JPH11280942A - 電磁駆動バルブの駆動回路 - Google Patents
電磁駆動バルブの駆動回路Info
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- JPH11280942A JPH11280942A JP10085617A JP8561798A JPH11280942A JP H11280942 A JPH11280942 A JP H11280942A JP 10085617 A JP10085617 A JP 10085617A JP 8561798 A JP8561798 A JP 8561798A JP H11280942 A JPH11280942 A JP H11280942A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 新たにストア用のコイルを設けたり、余計な
電流消費を生じること無しに、電流の応答性を向上させ
ることが可能な電磁駆動バルブの駆動回路を提供するこ
と。 【解決手段】 2つの電磁石を交互に励磁するアクチュ
エータを有するシステムの駆動回路にあって、一方の電
磁石コイルの通電を終了する際に、これから通電を開始
するもう一方の電磁石コイルと直列に接続し、それまで
通電していた側の電磁石コイルの電流の一部をこれから
通電を行う側の電磁石コイルへ瞬時に移動させる機能
を、スイッチング素子とダイオードの組み合わせで実現
する構造とする。
電流消費を生じること無しに、電流の応答性を向上させ
ることが可能な電磁駆動バルブの駆動回路を提供するこ
と。 【解決手段】 2つの電磁石を交互に励磁するアクチュ
エータを有するシステムの駆動回路にあって、一方の電
磁石コイルの通電を終了する際に、これから通電を開始
するもう一方の電磁石コイルと直列に接続し、それまで
通電していた側の電磁石コイルの電流の一部をこれから
通電を行う側の電磁石コイルへ瞬時に移動させる機能
を、スイッチング素子とダイオードの組み合わせで実現
する構造とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソレノイドを高速
に駆動させる駆動回路に関わり、特に自動車用電磁駆動
バルブの駆動回路に関する。
に駆動させる駆動回路に関わり、特に自動車用電磁駆動
バルブの駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸排気バルブを現
在主流であるカム駆動に変えて電動で駆動する構成が提
案されている。吸排気バルブを電動駆動する構成によれ
ば、カムシャフト等の回転機構を省略することができる
とともに、バルブタイミングの変更が容易であることか
ら、内燃機関の運転状態に応じた理想的な開閉弁タイミ
ングを任意に設定可能となり、出力特性及び燃費特性を
改善することが可能となる。
在主流であるカム駆動に変えて電動で駆動する構成が提
案されている。吸排気バルブを電動駆動する構成によれ
ば、カムシャフト等の回転機構を省略することができる
とともに、バルブタイミングの変更が容易であることか
ら、内燃機関の運転状態に応じた理想的な開閉弁タイミ
ングを任意に設定可能となり、出力特性及び燃費特性を
改善することが可能となる。
【0003】吸排気バルブの電動駆動装置としては、例
えば特開昭61−247807号公報に開示されている
ように、電磁コイルを用いた電磁アクチュエータによる
構成が提案されている。この従来技術のアクチュエータ
においては、可動部をバルブの開弁方向に付勢するスプ
リングと、可動部を閉弁方向に付勢するスプリングの、
少なくとも2つのスプリングを有し、さらに、可動部を
それぞれバルブの開弁方向と閉弁方向とに吸引する少な
くとも2つの電磁石を有している。
えば特開昭61−247807号公報に開示されている
ように、電磁コイルを用いた電磁アクチュエータによる
構成が提案されている。この従来技術のアクチュエータ
においては、可動部をバルブの開弁方向に付勢するスプ
リングと、可動部を閉弁方向に付勢するスプリングの、
少なくとも2つのスプリングを有し、さらに、可動部を
それぞれバルブの開弁方向と閉弁方向とに吸引する少な
くとも2つの電磁石を有している。
【0004】この場合、可動部とバルブからなる可動系
は、電磁コイルに電流が流れていない場合には、2つの
スプリングのバネ力により2つの電磁石の吸着面からそ
れぞれ所定の位置だけ離間した中立位置に保持され、ま
た、開弁側または閉弁側のどちらか一方の電磁石の電磁
コイルに電流が通電すると、その際に生じる電磁吸引力
により、吸引力がスプリングのバネ力に打ち勝って電磁
石側に引き寄せられることになる。この状態で電磁コイ
ルの電流を遮断すると、今度はスプリングのバネ力によ
り可動系は中立位置を一旦通過し、もう一方の電磁石に
接近する。このとき、先ほどとは別のもう一方の電磁コ
イルに電流を流しておくと、可動系は先ほどとは逆側の
電磁石に吸引されることになる。
は、電磁コイルに電流が流れていない場合には、2つの
スプリングのバネ力により2つの電磁石の吸着面からそ
れぞれ所定の位置だけ離間した中立位置に保持され、ま
た、開弁側または閉弁側のどちらか一方の電磁石の電磁
コイルに電流が通電すると、その際に生じる電磁吸引力
により、吸引力がスプリングのバネ力に打ち勝って電磁
石側に引き寄せられることになる。この状態で電磁コイ
ルの電流を遮断すると、今度はスプリングのバネ力によ
り可動系は中立位置を一旦通過し、もう一方の電磁石に
接近する。このとき、先ほどとは別のもう一方の電磁コ
イルに電流を流しておくと、可動系は先ほどとは逆側の
電磁石に吸引されることになる。
【0005】このようにして、2つの電磁石の電磁コイ
ルの電流の通電、遮断動作に従って可動部を所定の変位
幅だけ変位させることを可能にしており、この変位を利
用してバルブの開弁および閉弁状態を切り替えているの
である。
ルの電流の通電、遮断動作に従って可動部を所定の変位
幅だけ変位させることを可能にしており、この変位を利
用してバルブの開弁および閉弁状態を切り替えているの
である。
【0006】一方、本装置の駆動回路に着目すると、本
システムの駆動回路には、電磁石コイルの電流につい
て、通電開始時には急速に電流を立上げ、吸引力の発生
を速やかにし、また、通電終了時には電磁石コイルの電
流を急速に減衰させ、吸引力の消滅を速やかに行う機能
が求められている。
システムの駆動回路には、電磁石コイルの電流につい
て、通電開始時には急速に電流を立上げ、吸引力の発生
を速やかにし、また、通電終了時には電磁石コイルの電
流を急速に減衰させ、吸引力の消滅を速やかに行う機能
