JPH11271560A - 光ファイバアレイと光導波路チップの接合方法および接合面の間隙の検査方法 - Google Patents

光ファイバアレイと光導波路チップの接合方法および接合面の間隙の検査方法

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JPH11271560A
JPH11271560A JP7803198A JP7803198A JPH11271560A JP H11271560 A JPH11271560 A JP H11271560A JP 7803198 A JP7803198 A JP 7803198A JP 7803198 A JP7803198 A JP 7803198A JP H11271560 A JPH11271560 A JP H11271560A
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JP
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gap
optical fiber
optical
fiber array
optical waveguide
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JP7803198A
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Jiyungo Kondo
順悟 近藤
Shuhei Toyoda
周平 豊田
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ファイバアレイと光導波路チップの接合面に
所定の幅の間隙を正確に確保することができる接合方法
および接合面の間隙の検査方法を提供する。 【解決手段】CCDカメラ40を用いて、基板16Aの
端面16bとの所定の交差角度θ1で透明な基板16A
の内部を通して端面16bにおける溝30bの端部を観
察する。この時、同時に、端面14aにおける光導波路
22の上端部が観察される。この結果、両者の距離、す
なわち、見掛けの間隙の幅wが測定される。予め作図法
によって求めた見掛けの間隙の幅wと真の間隙の幅Wと
の相関図を利用して、この見掛けの間隙の幅wから換算
して得られる真の間隙の幅Wを把握しながら、位置決め
治具を作動して所望の幅の間隙に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバが配設
された光ファイバアレイと光導波路チップとを接着用樹
脂を用いて接合する方法および接合面の間隙の検査方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】光導波路チップと光ファイバとを接続す
るために光ファイバアレイが一般的に用いられている。
この光導波路チップには、GaAs系、InP系の半導
体導波路チップ、Si上に酸化膜を形成したり、ガラス
基板を用いる誘電体(ガラス)導波路チップ、LiNb
3 やLiTaO3 結晶で構成した強誘電体結晶導波路
チップ等、多数の種類があり、光導波路チップ上にはT
i等の金属が拡散された光導波路が形成される。これら
光導波路チップに対して、例えば、光ファイバジャイロ
等のセンサ・計測関係、高速変調器等の光ファイバ通信
関係、A/D変換器等の光情報処理関係、ダイオードア
レイ等の光源・光変換関係での多岐にわたる用途が検討
されている。
【0003】例えば、前記のような光ファイバジャイロ
を製造する場合、長尺の光ファイバを円筒の物体に巻き
付けて作成したファイバコイルから導出された光ファイ
バの2本の端部と位相変調器が組み込まれた光導波路チ
ップとを、光軸の偏波面を一定の方向に保持して接続す
るために、偏波面保存光ファイバアレイが用いられてい
る。
【0004】前記偏波面保存光ファイバアレイは、例え
ば、2枚の基板からなり、そのうちの1枚には溝部が形
成され、該溝部に光ファイバを偏波面を一定の方向に保
持するように埋設した後2枚の基板を重ね合わせ、該溝
