JPH1127627A - 電子カメラ - Google Patents

電子カメラ

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JPH1127627A
JPH1127627A JP9179711A JP17971197A JPH1127627A JP H1127627 A JPH1127627 A JP H1127627A JP 9179711 A JP9179711 A JP 9179711A JP 17971197 A JP17971197 A JP 17971197A JP H1127627 A JPH1127627 A JP H1127627A
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朗 江沢
Kazuyuki Kazami
一之 風見
Hirotake Nozaki
弘剛 野崎
Tomoaki Kawamura
智明 川村
Norikazu Yokonuma
則一 横沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、被写体像を撮像記録し、かつ記録
情報を外部転送する電子カメラに関し、転送完了した記
録情報か否かを属性記録する電子カメラを提供すること
を目的とする。 【解決手段】 被写体像を撮像して画像情報を生成する
撮像手段1と、撮像手段1もしくはマイク部もしくは外
部入力端子を介して、画像情報もしくは音声情報を含む
記録情報を取得する情報取得手段2と、情報取得手段2
から記録情報を取り込み、該記録情報を記録媒体Zに記
録する記録手段3と、記録媒体Zもしくは情報取得手段
2から記録情報を取り込み、該記録情報を外部に転送す
る転送手段4とを備えてなる電子カメラにおいて、転送
手段4による記録情報の転送完了の如何に応じて、該記
録情報に関連付けられた属性を変更もしくは追加する属
性制御手段5を備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体像を撮像し
て記録媒体に記録し、かつ記録情報を外部に転送する電
子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被写体像を撮像して画像情報を生
成し、記録媒体に記録する電子カメラが知られている。
このような電子カメラでは、不要な記録情報を記録媒体
上から適時に消去することにより、記録媒体を効率的に
使用することが可能となる。そのため、従来の電子カメ
ラでは、記録情報を消去するための機能が様々に備えら
れている。
【0003】例えば、このような消去機能としては、手
動の指示操作により記録媒体上の記録情報を全て消去す
るものが知られている(例えば、特開平6−90422
号公報)。また、記録媒体上の記録情報をモニタ用画面
などで確認しながら、手動の指示操作により逐一消去す
るものも知られている。
【0004】一方、従来の電子カメラでは、記録媒体上
の記録情報を外部に転送する機能を有するものも多い。
このような転送機能を用いて、記録情報を外部機器に転
送することにより、記録情報をバックアップしたり、記
録情報を適宜に加工することなどが可能となる。また、
このような転送機能を用いて、記録情報を外部のプリン
ト装置などに直接転送することにより、プリント出力を
得ることも可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常、電子カメラから
外部へ転送された記録情報については、転送先で保存や
出力などが行われるため、電子カメラ側ではいずれ消去
されるケースが多い。このような転送済みの記録情報を
消去する場合、操作者は、転送した際の記憶やメモに頼
りながら、転送済みの記録情報を一つ一つ選び出さなけ
ればならなかった。そのため、このような選別作業が煩
雑かつ不正確であるという問題点があった。
【0006】また、従来の電子カメラには、記録情報の
誤消去を防止するため、個々の記録情報に保護属性(い
わゆる「読み取り専用属性」や「書き込み禁止属性」な
どといわれもの)を付与するものも多い。このような電
子カメラでは、記録情報の消去に先だって、保護属性の
解除を逐一行う必要があり、手間がかかるという問題点
があった。
【0007】そこで、請求項1に記載の発明では、上述
した問題点を解決するために、記録情報が外部に転送さ
れたか否かを属性記録する電子カメラを提供することを
目的とする。請求項2に記載の発明では、従来の記録情
報との互換性を維持し、かつ転送済みの記録情報の消去
に伴う手間を軽減することができる電子カメラを提供す
ることを目的とする。
【0008】請求項3に記載の発明では、転送の済んで
いない記録情報について誤消去を防止する一方、転送済
みの記録情報については消去に伴う手間を軽減できる電
子カメラを提供することを目的とする。請求項4に記載
の発明では、個々の記録情報について転送されたものか
否かを明確に記録する電子カメラを提供することを目的
とする。
【0009】請求項5に記載の発明では、転送済みの記
録情報を手間なく消去することができる電子カメラを提
供することを目的とする。請求項6,7に記載の発明で
は、転送時の転送形態もしくは転送先などが明確に記録
される電子カメラを提供することを目的とする。請求項
8に記載の発明では、転送形態の違いから、バックアッ
プの無い記録情報を推定し、誤消去を未然に防止する電
子カメラを提供することを目的とする。
【0010】請求項9に記載の発明では、記録情報の消
去時などに生じる「転送属性と保護属性との競合」を適
宜に排除した電子カメラを提供することを目的とする。
請求項10,11に記載の発明では、請求項1の目的と
併せて、属性をより正確かつ慎重に変更する電子カメラ
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下、図1〜図6に示す
原理ブロック図に対応付けて、上記課題の解決手段を説
明する。
【0012】図1は、請求項1,2,4,6,7,10
に記載の発明を説明する原理ブロック図である。請求項
1に記載の発明は、被写体像を撮像して画像情報を生成
する撮像手段1と、撮像手段1もしくはマイク部もしく
は外部入力端子を介して、画像情報もしくは音声情報を
含む記録情報を取得する情報取得手段2と、情報取得手
段2から記録情報を取り込み、該記録情報を記録媒体Z
に記録する記録手段3と、記録媒体Zもしくは情報取得
手段2から記録情報を取り込み、該記録情報を外部に転
送する転送手段4とを備えてなる電子カメラにおいて、
転送手段4による記録情報の転送完了の如何に応じて、
該記録情報に関連付けられた属性を変更もしくは追加す
る属性制御手段5を備えたことを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電子カメラにおいて、属性は、記録情報の消去動作を
