JPH11277436A - 原子炉内ショットピーニング施工装置 - Google Patents

原子炉内ショットピーニング施工装置

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JPH11277436A
JPH11277436A JP10079047A JP7904798A JPH11277436A JP H11277436 A JPH11277436 A JP H11277436A JP 10079047 A JP10079047 A JP 10079047A JP 7904798 A JP7904798 A JP 7904798A JP H11277436 A JPH11277436 A JP H11277436A
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shot
shield
shroud
nozzle
shot peening
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晃一 関口
Yoshio Hamamoto
良男 濱本
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】段差を有する部位の溶接線近傍をショットピー
ニング施工処理でき、狭隘部に設置でき、周方向および
上下方向に移動自在のショットピーニング施工装置を提
供する。 【解決手段】段差部を有する施工個所でもショットピー
ニング施工処理を行うことができ、かつショットの漏洩
を防止できる構造とする。そのために上部シールド31お
よび下部シールド34と、上部シールド31に取付けたノズ
ル32からのショットが上下部シールド31,34に取付けた
上下部ブラシ39,40に直接衝突するのを防止する反射板
35と、シュラウド2に設けたガイドレール12に沿って周
方向にショットピーニング施工装置20を動かすための走
行駆動用モータ28と、ノズル32にショットを供給するシ
ョット搬送ホース22と、ショットピーニング施工作業中
のショットを吸引する吸引ホース23とからなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば原子炉圧力容
器内に設置されているシュラウドの溶接部をショットピ
ーニングして予防保全するための原子炉内ショットピー
ニング施工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば沸騰水型原子炉においては炉内構
造物として炉心を包囲するシュラウドが設置されている
が、このシュラウドとこれを支えるシュラウドサポート
リングは、例えばオーステナイト系ステンレス鋼または
高ニッケル合金などの十分な耐食性と高温強度を有する
材料で構成されている。
【0003】しかしながら、これらの材料は高温高圧環
境下での長期に亘る運転および中性子照射に起因する材
料劣化の問題が懸念されている。特に、炉内構造物の溶
接部近傍は溶接入熱による材料の鋭敏化および引張り残
留応力が形成されているため、潜在的な応力腐食割れ発
生の可能性を有している。
【0004】この応力腐食割れ発生を防止する予防保全
のためにショットピーニング処理が行われているが、シ
ョットピーニング処理は金属の小球(以下、ショットと
記す)を水流、高圧空気などにより高速で被施工面に投
射し、その運動エネルギーを利用して被施工面を塑性変
形させて引張り残留応力を圧縮応力に変え、これにより
応力腐食割れの3要因(材料、環境、応力)の一つであ
る応力因子(溶接時の引張り残留応力)を除去して溶接
部近傍の応力腐食割れを防止する処理方法である。
【0005】従来、シュラウドの内外周部の溶接線近傍
をショットピーニング施工する場合、シュラウド上方の
上部格子板にショットピーニング施工装置を設置し、施
工を行う溶接線近傍にピーニングヘッドを押付ける。そ
して、ピーニングヘッド設置後、施工装置をシュラウド
の周方向に移動させ、被施工部の溶接線近傍にショット
ピーニング施工を行う。
【0006】対象となる溶接線は、シュラウドの周方向
または鉛直方向に沿っており、ピーニングヘッドを動か
しながら施工を行う方法と、ピーニングヘッドを固定し
て施工を行う方法がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原子炉
炉底部のシュラウドとシュラウドサポートシリンダ間の