部と光ファイバとの隙間にエポキシ等の室温硬化型、若
しくは熱硬化型樹脂、あるいは、紫外線硬化型接着用樹
脂を充填して接着用樹脂層を形成した後、室温で放置
し、若しくは加熱し、あるいは、紫外線を照射して接着
用樹脂を硬化し、光ファイバをアレイの溝部に固定する
ことによって形成される。
【0005】この光ファイバが配設された光ファイバア
レイの基板と光導波路が配設された光導波路チップの基
板とは熱膨張率が異なるため、両者を接合した完成品を
使用する際の温度サイクルによって生じる熱膨張により
光軸がずれることを防止することを目的として、該光フ
ァイバアレイと光導波路チップとを接合する際に、両者
の接合面に所定の幅の間隙を設けることが行われてい
る。
【0006】具体的には、まず、光ファイバアレイと光
導波路チップの研磨された接合面をその側面から顕微鏡
を用いて観察しながら、位置決め治具を用いて一旦両者
を間隙がなくなるように押し付けて両者の面を平行に位
置決めする(以下、これを平面出しという)。次いで、
前記位置決め治具を用いて両者を離間して所定の幅の間
隙を確保する。その後、この間隙に接着用樹脂を充填し
紫外線照射により固化して、光ファイバアレイと光導波
路チップとを接合している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光フ
ァイバアレイと光導波路チップとの接合方法において
は、接着用樹脂の充填量のばらつき等によって、前記し
た位置決め治具により設定した間隙の幅やさらには接合
面の平行度自体に狂いを生じるという問題がある。
【0008】この問題を解決する方法として、位置決め
治具で平面出しと所定の間隙調整を精度よく行った後樹
脂を充填することが考えられるが、この場合、樹脂を充
填する際の樹脂の表面張力により間隙がずれてしまうと
いう問題がある。また、接着用樹脂を充填した後これを
固化する前に、前記した顕微鏡を用いて接着用樹脂層の
形成された前記間隙を観察しながら位置決め治具により
該間隙の幅を調整することも考えられるが、位置決め治
具を用いて接着用樹脂を充填した後に間隙の幅を微調整
しようとすると、顕微鏡を用いて接合面の間隙を直接観
察する場合、接合面の接着用樹脂層の端部は樹脂のはみ
出し部分があるために間隙の幅を直接かつ正確に測定で
きないという不都合がある。また、接着用樹脂が固化し
た後に間隙の幅の調整を行うことは現実には不可能であ
る。
【0009】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、光ファイバが配設された光ファイバアレ
イと光導波路チップとを接着用樹脂を用いて接合する際
に、接合面に所定の幅の間隙を正確に確保することがで
きて、完成品を使用する際に両者の接合面で光軸の狂い
を生じるおそれがない光ファイバが配設された光ファイ
バアレイと光導波路チップとを接着用樹脂を用いて接合
する方法、および、このような接合間の間隙の幅を精度
よく測定することができる接合面の間隙の検査方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ファイバ
アレイと光導波路チップの接合方法は、光ファイバが所
定の溝に配設された透明な基板を有する光ファイバアレ
イと光導波路が配設された透明な基板を有する光導波路
チップとを、透明な接着用樹脂を用いて該光ファイバア
レイと光導波路チップのそれぞれの一側面同士で光軸を
合わせて接合する方法において、位置決め治具を用い
て、前記光ファイバアレイと光導波路チップの接合面の
間隙の幅を予め所定の値に位置決め調整し、次に、前記
接合面の間隙に前記接着用樹脂を充填し、次いで、拡大
撮像装置を用いて、前記光ファイバアレイの基板の光フ
ァイバが配設された主面と対向する側の面から該光ファ
イバアレイを介して、該光ファイバアレイの基板の前記
接合面における光ファイバアレイの基板と光ファイバと
の境界線と該光導波路チップの前記接合面における端部
との間の見掛けの間隙(換言すれば接着用樹脂層)を観
察し、予め求めた前記見掛けの間隙の幅と真の間隙の幅
