JP4066213B2 - 電磁駆動バルブの制御装置 - Google Patents

電磁駆動バルブの制御装置 Download PDF

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    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁駆動によって開閉作動させる電磁駆動バルブの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジンの吸排気バルブの開閉動作をカムシャフト等によって機械的に行う従来の動弁システムに対し、吸排気バルブを電磁的に駆動し、吸排気バルブの開閉タイミングを電子制御する動弁システムが開発されている。
【0003】
この電磁駆動による動弁システムでは、バルブの作動を確実なものとするため、適切なタイミングで電磁コイルに通電する必要があり、また、応答性を向上するため、電磁コイルに通電する電流を的確に制御する必要がある。
【0004】
例えば、特開平7−224624号公報には、リフトセンサ等の位置検出センサを用いてバルブのリフト位置を検出し、バルブのリフト量に応じて電磁コイルの通電電流を制御する技術が開示されており、また、特開平7−166828号公報には、プランジャを中立位置から上限位置又は下限位置まで吸引するのに十分な駆動電流に必要な電荷をコンデンサに蓄積し、始動時にコンデンサからの放電電流をソレノイドに供給して応答性を向上させる技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エンジン始動時、バルブが停止した中立位置にある状態では、バルブの初期位置や必要な電流値のバラツキ等の情報が不明であり、また、バルブリフト位置を検出するセンサの出力値から全閉位置や全開位置を正確に把握することは困難である。
【0006】
また、エンジン始動時には、通常の正規バルブタイミング時に比較して電磁コイルに対する要求電力が大きいため、過渡応答性向上を目的としてコンデンサに電力を貯え、このコンデンサの電力を電磁コイルに供給するようなシステムでは、エンジン始動時には、コンデンサ容量が不足して十分な電力を供給することができないといった問題が発生する。
【0007】
すなわち、エンジン始動に、通常の電流制御で電磁駆動バルブを駆動しようとすると、適切な吸引力を得ることができず、バルブの作動が不確実なものとなる虞があり、コンデンサから電磁コイルに電流を供給するシステムでは、別途、大容量のコンデンサを用意する等の対策が必要となる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、バルブリフト位置を検出するセンサや電流を供給するコンデンサの容量に影響されることなく、エンジン始動時に確実にバルブを作動させることのできる電磁駆動バルブの制御装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を制御する電磁駆動バルブの制御装置において、バッテリ電源の電圧を設定高電圧に昇圧し、上記電磁コイルに通電する過励磁用電源回路と、上記電磁コイルを上記バッテリ電源に直結し、上記リフトセンサの出力とは無関係に上記電磁コイルに通電するバッテリ直結回路とを備え、エンジン始動時には上記バッテリ直結回路によって上記電磁コイルを上記バッテリ電源に直結し、上記リフトセンサの出力とは無関係に上記電磁コイルに通電して上記バルブを作動させ、エンジン始動後の正規バルブタイミング時には、上記電磁コイルを上記過励磁用電源回路に接続し、上記リフトセンサの出力に基づく上記バルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を制御して上記バルブを作動させることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記バッテリ直結回路による上記電磁コイルの電流を、電流センサの検出値に基づいて最大許容電流以下に抑えることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記バッテリ直結回路に、上記電磁コイルの電流を徐々に増大させる電流調整部を設けることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記リフトセンサの出力が変化しなくなったとき、上記電磁コイルを上記バッテリ直結回路から切り離し、上記電磁コイルの電流を所定のホールド電流に制御するホールド電流制御回路に接続することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を所定の電流パターンで切り換え制御する電磁駆動バルブの制御装置において、上記電流パターンを、コンデンサに蓄積した電荷を上記電磁コイルに供給してコイル電流を立ち上げた後、上記電磁コイルのコイル電流をバルブ全開位置あるいはバルブ全閉位置でのホールド電流に切り換えるパターンとし、エンジン始動時に、上記コンデンサの充電電圧を正規バルブタイミング時よりも高くして上記電磁コイルの立ち上げ電流を大きくするとともに、上記ホールド電流を大きくすることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、エンジン始動時に、上記コンデンサによる上記電磁コイルの通電時間を増加させる方向に電流切り換えタイミングを変更することを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、各電磁コイル毎に電源を供給するコンデンサを備えた電磁駆動バルブの制御装置において、エンジン始動時、バルブ吸引動作のために通電対象となる電磁コイルに、この通電対象となる電磁コイルのコンデンサと、通電対象でない他の電磁コイルのコンデンサとを共用して電源を供給することを特徴とする。
