JPH112725A - 複合光学素子、光アイソレータ、光サーキュレータ、光スイッチとそれらの製造方法 - Google Patents

複合光学素子、光アイソレータ、光サーキュレータ、光スイッチとそれらの製造方法

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JPH112725A
JPH112725A JP12276198A JP12276198A JPH112725A JP H112725 A JPH112725 A JP H112725A JP 12276198 A JP12276198 A JP 12276198A JP 12276198 A JP12276198 A JP 12276198A JP H112725 A JPH112725 A JP H112725A
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birefringent
composite
light
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JP12276198A
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Shinji Iwatsuka
信治 岩塚
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光路長の制御が容易で、経時的な性能の安定
性が高く、かつ薄型の複屈折性回折格子型素子と、それ
を用いた偏光無依存光アイソレータと、その製造方法を
提供する。 【解決手段】 ファラデー回転角がほぼ45°のファラ
デー回転子の一方の面上に、第1の複屈折材料と第2の
複屈折材料とが接合されるとともに、他方の面上に、第
3の複屈折材料と第4の複屈折材料とが接合され、第1
の複屈折材料と第2の複屈折材料の両主面が同一の研磨
面を有し、第3の複屈折材料と第4の複屈折材料の両主
面が同一の研磨面を有し、第1、第2、第3、第4の複
屈折材料が同一の材質でほぼ同一の厚さdを有し、2
(no−ne)d=(M+1/2)λ(ここにnoは複
屈折材料の常光に対する屈折率、neは複屈折材料の異
常光に対する屈折率、Mは任意の整数、λは光の波長)
をほぼ満足することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光通信、光計測にお
いて使用される、複合光学素子、光アイソレータ、光サ
ーキュレータ、光スイッチとそれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本発明
者らは特開平5−181088号において、複屈折性回
折格子型素子をファラデー回転子の両側に配置した新規
な偏光依存性の無い光アイソレータを提案した。この光
アイソレータに用いる複屈折性回折格子型素子としては
下記のものが知られている。なお下記に示すものは全て
回折格子型偏光子に関するものである。本発明の素子は
単独では偏光子として動作しないが、技術的には同等の
ものである。
【0003】(1)特開昭63−55501号によるも
の:ニオブ酸リチウムにプロトンイオン交換を施すこと
により回折格子を形成した素子である。しかしながら、
この素子は、回折格子を形成するニオブ酸リチウムの単
結晶基板が高価なため安価に製造することができないと
いう問題や、偏光の光路差を高精度で制御することが困
難なため再現性良く安定的に製造することができないと
いう問題があった。
【0004】(2)特開平2−156205号によるも
の:光学異方性を持つ結晶板の主面に設けた周期的な溝
の底に誘電体層を設けた偏光子である。しかしながら、
この偏光子は、安価に製造することはできるが、溝の深
さ及び誘電体層の厚さを精密に制御することが困難なた
め、偏光の光路差を高精度で制御することができず、
(1)と同様に再現性良く安定的に製造することができ
なかった。また溝部の底面の荒れが散乱の原因となって
特性が劣化することがあった。
【0005】そこで、本発明は上記問題点を改善し、光
路長の制御、製造管理及び設計が容易で、経時的な性能
の安定性の高く、かつ薄型の回折格子型素子、特に複屈
折性回折格子型素子とその製造方法、それらを用いた光
アイソレータ、光サーキュレータ、及び光スイッチとそ
れらの製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の複合
光学素子は、複屈折材料よりなる第3の光学材料の一方
の面上に、複屈折材料よりなる第1の光学材料と第2の
光学材料とが接合され、第1の光学材料と第2の光学材
料が同一の厚さを有し、かつ両主面が同一の研磨面を有
することを特徴とする複合光学素子である。両方が波長
板(wave−plate)の作用を有する複屈折材料
より構成され、回折格子、光アイソレータ、光サーキュ
レータ、光スイッチの構成部材として広く使用できる。
【0007】このような構成の複合光学素子は、本発明
の請求項2または3の製造方法により製造されるもの
で、その方法は、複屈折材料よりなる第1の光学材料に
一定間隔を有する複数個の第1の溝を形成する工程と、
複屈折材料よりなる第2の光学材料に一定間隔を有する
複数個の第2の溝を形成する工程と、前記第1の溝を形
成した第1の光学材料と前記第2の溝を形成した第2の
光学材料のそれぞれの凹凸部を接着剤を介在して嵌合、
接合させて複合体を形成する工程と、前記複合体の一方
の面を第1の光学材料と第2の光学材料の双方の面が現
れる厚さまで研磨し第1の研磨面を形成する工程と、前
記複合体の第1の研磨面に第3の光学材料の一方の第1
の面を接着剤を介在して接合する工程と、前記複合体の
第1の研磨面の反対面を第1の光学材料と第2の光学材