との関係から得られる所望の真の間隙の幅になるよう
に、前記位置決め治具により間隙の幅を調整することを
特徴とする。
【0011】これにより、光ファイバアレイと光導波路
チップの接合面に所定の幅の間隙を正確に確保すること
ができて、完成品の使用時に該光ファイバアレイと光導
波路チップの接合面で光軸の狂いを生じるおそれがな
い。
【0012】ここで、光ファイバの「所定」の溝や、位
置決め治具を用いて予め調整される光ファイバアレイと
光導波路チップの接合面の「所定」の間隙の幅や、該間
隙の幅の「所望」の値については、前記した種々の用途
に応じて適宜決定される光ファイバアレイと光導波路チ
ップの寸法等の条件に対応して、適宜設定される。な
お、前記した「所定」の間隙の幅と「所望」の間隙の幅
とは、基本的に同一とする。また、好適には、位置決め
治具を用いて間隙の幅を所定の値に調整するに先だっ
て、光ファイバアレイと光導波路チップとを間隙を生じ
ないように一旦密着させて接触面の平面出しを行った
後、両者を離間させて該所定の幅の間隙となるように位
置決め調整する。
【0013】ここで、拡大撮像装置として、例えば、倍
率が800倍程度であって焦点深度が約10mm程度あ
るCCDカメラを用いると好適である。拡大撮像装置を
用いて光ファイバアレイを介して前記間隙を観察するた
めには、光ファイバアレイの基板および接着用樹脂が拡
大撮像装置によって視認できる程度に透明であることが
必要である。光ファイバアレイの前記溝部に配設される
光ファイバは光の屈折率の高いコア部とこれを被覆する
光の屈折率の低いクラッド部とから構成されており該光
ファイバアレイの基板の光の屈折率とは異なるため、拡
大撮像装置を用いて、前記光ファイバが配設された主面
と対向する側の光ファイバアレイの面から該光ファイバ
アレイを介して観察するとき、光ファイバアレイの接合
面における光ファイバアレイと光ファイバのクラッド部
との境界線(V字状の溝部であり、光ファイバアレイと
光ファイバとの間が離間している場合は、厳密には、光
ファイバアレイの溝部に充填された接着用樹脂層との境
界線)を視認することができ、一方、所定の幅の間隙を
もって離間する光導波路チップの接合面における端部も
透明な接着用樹脂層を介して視認することができること
から、両者の間隙を見掛けの間隙として観察することが
できる。
【0014】このとき、前記間隙の一部、すなわち、光
ファイバアレイの基板の接合面における光ファイバアレ
イの基板と光ファイバとの境界線近傍の接着用樹脂層の
一部は該光ファイバの後方に位置するために、光ファイ
バを介してこの部分を間隙の一部として見ようとすると
光の屈折率が光ファイバと他の部材とで異なることから
支障がある。したがって、前記間隙の一部を無視して光
ファイバアレイの基板と光ファイバとの境界線を該間隙
の一部と見なすと、無視した間隙の一部に相当する距離
(幅)だけ見掛けの間隙の幅は真の間隙の幅よりも短く
なる。また、拡大撮像装置を用いた観察は真の間隙を平
行する位置から見て行うのではなく斜め方向から見て行
うものであり、かつ、光の屈折率の異なる各層を介して
行うものであることからも見掛けの間隙の幅は真の間隙
の幅とは異なる。
【0015】このため、拡大撮像装置を用いて観察する
条件、特に、拡大撮像装置による視認方向と該拡大撮像
装置により視認する側の光ファイバアレイの基板の一面
との交差角度を任意のものに固定した上で、各部材の寸
法および各部材に使用する材料の光の屈折率との関係か
ら作図的に求められる見掛けの間隙の幅と真の間隙の幅
との関係から両者の相関関係を予め把握しておき、所望
の真の間隙の幅になるように、前記位置決め治具により
間隙を調整することができる。
【0016】ここで、拡大撮像装置を用いて観察しなが
ら位置決め治具によって光ファイバアレイと光導波路チ
ップとの間隙を調整する方法は、目視観察による手動調
整であってもよく、また、拡大撮像装置と位置決め治具
とを連動して自動制御する方法を用いることもできる。
【0017】また、本発明に係る光ファイバアレイと光
