JPH11272231A - 電界放出型画像表示装置 - Google Patents

電界放出型画像表示装置

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JPH11272231A
JPH11272231A JP7106298A JP7106298A JPH11272231A JP H11272231 A JPH11272231 A JP H11272231A JP 7106298 A JP7106298 A JP 7106298A JP 7106298 A JP7106298 A JP 7106298A JP H11272231 A JPH11272231 A JP H11272231A
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JP
Japan
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signal
voltage
field emission
emission type
display device
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JP7106298A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Kobayashi
等 小林
Haruhiko Okumura
治彦 奥村
Masayuki Nakamoto
正幸 中本
Takeshi Ito
伊藤  剛
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源を投入した直後から電圧−放出電流特性
を安定させることができ、表示品質が良好な電界放出型
画像表示装置を提供する。 【解決手段】 馴らし放出期間が保持された例えばフラ
ッシュメモリなどのメモリ31(設定値;I)と、カウ
ンタ(カウント値;C)32と、メモリ31に保持され
た設定値I(馴らし放出期間)とカウンタ32のカウン
ト値Cとを比較して、C≧Iとなったときに切替える制
御信号を出力するコンパレータ33とを備える。電源が
onになると同時に表示信号出力手段21には馴らし信
号供給回路22により馴らし信号が供給され、同時にカ
ウンタ32はカウントを始める。カウント値Cが設定値
Iと等しくなるか大きくなったときには、コンパレータ
33から切替えスイッチ24を馴らし信号供給回路22
から画像信号供給回路23へと制御信号が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子源として電界放
出型冷陰極素子を用いる電界放出型画像表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、発達したシリコン半導体加工技術
を利用して、電界放出型冷陰極素子の開発が活発に行わ
れており、超高速マイクロ波デバイス、パワーデバイ
ス、電子線デバイス、画像表示装置などへの応用が進め
られている。特に画像表示装置への応用では、電界放出
型冷陰極素子を用いることにより自己発光型の薄型画像
表示装置の実現が可能となる。また、従来の液晶表示装
置のような視野角に依存したコントラスト特性が異なる
といった視野角特性の問題が生じることがないという特
徴を有する。また、プラズマ表示装置に比べて、高輝度
かつ高精細な画像表示装置が作製できるというメリット
がある。このような意味で、電界放出型冷陰極素子への
応用は極めて広がりが大きくかつメリットの大きなもの
であるため、この分野は電界放出型冷陰極素子の応用が
特に期待される分野である。
【0003】そのような電界放出型冷陰極素子を用いた
電界放出型画像表示装置は、表示画像の画質、信頼性の
点から、安定した電圧−放出電流特性を実現することが
望ましい。しかしながら実際には、エミッタ凸部に付着
したガスやイオンなどの影響などに起因して、エミッタ
凸部から放出される電流にばらつきが生じてしまう。こ
のため、電圧−放出電流特性はかなり不安定な特性とな
る。そして、この現象は、輝度むらとして視認されてし
まい、表示品質を低下させるという問題がある。
【0004】この電圧−放出電流特性の不安定性を視認
