JPH11276914A - 籾すり精米装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 籾張込口と玄米張込口を別々に設け、籾が籾
張込口に張込まれた場合は張込昇降機の出口側で籾すり
機に連結して、その出口を精米機に連結し、玄米が玄米
張込口に張込まれた場合は精米機に連結して、同一の装
置で玄米だけでなく籾も精米処理できるようにする。 【解決手段】 玄米張込口に連なる玄米張込昇降機と、
籾張込口に連なる籾張込昇降機とを設け、玄米張込口に
連なる玄米張込昇降機の出口を精米機に連結し、籾張込
口に連なる籾張込昇降機の出口を籾すり機に連結し、籾
すり機の出口側を精米機に接続する。また、籾張込口と
玄米張込口を有する張込昇降機の出口側に、流路切換シ
ャッタを介して籾すり機と精米機を切換え自在に接続
し、籾すり機の出口側を精米機に接続し、籾張込口と玄
米張込口にそれぞれ張込センサを設け、籾張込口または
玄米張込口に籾または玄米の穀粒を投入したとき、張込
センサの出力により流路切換シャッタを切換えて、籾を
籾すり機に玄米を精米機にそれぞれ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は籾と玄米のいづれも
処理できる籾すり精米装置に関し、特に無人の時間貸し
用籾すり精米装置の改良に関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】本発明では、籾専用の
籾張込口と玄米専用の玄米張込口を別々に設けて、籾は
籾すり機に玄米は精米機にそれぞれ供給するように構成
して、同一の装置で籾と玄米の両方の処理を可能にする
ことを目的とする。

【０００３】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、玄
米張込口に連なる玄米張込昇降機と、籾張込口に連なる
籾張込昇降機とを設け、玄米張込昇降機の出口を精米機
に、また籾張込昇降機の出口を籾すり機にそれぞれ接続
し、さらに籾すり機の出口側を精米機に接続する。請求
項２の発明では、籾張込口および玄米張込口を有する張
込昇降機を設け、張込昇降機の出口側に、流路切換シャ
ッタを介して籾すり機と精米機を切換え自在に接続する
と共に、籾すり機の出口側を精米機に接続し、そして籾
張込口と玄米張込口にそれぞれ張込センサを設け、籾張
込口または玄米張込口に籾または玄米の穀粒を投入した
とき、張込センサの出力により前記流路切換シャッタを
切換えて、籾を籾すり機に玄米を精米機にそれぞれ供給
する。

【０００４】

【発明の実施の形態】本発明の実施の態様を図面を参照
して説明する。図１は、籾すり精米装置を設置した建屋
の平面図、図２はその立面を展開して示す断面図であ
る。１は屋根付きの独立した建屋で、内部にごみや塵埃
等が入らないように、また盗難に遭わないように、その
側面をパネルで厳重に囲う。建屋１の内部は壁により操
作室２と機械室３に仕切り、それぞれに専用の出入口を
設ける。４は建屋１の客用正面出入口である。操作室２
には、籾張込口５ａ、玄米張込口５ｂ、白米タンク６お
よび操作盤７を配置し、機械室３には籾張込口５ａと玄
米張込口５ｂに対応して籾張込昇降機８ａと玄米張込昇
降機８ｂを設ける。さらに、籾張込昇降機８ａに連結し
て籾すり機ホッパ９を介して籾すり機１０に、籾すり機
１０と玄米張込昇降機８ｂを石抜機ホッパ１１に連結す
る。ついで石抜機ホッパ１１から石抜機１２、精米昇降
機１３、精米ホッパ１４および精米機１５を順次連結し
て配置する。また、精米機１５の白米排出口１５ａの下
方に白米タンク６を配置する。なお石抜機１２は必ずし
も必要ではなく省略できる。石抜機１２を省略した場合
は、籾張込昇降機８ａの出口、玄米張込昇降機８ｂの出
口および籾すり機９の出口を直接精米昇降機１３の入口
に連結する。