料の双方の面が現れる所定の厚さまで研磨する工程とを
含むことを特徴とする複合光学素子の製造方法である。
本発明の製造方法は路長の制御、製造管理及び設計が容
易であり、優れた複合光学素子を提供できる。
【0008】上記請求項1の複合光学素子はさらにファ
ラデー回転子と組み合わせて、本発明の光アイソレータ
用複合光学素子を形成する。すなわち、本発明の請求項
4に記載の光アイソレータ用複合光学素子は、ファラデ
ー回転角がほぼ45°のファラデー回転子の一方の面上
に、第1の複屈折材料と第2の複屈折材料とが接合され
るとともに、他方の面上に、第3の複屈折材料と第4の
複屈折材料とが接合された複合光学素子に於いて、第1
の複屈折材料を透過した光は第3の複屈折材料を透過
し、第2の複屈折材料を透過した光は第4の複屈折材料
を透過し、第1の複屈折材料の光学軸と第2の複屈折材
料の光学軸は直交しており、第3の複屈折材料の光学軸
と第4の複屈折材料の光学軸は直交しており、第1の複
屈折材料の光学軸と第3の複屈折材料の光学軸はほぼ4
5°の角度をなし、第1の複屈折材料と第2の複屈折材
料の両主面が同一の研磨面を有し、第3の複屈折材料と
第4の複屈折材料の両主面が同一の研磨面を有し、第
1、第2、第3、第4の複屈折材料が同一の材質でほぼ
同一の厚さdを有し、 2(no−ne)d=(M+1/2)λ (ここにnoは複屈折材料の常光に対する屈折率、ne
は複屈折材料の異常光に対する屈折率、Mは任意の整
数、λは光の波長)をほぼ満足することを特徴とするも
のである。
【0009】請求項4のように構成された複合光学素子
を利用した請求項5の本発明の偏光無依存光アイソレー
タは、第1の光導波路、第1のレンズ、請求項4に記載
の複合光学素子、第2のレンズ、第2の光導波路をこの
順に配置し、第1の光導波路の端面から出射した順方向
の光は第1のレンズにより平行ビームに変換され、第1
の複屈折材料を透過した第1の光は第3の複屈折材料を
透過し、第2の複屈折材料を透過した第2の光は第4の
複屈折材料を透過し、第3と第4の複屈折材料を透過
後、第1の光と第2の光は偏光によらず光路差が無く、
第2のレンズにより第2の光導波路に結合する。
【0010】一方、第2の光導波路の端面から出射した
逆方向の光は第2のレンズにより平行ビームに変換さ
れ、第3の複屈折材料を透過した第3の光は第1の複屈
折材料を透過し、第4の複屈折材料を透過した第4の光
は第2の複屈折材料を透過し、第1と第2の複屈折材料
を透過後、第3の光と第4の光は偏光によらず半波長の
光路差が生じ、第1のレンズにより第1の光導波路には
結合しないように構成される。
【0011】請求項7の本発明の偏光無依存光アイソレ
ータは、第1のシングルモード光導波路と第2シングル
モード光導波路の間に、請求項4に記載の複合光学素子
を挿入し、第1のシングルモード光導波路の端面から出
射した順方向の光の内、第1の複屈折材料を透過した第
1の光は第3の複屈折材料を透過し、第2の複屈折材料
を透過した第2の光は第4の複屈折材料を透過し、第3
と第4の複屈折材料を透過後、第1の光と第2の光は偏
光によらず光路差が無く、第2のシングルモード光導波
路に結合し、一方、第2のシングルモード光導波路の端
面から出射した逆方向の光の内、第3の複屈折材料を透
過した第3の光は第1の複屈折材料を透過し、第4の複
屈折材料を透過した第4の光は第2の複屈折材料を透過
し、第1と第2の複屈折材料を透過後、第3の光と第4
の光は偏光によらず半波長の光路差が生じ、第1のシン
グルモード光導波路には結合しないように構成したこと
を特徴とする。
【0012】請求項4の複合光学素子はまた光サーキュ
レータを構成するためにも使用される。すなわち、請求
項9の光サーキュレータは、2本の入出力用光導波路、
2個の3dB方向性結合器、前記2個の方向性結合器に
挟まれた光路長の等しい2本の光路よりなる導波型マッ
ハ・ツェンダ型光干渉回路を基本構成とした光サーキュ
レータにおいて、前記2本の光路に請求項4記載の複合
光学素子を挿入し、一方の光路には第1と第3の複屈折
材料の領域、もう一方の光路には第2と第の複屈折材料
の領域が配置されていることを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の複合光学素子を製造する
ための、請求項10に記載の製造方法は、第1の複屈折
材料に一定間隔を有する複数個の第1の溝を形成する工
程と、第2の複屈折材料に一定間隔を有する複数個の第
2の溝を形成する工程と、前記第1の溝を形成した第1
の複屈折材料と前記第2の溝を形成した第2の複屈折材
料のそれぞれの凹凸部を接着剤を介在して嵌合、接合さ
せて第1の複合体を形成する工程と、前記第1の複合体
の一方の面を第1の複屈折材料と第2の複屈折材料の双
方の面が現れる厚さまで研磨し第1の研磨面を形成する
工程と、前記第1の複合体の第1の研磨面にファラデー
回転子の一方の第1の面を接着剤を介在して接合する工
程と、前記第1の複合体の第1の研磨面の反対面を第1
の複屈折材料と第2の複屈折材料の双方の面が現れる所
定の厚さまで研磨する工程と、第3の複屈折材料に一定
間隔を有する複数個の第3の溝を形成する工程と、第4
の複屈折材料に一定間隔を有する複数個の第4の溝を形
成する工程と、前記第3の溝を形成した第3の複屈折材
料と前記第4の溝を形成した第4の複屈折材料のそれぞ
れの凹凸部を接着剤を介在して嵌合、接合させて第2の
複合体を形成する工程と、前記第2の複合体の一方の面
を第3の複屈折材料と第4の複屈折材料の双方の面が現
れる厚さまで研磨し第2の研磨面を形成する工程と、前
記第2の複合体の第2の研磨面にファラデー回転子の第
1の面と反対側の第2の面とを接着剤を介在して接合す
る工程と、前記第2の複合体の第2の研磨面の反対面を
