JPH11274084A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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Publication number
JPH11274084A
JPH11274084A JP10072023A JP7202398A JPH11274084A JP H11274084 A JPH11274084 A JP H11274084A JP 10072023 A JP10072023 A JP 10072023A JP 7202398 A JP7202398 A JP 7202398A JP H11274084 A JPH11274084 A JP H11274084A
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JP
Japan
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processing
plasma
discharge
antenna
discharge generating
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Pending
Application number
JP10072023A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Sato
崇之 佐藤
Shinji Yashima
伸二 八島
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の処理の処理特性と装置のスループット
との両方を満足させることができるようにする。 【解決手段】 ICP方式のプラズマCVD装置は、内
部で成膜処理が行われる処理容器11と、処理すべきウ
ェーハWを保持するためのチャック部12と、高周波電
磁誘導によって無電極放電を発生させるための1つのア
ンテナ13と、このアンテナ13に印加する高周波電力
を発生するための高周波発振器14と、アンテナ13を
移動駆動することによりその位置を変更する移動駆動部
15とを有し、移動駆動部15によりアンテナ13を移
動駆動することにより、アンテナ13の位置として、成
膜処理の処理特性と装置のスループットとの両方を満足
させることができる位置を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを使って
処理対象に所定の処理を施すプラズマ処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの製造工程では、
プラズマを使った処理が多く用いられるようになってき
た。
【0003】例えば、化学反応を使ってウェーハの表面
に所定の薄膜を形成するCVD(Chemical Vapor Depos
ition)処理においては、化学反応を促進するためのエ
ネルギーとしてプラズマが用いられることが多い。
【0004】プラズマを使った処理を行うためにはプラ
ズマを生成する必要がある。プラズマを生成するために
は、放電を発生させる必要がある。
【0005】放電を発生させる方式としては、従来、種
々の方式が考えられている。その1つとして、例えば、
無電極放電発生方式がある。この無電極放電発生方式
は、無電極放電によって放電を発生させる方式である。
【0006】この無電極放電発生方式としては、例え
ば、誘導結合方式(以下「ICP(Inductive Coupled
Plasma)方式」という。)がある。このICP方式は、
放電発生用のアンテナに高周波電力を印加し、高周波電
磁誘導によって放電を発生させる方式である。
【0007】放電発生方式として、ICP方式を用いる
従来のプラズマCVD装置では、放電発生用のアンテナ
を予め定めた位置に固定するようになっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、成膜処理の処理特性(薄膜の厚さや質の
均一性等)または装置のスループットのうち、いずれか
一方しか満足させることができないという問題があっ
た。以下、この問題を詳細に説明する。
【0009】CVD装置においては、通常、成膜処理を
開始する前に、成膜すべきウェーハを加熱するようにな
っている。
【0010】この加熱処理は、ICP方式のプラズマC
VD装置においては、通常、プラズマを使って行われ