【0016】
すなわち、請求項1記載の発明では、エンジン始動時、バッテリ直結回路によって電磁コイルをバッテリ電源に直結し、リフトセンサの出力とは無関係に電磁コイルへ通電して吸排気バルブを作動させ、エンジン始動後の正規バルブタイミング時には、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて電磁コイルの通電電流を制御して吸排気バルブを作動させる。
【0017】
この場合、請求項2に記載したように、電流センサの検出値に基づいて電磁コイルの電流を最大許容電流以下に抑える、あるいは、請求項3に記載したように、電流調整部によって電磁コイルの電流を徐々に増大させることが望ましく、また、請求項4に記載したように、リフトセンサの出力が変化しなくなったときには、電磁コイルの電流を所定のホールド電流に制御することで、過電流による不具合を回避することが望ましい。
【0018】
また、請求項5記載の発明では、コンデンサに蓄積した電荷を供給してコイル電流を立ち上げた後、電磁コイルのコイル電流をバルブ全開位置あるいはバルブ全閉位置でのホールド電流に切り換える電流パターンで、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて電磁コイルの電流を切り換え制御するが、エンジン始動時には、コンデンサの充電電圧を正規バルブタイミング時よりも高くすることで電磁コイルの立ち上げ電流を大きくし、さらに、ホールド電流を大きくすることで、確実に吸排気バルブを作動させる。この場合、コンデンサによる電磁コイルの通電時間を増加させる方向に電流切り換えタイミングを変更することが望ましい。
【0019】
また、請求項7記載の発明では、エンジン始動時、バルブ吸引動作のために通電対象となる電磁コイルに、この通電対象となる電磁コイルに備えたコンデンサと、通電対象でない他の電磁コイルに備えたコンデンサとを共用して電源を供給し、エンジン始動後の正規バルブタイミング時には、各電磁コイルに備えた個々のコンデンサを用い、通電対象となる電磁コイルには、その通電対象となる電磁コイルに備えたコンデンサから電源を供給する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図3は本発明の実施の第1形態に係わり、図1は駆動回路の構成図、図2は電磁駆動バルブ制御装置の全体構成図、図3は電磁コイルの駆動信号波形及びコイル電流波形を示す説明図である。
【0021】
図2において、符号1は、エンジンの各気筒の吸気ポート及び排気ポートに介装される電磁駆動バルブであり、シリンダヘッド2のバルブステムガイド3に摺動自在に挿通されるバルブ4(吸気バルブあるいは排気バルブ)を開閉動作させるため、開弁用電磁コイル5と閉弁用電磁コイル6とが対向して配置されるツインコイル方式の電磁駆動バルブである。
【0022】
上記電磁駆動バルブ1では、上記開弁用電磁コイル5がヨーク7に収納されて上記シリンダヘッド2側に配設され、各部材の個体間の寸法ばらつきを吸収して上記バルブ4のリフト量を調整するためのリフトアジャスタ8を介して上記閉弁用電磁コイル6を収納するヨーク9と結合されている。さらに、上記閉弁用電磁コイル6を収納するヨーク9の上部には、後述するアーマチュア17を軸方向に移動させるためのガイド部を形成するとともに上記バルブ4のリフト量を検出するための渦電流式リフトセンサ10を装着するケース11が接合されている。
【0023】
上記開弁用電磁コイル5の内部には、上記バルブ4のバルブヘッド4aをバルブシート12に押圧する方向に付勢する閉弁用スプリング13が収納されている。この閉弁用スプリング13は、上記バルブ4のバルブステム4b端部にコッタピン14を介して固着されるリテーナ15と、上記シリンダヘッド2側の上記バルブステムガイド3周囲に形成された受け座部分との間に介装されている。尚、上記バルブステム4b先端には、後述するクリアランス調整用のシム16が装着されている。
【0024】
また、上記電磁駆動バルブ1の上記リフトアジャスタ8によって形成される空間内には、上記開弁用電磁コイル5あるいは上記閉弁用電磁コイル6が励磁されたとき、これらからの磁力を受けて上記バルブ4を開閉動作させるための平板状のアーマチュア17が配設されている。
【0025】
上記アーマチュア17の上記閉弁用電磁コイル6側の中心部には、アーマチュアステム17aが一体的あるいは別体で立設されており、このアーマチュアステム17aが上記閉弁用電磁コイル6内部に突出する上記ケース11の円筒部分に設けられたアーマチュアステムガイド18に摺動自在に挿通されている。また、上記アーマチュア17と上記ケース11の円筒部分基部に形成された受け部との間には、上記バルブヘッド4aを上記バルブシート12から離間する方向に付勢する開弁用スプリング19が介装されている。
