JPH11280626A - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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JPH11280626A
JPH11280626A JP8739098A JP8739098A JPH11280626A JP H11280626 A JPH11280626 A JP H11280626A JP 8739098 A JP8739098 A JP 8739098A JP 8739098 A JP8739098 A JP 8739098A JP H11280626 A JPH11280626 A JP H11280626A
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JP
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engine
starter
case
starting
bolt holes
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JP8739098A
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English (en)
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Shigeaki Kuwahara
茂明 久和原
Mitsuru Nakamura
満 中村
Kazuhiro Sato
和宏 佐藤
Keizo Shimizu
敬三 清水
Taro Kihara
太郎 木原
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Honda Motor Co Ltd
Starting Industrial Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Starting Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースの剛性を高めることなく、エンジン側
に少数の取付ボルトで、合理的に取付けることができる
エンジン始動装置とする。 【解決手段】 エンジン始動装置20は、複数の取付ボ
ルトでエンジン側に取付けるケース21に、セルスター
タ機構とリコイルスタータ機構を収納したものである。
ケース21に取付ボルトを通すためのボルト22h〜2
2j孔を、共通のピッチサークルd上に120゜間隔で
3個設けた。このうち、1個を第1ボルト孔22h、他
を第2ボルト孔22i,第3ボルト孔22jとしたと
き、第1ボルト孔の近傍にリコイルスタータ機構の始動
用ロープ引出し口22kを配置した。始動用ロープ引出
し口が第1・第2ボルト孔間にあるとき、第1・第3ボ
ルト孔間にセルスタータ機構のスタータモータ31を配
置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルスタータ機構
並びにリコイルスタータ機構によって始動するエンジン
始動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン始動装置は、ケースに収納され
たセルスタータ機構並びにリコイルスタータ機構で、ク
ランク軸を始動する形式のものが多種類あり、例えば、
特開平2−108854号公報「エンジンの始動装置」
がある。上記従来の技術は、その公報の第1図〜第3図
によれば、リコイルスタータ14(番号は公報に記載さ
れたものを引用した。以下同じ。)とスタータモータ1
6とバッテリ17とを一体的に組立ててユニットとし、
このユニットをエンジン用ファンケース19の吸気孔位
置に4個のボルト59…で取付けるというものである。
スタータモータ16は、反エンジン側に向いてリコイル
スタータケース27の側壁と並べて配置したものであ
る。スタータモータ16を始動することにより、クラン
ク軸22を廻すことができる。また、引手18を引いて
始動用ロープ29を引出すことにより、スタータホイー
ル30を回転させ、クランク軸22を廻すことができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、始動用ロープ
29を引出すときには、比較的大きな引出し力がリコイ
ルスタータケース27の始動用ロープ引出し口周りに作
用する。このため、リコイルスタータケース27は大き
な力に耐える剛性が必要である。これに対して、エンジ
ン本体1側にリコイルスタータケース27を取付けるた