が求められている。
【0007】このような電磁石の駆動回路の従来技術と
しては、例えば特開昭61−140114号公報に開示
されているようなものがある。この従来技術では、ソレ
ノイド(電磁石)に通電を開始するよりも前に、別に設
けたストア用コイルに電流を予め定常状態となるように
通電しておき、ソレノイドの通電開始のタイミングでス
トア用コイルとソレノイドのコイルを瞬間的に直列に接
続することにより、ソレノイドのコイルに流れる電流を
急速に立上げることを可能にしている。また、通電終了
時にも、瞬間的にソレノイドのコイルと、通電されてい
ないストア用コイルを直列に接続することで、ソレノイ
ドのコイルの電流を急峻に消滅させることが可能になっ
ている。前記電磁駆動バルブ装置には、このようなソレ
ノイド駆動回路が適用可能である。
しては、例えば特開昭61−140114号公報に開示
されているようなものがある。この従来技術では、ソレ
ノイド(電磁石)に通電を開始するよりも前に、別に設
けたストア用コイルに電流を予め定常状態となるように
通電しておき、ソレノイドの通電開始のタイミングでス
トア用コイルとソレノイドのコイルを瞬間的に直列に接
続することにより、ソレノイドのコイルに流れる電流を
急速に立上げることを可能にしている。また、通電終了
時にも、瞬間的にソレノイドのコイルと、通電されてい
ないストア用コイルを直列に接続することで、ソレノイ
ドのコイルの電流を急峻に消滅させることが可能になっ
ている。前記電磁駆動バルブ装置には、このようなソレ
ノイド駆動回路が適用可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁石の駆動回路にあっては、以下のような
問題点がある。前記回路構成を電磁駆動バルブに適用し
た場合、電磁石1個につきストア用コイルが1つ必要で
あり、バルブ1つを駆動するのに少なくとも2個の電磁
石を必要としていることから、エンジンとしては“バル
ブ数の2倍”のストア用コイルが必要になってしまうこ
とになる。これは、駆動回路の形状、寸法に対して影響
が大きく、駆動回路が大きくなり、車載性が著しく悪化
することになる。
うな従来の電磁石の駆動回路にあっては、以下のような
問題点がある。前記回路構成を電磁駆動バルブに適用し
た場合、電磁石1個につきストア用コイルが1つ必要で
あり、バルブ1つを駆動するのに少なくとも2個の電磁
石を必要としていることから、エンジンとしては“バル
ブ数の2倍”のストア用コイルが必要になってしまうこ
とになる。これは、駆動回路の形状、寸法に対して影響
が大きく、駆動回路が大きくなり、車載性が著しく悪化
することになる。
【0009】また、前記ストア用コイルは、電磁石の電
流を高速に立上げ、または立下げるためのみに必要とさ
れ、それ以外のときに通電をしている電流は、全てエネ
ルギーの損失となる。これは、システムの消費電力の悪
化、発熱の増大を招き、効率を悪化させることになる。
流を高速に立上げ、または立下げるためのみに必要とさ
れ、それ以外のときに通電をしている電流は、全てエネ
ルギーの損失となる。これは、システムの消費電力の悪
化、発熱の増大を招き、効率を悪化させることになる。
【0010】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、1つのバルブを駆動する2個の電
磁石のコイルについて、一方の電磁石の通電を終了する
際には、これから通電を行おうとする側のコイルの通電
を開始すると同時に、両コイルを直列に接続することに
より、通電を開始する側のコイルの電流の立上がりを急
峻にせしめるとともに、通電を終了する側のコイルの電
流の減衰、消滅をも急峻にすることを可能とし、新たに
ストア用のコイルを設けたり、余計な電流消費を生じる
こと無しに、電流の応答性を向上させることが可能な電
磁駆動バルブの駆動回路を提供することを目的としてい
る。
してなされたもので、1つのバルブを駆動する2個の電
磁石のコイルについて、一方の電磁石の通電を終了する
際には、これから通電を行おうとする側のコイルの通電
を開始すると同時に、両コイルを直列に接続することに
より、通電を開始する側のコイルの電流の立上がりを急
峻にせしめるとともに、通電を終了する側のコイルの電
流の減衰、消滅をも急峻にすることを可能とし、新たに
ストア用のコイルを設けたり、余計な電流消費を生じる
こと無しに、電流の応答性を向上させることが可能な電
磁駆動バルブの駆動回路を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、請求項1に記載の発明は、バルブを閉弁
方向に付勢する第一のスプリングと、前記バルブと同軸
上に設置され、該バルブに当接し該バルブを駆動する機
能を有する可動部と、前記可動部を前記バルブの開弁方
向に付勢する第二のスプリングと、電磁コイルに所定の
電流を流すことによって、前記可動部に対して吸引力を
発生する少なくとも2つの電磁石と、前記電磁石の電磁
コイルに電流を所定のタイミングで通電する機能を有す
る駆動回路とを有し、それらの作用によって前記バルブ
を全開位置と全閉位置との間で駆動する電磁駆動バルブ
の制御装置において、前記駆動回路は、1つのバルブを
駆動する開弁用電磁石のコイルと閉弁用電磁石のコイル
とを、それぞれ個別に電源からの通電を開始する機能
と、両コイルどうしを互いに直列に接続する機能と、を
有することを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とす
る。
決するために、請求項1に記載の発明は、バルブを閉弁
方向に付勢する第一のスプリングと、前記バルブと同軸
上に設置され、該バルブに当接し該バルブを駆動する機
能を有する可動部と、前記可動部を前記バルブの開弁方
向に付勢する第二のスプリングと、電磁コイルに所定の
電流を流すことによって、前記可動部に対して吸引力を
発生する少なくとも2つの電磁石と、前記電磁石の電磁
コイルに電流を所定のタイミングで通電する機能を有す
る駆動回路とを有し、それらの作用によって前記バルブ
を全開位置と全閉位置との間で駆動する電磁駆動バルブ
の制御装置において、前記駆動回路は、1つのバルブを
駆動する開弁用電磁石のコイルと閉弁用電磁石のコイル
とを、それぞれ個別に電源からの通電を開始する機能
と、両コイルどうしを互いに直列に接続する機能と、を
有することを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とす
る。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する開弁用電磁石のコイル
