JPH11271624A - 顕微鏡用自動焦点検出装置 - Google Patents

顕微鏡用自動焦点検出装置

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JPH11271624A
JPH11271624A JP7255898A JP7255898A JPH11271624A JP H11271624 A JPH11271624 A JP H11271624A JP 7255898 A JP7255898 A JP 7255898A JP 7255898 A JP7255898 A JP 7255898A JP H11271624 A JPH11271624 A JP H11271624A
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JP
Japan
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stray light
excitation light
output
light
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JP7255898A
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Takashi Yoneyama
貴 米山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の顕微鏡に搭載される自動焦点検出装置
は、蛍光観察に用いると、被写体をサーチする過程で迷
光を含む状態ではセンサの積分時間が長くなり、合焦速
度が著しく低下する。また、遮光画素やセンサ前にシャ
ッタを設けても、正規の被写体光像と同時に対物レンズ
から入り込む迷光の除去は不可能であった。 【解決手段】本発明は、対物レンズ6から接眼レンズ7
若しくはイメージセンサ9への光路を外れた水銀灯2の
前方に、被写体に照射される励起光を遮断する励起光シ
ャッタ3を備え、CPU11により、AF制御システム
と励起光シャッタ3とを連動させて、AF制御を行う前
に、励起光シャッタ3の閉状態の迷光のみの出力と、そ
の開状態の出力との差に応じて、差分が所定値以下の場
合に被写体サーチを行い迷光のレベルを超えて焦点調整
を行い、差分が所定値以上の場合には焦点調整を行う顕
微鏡用自動焦点検出装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光観察を行う光
学機器、特に顕微鏡に搭載する自動焦点検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より光学機器のオートフォーカス
(AF)装置は、多方面に渡り新たな技術が提案されて
おり、その中には被写体像を取り込み、その像のぼけ具
合からピントを合わせるいわゆるパッシブ方式がある。
【0003】一方、顕微鏡の被写体像観察方法として
は、被写体に励起光をあて、蛍光染色した被写体が発す
る微弱な蛍光像を観察する方法があり、得られる情報量
の多いことから、検査方法として蛍光観察を用いる機会
が増大している。
【0004】この蛍光観察のひとつの特徴としては、褪
色があげられる。標本の褪色とは、蛍光染色した標本が
励起光の照射により、標本が発する蛍光の光のパワーが
減衰していくことを示すものである。この光の減衰は
(励起光の強度)×(励起光照射時間)に比例する。こ
のため、検鏡者は、標本に励起光を照射する時間を極力
短くする必要がある。
【0005】顕微鏡用AF装置は、この蛍光観察による
検査を自動化するために必須機能のひとつであり、蛍光
観察用の顕微鏡AF装置のニーズが高くなってきてい
る。以上の点から蛍光観察用の顕微鏡AF装置には以下
の性能が重視される。
【0006】1)被写体が発する蛍光が弱いため、被写
体像を取り込むセンサが高感度であること。 2)被写体が発光する時間が短い(褪色する)ため、高
速であること。
【0007】3)検査の信頼性をあげるために、高い合
焦精度であること。例えば、特開昭54−45127号
公報における焦点検出装置では、積分型受光素子を用い
て被写体像を取り込む場合の積分時間を被写体像の明る