めのボルト59…の個数を増すことも考えられる。しか
し、部品数が増し、取付けも面倒であり、改良の余地が
ある。また、スタータモータ16と始動用ロープ引出し
口とが接近した位置にあると、スタータモータ16がロ
ープ引出し操作の邪魔になる。
【0004】そこで、本発明の目的は、(1)始動用ロ
ープを引出すときの大きな引出し力に対し、ケースの剛
性を高めることなく、エンジン側に少数の取付ボルト
で、合理的に取付けることができ、しかも、(2)ロー
プ引出し操作の邪魔にならないように、始動用ロープ引
出し口とスタータモータとを合理的に配置したエンジン
始動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、複数の取付ボルトでエンジン側に
取付けるケースに、セルスタータ機構並びにリコイルス
タータ機構を収納したエンジン始動装置において、ケー
スに取付ボルトを通すためのボルト孔を共通のピッチサ
ークル上に120゜間隔で3個設け、このうち、1個を
第1ボルト孔、他を第2・第3ボルト孔としたとき、第
1ボルト孔の近傍にリコイルスタータ機構の始動用ロー
プ引出し口を配置し、この始動用ロープ引出し口が第1
・第2ボルト孔間にあるときには第1・第3ボルト孔間
にセルスタータ機構のスタータモータを配置し、また、
始動用ロープ引出し口が第1・第3ボルト孔間にあると
きには第1・第2ボルト孔間にスタータモータを配置し
たことを特徴とする。
【0006】(1)始動用ロープを引出すときには、比
較的大きな引出し力がケースの始動用ロープ引出し口周
りに作用する。これに対し、始動用ロープ引出し口を第
1ボルト孔の近傍に配置し、この第1ボルト孔を通した
取付ボルトでケースをエンジン側に取付けるようにし
た。大きな引出し力は、始動用ロープ引出し口の近傍に
ある取付ボルトを介してエンジン側に作用する。始動用
ロープ引出し口から取付ボルトまでの距離が小さいの
で、ケースに過大な力が作用しない。
【0007】(2)ボルト孔が、共通のピッチサークル
上に120゜間隔で3個であれば、少ないボルトで、し
かも、バランス良く、エンジン始動装置を取付けること
ができる。さらに、エンジンに対し3個のボルト孔を入
れ替えて、エンジン始動装置の取付け方位を120゜間
隔で自由に換えることができる。従って、エンジンの形
態や使用環境等に合せて、始動用ロープ引出し口を3つ
の方位に自由に選択できる。始動用ロープ引出し口の方
位は、始動用ロープの引出し操作が容易なように、選択
すればよい。
【0008】(3)第1・第2ボルト孔間並びに第1・
第3ボルト孔間は120゜である。その一方に始動用ロ
ープ引出し口を配置し、他方にスタータモータを配置し
たので、始動用ロープ引出し口とスタータモータとの間
を比較的離すことができる。従って、エンジン側に対し
て、始動用ロープ引出し口の方位を変えても、スタータ
モータがロープ引出し操作の邪魔になることはない。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係るエンジン始動装置を
取付けたエンジンの側面図であり、エンジン1のクラン
ク軸中心O1に中心を合せてエンジン始動装置20を3
個の取付ボルトB1,B2,B3でエンジン1側に取付
けたことを示す。エンジン1は、4サイクルガソリンエ
ンジンからなり、図示せぬクランク軸を図表裏方向に向
けた水平置き形式のエンジン(ホリゾンタルエンジン)
である。図中、2はエアクリーナ、3は気化器、4は燃
料タンクである。
【0010】図2は本発明に係るエンジン始動装置の側
面図である。エンジン始動装置20は、ケース21に上
記図1に示す取付ボルトB1,B2,B3を通すため
の、3個のボルト孔22h,22i,22jを、出力軸
中心O2を中心とした共通のピッチサークルd上に12
0゜間隔で設けたものであり、このうち、最上部の1個
を第1ボルト孔22hとし、図反時計廻りに見て他を第
2ボルト孔22iと第3ボルト孔22jとする。
【0011】さらにケース21は、第1ボルト孔22h
の近傍にリコイルスタータ機構の始動用ロープ引出し口
22kを配置し、この始動用ロープ引出し口22kが第
1・第2ボルト孔22h,22i間にあるときに、第1
・第3ボルト孔22h,22j間にセルスタータ機構の
スタータモータ31を配置したことを特徴とする。ここ
で、第1ボルト孔22hの方位をD0、始動用ロープ引
出し口22kの方位をD1、スタータモータ31の方位
をD2としたとき、次の(1)〜(3)の関係になる。 (1) 始動用ロープ引出し口22kの方位D1は、第
1ボルト孔22hの方位D0から第2ボルト孔22i側
へ角度θ1(約20゜)だけ寄せた方位にある。 (2) スタータモータ31の方位D2は、第1ボルト