と閉弁用電磁石のコイルについて択一的に交互に通電を
行い、一方の電磁石コイルの通電を終了しようとする際
には、もう一方の電磁石コイルの通電を開始するととも
に、それまで通電していた側のコイルの電流の一部を、
新たに通電する側のコイルに瞬時に移動させることを特
徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する開弁用電磁石のコイル
と閉弁用電磁石のコイルについて択一的に交互に通電を
行い、一方の電磁石コイルの通電を終了しようとする際
には、もう一方の電磁石コイルの通電を開始するととも
に、それまで通電していた側のコイルの電流の一部を、
新たに通電する側のコイルに瞬時に移動させることを特
徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、
前記駆動回路は、一方の電磁石の電気コイルの通電を遮
断する際、それまでの電流の一部をもう一方の電磁石の
電気コイルに移動させるか、あるいは、それまで通電を
行っていたコイルに電流を還流させるかを切換えること
が可能になっていることを特徴とする電磁駆動バルブの
駆動回路とする。
または2に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、
前記駆動回路は、一方の電磁石の電気コイルの通電を遮
断する際、それまでの電流の一部をもう一方の電磁石の
電気コイルに移動させるか、あるいは、それまで通電を
行っていたコイルに電流を還流させるかを切換えること
が可能になっていることを特徴とする電磁駆動バルブの
駆動回路とする。
【0014】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置につ
いて、少なくとも2つのスイッチング素子と少なくとも
4つのダイオードとを含む素子群で構成され、それぞれ
1つの電磁石装置について、電源からダイオード、電磁
石コイル、スイッチング素子を通り、グランドへと至る
回路が構成されているとともに、一方の電気コイルとス
イッチング素子との間から、ダイオードを介し、もう一
方の電磁石コイルの電源側端に配線がなされていること
を特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置につ
いて、少なくとも2つのスイッチング素子と少なくとも
4つのダイオードとを含む素子群で構成され、それぞれ
1つの電磁石装置について、電源からダイオード、電磁
石コイル、スイッチング素子を通り、グランドへと至る
回路が構成されているとともに、一方の電気コイルとス
イッチング素子との間から、ダイオードを介し、もう一
方の電磁石コイルの電源側端に配線がなされていること
を特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
【0015】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置につ
いて、少なくとも4つのスイッチング素子と少なくとも
3つのダイオード、および電流検出抵抗とを含む素子群
で構成され、それぞれ1つの電磁石装置について、電源
からダイオード、スイッチング素子(ハイサイド)、電
磁石コイル、電流検出抵抗、スイッチング素子(ローサ
イド)を通り、グランドへと至る回路が構成されている
とともに、それぞれの電流検出抵抗とスイッチング素子
(ローサイド)の間からダイオードを介し、スイッチン
グ素子(ハイサイド)の電源側端に配線がなされている
ことを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆動
回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置につ
いて、少なくとも4つのスイッチング素子と少なくとも
3つのダイオード、および電流検出抵抗とを含む素子群
で構成され、それぞれ1つの電磁石装置について、電源
からダイオード、スイッチング素子(ハイサイド)、電
磁石コイル、電流検出抵抗、スイッチング素子(ローサ
イド)を通り、グランドへと至る回路が構成されている
とともに、それぞれの電流検出抵抗とスイッチング素子
(ローサイド)の間からダイオードを介し、スイッチン
グ素子(ハイサイド)の電源側端に配線がなされている
ことを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路とする。
【0016】さらに、請求項6に記載の発明は、請求項
3に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆
動回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置に
ついて、少なくとも4つのスイッチング素子と少なくと
も5つのダイオード、および電流検出抵抗とを含む素子
群で構成され、それぞれ1つの電磁石装置について、電
源からダイオード、スイッチング素子(ハイサイド)、
電磁石コイル、電流検出抵抗、スイッチング素子(ロー
サイド)を通り、グランドへと至る回路が構成されてい
るとともに、それぞれのスイッチング素子(ハイサイ
ド)に対して並列にダイオードがグランド側から電源側
にバイパスするよう接続されており、なおかつ、電流検
出抵抗とスイッチング素子(ローサイド)の間からダイ
オードを介し、もう一方の電磁石コイルの電源側端に配
線がなされていることを特徴とする電磁駆動バルブの駆
動回路とする。
3に記載の電磁駆動バルブの駆動回路において、前記駆
動回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石装置に
ついて、少なくとも4つのスイッチング素子と少なくと
も5つのダイオード、および電流検出抵抗とを含む素子
群で構成され、それぞれ1つの電磁石装置について、電
源からダイオード、スイッチング素子(ハイサイド)、
電磁石コイル、電流検出抵抗、スイッチング素子(ロー
サイド)を通り、グランドへと至る回路が構成されてい
るとともに、それぞれのスイッチング素子(ハイサイ
ド)に対して並列にダイオードがグランド側から電源側
にバイパスするよう接続されており、なおかつ、電流検
出抵抗とスイッチング素子(ローサイド)の間からダイ
オードを介し、もう一方の電磁石コイルの電源側端に配
線がなされていることを特徴とする電磁駆動バルブの駆
動回路とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電磁駆動バル
ブの駆動回路の実施の形態を添付図面を参照して詳細に