溶接線近傍をショットピーニングする場合、シュラウド
とシュラウドサポートシリンダの厚さが異なるため、段
差がある部位の施工を行う必要がある。
【0008】従来のショットピーニング施工装置は、段
差のない部位の施工は可能であるが、段差を有する部位
の施工に関してはショットが漏洩する課題があるととも
に、ジェットポンプとシュラウドの狭隘部にショットピ
ーニング施工装置を設置する必要があるために、ショッ
トピーニング施工装置の大きさが制限されてしまい施工
できない部位が発生するという課題がある。
【0009】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、原子炉圧力容器内に設置したシュラウドと
シュラウドサポートシリンダ間に段差を有する部位の溶
接線近傍のショットピーニング施工が可能であり、か
つ、ジェットポンプとシュラウド間の狭隘部にも設置で
き、しかも、周方向および上下に移動ができる原子炉内
ショットピーニング施工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、上部シールドと、この上部シールドに被施工部位方
向に移動自在に取付けられた下部シールドと、前記上部
シールドに設けられ前記被施工部位に向けてショットを
投射するノズルと、このノズルに接続され前記ショット
を搬送するショット搬送ホースと、前記上部シールドま
たは前記下部シールドの少なくとも一方に接続され前記
ノズルから投射されたショットを吸引する吸引ホース
と、前記上部シールドおよび下部シールドに設けられ前
記被施工部位近傍を包囲して当接する上下一対の上部ブ
ラシおよび下部ブラシとを具備したことを特徴とする。
【0011】請求項1の発明において、シュラウドとシ
ュラウドサポートシリンダ間の溶接部近傍を水中でショ
ットピーニングする装置で、段差部がある施工部位に対
して上部シールドが設置され、上部シールドに対して下
部シールドが前後に移動可能な構造になっているので、
施工部位に段差を有しても上部、下部シールドをシュラ
ウド壁面に密着できる。
【0012】また、上部シールドと下部シールドの間に
ショット漏洩防止用金網を配置しているので、ショット
漏洩のない信頼性の高い施工が可能である。上部シール
ド、下部シールド内でショット投射ノズルは上下に昇降
可能なため、上部、下部シールドを動かさずに縦方向の
施工が可能である。
【0013】下部シールドに設けた下部ブラシ内でノズ
ル下方に半円筒形の反射板を配置することにより、下部
シールドとシュラウドの押付け部に直接ショットが当た
ることがないので、ショットが漏洩することがないショ
ットピーニング施工が可能である。
【0014】固定ローラに対して、固定ローラ下方に位
置している可動ローラは上下方向に移動可能であるの
で、シュラウドガイドレールのラックを可動ローラで挟
み込み装置を固定することができる。固定ローラ、可動
ローラは周方向に移動可能であるので、走行駆動モータ
により装置はシュラウドガイドレールのラックを周方向
に移動することができる。
【0015】ショットを水流により搬送、および吸引す
るショット搬送、吸引ホースを有し、ポンプシステム側
からショットを搬送しショット投射ノズルよりショット
を投射し、上下シールド内でショットを吸引しポンプシ
ステムへ回収するので、ショットを循環させながら施工
できる。
【0016】請求項2に対応する発明は、前記被施工部
位は原子炉圧力容器内に設置されたシュラウドとシュラ
ウドサポートシリンダ間の溶接線近傍で段差部を有する
ものからなり、前記シュラウドの周方向にガイドレール
を設け、このガイドレールを挟み込み走行する固定ロー
ラおよび上下方向自在の可動ローラを設け、この可動ロ
ーラを前記上部シールドに取付けてなることを特徴とす
る。
【0017】請求項2の発明によれば、ショットピーニ
ング施工装置をガイドレールに設置する場合、固定ロー
ラがガイドレール上部に引っ掛かり、可動ローラが偏平
シリンダにより下方からガイドレールを挟み込むことに
より、ショットピーニング施工装置を支持することがで
きる。つまり、可動ローラがガイドレールに沿って動く
ことにより、上部シールド、下部シールドを含むショッ
トピーニング装置はガイドレールに沿って移動する。
【0018】また、ショットピーニング装置がガイドレ
ールに設置された後、走行駆動用モータによりシュラウ
ド周方向に任意の距離を移動することができる。さら