禁止するか否かを示す保護属性であり、属性制御手段5
は、転送手段4により転送が完了した記録情報を対象に
して、該記録情報の保護属性を「消去可能な状態」に設
定することを特徴とする。図2は、請求項3に記載の発
明を説明する原理ブロック図である。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の電子カメラにおいて、情報取得手段2により取得され
た記録情報について、保護属性を「消去を禁止する状
態」に初期設定する属性初期設定手段6を備えたことを
特徴とする。請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の電子カメラにおいて、属性は、記録情報が転送を完了
したものか否かを示す転送属性であり、属性制御手段5
は、転送手段4により転送が完了した記録情報を対象に
して、該記録情報の転送属性を「転送済みを示す状態」
に設定することを特徴とする。
【0015】図3は、請求項5に記載の発明を説明する
原理ブロック図である。請求項5に記載の発明は、請求
項4に記載の電子カメラにおいて、転送属性が「転送済
みを示す状態」に設定された記録情報を一括に選択し
て、記録媒体Z上から消去する一括消去手段7を備えた
ことを特徴とする。請求項6に記載の発明は、請求項4
に記載の電子カメラにおいて、属性制御手段5は、転送
手段4の転送形態もしくは転送先に応じて、転送属性に
記録するコードを変更し、該転送形態もしくは該転送先
を識別可能とすることを特徴とする。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の電子カメラにおいて、属性制御手段5は、転送手段4
の転送形態として、通信回線を介して転送したか否かを
少なくとも識別可能としたコードを転送属性に記録する
ことを特徴とする。図4は、請求項8に記載の発明を説
明する原理ブロック図である。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の電子カメラにおいて、記録媒体Z上の記録情報を消去
する消去手段8aと、通信回線を介して転送したことを
示す転送属性を有する記録情報については、消去手段8
aによる消去動作を禁止もしくは警告する誤消去防止手
段8bとを備えたことを特徴とする。図5は、請求項
5,9に記載の発明を説明する原理ブロック図である。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項5または
請求項8に記載の電子カメラにおいて、記録情報に既設
される保護属性が「消去を禁止する状態」のときは、転
送属性の状態にかかわらず、該記録情報の消去動作を禁
止もしくは警告する保護属性優先手段9を備えたことを
特徴とする。請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
請求項9のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
属性制御手段5は、転送手段4が、転送完了を示す転送
完了信号を転送先から受信した後に、属性の変更を行う
ことを特徴とする。
【0019】図6は、請求項11に記載の発明を説明す
る原理ブロック図である。請求項11に記載の発明は、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の電子カメ
ラにおいて、転送手段4による転送動作の経過時間を計
時するタイマー手段10を備え、属性制御手段5は、タ
イマー手段10により計時された経過時間が、予め定め
られた制限時間を越えた場合は、属性の変更を行わない
ことを特徴とする。
【0020】(作用)請求項1にかかわる電子カメラで
は、情報取得手段2が、撮像手段1の画像情報などを記
録情報として取得する。記録手段3は、この記録情報を
記録媒体Zに記録する。一方、転送手段4は、情報取得
手段2もしくは記録媒体Zから記録情報を取り込み、外
部へ転送する。
【0021】属性制御手段5は、転送手段4による記録
情報の転送動作に応じて、この記録情報の属性を変更も
しくは追加する。したがって、後からこの属性を参照す
ることにより、該当の記録情報が転送済みか否かを推定
することが可能となる。請求項2にかかわる電子カメラ
では、属性制御手段5が、記録情報の転送動作に応じ
て、この記録情報の保護属性を「消去可能な状態」に設
定変更する。
【0022】このように、記録情報に既設される保護属
性を活用しているので、記録情報に新たな属性を追加す
る必要がない。したがって、記録情報の仕様は変更され
ず、従来の記録情報との互換性を損ねることがない。ま
た、転送済みの記録情報は「消去可能な状態」に設定さ
れるので、保護属性の解除を行うことなく、即座に消去
することが可能となる。
【0023】請求項3にかかわる電子カメラでは、属性
初期設定手段6が、記録情報の保護属性を「消去を禁止
する状態」に初期設定する。したがって、転送の済んで
いない記録情報については、保護属性が「消去を禁止す
る状態」に初期設定されることになり、貴重な記録情報
の誤消去が確実に防止される。
【0024】一方、転送済みの記録情報については、属
性制御手段5により保護属性が「消去可能な状態」に設
定変更されることにより、即座に消去することが可能と
なる。請求項4にかかわる電子カメラでは、上記の属性
として、記録情報が転送を完了したものか否かを示すた
めの転送属性を設ける。属性制御手段5は、記録情報の
転送動作に応じて、その記録情報の転送属性を「転送済
みを示す状態」に設定する。
【0025】したがって、後からこの転送属性を参照す
ることにより、関連付けられた記録情報が転送済みか否
かを判定することが可能となる。請求項5にかかわる電
子カメラでは、一括消去手段7が、転送属性が「転送済
みを示す状態」に設定されている記録情報を一括して選
択し、記録媒体Z上から消去する。
【0026】請求項6にかかわる電子カメラでは、転送
手段4の転送形態もしくは転送先に応じて、転送属性に
記録するコードを変更する。したがって、後からこの転
送属性のコードを判別することにより、記録情報の転送
形態もしくは転送先を識別することが可能となる。通
常、電子カメラから複数の転送形態で記録情報を転送し
た場合、記録情報を第三者に譲渡したケースと、バック
アップをとったケースとの2通りがおおよそ考えられ
る。前者のケースでは、記録情報がバックアップされて
いないことが多い。
【0027】そのため、複数の転送形態や転送先が選択
可能な電子カメラの場合、単に転送済みであるというだ
けでは、消去動作の適否を判断することが困難であっ
た。しかしながら、請求項6の発明では、転送時の転送
形態もしくは転送先を転送属性から識別できるので、消
去対象の選別作業などを的確に行うことが可能となる。
【0028】請求項7にかかわる電子カメラでは、属性