説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明による電磁駆動バ
ルブの駆動回路の第1の実施の形態を示す図、図2およ
び図3は、第1の実施の形態の動作を示す図である。
ブの駆動回路の実施の形態を添付図面を参照して詳細に
説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明による電磁駆動バ
ルブの駆動回路の第1の実施の形態を示す図、図2およ
び図3は、第1の実施の形態の動作を示す図である。
【0018】まず、図1を用いて構成を説明する。1は
エンジンのシリンダヘッド、2はバルブである。バルブ
2は、シリンダヘッド1に対して摺動可能になっている
ものとする。バルブ2の軸部には、バルブリテーナ3が
固定されている。バルブリテーナ3とシリンダヘッド1
の間には、バルブスプリング4が圧縮されて装着されて
おり、このため、バルブ2は、シリンダヘッド1のポー
ト1aを閉じる方向(閉弁方向)に付勢されることにな
る。
エンジンのシリンダヘッド、2はバルブである。バルブ
2は、シリンダヘッド1に対して摺動可能になっている
ものとする。バルブ2の軸部には、バルブリテーナ3が
固定されている。バルブリテーナ3とシリンダヘッド1
の間には、バルブスプリング4が圧縮されて装着されて
おり、このため、バルブ2は、シリンダヘッド1のポー
ト1aを閉じる方向(閉弁方向)に付勢されることにな
る。
【0019】シリンダヘッド1には、装置の筺体である
5,6および7が固定されている。筺体内には、電磁石
8および9が設けられている。電磁石8および9は、直
接筺体6および7に固定されている。
5,6および7が固定されている。筺体内には、電磁石
8および9が設けられている。電磁石8および9は、直
接筺体6および7に固定されている。
【0020】電磁石8,9には、それぞれ電気コイル8
a,9aが設けられており、後述する駆動回路20によ
り、電気コイル8a,9aに電流が流された場合には、
電磁石の吸引面8b,9bが吸引力を発生することにな
る。
a,9aが設けられており、後述する駆動回路20によ
り、電気コイル8a,9aに電流が流された場合には、
電磁石の吸引面8b,9bが吸引力を発生することにな
る。
【0021】電磁石8および9の中心部には、シャフト
10が摺動可能に設置されている。シャフト10の中間
部分には、電磁石8の吸引面8bと電磁石9の吸引面9
bとの間に、磁性体からなる可動板11が固定されてい
る。また、シャフト10のシリンダヘッド1と反対側の
端部には、スプリングシート14が固定されており、筺
体7に固定されたスプリングカバー16との間に圧縮さ
れて設置された開弁スプリング15の作用により、シャ
フト10は開弁方向(図の下向き)に付勢されている。
10が摺動可能に設置されている。シャフト10の中間
部分には、電磁石8の吸引面8bと電磁石9の吸引面9
bとの間に、磁性体からなる可動板11が固定されてい
る。また、シャフト10のシリンダヘッド1と反対側の
端部には、スプリングシート14が固定されており、筺
体7に固定されたスプリングカバー16との間に圧縮さ
れて設置された開弁スプリング15の作用により、シャ
フト10は開弁方向(図の下向き)に付勢されている。
【0022】シャフト10は、バルブ2の軸部と同軸上
に設けられており、シャフト10のシリンダヘッド1側
の端部は、バルブ2の軸の頂面2aと対向している。そ
のため、シャフト10に開弁方向(図の下向き)の力が
作用した場合には、シャフト10がバルブ2を押し、バ
ルブ2を開弁せしめることになる。
に設けられており、シャフト10のシリンダヘッド1側
の端部は、バルブ2の軸の頂面2aと対向している。そ
のため、シャフト10に開弁方向(図の下向き)の力が
作用した場合には、シャフト10がバルブ2を押し、バ
ルブ2を開弁せしめることになる。
【0023】20は電磁駆動バルブの駆動回路であり、
前記電磁石の電気コイル8a,9aに外部電源21の電
圧を印加、遮断する機能を有している。駆動回路20
が、ダイオードD1〜D4、およびトランジスタに代表
されるスイッチング素子Q1,Q2により、図に示すよ
うな配線で構成されている。スイッチング素子Q1およ
びQ2は、駆動回路20内部に設けた制御回路22によ
り、そのon,offを切換えられる。
前記電磁石の電気コイル8a,9aに外部電源21の電
圧を印加、遮断する機能を有している。駆動回路20
が、ダイオードD1〜D4、およびトランジスタに代表
されるスイッチング素子Q1,Q2により、図に示すよ
うな配線で構成されている。スイッチング素子Q1およ
びQ2は、駆動回路20内部に設けた制御回路22によ
り、そのon,offを切換えられる。
【0024】制御回路22は、通常マイコンか、または
論理素子の組み合わせで構成される。制御回路22は、
図示しない自動車のECUからのバルブ開閉弁指令信号
を受け、後述する適切なタイミングで駆動回路20内部
のスイッチング素子Q1,Q2をon,offする信号
を出力する。
論理素子の組み合わせで構成される。制御回路22は、
図示しない自動車のECUからのバルブ開閉弁指令信号
を受け、後述する適切なタイミングで駆動回路20内部
のスイッチング素子Q1,Q2をon,offする信号
を出力する。
【0025】次に、第1の実施の形態の作用を説明す
る。図2は、第1の実施の形態の駆動回路20の動作を
説明した図である。まず、バルブを閉弁するよう、制御
回路22に指令が入ったとすると、駆動回路20が、電
磁石9の電気コイル9aに外部電源21の電圧が印加さ
れるよう、スイッチング素子Q1,Q2を駆動すること
になる。すなわち、スイッチング素子Q1をonし、ス
イッチング素子Q2をoffするのである。
る。図2は、第1の実施の形態の駆動回路20の動作を
説明した図である。まず、バルブを閉弁するよう、制御
回路22に指令が入ったとすると、駆動回路20が、電
磁石9の電気コイル9aに外部電源21の電圧が印加さ
れるよう、スイッチング素子Q1,Q2を駆動すること
になる。すなわち、スイッチング素子Q1をonし、ス
イッチング素子Q2をoffするのである。
【0026】この作用により、外部電源21からダイオ
ードD1、電気コイル9a、スイッチング素子Q1を通
ってグランドへと至るループが構成され、電気コイル9
aに電流が流れることになる。そのため、可動板11が
電磁石9の吸引面9bに吸着せしめられ、バルブ2が閉
弁状態となる。このときの回路の状態を、図2(a)に
示す。
ードD1、電気コイル9a、スイッチング素子Q1を通
ってグランドへと至るループが構成され、電気コイル9