に、ショットピーニング施工装置をシュラウドとジェッ
トポンプの間の狭隘部に設置した場合、ショットピーニ
ング装置を薄型に構成できるため、容易に設置すること
ができる。
【0019】請求項3に対応する発明は、前記上部シリ
ンダに押付け用シリンダを設け、この押付け用シリンダ
を介して前記下部シリンダを前記上部シリンダに取付け
てなることを特徴とする。請求項3の発明によれば、シ
ョットピーニング施工装置をシュラウドの施工部位に設
置した場合、上部シールドを施工部位に対して押付ける
ことができ、ショットの漏洩を防ぐことができる。
【0020】また、ショットピーニング施工装置がシュ
ラウドの施工部位に押付けたとき、押付け用シリンダに
より下部シールドが上部シールドに対して独立して動
き、施工部位に密着し、段差部におけるショットピーニ
ング施工であっても、ショットの漏洩がない施工が可能
である。
【0021】請求項4に対応する発明は、前記上部シー
ルドと前記下部シールドとの間にショット漏洩防止用金
網を設けてなることを特徴とする。請求項4の発明によ
れば、上部シールドに対して下部シールドが動いても、
上下シールド間の隙間を埋めるようにショット漏洩防止
用金網が設置されているので、ショットの漏洩を防ぐこ
とができる。また、搬送ホースで投射したショットを上
部、下部シールドで外部へ漏洩するのを防ぎ、吸引ホー
スにより全量吸引、回収することにより繰り返し施工が
できる。
【0022】請求項5に対応する発明は、前記ノズルに
は前記被施工部位に対して45°〜90°の角度に変更自在
で、かつ上下動自在機構が取付けられてなることを特徴
とする。請求項5の発明によれば、ショット投射時に上
部、下部シールド内でショット投射ノズルが上下方向に
移動し、装置全体を動かさずに施工部位を移動すること
ができる。
【0023】請求項6に対応する発明は、前記押付け用
シリンダに対向して前記下部シールド面に前記押付け用
シリンダの押付け量を調節するストッパを設けてなるこ
とを特徴とする。請求項6の発明によれば、ピーニング
ヘッドをシュラウドに押付けるとき、下部シールドに取
付けられたストッパにより、押付け量の調節をすること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1から図6により本発明に係る
原子炉用ショットピーニング施工装置の実施の形態を説
明する。図1は本実施の形態に係るショットピーニング
施工装置20を施工個所となるシュラウド2とシュラウド
サポートシリンダ3の間をショットピーニング施工処理
できるようにガイドレール12に取付けた状態を示す斜視
図、図2は図1においてショットピーニング施工装置20
のガイドレール12への取付け状態を示す側面図である。
【0025】図3は図1においてシュラウド2とシュラ
ウドサポートシリンダ3との溶接線近傍施工範囲14に対
してノズル32を移動した3通りの位置の状態を示す概略
断面図、図4は図2においてノズル32によりH7溶接線
5をショットピーニング処理している状態を示す縦断面
図、図5は原子炉圧力容器1内にショットピーニング施
工装置20を設置した状態を概略的に示す縦断面図、図6
は図5における要部を拡大して示す斜視図である。
【0026】図1および図2において本実施の形態に係
るショットピーニング施工装置20は、図1および図2に
示したように段差部を有するショットピーニング施工部
位10に対してガイドレール12から吊り下げられる上部シ
ールド31と、この上部シールド31に摺動接合する下部シ
ールド34を主体としている。下部シールド34は上部シー
ルド31に対して下方に後述する摺動用凹凸字状部材15,
16により移動可能に取付けられている。
【0027】上部シールド31と下部シールド34の間には
両者間を埋めるようにショット漏洩防止用金網33が設置
されている。ショット投射口となるノズル32は上部シー
ルド31の上端面を貫通して上部シールド31の外面に上下
に昇降自在となって設けられている。ノズル32の下方に
は半円筒形の反射板35が下部シールド34の外面に設置さ
れている。
【0028】図6に示したようにシュラウド2の外周面
にはガイドレール12が設けられており、このガイドレー
ル12に図1および図2に示すように、シュラウド2の周
方向に移動可能な固定ローラ26が設けられ、この固定ロ
ーラ26の下方に位置し上下に移動可能でシュラウドガイ
ドレール12を挟み込む可動ローラ27が設けられる。