第3の複屈折材料と第4の複屈折材料の双方の面が現れ
る所定の厚さまで研磨する工程とを含み、且つ第1、第
2、第3、第4の複屈折材料が同一の材質であることを
特徴とするものである。
【0014】本発明の請求項1、4に記載の複合光学素
子は、光アイソレータ、光サーキュレータ、または光ス
イッチに広く応用できる。
【0015】
【作用】本発明の特徴は、第3の光学材料の一方の面上
に、第1の光学材料と第2の光学材料とが接合され、第
1の光学材料と第2の光学材料が同一の厚さを有し、か
つ両主面が同一の研磨面を有する複合光学素子にあり、
また、この複合光学素子を各種の装置、すなわち回折格
子、光アイソレータ、光アイソレータ、光スイッチを構
成するのに使用した点にある。本発明の特徴はまた、こ
のような複合光学素子を製造する方法として、第1の光
学材料に一定間隔を有する複数個の第1の溝を形成する
工程と、第2の光学材料に一定間隔を有する複数個の第
2の溝を形成する工程と、前記第1の溝を形成した第1
の光学材料と前記第2の溝を形成した第2の光学材料の
それぞれの凹凸部を接着剤を介在して嵌合、接合させて
複合体を形成する工程と、前記複合体の一方の面を第1
の光学材料と第2の光学材料の双方の面が現れる厚さま
で研磨し第1の研磨面を形成する工程と、前記複合体の
第1の研磨面に第3の光学材料の一方の第1の面を接着
剤を介在して接合する工程と、前記複合体の第1の研磨
面の反対面を第1の光学材料と第2の光学材料の双方の
面が現れる所定の厚さまで研磨する工程とを含むことを
特徴とする複合光学素子の製造方法にあり、また、この
方法を各種の装置、すなわち回折格子、光アイソレー
タ、光アイソレータ、光スイッチを構成するのに使用し
た点にある。この方法によると、複合光学素子の製造が
容易で且つ工程が精密に制御し得るので、能率的な製造
が可能になり、しかも得られる複合光学素子、並びにそ
れから製造される光学装置を安価に且つ高品質となる。
以下、説明の都合上、請求項1の複合光学素子を2個使
用した請求項4記載の光アイソレータについて、光アイ
ソレータの動作原理と合わせて説明する。
【0016】図1において第1の複屈折材料を透過した
光はファラデー回転子を透過した後、第3の複屈折材料
を透過し、第2の複屈折材料を透過した光はファラデー
回転子を透過した後、第4の複屈折材料を透過するよう
に構成してある。さらに第1の複屈折材料と第2の複屈
折材料の光学軸は互いに直交しており、第3の複屈折材
料と第4の複屈折材料の光学軸は互いに直交している。
また第1の複屈折材料と第3の複屈折材料の光学軸は互
いにほぼ45°の角度をなしている。
【0017】1)第1の複屈折材料の光学軸に平行な直
線偏光の光を順方向から入射した場合この直線偏光は第
1の複屈折材料を異常光(屈折率ne)として透過し、
ファラデー回転子を透過した際偏光面が45°回転した
後、第3の複屈折材料を常光(屈折率はno)として透
過する。一方第2の複屈折材料を常光(屈折率no)と
して透過し、ファラデー回転子を透過した際偏光面が4
5°回転した後、第4の複屈折材料を異常光(屈折率n
e)として透過する。第1、第3の複屈折材料を透過す
る際の光路長は(ne+no)d、第2、第4の複屈折
材料を透過する際の光路長も(no+ne)dとなり、
両者の光路長が等しいので回折せず直進する。ここでd
は複屈折材料の厚さである。
【0018】2)第1の複屈折材料の光学軸に垂直な直
線偏光の光を順方向から入射した場合この直線偏光は第
1の複屈折材料を常光(屈折率no)、第3の複屈折材
料を異常光(屈折率ne)として透過し、第2の複屈折
材料を異常光(屈折率ne)、第4の複屈折材料を常光
(屈折率no)として透過する。第1、第3の複屈折材
料を透過する際の光路長は(no+ne)d、第2、第
4の複屈折材料を透過する際の光路長も(ne+no)
dとなり、両者の光路長が等しいので回折せず直進す
る。
【0019】このように順方向の光に対しては偏光に依
存せず直進する。
【0020】また1)と2)の2つの直線偏光の光路長
も(no+ne)dと等しいので、偏波分散が無い理想
的な光アイソレータを実現できる。
【0021】3)第3の複屈折材料の光学軸に平行な直
線偏光の光を逆方向から入射した場合この直線偏光は第
3の複屈折材料を異常光(屈折率ne)、第1の複屈折
材料を異常光(屈折率ne)として透過し、第4の複屈
折材料を常光(屈折率no)、第2の複屈折材料を常光
(屈折率no)として透過する。第1、第3の複屈折材
料を透過する際の光路長は(no+no)d、第2、第
4の複屈折材料を透過する際の光路長も(ne+ne)
dとなり、光路差が半波長、すなわち 2(no−ne)d=(M+1/2)λ‥‥‥(1) (ここにMは任意の整数、λは光の波長)をほぼ満足す
るように定めておくと、光は回折する。
【0022】4)第3の複屈折材料の光学軸に垂直な直
線偏光の光を逆方向から入射した場合この直線偏光は第
3の複屈折材料を常光(屈折率no)、第1の複屈折材
料を常光(屈折率no)として透過し、第2の複屈折材
料を異常光(屈折率ne)、第4の複屈折材料を異常光
(屈折率ne)として透過する。第1、第3の複屈折材
料を透過する際の光路長は(ne+ne)d、第2、第
4の複屈折材料を透過する際の光路長も(no+no)
dとなり、光路差が半波長、すなわち 2(no−ne)d=(M+1/2)λ‥‥‥(1) (ここにMは任意の整数、λは光の波長)をほぼ満足し
ているので回折する。
【0023】以上のように、本発明の光アイソレータは
順方向の光に対しては偏光に依存せず直進し、逆方向の
光に対しては偏光に依存せず回折するので、偏光無依存
の光アイソレータとして動作する。
【0024】本発明にかかる光アイソレータに於いて
