JPH11273050A - 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Info

Publication number
JPH11273050A
JPH11273050A JP6906998A JP6906998A JPH11273050A JP H11273050 A JPH11273050 A JP H11273050A JP 6906998 A JP6906998 A JP 6906998A JP 6906998 A JP6906998 A JP 6906998A JP H11273050 A JPH11273050 A JP H11273050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
underlayer
recording medium
film
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6906998A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Suzuki
博之 鈴木
Akira Ishikawa
石川  晃
Juliant Jayapurauira David
ジュリアント ジャヤプラウィラ ダビッド
Yoshifumi Matsuda
好文 松田
Shinan Yaku
四男 屋久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP6906998A priority Critical patent/JPH11273050A/ja
Publication of JPH11273050A publication Critical patent/JPH11273050A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンタクト・スタート・ストップあるいはロ
ード・アンロードにおける粘着を解除し、同時に高線記
録密度における高出力分解能と雑音に対する出力の比率
を増加させた磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】 基板上に、スパッタリング法により粗い
表面を有する第1の下地層2を形成し、その上層にアモ
ルファス膜からなる第2の下地層3を形成させ、さらに
その上層にスパッタリング法により高結晶配向膜からな
る第3の下地層4を形成した後、保磁力制御膜からなる
第4の下地層5、コバルトを主成分とする合金からなる
磁性層6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大容量の情報記録
が可能な磁気記録媒体及び磁気記憶装置に係わり、特に
高密度磁気記録に好適な磁気記録媒体及びこれを用いた
小型大容量の磁気記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記憶装置に対する大容量化の要求は
現在ますます高まりつつある。従来の磁気ヘッドとして
は、磁束の時間的な変化に伴う電圧変化を利用した電磁
誘導型磁気ヘッドが用いられてきた。この電磁誘導型ヘ
ッドでは、一つのヘッドで記録と再生の両方を行うこと
ができるが、再生時の感度、信号対雑音比(S/N比)
が劣り、高密度記録に適さない欠点があった。
【0003】これに対して、近年、記録と再生のヘッド
を分離して、再生にはより高感度な磁気抵抗(MR)効
果型ヘッドを利用した複合型ヘッドの採用が急速に進み
つつある。この磁気抵抗(MR)効果型ヘッドは、ヘッ
ド素子の電気抵抗が媒体からの漏洩磁束の変化に伴って
変化することを利用するものである、さらに、近年、複
数の磁性層を非磁性層を介して積層したタイプの磁性層
で生じる非常に大きな磁気抵抗変化を利用した、より高
感度な、巨大磁気抵抗(GMR)効果型ヘッドまたはス
ピンバルブ効果型ヘッドと呼ばれるヘッドの開発も進み
つつある。この巨大磁気抵抗(GMR)効果型またはス
ピンバルブ効果型ヘッドは、非磁性層を介した複数の磁
性層の相対的な磁化方向が、媒体からの漏洩磁界により
変化し、磁気抵抗が変化することを利用するものであ
る。
【0004】一方、磁気記録媒体に対する高記録密度化
にも種々の努力が払われている。磁気記録媒体に対する
高記録密度化には、(1)低ノイズ化、(2)耐摺動性
の向上、及び(3)プロセスマージンの向上を満たした
上で、安定した磁気特性の実現することが要求される。
【0005】そこで、例えば、磁性層を被着する下地層
を、多層化し、基板側の下地層は、非磁性支持体との密
着性が良くコンタクト・スタート・ストップあるいはロ
ード・アンロードに対する耐久性を良好にし、かつ、こ
の基板側の下地層の上に磁性層側の下地層、磁性層、保
護層を順次形成するときに非磁性支持体から放出され磁
気特性に悪い影響を及ぼす水分等のガスを吸蔵し、磁性
層側の下地層や磁性層にガスが到達しないようなガスの
バリヤーとする技術が、特公平7−58539号公報、
特公平7−101502号公報、特許公報260728
8号等に示されている。
【0006】すなわち、特公平7−101502号公報
(特開昭62−293511号公報)に記載されている
技術は、セラミックス、ガラス、またはガラスグレージ
ングを施したセラミックスからなる非磁性の非金属基板
上に、金属下地層及び磁性層を積層被着した磁気記録媒
体であって、基板と金属下地層との間に、Ti、Zr、
Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wのうち少なくと
も1種の元素を含む金属の酸化物からなり、かつ、厚み
方向の酸素濃度が金属下地膜(磁性層側下地層)方向に
連続的または段階的に減少する特性を有した中間層(基
板側下地層)を介在させたものである。
【0007】また、特公平7−58539号公報(特開
昭62−293512号公報)に記載されている技術
は、セラミックス、ガラスまたはガラスグレージングを
施したセラミックスからなる非磁性の非金属基板上に、
金属下地層及び磁性層を積層被着した磁気記録媒体であ
って、基板と金属下地層との間に、Ti、Zr、Hf、