孔22hの方位D0から第3ボルト22j孔側へ角度θ2
(約70゜)だけ寄せた方位にある。 (3) 始動用ロープ引出し口22kの方位D1と、ス
タータモータ31の方位D2との間の角度θ3はθ1+θ2
であり、概ね90゜になる。
【0012】図3は図2の3−3線断面図である。エン
ジン始動装置20は、ケース21と、そのケース内空間
(空間)Sに収納したセルスタータ機構30並びにリコ
イルスタータ機構40とからなる。ケース21は、カッ
プ状アウタケース22に略平板状インナケース23を重
ねてビス24…で止めたものであり、ケース内空間Sを
形成する。ここで、「セルスタータ機構30」とは、ス
タータモータ31を廻してクランク軸を始動する自動始
動機構(セルフスタータ)を言う。また、「リコイルス
タータ機構」とは、ケース21内に自動的に巻き込まれ
る始動用ロープ41によってクランク軸を始動する、ロ
ープ始動機構を言う。
【0013】セルスタータ機構30は、スタータモータ
(始動電動機)31と、スタータモータ31の出力軸3
1aに取付ける第1小ギヤ32と、第1小ギヤ32と噛
み合う第1大ギヤ33と、第1大ギヤ33に第1ワンウ
エイクラッチ34を介して連結する第2小ギヤ35と、
第2小ギヤ35と噛み合う第2大ギヤ36と、第2大ギ
ヤ36にラバーダンパ37を介して連結する出力軸38
とからなる。
【0014】一方、リコイルスタータ機構40は、始動
用ロープ41を巻き付けるロープ巻き付けプーリ42
と、ロープ巻き付けプーリ42を元の位置に自動復帰さ
せるリターンスプリング43と、ロープ巻き付けプーリ
42に第2ワンウエイクラッチ44を介して連結する前
記第2大ギヤ36と、第2大ギヤ36にラバーダンパ3
7を介して連結する前記出力軸38とからなる。
【0015】第1大ギヤ33と第2小ギヤ35とは、第
1中間軸51上に並べて回転自在に取付けたものであ
る。第2大ギヤ35と略筒状の出力軸38とは、第2中
間軸52上に並べて回転自在に取付けたものである。ロ
ープ巻き付けプーリ42は、支軸部22bに回転自在に
取付けたものである。なお、第2中間軸52は中心が出
力軸中心O2に合致して、アウタケース22にボルト5
3で止めたスリーブ状の軸である。支軸部22bは中心
が出力軸中心O2に合致して、アウタケース22の内底
壁22aから突出させたものである。
【0016】第1ワンウエイクラッチ34は、第1大ギ
ヤ33から第2小ギヤ35への動力伝達が可能で、第2
小ギヤ35から第1大ギヤ33への動力伝達が不能な一
方向クラッチである。また、第2ワンウエイクラッチ4
4は、ロープ巻き付けプーリ42から第2大ギヤ36へ
の動力伝達が可能で、第2大ギヤ36からロープ巻き付
けプーリ42への動力伝達が不能な一方向クラッチであ
る。ラバーダンパ37は、第2大ギヤ36と出力軸38
との間の脈動や振動を緩和する役割を果たす。図中、5
4はエンジンが停止するときにロープ巻き付けプーリ4
2の逆転作用を防止するラチェットガイドである。
【0017】アウタケース22は、内底壁22aにモー
タ取付座22cを形成し、このモータ取付座22cにス
タータモータ31の前部(出力側)をボルト55で取付
け、さらに、スタータモータ31の後部をアウタケース
22から後方へ突出し、その突出した部分をモータカバ
ー56で覆ったものである。57はカバー止めビスであ
る。さらにアウタケース22は、エンジン側(図左側)
へ壁部22dを延ばし、壁部22dに想像線にて示す第
2のルーバ22eを形成し、壁部22dの先端にフラン
ジ22fを形成し、フランジ22fの一部に3個の取付
脚部22g…(この図では1個のみ示す。また、…は複
数を示す。以下同じ。)を形成したものである。取付脚
部22g…は第1〜第3ボルト孔22h,22i,22
jを有する。22mは第2のルーバ22eの隙間からな
る第2外気取入れ口である。
【0018】インナケース23は、出力軸38が突出す
る外面23aからエンジン側(図左側)へ第1のルーバ
23bを延ばしたものである。第1のルーバ23bは、
取付脚部22gの端面から突出しない長さに形成したも
のである。
【0019】以上の説明から明らかなように、本発明
は、インナケース23の外面23aからエンジン側へ第
1のルーバ23bを延ばし、アウタケース22の壁部2
2dをエンジン側へ延ばし、壁部22dに第2のルーバ
22eを形成し、壁部22dの先端に取付脚部22gを
形成したことを特徴とする。第1・第2のルーバ23
b,22eの配列については後述する。スタータモータ
中心(並びにモータ取付座中心)はO3、第1中間軸中
心はO4である。
【0020】図4は本発明に係るエンジン始動装置の平
面図であり、インナケース23の外面23aからエンジ