【0026】
尚、上記開弁用電磁コイル5及び閉弁用電磁コイル6が共にOFFの状態では、上記アーマチュア17は、上記バルブステム4b先端のシム16に当接して上記閉弁用スプリング13の付勢力と上記開弁用スプリング19の付勢力とが釣り合う中立位置に止まっており、バルブ4は、バルブ半開状態で停止している。
【0027】
さらに、上記アーマチュアステム17aの先端側は、細径のニードル状に形成されて上記リフトセンサ10の被検出体であるリフトセンサ用ターゲット17cとなっており、このリフトセンサ用ターゲット17cの軸方向の動きが上記バルブ4のリフトとして上記リフトセンサ10によって検出される。尚、上記リフトセンサ10は、バルブリフト量に対してリニアな電圧を出力するものとする。
【0028】
上記構成による電磁駆動バルブ1は、電磁駆動バルブ制御装置30によって駆動制御される。すなわち、バルブ4を閉弁状態から開弁させるには、閉弁用電磁コイル6をOFFとして所定のタイミングで開弁用電磁コイル5をONする。これにより開弁用電磁コイル5に吸引力が発生し、アーマチュアが閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリング19の付勢力との釣り合い位置から更に開弁用電磁コイル5側に移動し、アーマチュア17が開弁用電磁コイル5側に吸着されて停止したとき、バルブ4が最大リフト位置(バルブ全開位置)に達して開弁動作が完了する。
【0029】
一方、バルブ4を開弁状態から閉弁させるには、開弁用電磁コイル5をOFFとした後、所定のタイミングで閉弁用電磁コイル6をONする。この閉弁動作では、閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリング19の付勢力との釣り合い位置への復帰力、及び、閉弁用電磁コイル6の吸引力により、アーマチュア17が閉弁用電磁コイル6側に移動し、最終的にアーマチュア17が閉弁用電磁コイル6側に吸着されて停止したとき、アーマチュア17がバルブステム4b先端のシム16から離間して所定のクリアランスが形成され、閉弁用スプリング13によってバルブヘッド4aがバルブシート12に押圧されて着座する(バルブ全閉)。
【0030】
上記電磁駆動バルブ制御装置30は、マイクロコンピュータ31、マルチチャンネルのD/A変換器と、このD/A変換器に接続される比較回路と、ゲートによるロジック回路とによって構成される電磁コイル制御回路33、ワンショットパルス発生回路とゲートによるロジック回路とで構成されるホールド電流制御回路35を備えている。尚、図においては、1個の電磁駆動バルブ1を駆動する回路系統を代表して示しており、実際には、マイクロコンピュータ31の後段に、同様の構成の回路がエンジンの吸排気バルブの数に応じた系統数だけ備えられている。
【0031】
上記マイクロコンピュータ31では、エンジン始動時、閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37を直接制御して開弁用電磁コイル5や閉弁用電磁コイル6を駆動し、正規バルブタイミングでの制御に移行後は、エンジン回転数、アクセル開度、クランク角パルス、エンジン冷却水温等の各種データに基づいて各気筒の吸気バルブ及び排気バルブの開閉タイミングを演算し、電磁コイル制御回路33へ吸気バルブ及び排気バルブの開閉時期を決定するトリガレベルデータ(バルブリフト位置データ)信号を出力するとともに、上記ホールド電流制御回路35へバルブ全開あるいはバルブ全閉の保持期間を定めるバルブホールド時間データ及びホールド電流をチョッパ制御するためのパルス幅変調(PWM)信号を出力する。
【0032】
このため、上記マイクロコンピュータ31の入力側には、前述のリフトセンサ10、イグニッションスイッチ(イグニッションSW)40、スタータスイッチ(スタータSW)41、クランク角センサ42、電流センサ43等が接続されるとともに、閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37の後述するコンデンサの電圧がモニタされる。
【0033】
さらに、上記マイクロコンピュータ31の出力側には、エンジン制御ユニット(図示せず)が接続されており、このエンジン制御ユニット対し、スタータモータの通電を許可するスタータモータ通電信号、電磁駆動バルブ1の制御が始動時制御を終了して正規バルブタイミングでの制御に切換ったことを通知し、燃料噴射及び点火時期を正規のタイミングで作動させるための正規タイミングバルブ作動信号が出力される。
【0034】
電磁コイル制御回路33では、上記マイクロコンピュータ31からのトリガレベルデータをD/A変換した値とリフトセンサ10からの出力値とを比較回路で比較し、その比較結果に応じてゲートによるロジック回路で閉弁時あるいは開弁時の駆動パルス信号を生成する。この駆動パルス信号は、立ち上がり初期の吸排気バルブを加速させて過渡応答性を向上するための過励磁(一次過励磁)用の信号と、立ち上がり初期の過励磁電圧より若干低い高電圧で全閉あるいは全開に達する直前の速度を微調整する過励磁(二次過励磁)用の信号との2種類の信号が生成され、それぞれの信号がバルブリフトに応じたタイミングで閉弁用電磁コイル駆動回路36あるいは開弁用電磁コイル駆動回路37へ出力され、吸排気バルブの閉弁あるいは開弁初期の加速応答性を向上するとともに、全閉あるいは全開時に速度を微調整して衝撃を緩衝する。