る。この場合、プラズマの生成は、処理容器の内部に不
活性ガスを供給するとともに、放電発生用のアンテナに
高周波電力を供給することにより行われる。
【0011】また、CVD装置においては、成膜処理を
1回または数回行うたびに、処理容器の内部をクリーニ
ングするようになっている。これは、パーティクルの発
生を抑制するためである。
【0012】すなわち、成膜処理を行う場合は、ウェー
ハの表面だけでなく、処理容器の内壁等にも所定の薄膜
が形成される。この薄膜は成膜処理を重ねるたびに堆積
して行く。しかし、この堆積が進むと、薄膜は処理容器
の内壁等から剥がれ落ち、パーティクルとなる。これに
より、ウェーハの表面にパーティクルが付着し、ウェー
ハの歩留まりが低下する。
【0013】そこで、CVD装置では、成膜処理を1回
または数回行うたびに処理容器の内部をクリーニングす
るようになっている。このような構成によれば、処理容
器の内壁等に付着した薄膜を除去することができる。こ
れにより、パーティクルの発生を抑制することができ
る。
【0014】このクリーニング処理は、通常、処理容器
の内壁等に付着した薄膜をエッチングすることにより行
われる。このエッチング処理は、ICP型のプラズマC
VD装置では、プラズマを用いて行われる。この場合、
プラズマの生成は、処理容器の内部にクリーニングガス
を供給するとともに、放電発生用のアンテナに高周波電
力を供給することにより行われる。
【0015】上述したように、ICP方式のプラズマ処
理装置においては、成膜処理を行う場合だけでなく、ウ
ェーハの加熱処理や処理容器内のクリーニング処理を行
う場合もプラズマの生成が行われる。
【0016】ここで、成膜処理の処理特性は、プラズマ
の分布特性等に依存する。同様に、加熱処理やクリーニ
ング処理の処理効率も、プラズマの分布特性等に依存す
る。プラズマの分布特性等は、アンテナの位置に依存す
る。
【0017】しかし、成膜処理の処理特性を高めるため
のアンテナの位置と、加熱処理の処理効率を高めるため
のアンテナの位置と、クリーニング処理の処理効率を高
めるためのアンテナの位置とは、それぞれ異なる。
【0018】したがって、アンテナの位置として、仮
に、成膜処理の処理特性を高めることができる位置を設
定すると、加熱処理やクリーニング処理の処理効率が低
下する。一方、加熱処理の処理効率を高めることができ
る位置を設定すると、成膜処理の処理特性やクリーニン
グ処理の処理効率が低下する。同様に、クリーニング処
理の処理効率を高めることができる位置を設定すると、
成膜処理の処理特性や加熱処理の処理効率が低下する。
【0019】加熱処理の処理効率が低下すると、ウェー
ハの加熱に時間がかかる。その結果、装置のスループッ
トが低下する。同様に、クリーニング処理の処理効率が
低下すると、処理容器内のクリーニング時間が長くなっ
たり、処理容器の内部を開放して手動でクリーニングす
るメンテナンスの頻度が多くなる。その結果、装置のス
ループットが低下する。
【0020】以上から、従来のICP型のプラズマCV
D装置のように、放電発生用のアンテナを予め定めた位
置に固定するような構成では、成膜処理の処理特性また
は装置のスループットのうち、いずれか一方しか満足さ
せることができないという問題が生じるわけである。
【0021】そこで、本発明は、成膜処理等の所定の処
理の処理特性と装置のスループットとの両方を満足させ
ることができるプラズマ処理装置を提供することを目的
とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載のプラズマ処理装置は、プラズマを使っ
て処理対象に所定の処理を施す装置において、放電発生
手段の位置を変更可能なように構成したものである。
【0023】すなわち、請求項1記載のプラズマ処理装
置は、内部で所定の処理が行われる処理容器と、放電発
生用電力に基づいて、処理容器の内部にプラズマ生成用
の放電を発生させる放電発生手段と、処理対象に対する
放電発生手段の位置を変更可能な位置変更手段とを備え
たことを特徴とする。
【0024】この請求項1記載のプラズマ処理装置で
は、放電発生手段の位置が各処理ごとに位置変更手段に
より変更される。これにより、放電発生手段の位置とし
て、各処理ごとに、所望の位置を設定することができ
る。その結果、所定の処理の処理特性と装置のスループ
ットとの両方を満足させることができる。
【0025】請求項2記載のプラズマ処理装置は、請求
項1記載の装置において、放電発生手段が1つだけ設け