aに電流が流れることになる。そのため、可動板11が
電磁石9の吸引面9bに吸着せしめられ、バルブ2が閉
弁状態となる。このときの回路の状態を、図2(a)に
示す。
【0027】次に、バルブ開弁指令が制御回路22に入
力されると、制御回路22は直ちにスイッチング素子Q
1をoffし、と同時にスイッチング素子Q2をonす
る。すると、電磁石8の電気コイル8aには、外部電源
21による電流とは別に、電磁石9の電気コイル9aと
電磁石8の電気コイル8aが直列に接続されるため、磁
束保存の法則により、これまで電気コイル9aに流れて
いた電流Ip1(A)のうち、次式(1)で表せられる値
の電流Ih1(A)が瞬間的に転流することになる。(式
中、L1,L2は、それぞれ電気コイル9a,8aのイ
ンダクタンス(H)である。) この状態を、図2(b)に示す。
力されると、制御回路22は直ちにスイッチング素子Q
1をoffし、と同時にスイッチング素子Q2をonす
る。すると、電磁石8の電気コイル8aには、外部電源
21による電流とは別に、電磁石9の電気コイル9aと
電磁石8の電気コイル8aが直列に接続されるため、磁
束保存の法則により、これまで電気コイル9aに流れて
いた電流Ip1(A)のうち、次式(1)で表せられる値
の電流Ih1(A)が瞬間的に転流することになる。(式
中、L1,L2は、それぞれ電気コイル9a,8aのイ
ンダクタンス(H)である。) この状態を、図2(b)に示す。
【0028】
【数1】
【0029】電気コイル9aと8aが直列に接続された
影響があるのは切換え直後のみであり、よって電気コイ
ル8aの電流は、切換え直後にIh1に上昇したのちに、
外部電源21の電圧により、所定の電流値に到達保持さ
れる。この状態を、図2(c)に示す。
影響があるのは切換え直後のみであり、よって電気コイ
ル8aの電流は、切換え直後にIh1に上昇したのちに、
外部電源21の電圧により、所定の電流値に到達保持さ
れる。この状態を、図2(c)に示す。
【0030】一方、電気コイル9aの電流も、切換え直
後にIh1まで減少し、その後徐々に減衰することにな
る。
後にIh1まで減少し、その後徐々に減衰することにな
る。
【0031】これらの切換え動作により、可動板11は
電磁石9を離れ、バルブスプリング4と開弁スプリング
15の作用により、今度は電磁石8に吸着せしめられる
ことになり、バルブ2は開弁状態となるのである。
電磁石9を離れ、バルブスプリング4と開弁スプリング
15の作用により、今度は電磁石8に吸着せしめられる
ことになり、バルブ2は開弁状態となるのである。
【0032】開弁状態から閉弁状態に移行するときも、
上記と同様の動作となる。すなわち、制御回路22が閉
弁指令を入力されると、それまでonしていたスイッチ
ング素子Q2をoffに転じ、同時にスイッチング素子
Q1をonするのである。すると、電磁石8の電気コイ
ル8aにそれまで流れていた電流Ip2の一部が、電磁石
9の電気コイル9aに瞬時に転流され、電気コイル8a
の電流がある値まで瞬時に減少するのと同時に、電気コ
イル9aの電流が同じ値まで急激に上昇、その後、外部
電源21の作用により所定の電流値に達するのである。
その転流する電流値Ih2は、次式(2)で表せる。
上記と同様の動作となる。すなわち、制御回路22が閉
弁指令を入力されると、それまでonしていたスイッチ
ング素子Q2をoffに転じ、同時にスイッチング素子
Q1をonするのである。すると、電磁石8の電気コイ
ル8aにそれまで流れていた電流Ip2の一部が、電磁石
9の電気コイル9aに瞬時に転流され、電気コイル8a
の電流がある値まで瞬時に減少するのと同時に、電気コ
イル9aの電流が同じ値まで急激に上昇、その後、外部
電源21の作用により所定の電流値に達するのである。
その転流する電流値Ih2は、次式(2)で表せる。
【0033】
【数2】
【0034】この動作状態を図2(d)に示す。そし
て、この作用により、可動板11は電磁石8から離間
し、電磁石9に吸着せしめられ、したって、バルブ2は
閉弁状態となるのである。図3に、これらの動作におけ
る電流およびバルブ変位の応答波形を示す。
て、この作用により、可動板11は電磁石8から離間
し、電磁石9に吸着せしめられ、したって、バルブ2は
閉弁状態となるのである。図3に、これらの動作におけ
る電流およびバルブ変位の応答波形を示す。
【0035】通常、電磁駆動バルブ装置の電磁石8およ
び9は形状が同一のものを使用し、また、電気コイル8
a,9aについても、巻き数やコイル線径が同一である
ことが多い。しかしながら、本発明でいうところの、電
気コイルへの通電の切換え時においては、可動板11
は、これから通電を終了しようとしている側の電磁石に
吸着していることになる。すなわち、バルブ2を閉弁状
態から開弁状態にしようとするときには、可動板11は
電磁石9に吸着しており、また、逆に開弁状態のものか
ら閉弁状態にしようとする場合には、可動板11と電磁
石8が吸着している。
び9は形状が同一のものを使用し、また、電気コイル8
a,9aについても、巻き数やコイル線径が同一である
ことが多い。しかしながら、本発明でいうところの、電
気コイルへの通電の切換え時においては、可動板11
は、これから通電を終了しようとしている側の電磁石に
吸着していることになる。すなわち、バルブ2を閉弁状
態から開弁状態にしようとするときには、可動板11は
電磁石9に吸着しており、また、逆に開弁状態のものか
ら閉弁状態にしようとする場合には、可動板11と電磁
石8が吸着している。
【0036】これは、これから通電を遮断しようとして
いる側の電気コイルのインダクタンスL1またはL2
が、これから通電を開始しようとしている側のコイルよ
りも大きくなる傾向にあることになるので、式(1)、
式(2)から明らかなように、瞬時に移動する電流値が
当初の電流値の1/2よりも大きくなり、電流の立上り
を早くする効果を向上させていることになる。
いる側の電気コイルのインダクタンスL1またはL2
が、これから通電を開始しようとしている側のコイルよ
りも大きくなる傾向にあることになるので、式(1)、
式(2)から明らかなように、瞬時に移動する電流値が
当初の電流値の1/2よりも大きくなり、電流の立上り
を早くする効果を向上させていることになる。
【0037】(第2の実施の形態)図4は、本発明によ
る電磁駆動バルブの駆動回路の第2の実施の形態を示す
図、図5は、第2の実施の形態の動作を示す図である。
第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態の回路構
成について、ダイオードD1,D2を無くし、代わりに