は、第1、第2、第3、第4の複屈折材料の材質が同じ
であり、光路差の精度は、厚さdの精度によって決ま
る。本発明においては、第1と第2の複屈折材料、及び
第3と第4の複屈折材料の両面を研磨面とすることによ
り、両研磨面に挟まれた部分の厚さdの高精度化を図っ
ている。
【0025】又、本発明にかかる光アイソレータに於い
ては、複屈折材料の屈折率noとneとを作製前に精密
に測定することができるので、設計(厚さdの設定等)
が容易となり、製品の歩留も向上する。
【0026】又、複屈折材料として水晶やルチルなどの
単結晶材料を用いることができるので、耐環境性が優
れ、経時的に屈折率が変化し光アイソレータの性能が低
下することがほとんどない。
【0027】
【発明の実施の態様】
[光アイソレータの構成について]本発明にかかる光ア
イソレータの構成について、その製造工程に従って説明
する。
【0028】工程1:第1の複屈折材料1を用意し、図
2のように、ダイシングソーや外周切断機等により複屈
折材料1に間隔w1で幅w2の第1の溝8を複数個形成
する。ここで、w1はw2よりわずかに狭くすることが
好ましい。又、第1の溝8の深さは最終的な複屈折材料
1の厚さdより深くなるように定める。
【0029】工程2:第1の複屈折材料1と同じ材質の
第2の複屈折材料2を用意し、図3のように、ダイシン
グソーや外周切断機等により第2の複屈折材料2に間隔
w3で幅w4の第2の溝9を複数個形成する。ここで、
w3はw1と、w4はw2とほぼ等しくし、w3はw4
よりわずかに狭くすることが好ましい。又、第2の溝9
の深さは最終的な第2の複屈折材料2の厚さdより深く
なるように定める。
【0030】工程3:図4に示したように、工程1で作
製した第1の複屈折材料1(図2)と、工程2で作製し
た第2の複屈折材料2からなる部分(図3)にそれぞれ
設けられている凹凸部分を、接着層10を介在して嵌合
させ接合し複合体11を作製する。ここで、接着剤とし
ては、使用波長に於いて透明な有機接着剤、低融点ガラ
ス等を用いることができる。
【0031】工程4:図5のように、複合体11の片面
を研磨し、第1の複屈折材料1と第2の複屈折材料2が
交互に配列された面が現れる厚さまで研磨し第1の研磨
面12を形成する。尚、図5では第1の複屈折材料1か
ら研磨しているが、第2の複屈折材料2から研磨しても
よい。
【0032】工程5:図6に示したように、工程4で作
製した複合体の第1の研磨面12とファラデー回転子5
とを接着層6を介在して接合する。ここで、接着剤とし
ては、使用波長に於いて透明な有機接着剤、低融点ガラ
ス等を用いることができる。尚、接着層6は、第1の複
屈折材料1及び第2の複屈折材料2の双方に均一に設け
られているため、接着性充填剤の屈折率が変化しても、
両者の部分の光路差は変化しないので光アイソレータの
性能が低下することがない。
【0033】工程6:図7のように、工程4で研磨した
面の反対面を、 2(no−ne)d=(M+1/2)λ‥‥‥(1) (ここにMは任意の整数、λは光の波長)をほぼ満足す
る厚さdまで研磨する。ここで、複屈折材料1と複屈折
材料2が交互に配列された部分の厚さdは、第1の溝6
(図2)及び第2の溝7(図3)より小さくなるように
設定されているため、厚さdまで研磨すると、複屈折材
料1と複屈折材料2の双方の面が現れる。
【0034】工程7:工程1、工程2と同様に第1の複
屈折材料1と同じ材質の第3の複屈折材料3を用意し、
図8のように、ダイシングソーや外周切断機等により複
屈折材料3に間隔w5で幅w6の第3の溝13を複数個
形成する。ここで、w5はw6よりわずかに狭くするこ
とが好ましい。又、第3の溝13の深さは最終的な複屈
折材料3の厚さdより深くなるように定める。
【0035】工程8:工程1、工程2と同様に第1の複
屈折材料1と同じ材質の第4の複屈折材料4を用意し、
図9のように、ダイシングソーや外周切断機等により第
4の複屈折材料4に間隔w7で幅w8の第4の溝14を
複数個形成する。ここで、w7はw5と、w8はw6と
ほぼ等しくし、w7はw8よりわずかに狭くすることが
好ましい。又、第4の溝14の深さは最終的な第4の複
屈折材料4の厚さdより深くなるように定める。
【0036】工程9:図10に示したように、工程7で
作製した第3の複屈折材料3(図8)と、工程8で作製
した第4の複屈折材料4からなる部分(図9)にそれぞ
れ設けられている凹凸部分を、接着層15を介在して嵌
合させ接合し複合体16を作製する。ここで、接着剤と
しては、使用波長に於いて透明な有機接着剤、低融点ガ
ラス等を用いることができる。
【0037】工程10:図11のように、複合体16の
片面を研磨し、第3の複屈折材料3と第4の複屈折材料
4が交互に配列された面が現れる厚さまで研磨し第2の
研磨面17を形成する。尚、図11では第4の複屈折材
料4から研磨しているが、第3の複屈折材料3から研磨
してもよい。
【0038】工程11:図12に示したように、工程1
0で作製した複合体の第2の研磨面17とファラデー回
転子3とを接着層7を介在して接合する。この際、図1
2のように第1と第3、第2と第4の複屈折材料の位置
が一致するように調整する。接着剤としては、使用波長
に於いて透明な有機接着剤、低融点ガラス等を用いるこ
とができる。尚、接着層7は、第3の複屈折材料3及び
第4の複屈折材料4の双方に均一に設けられているた
め、接着性充填剤の屈折率が変化しても、両者の部分の
光路差は変化しないので光アイソレータの性能が低下す
ることがない。
【0039】工程12:図13のように、工程10で研
磨した面の反対面を、 2(no−ne)d=(M+1/2)λ‥‥‥(1) (ここにMは任意の整数、λは光の波長)をほぼ満足す
る厚さdまで研磨する。ここで、複屈折材料3と複屈折