【0035】
ホールド電流制御回路35では、電磁コイル制御回路33からのバルブ全開あるいはバルブ全閉信号を受けて、マイクロコンピュータ31からのバルブホールド時間データに相当するパルス幅のワンショットパルスを発生し、このワンショットパルスとPWM信号とのAND出力を閉弁用電磁コイル駆動回路36あるいは開弁用電磁コイル駆動回路37へ出力する。すなわち、マイクロコンピュータ31によって指示される時間だけPWM信号を、閉弁用電磁コイル駆動回路36あるいは開弁用電磁コイル駆動回路37へ出力する。
【0036】
上記閉弁用電磁コイル駆動回路36、及び開弁用電磁コイル駆動回路37では、上記電磁コイル制御回路33から出力される駆動パルス信号に基づき、高電圧での過励磁を行ってコイル電流の立ち上げを迅速化して必要な吸引力を確保し、全閉位置あるいは全開位置に達したとき、上記ホールド電流制御回路35から出力されるPWM信号に基づいてチョッパ制御を行い、規定のホールド電流を維持する。
【0037】
閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37は、図1に示すように、同様の構成であり、閉弁用電磁コイル駆動回路36で説明すると、バッテリ電源71にチャージャ制御部72aを介して高圧電源チャージャ73aが接続され、この高圧電源チャージャ73aに、ダイオード75aを介して一次過励磁用電源をチャージするコンデンサ76aが接続されているとともに、ダイオード79aを介して二次過励磁用電源をチャージするコンデンサ80aが接続されている。
【0038】
上記チャージャ制御部72aは、マイクロコンピュータ31からのチャージ信号によって上記高圧電源チャージャ73aを作動させ、上記高圧電源チャージャ73aの出力側に接続された充電電圧検出部74aからの信号に基づいて、上記バッテリ電源71の電圧を設定高電圧(例えば、120V)に昇圧させ、上記各コンデンサ76a,80aへ充電する。
【0039】
一次過励磁用電源をチャージするコンデンサ76aには、NPN型パワートランジスタ77aのコレクタが接続されており、このパワートランジスタ77aのエミッタがダイオード78aを介して閉弁用電磁コイル6に接続され、吸気バルブあるいは排気バルブの立ち上がり初期の区間で、ベースに電磁コイル制御回路33から一次過励磁用駆動パルス信号が入力される。
【0040】
また、二次過励磁用電源をチャージするコンデンサ80aには、NPN型パワートランジスタ81aのコレクタが接続されており、このパワートランジスタ81aのエミッタがダイオード82aを介して閉弁用電磁コイル6に接続され、吸気バルブあるいは排気バルブの全閉に達する直前の区間で、ベースに電磁コイル制御回路33から二次過励磁用駆動パルス信号が入力される。
【0041】
また、上記バッテリ電源71にホールド電流制御用のNPN型パワートランジスタ83aのコレクタが接続されており、このパワートランジスタ83aのエミッタがダイオード84aを介して閉弁用電磁コイル6に接続され、バルブ全閉の区間で、ベースにホールド電流制御回路35からのPWM信号が入力される。
【0042】
さらに、上記バッテリ電源71に始動時専用のNPN型パワートランジスタ85aのコレクタが接続され、このパワートランジスタ85aのエミッタがダイオード86aを介して閉弁用電磁コイル6に接続され、エンジン始動時、ベースにマイクロコンピュータ31からトリガ信号が入力される。
【0043】
開弁用電磁コイル駆動回路37も同様であり、チャージャ制御部72b、高圧電源チャージャ73b、充電電圧検出部74b、一次過励磁電源用コンデンサ76b、二次過励磁電源用コンデンサ80b、一次過励磁用パワートランジスタ77b、二次過励磁用パワートランジスタ81b、ホールド電流制御用パワートランジスタ83b、始動時専用パワートランジスタ85b、ダイオード75b,78b,79b,82b,84b,86bが備えられている。
【0044】
すなわち、電磁コイル1の駆動信号は、図3に示すように、正規バルブタイミングでの制御時、マイクロコンピュータ31からのトリガレベルデータと、リフトセンサ10で検出したバルブリフト位置との比較結果に応じて波形が変化し、A,B,C,Dの4区間で変化する。尚、図3においては、閉弁動作に対するトリガレベルデータV1〜V4、駆動信号波形を示すが、開弁動作においても同様である。
【0045】
電磁コイルをONして非励磁状態から励磁する初期のA区間(一次過励磁区間)では、コイル電流を立ち上げ、アーマチュア17を停止位置から吸引するのに十分な吸引力を確保してアーマチュア17を加速する。次のB区間では、全閉時の衝撃(バルブ着座による衝撃)あるいは全開時の衝撃(アーマチュア17のヨーク7への衝突による衝撃)を緩和するため一時的にOFFしてアーマチュア17を減速させる。
【0046】