さに応じて制御し、見かけ上の感度を向上させる方法が
開示されている。
【0008】また、特開昭59−154880号公報で
は、被写体像からの光像を精度よく取り込むために、遮
光画素やセンサ前のシャッタを用いて、ノイズ光を除去
する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来方法にお
いては、以下のような問題点がある。従来技術をそのま
ま顕微鏡に適用した場合に、対物レンズから入射して、
センサ上に結像する光像には、被写体像からの光像の他
に、周囲の照明光等が混入する、いわゆる迷光が生じて
いるため、顕微鏡の蛍光観察時に適用することはできな
い。
【0010】この迷光について図6を参照して説明す
る。図6は、蛍光観察に用いる顕微鏡の光学経路を詳細
に示した図である。本来、顕微鏡の光学経路は、実線で
示す水銀ランプ等の光源22から落射蛍光投与管24を
通過して、被写体Sに照射され、被写体Sの蛍光像は対
物レンズ26を介してイメージセンサ29に入力され
る。
【0011】しかし、実際にイメージセンサ29に入力
する光は、本来の経路とは異なった経路から混入するも
のがある。その一例として、図中の破線Aの経路による
迷光を示す。この迷光は、顕微鏡が室内に合った場合
に、室内の蛍光灯等の照明光がイメージセンサ29に入
力してしまう。すなわち、室内の照明光が、ステージ2
1や、被写体Sのスライドガラスに反射して、対物レン
ズ26を介して、イメージセンサ29に入力する。この
他にも破線Bで示すように、接眼レンズ27を介してイ
メージセンサ29に入力する場合もある。
【0012】このような迷光は、被写体の蛍光の強度よ
りは弱いが、顕微鏡自動焦点検出装置は、もともとの被
写体Sからの蛍光出力が微弱なため、同図中の破線A,
Bで示すような迷光により、ベースとなる閾値に誤動作
を起こしてしまう。また、蛍光観察において被写体像が
ぼけている場合には、イメージセンサに入力する被写体
像はさらに迷光と区別不可能となる。
【0013】例えば、特開昭54−45127号公報に
開示される焦点検出装置を蛍光観察に適用すると、被写
体をサーチする過程で前記迷光が入り込んだ状態で、セ
ンサの積分時間を合わせるため、必要以上に積分時間を
長くなり、実際に必要な取り込み時間よりも長くなるた
め、合焦速度が著しく低下する。
【0014】また、特開昭59−154880号公報で
は、遮光画素やセンサ前のシャッタを用いても、正規の
被写体光像と同様に対物レンズから入り込む迷光の除去
は不可能である。また、迷光は周囲の状況や使用する顕
微鏡自体ごとに異なるため、迷光分を予め除去すること
も不可能である。
【0015】そこで本発明は、顕微鏡に搭載されるAF
装置において、蛍光観察時の観察試料へのオートフォー
カス(AF制御)における高速化と高精度化を実現させ
る顕微鏡用自動焦点検出装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、複数の対物レンズと、被写体とする観察標
本を積載するステージと、前記対物レンズと前記ステー
ジとの相対距離を調節する焦準機構と、前記対物レンズ
を介して被写体の像を結像させる結像光学系と、前記被
写体に対して励起光を照射する励起光用光源と、前記励
起光を被写体に照射することを禁止する励起光シャッタ
と、前記結像光学系からの光像を電気信号に変換する積
分型撮像センサと、前記積分型撮像センサからの出力に
応じて、被写体の合焦度を演算する演算手段と、前記励
起光シャッタを閉じた状態での前記積分型撮像センサの
出力を得る迷光出力手段と、前記励起光シャッタを開放
した状態での前記積分型撮像センサの出力と前記迷光検
出手段の出力との差分を算出する迷光差分出力手段と、
前記演算手段による被写体合焦度情報及び前記迷光差分
出力手段からの迷光差分情報に基づいて前記焦準機構を
駆動させ、前記被写体を合焦位置に導くように制御する
合焦制御手段とを備える顕微鏡用自動焦点検出装置を提
供する。
【0017】以上のように構成された顕微鏡用自動焦点
検出装置は、結像光学系の光路すなわち、対物レンズか
ら接眼レンズ若しくは積分型撮像センサへの光路を外れ
且つ、励起光用光源の前方に、被写体に照射される励起