させないために様々な工夫が成されている。例えば、1
画素を1000個以上の複数個の素子で形成している例
(例えば、R.Meyer,A.Ghis,P.Ram
baud,F.Muller,Japan Displ
ay86p512−515 1986)がある。1画素
当りの素子の個数を多数にすることにより、1素子当り
の電圧−放出電流特性が不安定でも、他の素子の特性と
打ち消し合うことで、1画素から放出される全電流量と
してのばらつきは抑えられ、輝度むらは視認され難くな
る。
【0005】また、エミッタ層とカソード層の間に抵抗
層を形成している例(例えば、R.meyer,Int
ernational Vacuum Microel
ectronics Conference91p6−
9,1991)がある。この抵抗層により、エミッタ層
へ流れ込む電流が制限される。したがって、抵抗層がな
いときに比べ、電流−放出電流特性が安定し、輝度むら
は視認され難くなる。
【0006】さらに、カソード層に形成した刳り抜き部
とこの刳り抜き部内に形成した島状電極との間の距離
を、電流のばらつきをなくすように決定することによ
り、輝度むらを抑えている例(特願平9−92131)
もある。
【0007】しかしながら、これらのような方法におい
ても電圧−放出電流特性を安定させることは困難であ
り、とりわけ表示を行いはじめた直後、つまり、電源を
投入した直後の電圧−電流特性を安定させることは実質
上不可能であった。このため電源投入後所定の期間は輝
度むらなどの表示品質の劣化が生じてしまうという問題
があった。さらには、電源投入直後にエミッタ凸部から
爆発的に電子が放出され、表示装置が破壊されるという
問題が起きていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものである。すなわち本
発明は、表示品質が良好で、信頼性の高い電界放出型画
像表示装置を提供することを目的とする。また、電源を
投入した直後から電圧−放出電流特性を安定させること
ができ、表示品質が良好な電界放出型画像表示装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明の電界放出型画像表示装置は以下のよう
な構成を備えている。
【0010】本発明の電界放出型画像表示装置は、2次
元的に配置した複数の電界放出型冷陰極素子と、縦横に
配置した複数の配線とをマトリクス状に結線した電界放
出型画像表示装置において、第1の信号電圧を供給する
第1の供給手段と、第2の信号電圧を供給する第2の供
給手段と、前記第1の信号と前記第2の信号とを切替え
て前記配線へ電圧を出力する出力手段に供給する切替え
手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】前記切替え手段は、前記第1の信号が前記
出力手段に供給されはじめてからの経過時間をカウント
する計時手段と、前記第1の信号が供給されるべき設定
時間を記憶するメモリ手段と、前記計時手段のカウント
した前記経過時間が前記設定時間と等しくなったとき、
前記出力手段に供給される前記信号を前記第1の信号か
ら前記第2の信号へ切替える手段とを具備するようにし
てもよい。
【0012】すなわち本発明の電界放出型画像表示装置
は、先端が尖った形状のエミッタ凸部を有するエミッタ
層と、このエミッタ凸部を露出させつつ前記エミッタ層
を被覆するように形成されたゲート絶縁層と、このゲー
ト絶縁層上を被覆するとともに該前記エミッタ凸部を露
出させて前記エミッタ凸部の周囲を非接触に囲むように
開口が形成されたゲート層と、前記カソード層と前記エ
ミッタ層と前記ゲート絶縁層と前記ゲート層が積層され
て形成されている基板と、前記エミッタ凸部に対向し
て、蛍光層とアノード層が積層されている対向基板、と
で構成される電界放出型冷陰極素子が、マトリクス状に
配置されている電界放出型画像表示装置において、表示
を行う直前に馴らし放出として、前記エミッタ凸部から
電子の放出を行い、馴らし放出が終了した直後から表示
を行うものである。
【0013】また、本発明の電界放出型画像表示装置で
は、馴らし放出を行うために、予め馴らし放出期間を決
めておき、馴らし放出期間中に電界放出型冷陰極素子へ
印加する電圧を、馴らし放出期間内で時間の経過ととも
に上下させるものである。