材料4が交互に配列された部分の厚さdは、第3の溝1
3(図8)及び第4の溝14(図9)より小さくなるよ
うに設定されているため、厚さdまで研磨すると、複屈
折材料3と複屈折材料4の双方の面が現れる。
【0040】本発明にかかる製造方法では、溝加工を施
した凹部の底面の粗さがあっても、最終的には研磨によ
りこの部分を除去するので、面の粗さに起因する散乱損
失は問題とならない。但し、凹部の側面、すなわち第1
と第2、及び第3と第4の複屈折材料との境界面は極力
荒れのない面に加工することが望ましい。
【0041】又、図4〜図7、図10〜図13には記載
されていないが、これらの境界面には接着剤が介在して
いてもよく、この場合、接着剤の屈折率は複屈折材料の
屈折率に近い方が好ましい。
【0042】なお、工程5と工程11は同時に行っても
よい。すなわち複合体12と17をファラデー回転子の
両面に同時に接着した後、両面の研磨を行ってもよい。
【0043】[光アイソレータの動作について]このよ
うにして得られた光アイソレータ18は、前述の[作
用]の項において説明したように、偏光無依存の光アイ
ソレータとして動作する。すなわち順方向の光は全て直
進し、逆方向の光に対しては回折する。
【0044】[複合光学素子の光学材料について]本発
明の光アイソレータの複合光学素子を構成する複屈折材
料としては、透明な複屈折材料であればあらゆるものを
使用することができる。代表的な材料として水晶、方解
石、サファイア、ADP、KDP、ルチルなどがある
が、特に安価で加工が容易な水晶は、本発明の複屈折材
料として好適である。
【0045】ファラデー回転子としてはBi置換希土類
鉄ガーネット、YIGなどあらゆるものを使用できる。
【0046】上記の図2ないし7の工程と、図8ないし
図13の工程は同一の基本的な方法を繰り返したもので
ある。本発明はこうした基本的な方法を利用したすべて
の方法、及びそれれにより得られる複合光学素子及びそ
れを利用した光学装置のすべてを包含することを意図し
ている。
【0047】
【実施例】複屈折材料としてxカット水晶板を用いた場
合について具体的数値を示し説明する。ここで、波長1
550nmにおいて水晶の常光の屈折率はno=1.5
2781、異常光の屈折率はne=1.53630、で
あった。加工前の水晶の厚さは600μmであった。ま
たファラデー回転子として厚さ400μmのBi置換希
土類鉄ガーネットを用いた。
【0048】工程1、2:w1、w2、w3、w4を約
100μm、溝の深さを約300μmとして、第1の水
晶板及び第2の水晶板に溝を設けた。
【0049】工程3:光学接着剤を用いて第1の水晶板
と第2の水晶板を接合し、複合体とした。
【0050】工程4:この複合体を、第1の水晶板の側
から、第1の水晶板と第2の水晶板の双方の面が現れる
ように、約400μm研磨した。
【0051】工程5:この複合体の研磨面に、光学接着
剤を用いて、ファラデー回転子を接合した。
【0052】工程6:ファラデー回転子を接合した複合
体を、第2の水晶板側から研磨し、第1、第2の水晶板
の厚さが46μmとなるようにした。
【0053】工程7、8:w5、w6、w7、w8を約
100μm、溝の深さを約300μmとして、第3の水
晶板及び第4の水晶板に溝を設けた。
【0054】工程9:光学接着剤を用いて第3の水晶板
と第4の水晶板を接合し、複合体とした。
【0055】工程10:この複合体を、第4の水晶板の
側から、第3の水晶板と第4の水晶板の双方の面が現れ
るように、約400μm研磨した。
【0056】工程11:この複合体の研磨面に、光学接
着剤を用いて、ファラデー回転子を接合した。
【0057】工程12:ファラデー回転子を接合した複
合体を、第3の水晶板側から研磨し、第3、第4の水晶
板の厚さが46μmとなるようにした。
【0058】このようにして作製した光アイソレータ1
8の特性を図14に示すように2本の整列したシングル
モード光ファイバ19、19と2個のレンズ20、20
により構成された平行ビーム系に配置して測定したとこ
ろ、偏光無依存で偏波分散の無い光アイソレータとして
動作することを確認した。光アイソレータの全厚は50
0μmと非常に薄型であった。
【0059】なお第1の複屈折材料と第2の複屈折材料
とは交互に配置される必要はなく、図15に示すように
2つの領域1、2及び3、4(1と3、2と4は互いに
整列する)のみで構成しても動作する。図15に示す素
子は上記の実施例で得られる素子を所定の寸法に切断す
ることにより多数個得られるので量産性に優れている。
また、図16に示すように整列した2本の光ファイバ、
もしくは光導波路19、19の間にこの光アイソレータ
18を配置してもよい。この場合はレンズが不要となる
ので安価で小型な光アイソレータを実現できる。また、
図16において、光ファイバまたは光導波路19、19
の端部を拡大することにより、出射ビームのスポットサ
イズをできるだけ大きくすることにより出射した光の広
がりを小さくすることができ、それによりより良好な光
アイソレータ特性が得られる。上記実施例では、式
(1)におけるMの値をM=−1としたが、通常は、n
o>neの場合はM=0とし、no<neの場合はM=
−1とすることが望ましく、このように設定することに
より、光アイソレータとして動作する波長帯域が最も広
くなる。
【0060】[サーキュレータの構成について]この例
は、本発明の図2〜13の方法で製造された複合光学素
子を光サーキュレータとして使用する例を示す。すなわ
ち、2本の入出力用光導波路、2個の3dB方向性結合
器、前記2個の方向性結合器に挟まれた光路長の等しい
2本の光路よりなる導波型マッハ・ツェンダ型光干渉回
路を基本構成とした光サーキュレータは例えば特開平8
−50261号に記載されているが、本発明の複合光学