られ、位置変更手段が1つの放電発生手段を移動駆動す
ることにより放電発生手段の位置を変更可能なように構
成されていることを特徴とする。
【0026】この請求項2記載のプラズマ処理装置で
は、放電発生手段が各処理ごとに位置変更手段により移
動駆動される。これにより、放電放電発生手段の位置と
して、各処理ごとに、所望の位置を設定することができ
る。その結果、1つの放電発生手段を用いて、その位置
変更を行うことができるという利点を得ることができ
る。
【0027】請求項3記載のプラズマ処理装置は、放電
発生手段が処理対象に対して互いに異なる位置に位置す
るように複数設けられ、位置変更手段が複数の放電発生
手段に選択的に放電発生用電力を供給することにより放
電発生手段の位置変更を行うように構成されていること
を特徴とする。
【0028】この請求項3記載のプラズマ処理装置で
は、複数の放電発生手段に対して各処理ごとに位置変更
手段により選択的に放電発生用電力が供給される。これ
により、放電発生手段の位置として、各処理ごとに所望
の位置を設定することができる。その結果、電気回路に
よって構成される簡単なスイッチ回路を用いて、放電発
生手段の位置を変更することができるという利点を得る
ことができる。
【0029】請求項4記載のプラズマ処理装置は、請求
項1,2または3記載の装置において、位置変更手段
が、処理対象に対する放電発生手段の位置として、所定
の処理の処理特性を高めることができる位置と、処理対
象の加熱処理の処理効率を高めることができる位置と、
処理容器内のクリーニング処理の処理効率を高めること
ができる位置とを設定可能なように構成されていること
を特徴とする。
【0030】この請求項4記載のプラズマ処理装置で
は、所定の処理と、処理対象の加熱処理と、処理容器内
のクリーニング処理とをプラズマを使って行う装置にお
いて、所定の処理の処理特性を高めることができるとと
もに、処理対象の加熱処理の処理効率と処理容器内のク
リーニング処理の処理効率とを高めることができる。こ
れにより、所定の処理の処理特性と装置のスループット
との両方を満足させることができる。
【0031】請求項5記載のプラズマ処理装置は、請求
項1,2,3または4記載の装置において、放電発生手
段が高周波電磁誘導によって無電極放電を発生させるア
ンテナであることを特徴とする。
【0032】この請求項5記載のプラズマ処理装置で
は、ICP方式のプラズマ処理装置において、請求項
1,2,3または4記載の装置と同じ作用を得ることが
できる。
【0033】請求項6記載のプラズマ処理装置は、請求
項5記載の装置において、処理容器が、所定の処理が行
われる処理部と、プラズマ生成用の放電を発生させる放
電発生部とを有するように構成され、アンテナが放電発
生部に配設されていることを特徴とする。
【0034】この請求項6記載のプラズマ処理装置で
は、処理容器が放電発生部と処理部とを有するICP方
式のプラズマ処理装置において、請求項5記載の装置と
同じ作用を得ることができる。
【0035】なお、上述した処理対象としては、固体デ
バイスの基板がある。また、所定の処理としては、化学
反応を使って基板の表面に所定の薄膜を形成する成膜処
理がある。このような構成では、プラズマを使ったCV
D処理を行う装置において、上述したような作用を得る
ことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0037】[1]第1の実施の形態 [1−1]構成 図1は、本発明の第1の実施の形態の構成を示す側断面
図である。なお、以下の説明では、本発明をICP方式
のプラズマCVD装置に適用した場合を代表として説明
する。
【0038】図示のプラズマCVD装置は、内部で成膜
処理が行われる処理容器(反応容器)11と、処理すべ
きウェーハWを保持するためのチャック部12と、高周
波電磁誘導によって無電極放電を発生させるための1つ
のアンテナ(放射器)13と、このアンテナ13に供給
する高周波電力を発生するための高周波発振器14と、
アンテナ13を移動駆動することにより、その位置を変
更する移動駆動部15とを有する。
【0039】上記処理容器11は、真空容器によって構
成されている。また、この処理容器11は、内部で成膜
処理が行われる処理部111と、無電極放電を発生させ
るための放電発生部112とを有する。なお、処理部1
11は、プラズマ発生部としても用いられる。
【0040】この処理部111は、例えば、円筒状に形