導波路チップの接合面の間隙の検査方法は、光ファイバ
が所定の溝に配設された透明な基板を有する光ファイバ
アレイと光導波路が配設された透明な基板を有する光導
波路チップとが、透明な接着用樹脂を用いて該光ファイ
バアレイと光導波路チップのそれぞれの一側面同士で光
軸を合わせて接合された接合面の間隙を検査する方法で
あって、拡大撮像装置を用いて、前記光ファイバアレイ
の基板の光ファイバが配設された主面と対向する側の面
から該光ファイバアレイを介して、該光ファイバアレイ
の基板の前記接合面における光ファイバアレイの基板と
光ファイバとの境界線と該光導波路チップの前記接合面
における端部との見掛けの間隙を観察し、予め求めた前
記見掛けの間隙の幅と真の間隙の幅との関係から得られ
る当該真の間隙の幅を検査することを特徴とする。
【0018】これにより、光ファイバアレイと光導波路
チップとの間隙の幅を精度よく検査することができ、製
品の接合用樹脂層を厚み方向に研磨して、或いは接合用
樹脂層の端部のはみ出した樹脂部分を研削・除去して間
隙の幅を直接測定する破壊検査法を用いることなく、完
成品の合否判定を好適に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光ファイバア
レイと光導波路チップの接合方法および接合面の間隙の
検査方法として、例えば、光導波路チップと光ファイバ
とを偏波面を一定の方向に保持して接続するための偏波
面保存光ファイバアレイに適用した実施の形態例を図1
〜図6を参照しながら以下説明する。
【0020】本実施の形態ににおける光ファイバアレイ
は、図1に示すように、光ファイバ10、12と光導波
路チップ14とが接合方向を規制するように固着され
る、例えば、BK7系ガラスを材料とする第1および第
2のアレイ16、18から構成される。また、光導波路
チップ14は、例えば、LiNbO3 基板20に所定形
状の光導波路(例えば、Y字光導波路)22が形成され
るとともに、位相変調器24と偏光子26とが配設され
ている。
【0021】図2に示すように、光ファイバ10の2つ
の端部(例えば、光ファイバジャイロのファイバコイル
に接続される始端部10aと終端部10b)は、光導波
路チップ14との接合方向を規制する第1のアレイ16
に固着され、また、図3に示すように、光ファイバ12
の1つの端部(例えば、光源に接続される光ファイバ1
2の端部12a)は、光導波路チップ14との接合方向
を規制する第2のアレイ18に固着され、これら第1及
び第2のアレイ16、18を通じて上記各光ファイバ1
0、12のそれぞれの端部10a、10b及び12aが
光導波路チップ14と光学的に結合されるようになって
いる。
【0022】具体的には、上記第1のアレイ16は、図
2に示すように、一主面に一方の端面へ向けて延びる2
本のV字状の溝30a、30bと他方の端面に向けて延
びる幅広の座繰り部(接着用の逃げ溝)32が連続して
形成された基板16Aと、該基板16Aの溝30a、3
0b、座繰り部32を塞ぐための蓋基板16Bとで構成
されている。上記2本のV字状の溝30a、30bは、
その間隔が図1に示す光導波路22における2本の分岐
路の光軸に合致する間隔と同じとされている。
【0023】そして、第1のアレイ16を組み立てる場
合は、まず、図2に示すように、上記基板16AのV字
状の溝30a、30bに光ファイバ10の2本の端部1
0a及び10bを這わせた後、光ファイバ10の偏波保
存面を光導波路22を伝搬する光の偏波面の方向に合わ
せる。その後、上方から蓋基板16Bを被せて室温硬化
型接着用樹脂(セメダイン社製 商品名「EP00
1」)をV字状の溝30a、30bと光ファイバ10と
の隙間に充填し、常温で放置して両者を接着・固定し、
上記第1のアレイ16の端面中、光ファイバ10の自由
端側端面16aを研磨することによって光ファイバ10
への第1のアレイ16の固着作業が終了することとな
る。
【0024】第2のアレイ18は、図3に示すように、
一主面に一方の端面へ向けて延びる1本のV字状の溝3
4と他方の端面へ向けて延びる幅広の座繰り部(接着用