そして、全閉直前あるいは全開直前のC区間(二次過励磁区間)で、再び電磁コイルをONしてアーマチュア17の速度を微調整するとともに、アーマチュア17が全閉位置あるいは全開位置に達するのに必要な吸引力を得るためのコイル電流を立ち上げ、このC区間に続くD区間でパルス幅変調(PWM)信号によるチョッパ制御を行って全閉あるいは全開位置でのコイル電流を規定のホールド電流に制御し、消費電力を低減するとともに電磁コイルの発熱を抑制する。
【0047】
以上の電磁駆動バルブ制御装置30では、エンジン始動時、リフトセンサ10の出力が安定するまでの間、バルブリフト位置を正確に把握できないことから、電磁コイル制御回路33を介さずにマイクロコンピュータ31によって開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6を駆動し、リフトセンサ10によるバルブリフト位置の確認がなされた後、初めて電磁コイル制御回路33を介して開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6を駆動する。
【0048】
すなわち、エンジン始動時には、マイクロコンピュータ31から電磁コイル制御回路33に出力するトリガレベルデータを、実質的に電磁コイル制御回路33の作動を停止状態とするデータとする一方、閉弁用電磁コイル駆動回路36の始動時専用パワートランジスタ85aあるいは開弁用電磁コイル駆動回路37の始動時専用パワートランジスタ85bのベースにハイレベルのトリガ信号を出力してONする。
【0049】
これにより、図3に示すように、一次過励磁用電源や二次過励磁用電源を使用せずに、開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6をバッテリ電源71に直結して通電し、半開状態で中立位置にあるバルブ4を確実に開弁あるいは閉弁させることができる。尚、一旦、バルブ4が中立点から全閉位置あるいは全開位置に達した後、リフトセンサ10の出力が安定するまでの間は、例えば、図3に破線で示すように、正規バルブタイミング時の一次過励磁開始タイミングよりも早いタイミングで開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6をONする等して確実にバルブ4を作動させることが望ましい。
【0050】
この場合、イグニッションスイッチ40がONされたとき、直ちにマイクロコンピュータ31によって開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6にバッテリ電源71から直接通電しても良く、あるいは、イグニッションスイッチ40及びスタータスイッチ41がONされてスタータモータが起動され、エンジン回転数が所定回転数に達したときに、マイクロコンピュータ31によって開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6にバッテリ電源71から直接通電するようにしても良い。
【0051】
さらに、マイクロコンピュータ31では、開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6にバッテリ電源71から直接給電すると同時にリフトセンサ10の出力をモニタし、リフトセンサ10の出力が変化しなくなったとき、ホールド電流制御回路35を介してPWM信号を閉弁用電磁コイル駆動回路36のホールド電流制御用パワートランジスタ83aあるいは開弁用電磁コイル駆動回路37のホールド電流制御用パワートランジスタ83bのベースに出力し、コイル電流をホールド電流に切り換える。
【0052】
そして、コイル電流をホールド電流に切り換えた後もリフトセンサ10の出力が変化しない場合、アーマチュア17が全閉位置あるいは全開位置で吸引されていると判断し、このときのリフトセンサ10の出力を全閉位置あるいは全開位置での出力値としてキャリブレーションを行う。
【0053】
この場合、バッテリ電源71直結でのコイル電流が最大許容電流を超えないよう、電流センサ43からの出力によって始動時専用パワートランジスタ85a,85bのベースに出力するトリガ信号を制御することが望ましく、例えば、最大許容電流を超えたときトリガ信号をローレベルとして通電OFF、最大許容電流以下になったときトリガ信号をハイレベルとして通電ONとし、このON,OFFによるスイッチングでコイル電流を最大許容電流を超えないよう制御する。
【0054】
本形態では、リフトセンサ10の出力からバルブリフト位置を正確に特定困難なエンジン始動時、電磁コイルをバッテリ電源71に直結してバルブ4を作動させるため、特定のバルブリフト位置でコイル電流を切り換え制御することを前提とした正規バルブタイミング時の過渡特性向上用の電流を供給するコンデンサを使用して動作が不確実になることがなく、極めて簡単なデバイスの追加のみでエンジン始動時に電磁コイルに長時間大電流を流すことができ、確実にバルブ4を吸引することができる。
【0055】
また、コイル電流を最大許容電流以下に抑えるとともに、リフトセンサ10の出力変化からバルブ4を略全開位置あるいは略全閉位置に吸引したと判断される場合には、コイル電流をホールド電流に切り換えるため、過電流による電磁コイルの不具合を防止することができる。
【0056】
図4は本発明の実施の第2形態に係わり、駆動回路の構成図である。
【0057】
