JPH11279821A - パット用表皮及びその製造装置 - Google Patents

パット用表皮及びその製造装置

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JPH11279821A
JPH11279821A JP7738498A JP7738498A JPH11279821A JP H11279821 A JPH11279821 A JP H11279821A JP 7738498 A JP7738498 A JP 7738498A JP 7738498 A JP7738498 A JP 7738498A JP H11279821 A JPH11279821 A JP H11279821A
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JP
Japan
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pad
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pieces
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JP7738498A
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Inventor
Fumio Hara
二三男 原
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SHINKEN KK
Original Assignee
SHINKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産管理が容易で、生産性を向上させ得るパ
ット用表皮及びその製造装置を提供する。 【解決手段】 肩先方向の縁部を重ね合わせた2種類の
素片を案内する案内部30と、これら2種類の素片の縁
部を溶着・溶断する超音波加工ローラー23と、互いに
溶着された一方の素片を他方の素片に対してほぼ直角に
起立させ、さらに他方の素片と同じ平面状に折返えす展
開部40とを備えたパット用表皮及びその製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣服のパットを製
作するためのパット用表皮及びその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パット用表皮aは、図12,図1
3に示すように、不織布からなり肩先方向に円弧状の縁
部bを有する表側素片cと同じく円弧状の縁部dを有し
やや小形の裏側素片eとをそれぞれ円弧状の縁部b,d
を対向して配置し、縁部b,dを突き合わせてそれぞれ
の辺部を千鳥状に縫合して製作されている。この裏側素
片eには一面に接着剤が塗布されている。そして、図1
4に示すように、このパット用表皮a内側に中綿f重
ね、この中綿f包むように表皮aを折り返した後全体を
加熱して表側素片cと裏側素片eとを接着してパットが
形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のパット
用表皮aは、円弧状の縁部b,dを突き合わせて縫合す
る作業が面倒で手間がかかるという問題がある。また、
縫合糸もパットaの色に合わせなければならないので、
糸の種類も多くなり、管理が煩雑になるという問題があ
る。ところで、表裏の素片c,eの円弧状の縁部b,d
を重ねて縫合し、これを広げて中綿を包むことも考えら
れるが、縫合部分の厚さが2倍となるので、商品価値が
減じるという新たな問題を生じる。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、生産管理が容易で、生産性を向上さ
せ得るパット用表皮及びその製造装置を提供するにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、衣服
用のパットを形成するためのパット用表皮であって、不
織布からなり表面処理の異なる2種類の素片を有し、こ
れらを重ね合わせて溶着・溶断した肩先方向の縁部を支
点として一方を折り返し、両者を平面状に展開したとこ
ろに特徴を有する。
【0006】請求項2のパット用表皮の製造装置は、肩