制御手段5は、通信回線を介して転送したか否かに応じ
て、転送属性に記録するコードを変更する。したがっ
て、後からこの転送属性の記録内容を判別することによ
り、記録情報が通信回線を介して転送されたものか否か
を識別することができる。通常、電子カメラから通信回
線を介して記録情報を転送した場合、記録情報を第三者
に譲渡したケースが多い。このようなケースでは、記録
情報がバックアップされない。そのため、単に転送済み
であるというだけでは、消去動作の適否を判断すること
が困難であった。
【0029】しかしながら、請求項7の発明では、通信
回線を介して転送した記録情報を転送属性から識別でき
るので、消去対象の選別作業などを的確かつ容易に行う
ことが可能となる。
【0030】請求項8にかかわる電子カメラでは、誤消
去防止手段8bが、記録情報の転送属性を判別し、通信
回線を介して転送されたものか否かを識別する。その結
果、通信回線を介して転送された記録情報について、誤
消去防止手段8bは、消去動作を禁止もしくは警告す
る。通常、通信回線を介して転送された記録情報は、第
三者に譲渡したケースであることが多く、パックアップ
されていない可能性が高い。
【0031】したがって、通信回線を介して転送された
記録情報について、消去を禁止もしくは警告することに
より、バックアップのない記録情報の誤消去を高い確率
で未然に防止することができる。請求項9にかかわる電
子カメラでは、保護属性が「消去を禁止する状態」に設
定されている場合、転送属性の状態に一切かかわらず、
消去動作を禁止もしくは警告する。
【0032】したがって、たとえ転送済みの記録情報で
あっても、保護属性を「消去禁止の状態」に設定するこ
とにより、誤消去を防止することが可能となる。請求項
10にかかわる電子カメラでは、転送完了信号を確認し
た後に、属性制御手段5が属性の変更を行う。請求項1
1にかかわる電子カメラでは、転送動作の経過時間が制
限時間を越えた場合、属性制御手段5は属性の変更を行
わない。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明に
おける実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図7は、第1の実施形態を示す図で
ある。なお、第1の実施形態は、請求項1〜3,10,
11に記載の発明に対応する。
【0034】図8は、第1の実施形態の外観(背面側)
を示す斜視図である。図7および図8において、電子カ
メラ11の筐体正面には、撮影光学系12が取り付けら
れ、撮影光学系12の光軸上にはCCD撮像素子13が
配置される。この撮影光学系12はズーム機能を有する
光学系であり、モータドライブ回路12aに駆動される
ズームモータ12bにより焦点距離が可変される。
【0035】一方、CCD撮像素子13の画像出力は、
γ変換やA/D変換などを行う撮像回路14を介した
後、マイクロコンピュータ15に取り込まれる。マイク
ロコンピュータ15のデータバスには、汎用のインター
フェース部16が接続される。このインターフェース部
16は、通信ケーブルを介して外部のコンピュータ17
などへ記録情報の転送を行う。
【0036】また、電子カメラ11の筐体背面には液晶
モニタ19が配置され、液晶モニタ19は、液晶ドライ
ブ回路18を介してマイクロコンピュータ15に制御さ
れる。電子カメラ11の筐体側面には、メモリーカード
21を装着するコネクタ部20が設けられ、このコネク
タ部20はマイクロコンピュータ15に接続される。そ
の他、マイクロコンピュータ15のデータバスには、画
像情報を一時記憶する画像記憶メモリ22,DCT変換
や可変長符号化に基づく圧縮伸長を行う圧縮/伸長回路
23,種々の制御情報などを記憶するメモリー24,マ
イクロコンピュータ15側からの制御により時間計測を
行うタイマー25が接続される。
【0037】また、電子カメラ11の筐体上面には、メ
インスイッチ30,レリーズ31,ズームインスイッチ
33およびズームアウトスイッチ34が配置される。さ
らに、電子カメラ11の筐体背面には、モードスイッチ
32,前方選択スイッチ35,後方選択スイッチ36,
確定スイッチ37,取り消しスイッチ38およびファイ
ンダ39が配置される。
【0038】これらのスイッチ群30〜38は、マイク
ロコンピュータ15にそれぞれ接続される。なお、請求
項1,2,10に記載の発明と第1の実施形態との対応
関係については、撮像手段1はCCD撮像素子13に対
応し、情報取得手段2はマイクロコンピュータ15の
「撮像回路14から画像情報を取得する機能」に対応
し、記録手段3はコネクタ部20およびマイクロコンピ
ュータ15の「記録情報をメモリーカード21に記録す
る機能」に対応し、転送手段4はインターフェース部1
6およびマイクロコンピュータ15の「記録情報を外部
に転送する機能」に対応し、属性制御手段5はマイクロ
コンピュータ15の「転送完了した記録情報の保護属性
を変更する機能」に対応する。
【0039】請求項3に記載の発明と第1の実施形態と
の対応関係については、属性初期設定手段6がマイクロ
コンピュータ15の「記録時に記録情報の保護属性を初
期設定する機能」に対応する。請求項11に記載の発明
と第1の実施形態との対応関係については、タイマー手
段10がタイマー25に対応する。
【0040】図9〜図14は、第1の実施形態の動作を
説明する流れ図である。以下、これらの図に沿って、本
実施形態の動作を順に説明する。 (メインフロー)図9は、第1の実施形態におけるメイ
ンフローを示す図である。まず、メインスイッチ30が
オンされると(ステップS1)、マイクロコンピュータ
15は、動作モードを撮影モードに初期設定する(ステ
ップS2)。
【0041】ここで、モードスイッチ32がオンされる
と(ステップS3)、マイクロコンピュータ15は、後
述するモード変更処理を実行する(ステップS4)。こ
のような動作モードの設定後に、マイクロコンピュータ
15は、現在設定されている動作モードを検出し(ステ
ップS5)、その動作モードに対応する動作ルーチン
(後述)を実行する(ステップS6〜8)。
【0042】このような動作ルーチンを個別に実行した
後、メインスイッチ30がまだオン状態であれば、マイ
クロコンピュータ15は、ステップS3に戻って上述し
た動作を繰り返す。一方、メインスイッチ30が既にオ
フ状態であれば、マイクロコンピュータ15は、動作を
終了する。
【0043】(モード変更処理)図10は、モード変更
処理を示す流れ図である。モード変更処理において、マ
イクロコンピュータ15は、まず、現モードの検出を行
う(ステップS11)。この検出結果に応じて、マイク
ロコンピュータ15は、現モードが撮影モードならば再
生モードに設定変更する(ステップS12)。また、現
モードが再生モードならば転送モードに設定変更する
(ステップS13)。さらに、現モードが転送モードな