【0014】このような構成を採用することにより、電
源投入直後から電界放出型冷陰極素子に予備的な電子放
出を行わせることができる。そして、表示を行う前に馴
らし放出としてエミッタ凸部から予備的に電子を放出す
ることにより、表示を行っていない間にエミッタ凸部に
吸着したガスやイオンが取り除かれる。このため電圧−
放出電流特性を安定させることができる。したがって、
電源投入直後から輝度むらのない品質の優れた表示を行
うことができる。
【0015】また、電源投入直後のエミッタ凸部からの
爆発的な電子の放出が防止される。したがって、電界放
出型画像表示装置の信頼性、耐久性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の電界放出型画像表
示装置についてさらに詳細に説明する。
【0017】(実施形態1)図1、図2、図3は本発明
の電界放出型画像表示装置の構成の例を説明するための
図である。
【0018】この電界放出型画像表示装置では、2次元
的に配置した複数の電界放出型冷陰極素子と、縦横に配
置した複数の配線とをマトリクス状に結線している。電
界放出型冷陰極素子は先端が尖った形状のエミッタ凸部
19を有するエミッタ層11と、このエミッタ凸部19
を露出させつつエミッタ層11を被覆するように形成さ
れたゲート絶縁層13と、このゲート絶縁層13上を被
覆するとともに前記エミッタ凸部19を露出させ前記エ
ミッタ凸部19の周囲を非接触に囲むように開口が形成
されたゲート層14と、前記カソード層12と前記エミ
ッタ層11と前記ゲート絶縁層13と前記ゲート層14
が積層されて形成されている基板15と、前記エミッタ
凸部19に対向して、蛍光層18とアノード層16が積
層されている対向基板17とを備えている。
【0019】さらに、前記形状の複数の電界放出型冷陰
極素子と縦横に配置した複数の配線とをマトリクス状に
結線したパネル41を駆動する手段として、画像信号電
圧と後で詳説する馴らし信号電圧からなる表示信号電圧
をパネル41へ印加する表示信号出力手段21、表示信
号出力手段21に馴らし信号を供給するための馴らし信
号供給回路22、表示信号出力手段21に画像信号を供
給する画像信号供給回路23、電源のon/off状態
の切替えを伝達する電源信号に制御され、電源がonに
なってからの時間を計時する計時回路24と、馴らし信
号供給回路22及び画像信号供給回路23と表示信号電
圧出力手段21との間に介挿され、計時回路24で計時
した時間が所定の時間になった時、馴らし信号供給回路
22から画像信号供給回路23へ接続を切替える切替え
スイッチ25、走査信号電圧を印加する走査信号電圧出
力手段26、対向基板に積層してあるアノード層へ電圧
を出力するアノード電圧出力手段27、とを備えてい
る。
【0020】制御信号、画像信号、電源信号は、不図示
の、例えば、パソコンなどのCPUなどのICから供給
される信号である。制御信号は、例えば、クロック、水
平同期信号、垂直同期信号などの画像信号以外の信号全
てのことである。制御信号の信号形式は、デジタル信
号、アナログ信号などいずれの形式で構成されていても
構わない。
【0021】画像信号は、例えば、デジタル信号でR、
G、B各8bitで構成されいても、例えば、アナログ
信号で構成されていても、いずれの信号形式で構成され
ていても構わない。電源信号は、電源の投入時間を識別
する信号であり、例えば、電源をonにしてからHレベ
ルを出力し続ける信号構成でも、電源をonにしてから
1クロック時間だけHレベルを出力しそれ以降はLレベ
ルを出力し続ける信号構成でも、いずれの信号形式で構
成されていても構わない。
【0022】ここでは、馴らし信号供給回路22により
馴らし信号が与えられ、馴らし放出期間は計時回路24
により定められる構成を例示している。馴らし信号供給
回路22は、予め設定してあるパネル41へ出力する馴
らし放出電圧の出力パターンを保有し、電源信号で出力
を開始する時間を制御しており、例えば電源の投入とと
もに動作を開始するように構成されている。
【0023】計時回路24は電源信号で制御するように
構成されており、例えば、電源の投入とともに計時動作
をはじめるように構成されている。例えば、計時回路2
4は予め設定された馴らし放出期間が終了すると動作を