先方向の縁部を重ね合わせた2種類の素片を案内する案
内部と、これら2種類の素片の縁部を溶着・溶断する超
音波加工ローラーと、互いに溶着された一方の素片を他
方の素片に対してほぼ直角に起立させ、さらに他方の素
片と同じ平面状に折返えす展開部とを備えたところに特
徴を有する。
【0007】請求項3の発明は、前記展開部は、圧縮空
気を噴射する複数本のパイプから構成されているところ
に特徴を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に係る発明のパット用表
皮1について図2〜図8を参照して説明する。先ず、図
2において、パット用表皮1は2種類の素片、即ち、一
方の素片としての裏側素片3と他方の素片としての表側
素片2の縁部を溶着して構成されている。表側素片2は
不織布からなり肩先方向に円弧状の縁部2aを有する。
また、裏側素片3は表側素片2に比べてやや小形であっ
て、同じく不織布からなり円弧状の縁部3aを有し片面
に接着剤3bが塗布されている。尚、2種類の素片は、
表側素片2を一方の素片とし、裏側素片3を他方の素片
としてもよい。
【0009】これらの表側素片2及び裏側素片3は、裏
側素片3の接着剤3bが外側に位置するように縁部2
a,3aを合わせて重ねられ(図3参照)、図4に示す
ように、縁部を超音波溶接機のローラー23により溶
着、溶断した後、溶着部を支点として裏側素片3を折返
して(図5,6参照)両者が一平面状になるように成形
しパット用表皮1が形成される。溶着部分は、薄肉に成
形されているので、折返し部分が肉厚になることはない
(図6,7参照)。
【0010】このパット用表皮1は、図8に示すよう
に、中綿4を内側に挟み、接着剤3bが中綿4側に位置
するように折り返され、加熱加工により表側素片2と裏
側素片3とを接着して肩パット5に成形される。
【0011】つぎに、請求項2,3に係る製造装置10
について説明する。先ず、図1において、超音波溶接機
20は周知の構成のものであって、テーブル21の上面
にアーム22が固定されており、これの下端に溶着・溶
断用の超音波加工ローラー23(図4参照)(以下ロー
ラー23と呼ぶ)が上下動可能に取付けられている。こ
のローラー23には、傾斜面を有する加工刃23aに沿
ってパット用表皮1を押えながら送るゴム輪23bが挿
入されている。
【0012】案内部30は、図3にも二点鎖線で示すよ
うに、テーブル21の上面に取付けられている。これは
円弧状の側面を有して表側素片2及び裏側素片3を案内
する案内板31と、案内板31の上面に取付けられ端部
が外方に突出してテーブル21との間に一定の空間を形
成する押え板32とから構成されている。この押え板3
2は、溶着時に、重ねられた表側素片2及び裏側素片3
の上面を押さえている。また、押え板32の端部がロー
ラー23に対向しており、ローラー23に対して反対の
位置が表側素片2及び裏側素片3の挿入部33となって
いる。
【0013】また、ローラー23を挟んで案内部30と
反対の位置には、円弧状の分離板34が取付けられてい
る。これは、溶着された表側素片2及び裏側素片3と、
溶断分離された辺部2c,3cを分離するもので、表側
素片2及び裏側素片3を案内する側面はテーブル21に
ほぼ直角に立っており、反対の側面は傾斜している。そ
して、ローラー23から離れた分離板34の端部が表側
素片2及び裏側素片3の排出部35となっている。
【0014】展開部40は、圧縮空気を噴射する複数本
例えば2本のパイプ41,42から構成されており、溶
着された表側素片2及び裏側素片3を、分離板34及び
テーブル21に押し付けながら排出部35に搬送するも
ので、この過程で溶着された裏側素片3を、表側素片2
にほぼ直角に起立させた後、同一平面に位置するように
折り返えされる。
【0015】パイプ41,42は、共にテーブル21上
の支持板44に取着されている。パイプ41は、ローラ
ー23の近傍に位置して相互に溶着された裏側素片3及
び表側素片2の重なり部分に斜め上方から圧縮空気を噴
射する。表側素片2は裏側素片3よりも外方へ突出して
いるので、表側素片2に吹き付けられた圧縮空気は、そ
の表面を滑って両者の間に吹き込まれて、裏側素片3を
起立させる(図5参照)。
【0016】一方、パイプ42は、パイプ41よりも下