V、Nb、Ta、Cr、Mo、Wのうち少なくとも1種
の元素を含む金属の酸化物からなり、かつ、厚み方向の
酸素濃度が金属下地膜方向に連続的または段階的に減少
する特性を有した酸化物層と、Ti、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Cr、Mo、Wのうち少なくとも1種の元
素を含む金属または合金からなる層とを順次積層した中
間層を介在させたものである。
【0008】さらに、特許第2607288号に記載さ
れている技術は、基板上に、スパッタリング法により粗
い表面を有する第1の下地層を形成させ、その上層にア
モルファス膜からなる第2の下地層を形成させ、さらに
その上層にスパッタリング法により結晶高配向膜からな
る第3の下地層、コバルトを主成分とする合金からなる
磁性層及び炭素保護膜をこの順に形成した磁気記録媒体
である。
【0009】特開平7−21543号公報に記載されて
いる技術は、非磁性支持体上に、体心立方構造を有する
金属からなる非磁性下地膜、貴金属を含有しCoを主成
分とする合金磁性膜及び保護膜を、順次被覆した磁気記
録媒体において、前記非磁性下地膜と前記合金磁性膜と
の間に、前記非磁性下地膜と前記合金磁性膜とに接して
第2の非磁性下地膜を介在させ、前記第2の非磁性下地
膜を、前記金属の結晶格子定数よりも大きい結晶格子定
数を有する第2の金属と前記金属との合金の膜とするこ
とにより、前記非磁性下地膜と前記合金磁性膜との結晶
格子定数の差よりも前記第2の非磁性下地膜と前記合金
磁性膜との結晶格子定数の差を小さくしたことを特徴と
する磁気記録媒体である。
【0010】さらに、基板と磁性層の間に窒素を添加し
たクロム(Cr)下地層を用いた例が、「ジャーナル
オブ アプライド フィジックス」第63巻8号(19
88年4月15日号)3269頁(“Journal
of Applied Physics”Vol.6
3,No.8、(1988) p.3269)に記載さ
れている。この場合、下地層に窒素を添加することによ
り、その後形成するコバルト合金磁性層の磁化容易軸が
膜面垂直方向に配向しやすくなり、面内方向に測定した
保磁力が低減するため、面内磁気記録媒体として、基板
と磁性層の間に窒素を添加したCr下地層を用いること
は好ましくないことが示されている。
【0011】また、同様に基板と磁性層の間に窒素を添
加したCr下地層を用いた例は、特開平4−64914
号公報にも記載されている。このほか多層下地膜の例と
して特開昭63−187416号公報が知られている。
【0012】さらに、特公平6−66087号公報及び
米国特許4,789,598号には、クロム濃度が17
原子%を超える磁性層について記載されている。
【0013】バルクでB2構造をとるNiAl規則合金
薄膜を磁性層の下地層に用いる例は、例えば、「ジャー
ナル オブ アプライド フィジックス」第81巻8号
(1997年4月15日号)4369頁(“Journ
al of AppliedPhysics”Vol.
81,No.8、(1997) p.4369)に記載
されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平7−101
502号公報に記載された従来の技術、すなわち、基板
と金属下地層との間に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、
Ta、Cr、Mo、Wのうち少なくとも1種の元素を含
む金属の酸化物からなり、かつ、厚み方向の酸素濃度が
金属下地膜方向に連続的または段階的に減少する特性を
有した中間層を介在させた媒体は、220kFCI以上
に線記録密度を増加させた場合、出力分解能が小さくな
るため相対的に出力分解能は安定せず、また、再生出力
が大きくなるように磁気ヘッドの浮上高さを下げた場合
に、雑音に対する出力の比率が低下した。ここで出力分
解能とは、磁気記憶装置に用いる磁気記録媒体に対して
想定した線記録密度で記録した信号の再生出力に対する
孤立再生波の出力の割合を示す指標である。
【0015】前述した磁気抵抗効果型ヘッドは再生感度
が極めて高いため、高密度記録に適している。しかしな
がら、磁気記録媒体からの再生信号だけでなく、ノイズ
に対する感度も同時に高くなる。このため、磁気記録媒
体には従来以上に低ノイズ化が求められる。
【0016】前記特公平7−101502号公報に記載
された従来の技術においては、また、磁気記録媒体の表
面が平坦であることから、磁気ヘッドが磁気記録媒体に
粘着しやすくなり、耐摺動性に問題があった。
【0017】さらに、前記特許第2607288号に記
載の技術は、基板上に、スパッタリング法により粗い表
面を有する第1の下地層を形成させ、その上層にたとえ
ばアモルファス膜からなる第2の下地層を形成させ、さ
らにその上層にスパッタリング法により結晶高配向膜か
らなる第3の下地層を形成後、その第3の下地層上に直
接、コバルトを主成分とする合金からなる磁性層を形成
しているが、酸化物や炭素からなるアモルファス膜から
不純物が磁性層に容易に拡散するため、厚さが25nm
以下の薄い磁性膜を、保磁力160kA/m以上で制御
して量産することは難しかった。
【0018】特開平7−21543号公報では、ガラス
基板上に不連続な島状構造を形成するために、Ti膜及
びAl膜からなる2層の下地層を、上記Ti膜及びAl
膜のそれぞれの膜厚が、30nm及び15nmとなるよ
うに形成し、この上に順次、非晶質構造をとるTiSi
合金膜、80〜140nmのCr膜、合金磁性膜の結晶
格子定数の値に近づけたCr−10%Mo合金膜、さら
に、磁性膜としてCo−13%Cr−6%Pt合金膜を
膜を56nmの厚さとなるように形成することが提案さ
れている。なお、変形例として、磁性層の組成として、
Co−22%Ni−9.5%Cr−0.8%Nb合金膜
を51nmの厚さとなるように形成すること、さらに保
護膜として、カーボン保護層を形成することも示されて
いる。
【0019】これらの層を形成するためには、少なくと
も7層の異なった層形成を行う必要があるが、Cr膜が
厚いため短時間形成には不向きである。さらに、残留磁
束密度Brと磁性層の膜厚tとの積、Br×tが、3.