同じ位置にスイッチング素子Q3,Q4を設けるととも
に、外部電源21からの供給ラインにダイオードD5を
設け、ダイオードD3,D4の一端をダイオードD5の
下流に接続している。また、電流検出用の抵抗R3,R
4を電気コイル9a,8aに直列に配置し、さらには、
前記電流検出抵抗に流れる電流値を監視し、スイッチン
グ素子Q1,Q2のon,offを行う電流制御回路2
3が付加されている点が異なっている。
る電磁駆動バルブの駆動回路の第2の実施の形態を示す
図、図5は、第2の実施の形態の動作を示す図である。
第2の実施の形態の構成は、第1の実施の形態の回路構
成について、ダイオードD1,D2を無くし、代わりに
同じ位置にスイッチング素子Q3,Q4を設けるととも
に、外部電源21からの供給ラインにダイオードD5を
設け、ダイオードD3,D4の一端をダイオードD5の
下流に接続している。また、電流検出用の抵抗R3,R
4を電気コイル9a,8aに直列に配置し、さらには、
前記電流検出抵抗に流れる電流値を監視し、スイッチン
グ素子Q1,Q2のon,offを行う電流制御回路2
3が付加されている点が異なっている。
【0038】第1の実施の形態においては、電気コイル
9a,8aに流れる電流の定常値は、外部電源21の電
圧と各コイルの抵抗値R1,R2により一意的に決定し
てしまう。これをスイッチング素子Q1またはQ2のo
n,offにより、上記電流値よりも小さい値に電流制
御を行おうとすると、電流の減衰が急激過ぎるために、
電流のリップル(変動)が大きくなりすぎる等の問題が
生じることになる。すなわち、電気コイル9aの電流を
制御するために、スイッチング素子Q1をon,off
する場合には、スイッチング素子Q1をoffした瞬間
にそれまでの電流の一部が電気コイル8aに移動してし
まい、電気コイル9aの電流は急激に減少してしまうの
である。これは、電気コイル8aの電流を制御するため
に、スイッチング素子Q2をon,offする場合にお
いても同様である。
9a,8aに流れる電流の定常値は、外部電源21の電
圧と各コイルの抵抗値R1,R2により一意的に決定し
てしまう。これをスイッチング素子Q1またはQ2のo
n,offにより、上記電流値よりも小さい値に電流制
御を行おうとすると、電流の減衰が急激過ぎるために、
電流のリップル(変動)が大きくなりすぎる等の問題が
生じることになる。すなわち、電気コイル9aの電流を
制御するために、スイッチング素子Q1をon,off
する場合には、スイッチング素子Q1をoffした瞬間
にそれまでの電流の一部が電気コイル8aに移動してし
まい、電気コイル9aの電流は急激に減少してしまうの
である。これは、電気コイル8aの電流を制御するため
に、スイッチング素子Q2をon,offする場合にお
いても同様である。
【0039】そこで、この第2の実施の形態の構成とす
ることにより、この問題点が解決可能になるのである。
以下、その動作を説明する。
ることにより、この問題点が解決可能になるのである。
以下、その動作を説明する。
【0040】まず、電気コイル9aに通電、かつ、その
電流を制御する際には、制御回路22は電流制御回路2
3に通電信号を出力すると同時に、スイッチング素子Q
3をonする。すると、電流制御回路23は、電流検出
抵抗R3の端子間電圧と予め設定されている基準電圧と
を比較し、必要に応じてスイッチング素子Q1をonま
たはoffするのである。
電流を制御する際には、制御回路22は電流制御回路2
3に通電信号を出力すると同時に、スイッチング素子Q
3をonする。すると、電流制御回路23は、電流検出
抵抗R3の端子間電圧と予め設定されている基準電圧と
を比較し、必要に応じてスイッチング素子Q1をonま
たはoffするのである。
【0041】そこで、第2の実施の形態においては、電
気コイル8aへの接続がスイッチング素子Q4により遮
断されており、かつ、電気コイル9aへ還流する閉ルー
プがスイッチング素子Q3により構成されるため、スイ
ッチング素子Q1をoffに転じた際も、電気コイル9
aの電流が電気コイル8aに転流することなく、スイッ
チング素子Q3、ダイオードD3を通って電気コイル9
aを還流することになる。そのため、電流の減衰が滑ら
かになり、安定した電流制御を行うことが可能である。
気コイル8aへの接続がスイッチング素子Q4により遮
断されており、かつ、電気コイル9aへ還流する閉ルー
プがスイッチング素子Q3により構成されるため、スイ
ッチング素子Q1をoffに転じた際も、電気コイル9
aの電流が電気コイル8aに転流することなく、スイッ
チング素子Q3、ダイオードD3を通って電気コイル9
aを還流することになる。そのため、電流の減衰が滑ら
かになり、安定した電流制御を行うことが可能である。
【0042】そして、電気コイル9aの通電を終了する
際には、制御回路22がスイッチング素子Q3をoff
すると同時に、電流制御回路23がスイッチング素子Q
1をもoffする。また、同じタイミングでスイッチン
グ素子Q2,Q4がonする。この動作により、第1の
実施の形態と同様に、電気コイル9aにそれまで流れて
いた電流の一部が電気コイル8aに瞬時に移動可能とな
り、既に説明した電気コイルの切換え時における電流応
答制向上の効果は確保させることになるのである。ま
た、上記の一連の動作は、電気コイル8aの電流制御
時、あるいは電気コイル8aから電気コイル9aへの通
電切換え時についても同様である。これらの動作タイミ
ングと応答波形を、図5に示す。
際には、制御回路22がスイッチング素子Q3をoff
すると同時に、電流制御回路23がスイッチング素子Q
1をもoffする。また、同じタイミングでスイッチン
グ素子Q2,Q4がonする。この動作により、第1の
実施の形態と同様に、電気コイル9aにそれまで流れて
いた電流の一部が電気コイル8aに瞬時に移動可能とな
り、既に説明した電気コイルの切換え時における電流応
答制向上の効果は確保させることになるのである。ま
た、上記の一連の動作は、電気コイル8aの電流制御
時、あるいは電気コイル8aから電気コイル9aへの通
電切換え時についても同様である。これらの動作タイミ
ングと応答波形を、図5に示す。
【0043】(第3の実施の形態)図6は、本発明によ
る電磁駆動バルブの駆動回路の第3の実施の形態を示す
図図である。第3の実施の形態の目的は、第2の実施の
形態と同じであるが、その構成は、スイッチング素子Q
3,Q4と並列にダイオードD6,D7が設けられ、ダ
イオードD3,D4の一端の接続先が第1の実施の形態
と同一である点が異なっている。
る電磁駆動バルブの駆動回路の第3の実施の形態を示す
図図である。第3の実施の形態の目的は、第2の実施の