本形態は、エンジン始動時に、マイクロコンピュータ31によって直接駆動する開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6のコイル電流を徐々に増加させるものである。
【0058】
このため、図4に示すように、本形態の閉弁用電磁コイル駆動回路36A及び開弁用電磁コイル駆動回路37Aでは、第1形態の閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37を若干変更し、バッテリ電源71と始動時専用パワートランジスタ85a,85bのコレクタとの間に、それぞれバッテリ電源71からの電流を調整する直結電流調整部87a,87bを設ける。
【0059】
すなわち、エンジン始動時、始動時専用パワートランジスタ85a,85bをONして閉弁用電磁コイル6あるいは開弁用電磁コイル5をバッテリ電源71に直結して通電する際、直結電流調整部87a,87bでバッテリ電源71からの電流を徐々に増加させ、リフトセンサ10の出力が急に激しく変化したとき、電流増加を止める。
【0060】
そして、リフトセンサ10の出力が変化しなくなったとき、電流値を減少させ、その状態でリフトセンサ10の出力変化がなければ、リフトセンサ10の出力を全開位置あるいは全閉位置の値として採用する。
【0061】
本形態では、吸引時にコイル電流を徐々に増加させるため、必要最小限の電流増加で済み、電磁コイルへの過電流を確実に防止することができる。
【0062】
図5及び図6は本発明の実施の第3形態に係わり、図5は駆動回路の構成図、図6は始動時専用電流発生パターンの説明図である。
【0063】
前述の第1,第2形態では、エンジン始動時、開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6をバッテリ電源71に直結してバルブ吸引を行うようにしているが、本形態では、エンジン始動時のコイル電流発生パターンを正規バルブタイミングでのコイル電流発生パターンと異なるものとし、バルブ吸引を行うものである。
【0064】
エンジン始動時のコイル電流発生パターンの変更は、ピーク電流値を変更するようにしており、本形態の閉弁用電磁コイル駆動回路36B及び開弁用電磁コイル駆動回路37Bでは、図5に示すように、第1形態の閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37に対して始動時専用パワートランジスタ85a,85bを廃止し、バッテリ電源71とホールド電流制御用パワートランジスタ83a,83bのコレクタとの間に、それぞれホールド電流増幅部88a,88bを設ける。
【0065】
すなわち、エンジン始動時、バルブ4が中立点にある半開状態ではアーマチュア17と電磁コイルとの間の空隙が大きいため、正規バルブタイミング時の通常の過励磁で供給されるコイル電流ではアーマチュア17を確実に吸引できない虞がある。このため、本形態では、エンジン始動時、一次過励磁電源用コンデンサ76a,76bのチャージ電圧を通常よりも高くし、図6に示すように、一次過励磁電圧を高くしてピーク電流値を大きくすることで、バルブ4が中立点にある場合にもアーマチュア17を確実に吸引できるようにする。
【0066】
また、本形態では、マイクロコンピュータ31から電磁コイル制御回路33に与えるトリガレベルデータを正規バルブタイミング時のデータから変更し、一次過励磁をOFFするタイミングを通常よりも遅くするとともに、確実にホールド電流まで立ち上げるために二次過励磁を開始するタイミングを通常よりも早くする。尚、エンジン始動時、一旦、バルブ4が中立点から全閉位置あるいは全開位置に達した後、リフトセンサ10の出力が安定するまでの間は、図6に破線で示すように、一次過励磁の開始タイミングを通常よりも早くして確実にバルブ4を作動させる。
【0067】
さらに、一次過励磁電圧を高くしてアーマチュア17が確実に吸引されるようにしたことから、二次過励磁電源用コンデンサ80a,80bのチャージ電圧は通常よりも低めに設定し、不用意な吸引力発生による全閉あるいは全開位置でのアーマチュア17のバウンスを抑えるとともに、ホールド電流増幅部88a,88bでホールド電流を通常よりも大きくし、アーマチュア17が多少バウンスしても確実に全閉位置あるいは全開位置を保持できるようにする。そして、リフトセンサ10の出力が安定し、全閉位置や全開位置を確実に検出可能となった後、ホールド電流を通常の値に戻す。
【0068】
本形態では、リフトセンサ10の出力からバルブリフト位置を正確に特定困難なエンジン始動時には、正規バルブタイミング時に対して電流切り換えのスイッチングタイミングやピーク電流値を確実にバルブ4を作動可能な値に変更するため、同じ回路構成でエンジン始動時にも正規バルブタイミング時にも対処することができる。
【0069】
図7は本発明の実施の第4形態に係わり、始動時コンデンサ共用駆動回路の構成図である。
【0070】
本形態は、エンジン始動時に最初にアーマチュア17を吸引する際、通常の作動時に比較して電源用コンデンサに対する要求容量が大きいことを考慮し、一つの電磁駆動バルブ1の最初の吸引に対して複数のコイルの電源用コンデンサを共用するものである。
【0071】