の逃げ溝)36とが連続して形成された基板18Aと、
該基板18Aの溝34、座繰り部36を塞ぐための蓋基
板18Bとで構成されている。
【0025】この第2のアレイ18を組み立てる場合
は、まず、上記基板18AのV字状の溝34に光ファイ
バ12の端部12aを這わせた後、光ファイバ12の偏
波保存面を光導波路22を伝搬する光の偏波面の方向に
合わせる。その後、その上方から蓋基板18Bを被せて
接着用樹脂にて接着し第2のアレイ18の端面中、光フ
ァイバ12の自由端側端面18aを研磨することによっ
て光ファイバ12への第2のアレイ18の固着作業が終
了する。
【0026】一方、光導波路チップ14は、以下のよう
にして作製する。まず、例えば3inchウェーハ(例
えば、LiNbO3 基板)の一主面(機能面)に、例え
ば真空蒸着等によって所定形状の光導波路22を形成す
ると同時に、該光導波路22上に偏光子26及び位相変
調器24を形成して1枚のウェーハ上に多数の光ICパ
ターンを形成する(図示せず)。次いで、数個の光IC
パターンを1組として、ウェーハから組単位に光ICパ
ターンを例えばダイヤモンドカッターを有するダイシン
グ装置を用いて切り出した後、各組の端面、特に上記第
1及び第2のアレイ16、18が接合される面を研磨処
理する。その後各組から各々光ICパターンを同じくダ
イシング装置を用いて切断して多数の光導波路チップに
分離した後、個々に分離された1つの光導波路チップ1
4が得られる(図1参照)。
【0027】そして、1つの光導波路チップ14に対し
て、すでに光ファイバ10、12が固着された第1及び
第2のアレイ16、18がそれぞれ接合される。光導波
路チップ14の両端面のうち、偏光子26近傍の端面に
第2のアレイ18が、位相変調器24近傍の端面に第1
のアレイ16が光軸を合わせてそれぞれ接合される。こ
のとき、光出力が最も強くなるように光軸調整がとられ
ながら接着用樹脂による接着が行われる。
【0028】具体的には、まず、光導波路チップ14の
他方の端面に第1のアレイ16が接着用樹脂にて接着さ
れる。このとき、光導波路22を通じて伝搬される光源
からの光を光検出器(図示せず)にて計測しながら光フ
ァイバ10の偏波保存面が光導波路22の偏波方向と一
致するように、図1中、XYZの直交3軸方向と光ファ
イバ10の2芯(始端部10aと終端部10b)の回転
方向についての光軸調整を行う。該光軸調整が終了した
段階でこれら第1のアレイ16と光導波路チップ14と
の接着用樹脂による接合が行われる。
【0029】接合面の平面出しおよび光軸調整は、4〜
6倍の光学倍率をもつCCDカメラが接続された位置決
め治具を用いて行われる。
【0030】まず、位置決め治具を用いて光導波路チッ
プ14の2本の分岐路を有する側の端面と第1のアレイ
16の端面中、光ファイバ10の自由端側端面16a
(図2参照)の平行出しを約±0.1degの範囲内で
行い、間隙を生じないように密着させる。これによっ
て、接合面の平面出しが行われる。次いで、前記CCD
カメラを用いて接合面の間隙を観察しながら位置決め治
具を用いて第1のアレイ16と光導波路チップ14とを
離間して所定の幅の間隙を確保する。この段階で前記し
た光導波路チップ14とアレイ16との光軸調整を行
う。その後、該間隙に紫外線硬化型接着用樹脂を充填
し、接着用樹脂の充填終了後、引き続き、XYZ軸を微
調整する。所定の幅の間隙に保持されていることを確認
した後、紫外線を照射して接着用樹脂を固化して接着作
業が完了する。
【0031】ここで、前記したCCDカメラとは別に設
けられた約800倍の光学倍率をもつCCDカメラを用
いて第1のアレイ16と光導波路チップ14との間隙
(換言すれば、紫外線硬化型接着用樹脂からなる接着用
樹脂層38の厚み)を観察する方法について、さらに詳
細に説明する。
【0032】図4は、光導波路チップ14と第1のアレ
イ16の各端面が接着用樹脂により接合された状態を示
している。第1のアレイ16の2枚の基板16A、16
Bのうち、基板16AにはV字状の溝30bが形成さ