素子はこのような光サーキュレータを構成するために用
いることができる。図18図を参照すると、2本の入出
力用光導波路31、32、2個の3dB方向性結合器3
3、34、前記2個の方向性結合器に挟まれた光路長の
等しい2本の光路31、32よりなる導波型マッハ・ツ
ェンダ型光干渉回路を基本構成とした光サーキュレータ
において、複合光学素子を挿入する。この場合、複合光
学素子はファラデー回転子39の片面には第1、第2の
複屈折材料41、42が接合されており、ファラデー回
転子39の他方の面には第3、第4の複屈折材料43、
44が接合されており、一方の光路には第1と第3の複
屈折材料41、43の領域が、もう一方の光路には第2
と第4の複屈折材料42、44の領域が配置され、第1
の複屈折材料41の光学軸と第2の複屈折材料の光学軸
42は直交しており、第3の複屈折材料43の光学軸と
第4の複屈折材料44の光学軸は直交しており、第1の
複屈折材料41の光学軸と第3の複屈折材料43の光学
軸はほぼ45°の角度をなしている。これにより、2つ
の光路の間には所定の光路差が生じるので、各ポート
、、及びに入射する光はそれぞれ、、及
びに出射する。
【0061】[複合波長板素子を用いた光アイソレー
タ、光サーキュレータ、及び光スイッチの構成につい
て]本発明の本発明の第1の光学素子と第2の光学素子
とが波長板の機能を有する複屈折材料よりなる複合光学
素子は光アイソレータ、光サーキュレータ、及び光スイ
ッチに適用できる。図19は本発明を特開平9−258
136号(ここに引用して合体する)に記載の光サーキ
ュレータ及び光スイッチに応用した例を示す。図におい
て、113は45°の三角プリズム113と、狭い角度
が45°の平行四辺形プリズム114とを接合したもの
を偏光分離膜115を挟んで一体化した第1の複合偏光
ビームスプリッタ111と、本発明に従って構成され
た、1/2波長板としての第1の複屈折板116及び1
/2波長板としての第2の複屈折板117及び45°の
ファラデー回転子118とにより、直線偏光が1つの面
からもう1つの面へ通過する際に偏光方位を90°回転
させ、それと逆方向へ通過する際にその偏光方位を回転
させないようにした非相反部112とを、図のように配
置して、端子ユニット10−1、10−2、10−3、
10−4(一般にはn個)を構成する。またこれらの端
子ユニットの第1の複合偏光ビームスプリッター側に入
出ポート1ないし4を配置し、前記非相反部112側に
2つの三角プリズム121、122が偏光分離膜123
を挟んで一体化された第2の複合偏光ビームスプリッタ
ー120aないし120dを図のように配置し、前記第
2複合偏光ビームスプリッターの反対面には往復するこ
とにより偏波面を90°回転させる偏波回転手段125
と反射手段126を図のように配置することにより、光
サーキュレータを構成する。またこの構成で、非相反部
112に可変磁界を印加する手段を加えることにより光
スイッチを構成できる。他の例としては、米国特許第5
033830号(ここに引用して合体する)に記載の偏
波無依存型アイソレータに本発明の複合光学素子を使用
することができる。図20において、上記米国特許で
は、光アイソレータは、入射光ファイバ212、出射光
ファイバ228に対向して配置された複屈折板214、
第1の可逆回転手段216、第2の可逆回転手段22
6、非可逆回転手段(ファラデー回転子)218、焦点
レンズ222及び凹面鏡224より構成されているが
(動作は同特許参照)、本発明では素子216と226
を1/2波長板で構成し、そして素子216、226及
び218を本発明の複合素子で構成する。あるいは素子
216、226及び214を本発明の複合光学素子で構
成しても良い。これらの場合に素子218及び214が
それぞれ第3の光学材料である。
【0062】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次に記載する効果を奏する。 (1)非常に薄型の複合光学素子を実現できる。 (2)複屈折材料の厚さdを精度良く製作することが可
能なので、特性の良い理想的な複合光学素子、それを使
用した偏光子、光アイソレータ、サーキュレータ、スイ
ッチ等の光学装置を再現性良く安定的に製造することが
できる。 (3)製作前に、主要構成部材である複屈折材料の屈折
率を精密に測定することができるため、複合光学素子及
び光学装置の設計及び光路長の制御が容易となる。 (4)主要構成部材として、耐環境性の優れた複屈折材
料を使用すれば、経時的な変化により、複合光学素子及
び光学装置の性能が低下することがほとんどない。 (5)光アイソレータの場合、非常に薄型でかつ偏波分
散の無い偏光無依存の光アイソレータを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光アイソレータを示す説明図である。
【図2】本発明の光アイソレータの製造例の工程1を示
す断面図である。
【図3】本発明の光アイソレータの製造例の工程2を示
す断面図である。
【図4】本発明の光アイソレータの製造例の工程3を示
す断面図である。
【図5】本発明の光アイソレータの製造例の工程4を示
す断面図である。
【図6】本発明の光アイソレータの製造例の工程5を示
す断面図である。
【図7】本発明の光アイソレータの製造例の工程6を示
す断面図である。
【図8】本発明の光アイソレータの製造例の工程7を示
す断面図である。
【図9】本発明の光アイソレータの製造例の工程8を示
す断面図である。
【図10】本発明の光アイソレータの製造例の工程9を
示す断面図である。
【図11】本発明の光アイソレータの製造例の工程10
を示す断面図である。
【図12】本発明の光アイソレータの製造例の工程11
を示す断面図である。