電源用コンデンサの共用は、一つの電磁駆動バルブ1における開弁用電磁コイル5と閉弁用電磁コイル6とで電源用コンデンサを共用する、同一気筒の複数の電磁駆動バルブ1で電源用コンデンサを共用する、吸気用と排気用との2系統で電源用コンデンサを共用する、開弁用と閉弁用との2系統で電源用コンデンサを共用する、一つのエンジンで全ての電磁コイルの電源用コンデンサを共用する等、実際のシステムに即して共用するコンデンサの数や系統が適宜設定されるが、いずれの場合においても、バルブ作動のために通電対象となる電磁コイルに対し、この通電対象電磁コイルのコンデンサと通電対象でない他の電磁コイルのコンデンサとを共用して電源を供給する。
【0072】
以下、本形態では、同一の電磁駆動バルブ1における開弁用電磁コイル5と閉弁用電磁コイル6とで電源用コンデンサを共用するものとし、始動時コンデンサ共用駆動回路としての閉弁用電磁コイル駆動回路36C及び開弁用電磁コイル駆動回路37Cでは、第1形態の閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37の始動時専用パワートランジスタ85a,85b、及びダイオード86a,86bを廃止し、コンデンサ共用のためのNPN型パワートランジスタ89a,89b、ダイオード90a,90bを使用する。
【0073】
すなわち、図7に示すように、閉弁用電磁コイル駆動回路36Cの一次過励磁電源用コンデンサ76aに、コンデンサ共用のためのNPN型パワートランジスタ89aのコレクタを接続し、このパワートランジスタ89aのエミッタをダイオード90aを介して開弁用電磁コイル5に接続するとともに、開弁用電磁コイル駆動回路37Cの一次過励磁電源用コンデンサ76bに、コンデンサ共用のためのNPN型パワートランジスタ89bのコレクタを接続し、このパワートランジスタ89bのエミッタをダイオード90bを介して閉弁用電磁コイル6に接続する。
【0074】
以上の閉弁用電磁コイル駆動回路36C及び開弁用電磁コイル駆動回路37Cでは、通電対象側の電磁コイルに対して非通電側の一次過励磁電源用コンデンサを併用するには、通電対象側の電磁コイルに対する一次過励磁用駆動パルス信号に同期して非通電側の一次過励磁電源用コンデンサに接続されたパワートランジスタをONする必要がある。
【0075】
このため、例えば、閉弁用電磁コイル駆動回路36C側では、コンデンサ共用のためのパワートランジスタ89aのベースに、マイクロコンピュータ31からのコンデンサ共用を指示する始動時共通信号と、開弁用電磁コイル駆動回路37Cの一次過励磁用パワートランジスタ77bのベースに出力される電磁コイル制御回路33からの一次過励磁用駆動パルス信号とを、図示しないANDゲートを介して入力するよう構成する。
【0076】
一方、開弁用電磁コイル駆動回路37C側では、コンデンサ共用のためのパワートランジスタ89bのベースに、マイクロコンピュータ31からのコンデンサ共用を指示する始動時共通信号と、閉弁用電磁コイル駆動回路36Cの一次過励磁用パワートランジスタ77aのベースに出力される電磁コイル制御回路33からの一次過励磁用駆動パルス信号とを、図示しない他のANDゲートを介して入力するよう構成する。
【0077】
すなわち、エンジン始動時、各一次過励磁電源用コンデンサ76a,76bの充電が完了し、閉弁用電磁コイル駆動回路36Cを介してバルブ4を閉弁動作させる場合には、マイクロコンピュータ31からコンデンサ共用を指示するハイレベルの信号を図示しないANDゲートを介して開弁用電磁コイル駆動回路37Cに出力する。
【0078】
そして、電磁コイル制御回路33から一次過励磁用駆動パルス信号が閉弁用電磁コイル駆動回路36Cに出力されると、この一次過励磁用駆動パルス信号によって閉弁用電磁コイル駆動回路36Cの一次過励磁用パワートランジスタ77aがONするが、このとき、同時に、開弁用電磁コイル駆動回路37Cのコンデンサ共用のためのパワートランジスタ89bもONする。
【0079】
その結果、閉弁用電磁コイル6には、閉弁用電磁コイル駆動回路36Cの一次過励磁電源用コンデンサ76aから高電圧の電源が供給されるとともに、開弁用電磁コイル駆動回路37Cの一次過励磁電源用コンデンサ76bからも高電圧の電源が供給される。
【0080】
従って、閉弁用電磁コイル6には、2つの一次過励磁電源用コンデンサ76a,76bを合成した大容量のコンデンサから電源が供給されることになり、バルブ4が半開の中立位置にあるような状態においても、十分な電力を供給することができ、確実にバルブ4を作動させることできる。
【0081】
エンジン始動時にバルブ4を最初に開弁動作させる場合も同様であり、マイクロコンピュータ31から図示しないANDゲートを介して閉弁用電磁コイル駆動回路36Cに出力されるコンデンサ共用を指示するハイレベルの信号と、電磁コイル制御回路33から開弁用電磁コイル駆動回路37Cに出力される一次過励磁用駆動パルス信号とにより、開弁用電磁コイル駆動回路37Cの一次過励磁用パワートランジスタ77bをONするとともに、閉弁用電磁コイル駆動回路36Cのコンデンサ共用のためのパワートランジスタ89aをONすることで、開弁用電磁コイル5に、開弁用電磁コイル駆動回路37Cの一次過励磁電源用コンデンサ76bと閉弁用電磁コイル駆動回路36Cの一次過励磁電源用コンデンサ76aとから高電圧の電源を供給する。
【0082】