2mA(40ガウス・ミクロン)以上12mA(150
ガウス・ミクロン)以下で、保磁力Hcが160kA/
m以上の磁性層を、安定して形成するためのプロセス及
び組成に対する配慮が欠けていた。
【0020】特公平6−66087号公報及び米国特許
第4,789,598号には、クロム濃度が17原子%
を超える磁性層について記載されている。しかしなが
ら、膜厚が20nmよりも薄い磁性膜で、保磁力Hcを
160kA/m以上で安定して制御して量産することに
関しては配慮されていなかった。
【0021】バルクでB2構造をとるNiAl規則合金
をスパッタした薄膜を磁性層の下地層に用いる例は、例
えば、ジャーナル オブ アプライド フィジックス第
81巻8号(1997年4月15日号)4369頁
(J.Appl.Phys.、Vol.81.No.
8、(1997)p.4369)に記載されている。
【0022】しかしながら、バルクでB2構造をとるN
iAl規則合金を用いて形成した薄膜を磁性層の下地層
に用いた場合に、Cr下地層を用いた場合と同程度の大
きさの保磁力が得られるように単層の規則合金下地薄膜
で保磁力を制御する技術は開示されていなかった。
【0023】したがって、本発明の第1の目的は、下地
層と基板の接着強度を向上させたまま、コンタクト・ス
タート・ストップあるいはロード・アンロード時におけ
る粘着を防止し、かつ、保磁力を安定して向上させて高
線記録密度における出力分解能と雑音に対する出力の比
率を増加させ、かつプロセスマージンを大きくした磁気
記録媒体を提供することである。
【0024】また、本発明の第2の目的は、そのような
磁気記録媒体を用いるのに適した磁気記憶装置を提供す
ることである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために、本発明の磁気記録媒体は、基板上に、スパッ
タリング法により粗い表面を有する第1の下地層を形成
し、その上層に微結晶あるいは実質的にアモルファス膜
からなる第2の下地層を形成し、さらにその上層にスパ
ッタリング法により結晶高配向膜からなる第3の下地層
を形成した後、保磁力制御膜からなる第4の下地層、コ
バルトCoを主成分とする合金Ptからなる磁性層を形
成するようにしたものである。
【0026】前記スパッタリング法により粗い表面を有
する第1の下地層は、Cr、Mo、W、V、Nb、T
a、Ti、Zr、Hf、Yからなる群から選ばれた元素
を主成分とする金属または合金であることが好ましい。
その理由は、これらの元素が高融点の元素であり、薄膜
形成時の原子の移動度が小さく、また基板との接着強度
が大きいことによる。
【0027】第1の下地層は、その厚さを5nm以上、
50nm以下とすることが好ましい。第1の下地層の厚
さが5nm未満の場合、一般的には島状成長はするもの
の、その後多数の積層膜を形成することにより島状成長
した突起はこれらの多層膜でその突起の効果が消失して
しまう。また、第1の下地層が50nmを上回ると、量
産の効率が下がるので好ましくない。
【0028】第1の下地層の上層に、微結晶あるいは実
質的にアモルファス膜からなる第2の下地層を形成させ
るためには、Co、Ti、Zr、Hf、V、Nb、T
a、Cr、Mo、W、Si及びAlからなる群から選ば
れた少なくとも1種の元素を含む酸化物と窒素とをとも
に含む合金層を形成することが好ましい。このような合
金層はアルゴン中に水蒸気分圧を制御した空気を導入し
ても形成可能である。
【0029】上記の元素を含む酸化物とは、前記の元素
の酸化物でも、前記の元素と前記の元素の酸化物の混合
物であっても良いことを意味する。例えば、この元素が
Zrであるとき、ZrO2であっても、ZrとZrO2
の混合物であっても良い。
【0030】第2の下地層は、その厚さを5nm以上、
50nm以下とすることが好ましい。薄膜形成において
は、一般的には、数秒程度のごく短い時間で薄膜を形成
する必要がある。しかし、第2の下地層の厚さが薄すぎ
て、5nm未満では、薄膜形成を良好に制御することは
難しく、また、膜厚が薄いとき第1の下地層に対する被
覆率が低くなる。また前述したように50nmを上回る
厚い下地層では、量産の効率が下がるので好ましくな
い。
【0031】第2の下地層で、Ti、Zr、Hf、V、