光を遮断する励起光シャッタを備え、焦準機構と励起光
シャッタとを連動させて、予め定められた基準レベルと
迷光差分出力手段からの差分出力とを比較して、差分出
力が大きい場合は焦点調節動作を行い、差分出力が小さ
い場合は積分型撮像センサの積分時間を装着された対物
レンズの種別に応じて、予め設定された値に設定して、
差分出力が迷光信号レベルを越える位置に焦準機構を駆
動した後、積分時間を元に戻して、焦点調整を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について詳細に説明する。図1には、本発明によ
る第1の実施形態に係る顕微鏡用自動焦点検出装置の概
略的な構成例を示し、説明する。
【0019】本実施形態の光学系は、被写体Sを載置し
上下方向に移動可能なステージ1と、ステージ1を上下
方向に移動させて、被写体Sに合焦させるステージ駆動
装置14と、被写体Sに励起光を照射するための例え
ば、水銀灯2と、被写体へ照射される前記励起光を遮断
制御可能な励起光シャッタ3と、被写体へ照射される前
記励起光を導く落射蛍光投光管4と、対物レンズ6側に
前記励起光を屈折させ、さらに前記被写体Sから発した
蛍光画像を通過させるコーナーキューブ5と、前記被写
体Sから発した蛍光画像を分岐して検鏡者が観察するた
めの接眼レンズ7と、焦点調整のための自動焦点検出装
置用の結像レンズ8と、結像された蛍光画像を受光して
光電変換するイメージセンサ9と、CPU11の制御に
よりアナログ処理回路12のダイナミックレジンに適合
させる様にイメージセンサ9へ光電変換するタイミング
となる駆動パルスを出力するイメージセンサ駆動回路1
0と、各構成部を制御するCPU11と、イメージセン
サ9からの画像信号に所定の処理を施すアナログ処理回
路12と、CPU11から指定された演算式に従って評
価演算を行う合焦度評価演算器13と、CPU11の制
御により励起光シャッタ3を開閉させる励起光シャッタ
駆動回路15とで構成される。
【0020】このように構成された本実施形態の光学系
は、ステージ1に積載した被写体Sに水銀灯2からの励
起光を励起光シャッタ3を経て、落射蛍光投光管4に導
かれ、さらにコーナーキューブ5で屈折され、対物レン
ズ6を通過して、被写体Sに照射される。
【0021】前記被写体Sから発した蛍光画像は、対物
レンズ6を通過して、一部は接眼レンズ7を介して検鏡
者が観察し、一部は焦点調整のための自動焦点検出装置
用の結像レンズ8で結像してイメージセンサ9へ投影さ
れる。
【0022】イメージセンサ駆動回路10は、CPU1
1の制御により、常にアナログ処理回路12のダイナミ
ックレジンに適合させる様に、イメージセンサ9へ駆動
パルスを出力し、イメージセンサ9は、入力された駆動
パルスに従ったタイミングで受光した画像を電気信号に
変換する。
【0023】このイメージセンサ9により電気信号に変
換された画像信号は、アナログ処理回路12で所定の処
理を受け、合焦度評価演算器13に送られる。前記合焦
度評価演算器13は、CPU11から指定された演算式
に従って評価演算を行い、結果をCPU11に送る。C
PU11では、合焦度評価演算の結果を基にステージ駆
動装置14へ制御信号を送り、ステージ1を上下方向に
移動させることにより、被写体Sと対物レンズ6の相対
距離を調整して自動合焦が可能となるように構成されて
いる。
【0024】また、CPU11は、必要に応じて励起光
シャッタ駆動回路15に対してシャッタ開閉信号を出力
し、励起光シャッタ3を開閉できるようになっている。
そして外部コントローラ15は、検鏡者が顕微鏡の電動
部部位を制御するために使用するスイッチやジョグダイ
ヤルを有する装置であり、自動合焦動作の開始、終了な
どの操作を検鏡者が外部コントローラ15を用いて行う
と、その情報をCPU11に送るので、CPU11が操
作に応じた動作を行うことが可能な構成となっている。
【0025】また、外部コントローラ15には、発音部
材が内蔵されており、例えば、AF制御の成功/失敗が
発音部材を動作させることにより、検鏡者に伝達するこ
とが可能となっている。
【0026】図2に示すフローチャートを参照して、前
述した迷光による誤動作を防止する本実施形態に作用に
