熱交換器(4)でガス冷媒が
    凝縮し、利用側熱交換器(9)で液冷媒が蒸発するように
    なっており、 熱源媒体は、熱源側熱交換器(4) を流れるガス冷媒より
    も低温の流体であって、熱源側熱交換器(4) は、この流
    体と冷媒との間で熱交換を行って冷媒を凝縮させるもの
    であることを特徴とする地域冷暖房システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 利用側冷媒回路(2)は、熱源側熱交換器(4)で液冷媒が蒸
    発し、利用側熱交換器(9)でガス冷媒が凝縮するように
    なっており、 熱源媒体は、熱源側熱交換器(4) を流れる液冷媒よりも
    高温の流体であって、熱源側熱交換器(4) は、この流体
    と冷媒との間で熱交換を行って冷媒を蒸発させるもので
    あることを特徴とする地域冷暖房システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 熱源設備からは、高温の流体を供給する高温側配管(1C)
    及び低温の流体を供給する低温側配管(1A)が延びてお
    り、 利用側冷媒回路(2)は、熱源側熱交換器(4)でガス冷媒が
    凝縮する第1の冷媒循環状態と、熱源側熱交換器(4) で
    液冷媒が蒸発する第2の冷媒循環状態とに切り換え可能
    となっており、 上記第1の冷媒循環状態のときに熱源側熱交換器(4) を
    流れるガス冷媒と低温側配管(1A)の低温流体との間で熱
    交換を行う第1の切り換え状態と、第2の冷媒循環状態
    のときに熱源側熱交換器(4) を流れる液冷媒と高温側配
    管(1C)の高温流体との間で熱交換を行う第2の切り換え
    状態とに切り換え可能な切換手段(31,32)が設けられ
    ていることを特徴とする地域冷暖房システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 搬送手段は機械式のポンプ(5)であることを特徴とする
    地域冷暖房システム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 搬送手段は、液冷媒を加熱することによって高圧を生じ
    させる加圧手段(11)およびガス冷媒を冷却することによ
    って低圧を生じさせる減圧手段(12)の少なくとも一方を
    備えて成り、この手段(11),(12) によって生じる圧力と
    利用側冷媒回路(2) 内の圧力との差により冷媒の循環駆
    動力を発生させるものであることを特徴とする地域冷暖
    房システム。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 熱源設備からは、高温の流体を供給する高温側配管(1C)
    が延びており、 加圧手段(11)は、上記高温側配管(1C)から供給される高
    温の流体により液冷媒を加熱するものであることを特徴
    とする地域冷暖房システム。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 熱源設備からは、低温の流体を供給する低温側配管(1A)
    が延びており、 減圧手段(12)は、上記低温側配管(1A)から供給される低
    温の流体によりガス冷媒を冷却するものであることを特
    徴とする地域冷暖房システム。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の地域冷暖房システムにお
    いて、 搬送手段は液冷媒の貯留が可能な駆動力発生回路(5) に
    より構成され、 該駆動力発生回路(5) には、駆動源回路(40)が熱交換可
    能に接続されており、 該駆動源回路(40)は、駆動用冷媒が循環可能であって、
    上記駆動力発生回路(5) の液冷媒を利用側冷媒回路(2)
    に押し出すように駆動用冷媒によって該駆動力発生回路
    (5) の液冷媒を加熱することで高圧を生じさせる加圧手
    段(11)と、上記利用側冷媒回路(2) の液冷媒を駆動力発
    生回路(5) に吸引させるように駆動用冷媒を蒸発させて
    駆動力発生回路(5) のガス冷媒を冷却することで低圧を
    生じさせる減圧手段(12)とを備えていることを特徴とす
    る地域冷暖房システム。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の地域冷暖房システムに
    おいて、 熱源設備からは、高温流体を供給する高温側配管(1C)及
    び低温流体を供給する低温側配管(1A)が延びており、 搬送手段は駆動力発生回路(5)により構成され、 駆動力発生回路(5)は、該動力発生回路(5)の液冷媒を加
    熱することで生じる高圧により該液冷媒を利用側冷媒回
    路(2) に押し出すように高温側配管(1C)の高温流体との
    間で熱交換可能な加熱側熱交換器(11b)と、駆動力発生
    回路(5)のガス冷媒を冷却することで生じる低圧により
    利用側冷媒回路(2) の液冷媒を駆動力発生回路(5) に吸
    引させるように低温側配管(1A)の低温流体との間で熱交
    換可能な冷却側熱交換器(12b)とを備えていることを特
    徴とする地域冷暖房システム。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載の地域冷暖房
    システムにおいて、 駆動力発生回路(5) には液冷媒の貯留が可能なタンク手
    段(T1,T2) が設けられ、 冷媒の加熱によってタンク手段(T1,T2) に高圧を作用さ
    せて該タンク手段(T1,T2)から液冷媒を押し出す加圧
    動作と、冷媒の冷却によってタンク手段(T1,T2)に低
    圧を作用させて該タンク手段(T1,T2) へ液冷媒を回収す
    る減圧動作とにより利用側冷媒回路(2) に冷媒を循環さ
    せるようになっていることを特徴とする地域冷暖房シス
    テム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の地域冷暖房システム
    において、 タンク手段は互いに並列に接続された第1及び第2のタ
    ンク手段(T1,T2) で成り、 第1タンク手段(T1)に高圧を与えると共に第2タンク手
    段(T2)に低圧を与える第1の圧力作用動作と、第1タン
    ク手段(T1)に低圧を与えると共に第2タンク手段(T2)に
    高圧を与える第2の圧力作用動作とを交互に切換えて、
    第1の圧力作用動作時には、第1タンク手段(T1)から蒸
    発器となる熱交換器(9),(4) に液冷媒を供給すると共
    に、凝縮器となる熱交換器(4),(9) から第2タンク手段
    (T2)に液冷媒を回収する一方、第2の圧力作用動作時に
    は、第2タンク手段(T2)から蒸発器となる熱交換器(4),
    (9)に液冷媒を供給すると共に、凝縮器となる熱交換器
    (9),((4) から第1タンク手段(T1)に液冷媒を回収する
    ように冷媒を循環させて利用側熱交換器(9) に吸熱若し
    くは放熱を連続して行わせることを特徴とする地域冷暖
    房システム。
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