Nb、Ta、Mo、W、Si及びAlからなる群から選
ばれた元素は、Crに比べて酸化され易い。窒素を除い
たこれらの元素の組成比は、これらの元素が酸化物の
形、例えばZrO2として5モル%から50モル%の範
囲で含まれることが好ましい。5モル%未満では結晶粒
が微細化しにくいからである。窒素濃度は、CrとNの
合計に対して0.1原子%から50原子%の範囲が好ま
しく、1原子%から50原子%の範囲がより好ましい。
【0032】第2の下地層の上部(第3の下地層側)に
は結晶高配向膜が存在する。後述するように、結晶高配
向膜は、面心立方構造をとる非磁性金属若しくは非磁性
合金又はバルクでB2構造をとる金属間化合物のNiA
lからなることが望ましい。例えば、NiAlのよう
な、磁性膜と結晶整合性の良い配向が期待される金属間
化合物の薄膜、(100)配向した不規則固溶体を形成
する非磁性Ni基合金、(100)配向した純Al、又
は、Al−Cu合金等の薄膜が用いられる。
【0033】このような構成とするとき、製造時の条件
により、第2の下地層の窒素等の不純物が第3の下地層
に一部移動する場合がある。そのとき、第2の下地層及
び第3の下地層間の界面において第3の下地層の結晶核
の発生頻度が高くなり、必ずしも、第3の下地層が(1
00)配向した構造をとらなくなることがある。この
時、第3の下地層の最終表面で例えば(100)配向し
た構造の核を形成しておき、酸素や窒素の移動をこの第
3の下地層までとなるようにすれば、第4の保磁力制御
層は(100)配向し所望の性質を保つことができる。
【0034】前述したような第3の下地層上にCr−T
i合金あるいはCr−Ti−Si合金のような粒径、格
子定数と結晶配向が制御でき、下地層から不純物等の混
入のない第4の保磁力制御膜を形成し、この第4の保磁
力制御膜上に連続して、コバルトを主成分とする合金か
らなる磁性層を形成することにより、前述の課題を解決
できる。
【0035】前記第4の下地層はTi、Zr、Hf、
V、Nb、Ta、Mo、W、Si、Al等の内の少なく
とも1種の元素を含んでいても良い。これらの元素のう
ち、Ti、V等の小さな元素はおよそ25原子%まで、
Mo等の中位の大きさの元素はおよそ12原子%位ま
で、Zr等の大きな元素はおよそ5原子%位まで含むこ
とが、磁性層の保磁力及び結晶粒径、第4の下地層の格
子定数を制御する上で好ましい。これらの値は大略の値
で、各元素についての正確な値は過飽和固溶体を仮定す
ることによりベガード則から容易に求めることができ
る。
【0036】第4の保磁力制御層の厚みも前述したのと
同様な理由により5nm以上50nm以下とすることが
好ましい。
【0037】さらに、磁性層の構成元素に占めるCo、
Ni及びPtの濃度が、合計で80原子%以下であり、
膜面内で試料振動型磁力計で測定した保磁力が160k
A/m以上あることが好ましい。これは、磁気特性の磁
性膜厚依存性が小さく、電磁変換特性に優れることによ
る。ただし、保磁力が高すぎるとオーバーライト特性が
低下するため、媒体の保磁力は重ね書き可能な範囲で制
御可能な大きさであることが好ましい。
【0038】次に、前記第2の目的を達成するために、
本発明の磁気記憶装置は、前記のいずれかの磁気記録媒
体と、磁気記録媒体を駆動する駆動部と、記録部と再生
部からなり、再生部が磁気抵抗効果型磁気ヘッドで構成
される磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対し
て相対運動させる手段と、磁気ヘッドへの信号入力及び
磁気ヘッドからの出力信号再生を行なうための記録再生
信号処理手段とを有するようにしたものである。
【0039】この磁気記憶装置は、前記磁気抵抗効果型
磁気ヘッドの磁気抵抗センサ部が、互いに0.22μm
以下の距離だけ隔てられた軟磁性体からなる2枚のシー
ルド層の間に形成されており、かつ、前記磁気記録媒体
の磁性層の厚さtと記録時における前記磁気記録媒体に
対する上記磁気ヘッドの相対的な走行方向に磁界を印加
して測定した残留磁束密度Brとの積Br×tが3.2
mA(40ガウス・ミクロン)以上12mA(150ガ
ウス・ミクロン)以下であることが好ましい。
【0040】軟磁性体からなる2枚のシールド層が0.