らば撮影モードに設定変更する(ステップS14)。
【0044】その結果、マイクロコンピュータ15は、
モードスイッチ32の押圧操作ごとに下記の順で動作モ
ードを変更する。 以下、各動作モードにおける動作ルーチンを順に説明す
る。
【0045】(撮影モード)図11は、撮影モードの動
作を示す流れ図である。撮影モードにおいて、マイクロ
コンピュータ15は、まず、CCD撮像素子13による
撮像動作を起動する(ステップS21)。CCD撮像素
子13から周期的に読み出される画像情報は、撮像回路
14を介して画像処理が施された後(ステップS2
2)、マイクロコンピュータ15に順次取り込まれる。
【0046】マイクロコンピュータ15は、この画像情
報を液晶ドライブ回路18に順次に出力する。液晶ドラ
イブ回路18は、この画像情報を液晶モニタ19に順次
表示する(ステップS23)。次に、マイクロコンピュ
ータ15は、後述するコマ番号の選択処理を実行する
(ステップS24)。
【0047】コマ番号の選択処理の終了後、マイクロコ
ンピュータ15は、レリーズ31の押圧操作を待機する
(ステップS25のNO側)。ここで、レリーズ31が
押されると(ステップS25のYES側)、マイクロコ
ンピュータ15は、レリーズ時点に撮像された画像情報
を、圧縮/伸長回路23を介して画像圧縮する(ステッ
プS26)。
【0048】また、マイクロコンピュータ15は、レリ
ーズ時点に撮像された画像情報を液晶モニタ19に一定
時間だけスチル表示する(ステップS27)。次に、マ
イクロコンピュータ15は、圧縮/伸長回路23から圧
縮後の画像情報を記録情報として取り込む。マイクロコ
ンピュータ15は、選択コマ番号が示すファイル領域を
メモリーカード21上で探索し、該当するファイル領域
に記録情報を上書き記録する(ステップS28)。
【0049】このとき、マイクロコンピュータ15は、
新規に作成された記録情報の保護属性(いわゆる、「読
み取り専用属性」,「書き込み禁止属性」などといわれ
るもの)を、「消去を禁止する状態」に初期設定する
(ステップS29)。以上の動作により、撮影モードの
動作を終了する。 (コマ番号の選択処理)図12は、コマ番号の選択処理
を示す流れ図である。
【0050】コマ番号の選択処理において、マイクロコ
ンピュータ15は、まず、コマ番号の現在値を液晶モニ
タ19上にオーバーラップ表示する(ステップS3
1)。マイクロコンピュータ15は、前方選択スイッチ
35の押圧動作に応じて、コマ番号を1つずつ減らす
(ステップS32,S33)。また、後方選択スイッチ
36の押圧動作に応じて、コマ番号を1つずつ増やす
(ステップS34,S35)。
【0051】マイクロコンピュータ15は、確定スイッ
チ37が押されるまでステップS31に戻り、以上の動
作を繰り返す(ステップS36)。ここで、確定スイッ
チ37が押されると、マイクロコンピュータ15は、選
択コマ番号が示す記録情報の保護属性をメモリーカード
21から取得する(ステップS37)。
【0052】取得した保護属性が「消去可能な状態」に
設定されていた場合(ステップS38のNO側)、マイ
クロコンピュータ15は、コマ番号が適正に選択された
判断し、コマ番号の選択処理を終了する。一方、保護属
性が「消去を禁止する状態」に設定されていた場合(ス
テップS38のYES側)、マイクロコンピュータ15
は、警告表示を行って保護属性の解除を操作者に問い合
わせる(ステップS39)。
【0053】この問い合わせに応じて操作者側が取り消
しスイッチ38を押すと(ステップS40)、マイクロ
コンピュータ15は、ステップS31に戻ってコマ番号
の選択処理を再度実行する。一方、操作者側が確定スイ
ッチ37を押すと、マイクロコンピュータ15は、保護
属性を「消去可能な状態」に変更し(ステップS4
1)、コマ番号の選択処理を終了する。
【0054】(再生モード)図13は、再生モードの動
作を示す流れ図である。再生モードにおいて、マイクロ
コンピュータ15は、まず、メモリーカード21上の個
々の記録情報を取り込み、縮小表示に使用するサムネイ
ル画像を作成する。
【0055】すなわち、画像情報からなる記録情報につ
いては画素数を縦横同比率で間引くことにより、サムネ
イル画像が生成される。また、音声情報のみからなる記
録情報については、トーン記号等の絵表示と再生時間な
どの文字表示とを合成することにより、サムネイル画像
が生成される。マイクロコンピュータ15は、これらの
サムネイル画像を液晶モニタ19上に配列表示する(ス
テップS51)。
【0056】この状態で、マイクロコンピュータ15
は、サムネイル画像をハイライト枠で囲む表示(以下、
このような表示を「フォーカス表示」という)の位置
を、選択スイッチ35,36の押圧操作に応じて移動さ
せる(ステップS52)。ここで、確定スイッチ37が
押されると(ステップS53)、マイクロコンピュータ
15は、フォーカス表示中の記録情報をメモリーカード
21から読み出し、液晶モニタ19へ全面表示する(ス
テップS54)。
【0057】このような全面表示は、取り消しスイッチ
38が押されるまで継続される(ステップS55のNO
側)。一方、全面表示中に取り消しスイッチ38が押さ
れると(ステップS55のYES側)、マイクロコンピ
ュータ15は、液晶モニタ19の表示をサムネイル表示
に戻して(ステップS56)、再生処理を終了する。
【0058】(転送モード)図14は、転送モードの動
作を示す流れ図である。図15は、電子カメラ11の接
続例を示す図である。まず転送処理に先だって、操作者
は、電子カメラ11側のインターフェース部16と、外
部のコンピュータ17などとを通信ケーブル41を介し
て接続する。
【0059】一方、マイクロコンピュータ15は、液晶
モニタ19上に記録情報のサムネイル表示を行う(ステ
ップS61)。この状態で、マイクロコンピュータ15
は、前方選択スイッチ35および後方選択スイッチ36
の押圧操作に応じて、サムネイル画像のフォーカス表示
を移動させる(ステップS62)。
【0060】ここで、確定スイッチ37が押されると
(ステップS63)、マイクロコンピュータ15は、フ
ォーカス表示中の記録情報の再確認を操作者側に促す。
このとき、取り消しスイッチ38が押圧されると、マイ
クロコンピュータ15は、記録情報の選択に不具合があ
るものと判断して、ステップS62に動作を戻す。一
方、確定スイッチ37が押圧されると、マイクロコンピ
ュータ15は、フォーカス表示中の記録情報の転送動作
を開始する(ステップS64)。
【0061】すなわち、マイクロコンピュータ15は、
フォーカス表示中の記録情報をメモリーカード21から
読み出し、インターフェース部16に出力する。インタ
ーフェース部16は、所定の転送プロトコルに従って記
録情報を転送する(ステップS65)。ここで、マイク
ロコンピュータ15は、転送動作の経過時間を計測する
ためにタイマー25を始動する(ステップS66)。