れ、当該溝30bに光ファイバ10が配設されており、
図4に示すように、光ファイバ10の下端部とV字状の
溝30bの下端部とは離間し、その間に前記室温硬化型
接着用樹脂からなる接着用樹脂層31が介在している。
該基板16Aの端面16aの高さ(図4中、上下方向)
は約3mmであり、配設される光ファイバ10の直径は
コア部で約80μmであり、これを被覆するクラッド部
を含めると約200μmである。
【0033】一方、光導波路チップ14は、光導波路2
2を伝搬する光の偏波面の方向の端面14aの高さ(図
4中、上下方向)が約1mmであり、Tiの拡散により
光導波路チップ14の表層に形成される光導波路22の
高さ(図4中、上下方向)は数μmである。なお、光導
波路チップ14の幅(図4中、紙面垂直方向)は約2m
mであり、光導波路22の幅(図4中、紙面垂直方向)
は数μmである。光導波路チップ14と第1のアレイ1
6とは光導波路22の断面中心線と光ファイバ10の断
面中心線とが同軸となるように、図4中、上下方向およ
び紙面垂直方向に位置決めされる。後述する理由によ
り、この場合の第1のアレイ16の端面16aと光導波
路22の端面14aの好適な間隙の幅Wは約8μmであ
る。
【0034】各材料の光の屈折率は、第1のアレイ16
の基板16Aに用いるBK7系ガラス、光ファイバ10
のコア部に用いる石英系ガラス、接着用樹脂層38の樹
脂の全てが約1.51である。ここで、接着用樹脂層3
8の樹脂は、製品使用時の耐湿性の確保と熱膨張の抑制
に配慮してピグテイル用樹脂(ダイキン工業社製 商品
名「UV3000」)を用いる。この場合、前記した各
材料は全て実質的に透明体である。
【0035】図4に示す約800倍の光学倍率をもつC
CDカメラ40は、上記した第1のアレイ16の基板1
6Aの端面16aの高さ(約3mm)を考慮して、焦点
深度が約10mmのものが用いられている。
【0036】このCCDカメラ40を用いて、基板16
Aの光ファイバ10が配設される側と対向する側の端面
16bより、CCDカメラ40の視認方向(図4中、A
1)と端面16bとが交差する角度θ1を約10度とし
て透明な基板16Aの内部を通して(図4中、B1)、
端面16bにおける溝30bの端部を観察する。このと
き、前記溝30bの端部延長線上(図4中、C1)に間
隙の幅Wの中間部が位置する。この場合、図4中、角度
θ2、角度θ3および角度θ4は全て約6.5度であ
る。この時同時に、図4中、A2方向、B2方向および
C2方向に端面14aにおける光導波路22の上端部が
同時に観察される。この結果、真の間隙(実際の間隙)
の幅Wよりは短い見掛けの間隙の幅wが視認される。ち
なみに、CCDカメラ40を、図4中、矢印方向の位置
(一点鎖線で示す。)に移して真の間隙の幅Wを直接観
察しようとしても、接着用樹脂層38がはみ出して、図
4中、下方向に盛り上がっており、かつ、光導波路チッ
プ14の端面14aの下端部を覆っている等の理由によ
り、真の間隙の幅Wを明確に視認することができない。
【0037】図5に、真の間隙の幅Wをパラメータとし
て、CCDカメラ40によって観察する角度θ1(度)
と光導波路チップ14と第1のアレイ16の見掛けの間
隙の幅w(μm)との関係を作図法により求めた結果を
示す(数値計算によっても求めることができる)。例え
ば、真の間隙の幅Wが10μmのとき、角度θ1を10
度に設定して観察された見掛けの間隙の幅wは5.3μ
mとなり、逆に言えば、図5の関係を用いて、角度θ1
を10度に設定して観察された見掛けの間隙の幅wが
5.3μmのとき真の間隙の幅Wが10μmであること
がわかる。ここで、真の間隙の幅Wが10μmのとき、
角度θ1を約22度に設定して観察するときの見掛けの
間隙の幅wが0μmとなっているのは、図4中、角度θ
4が約14度にまで大きくなり、視認方向に対して前記
した第1のアレイ16の端面16bの溝30bの端部と
端面14aの光導波路22の上端部とが重なり見掛け間
隙の幅wが0μmとなるためである。
【0038】本実施の形態では、仮に真の間隙の幅Wの
ばらつきが±2μm程度生じたとしても光軸のずれは±
