JPH11125801A - 波長選択フィルタ - Google Patents

波長選択フィルタ

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JPH11125801A
JPH11125801A JP9288859A JP28885997A JPH11125801A JP H11125801 A JPH11125801 A JP H11125801A JP 9288859 A JP9288859 A JP 9288859A JP 28885997 A JP28885997 A JP 28885997A JP H11125801 A JPH11125801 A JP H11125801A
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JP
Japan
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incident
optical
wavelength selection
selection filter
angle
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Pending
Application number
JP9288859A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Yago
栄郎 矢後
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光依存損失を小さくでき、かつ鮮明なピー
クが得られること。 【解決手段】 配向膜5,反射膜3,及び透明電極4を
積層形成した2枚の入射側及び出射側透明基板で液晶2
を挟んで構成した液晶エタロン1形の波長選択フィルタ
F1 であって、2枚の入射側及び出射側透明基板10
a,10bの内少なくとも入射側透明基板10aが、光
軸Xに対して直交する面に対して角度θで傾斜する傾斜
面9aを有する断面台形状に形成され、かつ角度θ1
が、θ1 >tan-1(180°/旋光能/ビーム径)で
ある旋光子8aと偏光子6aとを接合して構成されてお
り、コリメートされた入射光は旋光子8aで消偏光化さ
れた後偏光子6aを透過して可変波長フィルタとして動
作する直線偏光のみをフィルタ内に透過させることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波長選択フィルタ
に関し、詳しくは、波長多重された光信号から所望の波
長を選択するファブリベロー液晶エタロンからなる波長
選択フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来のファブリベロー液晶エタロ
ン形の波長選択フィルタを示している。液晶エタロン1
は、反射膜3、透明電極4、および配向膜5が設けられ
た一対のガラス基板等の透明基板10をスペーサ7を介
して所定間隔をもって配置させて液晶2をサンドイッチ
した構造のものである。
【0003】2つの透明電極4、4間に電圧を印加する
と液晶2の見かけの屈折率が変わるため、この液晶エタ
ロン1は波長選択フィルタとして動作する。
【0004】また、別の従来技術として、特開平5−1
33800号公報に示されているように、入力側にシン
グルモード光ファイバを接続し、出力側にマルチファイ
バまたは光ディスクを備え、光ファイバを介して入射し
た光はレンズにより平行光とされた後、複屈折プリズム
により互いにに直交する2つの偏波に分離され、片方は
λ/2波長板を通り、液晶可変波長フィルタに入るよう
にしたものも開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に液晶エタロンの
共振波長は、入射光の偏光状態によって異なった値とな
る。例えば、図7において、S偏光に対しては共振波長
は印加電圧により可変し可変波長フィルタとして動作す
るが、P偏光に対しては共振波長が一定の波長固定フィ
ルタとして動作する。S偏光およびP偏光の両偏光を含
む光の場合、2つの特性の重ね合わせになる。すなわ
ち、従来の波長選択フィルタは、液晶分子に対して平行
な偏波に対しては可変波長の効果があるが、垂直な偏波
に対しては可変波長の効果がなく、その結果、偏光依存
損失(PDL)が大きくなるという問題がある。
【0006】また、特開平5−133800号公報の技
術は、光路が2本になるため、フィルタの選択波長の面
内分布によってピークが2つに割れることがあるという
問題がある。
【0007】本発明は上述の点に着目してなされたもの