【図13】本発明の光アイソレータの製造例の工程12
を示す断面図である。
【図14】本発明の光アイソレータを示す説明図であ
る。
【図15】本発明の光アイソレータを示す説明図であ
る。
【図16】本発明の光アイソレータを示す説明図であ
る。
【図17】本発明の光サーキュレータの実施例の図式図
である。
【図18】本発明の他の実施例による光サーキュレータ
の及び光スイッチの例を示す図である。
【図19】本発明の他の実施例による光アイソレータの
例を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の複屈折材料 2 第2の複屈折材料 3 第3の複屈折材料 4 第4の複屈折材料 5 ファラデー回転子 6 接着層 7 接着層 8 第1の溝 9 第2の溝 10 接着層 11 複合体 12 第1の研磨面 13 第3の溝 14 第4の溝 15 接着層 16 複合体 17 第2の研磨面 18 光アイソレータ 19 光ファイバ 20 レンズ 31 第1の光導波路 32 第2の光導波路 33、34 光結合器 39 ファラデー回転子 41、42、43、44 複屈折材料

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第3の光学材料の一方の面上に、複屈折
    材料よりなる第1の光学材と複屈折材料よりなる第2の
    光学材料とが接合され、第1の光学材料と第2の光学材
    料が同一の厚さを有し、かつ両主面が同一の研磨面を有
    することを特徴とする複合光学素子。
  2. 【請求項2】 複屈折材料よりなる第1の光学材料に一
    定間隔を有する複数個の第1の溝を形成する工程と、 複屈折材料よりなる第2の光学材料に一定間隔を有する
    複数個の第2の溝を形成する工程と、 前記第1の溝を形成した第1の光学材料と前記第2の溝
    を形成した第2の光学材料のそれぞれの凹凸部を接着剤
    を介在して嵌合、接合させて複合体を形成する工程と、 前記複合体の一方の面を第1の光学材料と第2の光学材
    料の双方の面が現れる厚さまで研磨し第1の研磨面を形
    成する工程と、 前記複合体の第1の研磨面に第3の光学材料の一方の第
    1の面を接着剤を介在して接合する工程と、 前記複合体の第1の研磨面の反対面を第1の光学材料と
    第2の光学材料の双方の面が現れる所定の厚さまで研磨
    する工程とを含むことを特徴とする複合光学素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 複屈折材料よりなる第1の光学材料に一
    定間隔を有する複数個の第1の溝を形成する工程と、 複屈折材料よりなる第2の光学材料に一定間隔を有する
    複数個の第2の溝を形成する工程と、 前記第1の溝を形成した第1の光学材料と前記第2の溝
    を形成した第2の光学材料のそれぞれの凹凸部を接着剤
    を介在して嵌合、接合させて複合体を形成する工程と、 前記複合体の一方の面を第1の光学材料と第2の光学材
    料の双方の面が現れる厚さまで研磨し第1の研磨面を形
    成する工程と、 前記複合体の第1の研磨面に第3の光学材料の一方の第
    1の面を接着剤を介在して接合する工程と、 前記複合体の第1の研磨面の反対面を第1の光学材料と
    第2の光学材料の双方の面が現れる所定の厚さまで研磨
    する工程と、 研磨された複合材料を最終形状に切断する工程とを含む
    ことを特徴とする複合光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 ファラデー回転角がほぼ45°のファラ
    デー回転子の一方の面上に、第1の複屈折材料と第2の
    複屈折材料とが接合されるとともに、他方の面上に、第
    3の複屈折材料と第4の複屈折材料とが接合された複合
    光学素子に於いて、 第1の複屈折材料を透過した光は第3の複屈折材料を透
    過し、 第2の複屈折材料を透過した光は第4の複屈折材料を透
    過し、 第1の複屈折材料の光学軸と第2の複屈折材料の光学軸
    は直交しており、 第3の複屈折材料の光学軸と第4の複屈折材料の光学軸
    は直交しており、 第1の複屈折材料の光学軸と第3の複屈折材料の光学軸
    はほぼ45°の角度をなし、 第1の複屈折材料と第2の複屈折材料の両主面が同一の
    研磨面を有し、 第3の複屈折材料と第4の複屈折材料の両主面が同一の
    研磨面を有し、 第1、第2、第3、第4の複屈折材料が同一の材質でほ
    ぼ同一の厚さdを有し、 2(no−ne)d=(M+1/2)λ (ここにnoは複屈折材料の常光に対する屈折率、ne
    は複屈折材料の異常光に対する屈折率、Mは任意の整
    数、λは光の波長)をほぼ満足することを特徴とする複
    合光学素子。
  5. 【請求項5】 第1の光導波路、第1のレンズ、請求項
    4に記載の複合光学素子、第2のレンズ、第2の光導波
    路をこの順に配置し、 第1の光導波路の端面から出射した順方向の光は第1の
    レンズにより平行ビームに変換され、第1の複屈折材料
    を透過した第1の光は第3の複屈折材料を透過し、第2
    の複屈折材料を透過した第2の光は第4の複屈折材料を
    透過し、第3と第4の複屈折材料を透過後、第1の光と
    第2の光は偏光によらず光路差が無く、第2のレンズに
    より第2の光導波路に結合し、 一方、第2の光導波路の端面から出射した逆方向の光は
    第2のレンズにより平行ビームに変換され、第3の複屈
    折材料を透過した第3の光は第1の複屈折材料を透過
    し、第4の複屈折材料を透過した第4の光は第2の複屈