0.1度程度の許容範囲内に収まることから結合損失の
増加の問題を生じることがなく、また、温度特性の劣化
や光導波路チップ14および第1のアレイ16の作製上
の寸法のばらつきを考慮すると、真の間隙の幅Wを約8
μmに設定することが望ましい。したがって、真の間隙
の幅Wのばらつきとして6〜10μmの幅を考慮して角
度θ1を約10度に設定すると、真の間隙の幅Wが広範
囲にばらついても一定の角度で観察することができて望
ましい。
【0039】図6に、上記した方法により測定した見掛
けの間隙の幅wと実測した真の間隙の幅Wとの関係を示
す。実用上十分な相関関係が得られ、見掛けの間隙の幅
wから真の間隙の幅Wを得ることができることが確認で
きた。
【0040】ここで、CCDカメラ40を用いて、第1
のアレイ16の基板16Aの端面16bとは異なる端面
から基板16Aを介して光導波路チップ14の端面14
aの他の端部を観察することにより、第1のアレイ16
と光導波路チップ14との間隙を三次元的に把握してそ
の幅の調整を行うことができ、したがって、平面出しの
微調整を行うことが可能となる。
【0041】上記した第1のアレイ16と光導波路チッ
プ14との接合が終了すると、今度は、光導波路チップ
14における一方の端面に第2のアレイ18が例えば接
着用樹脂にて接着される。このとき、光ファイバ12の
開放端側に光源を設け、一方、光導波路22の他の端面
側に光検出器(図示せず)を配置し、該光導波路22の
2本の分岐路を通じて出力される光源からの光を上記光
検出器にて計測しながら光ファイバ12の偏波保存面が
光導波路22の偏波方向と一致するように、図1中、X
YZの直交3軸方向についての光軸調整を行う。該光軸
調整が終了した段階でこれら第2のアレイ18と光導波
路チップ14との接着用樹脂による接合が行われる。こ
のとき、上記したアレイ16の場合と同じ方法により間
隙の幅の調整が行われる。
【0042】これにより、本実施の形態に係る方法によ
り接合された光導波路チップ14および光ファイバアレ
イ16、18が完成する。
【0043】次に、本実施の形態に係る光ファイバアレ
イと光導波路チップの接合面の間隙を検査する方法につ
いて説明する。
【0044】まず、検査に先立ち、検査対象となる工程
において接合される光ファイバアレイと光導波路チップ
の各寸法、光の屈折率を把握し、これに基づいて、CC
Dカメラによる観察角度θ1と任意の間隙の幅をパラメ
ータとした見掛けの間隙の幅wと真の間隙の幅Wとの相
関図を作製しておく。次いで、検査対象となる光ファイ
バアレイと光導波路チップの接合部の見掛けの間隙の幅
wを上記した方法により観察し、真の間隙の幅Wを求め
る。これにより、破壊検査を行うことなく、簡便且つ正
確に光ファイバアレイと光導波路チップの間隙の幅を把
握して、合否判定を行うことができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光フ
ァイバアレイと光導波路チップの接合方法では、位置決
め治具を用いて、前記光ファイバアレイと光導波路チッ
プの接合面の間隙の幅を予め所定の値に位置決め調整
し、次に、前記接合面の間隙に前記接着用樹脂を充填
し、次いで、拡大撮像装置を用いて、前記光ファイバア
レイの基板の光ファイバが配設された主面と対向する側
の面から該光ファイバアレイを介して、該光ファイバア
レイの前記接合面における光ファイバアレイの基板と光
ファイバとの境界線と該光導波路チップの前記接合面に
おける端部との見掛けの間隙(換言すれば、接着用樹脂
層)を観察し、予め求めた前記見掛けの間隙の幅と真の
間隙の幅との関係から得られる所望の真の間隙の幅にな
るように、前記位置決め治具により間隙の幅を調整す
る。
【0046】これにより、光ファイバアレイと光導波路
チップの接合面に所定の幅の間隙を正確に確保すること
ができて、完成品の使用時に該光ファイバアレイと光導
波路チップの接合面における光軸の狂いを生じるおそれ
がないという効果を得ることができる。
【0047】また、上記した間隙の幅の測定方法を用い