で、偏光依存損失を小さくでき、かつ鮮明なピークが得
られる波長選択フィルタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するべ
く、請求項1記載の発明は、配向膜,反射膜,及び透明
電極を積層形成した2枚の入射側及び出射側透明基板で
液晶を挟んで構成した液晶エタロン形の波長選択フィル
タであって、前記2枚の入射側及び出射側透明基板の内
少なくとも入射側透明基板が、光軸Xに直交する面に対
して角度θで傾斜する傾斜面を有する断面台形状に形成
され、かつ前記角度θが、θ>tan-1(180°/旋
光能/ビーム径)である旋光子を少なくとも接合して構
成されていることを特徴とするものである。
【0009】このため、請求項1記載の発明では、透明
電極間に電圧を印加すると液晶の見掛けの屈折率が変わ
るため液晶エタロンは可変波長フィルタとして動作す
る。そしてコリメートされた入射光が旋光子を透過する
ことによって該入射光の偏光状態がばらつき、これによ
り入射光の消偏光化を図ることができる。このとき旋光
子の傾斜面の角度θを前記した範囲内に設定したので、
前記した偏光状態のばらつきが大きくなり前記消偏光化
を効率良く行うことができる。この結果入射光の偏光状
態に拘わらず約50%の光(波長選択フィルタとして動
作する直線偏光)がフィルタ内を透過することになり、
鮮明なピークが得られると共に偏光依存損失の小さい波
長選択フィルタを得ることができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の波長選択フィルタであって、前記入射側透明基板
が、前記傾斜面を入射面として外側に位置する前記旋光
子と内側に位置する偏光子とを接合して構成されている
ことを特徴とするものである。
【0011】このため、請求項2記載の発明では、コリ
メートされた入射光は旋光子で消偏光化された後偏光子
を透過してフィルタ内を透過することになり、これによ
り可変波長フィルタとして動作する直線偏光のみをフィ
ルタ内に透過させることができる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の波長選択フィルタであって、前記2枚の入射側及び
出射側透明基板が、偏光面を回転させる方向が相互に逆
向きで、かつ角度θが等しい2枚の前記旋光子をそれぞ
れ外側に配置すると共に内側に位置する2枚の偏光子に
それぞれ接合させて構成されていることを特徴とするも
のである。
【0013】このため、請求項3記載の発明では、相互
に反対方向となる2方向の入射光に適用できる。また入
射側及び出射側に用いられる各旋光子の角度θが等しい
ので入射角と出射角が等しくなり、これにより取扱が容
易となる。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の波長選択フィルタであって、前記入射側透明基板
が、偏光面を回転させる方向が相互に逆向きで、かつ角
度θが同一の内,外側の前記旋光子を傾斜面同志を接合
して構成されていることを特徴とするものである。
【0015】このため請求項4記載の発明では、偏光面
を回転させる方向が相互に逆向きの旋光子同志を接合し
たので入射光の消偏光化の度合いを一層高めることがで
きる。また接合される両旋光子の角度θを等しくしたの
で入射光は入射側透明基板内を真っ直ぐに透過すること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、図4と同一部材または同一
機能のものは同一符号で示している。
【0017】本発明は、配向膜,反射膜,及び透明電極
を積層形成した2枚の入射側及び出射側透明基板で液晶
を挟んで構成した液晶エタロン形の波長選択フィルタで
あって、前記2枚の入射側及び出射側透明基板の内少な
くとも入射側透明基板が、光軸Xに直交する面に対して
角度θで傾斜する傾斜面を有する断面台形状に形成さ
れ、かつ前記角度θが、θ>tan-1(180°/旋光
能/ビーム径)である旋光子を少なくとも接合して構成
される。
【0018】図1は本発明の第1実施の形態を示すもの
で、入射側(図1の左側)及び出射側(図1の右側)透
明基板10a,10bが旋光子と偏光子とを接合するこ
とによって構成されている。
【0019】すなわち液晶エタロン1は、反射膜3、透
明電極4および配向膜5が設けられた一対の透明基板1
0a,10bをスペーサ7を介して所定間隔をもって配
置させて液晶2をサンドイッチした構造のものである。
【0020】このとき入射側及び出射側透明基板10
a,10bは、2枚の偏光子6a,6bと、この2枚の
偏光子6a,6bの外側にそれぞれ接合された2枚の旋