終える回路であり、計時回路24は予め設定してある馴
らし放出期間が終了すると、切替えスイッチ25を馴ら
し信号供給回路22から画像信号供給回路23へと接続
を切替えるための制御信号を出力する。つまり切替えス
イッチ25は、馴らし放出期間中、馴らし信号供給回路
22を選択し、計時回路24の動作が終了すると、画像
信号供給回路23を選択する。
【0024】したがって、パネル41には、電源がon
になってから予め定められた馴らし放出期間には馴らし
信号電圧が印加され、馴らし放出期間の終了と同時に画
像信号電圧が印加される。
【0025】馴らし放出を行う馴らし放出期間は、予め
電界放出型画像表示装置内にメモリしておくようにすれ
ばよい。また、計時回路24は例えばクロック、例えば
水平同期信号、例えば垂直同期信号をカウントすること
により計時を行うようにしてもよい。
【0026】図4は本発明の電界放出型画像表示装置の
構成の別の例を示す図である。この電界放出型画像表示
装置では、馴らし放出期間が保持された例えばフラッシ
ュメモリなどのメモリ31(設定値;I)と、カウンタ
(カウント値;C)32と、メモリ31に保持された設
定値I(馴らし放出期間)とカウンタ32のカウント値
Cとを比較して、C≧Iとなったときに切替えスイッチ
24を馴らし信号供給回路22から画像信号供給回路2
3へと接続を切替える制御信号を出力するコンパレータ
33とを備えている。さらに、メモリ31に保持される
馴らし放出期間は固定値でもよいし、必要に応じて入力
し直せるようにしてもよい。
【0027】すなわち、電源がonになると同時に表示
信号電圧出力手段21には馴らし信号供給回路22によ
り馴らし信号が供給され、それと同時にカウンタ32は
カウントを始める。カウンタ32は、例えばクロック、
例えば水平同期信号、例えば垂直同期信号をカウントす
るようにしてもよい。
【0028】カウンタ32のカウント値Cがメモリ31
に保持された設定値Iと等しくなるか大きくなったとき
には、コンパレータ33から、切替えスイッチ24を馴
らし信号供給回路22から画像信号供給回路23へと接
続を切替える制御信号が出力される。そして、表示信号
電圧出力手段21には画像信号供給回路23より画像信
号が供給される。
【0029】このような構成を採用することにより、電
源投入直後からエミッタ凸部に予備的な電子放出を行わ
せることができる。そして、表示を行う前に馴らし放出
としてエミッタ凸部から予備的に電子を放出することに
より、表示を行っていない間にエミッタ凸部に吸着した
ガスやイオンを取り除くことができる。このため電圧−
放出電流特性を安定させることができる。したがって、
電源投入直後から輝度むらなどのない品質の優れた表示
を行うことができる。
【0030】また、電源投入直後のエミッタ凸部から爆
発的に電子が放出するのを防止できる。したがって、電
界放出型画像表示装置の信頼性、耐久性を向上すること
ができる。
【0031】なお、馴らし信号供給回路22、あるいは
画像信号供給回路23から表示信号電圧出力手段21へ
供給される信号は、アナログ信号でもよいし、デジタル
信号でもよい。
【0032】(実施形態2)図5は、図3、図4に例示
した本発明の電界放出型画像表示装置の動作タイミング
を説明するためのタイミングチャートである。まず、電
源がonになると、計時回路24またはカウンタ32が
onとなり計時あるいはカウントを開始する。同時に、
切替えスイッチ24は馴らし信号供給回路22を選択
し、馴らし信号供給回路22から表示信号出力手段21
へ馴らし放出用の信号が出力される。計時回路24がo
ffとなると、切替えスイッチ24は、画像信号供給回
路23を選択し、表示信号出力手段21へ画像信号が出
力される。表示信号出力手段21の出力は計時回路24
がonのとき馴らし放出信号電圧を出力し、計時回路2
4がoffのとき、画像信号電圧を出力する。
【0033】次に、パネル41に出力する電圧について
説明する。エミッタ凸部19から放出される電子量は、
走査信号電圧出力手段26から出力される走査信号電圧
と、表示信号電圧出力手段21から出力される表示信号
電圧との電圧差(ゲート−エミッタ間電圧)で制御する
こともできる。
【0034】図16に、電界放出型冷陰極素子の(ゲー