ついて説明する。まず、操作者の操作に基づき、AF動
作の開始が指示されると(ステップS1)、励起光シャ
ッタ駆動回路15が駆動して励起光シャッタ3が閉じら
れる(ステップS2)。
【0027】そして、励起光シャッタ3が閉状態の時に
対物レンズ6や接眼レンズ7から入射する迷光のレベル
Aを検出し(ステップS3)、次に、励起光シャッタ3
を開き(ステップS4)、迷光も含まれている被写体像
信号Bを検出する(ステップS5)。
【0028】そして、迷光のレベルAと被写体像信号B
との差分Cをとる(ステップS6)。この差分出力C
が、予め定めた所定値TH1以上であるか判定する(ス
テップS7)。この判定で、差分出力CがTH1以上の
場合には(YES)、被写体が近くにあると判断し、ピ
ントの合わせ込みを行う。
【0029】このピントの合わせ込みは、被写体像のコ
ントラストを検出し(ステップS8)、このコントラス
トが最大となるステージ位置を検出して(ステップS
9,S10)、AF制御を終了する。
【0030】しかし、ステップS7の判定で、差分出力
Cが所定値TH1以下の場合には(NO)、被写体が近
くにないと判断され、被写体サーチを行う。この被写体
サーチにおいて、まず迷光検出時におけるイメージセン
サの積分時間を、迷光を検出したときに求められた積分
時間T1に対して、半分から1/4程度の短い積分時間
T2に設定して行う(ステップS11)。そして、標本
のサーチは、被写体信号が迷光を十分越えるレベルとな
る、すなわち被写体信号が迷光出力Aと積分時間T2の
関係から算出される積分時間T2における迷光出力A’
を十分越えるステージ駆動を行う(ステップS12〜S
14)。この標本サーチが終了すると、ステップS8に
移行して、ピントの合わせ込み制御を行う。
【0031】本実施形態によれば、AF開始時にイメー
ジセンサに入力する迷光のみを検出しておき、その後、
検出された迷光を含む被写体光像から迷光分を除去でき
るため、被写体のサーチ動作が必要か確実に判定でき
る。
【0032】また、サーチ時には迷光の出力が既知であ
るため、迷光に合わせてイメージセンサの積分制御をす
ることがなく積分時間を短くできるため、サーチに要す
る時間の短縮化による合焦スピードが向上する。
【0033】また、本実施形態では、励起光シャッタ3
による迷光検出を行っているが、これを励起光光源自体
の出力を下げたり、シャッタ機構を落射投光管内に配置
させても同様の効果を得ることが可能である。
【0034】また、本発明では、被写体像の最大コント
ラスト位置を検出するいわゆる山登りサーボ方式のAF
制御を行っているが、これを光路差方式などのAF制御
にも適用できる。
【0035】次に第2の実施形態に係る顕微鏡自動焦点
検出装置について説明する。本実施形態の構成は、前述
した第1の実施形態と同等であり、作用が異なっている
ため、ここでは構成についての説明は省略し、特徴とな
る標本サーチ範囲設定について説明する。
【0036】本実施形態において、標本サーチ範囲設定
機能は、予め検鏡者が使用するスライドガラスや標本厚
から標本をサーチするべきステージ上下範囲を設定でき
るものであり、焦点検出装置がステージの可動範囲を全
て標本サーチをすることを避け、合焦時間を短縮させる
機能である。
【0037】図3に示すフローチャートを参照して、こ
のような機能を有する自動焦点検出装置の作用について
説明する。尚、前述した第1の実施形態のステップと同
等の作用の場合には同じステップ番号を付して、詳細な
説明は省略する。
【0038】まず、操作者の操作に基づき、AF動作の
開始が指示されると(ステップS1)、現在のステージ
1の停止しているステージ位置が、予め定めた標本サー
チ範囲内か判定する(ステップS21)。
【0039】この判定でステージ位置が標本サーチ内で
あれば(YES)、前述した第1の実施形態と同様に、
ステップS2に移行して、迷光を検出する。しかし、ス
テージ位置が標本サーチ範囲外であれば(NO)、高速
で標本サーチ範囲端まで移動する(ステップS22)。
そしてサーチ範囲端まで移動した後、ステップS2に移
行して、励起光シャッタ3が閉じられる(ステップS
2)。
【0040】そして、励起光シャッタ3が閉状態による