成されている。この円筒状の処理部111は、例えば、
その中心軸Z1が鉛直方向に向くように水平に配設され
ている。この処理部111の上方には、上記放電発生部
112が形成されている。この放電発生部112も、例
えば、円筒状に形成されている。この場合、この円筒状
の放電発生部112は、その径が、例えば、円筒状の処
理部111の径より小さくなるように形成されている。
また、この円筒状の放電発生部112は、その中心軸Z
2が処理部111の中心軸Z1と一致するように水平に
配設されている。
【0041】処理容器11の上端部は、天板1aで閉塞
され、下端部は、底板2aで閉塞されている。処理部1
11と放電発生部112との間は、例えば、円形の孔3
aを介して連通されている。この孔3aは、その中心軸
Z3が処理部111の中心軸Z2に一致するように形成
されている。また、この孔3aの径は、例えば、放電発
生部112の径と一致するように設定されている。
【0042】処理容器11は、放電発生部112の側壁
4aを除いて、例えば、金属によって形成されている。
これに対し、放電発生部112の側壁4aは、誘電体に
よって形成され、誘電体窓とされている。この誘電体と
しては、例えば、石英が用いられる。
【0043】上記チャック部12は、処理部111の底
板2aの上面に配設されている。このチャック部12
は、例えば、円盤状に形成されている。この円盤状のチ
ャック部12は、その中心軸Z4が処理部111の中心
軸Z1と一致するように、配設されている。このチャッ
ク部12の上面には、処理すべきウェーハWが載置され
る。
【0044】上記放電発生用のアンテナ13は、例え
ば、放電発生部112の外部に配設されている。また、
このアンテナ13は、移動駆動部15に保持されてい
る。このアンテナ13としては、例えば、コイル状のア
ンテナが用いられている。このコイル状のアンテナ13
は、その中心軸Z5が処理部111の中心軸Z1と一致
するように配設されている。なお、このコイル状のアン
テナ13は、ターン数が1のアンテナであってもよい
し、複数のアンテナであってもよい。図には、ターン数
が1のアンテナを代表として示す。
【0045】上記高周波発振器14は、一方の端子が放
電発生用のアンテナ13の一方の端部に接続され、他方
の端子がこのアンテナ13の他方の端部に接続されてい
る。なお、図には、図を簡単にするために、高周波発振
器14の一方の端子をアンテナ13の一方の端部に接続
し、他方の電極を断面を描くために分割されたアンテナ
13の分割端部に接続するようにして示す。
【0046】上記移動駆動部15は、放電発生用のアン
テナ13を処理部111の中心軸Z1方向に直線駆動す
ることにより、このアンテナ13を互いに異なる3つの
位置P1,P2,P3に位置決めするようになってい
る。
【0047】ここで、ウェーハWから最も遠い位置P1
は、例えば、成膜処理の処理特性を高めることができる
位置であり、ウェーハWから2番目に遠い位置P2は、
例えば、加熱処理の処理効率を高めることができる位置
であり、ウェーハWから最も近い位置P3は、クリーニ
ング処理の処理効率を高めることができる位置である。
以下、位置P1,P2,P3をそれぞれ第1,第2,第
3の位置という。
【0048】成膜用の第1の位置P1は、均一性の良い
プラズマを得ることができるような位置に設定される。
すなわち、膜堆積とバイアススパッタエッチングの均一
性が良いような位置が設定される。加熱用の第2の位置
は、ウェーハWをより早く加熱することができるような
位置に設定される。さらに、クリーニング用の第3の位
置は、ウェーハWから最も近いのは、処理部111の内
壁に堆積した膜をよりきれいにエッチングすることがで
きるような位置に設定される。
【0049】なお、移動駆動部15は、図示しない絶縁
体を介して処理部111の上に配設されている。
【0050】図2は、移動駆動部15の構成の一例を示
す図である。図示の移動駆動部15は、ナット部151
と、このナット部151を昇降駆動するボールねじ15
2と、このボールねじ152を回転駆動するモータ15
3と、このモータ153の回転をボールねじ152に伝
達するギヤ部154と、アンテナ13をナット部151
に取り付ける取付け部155とを有する。
【0051】[1−2]動作上記構成において、動作を
説明する。まず、ウェーハWを所定の温度まで加熱した
後、このウェーハWの表面に所定の薄膜を形成する場合
の処理を説明する。
【0052】この場合、まず、処理すべきウェーハWが