ン側へ第1のルーバ23bを延ばし、アウタケース22
の壁部22dに第2のルーバ22eを形成し、アウタケ
ース22の外面に始動用ロープ引出し口22kを形成し
たことを示す。45はグリップであり、始動用ロープ4
1(図3参照)の先端に結び付けたものであって、この
図では始動用ロープ引出し口22kに掛かっている状態
を示す。
【0021】図5は本発明に係るエンジン始動装置の背
面図であり、インナケース23には、スタータモータ3
1の方位D2、すなわち、モータ取付座22cの方位と
ほぼ同方位にて、第1のルーバ23bを形成し、また、
アウタケース22には、第1のルーバ23bの無い部分
に、第2のルーバ22eを形成したことを示す。
【0022】具体的には、第1・第2のルーバ23b,
22eは、出力軸中心O2を中心とした円上に放射状に
配列したものであって、しかも、第1のルーバ23b
は、第1小ギヤ32及び第1大ギヤ33を配置した部分
(図3に示すスタータモータ31並びにモータ取付座2
2cの方位D2の部分と、第1中間軸51の方位D3の部
分)に配列し、第2のルーバ22eは、残りの部分に配
列したものである。この結果、第1のルーバ23bの隙
間である多数の第1外気取入れ23c…と、第2のルー
バ22eの隙間である多数の第2外気取入れ22m…と
が、ケース21の全周にわたって形成されることにな
る。従って、第1・第2のルーバ23b,22eでケー
ス21の全周にわたる空気取入れが可能である。
【0023】ところで、第1・第2のルーバ23b,2
2eで全周にわたる空気取入れ量を概ね均一にするため
に、第1・第2外気取入れ口23c…,22m…のピッ
チや開口面積が決定される。なお、第2外気取入れ口2
2mの高さは、図2に示すhである。
【0024】図6は本発明に係るエンジン始動装置をエ
ンジンに取付けた状態の要部断面図であり、クランク軸
中心O1と出力軸中心O2とを一致させて、エンジン始動
装置20を配置したことを示す。エンジン1は、例えば
負荷としての発電機11を駆動する発電機駆動エンジン
であり、クランク軸1aの一端側に、発電機11並びに
空冷ファン12を備えるとともに、これらの発電機11
と空冷ファン12とを囲うファンカバー13と、このフ
ァンカバー13に連なりエンジン本体1bを囲うシュラ
ウド(空冷ダクト)14とを備える。
【0025】発電機11は、エンジン本体1bに取付け
たコア11a並びにコイル11bと、クランク軸1aに
ボス15を介して取付けたカップ状のアウタロータ11
cと、アウタロータ11cに固定した磁石11dとから
なる。さらに、クランク軸1aは前記ボス15を介し
て、空冷ファン(ファンロータ)12と出力軸連結用カ
ップリング16とを取付けたものである。これらの発電
機11と空冷ファン12とカップリング16とはクラン
ク軸中心O1に配列した。
【0026】ファンカバー13は、クランク軸中心O1
に吸気口13aを形成し、この吸気口13aの周囲に3
個の取付座13b…(この図では1個のみ示す。)を設
け、これらの取付座13b…にエンジン始動装置20の
取付脚部22g…をボルト止めしたものである。エンジ
ン始動装置20のアウタケース22における壁部22d
(図3参照)の径と吸気口13aの径とは概ね同一であ
る。また、カップ状のカップリング16は吸気口13a
から突出し、クランク軸中心O1において、第3ワンウ
エイクラッチ17を介してエンジン始動装置20の出力
軸38と連結したものである。第3ワンウエイクラッチ
17は、出力軸38からカップリング16への動力伝達
が可能で、カップリング16から出力軸38への動力伝
達が不能な一方向クラッチである。
【0027】次に、上記構成のエンジン始動装置の作用
を、図2に基づき説明する。グリップ45を引いて始動
用ロープ(図3参照)を引出すときには、比較的大きな
引出し力がケース21の始動用ロープ引出し口22k周
りに作用する。これに対し、始動用ロープ引出し口22
kを第1ボルト孔22hの近傍に配置した。具体的に
は、始動用ロープ引出し口22kの方位D1を、第1ボ
ルト孔22hの方位D0から角度θ1(例えば約20゜)
まで寄せた。また、第1ボルト孔22hを通した取付ボ
ルトB1(図1参照)でケース21をエンジン側に取付
けるようにした。大きな引出し力は、始動用ロープ引出
し口22kの近傍にある取付ボルトB1を介してエンジ
ン側に作用する。始動用ロープ引出し口22kから取付
ボルトB1までの距離が小さいので、ケース21に過大
な力が作用しない。従って、ケース21の剛性を高める
必要がなく、ケース21の薄型化並びに小型化を図るこ
とができる。
【0028】また、ボルト孔22h〜22jが、共通の