迷光のレベルAを検出し、次いで励起光シャッタ3を開
状態で、被写体像信号Bを検出し、迷光のレベルAと被
写体像信号Bとの差分Cをとる(ステップS3〜S
6)。この差分出力Cと所定値TH1を比較し、差分出
力CがTH1以上の場合、ピントの合わせ込みを行う
(ステップS8〜S10)。しかし、差分出力Cが所定
値TH1以下の場合(NO)、被写体が近くにないと判
断され、被写体サーチを行った後(ステップS12〜S
14)、ピントの合わせ込みを行う(ステップS8〜S
10)。
【0041】本実施形態の効果を図4を用いて説明す
る。図4(a)は、ステージ1がサーチ範囲内であると
きの対物レンズ6からの迷光を示したものである。
【0042】ステージ位置が検鏡者が設定したサーチ範
囲内であるため、ほぼピント位置に近いことから、迷光
出力は真のピント位置とほぼ変化しない。一方、図4
(b)は、ステージ1がサーチ範囲から外れている場合
の対物レンズ6からの迷光を示したものである。
【0043】このように対物レンズ6とステージ1、若
しくは被写体Sの相対距離が長い場合、ステージ1やス
ライドガラスの反射光が対物レンズ6に入射するまでの
距離が長いため、反射光の光のパワーが減少し、結果的
に対物レンズ6に入射するステージ1、若しくは被写体
Sからの室内照明光反射光量は減少する。
【0044】つまり、サーチ範囲外における迷光をピン
ト位置での迷光とすることはできない。よって、迷光を
検出する際には、よりピント位置に近いステージ位置で
行う必要がある。
【0045】本実施形態では、迷光検出を確実に行うた
めサーチ範囲外からのAF時には、サーチ範囲端で迷光
検出を行う制御を行っている。従って、このような制御
を行うことにより、本実施形態の自動焦点検出装置は、
ステージのどの位置からも迷光検出することが可能とな
り、高速かつ高精度なAF制御が可能となる。
【0046】次に図5に示すフローチャートを参照し
て、第3の実施形態に係る顕微鏡自動焦点検出装置につ
いて説明する。本実施形態の構成は、前述した第1の実
施形態と同様であるため、構成についての説明は省略
し、特徴となる迷光警告動作について説明する。また本
実施形態において、第1の実施形態と同じ作用には同じ
ステップ番号を付して詳細な説明は省略する。
【0047】まず、操作者の操作に基づき、AF動作の
開始が指示されると(ステップS1)、励起光シャッタ
3が閉じられる(ステップS2)。この励起光シャッタ
3が閉状態による迷光のレベルAが検出される(ステッ
プS3)。
【0048】そして、迷光のレベルAを予め定めた所定
値TH2と比較する(ステップS31)。この比較の結
果、迷光のレベルAの方が小さい場合には、第1,第2
の実施形態のAF動作と同等なAF動作を行う。
【0049】つまり、励起光シャッタ3を開にして(ス
テップS32)、被写体像信号Bを検出し、迷光のレベ
ルAと被写体像信号Bとの差分Cをとる。この差分出力
Cと所定値TH1を比較し、差分出力CがTH1以上の
場合、ピントの合わせ込みを行う。しかし、差分出力C
が所定値TH1以下の場合には、被写体が近くにないと
判断され、被写体サーチを行った後、ピントの合わせ込
みを行う(ステップS33)。
【0050】しかし、ステップS31の判定で、迷光の
レベルAが所定値TH2を越えていた場合(YES)、
外部コントローラに内蔵されている警告ブザー等の発音
部材を駆動して(ステップS34)、検鏡者に迷光が大
きすぎるため、AF精度が低下する恐れがあることを、
検鏡者に告知する。
【0051】本実施形態によるAF動作によれば、検鏡
者がAF制御を正常に動作させるために、室内照明光を
暗くするなどの処置を行うことが可能となり、自動焦点
検出装置に対して常に高速かつ高精度なAF制御を行わ
せる環境を作り出すことが可能となる。
【0052】本実施形態では、検鏡者に警告を行う方法
として、発音部材を用いて聴覚的に警告を告知している
が、これをLEDなどの発光部材を用いて視覚的に警告
を行っても同様の効果を得られる。
【0053】また迷光と被写体像の差分検出に際して、
先に迷光の検出を行った後に被写体像の検出を行ってい
るが、これを先に被写体像の検出を行ってから、迷光検
出を行っても同様の効果を得ることができる。