本形態では、複数のコイルの電源用コンデンサを共用するため、エンジン始動時にバルブ吸引のために要求される大きな電力に対し、始動時専用に大容量のコンデンサを設けることなく、通常の正規バルブタイミング時に必要な最小限のコンデンサで必要なコンデンサ容量を確保することができ、確実にバルブ4を作動させることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし6記載の発明によれば、バルブリフト位置を検出するセンサの出力からバルブリフト位置を正確に特定困難なエンジン始動時にも確実にバルブを作動させることができる。また。請求項7記載の発明によれば、コンデンサに貯えた電力を電磁コイルに供給して応答性を改善するシステムにおいても、エンジン始動時にバルブ吸引のために要求される大きな電力に対し、始動時専用に大容量のコンデンサを設けることなく、通常の正規バルブタイミング時に必要な最小限のコンデンサで必要なコンデンサ容量を確保することができ、確実にバルブを作動させることができる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係わり、駆動回路の構成図
【図2】同上、電磁駆動バルブ制御装置の全体構成図
【図3】同上、電磁コイルの駆動信号波形及びコイル電流波形を示す説明図
【図4】本発明の実施の第2形態に係わり、駆動回路の構成図
【図5】本発明の実施の第3形態に係わり、駆動回路の構成図
【図6】同上、始動時専用電流発生パターンの説明図
【図7】本発明の実施の第4形態に係わり、始動時コンデンサ共用駆動回路の構成図
【符号の説明】
1…電磁駆動バルブ
4…バルブ
5,6…電磁コイル
31…マイクロコンピュータ
33…電磁コイル制御回路
36,37…電磁コイル駆動回路
71…バッテリ電源
76a,76b…コンデンサ
85a,85b…始動時専用パワートランジスタ

Claims (7)

  1. エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を制御する電磁駆動バルブの制御装置において、
    バッテリ電源の電圧を設定高電圧に昇圧し、上記電磁コイルに通電する過励磁用電源回路と、
    記電磁コイルを上記バッテリ電源に直結し、上記リフトセンサの出力とは無関係に上記電磁コイルに通電するバッテリ直結回路とを備え、
    エンジン始動時には上記バッテリ直結回路によって上記電磁コイルを上記バッテリ電源に直結し、上記リフトセンサの出力とは無関係に上記電磁コイルに通電して上記バルブを作動させ、
    エンジン始動後の正規バルブタイミング時には、上記電磁コイルを上記過励磁用電源回路に接続し、上記リフトセンサの出力に基づく上記バルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を制御して上記バルブを作動させる
    ことを特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。
  2. 上記バッテリ直結回路による上記電磁コイルの電流を、電流センサの検出値に基づいて最大許容電流以下に抑えることを特徴とする請求項1記載の電磁駆動バルブの制御装置。
  3. 上記バッテリ直結回路に、上記電磁コイルの電流を徐々に増大させる電流調整部を設けることを特徴とする請求項1記載の電磁駆動バルブの制御装置。
  4. 上記リフトセンサの出力が変化しなくなったとき、上記電磁コイルを上記バッテリ直結回路から切り離し、上記電磁コイルの電流を所定のホールド電流に制御するホールド電流制御回路に接続することを特徴とする請求項1記載の電磁駆動バルブの制御装置。
  5. エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、リフトセンサの出力に基づくバルブリフト位置に応じて上記電磁コイルの通電電流を所定の電流パターンで切り換え制御する電磁駆動バルブの制御装置において、 上記電流パターンを、コンデンサに蓄積した電荷を上記電磁コイルに供給してコイル電流を立ち上げた後、上記電磁コイルのコイル電流をバルブ全開位置あるいはバルブ全閉位置でのホールド電流に切り換えるパターンとし、
    エンジン始動時に、上記コンデンサの充電電圧を正規バルブタイミング時よりも高くして上記電磁コイルの立ち上げ電流を大きくするとともに、上記ホールド電流を大きくすることを特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。
  6. エンジン始動時に、上記コンデンサによる上記電磁コイルの通電時間を増加させる方向に電流切り換えタイミングを変更することを特徴とする請求項5記載の電磁駆動バルブの制御装置。
  7. エンジンの吸排気ポートに介装したバルブを電磁コイルによって吸引駆動する電磁駆動バルブに対し、各電磁コイル毎に電源を供給するコンデンサを備えた電磁駆動バルブの制御装置において、
    エンジン始動時、バルブ吸引動作のために通電対象となる電磁コイルに、この通電対象となる電磁コイルのコンデンサと、通電対象でない他の電磁コイルのコンデンサとを共用して電源を供給することを特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。
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