JPH11280410A - ロータ寿命監視装置 - Google Patents

ロータ寿命監視装置

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Publication number
JPH11280410A
JPH11280410A JP7758998A JP7758998A JPH11280410A JP H11280410 A JPH11280410 A JP H11280410A JP 7758998 A JP7758998 A JP 7758998A JP 7758998 A JP7758998 A JP 7758998A JP H11280410 A JPH11280410 A JP H11280410A
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JP
Japan
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life
rotor
life consumption
time
per unit
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JP7758998A
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English (en)
Inventor
Yasunari Akikuni
國 康 成 秋
Hiroshi Uchida
田 博 内
Katsuro Momoeda
枝 克 郎 桃
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タービンロータのクリープ損傷を対象とし
て、蒸気タービンが運転中であっても、損傷の進行、す
なわち寿命消費量を常時計算し監視することが可能なロ
ータ寿命監視装置を得ること。 【解決手段】 タービンの起動信号と、タービンの停止
信号を取り込み、タービンの一回の運転当りの運転時間
を算出する計時装置1と、予め設定された予測線に基づ
き、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置2と、前記タービンの運転時間に当
該単位運転時間当りの寿命消費量を積算し、タービンの
一回の運転でのロータ寿命消費量を計算する第2の演算
装置3と、当該一回の運転当りの寿命消費量を加算して
タービンロータの累積寿命消費量を計算する第3の演算
装置4と、第3の演算装置の演算結果を表示する表示装
置5とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的な事業用火
力発電所で使用される蒸気タービンの高温部ロータに関
する寿命監視装置に係わり、特にクリープによる寿命消
費量を計算し表示するロータ寿命監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気タービンの高中圧ロータを代表とす
る高温部ロータは、特に、その中心孔において、熱応力
や遠心応力、あるいは、その組合せ応力のような、大き
な応力が付加された状態で、高温下で、かつ長時間使用
されるため、クリープによる材料劣化が問題となる領域
に有ることは、周知の事実である。蒸気タービンの長時
間運転に伴うクリープ損傷の累積により、それが一定量
を越えると、材料表面に微細クラックが発生する。この
状態のまま蒸気タービンの運転を継続すると、その進展
により、最悪の場合には、ロータ飛散事故の発生にまで
至る可能性を有している。
【0003】このような事態を未然に防止するために、
一定時間運転後の定期点検開放時に、ロータを取り出
し、ロータ表面の材料の組織観察、強度測定のような各
種の非破壊検査手段を適用することにより、材料の劣化
度合を推定し、すなわち余寿命診断として、残存使用可
能時間として表示し、その値が一定値を越えた時点で、
ロータの新製品への交換を行うといった管理手法が採ら
れている。
【0004】蒸気タービン運転中の監視方法としては、
主として、蒸気タービンの特定位置に取付けた熱電対に
よって測定される、ロータとしての代表温度の変化状況
を基準とした、ロータ外表面に発生する熱応力を監視
し、当該熱応力による低サイクル熱疲労の累積度合を管
理し、前記の非破壊検査適用時期の決定の目安を得ると
いう手法が、一般的に行われている。
【0005】ところで、蒸気タービンの長期運用に基づ
く、ロータの材料力学的寿命を消費させる要素として
は、ロータ外表面の軸方向形状変化による応力集中に基
づく、集中熱応力に対する低サイクル熱疲労と、常時、
高遠心応力下にある高温部ロータの中心孔のクリープ損
傷の二つが最も重要である。
【0006】熱応力は、蒸気タービン起動時に、ロータ