【0062】一方、インターフェース部16は、転送動
作の終了に際して、転送プロトコルに定められた受信完
了信号を転送先から受信する。この受信完了信号を受信
する前に、転送動作の経過時間が所定の制限時間を越え
た場合(ステップS67)、マイクロコンピュータ15
は、転送エラーと判断して液晶モニタ19にその旨を表
示する(ステップS68)。この場合、マイクロコンピ
ュータ15は、記録情報の保護属性を変更せずに、ステ
ップS71に動作を移行する。
【0063】一方、制限時間以内に受信完了信号を受信
した場合(ステップS69)、マイクロコンピュータ1
5は、転送動作が正常終了したと判断し、記録情報の保
護属性を「消去可能な状態」に変更する(ステップS7
0)。
【0064】次に、マイクロコンピュータ15は、液晶
モニタ19などを介して、引き続き転送を行うか否かを
問い合わせる(ステップS71)。ここで、確定スイッ
チ37が押された場合、マイクロコンピュータ15は、
ステップS62に動作を戻して、転送処理を継続する。
一方、取り消しスイッチ38が押された場合、マイクロ
コンピュータ15は、転送動作を終了する。
【0065】以上説明した動作により、第1の実施形態
では、記録情報の転送完了に応じて、記録情報の保護属
性が自動的に解除される。したがって、転送済みの記録
情報については、保護属性を解除する手間なく、消去や
上書き記録を行うことが可能となる。また、第1の実施
形態では、転送完了信号の受信を確認した後に、属性の
変更を行う。そのため、転送動作が異常終了した場合に
は、属性の変更は行われない。したがって、属性を正確
かつ慎重に変更することができる。
【0066】さらに、第1の実施形態では、転送動作が
予め定められた制限時間を越えた場合には、属性の変更
を行わない。そのため、転送中のトラブルなどにより転
送が完了しなかった場合には、属性の変更は行われな
い。したがって、属性を正確かつ慎重に変更することが
できる。次に、別の実施形態について説明する。
【0067】(第2の実施形態)図16は、第2の実施
形態の構成を示す図である。なお、第2の実施形態は、
請求項1,4〜9に記載の発明に対応する。第2の実施
形態における構成上の特徴点は、マイクロコンピュータ
15のデータバスに通信モデム26が接続されている点
である。
【0068】なお、図7に示した構成要素と同じ構成要
素については、同一の参照番号を付与して図16に示
し、ここでの説明を省略する。なお、請求項1,4に記
載の発明と第2の実施形態との対応関係については、撮
像手段1はCCD撮像素子13に対応し、情報取得手段
2はマイクロコンピュータ15の「撮像回路14から画
像情報を取得する機能」に対応し、記録手段3はコネク
タ部20およびマイクロコンピュータ15の「記録情報
をメモリーカード21に記録する機能」に対応し、転送
手段4はインターフェース部16およびマイクロコンピ
ュータ15の「記録情報を外部に転送する機能」に対応
し、属性制御手段5はマイクロコンピュータ15の「転
送完了した記録情報の転送属性を変更する機能」に対応
する。
【0069】請求項5に記載の発明と第2の実施形態と
の対応関係については、一括消去手段7が、マイクロコ
ンピュータ15の「転送属性に基づいて消去対象を自動
選別して消去する機能」に対応する。請求項6,7に記
載の発明と第2の実施形態との対応関係については、属
性制御手段5が、マイクロコンピュータ15の「記録情
報の転送形態に応じて、転送属性に識別コードA,Bを
記録する機能」に対応する。
【0070】請求項8に記載の発明と第2の実施形態と
の対応関係については、消去手段8aはマイクロコンピ
ュータ15の「記録情報をメモリーカード21上から消
去する機能」に対応し、誤消去防止手段8bはマイクロ
コンピュータ15の「識別コードAを付与された記録情
報の消去に先立ち、警告表示を行う機能」に対応する。
請求項9に記載の発明と第2の実施形態との対応関係に
ついては、保護属性優先手段9が、マイクロコンピュー
タ15の「転送属性の設定状態にかかわらず、保護属性
における消去禁止の設定を優先する機能」に対応する。
【0071】以上説明した構成の電子カメラ11では、
電源投入の直後、動作モードが撮影モードに初期設定さ
れる。この撮影モードでは、CCD撮像素子13におい
て光電変換された画像情報が、レリーズ31の押圧操作
に同期して、マイクロコンピュータ15に取り込まれ
る。マイクロコンピュータ15は、この画像情報を圧縮
/伸長回路23を介して圧縮処理した後、記録情報とし
てメモリーカード21内の空き領域に記録する。
【0072】一方、マイクロコンピュータ15は、モー
ドスイッチ32の押圧操作を常に監視して、押圧操作ご
とに下記の順番で動作モードを順次に変更する。 以下、上述した撮影モード以外の動作について個別に説
明する。
【0073】(転送モード)図17は、転送モードの動
作を示す流れ図である。電子カメラ11が転送モードに
設定されると、マイクロコンピュータ15は、液晶モニ
タ19に転送形態の選択画面(図18)を表示する。こ
の選択画面には、「インターフェース転送」と「電話回
線経由」とからなる2つの転送形態が選択肢として表示
される(ステップS81)。
【0074】この状態で、マイクロコンピュータ15
は、選択スイッチ35,36の操作入力に従って選択肢
のフォーカス表示を交互に移動し、確定スイッチ37の
押圧時点における転送形態の選択結果を取得する(ステ
ップS82)。次に、マイクロコンピュータ15は、メ
モリーカード21に格納されている記録情報を順次取り
込み、縮小表示に用いるサムネイル画像を生成する。
【0075】すなわち、画像情報からなる記録情報につ
いては画素数を縦横同比率で間引くことにより、サムネ
イル画像が生成される。また、音声情報のみからなる記
録情報については、トーン記号等の絵表示と再生時間な
どの文字表示とを合成することにより、サムネイル画像
が生成される。マイクロコンピュータ15は、これらの
サムネイル画像を液晶モニタ19上に配列表示する(ス
テップS83)。
【0076】この状態で、操作者は、選択スイッチ3
5,36および確定スイッチ37を操作して、転送対象
とする記録情報を液晶モニタ19上から順次選択する。
マイクロコンピュータ15は、このように選ばれた記録
情報をメモリー24上に設けられる転送対象のリストに
逐次追加する(ステップS84)。マイクロコンピュー
タ15は、上記の選択処理を、確定スイッチ37がダブ
ルクリックされるまで繰り返す(ステップS85のNO
側)。
【0077】ここで、確定スイッチ37がダブルクリッ
クされると(ステップS85のYES側)、マイクロコ
ンピュータ15は、ステップS2で選択された転送形態
に従って転送処理を開始する(ステップS86)。すな
わち、電話回線を経由してデータ転送を行う場合、マイ
クロコンピュータ15は、通信モデム26に指令を送っ