【０００５】籾張込口５ａ、玄米張込口５ｂの底部には
それぞれ籾張込センサ１６ａ、玄米張込センサ１６ｂを
設ける。籾すり機１０の籾すり機ホッパ９には籾検知セ
ンサ１７と籾満杯センサ１８を設ける。石抜機ホッパ１
１には投入検知センサ１９と投入満杯センサ２０を設け
る。精米ホッパ１４には精米検知センサ２１と精米満杯
センサ２２をそれぞれ配置する。これらのセンサの出力
側を操作盤７に接続する。また、機械室３の一角を仕切
って糠収集用の糠室２３を設け、糠室２３には屋外に向
けて独立した出入口を設け、籾すり機１０の籾殻分離機
２４から籾殻排出ダクト２５を介して建屋１の外に籾殻
排出口２６を設ける（図２参照）。５０は精米機１５よ
り排出する糠の回収袋である。

【０００６】図３は操作盤の正面図である。操作盤７に
は、運転順序を逐次表示する複数の表示ランプ７１、コ
イン投入額を表示するコインカウンタ７２、複数の表示
付きの押釦スイッチ７３およびコイン投入口７４を配置
する。コイン投入口７４の内部には、投入コインにより
動作するコインタイマ（図示しない）が設けられ、これ
を籾張込昇降機８ａまたは玄米張込昇降機８ｂに接続す
る。コインタイマは籾張込昇降機８ａまたは玄米張込昇
降機８ｂの運転時間を規定するもので、籾張込昇降機８
ａまたは玄米張込昇降機８ｂの単位時間当りの搬送量か
ら、籾張込昇降機８ａまたは玄米張込昇降機８ｂのコイ
ン１枚当りの運転時間を設備の設置者が設定する。例え
ば玄米張込昇降機８ｂが１０キロの玄米を搬送するのに
必要な時間を百円玉１枚当りの運転時間として設定す
る。同様に張込昇降機８ａが７キロの籾を搬送するのに
必要な時間を百円玉１枚当りの運転時間とし、玄米より
割高に設定して籾すり機１０の利用料を賄う。

【０００７】図４は籾張込口と玄米張込口を隣接して配
置した例を示す。この例では、障壁２７により区分して
籾張込口５ａと玄米張込口５ｂを一体に形成し、それぞ
れの底部に出口を設ける。籾張込口５ａの出口５ｃには
張込昇降機８ａを連結し、張込昇降機８ａの出口を籾す
り機１０に連結し、籾すり機１０から石抜機ホッパ１
１、石抜機１２を介して精米機１５に連結する。玄米張
込口５ｂの出口５ｄには張込昇降機８ｂを連結し、張込
昇降機８ｂの出口から石抜機ホッパ１１、石抜機１２を
介して精米機１５に連結する。障壁２７の上部には張込
板２８の一端を旋回自在に取付け、張込板２８により籾
張込口５ａまたは玄米張込口５ｂのいずれか一方を覆
う。障壁２７に対向する籾張込口５ａの口元に玄米張込
板スイッチ２９を設け、障壁２７に対向する玄米張込口
５ｂの口元に籾張込板スイッチ３０を配置する。

【０００８】次に作用を説明する。初めに客が籾を持込
んだ場合に、持込んだ量に見合う百円玉を操作盤７のコ
イン投入口７４に投入し、精米の程度を上白、標準、８
分のいずれかに設定する。ついで、籾張込口５ａに籾を
投入する。このとき、玄米張込口５ｂには張込板２８が
被さり、玄米張込口５ｂに籾が侵入しないようにする。
同時に張込板２８により籾張込板スイッチ３０を作動し
て籾張込昇降機８ａを駆動待機し、籾張込センサ１６ｂ
が籾の張込を検知して、操作盤７により籾張込昇降機８
ａを駆動する。籾張込昇降機８ａの駆動により、籾張込
口５ａの出口から籾を運び上げて籾すり機ホッパ９に投
入する。籾すり機ホッパ９の籾検知センサ１７が籾の投
入を検知して、籾すり機１０を作動して玄米とし、籾殻
は籾殻分離機２４により玄米と分離し、籾殻排出ダクト
２５を通して室外の籾殻排出口２６から排出する。この
とき、玄米張込昇降機８ｂは作動しない。