の温度が上昇する過程でロータ内部に生じる温度分布か
ら発生するもので、起動時のロータ内部の温度分布が推
定できれば、応力分布を求めることができ、ロータ形状
から定まる応力集中係数を考慮して、集中応力が求ま
る。タービンの起動停止の度に発生する、この熱応力の
繰り返しによって、応力集中部のロータ材料には低サイ
クル熱疲労による損傷を受ける。この疲労の蓄積による
材料劣化の結果、やがて、当該部に微細クラックを生じ
ることになる。現在、蒸気タービンロータ材の寿命に対
する考え方は、クラック発生寿命を採用しており、ロー
タ外表面に対しては、この時点でロータの寿命は尽きた
ことになり、何らかの対応処置が必要になる。
【0007】この場合、ロータ材への疲労の蓄積を、熱
応力による寿命の目減り分、すなわち、寿命消費量と定
義することができるが、タービンの起動停止の一サイク
ルの間での発生熱応力と寿命消費量の間の相互の関係は
予め判っているので、例えば、図6に示すようなワーキ
ングカーブを使用して、起動あるいは停止時に発生する
熱応力の大きさ、あるいは、その際に観察される温度変
化量と温度変化率から、一回の運転によるロータの寿命
消費量を求めることができ、これを、タービンの起動あ
るいは停止毎に加算することによって、ロータ累積寿命
消費量を得ることができる。これが、従来から使用され
ている、高温部ロータに対する蒸気タービン運転中にお
ける寿命監視方法である。
【0008】一方、クリープ損傷は、長時間、高温状態
で高応力を受け続けることにより生じる材料劣化現象で
あり、その累積によっても材料表面に微細クラックを発
生させることになる。蒸気タービンの高中圧ロータの高
温部中心孔は、高遠心応力に晒されているため、丁度こ
のような条件下にあり、蒸気タービンの長期安全運用の
ためには、充分に注意を要する個所の一つとなってい
る。
【0009】この場合の寿命消費率、即ち、クリープ損
傷の進行度合は、温度も応力も一定ならば、運転時間の
みに依存することになるが、蒸気タービンロータのよう
な大型構造物の寿命消費率については、当該材料の小型
試験片によって得られている試験データをそのまま使用
できる訳ではなく、いろいろな要因が複雑に絡んでくる
ために、予め予測することは不可能に近い。
【0010】一方、従来のワーキングカーブ図6では、
管理対象ロータ毎に点線で示すボアリミットを定め、こ
れによって、中心孔に発生する起動時熱応力を、ある値
以下に制限して、中心孔そのものを熱疲労管理対象外と
するという手法が取られているに過ぎない。これは、中
心孔においては、クリープ損傷よりも熱疲労の方がより
クリティカルであるという考え方に基づくものである
が、現実には、数多くの開放点検の際に実施された、金
属組織検査結果等による余寿命診断結果からも明らかな
ように、疲労損傷よりもクリープ損傷の方が、ずっと先
行している例の方が遥かに多く、ものによっては、クリ
ープ損傷だけが観察される場合もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、中心孔にお
ける従来の方法による寿命消費量算出は、蒸気タービン
の開放点検時に、通常は分解しない中心孔プラグまで分
解し、ロータ中心孔内表面の組織観察や強度測定を行う
など、相当の手間と費用を要するため、通常は数年から
十数年おきにしか実施されないために、診断の精度その
ものは高くとも、その間の寿命消費量を知ることが出来
ないという欠点がある。
【0012】特に長期間運転され、余寿命が少ないロー
タにおいては、その後の運転における残りの寿命の消費
状況が判らないために、寿命が尽きたまま、安全上の配
慮も無く運転を継続したり、寿命が残っているにも係わ
らず、安全確保のために、経済性を犠牲にして、早めに
更新せざるを得ないというような課題が有る。勿論、従
来手法のもう一つの寿命予測手段である、ロータ外表面
に対する低サイクル熱疲労を対象とした運転中の監視で
は、中心孔のクリープ損傷の進行の監視は、場所も現象
も異なるため、不可能であることは言うまでもない。
【0013】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、ロータのクリープ損傷を対象
とし、蒸気タービンが運転中であっても、損傷の進行、
即ち、寿命消費量を常時計算し監視することが可能な、
ロータ寿命監視装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ター
ビンの起動信号と、タービンの停止信号を取り込み、タ
ービンの一回の運転当りの運転時間を算出する計時装置
と、予め設定された予測線に基づき、タービンロータの
単位時間当りの寿命消費量を算出する第1の演算装置
と、前記タービンの運転時間に、当該単位運転時間当り
の寿命消費量を積算しタービンの一回の運転でのロータ