【0029】可動ローラ27は上部シールド31に取付けら
れており、上部シールド31に取付けられた押付け用シリ
ンダ37を介して下部シールド34が取付けられている。シ
ュラウドガイドレール12のラック13を周方向に移動する
ための走行駆動用モータ28が設けられている。上部シー
ルド31の上部にはショットを水流により搬送する搬送ホ
ース22が取付けられ、下部シールド34にはショットを吸
引する吸引ホース23が取付けられている。
【0030】上部シールド31には摺動用凹字状部材15が
取付けられており、下部シールド34には摺動用凸字状部
材16が取付けられている。摺動用凹字状部材15と凸字状
部材16は相互に嵌め合い摺動するようになっている。な
お、17は案内部材,18は金網固定部材,19はノズル上下
動用ラックである。
【0031】上部シールド31には押付け用シリンダ37が
取付けられており、可動ローラ27がガイドレール12に沿
って動くことにより上部シールド31,下部シールド34を
含むショットピーニング装置20はガイドレール12に沿っ
て移動し、シュラウドサポートシリンダ3壁面に対して
鉛直方向に移動することができる。
【0032】下部シールド34の下方には、ストッパ36が
2個取付けられており、下部シールド34がシュラウドサ
ポートシリンダ3壁面に対して押付けられた場合、シュ
ラウドサポートシリンダ3壁面と下部シールド34の距離
を一定に保っている。
【0033】押付け用シリンダ37が前後に動くことによ
り、上部シールド31に対して下部シールド34が移動する
ことができ、ストッパ36によりシュラウドサポートシリ
ンダ3壁面に対して下部シールド34の距離が一定に保た
れるので、図3に示すようにシュラウド2とサポートシ
リンダ3間の段差部がある溶接線近傍施工範囲14(図3
参照)でも上部シールド31、下部シールド34をショット
ピーニング施工部位10に密着させることもできる。
【0034】ショット漏洩防止用金網33により、下部シ
ールド34が前後に移動してできる上部シールド31との隙
間からのショットの漏洩を防ぐことができるので、信頼
性の高いショットピーニング施工をすることができる。
【0035】ノズル32は上部シールド31の外面に露出し
て設置され、図3に示すようにショットピーニング施工
部位10(溶接線近傍施工範囲14)に対して45°〜90°の
角度で設置され、図1に示すようにノズル32の上端には
搬送ホース22が接続され、ノズル32の外面にはノズル上
下動用ラック19が取付けられている。
【0036】ラック19はボールネジ38と噛合し、ボール
ネジ38はノズル上下摺動用モータ30と接続されており、
ノズル上下摺動用モータ30が回転することによりラック
19が上下動してノズル32が鉛直方向に移動することがで
きる。ノズル摺動部にはOリング41(図4参照)を配置
し、摺動部からのショット漏洩を防止している。
【0037】ノズル上下摺動用モータ30の位置制御によ
り、上部シールド31、下部シールド34とは独立してノズ
ル32を上下方向の任意位置に移動することができるの
で、ショットピーニング施工装置20を動かすことなく、
図3に示すように任意の溶接線近傍施工範囲14に対して
のショットピーニング施工処理を行うことができる。
【0038】図5において、原子炉圧力容器1内には円
筒形のシュラウド2が設置され、シュラウド2の下端に
はシュラウドサポートシリンダ3が取付けられている。
原子炉圧力容器1内面とシュラウド2、シュラウドサポ
ートシリンダ3で構成される狭隘部にショットピーニン
グ施工装置20は設置されている。シュラウド2とシュラ
ウドサポートシリンダ3間の溶接部近傍がショットピー
ニング施工部位10である。
【0039】図6は図5において、シュラウド2とシュ
ラウドサポートシリンダ3との間にショットピーニング
施工装置20を設置した部分を拡大して示している。ガイ
ドレール12には走行台車24が走行し、走行台車24にショ
ットピーニング施工装置20が搭載される。ショットピー
ニング施工装置20には動力/センサケーブル21,搬送ホ
ース22および吸引ホース23が接続される。また、シュラ
ウド2の外周面にガイドレール12とラック13が設けられ
ている。
【0040】図1において、反射板35は下部シールド34
の外面に下部ブラシ40内でノズル32より下方に設置され
ている。反射板35は、上向きに開いたU字型に形成され