チャック部12の上面に載置される。また、放電発生用
のアンテナ13が移動駆動部15により加熱処理の処理
効率を高めることができる第2の位置P2に位置決めさ
れる。さらに、処理容器11の内部の雰囲気が図示しな
い真空排気手段により排出される。
【0053】この真空排気処理により、処理容器11の
内部の圧力が予め定めた圧力になると、図示しない不活
性ガス供給手段により、処理部111の内部に不活性ガ
スが供給される。また、高周波発振器14から出力され
る高周波電力がアンテナ13に供給される。なお、この
場合、真空排気処理はそのまま続行される。
【0054】アンテナ13に高周波電力が供給されるこ
とにより、高周波電磁誘導によって、アンテナ13の内
側、すなわち、放電発生部112の内部に高周波磁界が
形成される。この高周波磁界により放電発生部112の
内部の電子が加速される。この加速電子が不活性ガスの
中性分子に衝突することにより、不活性ガスがプラズマ
化される。これにより、加熱効率を高めることができる
ような位置にプラズマが生成される。このプラズマによ
り、チャック部12の上面に載置されたウェーハWが加
熱される。
【0055】ウェーハWが所定温度まで加熱されると、
不活性ガスの供給が停止される。これにより、ウェーハ
Wの加熱処理が終了する。但し、この場合、真空排気処
理と高周波電力の印加処理とはそのまま続行される。こ
の後、ウェーハWの表面に所定の薄膜を形成する成膜処
理が実行される。
【0056】この成膜処理においては、放電発生用のア
ンテナ13が移動駆動部15により図中上方に直線駆動
される。これにより、このアンテナ13は、成膜処理の
処理特性を高めることができる第1の位置P1に位置決
めされる。
【0057】また、この成膜処理においては、図示しな
い反応ガス供給手段により、処理部111の内部に成膜
用の反応ガスが供給される。これにより、高周波電磁誘
導により、反応ガスがプラズマ化される。その結果、薄
膜の厚さや質の均一性を高めることができるプラズマが
生成される。このプラズマにより、チャック部12の上
面に載置されたウェーハWの表面に所定の薄膜が形成さ
れる。
【0058】なお、上述した成膜処理を行う場合は、図
示しない高周波発振器からチャック部12に高周波電力
が印加される。これにより、ウェーハWの上方に生成さ
れたプラズマがウェーハWに引き寄せられる。その結
果、成膜処理とスパッタエッチング処理とを同時に行う
ことができる。
【0059】以上が、処理すべきウェーハWを所定の温
度まで加熱した後、このウェーハWの表面に所定の薄膜
を形成する場合の処理である。次に、処理容器11の内
部をクリーニングする場合の処理を説明する。
【0060】このクリーニング処理においては、放電発
生用のアンテナ13が、移動駆動部15によりクリーニ
ング処理の処理効率を高めることができる第3の位置P
3に位置決めされる。また、このクリーニング処理にお
いては、処理容器11の内部の雰囲気が図示しない真空
排気手段により排出される。
【0061】この真空排気処理により、処理容器11の
内部の圧力が予め定めた圧力になると、図示しないクリ
ーニングガス供給手段により、処理部111の内部にク
リーニングガスが供給される。また、アンテナ13に高
周波発振器14から出力される高周波電力が印加され
る。
【0062】これにより、高周波電磁誘導によって、処
理容器11の内部のクリーニングガスがプラズマ化され
る。その結果、クリーニング効率を高めることができる
位置にプラズマが生成される。このプラズマにより、処
理容器11の内壁等に堆積した薄膜がエッチングされ
る。その結果、この薄膜が除去される。
【0063】以上が、処理容器11の内部をクリーニン
グする処理である。次に、図2を参照しながら、移動駆
動部15の動作を説明する。
【0064】アンテナ13を現在の位置から目的とする
位置に直線駆動する場合は、モータ153が正方向また
は負方向に回転する。この回転は、ギヤ部154を介し
てボールねじ152に伝達される。これにより、ボール
ねじ152が時計方向または反時計方向に回転駆動され
る。その結果、ナット部151が鉛直方向に上昇駆動ま
たは下降駆動される。これにより、アンテナ13が同方
向に上昇駆動または下降駆動される。
【0065】アンテナ13が目的とする位置に到達する
と、モータ153の回転が停止する。これにより、ボー
ルねじ152の回転駆動が停止され、ナット部151の
昇降駆動が停止される。その結果、アンテナ13が目的
とする位置に位置決めされる。