ト−エミッタ間電圧)−(エミッタ放出電流)特性の典
型的な例を示す。電界放出型冷陰極素子は、(ゲート−
エミッタ間電圧)がある電圧Vth(以下、閾値電圧と
呼ぶ)以上になると急激に電流を放出し始め、閾値電圧
Vth未満ではほとんど放出しない素子である。次に、
走査信号電圧出力手段26から出力される走査信号電圧
の一例を図7に示す。G0、G1、G2...Gmは、
パネル41に形成されているゲート層14(ゲート配
線)に対応しているものであり、この例の場合、走査線
本数(ゲート線本数)をm本としている。
【0035】さらに、カソード層12へ印加する表示信
号電圧のプロファイルを図6に示す。この例は、馴らし
放出期間を4フレーム期間に設定した例である。時刻T
0からT1迄が第1フレーム、T1からT2迄が第2フ
レーム、T2からT3迄が第3フレーム、T3からT4
迄が第4フレームである。時刻T0において、電源がo
nとなると、馴らし信号供給回路22から供給される馴
らし信号に基づいて、表示信号電圧印加手段21からパ
ネル41へ馴らし信号電圧が出力され、エミッタ凸部1
9から予備的な電子の馴らし放出が開始される。第1フ
レームでまず電圧V3を印加し、順次、第2フレームで
V2、第3フレームでV1、第4フレームでV0を印加
していくことにより、放出電子の量を徐々に増やしてい
く。時刻T4以降は、表示する画像に対応した画像信号
が表示信号電圧印加手段21に供給され、表示信号電圧
印加手段21から画像信号に対応した画像信号電圧がパ
ネル41に出力される。
【0036】図8に、最低輝度表示時(黒表示時)と最
高輝度表示時(白表示時)の表示信号電圧波形と走査信
号電圧波形の組み合わせの例を示す。黒を表示する時に
印加する電圧Vkは、走査信号電圧の出力電圧Vgon
との差(Vgon−Vk)が閾値電圧Vth以下になる
ように設定し、白を表示する時に印加する電圧Vwは、
走査信号電圧の出力電圧Vgonとの差(Vgon−V
w)が電子を放出する電圧となるように設定する。続い
て、馴らし放出時に印加する最大電圧V3を前記最低輝
度表示電圧Vk以上に設定し、最低電圧V0は前記最高
輝度表示電圧Vw以下に設定する。さらに、馴らし放出
時に印加する電圧V1と電圧V2は、最低電圧V0以
上、最高電圧V3以下に設定する。最高電圧V3は、最
低輝度表示電圧Vk以上であれば制限はないが、表示信
号電圧出力手段26の耐電圧、回路の複雑性を考慮して
最低輝度表示電圧Vkと同じ電圧とするのがより好まし
い。
【0037】同様に、最低電圧V0も最高輝度表示電圧
Vw以下であれば制限はないが、表示信号電圧出力手段
26の耐電圧、回路の複雑性を考慮して最高輝度表示電
圧Vwと同じ電圧とするのがより好ましい。
【0038】図6では、馴らし放出電圧を印加している
時間Ta、Tb、Tc、Tdは、それぞれ1フレーム期
間として設定したが、設定するフレーム数に制限はな
く、2フレーム、3フレームなどの複数フレームで設定
を行ってもよい。さらに、Ta=Tb=Tc=Tdとす
る制限もなく、期間の長さの順位規定もない。例えば、
Ta=2フレーム期間、Tb=3フレーム期間、Tc=
1フレーム期間、Td=4フレーム期間と設定してもよ
い。また、印加電圧に対しても、Va=Vb=Vcとす
る制限はなく、電圧幅の大きさの順位規定もない。言う
までもないが、馴らし放出期間を4フレーム期間に設定
する制限はなく、複数のフレーム期間であればよい。ま
た、できるだけ振幅を有するようなプロファイルで、す
なわち、電圧が上下するようなプロファイルで馴らし信
号電圧を出力することが、電圧−放出電流特性を安定さ
せるためには好ましい。また、電圧が上下しながら、平
均的には上昇するようなプロファイルで印加するように
してもよい。
【0039】(実施形態3)次に、電界放出型冷陰極素
子のゲート層に馴らし信号電圧を印加する例について説
明する。その構成を図9、走査信号電圧出力手段26か
ら出力される走査信号電圧を図10、表示信号電圧出力
手段21から出力される表示信号電圧を図11に示す。
走査信号電圧の電圧Vgonと電圧Vgoff、表示信
号電圧の最低輝度表示電圧Vkと最高輝度表示電圧Vw
は、実施形態2と同様にして設定できる。ただし、馴ら
し放出時に印加する最大電圧V3はVgon以上、最低
電圧V0はVgoff以下に設定する。また、馴らし放