ており、ノズル32と下部ブラシ40の下部との間に位置す
るように設置することが望ましい。その理由は、ノズル
32から投射されたショットが直接下部ブラシ40に衝突す
ることがなく、下部ブラシ40からショットが漏洩するこ
とがないので、信頼性の高い施工が可能となるからであ
る。
【0041】固定ローラ26は上部シールド31の上方でガ
イドレール12に設置され、固定ローラ26の下方には可動
ローラ27が取付けられている。可動ローラ27は偏平シリ
ンダ25にシャフトを介して取付けられており、偏平シリ
ンダ25の上端部にハンガ43が取付けられている。ハンガ
43は図6に示す走行台車24に取付けられる。
【0042】偏平シリンダ25のシャフトの上下動により
可動ローラ27は上下に移動し、これに伴なってショット
ピーニング施工装置20も上下に移動することができる。
固定ローラ26はシュラウド2の外周部に設置されたガイ
ドレール12の上面に引っ掛かる。
【0043】可動ローラ27はガイドレール12の下方に位
置し、偏平シリンダ25を動かすことによって、可動ロー
ラ27はガイドレール12の下面に密着することができる。
固定ローラ26がガイドレール12の上面に引っ掛かり、可
動ローラ27がガイドレール12下面から押さえ付けること
により、図6に示したようにショットピーニング施工装
置20を走行台車24に搭載してガイドレール12に設置し、
走行移動することができる。
【0044】ショットピーニング施工装置20の上方に
は、ラック13に噛合するピニオン29を有する走行駆動用
モータ28が設置されている。走行駆動用モータ28の軸に
はピニオン29が取付けられており、図6に示したよう
に、シュラウド2外周部に取付けたガイドレール12に設
けられているラック13と噛み合っている。走行用駆動モ
ータ28の回転量はオペレーションフロア上の制御盤(図
示せず)で任意に制御できる。
【0045】走行駆動用モータ28が駆動することによ
り、ピニオン29の回転がラック13に伝えられるので、シ
ョットピーニング施工装置20は、シュラウド2の外周に
取付けられたガイドレール12上をシュラウド2の周方向
に任意の距離を移動することができる。
【0046】搬送ホース22は上部シールド31の上面に取
付けられており、搬送ホース22の先端はノズル32に接続
されている。搬送ホース22の他端は図5に示したポンプ
システム11に接続されており、ポンプシステム11が動作
することにより投射されたショットが搬送ホース22中を
通って搬送され、ノズル32に到達する。
【0047】ポンプシステム11から投射されたショット
は搬送ホース22中を通り、図3に示したようにノズル32
から溶接線近傍施工範囲14に対してショットが投射さ
れ、施工をすることができる。
【0048】吸引ホース23は下部シールド34の下面、側
面の吸引ノズル42に取付けられており、先端は下部シー
ルド34内に開放されている。吸引ホース23の他端はポン
プシステム11に接続されており、ポンプシステム11が動
作することによりノズル32から投射されたショットピー
ニング施工作業中のショットは吸引ホース23中を通り、
再びポンプシステム11に吸引、回収される。
【0049】ノズル32から投射されたショットは、上部
シールド31、下部シールド34から外部に漏洩することな
く全量吸引ホース23から吸引され、ポンプシステム11に
吸引、回収することができる。
【0050】本実施の形態に係るショットピーニング施
工装置20によれば、薄型の偏平シリンダ25、小型の走行
駆動用モータ28、ノズル上下摺動用モータ30、上下一対
の上部シールド31および下部シールド34、押付け用シリ
ンダ37を具備し、ショットピーニング施工装置20全体の
厚さを 100mm以下に構成することができる。
【0051】したがって、ショットピーニング施工装置
20をシュラウド2とジェットポンプ6(図2、図5参
照)との狭隘部に設置可能な形状に構成できるので、シ
ュラウド2とジェットポンプ6間のショットピーニング
施工処理を容易に行うことができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、シュラウドとジェット
ポンプ間の狭隘部にあるシュラウドとシュラウドサポー
トシリンダ間の段差を有する溶接線近傍に正確に位置決
めすることができ、ショットを漏洩することなく、短時
間で信頼性の高いショットピーニング施工処理を行うこ