流側(ローラー23から離れた位置)に取着されてお
り、起立した裏側素片3に対して水平方向に圧縮空気を
噴射して(図6参照)、裏側素片3を表側素片2の反対
側に折返し、同一平面状に位置させる。これにより、パ
ット用表皮1が形成されて、排出部35に送られる。パ
イプ43は、分離された辺部2c,3cを吹き飛ばすと
ともに発生したほこりを除去する。
【0017】形成されたパット用表皮1は、パットプレ
ス装置に搬送されてパットに製作される場合と、ストッ
ク装置に搬送されて貯蔵される場合がある。本実施例に
おいては、ストック装置に貯蔵される場合について説明
する。
【0018】搬送ベルト45は、排出部35まで搬送さ
れたパット用表皮1を後述する移送部50へ搬送するも
ので、終端部と移送部50との間には搬送されたパット
用表皮1を移載するための複数本の移載杆46が掛け渡
されている。
【0019】移送部50は、押圧コンベア51と受け板
52とから構成されている。この押圧コンベア51は、
コンベアベルトの外周部に複数個の押圧突起53を突設
したものであり、後端部(図1に示す左端)を中心に揺
動可能に構成されている。なお、押圧コンベア51には
表側素片2の通過を検知するセンサ54が取付けられて
いる。
【0020】受け板52は、押圧コンベア51に対向し
てその下方に設けられている。平面状に展開されたパッ
ト用表皮1は押圧コンベア51により受け板52に押圧
されながら移送される。この受け板52は、押圧コンベ
ア51の移動方向に対して直交する方向に移動可能に構
成されている。
【0021】ストッカ60は、受け板52の下方に上下
動可能に設けられている。これは、成形されたパット用
表皮1を重ねて貯蔵するもので、積載位置は2箇所に設
けられている。
【0022】つぎに上記構成の作用について説明する。 (1)裏側素片3を表側素片2の上に重ねる。このと
き、裏側素片3の縁部3aを表側素片2の縁部2aに一
致させるとともに接着剤3bを上側にする(図3参
照)。そして、これらを案内部30の挿入部33に挿入
し、ローラー23側に押し込む。
【0023】(2)超音波溶接機20を稼働させると、
ローラー23のゴム輪23bが表側素片2及び裏側素片
3を案内板31に沿って送り込み、加工刃23aにより
両者を溶着する。同時に、溶着部の近傍2c,3cが溶
断される(図4参照)。この過程において、表側素片2
及び裏側素片3は上面を押え板32により押さえられて
いるので、表側素片2及び裏側素片3の送りは円滑に行
われる。
【0024】(3)表側素片2及び裏側素片3は、ロー
ラー23を通過した後、溶断分離された縁部2c,3c
は分離板34により表側素片2及び裏側素片3により分
離されパイプ43により吹き飛ばされる(図4及び図9
参照)。溶着された表側素片2は、展開部40のパイプ
41,42によりテーブル21に押圧されながら分離板
34に沿って搬送される。
【0025】一方、裏側素片3は、パイプ41から噴射
された圧縮空気により、表側素片2に対して矢印A方向
にほぼ直角に起立され、さらに、パイプ42から噴射さ
れた圧縮空気により表側素片2の反対側に矢印B方向に
折返えされて同一平面上に位置され、これによりパット
用表皮1に形成される。このパット用表皮1は排出部3
5まで搬送される(図5及び図6参照)。
【0026】(4)排出部35に達したパット用表皮1
は、搬送ベルト45により移送部50まで搬送される。
【0027】(5)パット用表皮1が移送部50のセン
サ54の下を通過すると、押圧コンベア51が左端を中
心に下降して、パット用表皮1が押圧コンベア51の押
圧突起53と受け板52との間に挟着される。
【0028】(6)そして、パット用表皮1は、押圧コ
ンベア51により押さえられながら受け板52上を摺動
してストック位置まで移動すると、ストッカ60が受け
板52の下まで上昇する。そこで、受け板52が側方へ
移動すると、パット用表皮1はストッカ60の上に積載
される(図11参照)。尚、ストッカ60は、積載され
たパット用表皮1の数量をカウントして2箇所の積載位
置に交互に積載するようになっている。
【0029】上記パット用表皮1によれば、縁部2a,
3aを重ねて超音波にて溶着・溶断するので、製造が容
易であり、しかも、縫合用の糸も必要なく、生産性を向
上させることができ、安価に製作できる。溶着部位は、