【０００９】玄米は石抜機ホッパ１１に送られ、石抜機
ホッパ１１の投入検知センサ１９が検知して石抜機１２
を作動する。石抜機ホッパ１１の投入満杯センサ２０が
玄米の満杯を検知すると、籾すり機１０および籾張込昇
降機８ａの運転を停止して待機する。石抜機ホッパ１１
の投入検知センサ１９が玄米を検知しなくなったとき
に、待機を解除して運転を再開する。石抜機１２により
石を除去した玄米は、精米昇降機１３の入口に送出さ
れ、精米昇降機１３により精米ホッパ１４に投入され
る。精米ホッパ１４の精米検知センサ２１が玄米の投入
を検知すると、精米機１５を作動して指定の精白度に精
米して、白米排出口１５ａから白米タンク６に収容す
る。精米ホッパ１４の精米満杯センサ２２が玄米の満杯
を検知すると、籾張込昇降機８ａ、石抜機１２および精
米昇降機１３を停止して待機する。精米ホッパ１４の精
米検知センサ２１が玄米を検知しなくなったときに、待
機を解除して運転を再開する。精米により発生した糠等
は回収され、糠室２３の糠袋５０に収容する。

【００１０】一方、客が玄米を持込んだ場合、百円玉を
操作盤７のコイン投入口７４に投入し、精米の程度を上
白、標準、８分のいずれかに設定する。ついで玄米張込
口５ｂに玄米を投入する。このとき、籾張込口５ａには
張込板２８が被さり、籾張込口５ａに玄米が侵入しない
ようにする。同時に張込板２８により玄米張込板スイッ
チ２９を作動して、玄米張込昇降機８ｂを駆動待機し、
玄米張込センサ１６ｂが玄米の張込を検知して、操作盤
７により玄米張込昇降機８ｂを駆動する。玄米を玄米張
込昇降機８ｂの出口から直接石抜機ホッパ１１に投入す
る。以下同様に、石抜機１２、精米昇降機１３、精米機
１５を順次作動して、玄米を精白して精米機１５の白米
排出口１５ａから白米タンク６に白米を排出する。この
とき、籾張込昇降機８ａは作動しない。

【００１１】図５は籾張込口と玄米張込口の他の例で、
そのうち（ａ）は玄米を張込んだ状態を、（ｂ）は籾を
張込んだ状態をそれぞれ示す。籾張込口５ａと玄米張込
口５ｂの障壁２７を出口５ｃおよび出口５ｄの高さに合
せて低くし、障壁２７に沿って張込板２８を籾張込口５
ａと玄米張込口５ｂに嵌入して、その下端を障壁２７の
上端に旋回自在に取付け、張込板２８の他端を障壁２７
に対向する籾張込口５ａおよび玄米張込口５ｂの口元に
達する大きさとする。この構造により、穀粒を投入する
際に、投入する籾または玄米の誤った投入を防止すると
ともに、籾張込口５ａおよび玄米張込口５ｂの容積を有
効に活かして一度に大量の穀粒を張込むことができる。