【0054】さらに、本実施形態では、特に蛍光観察の
みについて記述しているが、これを他の検鏡たとえば落
射暗視野観察に用いても同じ光学構成のため、同様の効
果を得ることができる。
【0055】本発明は、前述した実施例に限定されるも
のではなく、他にも発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の変形や応用が可能であることは勿論である。以上の実
施形態について説明したが、本明細書には以下のような
発明も含まれている。
【0056】(1) 対物レンズと、被写体とする標本
を積載するステージと、前記対物レンズを介して被写体
を結像させる結像光学系と、被写体に対して励起光を照
射する励起光用光源と、前記励起光を被写体に照射する
ことを禁止する励起光シャッタと、前記結像光学系から
の光像を電気信号に変換する積分型撮像センサと、前記
積分型撮像センサからの出力に応じて、被写体の合焦度
を演算する演算手段と、前記演算手段による被写体合焦
度情報から前記ステージを駆動させ被写体をピント位置
に導くように制御する合焦制御手段と、周囲の照明光な
どが対物レンズを介してセンサに光像として入力するい
わゆる迷光検出を、励起光シャッタを閉じるなど、被写
体に励起光を照射しないことで行い、出力する迷光出力
手段と、励起光シャッタを開放した時のセンサ出力と迷
光検出手段からの差分をとる迷光差分出力手段と、AF
制御時に前記迷光差分出力手段の出力に応じてAF制御
を可変するAF制御可変手段とを有することを特徴とす
る顕微鏡用自動焦点検出装置。
【0057】前記(1)項によれば、AFシステムと励
起光シャッタを連動させる構成とし、AF制御を行う前
に一旦励起光シャッタを閉じ、励起光シャッタを閉じた
場合の出力と励起光シャッタを開放した時の出力の差に
応じて、AF制御を可変した。
【0058】従って、迷光と被写体像の区別が可能とな
り、高速かつ高精度な合焦制御が可能となる。 (2)前記AF制御可変手段は、差分出力が大きい場合
は、被写体が近くにあると認識し、ピントの合わせ込み
を行ういわゆるファインモードの制御を行い、差分出力
が小さい場合は、被写体を探すいわゆるサーチモードの
制御を行い、サーチモードでは迷光出力手段の出力で得
られた積分サイクルより、短い積分時間でサーチを行う
ことを特徴とした、前記(1)項に記載の顕微鏡用自動
焦点検出装置。
【0059】前記(2)項によれば、サーチ時において
迷光により不必要にセンサの積分時間を長くすることを
禁止する制御とした。従って、標本サーチが高速とな
り、褪色を抑えた高速合焦制御が可能となる。
【0060】(3)前記(1)項に記載の顕微鏡用自動
焦点検出装置において、予め被写体をサーチする範囲を
設定可能なサーチ範囲設定手段と、前記サーチ範囲設定
手段で設定されたサーチ範囲外からAFを起動された場
合に、高速でサーチ範囲端へステージを駆動する高速ス
テージ移動手段と、前記高速ステージ移動手段によりサ
ーチ範囲端に到着した後に、迷光出力手段、迷光差分出
力手段およびAF制御可変手段を行うことを特徴とする
前記(1)項または(2)項に記載の顕微鏡用自動焦点
検出装置。
【0061】前記(3)項によれば、予め標本をサーチ
する範囲を設定するシステムにおいて、サーチ範囲外か
らのAFの起動時には、一旦サーチ範囲端で、励起光シ
ャッタによる迷光レベル検出をする様にした。
【0062】従って、ピント位置に近い位置での迷光を
検出できるため、迷光レベルの信頼度が向上する。その
ため、高精度なAFが可能となる。 (4)前記迷光出力手段により、迷光出力が所定値以上
であったときには、使用者に警告を発する迷光警告手段
を有することを特徴とする前記(1)項に記載の顕微鏡
用自動焦点検出装置。
【0063】前記(4)項によれば、迷光のレベルが所
定値を越えると、検鏡者に対して警告を発する。これに
より検鏡者に室内照明光を落とすなど、迷光レベルを下
げることを勧めることが可能となる。従って、高精度な
AF制御ができる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、蛍
光観察や落射暗視野検鏡におけるAF制御を高速且つ高
精度に行うことができ、蛍光観察時の被写体の褪色を最