【0066】[1−3]効果 以上詳述した本実施の形態によれば、次のような効果を
得ることができる。
【0067】(1)まず、本実施の形態によれば、放電
発生用のアンテナ13の位置を変更することができるよ
うにしたので、このアンテナ13の位置として、成膜処
理の処理特性を高めることができる第1の位置P1と、
加熱処理の処理効率を高めることができる第2の位置P
2と、クリーニング処理の処理効率を高めることができ
る第3の位置P3とを選択的に設定することができる。
これにより、成膜処理の処理特性と装置のスループット
との両方を満足させることができる。
【0068】(2)また、本実施の形態によれば、放電
発生用のアンテナ13を移動駆動する移動駆動部15を
設け、この移動駆動部15によりアンテナ13を移動駆
動することによりその位置を変更するようにしたので、
放電発生用のアンテナ13として、1つのアンテナを用
いるだけでこのアンテナ13の位置変更を行うことがで
きるという利点を得ることができる。
【0069】(3)さらに、本実施の形態によれば、移
動駆動部として、ボールねじ152を用いてアンテナ1
3を移動駆動する移動駆動部15を用いるようにしたの
で、アンテナ13を所望の位置に位置決めする場合の位
置決め精度を高めることができる。
【0070】[2]第2の実施の形態 [2−1]構成 図3は、本発明の第2の実施の形態の構成を示す側断面
図である。なお、図3において、先の図1とほぼ同一機
能を果たす部分には、同一符号を付して詳細な説明を省
略する。
【0071】先の実施の形態では、放電発生用のアンテ
ナとして、1つのアンテナ13を設け、このアンテナ1
3を移動駆動することにより、放電発生用のアンテナの
位置を変更する場合を説明した。
【0072】これに対し、本実施の形態は、図3に示す
ように、放電発生用のアンテナとして、コイル状の3つ
のアンテナ13(1),13(2),(3)を設け、こ
の3つのアンテナ13(1),13(2),(3)に高
周波電力を選択的に供給することにより、放電発生用の
アンテナの位置を変更するようにしたものである。
【0073】ここで、アンテナ13(1),13
(2),(3)は、それぞれ第1の位置P1、第2の位
置P2、第3の位置P3に位置決めされている。また、
これらは、スイッチ回路16を介して選択的に高周波電
力が供給されるようになっている。
【0074】このスイッチ回路16は、3つの固定接点
161,162,163と1つの可動接点164とを有
する。3つの固定接点161,162,163は、それ
ぞれアンテナ13(1),13(2),(3)の一方の
端部に接続され、可動接点164は、高周波発振器14
の一方の端子に接続されている。この高周波発振器14
の他方の端子は、3つのアンテナ13(1),13
(2),(3)の他方の端部に共通接続されている。
【0075】[2−1]動作 上記構成において、本実施の形態の特徴とする動作を説
明する。
【0076】ウェーハWを加熱する場合は、スイッチ回
路16の可動接点164が固定接点162に接続され
る。これにより、この場合は、第2の位置P2に位置決
めされたアンテナ13(2)に高周波電力が供給され
る。その結果、この場合は、加熱効率を高めることがで
きる分布特性等を持つプラズマが生成される。
【0077】ウェーハWに所定の薄膜を形成する場合
は、スイッチ回路16の可動接点164が固定接点16
1に接続される。これにより、この場合は、第1の位置
P1に位置決めされたアンテナ13(1)に高周波電力
が印加される。その結果、この場合は、成膜効率を高め
ることができる分布特性等を持ったプラズマが生成され
る。
【0078】処理容器11の内部をクリーニングする場
合は、スイッチ回路16の可動接点164が固定接点1
63に接続される。これにより、この場合は、第3の位
置P3に位置決めされたアンテナ13(3)に高周波電
力が印加される。その結果、この場合は、クリーニング
効率を高めることができる分布特性等を持ったプラズマ
が生成される。
【0079】[2−3]効果 以上詳述した本実施の形態によれば、先の実施の形態と
同様に、成膜処理の処理特性と装置のスループットとの
両方を満足させることができるとともに、さらに、次の
ような効果を得ることができる。
【0080】すなわち、本実施の形態によれば、放電発
生用のアンテナとして、ウェーハWに対する位置が互い
に異なる3つのアンテナ13(1),13(2),13
(3)を設け、これらに選択的に高周波電力を供給する