薄肉に成形されているので、折曲たときにも嵩ばること
はない。
【0030】また、上記製造装置10によれば、パット
用素片の挿入から、溶着・溶断、裏側素片の折曲げ、平
面状の成形までを一貫して流れ作業で製造できるので、
生産性を著しく向上させることができる。
【0031】また、展開部40を圧縮空気を利用して構
成したので、構造が著しく簡単にできる。
【0032】
【発明の効果】請求項1の発明は、衣服用のパットを形
成するためのパット用表皮であって、不織布からなり表
面処理の異なる2種類の素片を有し、これらを重ね合わ
せて溶着・溶断した肩先方向の縁部を支点として一方を
折り返し、両者を平面状に展開したので、製造が容易で
あり、しかも、縫合用の糸も必要なく、生産性を向上さ
せることができ、安価に製作でき、しかも、溶着部位
は、薄肉に成形されているので、折曲たときにも嵩ばる
ことはないという優れた効果を奏するものである。
【0033】請求項2のパット用表皮の製造装置は、肩
先方向の縁部を重ね合わせた2種類の素片を案内する案
内部と、これら2種類の素片の縁部を溶着・溶断する超
音波加工ローラーと、互いに溶着された一方の素片を他
方の素片に対してほぼ直角に起立させ、さらに他方素片
と同じ平面状に折返えす展開部とを備えたので、パット
用素片の挿入から、溶着・溶断、素片の折曲げまでを一
貫して流れ作業で製造できるので、生産性を著しく向上
させることができる。
【0034】請求項3の発明は、前記展開部は、圧縮空
気を噴射する複数本のパイプから構成されているので、
構造が簡単であるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構造を示す斜視図である。
【図2】 表側素片及び裏側素片の平面図である。
【図3】 表側素片と裏側素片を重ね案内部に挿入した
状態を示す図である。
【図4】 表側素片と裏側素片を溶断・溶着した状態を
示す図である。
【図5】 展開部により裏側素片を起立させた状態を示
す図である。
【図6】 展開部により裏側素片を折返す状態を示す図
である。
【図7】 パット用表皮の平面図である。
【図8】 肩用パットの縦断面図である。
【図9】 分離板方向から見た展開部を示す斜視図であ
る。
【図10】 搬送部及び移送部の斜視図である。
【図11】 移送部及びストッカの側面図である。
【図12】 従来のパット用表皮の素片を示す平面図で
ある。
【図13】 パット用表皮の平面図である。
【図14】 肩用パットの縦断面図である。
【符号の説明】
1 パット用表皮1 2 表側素片(他方の素片) 2a縁部 2c辺部 3 裏側素片(一方の素片) 3a縁部 3b接着剤 3c辺部 10 製造装置 20 超音波溶接機 23 ローラー(超音波加工ローラー) 23a加工刃 30 案内部 31 案内板 32 押え板 33 挿入部 34 分離板 35 排出部 40 展開部 41 パイプ 42 パイプ 45 搬送ベルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣服用のパットを形成するためのパット
    用表皮であって、 不織布からなり表面処理の異なる2種類の素片を有し、
    これらを重ね合わせて溶着・溶断した肩先方向の縁部を
    支点として一方を折り返し、両者を平面状に展開したこ
    とを特徴とするパット用表皮。
  2. 【請求項2】 肩先方向の縁部を重ね合わせた2種類の
    素片を案内する案内部と、 これら2種類の素片の縁部を溶着・溶断する超音波加工
    ローラーと、 互いに溶着された一方の素片を他方の素片に対してほぼ
    直角に起立させ、さらに他方の素片と同じ平面状に折返
    えす展開部とを備えたことを特徴とするパット用表皮の
    製造装置。
  3. 【請求項3】 前記展開部は、圧縮空気を噴射する複数
    本のパイプから構成されていることを特徴とする請求項
    2記載のパット用表皮の製造装置。
JP7738498A 1998-03-25 1998-03-25 パット用表皮及びその製造装置 Pending JPH11279821A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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