て電話回線を接続状態(オフフック)に変更する。この
状態で、マイクロコンピュータ15は、通信モデム26
を介して、予め設定されたダイアル番号の発信を行う
(ステップS87)。
【0078】このような電話回線の呼設定が完了する
と、マイクロコンピュータ15は、転送対象リストに挙
げられた記録情報の1つをメモリーカード21から読み
出し、通信モデム26を介して被呼端末へ転送する(ス
テップS88)。このような被呼端末としては、例え
ば、相手先のコンピュータや、パソコン通信などのメー
ルサーバーなどが想定される。
【0079】マイクロコンピュータ15は、通信モデム
26を介してデータ転送が正常終了するか否かを監視す
る(ステップS89)。万一、異常終了を検知した場合
(ステップS89のNO側)、マイクロコンピュータ1
5は、液晶モニタ19に異常警告を表示して(ステップ
S90)、転送モードの動作を終了する。一方、データ
転送が正常終了した場合(ステップS89のYES
側)、マイクロコンピュータ15は、転送した記録情報
の転送属性を格納する領域に、識別コードAを記録する
(ステップS91)。この識別コードAは、電話回線を
経由した転送形態であることを示す識別コードである。
【0080】なお、この転送属性を格納する領域は、例
えば、記録情報の属性領域に新規に設けてもよいし、記
録媒体(ここではメモリーカード21)の管理領域など
に設けてもよいし、電子カメラ11内のメモリー24に
設けてもよい。マイクロコンピュータ15は、全ての転
送対象について転送処理が完了していない場合(ステッ
プS92のNO側)、ステップS8に戻って上記の転送
動作を繰り返す。
【0081】また、全ての転送対象について転送処理が
完了すると(ステップS92のYES側)、マイクロコ
ンピュータ15は、転送モードの動作を終了する。とこ
ろで、ステップS82において、図18に示す「インタ
ーフェース転送」が選択されていた場合、マイクロコン
ピュータ15は、インターフェース部16による転送処
理を実行するため、ステップS86からステップS93
へ動作を移行する。
【0082】すなわち、マイクロコンピュータ15は、
転送対象のリストに挙げられた記録情報の1つをメモリ
ーカード21から読み出し、インターフェース部16と
接続されている受信端末へデータ転送を行う(ステップ
S93)。このような受信端末としては、例えば、手元
のコンピュータや、バックアップ装置や、プリント装置
などが想定される。このような転送形態は、通信回線
(電話回線など)の介在しない転送形態となる。なお、
このインターフェース部16は、ケーブルを用いて外部
機器と接続するものに限定されず、赤外線や電波などを
介して外部機器と接続するものでもよい。
【0083】マイクロコンピュータ15は、インターフ
ェース部16を介してデータ転送が正常終了するか否か
を監視する。万一、異常終了を検知した場合(ステップ
S94のNO側)、マイクロコンピュータ15は、液晶
モニタ19に異常警告を表示して(ステップS95)、
転送モードの動作を終了する。
【0084】一方、データ転送が正常終了した場合(ス
テップS94のYES側)、マイクロコンピュータ15
は、転送した記録情報の転送属性を格納する領域に、識
別コードBを記録する(ステップS96)。この識別コ
ードBは、インターフェース部16を使用した転送形態
であることを示す識別コードである。マイクロコンピュ
ータ15は、全ての転送対象について転送処理が完了し
ていない場合(ステップS97のNO側)、ステップS
13に戻って上記の転送動作を繰り返す。
【0085】また、全ての転送対象について転送処理が
完了すると(ステップS97のYES側)、マイクロコ
ンピュータ15は、転送モードの動作を終了する。上述
した一連の動作により、記録情報の転送処理が完了す
る。次に、消去モード時の動作について説明する。 (消去モード時の動作)図19は、消去モード時の動作
を示す流れ図である。
【0086】電子カメラ11が消去モードに設定される
と、マイクロコンピュータ15は、液晶モニタ19に消
去方法の選択画面(図20)を表示する。この選択画面
には、「マニュアル消去」と「転送済みを一括消去」と
からなる2つの消去方法が選択肢として表示される(ス
テップS101)。この状態で、マイクロコンピュータ
15は、選択スイッチ35,36の操作入力に従って選
択肢のフォーカス表示を交互に移動し、確定スイッチ3
7の押圧時点における消去方法の選択結果を取得する
(ステップS102)。
【0087】マイクロコンピュータ15は、消去方法の
選択結果に従って、記録情報の中から消去対象を選び出
す(ステップS103)。すなわち、「マニュアル消
去」が選択された場合、マイクロコンピュータ15は、
液晶モニタ19に記録情報のサムネイル画像を配列表示
する。この状態で、マイクロコンピュータ15は、選択
スイッチ35,36および確定スイッチ37を介して、
操作者による消去対象の手動選択を受け付ける(ステッ
プS104)。
【0088】また、「転送済みを一括消去」が選択され
た場合、マイクロコンピュータ15は、転送属性が識別
コードA,Bに設定された記録情報を、メモリーカード
21上で探索し消去対象に選び出す(ステップS10
5)。次に、マイクロコンピュータ15は、消去対象の
リストに挙げられた記録情報の1つを選択し、その記録
情報の保護属性および転送属性を取得する(ステップS
106)。
【0089】ここで、マイクロコンピュータ15は、こ
れらの保護属性および転送属性を判別する(ステップS
107,ステップS108)。このような判別の結果、
転送属性が識別コードA以外に設定され、かつ保護属性
が消去可能に設定されている場合、マイクロコンピュー
タ15は、該当する記録情報をメモリーカード21上か
ら即座に消去する(ステップS109)。
【0090】また、転送属性が識別コードAに設定され
ている場合、マイクロコンピュータ15は、記録情報が
バックアップされていない可能性が高いと判断して、液
晶モニタ19に警告表示を行い、消去の最終確認を行う
(ステップS110)。一方、保護属性が消去禁止に設
定されている場合、転送属性の状態に一切かかわらず、
マイクロコンピュータ15はステップS110に動作を
移行し、消去の最終確認を行う。
【0091】このような最終確認に際して、操作者が確
定スイッチ37を押圧した場合、マイクロコンピュータ
15は、ステップS109に動作を移行し、該当する記
録情報をメモリーカード21上から消去する。また、最
終確認に際して、操作者が取り消しスイッチ38を押圧
した場合、マイクロコンピュータ15は、ステップS1
09の消去動作を実行しない。
【0092】マイクロコンピュータ15は、上述した一
連の処理を、消去対象のリストに挙げられた全ての記録
情報について逐一実行する(ステップS111)。以上
説明した動作により、第2の実施形態では、転送属性に