ことにより、放電発生用のアンテナの位置を変更するよ
うにしたので、電気回路によって構成される簡単なスイ
ッチ回路16を用いて、アンテナの位置を変更すること
ができるという利点を得ることができる。
【0081】[3]その他の実施の形態 以上、本発明の2つの実施の形態を詳細に説明したが、
本発明は、上述したような実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0082】(1)例えば、先の実施の形態では、放電
発生用のアンテナ13,13(1),13(2),13
(3)の位置として、3つの位置P1,P2,P3を設
定する場合を説明した。しかしながら、本発明は、2つ
または4つ以上の位置を設定するようにしてもよい。
【0083】多数の位置を設定する場合は、第1の実施
の形態の構成と第2の実施の形態の構成とを組み合わせ
るようにしてもよい。例えば、図3に示す3つのアンテ
ナ13(1),13(2),13(3)とスイッチ回路
16とを図1に示す移動駆動部15により一緒に移動駆
動するようにしてもよい。この場合、移動位置として、
例えば、2つの位置する設定するようにすれば、放電発
生用のアンテナの位置として、最高で6つ、最低でも4
つの位置を設定することができる。
【0084】(2)また、先の第1の実施の形態では、
移動駆動部として、ボールねじ152等からなる移動駆
動部15を用いる場合を説明した。しかしながら、本発
明は、例えば、エアシリンダ等からなる移動駆動部を用
いるようにしてもよい。
【0085】(3)さらに、先の実施の形態では、本発
明を、放電発生用のアンテナとして、コイル状のアンテ
ナ13,13(1),13(2),13(3)を用いる
ICP方式のプラズマCVD装置に適用する場合を説明
した。しかしながら、本発明は、コイル状以外の形状、
例えば、スパイラル状のアンテナを用いる装置にも適用
することができる。
【0086】(4)また、先の実施の形態では、本発明
を、放電発生用のアンテナ13,13(1),13
(2),13(3)を処理容器11の外部に配設する構
成のICP方式のプラズマCVD装置に適用する場合を
説明した。しかしながら、本発明は、アンテナ13,1
3(1),13(2),13(3)を処理容器11の内
部に配設する構成の装置にも適用することができる。
【0087】(5)さらに、先の実施の形態では、本発
明を、ICP方式のプラズマCVD装置に適用する場合
を説明した。しかしながら、本発明は、ICP方式以外
の無電極放電発生方式のプラズマCVD装置、例えば、
ヘリコン方式のプラズマCVD装置にも適用することが
できる。
【0088】(6)また、本発明は、無電極放電発生方
式以外の放電発生方式、例えば、(a)ECR放電発生
方式、(b)マグネトロン放電発生方式、(c)二極放
電発生方式、(d)熱電子放電発生方式等のプラズマC
VD装置にも適用することができる。この場合は、それ
ぞれ(a)導波管や磁気コイル、(b)電極、(c)電
極、(d)電極や集束コイルの位置を変更すればよい。
【0089】(7)さらに、先の実施の形態では、本発
明を、半導体デバイスのウェーハWに所定の薄膜を形成
するプラズマCVD装置に適用する場合を説明した。し
かしながら、本発明は、半導体デバイス以外の固体デバ
イスの基板、例えば、液晶表示デバイスのガラス基板に
所定の薄膜を形成するプラズマCVD装置にも適用する
ことができる。
【0090】(8)また、先の実施の形態では、本発明
を、プラズマを使って成膜処理を行うプラズマCVD装
置に適用する場合を説明した。しかしながら、本発明
は、プラズマを使って成膜処理以外の処理を行うプラズ
マ処理装置、例えば、プラズマを使って基板の表面をエ
ッチングするプラズマエッチング装置やプラズマを使っ
て基板上のレジストを気相中で除去するプラズマアッシ
ング装置にも適用することができる。
【0091】(9)この他にも、本発明は、その要旨を
逸脱しない範囲で、種々様々変形実施可能なことは勿論
である。
【0092】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1,2,3,
4,5,6記載のプラズマ処理装置によれば、放電発生
手段の位置を変更することができるようにしたので、放
電発生手段の位置として、各処理ごとに所望の位置を設
定することができる。これにより、所定の処理の処理特
性と装置のスループットとの両方を満足させることがで
きる。
【0093】また、請求項2,4,5,6記載のプラズ