寿命消費量を計算する第2の演算装置と、当該一回の運
転当りの寿命消費量を加算してタービンロータの累積寿
命消費量を計算する第3の演算装置と、第3の演算装置
の演算結果を表示する表示装置とを有することを特徴と
する。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置に設定する予測線が、当該タービン
ロータと類似の少なくとも1個以上のロータに関する余
寿命診断結果から得られる、診断時の累積運転時間に対
するクリープ損傷寿命消費量の分布図における平均値ま
たは最大値を結ぶ直線であることを特徴とする。
【0016】また、請求項3の発明は、請求項1の発明
において、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量
を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、診断時
の累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量との関
係線図における、当該タービンロータに関する余寿命診
断結果である累積寿命消費量と原点を通る直線であるこ
とを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置に設定する予測線が、診断時の累積
運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量との関係線図
における、当該タービンロータに関する一回目の余寿命
診断結果である累積寿命消費量と、二回目の余寿命診断
結果である累積寿命消費量とを通る直線であることを特
徴とする。
【0018】さらに、請求項5の発明は、請求項1の発
明において、当該タービンロータと類似の少なくとも1
個以上のロータに関する余寿命診断結果から得られた、
診断時の累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量
の予測線上の任意の一点における単位時間当りの寿命消
費量を算出し、累積運転時間に対する単位運転時間当り
の寿命消費量の関係を表わすグラフ上に、上記算出した
単位運転時間当りの寿命消費量を対応する累積運転時間
の位置にプロットし、そのプロットした点と原点を通る
直線を、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を
算出する第1の演算装置に設定する予測線とすることを
特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置に設定する予測線が、累積運転時間
に対する単位運転時間当りの寿命消費量との関係線図に
おける、当該タービンロータに関する余寿命診断結果で
ある累積寿命消費量から得られた単位時間当りの寿命消
費量と原点を通る直線であることを特徴とする。
【0020】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置に設定する予測線が、累積運転時間
に対する単位時間当りの寿命消費量との関係線図におけ
る、当該タービンロータに関する一回目の余寿命診断結
果である累積寿命消費量から得られた単位時間当りの寿
命消費量と、二回目の余寿命診断結果である累積寿命消
費量から得られた単位時間当りの寿命消費量とを通る直
線であることを特徴とする。
【0021】また、請求項8の発明は、請求項1の発明
において、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量
を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、累積運
転時間に対する単位時間当りの寿命消費量との関係線図
における、当該タービンロータに関する一回目の余寿命
診断結果である累積寿命消費量から得られた単位時間当
りの寿命消費量、二回目の余寿命診断結果である累積寿
命消費量から得られた単位時間当りの寿命消費量、及び
原点を通る曲線であることを特徴とする。
【0022】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、第1の演算装置には、監視対象とする蒸気タービン
の余寿命診断計画と運用履歴に応じて、複数種の予測線
から適宜選択された予測線が入力され、その予測線に基
づき、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算
出することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。
【0024】図1は、本発明のロータ寿命監視装置の概
略構成を示す図であり、図中符号1は計時装置であっ