小限に抑え、自動検査システムに組み入れることが可能
な顕微鏡用自動焦点検出装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る顕微鏡用自動焦点検出装
置の概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の作用について説明するための
フローチャートである。
【図3】第2の実施形態に係る顕微鏡自動焦点検出装置
について説明するためのフローチャートである。
【図4】第2の実施形態の効果を説明すための図であ
る。
【図5】第3の実施形態の作用について説明するための
フローチャートである。
【図6】迷光について説明するために顕微鏡の光学経路
を示した図である。
【符号の説明】
1…ステージ 2…水銀灯 3…励起光シャッタ 4…落射蛍光投光管 5…コーナーキューブ 6…対物レンズ 7…接眼レンズ 8…結像レンズ 9…イメージセンサ 10…イメージセンサ駆動回路 11…CPU 12…アナログ処理回路 13…合焦度評価演算器 14…ステージ駆動装置 15…励起光シャッタ駆動回路 S…被写体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の対物レンズと、 被写体とする観察標本を積載するステージと、 前記対物レンズと前記ステージとの相対距離を調節する
    焦準機構と、 前記対物レンズを介して被写体の像を結像させる結像光
    学系と、 前記被写体に対して励起光を照射する励起光用光源と、 前記励起光を被写体に照射することを禁止する励起光シ
    ャッタと、 前記結像光学系からの光像を電気信号に変換する積分型
    撮像センサと、 前記積分型撮像センサからの出力に応じて、被写体の合
    焦度を演算する演算手段と、 前記励起光シャッタを閉じた状態での前記積分型撮像セ
    ンサの出力を得る迷光出力手段と、 前記励起光シャッタを開放した状態での前記積分型撮像
    センサの出力と前記迷光検出手段の出力との差分を算出
    する迷光差分出力手段と、 前記演算手段による被写体合焦度情報及び前記迷光差分
    出力手段からの迷光差分情報に基づいて前記焦準機構を
    駆動させ、前記被写体を合焦位置に導くように制御する
    合焦制御手段と、を具備することを特徴とする顕微鏡用
    自動焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 前記合焦制御手段は、予め定められた基
    準レベルと前記迷光差分出力手段からの差分出力とを比
    較し、前記差分出力が大きい場合は、焦点調節動作を行
    い、前記差分出力が小さい場合は、前記積分型撮像セン
    サの積分時間を前記対物レンズの種別に応じて予め設定
    された値に設定して、前記差分出力が前記迷光信号レベ
    ルを越える位置に前記焦準機構を駆動した後、前記積分
    時間を元に戻して、焦点調整を行うようにしたことを特
    徴とした請求項1に記載の顕微鏡用自動焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 前記顕微鏡用自動焦点検出装置におい
    て、 予め被写体をサーチする範囲を設定可能なサーチ範囲設
    定手段と、 前記サーチ範囲設定手段で設定されたサーチ範囲外から
    AFを起動された場合に、高速でサーチ範囲端へステー
    ジを駆動する高速ステージ移動手段と、をさらに具備
    し、 前記高速ステージ移動手段により、予め定めたサーチ範
    囲端に到着した後に、前記迷光出力手段、前記迷光差分
    出力手段及び前記AF制御可変手段による制御動作を行
    うことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の
    顕微鏡用自動焦点検出装置。
JP7255898A 1998-03-18 1998-03-20 顕微鏡用自動焦点検出装置 Withdrawn JPH11271624A (ja)

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