    折材料を透過し、第1と第2の複屈折材料を透過後、第
    3の光と第4の光は偏光によらず半波長の光路差が生
    じ、第1のレンズにより第1の光導波路には結合しない
    ように構成したことを特徴とする偏光無依存光アイソレ
    ータ。
  6. 【請求項6】 第1と第2の光導波路が光ファイバであ
    る請求項5記載の偏光無依存光アイソレータ。
  7. 【請求項7】 第1のシングルモード光導波路と第2シ
    ングルモード光導波路の間に、請求項4に記載の複合光
    学素子を挿入し、 第1のシングルモード光導波路の端面から出射した順方
    向の光の内、第1の複屈折材料を透過した第1の光は第
    3の複屈折材料を透過し、第2の複屈折材料を透過した
    第2の光は第4の複屈折材料を透過し、第3と第4の複
    屈折材料を透過後、第1の光と第2の光は偏光によらず
    光路差が無く、第2のシングルモード光導波路に結合
    し、 一方、第2のシングルモード光導波路の端面から出射し
    た逆方向の光の内、第3の複屈折材料を透過した第3の
    光は第1の複屈折材料を透過し、第4の複屈折材料を透
    過した第4の光は第2の複屈折材料を透過し、第1と第
    2の複屈折材料を透過後、第3の光と第4の光は偏光に
    よらず半波長の光路差が生じ、第1のシングルモード光
    導波路には結合しないように構成したことを特徴とする
    偏光無依存光アイソレータ。
  8. 【請求項8】 第1と第2のシングルモード光導波路が
    端面付近の領域がコア拡大された光ファイバである請求
    項7記載の偏光無依存光アイソレータ。
  9. 【請求項9】 2本の入出力用光導波路、2個の3dB
    方向性結合器、前記2個の方向性結合器に挟まれた光路
    長の等しい2本の光路よりなる導波型マッハ・ツェンダ
    型光干渉回路を基本構成とした光サーキュレータにおい
    て、 前記2本の光路に請求項4記載の複合光学素子を挿入
    し、 一方の光路には第1と第3の複屈折材料の領域、もう一
    方の光路には第2と第4の複屈折材料の領域が配置され
    ていることを特徴とする光サーキュレータ。
  10. 【請求項10】 第1の複屈折材料に一定間隔を有する
    複数個の第1の溝を形成する工程と、 第2の複屈折材料に一定間隔を有する複数個の第2の溝
    を形成する工程と、 前記第1の溝を形成した第1の複屈折材料と前記第2の
    溝を形成した第2の複屈折材料のそれぞれの凹凸部を接
    着剤を介在して嵌合、接合させて第1の複合体を形成す
    る工程と、 前記第1の複合体の一方の面を第1の複屈折材料と第2
    の複屈折材料の双方の面が現れる厚さまで研磨し第1の
    研磨面を形成する工程と、 前記第1の複合体の第1の研磨面にファラデー回転子の
    一方の第1の面を接着剤を介在して接合する工程と、 前記第1の複合体の第1の研磨面の反対面を第1の複屈
    折材料と第2の複屈折材料の双方の面が現れる所定の厚
    さまで研磨する工程と、 第3の複屈折材料に一定間隔を有する複数個の第3の溝
    を形成する工程と、 第4の複屈折材料に一定間隔を有する複数個の第4の溝
    を形成する工程と、 前記第3の溝を形成した第3の複屈折材料と前記第4の
    溝を形成した第4の複屈折材料のそれぞれの凹凸部を接
    着剤を介在して嵌合、接合させて第2の複合体を形成す
    る工程と、 前記第2の複合体の一方の面を第3の複屈折材料と第4
    の複屈折材料の双方の面が現れる厚さまで研磨し第2の
    研磨面を形成する工程と、 前記第2の複合体の第2の研磨面にファラデー回転子の
    第1の面と反対側の第2の面とを接着剤を介在して接合
    する工程と、 前記第2の複合体の第2の研磨面の反対面を第3の複屈
    折材料と第4の複屈折材料の双方の面が現れる所定の厚
    さまで研磨する工程とを含み、 且つ第1、第2、第3、第4の複屈折材料が同一の材質
    であることを特徴とする複合光学素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の複合光学素子において
    第1の光学材料と第2の光学材料とが波長板の機能を有
    する複屈折材料であることを特徴とする複合光学素子。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の複合光学素子を使用
    した光アイソレータ。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の複合光学素子を使用
    した光サーキュレータ。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の複合光学素子を使用
    した光スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6621630B2 (en) * 2000-03-30 2003-09-16 Tdk Corporation Composite optical element, optical isolator, optical attenuator and processes for producing them
US7901081B2 (en) 2007-07-11 2011-03-08 Seiko Epson Corporation Method of manufacturing optical compensation element and projector

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