22μm以下の距離だけ隔てられることが好ましいの
は、0.22μmを超えた距離だけ隔てられ、その間に
磁気抵抗効果型磁気ヘッドの磁気抵抗センサ部が形成さ
れた場合、高記録密度での再生出力の値が小さくなり、
出力分解能が得られにくいことによる。また、この距離
は工作上の容易さから0.1μm以上とすることが好ま
しい。
【0041】さらに、前記磁気抵抗効果型磁気ヘッド
は、互いの磁化方向が外部磁界によって相対的に変化す
ることによって大きな抵抗変化を生じる複数の導電性磁
性層と、導電性磁性層の間に配置された導電性非磁性層
とを含む磁気抵抗センサによって構成されることによっ
ても、再生ヘッドの感度が向上するため、磁気記録媒体
の磁性層の厚さtと残留磁束密度Brとの積Br×tの
値を前記の範囲とすることが好ましい。
【0042】以下、本発明を、実施の形態及び実施例に
ついて、図面を参照して、さらに具体的に説明する。
【0043】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の磁気記録媒体の
一実施の形態の断面構造図である。
【0044】図1の磁気記録媒体は、基板1上に、スパ
ッタリング法により粗い表面を有する第1の下地層2を
形成し、その上層に、アモルファス膜からなる第2の下
地層3を形成し、さらにその上層にスパッタリング法に
より結晶高配向膜からなる第3の下地層4、保磁力制御
膜からなる第4の下地層5、コバルトを主成分とする合
金からなる磁性層6及び炭素を主成分とする保護膜7を
この順に形成し、最後に、潤滑膜8を形成している。
【0045】基板1は、セラミックス、化学強化ガラス
またはガラスグレージングを施したセラミックス等から
なる剛体基板等が用いられる。基板の外径は2.5イン
チのほか、3インチ、3.5インチ、1.8インチ、
1.3インチ等とした場合にも、同様の効果が得られ
る。
【0046】第2の下地層3は、前述したように、その
厚さを5nm以上50nm以下とすることが好ましい。
すなわち、第2の下地層3が5nm未満の場合、一般的
には数秒程度のごく短い時間で薄膜を形成する必要があ
るので膜厚を制御することは難しく、また、膜厚が薄い
とき島状に成長しやすくなり、均一な膜としにくい。ま
た、量産時の効率を上げるためには膜厚を50nm以下
とすることが好ましい。
【0047】第3の下地層4は、バルクでB2構造をと
るNiAlのような、磁性膜と結晶整合性の良い金属間
化合物の薄膜、(100)配向した不規則固溶体を形成
する非磁性のNi基合金、(100)配向した純Al、
又は、Al−Cu若しくはAl−Cu−Si合金等の薄
膜が用いられる。
【0048】このような構成とするとき、製造時の条件
により、第2の下地層3の酸化物の酸素または薄膜中に
含有した窒素が第3の下地層4に一部移動し、第3の下
地層4を形成する元素と選択的に酸化物あるいは窒化物
を形成する場合がある。例えば、第1の下地層2とし
て、Wを40nmの厚さとなるように形成し、第2の下
地層3として、窒素を含有したCr−ZrO2層を30
nmの厚さとなるように形成した後、第3の下地層4と
して、非磁性のNi−Cr層を20nmの厚さとなるよ
うに形成した場合、第3の下地層4の下部(第2の下地
層3側)は窒化されるものの、第3の下地層4の上部
(第4の下地層5側)は、結果として、第4の下地層5
が、(100)成長する核が形成される。
【0049】第4の下地層5は、磁性層6の格子の大き
さに合せた体心立方構造の金属または合金、又は、(1
00)配向し磁性層6の格子の大きさにあわせた不規則
固溶体を形成するNi基合金の非磁性薄膜であることが
好ましい。また、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、
Mo、W、Si、Al等の内の少なくとも1種の元素を
含んでいても良い。
【0050】磁性層6の組成としては、Co−17原子
%Cr−8原子%Pt−5原子%V合金、Co−21原
子%Cr−9原子%Pt合金、Co−16原子%Cr−
7原子%Pt−4モル%SiO2合金、Co−18原子
%Cr−4原子%Pt−4原子%Ta合金、Co−20
原子%Ni−17原子%Cr−4原子%Ta合金等、一
般的に面内磁気記録に用いられているCoを主成分とす
る合金を用いることができる。磁性層6の構成元素に占
めるCo、Ni及びPtの元素濃度は、合計で80原子
%以下とすることが望ましい。
【0051】磁気記録媒体は、物理蒸着法、特にDCマ
グネトロンスパッタ法を用いて製造する場合に量産効果
が期待される。DCスパッタ法の例として、「ジャーナ
ルオブ アプライド フィジックス」第75巻10号
(1994年5月15日号)6138ページ(“Jou
rnal of Applied Physics”V
ol.75、No.10(1994)p.6138)に
記載の方法が知られている。
【0052】なお、本発明は、上記DCスパッタ法に限
らず、RFスパッタ法、イオンビームスパッタ法を用い
ても同様の効果が得られる。
【0053】以下、本発明を、いくつかの実施例によ
り、さらに具体的に説明する。
【0054】<実施例1>外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの化学強化ガラス基板1を洗浄
した後、加熱せずに真空状態を形成したDCインライン
スパッタ装置内にセットして、放電ガス圧力2PaのA
rガス中でWターゲットを約20nmの厚さとなるよう
にスパッタし、引き続いて、窒素を10容量%添加し
た、放電ガス圧力2PaのArガス中で、Cr−10モ
ル%ZrO2のターゲットをスパッタする。これによ
り、優位的に酸化したZrと窒素を同時に含有した微結
晶あるいは実質的にアモルファスのCr合金からなる第
2の下地層3を形成できる。その後、基板1の温度が2
50℃になるように加熱する。
【0055】その後のプロセスでは、窒素を添加せず
に、第3の下地層4は、非磁性のNi−Cr合金膜を2
0nmの厚さとなるように形成し、第4の下地層5とし
て、Cr−20原子%Ti合金膜を、10nmの厚さと
なるように形成し、さらに、Co−22原子%Cr−8
原子%Pt磁性合金膜からなる磁性層6を、Br×t=
6mAとなるように形成する。
【0056】酸素を添加しないで形成したWからなる第
1の下地層2及び酸化物を含有したCr合金からなる第