出時は、表示信号電圧出力手段21から出力される電圧
は最高輝度表示電圧Vwに設定するのが望ましい。
【0040】(実施形態4)次に、電界放出型冷陰極素
子のゲート層に馴らし信号電圧または画像表示信号電圧
を印加し、カソード層に走査信号電圧を印加する例につ
いて説明する。構成例を図12に示す。走査信号電圧出
力手段26から出力される走査信号電圧を図13、表示
信号電圧出力手段21から出力される表示信号電圧を図
14に示す。図13に示すように、走査信号のon信号
として出力する電圧Vgonは、走査信号のoff信号
として出力する電圧Vgoffより、電位が低くなるよ
うに設定する。同様に、表示信号電圧の出力信号である
最低輝度表示電圧Vkを最高輝度表示電圧Vwより電位
が低くなるように設定する。これは、電子を放出する時
に、カソード層の電位に対し、ゲート層の電位を高くす
る必要があるからである。
【0041】次に、図15に最低輝度表示時(黒表示
時)と最高輝度表示時(白表示時)の表示信号電圧波形
と走査信号電圧波形の組み合わせの例を示す。表示信号
電圧出力手段21から出力される最低輝度表示電圧Vk
と最高輝度表示電圧Vwについては、実施形態2に記載
した方法と同様に、最低輝度表示電圧Vkは走査信号電
圧の出力電圧Vgonとの差(Vk−Vgon)が閾値
電圧Vth以下、最高輝度表示電圧Vwは走査信号電圧
の出力電圧Vgonとの差(Vw−Vgon)が電子を
放出する電圧であれば特に制限はないが、素子を破壊し
ない電圧以下に設定するのが望ましい。
【0042】さらに、馴らし放出時に印加する最大電圧
V3は前記最高輝度表示電圧Vw以上、最低電圧V0は
前記最低輝度表示電圧Vk以下に設定する。最大電圧V
3は、Vw以上であれば制限はないが、表示信号電圧出
力手段21の耐電圧、回路の複雑性を考慮して最高輝度
表示電圧Vwと同じ電圧とするのがより好ましい。
【0043】同様に、最低電圧V0も最低輝度表示電圧
Vk以下であれば制限はないが、表示信号電圧出力手段
21の耐電圧、回路の複雑性を考慮して最低輝度表示電
圧Vkと同じ電圧とするのがより好ましい。
【0044】また、電界放出型冷陰極素子のゲート層に
画像表示信号電圧を印加し、カソード層に馴らし信号電
圧または走査信号電圧を印加する構成のときでも実施形
態3と実施形態4を組み合わせることで実施できる。
【0045】なお、電界放出型冷陰極素子は大別して縦
形と横型に分けることができ、縦型の方が短絡故障を比
較的起こしやすいと言うわれている。以上の説明では縦
型構造を取り上げて説明したが、本発明はこれに限るこ
とはなく、横型構造の電界放出型冷陰極素子を用いた電
界放出型画像表示装置にも適用することができる。
【0046】
【発明の効果】従来の電界放出型冷陰極素子を用いた表
示装置では、表示を行っていない期間に、エミッタ凸部
に吸着したガスやイオンの影響、また、装置内に生じる
ダストなどの影響を取り除いていないので、表示を行い
始めた直後の電圧−放出電流特性を安定させるのは困難
であった。
【0047】以上説明したように、本発明の電界放出型
画像表示装置によれば、表示を行う直前に、馴らし放出
としてエミッタ凸部から予備的に電子を放出させる構成
を採用することにより、表示を行っていない間にエミッ
タ凸部などに吸着したガスやイオンを取り除くことがで
きる。したがって、電圧−放出電流特性を安定させるこ
とができる。その結果、表示を行い始めた直後、つま
り、電源を投入した直後から、表示画面の輝度むらが起
こらない高品質な画像を提供することができる。
【0048】また、電界放出型冷陰極素子へ印加する電
圧を、時間の経過とともに上げるもしくは下げることに
より、吸着したガスやイオンが急激に取り除かれたこと
により生じる爆発的な電子の放出を抑えることができ、
電界放出型画像表示装置の破壊を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概略
的に示す図。
【図2】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概略
的に示す図。
【図3】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概略
的に示す図。