転送済みか否かを記録する。したがって、後からこの転
送属性を参照することにより、該当する記録情報が転送
済みか否かを明確に判別することができる。
【0093】また、第2の実施形態では、転送属性が
「転送済みを示す状態」に設定された記録情報を一括し
て消去対象に選択し、記録媒体Z上から消去する。その
ため、転送完了に伴って不要となった記録情報を、記録
媒体上から迅速に消去することができる。さらに、第2
の実施形態では、電話回線を介して転送した記録情報に
ついては、転送属性に識別コードAを記録する。また、
電話回線を介さずに転送した記録情報については、転送
属性に識別コードBを記録する。したがって、後から転
送属性の識別コードを判別することにより、記録情報が
電話回線を介して転送されたものか否かを識別すること
ができる。
【0094】また、第2の実施形態では、転送属性が識
別コードAに設定された記録情報を消去する際に、液晶
モニタ19に警告表示を表示する。したがって、電話回
線を介して第三者に転送しただけで、バックアップのな
い可能性が高い記録情報について、誤消去を未然に防止
することができる。さらに、第2の実施形態では、転送
属性の状態にかかわらず、保護属性による消去禁止の設
定を優先する。
【0095】したがって、たとえ転送済みの記録情報で
あっても、保護属性を「消去禁止の状態」に設定してお
くことにより、誤って消去されるおそれがなくなる。な
お、第2の実施形態では、転送時の転送形態に応じて、
識別コードAと識別コードBを転送属性に記録している
が、転送時の転送先ごとに識別コードを変更してもよ
い。例えば、電話回線を介してデータ転送を行う際に、
被呼端末のダイアル番号ごとに識別コードを変更しても
よい。また、USB(ユニバーサルシリアルバス)など
のインターフェース部16を介してデータ転送を行う場
合には、相手先を示すID番号ごとに、識別コードを変
更してもよい。このような動作により、電子カメラ11
側では、個々の記録情報の転送先を的確に知り、消去す
べきか否かなどの有益な判断材料とすることができる。
【0096】さらに、第2の実施形態では、通信回線の
一種として電話回線を挙げて説明しているが、これに限
定されるものではない。一般的な通信回線としては、イ
ンターネットなどの通信網や無線通信網なども含まれ
る。また、第2の実施形態では、転送属性に識別コード
Aが設定された記録情報の消去に先だって警告表示を行
っているが、これに限定されるものではない。例えば、
このような記録情報の消去自体を禁止するようにしても
よい。このような動作により、バックアップのない記録
情報の誤消去を、より確実に防止することが可能とな
る。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、記録情報の転送動作に応じて、記録情報の属
性を変更もしくは追加する。したがって、後からこの属
性を参照することにより、関連付けられた記録情報が転
送済みか否かを推定することが可能となる。
【0098】請求項2に記載の発明では、上記の属性と
して、既設の保護属性を活用する。したがって、記録情
報に新規の属性領域などを新たに設けることがなく、従
来の記録情報との互換性を損ねることがない。また、転
送済みの記録情報については保護属性が「消去可能な状
態」に設定されるので、保護属性を解除することなく、
即座に消去することが可能となる。
【0099】請求項3に記載の発明では、記録情報の保
護属性を「消去を禁止する状態」に初期設定する。その
ため、転送前の記録情報については、保護属性が一律に
「消去を禁止する状態」に設定される。その結果、転送
前の貴重な記録情報を誤って消去するなどのトラブルが
未然に防止される。
【0100】一方、転送済みの記録情報については、属
性制御手段5により保護属性が「消去可能な状態」に設
定変更されるので、手間なく消去することが可能とな
る。請求項4に記載の発明では、上記の属性として、記
録情報が転送を完了したものか否かを示す転送属性を設
ける。したがって、後からこの転送属性を参照すること
により、関連付けられた記録情報が転送済みのものか否
かを識別することが可能となる。
【0101】請求項5に記載の発明では、転送属性が
「転送済みを示す状態」に設定された記録情報を一括選
択し、記録媒体上から消去する。そのため、転送完了に
伴って不要となった記録情報を、記録媒体上から効率的
に消去することができる。請求項6に記載の発明では、
記録情報の転送形態もしくは転送先に応じて、転送属性
に記録するコードを変更する。
【0102】したがって、後からこの転送属性のコード
を判別することにより、記録情報の転送形態もしくは転
送先を識別することができる。請求項7に記載の発明で
は、通信回線を介して転送したか否かに応じて、転送属
性に記録するコードを変更する。したがって、後からこ
の転送属性の記録内容を判別することにより、記録情報
が通信回線を介して転送されたものか否かを識別するこ
とができる。
【0103】請求項8に記載の発明では、通信回線を介
して転送された記録情報について、消去動作を禁止もし
くは警告する。したがって、通信回線を介して第三者に
転送しただけで、バックアップのない可能性が高い記録
情報の誤消去を、未然に防止することができる。請求項
9に記載の発明では、保護属性が「消去を禁止する状
態」に設定されている場合、転送属性の状態に一切かか
わらず、消去動作を禁止もしくは警告する。
【0104】このように保護属性を優先的に判断するこ
とにより、消去時などにおける保護属性と転送属性との
競合や矛盾を合理的に排除することができる。請求項1
0に記載の発明では、転送完了信号を確認した後に、属
性の変更を行う。そのため、転送動作が異常終了した場
合には、属性の変更は行われない。したがって、属性を
正確かつ慎重に変更することができる。
【0105】請求項11に記載の発明では、転送動作
が、予め定められた制限時間を越えた場合には、属性の
変更を行わない。そのため、転送中のトラブルなどによ
り転送が完了しなかった場合には、属性の変更は行われ
ない。したがって、属性を正確かつ慎重に変更すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2,4,6,7,10に記載の発明
を説明する原理ブロック図である。
【図2】請求項3に記載の発明を説明する原理ブロック
図である。
【図3】請求項5に記載の発明を説明する原理ブロック
図である。
【図4】請求項8に記載の発明を説明する原理ブロック
図である。
【図5】請求項5,9に記載の発明を説明する原理ブロ
ック図である。
【図6】請求項11に記載の発明を説明する原理ブロッ
ク図である。
【図7】第1の実施形態を示す図である。
【図8】第1の実施形態の外観(背面側)を示す斜視図
である。
【図9】第1の実施形態におけるメインフローを示す図
である。
【図10】第1の実施形態におけるモード変更処理を示