て、光ファイバアレイと光導波路チップとが接合された
完成品の間隙の検査を行うことにより、光ファイバアレ
イと光導波路チップとの間の間隙を精度よく検査するこ
とができ、破壊検査法を用いることなく、完成品の合否
判定を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る光ファイバアレイにより接
続された光ファイバと光導波路チップの斜視図である。
【図2】前記光ファイバアレイに端部が分岐した光ファ
イバが固着された状態を示す分解斜視説明図である。
【図3】光ファイバアレイに端部が1本である光ファイ
バが固着された状態を示す分解斜視説明図である。
【図4】本実施の形態に係る光ファイバアレイと光導波
路チップとの接合部の部分拡大断面図である。
【図5】真の間隙の幅をパラメータとして、CCDカメ
ラによって観察する角度と光導波路チップと第1のチッ
プの見掛けの間隙の幅との関係を作図法により求めた結
果を示す図である。
【図6】真の間隙の幅と見掛けの間隙の幅との関係を実
測した結果を示す図である。
【符号の説明】
10、12…光ファイバ 14…光導波路チ
ップ 14a、16a、16b…端面 16、18…アレ
イ 20…LiNbO3 基板 22…光導波路 24…位相変調器 26…偏光子 30a、30b、34…溝 31、38…接着
用樹脂層 32、36…座繰り部 40…CCDカメ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバが所定の溝に配設された透明な
    基板を有する光ファイバアレイと光導波路が配設された
    透明な基板を有する光導波路チップとを、透明な接着用
    樹脂を用いて該光ファイバアレイと光導波路チップのそ
    れぞれの一側面同士で光軸を合わせて接合する方法にお
    いて、 位置決め治具を用いて、前記光ファイバアレイと光導波
    路チップの接合面の間隙の幅を予め所定の値に位置決め
    調整し、 次に、前記接合面の間隙に前記接着用樹脂を充填し、 次いで、拡大撮像装置を用いて、前記光ファイバアレイ
    の基板の光ファイバが配設された主面と対向する側の面
    から該光ファイバアレイを介して、該光ファイバアレイ
    の基板の前記接合面における光ファイバアレイの基板と
    光ファイバとの境界線と該光導波路チップの前記接合面
    における端部との間の見掛けの間隙を観察し、 予め求めた前記見掛けの間隙の幅と真の間隙の幅との関
    係から得られる所望の真の間隙の幅になるように、前記
    位置決め治具により間隙の幅を調整することを特徴とす
    る光ファイバアレイと光導波路チップの接合方法。
  2. 【請求項2】光ファイバが所定の溝に配設された透明な
    基板を有する光ファイバアレイと光導波路が配設された
    透明な基板を有する光導波路チップとが、透明な接着用
    樹脂を用いて該光ファイバアレイと光導波路チップのそ
    れぞれの一側面同士で光軸を合わせて接合された接合面
    の間隙を検査する方法であって、 拡大撮像装置を用いて、前記光ファイバアレイの基板の
    光ファイバが配設された主面と対向する側の面から該光
    ファイバアレイを介して、該光ファイバアレイの基板の
    前記接合面における光ファイバアレイの基板と光ファイ
    バとの境界線と該光導波路チップの前記接合面における
    端部との間の見掛けの間隙を観察し、 予め求めた前記見掛けの間隙の幅と真の間隙の幅との関
    係から得られる所望の真の間隙の幅を検査することを特
    徴とする光ファイバアレイと光導波路チップの接合面の
    間隙の検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106950648A (zh) * 2017-04-06 2017-07-14 中山市美速光电技术有限公司 一种平面光波导型保偏光纤分路器及其制造方法

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