ピッチサークルd上に120゜間隔で3個であれば、少
ないボルトB1〜B3で、しかも、バランス良く、エン
ジン始動装置20を取付けることができる。さらに、エ
ンジン側に対し3個のボルト孔22h〜22jを入れ替
えて、エンジン始動装置20の取付け方位を120゜間
隔で自由に換えることができる。従って、エンジンの形
態や使用環境等に合せて、始動用ロープ引出し口22k
を3つの方位に自由に選択し、始動用ロープの引出し操
作を容易にすることができる。
【0029】さらに、第1・第2ボルト孔22h,22
i間並びに第1・第3ボルト孔22h,22j間は12
0゜である。その一方に始動用ロープ引出し口22kを
配置し、他方にスタータモータ31を配置した。具体的
には、始動用ロープ引出し口22kの方位をD1とし、
スタータモータ31の方位をD2とした。2つの方位
1,D2間の角度θ3は概ね90゜である。このよう
に、始動用ロープ引出し口22kとスタータモータ31
との間を比較的離すことができる。従って、エンジン側
に対して、始動用ロープ引出し口22kの方位を変えて
も、スタータモータ31がロープ引出し操作の邪魔にな
ることはない。
【0030】次に、セルスタータ機構30並びにリコイ
ルスタータ機構40の作用を説明する。図3において、
スタータモータ31を始動すると、スタータモータ31
の動力は第1小ギヤ32→第1大ギヤ33→第1ワンウ
エイクラッチ34→第2小ギヤ35→第2大ギヤ36→
ラバーダンパ37→出力軸38→第3ワンウエイクラッ
チ17→カップリング16→図6の空冷ファン12→ボ
ス15の経路でクランク軸1aに伝わり、クランク軸1
aを廻すことができる。
【0031】一方、グリップ45(図1参照)で始動用
ロープ41を引張ると、引張り力はロープ巻き付けプー
リ42→第2ワンウエイクラッチ44→第2大ギヤ36
→ラバーダンパ37→出力軸38→第3ワンウエイクラ
ッチ17→カップリング16→図6の空冷ファン12→
ボス15の経路でクランク軸1aに伝わり、クランク軸
1aを廻すことができる。
【0032】次に外気によるエンジン冷却作用を説明す
る。図6において、クランク軸1aが回転すると、アウ
タロータ11c及び空冷ファン12も回転する。空冷フ
ァン12が廻って吸気側が負圧になると、外気は第1・
第2のルーバ23b,22eから取入れられて吸気口1
3aに入り、ファンカバー13を通ってシュラウド14
に流れ、発電機11やエンジン1を冷却する。
【0033】ところで、図3及び図5に示すように、ス
タータモータ31並びにモータ取付座22cの方位D2
においては、第1のルーバ23bを通って外気を取入れ
ることができ、また、スタータモータ31やモータ取付
座22cの無い方位においては、第2のルーバ22eを
通って外気を取入れることができる。この結果、第1・
第2のルーバ23b,22eでケース21の全周にわた
って外気を取入れることができる。全周にわたって外気
を取入れるので、取入れた外気の流れ方にムラがない。
しかも、全周から外気を取入れることができるので、外
気取入れのための総開口面積を十分に確保することがで
きる。従って、エンジンを外気で冷却するための性能を
高めることができる。
【0034】さらには、エンジンを配置する環境に応じ
て、第1のルーバ23bの外気の流れ方と第2のルーバ
22eの外気の流れ方の、バランスが変化する。バラン
スが変わると、流れ方にムラが発生し得る。これに対し
て、図2に示すように、ケース21はエンジン側に取付
けるための3個のボルト孔22h〜22jを、共通のピ
ッチサークルd上に120゜間隔で設けたものである。
従って、外気の流れ方のバランスを配慮して、エンジン
始動装置20を120゜間隔で最適な取付け角度で取付
けることができる。
【0035】なお、上記本発明の実施の形態において、
エンジン始動装置20はエンジン1側の形態や設置形態
に関わらず取付けが可能である。例えば、水平置き形式
のエンジンの他に鉛直置き形式のエンジン(バーチカル
エンジン)に取付けることもできる。エンジン側とは、
エンジン1やファンカバー13を総称するものである。
例えば、エンジン始動装置20はファンカバー13に取
付ける他に、エンジン本体1bに取付けてもよい。ま
た、エンジン始動装置20の出力軸38は、クランク軸
1aと直接に連結してもよい。さらに、発電機11の有
無は任意である。さらにまた、始動用ロープ引出し口2
2kが、第1・第3ボルト孔22h,22j間にあると
きには、第1・第2ボルト孔22h,22i間にスター
タモータ31を配置すればよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1の発明では、ケースに取付ボルトを通す