す図である。
【図11】第1の実施形態における撮影モードの動作を
示す流れ図である。
【図12】第1の実施形態におけるコマ番号の選択処理
を示す流れ図である。
【図13】第1の実施形態における再生モードの動作を
示す流れ図である。
【図14】第1の実施形態における転送処理を示す流れ
図である。
【図15】電子カメラ11の接続例を示す図である。
【図16】第2の実施形態の構成を示す図である。
【図17】第2の実施形態における転送モード時の動作
を示す流れ図である。
【図18】第2の実施形態における転送形態の選択画面
を示す図である。
【図19】第2の実施形態における消去モード時の動作
を示す流れ図である。
【図20】第2の実施形態における消去方法の選択画面
を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像手段 2 情報取得手段 3 記録手段 4 転送手段 5 属性制御手段 6 属性初期設定手段 7 一括消去手段 8a 消去手段 8b 誤消去防止手段 9 優先禁止手段 10 タイマー手段 11 電子カメラ 12 撮影光学系 12a モータドライブ回路 12b ズームモータ 13 CCD撮像素子 14 撮像回路 15 マイクロコンピュータ 16 インターフェース部 18 液晶ドライブ回路 19 液晶モニタ 20 コネクタ部 21 メモリーカード 22 画像記憶メモリ 23 圧縮/伸長回路 25 タイマー 26 通信モデム 30 メインスイッチ 31 レリーズ 32 モードスイッチ 33 ズームインスイッチ 34 ズームアウトスイッチ 35 前方選択スイッチ 36 後方選択スイッチ 37 確定スイッチ 38 取り消しスイッチ 39 ファインダ 41 通信ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 智明 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 横沼 則一 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を撮像して画像情報を生成する
    撮像手段と、 前記撮像手段もしくはマイク部もしくは外部入力端子を
    介して、前記画像情報もしくは音声情報を含む記録情報
    を取得する情報取得手段と、 前記情報取得手段から記録情報を取り込み、該記録情報
    を記録媒体に記録する記録手段と、 前記記録媒体もしくは前記情報取得手段から記録情報を
    取り込み、該記録情報を外部に転送する転送手段と、 を備えた電子カメラにおいて、 前記転送手段による記録情報の転送完了の如何に応じ
    て、該記録情報に関連付けられた属性を変更もしくは追
    加する属性制御手段を備えたことを特徴とする電子カメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子カメラにおいて、 前記属性は、 記録情報の消去動作を禁止するか否かを示す保護属性で
    あり、 前記属性制御手段は、 前記転送手段により転送が完了した記録情報を対象にし
    て、該記録情報の保護属性を「消去可能な状態」に設定
    することを特徴とする電子カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子カメラにおいて、 前記情報取得手段により取得された記録情報について、
    前記保護属性を「消去を禁止する状態」に初期設定する
    属性初期設定手段を備えたことを特徴とする電子カメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電子カメラにおいて、 前記属性は、 記録情報が転送を完了したものか否かを示す転送属性で
    あり、 前記属性制御手段は、 前記転送手段により転送が完了した記録情報を対象にし
    て、該記録情報の転送属性を「転送済みを示す状態」に
    設定することを特徴とする電子カメラ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記転送属性が「転送済みを示す状態」に設定された記
    録情報を一括に選択し、前記記録媒体上から消去する一
    括消去手段を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記属性制御手段は、 前記転送手段の転送形態もしくは転送先に応じて、前記
    転送属性に記録するコードを変更し、該転送形態もしく
    は該転送先を識別可能とすることを特徴とする電子カメ
    ラ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の電子カメラにおいて、 前記属性制御手段は、 前記転送手段の転送形態として、通信回線を介して転送
    したか否かを少なくとも識別可能としたコードを転送属
    性に記録することを特徴とする電子カメラ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の電子カメラにおいて、 前記記録媒体上の記録情報を消去する消去手段と、 通信回線を介して転送したことを示す転送属性を有する
    記録情報については、前記消去手段による消去動作を禁
    止もしくは警告する誤消去防止手段と、 を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  9. 【請求項9】 請求項5または請求項8に記載の電子カ
    メラにおいて、 記録情報に既設される保護属性が「消去を禁止する状
    態」のときは、転送属性の状態にかかわらず、該記録情
    報の消去動作を禁止もしくは警告する保護属性優先手段
    を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか1項
    に記載の電子カメラにおいて、 前記属性制御手段は、 前記転送手段が、転送完了を示す転送完了信号を転送先
    から受信した後に、前記属性の変更を行うことを特徴と
    する電子カメラ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至請求項9のいずれか1項
    に記載の電子カメラにおいて、 前記転送手段による転送動作の経過時間を計時するタイ
    マー手段を備え、 前記属性制御手段は、 前記タイマー手段により計時された経過時間が、予め定
    められた制限時間を越えた場合は、前記属性の変更を行
    わないことを特徴とする電子カメラ。
JP17971197A 1997-07-04 1997-07-04 電子カメラ Expired - Lifetime JP3858360B2 (ja)

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