形態と同じであるが、その構成は、スイッチング素子Q
3,Q4と並列にダイオードD6,D7が設けられ、ダ
イオードD3,D4の一端の接続先が第1の実施の形態
と同一である点が異なっている。
【0044】第2の実施の形態では、ダイオードの数が
3個と、簡素な構成で電流制御が行える回路を実現でき
ていたが、一方で、電気コイル9aから電気コイル8
a、あるいは、電気コイル8aから電気コイル9aに電
流を移動させる際、スイッチング素子Q3,Q4を電流
が流れることになるため、そこで損失が発生してしまう
といった問題があった。そこで、第3の実施の形態で
は、この問題を回避し、電気コイル9aに流れていた電
流の一部が直接電気コイル8aに移動することができる
ようになっている。
3個と、簡素な構成で電流制御が行える回路を実現でき
ていたが、一方で、電気コイル9aから電気コイル8
a、あるいは、電気コイル8aから電気コイル9aに電
流を移動させる際、スイッチング素子Q3,Q4を電流
が流れることになるため、そこで損失が発生してしまう
といった問題があった。そこで、第3の実施の形態で
は、この問題を回避し、電気コイル9aに流れていた電
流の一部が直接電気コイル8aに移動することができる
ようになっている。
【0045】電気コイル9aを電流制御している間は、
スイッチング素子Q3がonしており、スイッチング素
子Q1はon,offを繰り返す。ここで、スイッチン
グ素子Q1がoffしたときは、電流はダイオードD
3,D7、スイッチング素子Q3を経由して、電気コイ
ル9aを還流する。そして、励磁するコイルを切換える
ときには、スイッチング素子Q1,Q3がoffし、同
時にスイッチング素子Q2,Q4をonするのである。
この動作により、これまで説明してきたような電流の移
動が実現できている。これらの動作は、電気コイル8a
から電気コイル9aに通電するコイルを切換える場合に
おいても同様である。また、動作のタイミングチャート
も、第2の実施の形態で説明した図5に示すものと同じ
である。
スイッチング素子Q3がonしており、スイッチング素
子Q1はon,offを繰り返す。ここで、スイッチン
グ素子Q1がoffしたときは、電流はダイオードD
3,D7、スイッチング素子Q3を経由して、電気コイ
ル9aを還流する。そして、励磁するコイルを切換える
ときには、スイッチング素子Q1,Q3がoffし、同
時にスイッチング素子Q2,Q4をonするのである。
この動作により、これまで説明してきたような電流の移
動が実現できている。これらの動作は、電気コイル8a
から電気コイル9aに通電するコイルを切換える場合に
おいても同様である。また、動作のタイミングチャート
も、第2の実施の形態で説明した図5に示すものと同じ
である。
【0046】ここで、さらに第3の実施の形態によれ
ば、電気コイル9a,8aが8の字型に接続されている
ため、スイッチング素子Q1〜Q4の動作に時間的に多
少のバラツキが生じた場合においても、一方の電気コイ
ルの通電終了、すなわちスイッチング素子Q1あるいは
Q2のonからoffへの動作によって、直ちに電流の
移動が行われるという利点も得られることになる。
ば、電気コイル9a,8aが8の字型に接続されている
ため、スイッチング素子Q1〜Q4の動作に時間的に多
少のバラツキが生じた場合においても、一方の電気コイ
ルの通電終了、すなわちスイッチング素子Q1あるいは
Q2のonからoffへの動作によって、直ちに電流の
移動が行われるという利点も得られることになる。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、その構成を、2つの電磁石を交互に励磁するア
クチュエータを有するシステムの駆動回路にあって、一
方の電磁石コイルの通電を終了する際に、これから通電
を開始するもう一方の電磁石コイルと直列に接続し、そ
れまで通電していた側の電磁石コイルの電流の一部をこ
れから通電を行う側の電磁石コイルへ瞬時に移動させる
機能を、スイッチング素子とダイオードの組み合わせで
実現する構造としたため、電流の応答性を高める目的
で、別個にエネルギー貯蔵用のコイル等を設ける必要が
なくなり、価格が易く、小型で、電力消費が比較的小さ
い駆動回路が得られるようになる。
よれば、その構成を、2つの電磁石を交互に励磁するア
クチュエータを有するシステムの駆動回路にあって、一
方の電磁石コイルの通電を終了する際に、これから通電
を開始するもう一方の電磁石コイルと直列に接続し、そ
れまで通電していた側の電磁石コイルの電流の一部をこ
れから通電を行う側の電磁石コイルへ瞬時に移動させる
機能を、スイッチング素子とダイオードの組み合わせで
実現する構造としたため、電流の応答性を高める目的
で、別個にエネルギー貯蔵用のコイル等を設ける必要が
なくなり、価格が易く、小型で、電力消費が比較的小さ
い駆動回路が得られるようになる。
【図1】本発明による電磁駆動バルブの駆動回路の第1
の実施の形態の構成図である。
の実施の形態の構成図である。
【図2】第1の実施の形態の動作を説明する図である。
【図3】第1の実施の形態の動作における電流およびバ
ルブ変位の応答波形を示す図である。
ルブ変位の応答波形を示す図である。
【図4】第2の実施の形態の構成図である。
【図5】第2および第3の実施の形態の動作における電
流およびバルブ変位の応答波形を示す図である。
流およびバルブ変位の応答波形を示す図である。
【図6】第3の実施の形態の構成図である。
1 シリンダヘッド 1a シリンダヘッドのポート 2 バルブ 2a バルブの頂面 3 バルブリテーナ 4 バルブスプリング 5,6,7 筺体 8,9 電磁石 8a,9a 電気コイル 8b,9b 電磁石の吸着面 10 シャフト 11 可動板 14 スプリングシート 15 開弁スプリング 16 スプリングカバー 20 駆動回路 21 外部電源 22 制御回路 23 電流制御回路 D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7 ダイオ
ード Q1,Q2,Q3,Q4 スイッチング素子 R1,R2,R3,R4 抵抗
ード Q1,Q2,Q3,Q4 スイッチング素子 R1,R2,R3,R4 抵抗
Claims (6)
- 【請求項1】 バルブを閉弁方向に付勢する第一のスプ
リングと、 前記バルブと同軸上に設置され、該バルブに当接し該バ
ルブを駆動する機能を有する可動部と、 前記可動部を前記バルブの開弁方向に付勢する第二のス
プリングと、 電磁コイルに所定の電流を流すことによって、前記可動
部に対して吸引力を発生する少なくとも2つの電磁石