2の下地層3を、それぞれ独立した真空槽で薄膜形成す
ることにより、容易に窒素を優位的に含まない雰囲気制
御が可能となる。
【0057】さらに、主として炭素から構成される保護
膜7を、厚さが実質的に9nmとなるように形成した
後、液体潤滑剤膜8を形成した。
【0058】オージェ分析により、前記第2の下地層3
中には、Crと窒素の合計に対しておよそ16原子%の
窒素が含まれていることが確認された。
【0059】なお、合金ターゲットに含まれるFe、Y
2O3等、ターゲット形成上不可避の構成元素を含んで
いても何ら本発明には影響しない。すなわち、ターゲッ
ト中に混入するFeは、原料粉砕時に混入する程度の微
量であり、問題とならない程度である。一方、Y2O3
は、ZrO2の焼結時に生じる相変態に伴う大きな体積
変化を抑制できるため、むしろ、ある程度の量を含有し
ていた方が好ましい。
【0060】前記の磁気記録媒体について、磁気的な浮
上高さを60nmとして電磁変換特性を評価した。書き
込み素子のギャップ長を0.4μm、読み出し素子のシ
ールドギャップ長を0.22μm、センス電流密度を4
4MA/cm2とした。
【0061】スペクトルアナライザで測定した270k
FCI(46.86MHz)における出力はデジタルオ
シロスコープで測定した5kFCI(0.86MHz)
における孤立再生波の出力に対して1.6%であった。
また、次式で示される孤立再生波の出力(SLF)と2
Fの媒体ノイズ(Nd)の割合SLF/Ndは26.3
dBであった。
【0062】SLF/Nd=20log[E(5kFC
I)pp/2Nd] 上式でNd計算時のカットオフは71MHzとした。
【0063】前記磁気記録媒体について、X線ディフラ
クトメータを用いて、結晶配向性を評価した。X線源に
はモノクロメータで単色化したCuK α1線を用い
た。その結果、前記第3の下地層5に起因すると考えら
れる回折ピークは200回折が認められた。また磁性膜
6に起因すると考えられる回折ピークとして10・0回
折強度が強かった。
【0064】なお、前記ターゲットに用いたZrO2に
代えて、Ti、Hf、V、Nb、Ta、Mo、W、Si
及びAlのうち1種の酸化物または2種以上の酸化物を
同じモル%添加した場合にもほぼ同様の結果が得られ
た。
【0065】<比較例1>第1の下地層2としてW層を
形成しないことを除き、実施例1と同様にして磁気記録
媒体を形成した。この場合、第2の下地層3としては、
ZrO2を添加した下地層とした。この媒体と実施例1
の媒体を電磁変換特性及びコンタクト・スタート・スト
ップ試験で比較した。電磁変換特性上いずれの磁気記録
媒体でも270kFCIの比較で遜色はなかった。
【0066】一方、アルミナ・チタン・カーバイドから
なるピコスライダーを用いた試験では、比較例1で試作
した媒体が実施例1の媒体に比べ早期に摺動上の問題が
生じた。この結果から、実施例1で述べた磁気記録媒体
は、コンタクト・スタート・ストップ時における粘着を
解除し、同時に高線記録密度(270kFCI)におい
て高い出力分解能と、雑音に対する出力の比率を有す
る、信頼性と電磁変換特性が両立した優れた磁気記録媒
体であることがわかる。
【0067】<実施例2>磁性層6の形成のために用い
たターゲットの組成を、(1)Co−16原子%Cr−
8原子%Pt合金、(2)Co−18原子%Cr−7原
子%Pt合金、(3)Co−20原子%Cr−7原子%
Pt合金、及び、(4)Co−21原子%Cr−7原子
%Pt合金に変えたほかは、実施例1と同様にして磁気
記録媒体を形成した。その結果、磁性層6の磁性合金膜
について、Br×t値をほぼ6mA、試料振動型磁力計
で面内方向に測定した保磁力を180kA/mとなるよ
うに形成するためには、第4の下地層5上に磁性膜6
を、それぞれ、(1)12nm、(2)14nm、
(3)16nm、及び、(4)18nmの厚さで形成す
る必要があった。
【0068】いずれの場合にも残留磁化を飽和磁化で規
格化した指標である角型比Sは0.75から0.8であ
った。これらの結果から、磁性膜厚の変動がBr×t値
等の磁気特性に及ぼす影響は、上記(1)に比べて
(4)の場合の方が小さくなることが明らかになった。
すなわち、磁性層6を形成する際のCrの濃度を高くす
ると、Br×t値等の磁気特性を制御しやすくなること
が明らかになった。
【0069】さらに、主として炭素から構成される保護
膜7を、厚さが実質的に9nmとなるように形成した
後、液体潤滑剤膜8を形成した。
【0070】前記の磁気記録媒体について、磁気的な浮
上高さを62nmとして電磁変換特性を評価した。この
場合、書き込み素子のギャップ長を0.3μm、読み出
し素子のシールドギャップ長を0.2μm、センス電流
密度を60MA/cm2とした。
【0071】スペクトルアナライザで測定した270k
FCI(46.86MHz)における出力はデジタルオ
シロスコープで測定した5kFCI(0.86MHz)
における孤立再生波の出力に対して1%から2%であっ
た。
【0072】また、次式で示される孤立再生波の出力
(SLF)と2Fの媒体ノイズ(Nd)の割合SLF/
Ndは25〜28dBであった。
【0073】SFL/Nd=20log[E(5kFC
I)pp/2Nd] 上式でNd計算時のカットオフは71MHzとした。
【0074】前記磁気記録媒体について、X線ディフラ
クトメータを用いて、結晶配向性を評価した。X線源に
はモノクロメータで単色化したCuK α1線を用い
た。その結果、前記第3の下地層5に起因すると考えら
れる回折ピークは200回折が認められた。また磁性膜
6に起因すると考えられる回折ピークとして10・0回
折強度が高く、上記(4)の厚い磁性膜の場合に、最も
10・0回折強度が大きかった。
【0075】<実施例3>図2は、実施例1及び実施例
2において、測定に用いた磁気ヘッドの模式的斜視図を
示す。
【0076】基板1000上に、Co系の非晶質合金か
らなる下部シールド10を設け、その後、アルミナから
なる第1のスペーサ20を形成する。MR素子部100
を形成した後、ハードバイアスの磁区制御膜60を形成
し、電極70を形成する。その後、再びアルミナからな
る第2のスペーサ30を形成した後、スパッタ法でパー
マロイ系の上部シールド90、アルミナからなるライト
ギャップ部40、レジストからなる絶縁体130、めっ
きコイル120、パーマロイからなる上部コア110を