とができるとともに、作業員の放射線被曝線量を低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショットピーニング施工装置の実
施の形態を説明するための斜視図。
【図2】図1において、ショットピーニング施工装置の
ガイドレールへの取付け状態を一部断面で示す側面図。
【図3】図1において、ショットピーニング施工装置の
ノズルと施工部位の位置関係を示す概略断面図。
【図4】図2において、ショットピーニング施工装置の
上部シールドおよび下部シールドと施工部位の位置関係
を示す縦断面図。
【図5】本発明に係るショットピーニング施工装置を原
子炉圧力容器内に取付けた状態を示す縦断面図。
【図6】図5における要部を拡大して示す斜視図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…シュラウド、3…シュラウド
サポートシリンダ、4…ジェットポンプセンシングライ
ン、5…H7溶接線、6…ジェットポンプ、7…再循環
入口ノズル、8…炉心支持板、9…上部格子板、10…シ
ョットピーニング施工部位、11…ポンプシステム、12…
ガイドレール、13…ラック、14…溶接線近傍施工範囲、
15…摺動用凹字状部材、16…摺動用凸字状部材、17…案
内部材、18…金網固定部材、19…ノズル上下動用ラッ
ク、20…ショットピーニング施工装置、21…動力/セン
サケーブル、22…搬送ホース、23…吸引ホース、24…走
行台車、25…偏平シリンダ、26…固定ローラ、27…可動
ローラ、28…走行駆動用モータ、29…ピニオン、30…ノ
ズル上下摺動用モータ、31…上部シールド、32…ノズ
ル、33…ショット漏洩防止用金網、34…下部シールド、
35…反射板、36…ストッパ、37…押付け用シリンダ、38
…ボールネジ、39…上部ブラシ、40…下部ブラシ、41…
Oリング、42…吸引ノズル、43…ハンガ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部シールドと、この上部シールドに被
    施工部位方向に移動自在に取付けられた下部シールド
    と、前記上部シールドに設けられ前記被施工部位に向け
    てショットを投射するノズルと、このノズルに接続され
    前記ショットを搬送するショット搬送ホースと、前記上
    部シールドまたは前記下部シールドの少なくとも一方に
    接続され前記ノズルから投射されたショットを吸引する
    吸引ホースと、前記上部シールドおよび下部シールドに
    設けられ前記被施工部位近傍を包囲して当接する上下一
    対の上部ブラシおよび下部ブラシとを具備したことを特
    徴とする原子炉内ショットピーニング施工装置。
  2. 【請求項2】 前記被施工部位は原子炉圧力容器内に設
    置されたシュラウドとシュラウドサポートシリンダ間の
    溶接線近傍で段差部を有するものからなり、前記シュラ
    ウドの周方向にガイドレールを設け、このガイドレール
    を挟み込み走行する固定ローラおよび上下方向自在の可
    動ローラを設け、この可動ローラを前記上部シールドに
    取付けてなることを特徴とする請求項1記載の原子炉内
    ショットピーニング施工装置。
  3. 【請求項3】 前記上部シリンダに押付け用シリンダを
    設け、この押付け用シリンダを介して前記下部シリンダ
    を前記上部シリンダに取付けてなることを特徴とする請
    求項1記載の原子炉内ショットピーニング施工装置。
  4. 【請求項4】 前記上部シールドと前記下部シールドと
    の間にショット漏洩防止用金網を設けてなることを特徴
    とする請求項1記載の原子炉内ショットピーニング施工
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルには前記被施工部位に対して
    45°〜90°の角度に変更自在で、かつ上下動自在機構が
    取付けられてなることを特徴とする請求項1記載の原子
    炉内ショットピーニング施工装置。
  6. 【請求項6】 前記押付け用シリンダに対向して前記下
    部シールド面に前記押付け用シリンダの押付け量を調節
    するストッパを設けてなることを特徴とする請求項3記
    載の原子炉内ショットピーニング施工装置。
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