【００１２】図６、図７は請求項２の発明の実施態様
で、図６は籾すり精米装置を設置した建屋の平面図、図
７はその立面を展開して示す断面図である。前記の請求
項１の発明と異なる部分を中心に説明する。操作室２
に、籾張込口５ａおよび玄米張込口５ｂと、白米タンク
６および操作盤７を配置する。障壁２７により２分して
籾張込口５ａと玄米張込口５ｂを設け、その底部にそれ
ぞれ出口５ｃ、出口５ｄを設ける。籾張込口５ａの底部
には籾張込センサ１６ａを、玄米張込口５ｂの底部には
玄米張込センサ１６ｂを設ける。請求項２の張込センサ
はこの籾張込センサ１６ａおよび玄米張込センサ１６ｂ
が相当する。機械室３には出口５ｃと出口５ｄに連結し
て１台の張込昇降機８ｃを設ける。

【００１３】張込昇降機８ｃの出口側に流路切換シャッ
タ３１を設ける。流路切換シャッタ３１の一方の籾出口
管３２ａに籾すり機ホッパ９を介して籾すり機１０を連
結し、籾すり機１０の出口と流路切換シャッタ３１の他
方の玄米出口管３２ｂを石抜機ホッパ１１に連結する。
ついで、石抜機ホッパ１１から石抜機１２、精米昇降機
１３、精米ホッパ１４および精米機１５を順次連結して
配置する。籾すり機１０の籾すり機ホッパ９には籾検知
センサ１７と籾満杯センサ１８を設ける。石抜機ホッパ
１０には投入検知センサ１９と投入満杯センサ２０を設
ける。精米ホッパ１４には精米検知センサ２１と精米満
杯センサ２２をそれぞれ配置する。これらのセンサの出
力側を操作盤７に接続する。

【００１４】図８は請求項２の発明の別の例の断面図で
ある。籾張込口５ａの出口５ｃと玄米張込口５ｂの出口
５ｄは、張込昇降機８ｃの入口を障壁２７により２分し
た状態で連結し、穀粒が籾張込口５ａ、玄米張込口５ｂ
のいずれか一方に投入されても、１台の張込昇降機８ｃ
の入口に連結する。障壁２７の上部に張込板２８の一端
を旋回自在に取付け、張込板２８により籾張込口５ａ、
玄米張込口５ｂのいずれか一方を覆う。障壁２７に対向
する籾張込口５ａの口元に玄米張込板スイッチ２９を設
け、障壁２７に対向する玄米張込口５ｂの口元に籾張込
板スイッチ３０を配置する。

【００１５】以上の構成により、投入する穀粒が籾の場
合には、張込板２８を玄米張込口５ｂ側に倒し、張込板
２８により籾張込板スイッチ３０を作動して、張込昇降
機８ｃを駆動待機し、籾を籾張込口５ａに投入すると、
底部に設けた籾張込センサ１６ａが籾の投入を検出す
る。その出力により操作盤７は張込昇降機８ｃを駆動
し、流路切換シャッタ３１を切換えて籾出口管３２ａに
連結する。籾出口管３２ａから籾すり機１０、石抜機１
２、精米機１５を通して精白して、白米タンク６に排出
する。投入する穀粒が玄米の場合には、張込板２８を籾
張込口５ａ側に倒し、張込板２８により玄米張込板スイ
ッチ２９を作動して張込昇降機８ｃを駆動待機し、玄米
を玄米張込口５ｂに投入すると、玄米張込センサ１６ｂ
が玄米投入を検出し、その出力により流路切換シャッタ
３１を切換えて玄米出口管３２ｂに連結する。玄米張込
センサ１６ｂの出力により操作盤７は張込昇降機８ｃを
駆動し、玄米を流路切換シャッタ３１の玄米出口管３２
ｂに送り出す。玄米出口管３２ｂから石抜機１２、精米
機１５を通して精白して、白米タンク６に排出する。