形成し、切断し、アセンブリにより磁気ヘッド204
(図3)とする。
【0077】次に、この磁気ヘッド204を用いた磁気
記憶装置の模式的斜視図を図3に示す。この磁気記憶装
置は、磁気記録媒体203と、これを記録方向に駆動す
る駆動部202と、記録部と再生部からなる磁気ヘッド
204と、磁気ヘッド204を磁気記録媒体203に対
して相対運動させるためのガイドアーム205と、磁気
ヘッドへの信号入力及び磁気ヘッドからの出力信号再生
を行なうための記録再生信号処理回路201とを有す
る。
【0078】この磁気記憶装置において、磁気ヘッド2
04の再生部が磁気抵抗効果型磁気ヘッドで構成され、
磁気抵抗センサ部が互いに0.2μm以下の距離だけ隔
てられた軟磁性体からなる2枚のシールド層の間に形成
されており、かつ、センス電流密度を60MA/c
2、磁気的な浮上量、すなわち、磁気記録媒体の磁性
膜の表面から読み出し素子のギャップセンサー表面まで
の浮上高さを60nmとして、前期の磁気記録媒体につ
いて270kFCIで電磁変換特性を測定した。その結
果は前述の結果と定性的に同様の結果が得られた。
【0079】<実施例4>前記実施例で用いた磁気抵抗
効果型磁気ヘッドの代わりに、互いの磁化方向が外部磁
界によって相対的に変化することによって大きな抵抗変
化を生じる複数の導電性磁性層と、この導電性磁性層の
間に配置された導電性非磁性層を含む磁気抵抗センサに
よって構成される磁気ヘッドを用いた以外は、図2と同
一の構成で磁気記憶装置を構成した。
【0080】測定に用いた磁気記録媒体のBr×tは、
3mA、3.2mA、4mA、6mA、8mA、10m
A、12mA、14mAとした。
【0081】Br×tを、3mA(37.5ガウス・ミ
クロン)とした場合には、再生信号の時間経過に伴う低
下が甚だしく、また、実用上好ましい保磁力を得ること
が難しかった。
【0082】また、Br×tが、12mA(150ガウ
ス・ミクロン)を超えると、2Fの出力は大きいものの
出力分解能が低下する傾向が顕著になるため好ましくな
いことが明らかになった。
【0083】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の磁気記録媒
体は、コンタクト・スタート・ストップあるいはロード
・アンロードにおける粘着を防止するとともに、高線記
録密度における高出力分解能と雑音に対する出力の比率
を増加することができる。
【0084】また、本発明の磁気記憶装置は、上記磁気
記録媒体を用いることにより、小型で大容量の磁気記憶
装置として、広範な用途で高信頼度で使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の実施の形態を示す断面
模式図。
【図2】本発明の実施に用いる磁気ヘッドの断面斜視
図。
【図3】本発明による磁気記憶装置の実施例の概略斜視
図。
【符号の説明】
1…基板、2…第1の下地層、3…第2の下地層、4…
第3の下地層、5…第4の下地層、6…磁性層、7…保
護膜、8…潤滑膜、10…下部シールド、20…第1の
スペーサ、30…第2のスペーサ、40…ライトギャッ
プ、60…磁区制御膜、70…電極、 90…上部シー
ルド、100…MRシールド、110…上部コア、12
0…めっきコイル、130…絶縁体、201…記録再生
信号処理回路、202…駆動部、203…磁気記録媒
体、204…磁気ヘッド、205…ガイドアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダビッド ジュリアント ジャヤプラウィ ラ 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 松田 好文 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 屋久 四男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、粗い表面を有する第1の下地層
    を形成させ、その上層に微結晶あるいは実質的にアモル
    ファス膜からなる第2の下地層を形成させ、さらにその
    上層に結晶高配向膜として第3の下地層、保磁力制御膜
    からなる第4の下地層、コバルトを主成分とする合金か
    らなる磁性層をこの順に形成したことを特徴とする磁気
    記録媒体。
  2. 【請求項2】基板上に、スパッタリング法により粗い表
    面を有する第1の下地層を形成させ、その上層に微結晶
    あるいは実質的にアモルファス膜からなる第2の下地層
    を形成させ、さらにその上層にスパッタリング法により
    結晶高配向膜として第3の下地層、保磁力制御膜からな
    る第4の下地層、コバルトを主成分とする合金からなる
    磁性層及び炭素を主成分とする保護膜をこの順に形成し
    たことを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】磁性層の構成元素に占めるコバルトとニッ
    ケル及び白金の元素濃度が80原子%以下であり、膜面内
    で試料振動型磁力計で測定した保磁力が160kA/m以上あ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに
    記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】上記結晶高配向膜が面心立方構造をとる非
    磁性金属あるいは非磁性合金あるいは、バルクでB2構造
    をとる金属間化合物をスパッタした薄膜からなることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の
    磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】磁気記録媒体と、この磁気記録媒体を駆動
    する駆動部と、記録部及び再生部からなる磁気ヘッド
    と、この磁気ヘッドを上記磁気記録媒体に対して相対運
    動させる手段と、前記磁気ヘッドへの信号入力及び前記
    磁気ヘッドからの出力信号再生を行なうための記録再生
    信号処理手段とを有する磁気記憶装置において、前記磁
    気ヘッドの再生部が磁気抵抗効果型磁気ヘッドで構成さ
    れ、かつ、前記磁気記録媒体が請求項1ないし請求項4