と、 前記電磁石の電磁コイルに電流を所定のタイミングで通
電する機能を有する駆動回路とを有し、 それらの作用によって前記バルブを全開位置と全閉位置
との間で駆動する電磁駆動バルブの制御装置において、 前記駆動回路は、1つのバルブを駆動する開弁用電磁石
のコイルと閉弁用電磁石のコイルとを、それぞれ個別に
電源からの通電を開始する機能と、両コイルどうしを互
いに直列に接続する機能と、を有することを特徴とする
電磁駆動バルブの駆動回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電磁駆動バルブの駆動
回路において、 前記駆動回路は、1つのバルブを駆動する開弁用電磁石
のコイルと閉弁用電磁石のコイルについて択一的に交互
に通電を行い、一方の電磁石コイルの通電を終了しよう
とする際には、もう一方の電磁石コイルの通電を開始す
るとともに、それまで通電していた側のコイルの電流の
一部を、新たに通電する側のコイルに瞬時に移動させる
ことを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の電磁駆動バル
ブの駆動回路において、 前記駆動回路は、一方の電磁石の電気コイルの通電を遮
断する際、それまでの電流の一部をもう一方の電磁石の
電気コイルに移動させるか、あるいは、それまで通電を
行っていたコイルに電流を還流させるかを切換えること
が可能になっていることを特徴とする電磁駆動バルブの
駆動回路。 - 【請求項4】 請求項2に記載の電磁駆動バルブの駆動
回路において、 前記駆動回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石
装置について、少なくとも2つのスイッチング素子と少
なくとも4つのダイオードとを含む素子群で構成され、 それぞれ1つの電磁石装置について、電源からダイオー
ド、電磁石コイル、スイッチング素子を通り、グランド
へと至る回路が構成されているとともに、一方の電気コ
イルとスイッチング素子との間から、ダイオードを介
し、もう一方の電磁石コイルの電源側端に配線がなされ
ていることを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路。 - 【請求項5】 請求項3に記載の電磁駆動バルブの駆動
回路において、 前記駆動回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石
装置について、少なくとも4つのスイッチング素子と少
なくとも3つのダイオード、および電流検出抵抗とを含
む素子群で構成され、 それぞれ1つの電磁石装置について、電源からダイオー
ド、スイッチング素子(ハイサイド)、電磁石コイル、
電流検出抵抗、スイッチング素子(ローサイド)を通
り、グランドへと至る回路が構成されているとともに、
それぞれの電流検出抵抗とスイッチング素子(ローサイ
ド)の間からダイオードを介し、スイッチング素子(ハ
イサイド)の電源側端に配線がなされていることを特徴
とする電磁駆動バルブの駆動回路。 - 【請求項6】 請求項3に記載の電磁駆動バルブの駆動
回路において、 前記駆動回路は、1つのバルブを駆動する一組の電磁石
装置について、少なくとも4つのスイッチング素子と少
なくとも5つのダイオード、および電流検出抵抗とを含
む素子群で構成され、 それぞれ1つの電磁石装置について、電源からダイオー
ド、スイッチング素子(ハイサイド)、電磁石コイル、
電流検出抵抗、スイッチング素子(ローサイド)を通
り、グランドへと至る回路が構成されているとともに、
それぞれのスイッチング素子(ハイサイド)に対して並
列にダイオードがグランド側から電源側にバイパスする
よう接続されており、なおかつ、電流検出抵抗とスイッ
チング素子(ローサイド)の間からダイオードを介し、
もう一方の電磁石コイルの電源側端に配線がなされてい
ることを特徴とする電磁駆動バルブの駆動回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085617A JPH11280942A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 電磁駆動バルブの駆動回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10085617A JPH11280942A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 電磁駆動バルブの駆動回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11280942A true JPH11280942A (ja) | 1999-10-15 |
Family
ID=13863817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10085617A Pending JPH11280942A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 電磁駆動バルブの駆動回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11280942A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009257443A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Toyooki Kogyo Kk | 電磁弁駆動制御装置 |
CN115602409A (zh) * | 2022-10-28 | 2023-01-13 | 无锡博德动力科技有限公司(Cn) | 一种直线长行程直流双联电磁铁 |
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1998
- 1998-03-31 JP JP10085617A patent/JPH11280942A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009257443A (ja) * | 2008-04-16 | 2009-11-05 | Toyooki Kogyo Kk | 電磁弁駆動制御装置 |
CN115602409A (zh) * | 2022-10-28 | 2023-01-13 | 无锡博德动力科技有限公司(Cn) | 一种直线长行程直流双联电磁铁 |
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