て、タービン起動信号aとタービン停止信号bが入力さ
れ、その間の時間を計測することによって、タービンの
一回の起動から停止に至るまでのタービン運転時間cを
算出するように構成されている。また、符号2は予め設
定された予測線を基に単位時間当りの寿命消費量を算出
する第1の演算装置であって、上記予測線としては図2
に示すような直線が予め設定されている。
【0025】すなわち、図2は、蒸気タービンロータに
関する代表的な余寿命診断結果を、縦軸に寿命消費量φ
c 、横軸に累積運転時間をとって、模式的に示したもの
であって、この図にはまず、診断しようとするタービン
ロータと類似の少なくとも1個以上のタービンロータで
の診断結果を分布として集め、その平均値または最大値
をとった直線10aが示されている。
【0026】そこで、第1の演算装置2では、上記直線
10aを同じ仕様のロータに対する寿命消費特性の基準
となる予測線とし、その直線10aを基に単位時間当り
の寿命消費量φcoが算出され、その単位時間当りの寿
命消費量φcoが第2の演算装置3に入力される。この
第2の演算装置3には計時装置1からのタービン運転時
間cも入力されており、このタービン運転時間cと上記
単位時間当りの寿命消費量φcoが積算され、今回の起
動から停止に至るまでの運転時間に対するロータ寿命消
費量dが求められ、このロータ寿命消費量dが第3の演
算装置4に入力される。第3の演算装置4には前回まで
の累積寿命消費量が記憶されており、これに上記第2の
演算器3から入力された今回のロータ寿命消費量dが加
算され、今回の運転までの累積寿命消費量eが求められ
る。そして、この累積寿命消費量eが表示装置5に入力
され、これらの結果が表示される。
【0027】これによって、現時点までの寿命消費量を
推定することができ、当該タービンロータの余寿命診断
を実施することができる。
【0028】すなわち、未だ一回目の余寿命診断の実施
時期に至っていないロータの、その実施時期近辺での予
測に適しており、主として次回の定期点検開放時におけ
る余寿命診断工事の実施の要否を決定するのに利用でき
る。
【0029】一方、当該ロータについての余寿命診断が
実施され、その結果が得られた場合には、図2に示すよ
うに、そのときのロータ寿命消費量Aと原点とを結ぶ直
線20aを求め、この直線を第1の演算装置2に設定す
る予測線とすることができる。しかして、この場合には
同型機でなく当該ロータのデータをそのまま使用するた
め、ロータに既したより精度の高い予測が可能となる。
【0030】さらに、当該ロータについて二回目の余寿
命診断が実施された場合には、一回目と二回目のロータ
寿命消費量A,Bを結んだ直線を上記予測線とすること
ができる。このA,Bを結ぶ直線は原点を通らないが、
二回目の診断点の近傍では、より精度の高い予測が可能
となる。また、これらの場合、累積寿命消費量は累積運
転時間の一次関数で表わされるため、演算装置2は単純
に定数に置き換えることができ、累積運転時間が求まれ
ば、直ちに累積寿命消費量が求まる。
【0031】ところで、これらの方法は、寿命消費量に
ついて一つの目安を得るためには有効であるが、厳密に
は正確ではない。実際のロータでは熱応力の寄与もあ
り、クリープ損傷の進行と共に材料特性の劣化を伴うた
めに、一般的に寿命消費の進行が加速される傾向にあ
り、寿命予測にはこの現象を織込まないと危険サイドの
判断をしてしまうことになる。
【0032】図3は、図2から単位時間当りの寿命消費
量φcoを求めたものであり、任意の余寿命診断点に対
して、そのときの寿命消費量φcと、累積運転時間to
とから、 φco=φc/to によりφcoを求めることができる。
【0033】しかして、図3の直線10bは、図2の直
線10aから求めたものであって、当該ロータに対し
て、余寿命診断が未だなされていない場合には、上記直
線10bを前記予測線とすることができる。
【0034】また、一回目の余寿命診断が行われた場合
には、そのときの単位時間当りの寿命消費量A′と原点
を結んだ直線20bを予測線とすることもできる。これ
によって、任意の運転時間経過後の寿命消費量を、その
運転時間分だけ実測寿命消費量φcに加える形で予測す
ることができる。
【0035】さらに、当該ロータについて、二回目の余
寿命診断が実施された場合には、一回目と二回目におけ
る単位時間当りの寿命消費量A′,B′を結んだ直線3
0bを前記予測線とすることができる。この場合、一般
にクリープ現象の加速特性を取り入れることになるた
め、この直線は原点を通らないことになるが、二回目の
診断点の近傍では、より精度の高い予測が可能となる。
また、原点、一回目の診断時の単位時間当りの寿命消費
量A′、及び二回目の診断時における単位時間当りの寿
命消費量B′を通る2次曲線を代表とするような曲線4
0bを前記予測線とすることもでき、この場合クリープ