ためのボルト孔を共通のピッチサークル上に120゜間
隔で3個設け、このうち、1個を第1ボルト孔、他を第
2・第3ボルト孔としたとき、第1ボルト孔の近傍にリ
コイルスタータ機構の始動用ロープ引出し口を配置した
ので、第1ボルト孔を通した取付ボルトで、ケースをエ
ンジン側に取付けることができる。この結果、始動用ロ
ープを引出すときの比較的大きな引出し力は、ケースの
始動用ロープ引出し口周りに作用し、さらに、始動用ロ
ープ引出し口の近傍にある取付ボルトを介して、エンジ
ン側に作用する。始動用ロープ引出し口から取付ボルト
までの距離が小さいので、ケースに過大な力が作用しな
い。従って、ケースの剛性を高める必要がなく、ケース
の薄型化並びに小型化を図ることができる。
【0037】さらには、ボルト孔が、共通のピッチサー
クル上に120゜間隔で3個だけであり、少ないボルト
で、しかも、バランス良く合理的に、エンジン始動装置
をエンジン側に取付けることができる。さらにまた、エ
ンジンに対し3個のボルト孔を入れ替えて、エンジン始
動装置の取付け方位を120゜間隔で自由に換えること
ができる。従って、エンジンの形態や使用環境等に合せ
て、始動用ロープ引出し口を3つの方位に自由に選択
し、始動用ロープの引出し操作を容易にすることができ
る。
【0038】第1・第2ボルト孔間並びに第1・第3ボ
ルト孔間が120゜であり、また、始動用ロープ引出し
口が第1・第2ボルト孔間にあるときには、第1・第3
ボルト孔間にセルスタータ機構のスタータモータを配置
し、また、始動用ロープ引出し口が第1・第3ボルト孔
間にあるときには、第1・第2ボルト孔間にスタータモ
ータを配置したので、始動用ロープ引出し口とスタータ
モータとの間を比較的離すことができる。従って、エン
ジン側に対して、始動用ロープ引出し口の方位を変えて
も、スタータモータがロープ引出し操作の邪魔になるこ
とはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジン始動装置を取付けたエン
ジンの側面図
【図2】本発明に係るエンジン始動装置の側面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】本発明に係るエンジン始動装置の平面図
【図5】本発明に係るエンジン始動装置の背面図
【図6】本発明に係るエンジン始動装置をエンジンに取
付けた状態の要部断面図
【符号の説明】
1…エンジン、1a…クランク軸、12…空冷ファン、
13…ファンカバー、13a…吸気口、20…エンジン
始動装置、21…ケース、22…アウタケース、22c
…モータ取付座、22h〜22j…第1・第2・第3ボ
ルト孔、22k…始動用ロープ引出し口、30…セルス
タータ機構、31…スタータモータ、40…リコイルス
タータ機構、B1〜B3…取付ボルト、d…ピッチサー
クル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02N 3/02 F02N 3/02 N (72)発明者 佐藤 和宏 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 清水 敬三 群馬県高崎市大八木町777番地 スターテ ング工業株式会社高崎工場内 (72)発明者 木原 太郎 群馬県高崎市大八木町777番地 スターテ ング工業株式会社高崎工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の取付ボルトでエンジン側に取付け
    るケースに、セルスタータ機構並びにリコイルスタータ
    機構を収納したエンジン始動装置において、前記ケース
    に前記取付ボルトを通すためのボルト孔を共通のピッチ
    サークル上に120゜間隔で3個設け、このうち、1個
    を第1ボルト孔、他を第2・第3ボルト孔としたとき、
    第1ボルト孔の近傍にリコイルスタータ機構の始動用ロ
    ープ引出し口を配置し、この始動用ロープ引出し口が第
    1・第2ボルト孔間にあるときには第1・第3ボルト孔
    間にセルスタータ機構のスタータモータを配置し、ま
    た、始動用ロープ引出し口が第1・第3ボルト孔間にあ
    るときには第1・第2ボルト孔間にスタータモータを配
    置したことを特徴とするエンジン始動装置。
JP8739098A 1998-03-31 1998-03-31 エンジン始動装置 Pending JPH11280626A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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