光子8a,8bで構成され、液晶2をスペーサ7を介し
て挟むことにより波長選択フィルタF1 が構成されてい
る。このとき2枚の旋光子8a,8bは、偏光面を回転
させる方向が相互に逆向きのものが用いられる。
【0021】入射側の旋光子8aは外側面が光軸Xに直
交する面に対してθ1 の角度で下広がりに傾斜した傾斜
面9aとなり、出射側の旋光子8bは外側面が同様の面
に対してθ2 の角度で上広がりに傾斜した傾斜面9bと
なった断面台形状のものである。透明電極4,4間に電
圧を印加すると、液晶2の見かけの屈折率が可変するた
め、液晶エタロン1は波長可変フィルタとして動作す
る。
【0022】またこのとき液晶エタロン1を挟む偏光子
6a,6bの偏光方向を揃えてあるので、可変波長フィ
ルタとして動作する光のみを透過する(図3参照)。こ
のフィルタF1 を透過する光には空間的広がりがあるた
め、図1のような断面台形状の旋光子8aを設けること
により、旋光子8aを透過した光の偏光状態にばらつき
を持たせることができ、これにより入射光の消偏光化を
図ることができる。
【0023】上記角度θ1 およびθ2 は、θ1 ,θ2 >
tan-1(180°/旋光能/ビーム径)、であること
が必要である。このように旋光子8aの傾斜面の角度θ
1 を前記した範囲内に設定したので前記消偏光化を効率
良く行うことができる。
【0024】すなわち図4に示すようにビーム径dの入
射光Lが角度θに傾斜した入射面9を有する旋光子8を
透過したときの透過光のビーム両端間の位相差は、(旋
光能)×(ビーム径d)×(tanθ)となり、この位
相差が最低でも180°あれば透過光の偏光状態が大き
くばらつく。例えば入射光Lの偏光状態が図5(a)に
示す直線偏光の場合でも透過光は図5(a)〜(e)に
示す全ての偏光を含むものとなり消偏光化が図られる。
つまり偏光状態が大きくばらつくと、入射光Lの偏光状
態に拘わらず透過光の約50%が直線偏光となり偏光依
存性が無くなる。
【0025】またθ1 =θ2 のとき、光の入射角と出射
角が等しくなるので扱いやすい。例えば水晶旋光子を使
用し、入射光のビーム径が400μmのとき、θ1 、θ
2 は14°以上となる。
【0026】以上のように、本実施の形態の波長選択フ
ィルタF1 では、外側の旋光子8aで入射光の偏光状態
にばらつきを持たせてから偏光子6aを使って直線偏光
(可変波長フィルタとして動作する直線偏光)のみを液
晶エタロン1内を通すことになり、鮮明なピークが得ら
れると共に偏光依存損失の小さい波長選択フィルタF1
を得ることができる。なお、旋光子8aとしては、入射
光の偏光状態にばらつきを与えるものであれば、水晶の
ような旋光性物質のほか任意の素子が使用可能である。
【0027】また波長選択フィルタF1 においては、2
枚の透明基板の入射側及び出射側透明基板10a,10
bがそれぞれ旋光子8a,偏光子6a,及び旋光子8
b,偏光子6bの接合体で構成されているので、相互に
反対方向となる2方向の入射光に適用できる。この場合
旋光子8aの傾斜面9aが入射面(出射面)となり、旋
光子8bの傾斜面9bが出射面(入射面)となる。1方
向の入射光に適用する場合は、出射側の旋光子を省略し
て偏光子のみで構成することができる。このとき入射側
の旋光子は右又は左旋光子のいずれでも良い。
【0028】図2は本発明の第2実施の形態を示すもの
で、入射側透明基板10aが旋光子同志を接合すること
によって構成されている。
【0029】すなわち光の進行方向が図の左から右への
一方向のみの場合の例であって、図1における出射側の
旋光子8bおよび入射側の偏光子6aを除き、2個の入
射側旋光子8a,8cを傾斜面9a,9c同志を重ね合
わせて接合し断面長方形状として入射側透明基板10a
を構成している。このとき2個の旋光子8a,8cは、
同一の傾斜角度(θ1=θ3)で傾斜面9a,9cが形成
されており、かつ偏光面を回転させる方向が相互に逆向
きとなるものが用いられる。また出射側透明基板10b
は偏光子6bのみで構成されている。
【0030】このように構成された波長選択フィルタF
2 によれば、2枚の旋光子8a,8cで入射光の消偏光
化の度合いを一層高めることができる。また接合される
両旋光子8a,8cの角度θ1,θ3 を等しくしたので入
射光は入射側透明基板10a内を真っ直ぐに透過するこ
とができる。この波長選択フィルタF2 も又鮮明なピー
クが得られると共に、偏光依存損失の小さいものとなっ
ている。
【0031】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1記載の
発明によれば、入射光はその偏光状態に拘わらず旋光子