損傷の進行状況のより実態に近い予測線とすることがで
きて、それ以降の高精度の予測が可能となる。
【0036】これらの予測線は、必ずしも1個だけの使
用に限定する必要はなく、蒸気タービンの運用状況に応
じて、順次最適なものを選択して使用してもよいし、同
時に複数個の予測線を使用し、複数個の予測結果を得
て、その中から最も安全なものを採用する等の使い方を
することもできる。
【0037】図4は、本発明のロータ寿命監視装置の簡
易型としての実施形態を説明する構成図であり、図1の
ロータ寿命監視装置において、タービン運転時間cが、
ロータ寿命監視装置の外部の他の装置で求められている
場合には、計時装置1を削除し、第2の演算装置3で、
直接タービン運転時間cを受けても良い。また、表示装
置5についても、必ずしも、ロータ寿命監視装置として
独自に持つ必要は無く、計算結果はユニット計算機(図
示せず)等の表示装置に伝送して表示するようにするこ
ともできる。
【0038】なお、図1のロータ寿命監視装置におい
て、第1の演算装置2に設定される予測線としては、近
似の度合に応じて、前述のいろいろなものが使用できる
が、どれを使用するかによって得られるロータ寿命監視
装置の特性が異なる。
【0039】図5は、このような予測線の使い分けによ
って成立するロータ寿命監視装置の実施形態を一般的に
示すものであり、第1の演算装置に選択された予測信号
を入力設定することができる。
【0040】本発明に適用される累積寿命予測線として
は、対象とするロータのクリープ特性(プラント仕様と
材料仕様によって異なる)に対する、設計時点における
知見の程度と、寿命予測の目的に応じて適当なものを選
択し使い分けることが可能である。
【0041】例えば、類似ロータのデータしか無い時に
は図2の直線10aを使用して、当該ロータの余寿命診
断実施時期を予測し、その結果が得られたら、直線20
aの予測線に切り替えるというような操作により、以降
の予測の精度を上げることができる。この時、余寿命診
断の結果、残存寿命が短いことが分っていれば、それ以
降は、より高精度の寿命監視が必要になるため、図3の
直線20bの予測線に切り替えた方が良い。また、一回
目の余寿命診断結果で充分な余寿命が確認されている場
合には、二回目の余寿命診断までは、比較的簡単な監視
で診断時期を予測することにして、直線20aあるいは
直線20bの予測線を使用することができる。さらに、
二回目の余寿命診断の結果、残存寿命が少なく、極めて
慎重な運用を必要とすると判断された場合には、直線3
0bあるいは直線40bの予測線を使用した方が良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クリープ損傷の進行によるロータ累積寿命消費量を計算
し、表示することができるので、適切な時期での当該ロ
ータの新製品との交換が可能となり、充分に残存寿命の
あるロータを早めに交換することによる不経済性や、残
存寿命の無いロータの、無監視状態での運転継続による
安全性低下を未然に防止することができる。タービンの
一回の運転(起動から停止まで)における寿命消費量が
算出でき、同じような運転がどこまで許容できるかを把
握できることは、設備保全の見地から極めて重要なこと
である。
【0043】このように、ロータ寿命監視装置の第1の
演算装置には、当該装置が適用されるロータの運用状況
(寿命消費状況)に応じて、前記複数の予測線から、最
も適したものを選択して与えることによって、最も経済
的な監視を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータ寿命監視装置の概略構成を示す
図。
【図2】累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量
との関係線図。
【図3】累積運転時間に対する単位時間当りの寿命消費
量との関係線図。
【図4】本発明のロータ寿命監視装置の他の実施例を示
す図。
【図5】本発明のロータ寿命監視装置のさらに他の実施
例を示す図。
【図6】ワーキングカーブを示す図。
【符号の説明】
1 計時装置 2 第1の演算装置 3 第2の演算装置 4 第3の演算装置 5 表示装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンの起動信号と、タービンの停止信
    号を取り込み、タービンの一回の運転当りの運転時間を
    算出する計時装置と、予め設定された予測線に基づき、
    タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を算出する
    第1の演算装置と、前記タービンの運転時間に、当該単
    位運転時間当りの寿命消費量を積算しタービンの一回の