    のいずれかに記載の磁気記録媒体であることを特徴とす
    る磁気記憶装置。
  6. 【請求項6】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの磁気抵抗セン
    サ部が、互いに0.22μm以下の距離だけ隔てられた
    軟磁性体からなる2枚のシールド層の間に形成されてお
    り、かつ、磁気記録媒体の磁性層の厚さtと記録時にお
    ける磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの相対的な走行方
    向に磁界を印加して測定した残留磁束密度Brとの積B
    r×tが、3.2mA(40ガウス・ミクロン)以上1
    2mA(150ガウス・ミクロン)以下であることを特
    徴とする請求項5記載の磁気記憶装置。
JP6906998A 1998-03-18 1998-03-18 磁気記録媒体及び磁気記憶装置 Pending JPH11273050A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6906998A JPH11273050A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6906998A JPH11273050A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11273050A true JPH11273050A (ja) 1999-10-08

Family

ID=13391930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6906998A Pending JPH11273050A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 磁気記録媒体及び磁気記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11273050A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001243620A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Asahi Komagu Kk 磁気記録媒体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001243620A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Asahi Komagu Kk 磁気記録媒体
JP4589478B2 (ja) * 2000-03-01 2010-12-01 コマッグ・インコーポレイテッド 磁気記録媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5646865B2 (ja) 垂直磁気記録媒体および垂直磁気記録媒体の製造方法
JP5128930B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及びその製造方法
US5919581A (en) Magnetic recording system and magnetic recording medium used therefor
US9734857B2 (en) Stack including a magnetic zero layer
US4935311A (en) Magnetic multilayered film and magnetic head using the same
JP4623594B2 (ja) 垂直磁気記録媒体
US7876530B2 (en) Magnetic recording medium having a cobalt-based alloy film for high density recording and magnetic storage device using same
JPH09293227A (ja) 磁気記録媒体及び磁気ディスク装置
JP5530673B2 (ja) 垂直磁気記録媒体
JP2001344740A (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP4552668B2 (ja) 垂直磁気記録媒体、および、その製造方法
JPH11328647A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法
US6129981A (en) Magnetic recording medium and magnetic recording disk device
JP3663289B2 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JPH11273050A (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP3222141B2 (ja) 磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JP4626861B2 (ja) 垂直磁気記録媒体
JP2001351226A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記録装置
JP2001093139A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP3445537B2 (ja) 垂直磁気記録媒体及び磁気記憶装置
JPH09265619A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置
JP3869550B2 (ja) 磁気記録媒体および磁気記憶装置
US7115329B1 (en) Magnetic recording medium and magnetic storage device
JP2000339657A (ja) 磁気記録媒体
JP3658586B2 (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び磁気記憶装置