を透過することによって消偏光化されてS偏光成分とP
偏光成分とが略等しくなるので、この内のS(あるいは
P)偏光成分(可変波長フィルタとして動作する直線偏
光)のみをフィルタ内に透過させることによって、鮮明
なピークが得られると共に偏光依存損失の小さい波長選
択フィルタを得ることができる。
【0032】また、請求項2記載の発明によれば、コリ
メートされた入射光は旋光子で消偏光化された後偏光子
を透過して可変波長フィルタとして動作する直線偏光の
みをフィルタ内に透過させることができ、これにより請
求項1記載の発明と同様な効果を奏することができる。
【0033】また、請求項3記載の発明によれば、2枚
の入射側及び出射側透明基板が、偏光面を回転させる方
向が相互に逆向きで、かつ角度θが等しい2枚の旋光子
をそれぞれ外側に配置すると共に内側に位置する2枚の
偏光子にそれぞれ接合させて構成されているので、請求
項1記載の発明の効果に加えて、相互に反対方向となる
2方向の入射光に適用できると共に、入射角と出射角が
等しくなって取扱が容易となる。
【0034】また、請求項4記載の発明によれば、入射
側透明基板が、偏光面を回転させる方向が相互に逆向き
で、かつ角度θが同一の内,外側の旋光子を傾斜面同志
を接合して構成されているので、請求項1記載の発明の
効果に加えて、入射光の消偏光化の度合いを一層高める
ことができると共に、入射光は入射側透明基板内を真っ
直ぐに透過することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す縦断側面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施の形態を示す縦断側面図であ
る。
【図3】本発明の波長選択フィルタの透過スペクトル波
長の印加電圧によるシフト特性を示す図である。
【図4】本発明の原理説明図である。
【図5】(a)〜(e)は各種偏光の軌跡を示すグラフ
である。
【図6】従来の波長選択フィルタを示す縦断側面図であ
る。
【図7】従来の波長選択フィルタの透過スペクトル波長
の印加電圧によるシフト特性を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶エタロン 2 液晶 3 反射膜 4 透明電極 5 配向膜 6a,6b 偏光子(透明基板) 8a,8b,8c 旋光子(透明基板) 9a,9b,9c 傾斜面 10a 入射側透明基板 10b 出射側透明基板 F1 ,F2 波長選択フィルタ θ1 ,θ2 ,θ3 角度 × 光軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配向膜,反射膜,及び透明電極を積層形
    成した2枚の入射側及び出射側透明基板で液晶を挟んで
    構成した液晶エタロン形の波長選択フィルタであって、 前記2枚の入射側及び出射側透明基板の内少なくとも入
    射側透明基板が、光軸に直交する面に対して角度θで傾
    斜する傾斜面を有する断面台形状に形成され、かつ前記
    角度θが、θ>tan-1(180°/旋光能/ビーム
    径)である旋光子を少なくとも接合して構成されている
    ことを特徴とする波長選択フィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の波長選択フィルタであっ
    て、 前記入射側透明基板が、前記傾斜面を入射面として外側
    に位置する前記旋光子と内側に位置する偏光子とを接合
    して構成されていることを特徴とする波長選択フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の波長選択フィルタであっ
    て、 前記2枚の入射側及び出射側透明基板が、偏光面を回転
    させる方向が相互に逆向きで、かつ角度θが等しい2枚
    の前記旋光子をそれぞれ外側に配置すると共に内側に位
    置する2枚の偏光子にそれぞれ接合させて構成されてい
    ることを特徴とする波長選択フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の波長選択フィルタであっ
    て、 前記入射側透明基板が、偏光面を回転させる方向が相互
    に逆向きで、かつ角度θが同一の内,外側の前記旋光子
    を傾斜面同志を接合して構成されていることを特徴とす
    る波長選択フィルタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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