    運転でのロータ寿命消費量を計算する第2の演算装置
    と、当該一回の運転当りの寿命消費量を加算してタービ
    ンロータの累積寿命消費量を計算する第3の演算装置
    と、第3の演算装置の演算結果を表示する表示装置とを
    有することを特徴とする、ロータ寿命監視装置。
  2. 【請求項2】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、当該
    タービンロータと類似の少なくとも1個以上のロータに
    関する余寿命診断結果から得られる、診断時の累積運転
    時間に対するクリープ損傷寿命消費量の分布図における
    平均値または最大値を結ぶ直線であることを特徴とす
    る、請求項1記載のロータ寿命監視装置。
  3. 【請求項3】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、診断
    時の累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量との
    関係線図における、当該タービンロータに関する余寿命
    診断結果である累積寿命消費量と原点を通る直線である
    ことを特徴とする、請求項1記載のロータ寿命監視装
    置。
  4. 【請求項4】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、診断
    時の累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量との
    関係線図における、当該タービンロータに関する一回目
    の余寿命診断結果である累積寿命消費量と、二回目の余
    寿命診断結果である累積寿命消費量とを通る直線である
    ことを特徴とする、請求項1記載のロータ寿命監視装
    置。
  5. 【請求項5】当該タービンロータと類似の少なくとも1
    個以上のロータに関する余寿命診断結果から得られた、
    診断時の累積運転時間に対するクリープ損傷寿命消費量
    の予測線上の任意の一点における単位時間当りの寿命消
    費量を算出し、累積運転時間に対する単位運転時間当り
    の寿命消費量の関係を表わすグラフ上に、上記算出した
    単位運転時間当りの寿命消費量を対応する累積運転時間
    の位置にプロットし、そのプロットした点と原点を通る
    直線を、タービンロータの単位時間当りの寿命消費量を
    算出する第1の演算装置に設定する予測線とすることを
    特徴とする、請求項1記載のロータ寿命監視装置。
  6. 【請求項6】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、累積
    運転時間に対する単位運転時間当りの寿命消費量との関
    係線図における、当該タービンロータに関する余寿命診
    断結果である累積寿命消費量から得られた単位時間当り
    の寿命消費量と原点を通る直線であることを特徴とす
    る、請求項1記載のロータ寿命監視装置。
  7. 【請求項7】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、累積
    運転時間に対する単位時間当りの寿命消費量との関係線
    図における、当該タービンロータに関する一回目の余寿
    命診断結果である累積寿命消費量から得られた単位時間
    当りの寿命消費量と、二回目の余寿命診断結果である累
    積寿命消費量から得られた単位時間当りの寿命消費量と
    を通る直線であることを特徴とする、請求項1記載のロ
    ータ寿命監視装置。
  8. 【請求項8】タービンロータの単位時間当りの寿命消費
    量を算出する第1の演算装置に設定する予測線が、累積
    運転時間に対する単位時間当りの寿命消費量との関係線
    図における、当該タービンロータに関する一回目の余寿
    命診断結果である累積寿命消費量から得られた単位時間
    当りの寿命消費量、二回目の余寿命診断結果である累積
    寿命消費量から得られた単位時間当りの寿命消費量、及
    び原点を通る曲線であることを特徴とする、請求項1記
    載のロータ寿命監視装置。
  9. 【請求項9】第1の演算装置には、監視対象とする蒸気
    タービンの余寿命診断計画と運用履歴に応じて、複数種
    の予測線から適宜選択された予測線が入力され、その予
    測線に基づき、タービンロータの単位時間当りの寿命消
    費量を算出することを特徴とする、請求項1記載のロー
    タ寿命監視装置。
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