【００１６】以上のように、籾張込口５ａと玄米張込口
５ｂを仕切る障壁２７に張込板２８を旋回自在に取付
け、穀粒を投入する際に籾または玄米を確認し、籾の場
合は張込板２８を玄米張込口５ｂ側に倒し、玄米の場合
は籾張込口５ａ側に倒すことにより、穀粒を投入する際
の誤りを防ぐことができる。また、張込板２８に連動し
て、籾張込板スイッチ３０または玄米張込板スイッチ２
９のいずれか一方を作動し、その出力により流路切換シ
ャッタ３１を切換えて、籾出口管３２ａまたは玄米出口
管３２ｂを選択することにより、１台の張込昇降機８ｃ
で、籾・玄米を誤ることなく精米することができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明では、籾張込口と玄米張込口を別
々に設けて、籾の場合は籾すり機で玄米にしてから精米
機に供給し、玄米の場合はそのまま精米機に供給するこ
とにより玄米だけでなく籾も精米できる。また、籾張込
口および玄米張込口を有する張込昇降機の出口側に、流
路切換シャッタを設けて、玄米張込口に投入されたとき
には精米機に、穀粒が籾張込口に投入されたときには籾
すり機に切換えて精米機に連結し、籾・玄米の区別なく
精米して、籾すり精米装置の省スペース化と、コストダ
ウンが達成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の発明の籾すり精米装置を設置した建
屋の平面図である。

【図２】図１の籾すり精米装置の立面を展開して示す断
面図である。

【図３】図１の籾すり精米装置の操作盤の正面図であ
る。

【図４】張込口の他の例を示す断面図である。

【図５】張込口のさらに他の例を示す断面図である。

【図６】請求項２の発明の籾すり精米装置を設置した建
屋の平面図である。

【図７】図６の籾すり精米装置の立面を展開して示す断
面図である。

【図８】張込口の他の例の断面図である。

【符号の説明】

１ 建屋 ２ 操作室 ３ 機械室 ４ 客用正面出入口 ５ 穀粒投入口 ５ａ 籾張込口 ５ｂ 玄米張込口 ５ｃ、５ｄ 出口 ６ 白米タンク ７ 操作盤 ８ａ 籾張込昇降機 ８ｂ 玄米張込昇降機 ８ｃ 張込昇降機 ９ 籾すり機ホッパ １０ 籾すり機 １１ 石抜機ホッパ １２ 石抜機 １３ 精米昇降機 １４ 精米ホッパ １５ 精米機 １５ａ 白米排出口 １６ａ 籾張込センサ １６ｂ 玄米張込センサ １７ 籾検知センサ １８ 籾満杯センサ １９ 投入検知センサ ２０ 投入満杯センサ ２１ 精米検知センサ ２２ 精米満杯センサ ２３ 糠室 ２４ 籾殻分離機 ２５ 籾殻排出ダクト ２６ 籾殻排出口 ２７ 障壁 ２８ 張込板 ２９ 玄米張込板スイッチ ３０ 籾張込板スイッチ ３１ 流路切換シャッタ ３２ａ 籾出口管 ３２ｂ 玄米出口管 ５０ 糠袋 ７１ 表示ランプ ７２ コインカウンタ ７３ 押釦スイッチ ７４ コイン投入口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 玄米張込口に連なる玄米張込昇降機と、
   籾張込口に連なる籾張込昇降機とを設け、 前記玄米張込昇降機の出口を精米機に、また前記籾張込
   昇降機の出口を籾すり機にそれぞれ接続し、 さらに前記籾すり機の出口側を精米機に接続してなる籾
   すり精米装置。
2. 【請求項２】 籾張込口および玄米張込口を有する張込
   昇降機を設け、 前記張込昇降機の出口側に、流路切換シャッタを介して
   籾すり機と精米機を切換え自在に接続すると共に、籾す
   り機の出口側を精米機に接続し、 そして籾張込口と玄米張込口にそれぞれ張込センサを設
   け、 籾張込口または玄米張込口に籾または玄米の穀粒を投入
   したとき、前記張込センサの出力により前記流路切換シ
   ャッタを切換えて、籾を籾すり機に玄米を精米機にそれ
   ぞれ供給することを特徴とする籾すり精米装置。