マ処理装置によれば、請求項1記載の装置において、放
電発生手段を移動駆動することによりその位置を変更す
るようにしたので、1つの放電発生手段を用いてその位
置を変更することができるという利点を得ることができ
る。
【0094】さらに、請求項3,4,5,6記載のプラ
ズマ処理装置によれば、請求項1記載の装置において、
複数の放電発生手段を設け、これらに選択的に放電発生
用電力を供給することによりその位置を変更するように
したので、電気回路によって構成される簡単なスイッチ
回路を用いて放電発生手段の位置を変更することができ
るという利点を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す側断面
図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における移動駆動部
の具体的構成の一例を示す側面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の構成を示す側断面
図である。
【符号の説明】
11…処理容器、12…チャック部、13,13
(1),13(2),13(3)…アンテナ、14…高
周波発振器、15…移動駆動部、16…スイッチ回路、
151…ナット部、152…ボールねじ、153…モー
タ、154…ギヤ部、155…取付け部、111…処理
部、112…放電発生部、1a…天板、2a…底板、3
a…孔、4a…側壁。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマを使って処理対象に所定の処理
    を施すプラズマ処理装置において、 内部で前記所定の処理が行われる処理容器と、 放電発生用電力に基づいて、前記処理容器の内部にプラ
    ズマ生成用の放電を発生させる放電発生手段と、 前記処理対象に対する前記放電発生手段の位置を変更可
    能な位置変更手段とを備えたことを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記放電発生手段が1つだけ設けられ、 前記位置変更手段が前記1つの放電発生手段を移動駆動
    することにより前記放電発生手段の位置を変更可能なよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1記載のプ
    ラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記放電発生手段が前記処理対象に対し
    て互いに異なる位置に位置するように複数設けられ、 前記位置変更手段が前記複数の放電発生手段に選択的に
    前記放電発生用電力を供給することにより前記放電発生
    手段の位置を変更可能なように構成されていることを特
    徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記位置変更手段が、前記処理対象に対
    する前記放電発生手段の位置として、前記所定の処理の
    処理特性を高めることができる位置と、前記処理対象の
    加熱処理の処理効率を高めることができる位置と、前記
    処理容器内のクリーニング処理の処理効率を高めること
    ができる位置とを設定可能なように構成されていること
    を特徴とする請求項1,2または3記載のプラズマ処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記放電発生手段が高周波電磁誘導によ
    って無電極放電を発生させるアンテナであることを特徴
    とする請求項1,2,3または4記載のプラズマ処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記処理容器が、 前記所定の処理が行われる処理部と、 前記プラズマ生成用の放電が発生させられる放電発生部
    とを有するように構成され、 前記アンテナが前記放電発生部に配設されていることを
    特徴とする請求項5記載のプラズマ処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009252996A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Ulvac Japan Ltd アンテナ、交流回路、及びプラズマ処理装置

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