【図4】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概略
的に示す図。
【図5】本発明の電界放出型画像表示装置の駆動タイミ
ングを説明するための図。
【図6】カソード層へ印加する表示信号電圧のプロファ
イルの例を示す図。
【図7】ゲート層へ印加する走査信号電圧のプロファイ
ルの例を示す図。
【図8】最低輝度表示時の走査信号電圧と画像信号電圧
の組み合わせの例を示す図。
【図9】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概略
的に示す図。
【図10】ゲート層へ印加する走査信号電圧のプロファ
イルの例を示す図。
【図11】カソード層へ印加する表示信号電圧のプロフ
ァイルの例を示す図。
【図12】本発明の電界放出型画像表示装置の構成を概
略的に示す図。
【図13】カソード層へ印加する走査信号電圧のプロフ
ァイルの例を示す図。
【図14】ゲート層へ印加する表示信号電圧のプロファ
イルの例を示す図。
【図15】最低輝度表示時の走査信号電圧と画像信号電
圧の組み合わせの例を示す図。
【図16】電界放出型冷陰極素子の(ゲート−エミッタ
間電圧)−(エミッタ放出電流)特性を示す図。
【符号の説明】
11……エミッタ層 12……カソード層 13……ゲート絶縁層 14……ゲート層 15……基板 16……アノード層 17……対向基板 18……蛍光層 19……エミッタ凸部 21……表示信号電圧出力手段 22……馴らし信号供給回路 23……画像信号供給回路 24……計時回路 25……切替えスイッチ 26……走査電圧出力手段 27……アノード電圧出力手段 28……走査信号供給回路 31……メモリ 32……カウンタ 33……コンパレータ 41……パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 剛 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33 株式会 社東芝生産技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元的に配置した複数の電界放出型冷
    陰極素子と、縦横に配置した複数の配線とをマトリクス
    状に結線した電界放出型画像表示装置において、 第1の信号電圧を供給する第1の供給手段と、 第2の信号電圧を供給する第2の供給手段と、 前記第1の信号と前記第2の信号とを切替えて前記配線
    へ電圧を出力する出力手段に供給する切替え手段とを具
    備したことを特徴とする電界放出型画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記切替え手段は、前記第1の信号が前
    記出力手段に供給され始めてからの経過時間をカウント
    する計時手段と、前記第1の信号が供給されるべき設定
    時間を記憶するメモリ手段と、前記計時手段のカウント
    した前記経過時間が前記設定時間と等しくなった時、前
    記出力手段に供給される前記信号を前記第1の信号から
    前記第2の信号へ切替える手段とを具備したことを特徴
    とする請求項1に記載の電界放出型画像表示装置。
JP7106298A 1998-03-19 1998-03-19 電界放出型画像表示装置 Pending JPH11272231A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005338823A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Samsung Sdi Co Ltd 電子放出素子及びこれを利用した電子放出表示装置並びに電子放出素子の駆動方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005338823A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Samsung Sdi Co Ltd 電子放出素子及びこれを利用した電子放出表示装置並びに電子放出素子の駆動方法

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